JPH06346224A - 摺動部材およびその製造方法 - Google Patents

摺動部材およびその製造方法

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JPH06346224A
JPH06346224A JP5163185A JP16318593A JPH06346224A JP H06346224 A JPH06346224 A JP H06346224A JP 5163185 A JP5163185 A JP 5163185A JP 16318593 A JP16318593 A JP 16318593A JP H06346224 A JPH06346224 A JP H06346224A
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crn
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誠道 宮崎
Nobuyuki Yamashita
信行 山下
Shoji Tanaka
昭二 田中
Hiroto Fukutome
弘人 福留
Hiroshi Tamagaki
浩 玉垣
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    • C23C14/14Metallic material, boron or silicon
    • C23C14/16Metallic material, boron or silicon on metallic substrates or on substrates of boron or silicon

Abstract

(57)【要約】 【目的】 CrN皮膜の摺動特性と靱性とを向上させた
硬質皮膜が密着性よく摺動面に被覆されている摺動部材
を提供する。 【構成】 ピストンリング1の外周面に下地皮膜2と硬
質皮膜3が被覆されている。下地皮膜2はCr、Cr2
N、およびCrNの中の少なくとも一つからなる。硬質
皮膜3はCrNの結晶構造中に3〜20重量%の割合で
酸素〔O〕が固溶されているものである。 【効果】 CrN中に〔O〕が固溶されていることによ
って、摺動特性と靱性が向上される。硬質皮膜3の下に
下地皮膜2が被覆されているため、摺動部材の母材表面
がイオンプレーティングによる硬質皮膜3の被覆時に使
用されるO2 ガスによって酸化されるのを防ぐことがで
きる。その結果、硬質皮膜3の密着性を良好にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用ピストンリ
ング等の摺動部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンの高出力化や排ガス対応
に伴って、ピストンリングの使用環境がますます苛酷に
なっているため、摺動面の表面処理として従来使用され
ているCrめっきや窒化処理等では耐久性能を満足でき
ないエンジンが多くなってきた。この状況に対処するた
め、PVD法を利用したTiNやCrN等の硬質皮膜が
提案されている。特に耐久性が要求されるエンジンでは
厚膜に対応できるCrN皮膜が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】CrN皮膜は耐摩耗
性、耐焼付性に優れ、さらに製造性がよく30μmを超
す厚皮膜も可能である。しかしながら、CrN皮膜は皮
膜自体に脆い性質を有するため、使用中に表面に摺動に
よる過度の繰返応力を受けると、クラックが発生し、表
面剥離に至ることがある。
【0004】そのため、本出願人は先に、CrNの摺動
特性と靱性とを向上させた硬質被覆材およびそれを被覆
した摺動部材を提案した(特願平5−80183号参
照)。
【0005】この硬質被覆材は、CrNの結晶構造中に
3〜20重量%の割合で酸素〔O〕が固溶されており、
ビッカース硬さが1600〜2200の範囲にあること
を特徴とする。この硬質被覆材からなる硬質皮膜を摺動
面に被覆した摺動部材は耐焼付性と靱性とが向上され
る。そして上記硬質被覆材の被覆はイオンプレーティン
グによって行うことができる。
【0006】しかしながら、イオンプレーティングの
際、プロセスガスとしてN2 ガスとO2 ガスとが使用さ
れるため、摺動部材の母材表面がO2 ガスによって酸化
される。その結果、母材表面と硬質皮膜との密着性が低
下するおそれがある。
【0007】本発明の目的は、CrN皮膜の摺動特性と
靱性とを向上させた硬質皮膜が密着性よく少なくとも摺
動面に被覆されている摺動部材およびその製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の摺動部材の構成
は、少なくとも摺動面にCr、Cr2 NおよびCrNの
中の少なくとも一つからなる下地皮膜が被覆され、Cr
Nの結晶構造中に3〜20重量%の割合で〔O〕が固溶
されており且つビッカース硬さが1600〜2200の
範囲にある硬質被覆材からなる硬質皮膜が前記下地皮膜
上に被覆されていることを特徴とする。
【0009】また、本発明の摺動部材の製造方法の構成
は、蒸発源にCrを使用し、少なくとも摺動面にイオン
プレーティングによって下地皮膜を被覆する工程と、プ
ロセスガスにN2 ガスとO2 ガスとを使用し、前記下地
皮膜上にイオンプレーティングによって硬質皮膜を被覆
する工程とを備えていることを特徴とする。この場合、
下地皮膜の被覆工程は、プロセスガスを使用しないでイ
オンプレーティングを行ってもよいし、あるいはプロセ
スガスにN2 ガスを使用してイオンプレーティングを行
ってもよい。
【0010】そして下地皮膜の被覆工程がプロセスガス
にN2 ガスを使用する場合には、N2 ガスをイオンプレ
ーティング雰囲気内に供給せずにイオンプレーティング
を行う工程と、N2 ガスをイオンプレーティング雰囲気
内に供給してイオンプレーティングを行う工程とを備え
るようにしてもよい。また、イオンプレーティング雰囲
気中のN2 ガスの圧力を種々の大きさに変えて各圧力状
態の下でイオンプレーティングを行うようにしてもよ
い。
【0011】
【作用】前記した手段によれば、硬質皮膜はCrN中に
〔O〕が所定の割合で固溶されている硬質被覆材からな
るので、耐焼付性と靱性が向上される。
【0012】硬質皮膜の下に下地皮膜が被覆されている
ため、摺動部材の母材表面がイオンプレーティングによ
る硬質皮膜の被覆時に使用されるO2 ガスによって酸化
されるのを防ぐことができる。その結果、硬質皮膜の密
着性を良好にできる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例であるピストンリン
グの一部分を示す縦断面図である。本実施例におけるピ
ストンリング1は鋼、鋳鉄、チタンあるいはチタン合金
等で形成されている矩形断面リングである。ピストンリ
ング1の外周面にはアークイオンプレーティングによっ
て下地皮膜2と硬質皮膜3とが被覆されている。
【0014】下地皮膜2は次の〜に示されている皮
膜の中のいずれかの皮膜からなる。 Cr皮膜 Cr2 N皮膜 CrN皮膜 CrとCr2 Nが共存している皮膜 Cr2 NとCrNが共存している皮膜
【0015】下地皮膜2はイオンプレーティングによる
硬質皮膜3の被覆時に使用されるO2 ガスによって母材
表面が酸化されるのを防止する。したがって、下地皮膜
2の膜厚は特に限定されないが、0.1〜15μmの範
囲が好ましい。
【0016】硬質皮膜3はCrNの結晶構造中に3〜2
0重量%の割合で酸素〔O〕が固溶されている硬質被覆
材からなり、ビッカース硬さが1600〜2200の範
囲にある。硬質皮膜3の膜厚は10〜70μmが好適で
ある。
【0017】アークイオンプレーティング法はイオンプ
レーティングの一つで、真空アーク放電を利用して、蒸
発源(陰極)の皮膜材料を蒸気化、イオン化して、被コ
ーティング物の表面に皮膜を形成するものである。この
アークイオンプレーティング法は蒸気のイオン化率が高
く、緻密で密着性に優れた皮膜が得られる特長がある。
【0018】図2に基づいて、アークイオンプレーティ
ング装置の基本的構成を説明する。真空チャンバ10内
に、皮膜を形成する材料からなる陰極(蒸発源)11
と、皮膜が形成される被コーティング物12が設置され
ている。陰極11は真空チャンバ10の外側に設置され
ているアーク供給源13に接続されており、アーク供給
源13には図示外の陽極が接続されている。被コーティ
ング物12にはバイアス電圧供給源14によって負のバ
イアス電圧が印加されるように構成されている。真空チ
ャンバ10にはプロセスガスの供給源に接続されている
ガス入口15と、ポンプに接続されている排気口16と
が設けられている。
【0019】したがって、真空チャンバ10内におい
て、陰極11と陽極との間でアーク放電が起こされる
と、アークは陰極11の表面上にアークスポットを形成
し、陰極11の表面上をランダムにかつ高速に移動す
る。アークスポットに集中するアーク電流(数十〜数百
A)のエネルギーにより、陰極11の材料は瞬時に蒸発
すると同時に金属イオン17となり、真空中に飛び出
す。一方、バイアス電圧が被コーティング物12に印加
されることにより、金属イオン17は加速され、反応ガ
ス粒子18とともに被コーティング物12の表面に密着
し、緻密な皮膜が生成される。
【0020】上記アークイオンプレーティング装置を使
用して、被コーティング物12としてのピストンリング
に下地皮膜2を被覆することができる。
【0021】下地皮膜2をイオンプレーティングによっ
て被覆する場合、イオンプレーティングの前に、被コー
ティング物12の表面が清浄にされる。すなわち、被コ
ーティング物12としてのピストンリングは真空チャン
バ10内に設けられているヒータ(図示外)によって約
400℃に加熱された後、600〜1000Vのバイア
ス電圧で数分間メタルイオンボンバードメントされ、ピ
ストンリングの表面の酸化膜等が取り除かれて清浄にさ
れる。この時、被コーティング物12としてのピストン
リングは約600℃まで昇温する。この後、徐々にバイ
アス電圧を下げると、300V程度から析出が始まる。
【0022】下地皮膜2がCr2 N皮膜、CrN皮膜、
CrとCr2 Nが共存している皮膜、あるいはCr2
とCrNが共存している皮膜の場合は、陰極材料にCr
金属を使用し、プロセスガスにN2 ガスを使用してイオ
ンプレーティングを実施することにより、上記いずれか
の下地皮膜を被覆することができる。
【0023】下地皮膜2の種類は真空チャンバ10内の
2 ガスの圧力の大きさによって変えることができる。
下記に示す皮膜は下に示されている皮膜ほどN2 ガスの
圧力が大きい。 CrとCr2 Nが共存している皮膜 ↓ Cr2 NとCrNが共存している皮膜(Cr2 Nの割合
がCrNの割合よりも多い) ↓ CrNとCr2 Nが共存している皮膜(CrNの割合が
Cr2 Nの割合よりも多い) ↓ CrN皮膜
【0024】N2 ガスの圧力の大きさと下地皮膜2の種
類との実際の関係を表1に示す。表1において、N2
スの圧力の単位はmTorr、バイアス電圧の単位はV
である。また、表1において、下地皮膜の種類の下に記
載されている数値は下地皮膜のビッカース硬さを示して
いる。
【0025】
【0026】なお、下地皮膜2がCr皮膜の場合は、陰
極材料にCr金属を使用し、プロセスガスは使用しない
でイオンプレーティングを実施する。
【0027】下地皮膜が被コーティング物12としての
ピストンリングに所定厚さ被覆された後、上記アークイ
オンプレーティング装置において、プロセスガスとして
2ガスとO2 ガスとが真空チャンバ10内に供給され
てイオンプレーティングが実施されることにより、被コ
ーティング物12としてのピストンリングに被覆されて
いる下地皮膜上に、CrN中に〔O〕が固溶された硬質
被覆材からなる硬質皮膜を被覆することができる。
【0028】酸素〔O〕の濃度のコントロールは、イオ
ンプレーティングの際の酸素分圧をコントロールするこ
とによって行うことができる。酸素分圧を高くすると、
〔O〕の濃度が上昇する。
【0029】CrN中に〔O〕が固溶された硬質被覆材
からなる硬質皮膜の硬度のコントロールは、イオンプレ
ーティングの際の酸素分圧およびバイアス電圧をコント
ロールすることによって行うことができる。酸素分圧を
高くすると、硬度は上昇する(表2参照)。また、バイ
アス電圧を高くすると、硬度は上昇する(表3参照)。
【0030】
【0031】
【0032】CrN中に〔O〕が固溶されている硬質被
覆材からなる硬質皮膜3の皮膜靱性を評価するために、
ファンデアホルスト摩擦試験機を使用して皮膜靱性評価
試験を行った。ファンデアホルスト摩擦試験機を使用し
て行う試験の概要を図3に基づいて説明する。
【0033】ピストンリング1が、水平軸を中心に回転
するロータ(鋳鉄材:JIS FC250)20の外周
面21の上端にロータ20の軸心に沿って配設され、ピ
ストンリング1に荷重Pが作用されてロータ20の外周
面21上に押接される。この状態で、ピストンリング1
とロータ20の接触部分に潤滑油を供給しながらロータ
20を回転させる。
【0034】このロータ20の摺動速度を変動していっ
たとき、ピストンリング1の硬質皮膜3にクラックが発
生したときの摺動速度を測定した。測定は硬質皮膜中の
〔O〕含有量が異なる8種類のピストンリング(本発明
のピストンリング:4種類、比較例としてのピストンリ
ング:4種類)について行った。なお、この測定に使用
されたピストンリングの硬質皮膜の膜厚は50μm、表
面粗さは0.6μmRzであった。また、下地皮膜はC
rN皮膜で、その膜厚は7.6μmであった。
【0035】硬質皮膜中の〔O〕の測定は主としてEP
MAで行い、また、ESCAでも確認した。
【0036】試験条件は下記の通りである。 潤滑油 :日石ハイディーゼルS3 10W エンジ
ンオイル 荷重(P):5ポンド 摺動速度 :0〜7m/sの範囲で変動 温度 :室温
【0037】表4に試験結果を示し、図4にそれをグラ
フ表示したものを示す。
【0038】
【0039】上記において、硬質皮膜中の〔O〕含有量
が4.4%、8.5%、10.4%および15.7%の
ときは、摺動速度が7m/sではクラックが発生しなか
った。
【0040】図4の試験結果に示されているように、C
rN中に〔O〕を固溶させることによって摺動時の皮膜
靱性は向上することがわかる。
【0041】本発明における硬質皮膜は靱性を充分に確
保するために、CrN中に固溶させる〔O〕の含有量を
3重量%以上とした。そして、〔O〕の含有量が23重
量%であると、図5に示されているように、X線回折
(管球:Cu)でCrN以外にCr2 3 の回折ピーク
が観察され、皮膜靱性が劣化するため、上限を20重量
%とした。図6は〔O〕の含有量が10重量%のときの
X線回折(管球:Cu)で、Cr2 3 の回折ピークは
現れていない。なお、CrNはNaCl型の結晶構造、
Cr2 3 は斜方晶の結晶構造を有している。
【0042】CrN中に〔O〕が固溶されている硬質被
覆材からなる硬質皮膜の硬さはHV1600未満では皮
膜が緻密でなく、ピット等の欠陥を含んでおり、HV
200を越えると製造加工中にエッジ剥離が発生しやす
くなるため、硬質皮膜の硬さの範囲をビッカース硬度で
1600〜2200の範囲とした。
【0043】次に、CrN中に〔O〕が固溶されている
硬質被覆材からなる硬質皮膜の耐焼付性を評価するため
に、高面圧焼付試験機を使用して硬質皮膜の耐焼付評価
試験を行った。高面圧焼付試験機を使用して行う試験の
概要を図7に基づいて説明する。
【0044】ステータ30は後述するロータ31側の面
に円形状の凹部を備えており、この凹部にディスク32
(鋳鉄材:JIS FC250)が固定されている。デ
ィスク32はロータ31側に突出しており、ロータ31
側の表面は垂直な平坦面をなしている。ディスク32の
中心部には油孔33がステータ30の軸方向に形成され
ており、この油孔33に連通する細長い油孔34がステ
ータ30に斜めに形成されている。これらの油孔33,
34を通じて、ステータ30のディスク32と後述する
ピン35との接触部に潤滑油が供給される。
【0045】ロータ31は水平軸を中心に回転し、ステ
ータ30側の面に円形状の凹部が形成されており、この
凹部に円盤形状のピンホルダ36がロータ31に同心状
に固定されている。ピンホルダ36のステータ30側の
面には、同一円上に等間隔をおいて4つの凹部が形成さ
れており、これらの凹部にそれぞれ試験片としてのピン
35(8mmφ)が挿入されて固定されている。各ピン
35はピンホルダ36の表面からステータ30側に水平
に突出されている。
【0046】各ピン35の突出端面には各種の表面処理
皮膜37が形成されており、この端面がステータ30の
ディスク32面に接触している。
【0047】したがって、ステータ30に荷重Pをかけ
てディスク32をピン35に押接し、ピン35とディス
ク32の接触部分に油孔33,34を通じて潤滑油を供
給しながらロータ31を回転させる。
【0048】このロータ31の摺動速度を一定にして、
荷重Pを変動していったとき、ピン35が焼き付いたと
きの焼付発生荷重を測定した。測定はCrめっき皮膜、
ステンレス鋼の窒化層、〔O〕をCrN中に固溶してい
ないCrN皮膜をそれぞれ備える比較材としてのピン
と、〔O〕をCrN中に固溶しているCrN皮膜をCr
2 Nからなる下地皮膜(膜厚:5.0μm)上に備える
本発明に係るピンとについて下記の試験条件によって焼
付試験を行った。
【0049】試験条件は次の通りである。 潤滑油 :日石ハイディーゼルS3 10W エンジ
ンオイル 油温 80℃ 荷重(P):初期20kgfから3分間隔で10kgf
ずつステップアップ 摺動速度 :8m/s const 温度 :室温
【0050】図8の試験結果に示されているように、C
rめっき皮膜や窒化層に比べてCrN皮膜の方が耐焼付
性が優れていることがわかる。さらにCrN皮膜にあっ
ては、CrN中に〔O〕を固溶している本発明の皮膜の
方が〔O〕を固溶していない皮膜よりも耐焼付性に優れ
ていることがわかる。
【0051】次に、CrN中に〔O〕が固溶されている
硬質被覆材からなる硬質皮膜の密着性を圧痕法によって
評価した。
【0052】ピストンリングの外周面に押し付けられる
圧子と荷重は次の通りである。 圧子:円錐角120度のダイヤモンド 荷重:60kg、100kg、150kg
【0053】CrN中に〔O〕が固溶されている硬質被
覆材からなる硬質皮膜の厚さ等は次の通りである。 皮膜被覆条件 :バイアス電圧 5V 雰囲気中の酸素 10.0% 皮膜厚さ :50μm 皮膜硬さ :HV0.12059 皮膜中の〔O〕含有量:11.3%
【0054】表5に、下地皮膜が被覆されない場合と、
下地皮膜が被覆された場合とについて行った上記硬質皮
膜の密着性の試験の結果を示す。表5において、〇印は
ピストンリングの外周面40にクラック41が発生した
場合を示し(図9(a)参照)、×印はピストンリング
の外周面40にクラック41が発生するとともに、圧痕
42の周辺部に剥離(43は剥離個所を示す)が発生し
た場合を示す(図9(b)参照)。
【0055】
【0056】図10の(a)は本発明の別の実施例であ
るピストンリングの一部分を示す縦断面図である。本実
施例におけるピストンリング1は、図1に示されている
ピストンリングとは下地皮膜と硬質皮膜が被覆されてい
る個所のみが相違している。本実施例におけるピストン
リング1は外周面と上下面とに下地皮膜2と硬質皮膜3
がアークイオンプレーティングによって被覆されてい
る。
【0057】図10の(b)は本発明のさらに別の実施
例であるピストンリングの一部分を示す縦断面図であ
る。本実施例におけるピストンリング1も、図1に示さ
れているピストンリングとは下地皮膜と硬質皮膜が被覆
されている個所のみが相違している。本実施例における
ピストンリング1は外周面と上下面と内周面とに下地皮
膜2と硬質皮膜3がアークイオンプレーティングによっ
て被覆されている。
【0058】図11は本発明のさらに別の実施例である
ピストンリングの一部分を示す縦断面図である。本実施
例におけるピストンリング1は、図1に示されているピ
ストンリングとは下地皮膜の構成のみが相違している。
本実施例におけるピストンリング1の下地皮膜2は二層
構造を有しており、Cr皮膜、Cr2 N皮膜、CrN皮
膜、CrとCr2 Nが共存している皮膜、およびCr2
NとCrNが共存している皮膜の中のいずれか2つの皮
膜が積層されているものである。
【0059】上記下地皮膜2は、前記アークイオンプレ
ーティング装置において、陰極材料にCr金属を使用
し、プロセスガスにN2 ガスを使用することによって被
覆することができる。Cr皮膜はN2 ガスを真空チャン
バ10内に供給しないでイオンプレーティングを実施す
ることにより被覆できる。他の皮膜は真空チャンバ10
内にN2 ガスを供給し、N2 ガスの圧力を所定の圧力に
することによって被覆できる。
【0060】したがって、Cr皮膜と他の皮膜(Cr2
N皮膜、CrN皮膜、CrとCr2Nが共存している皮
膜、あるいはCr2 NとCrNが共存している皮膜)と
の組合せの場合は次のあるいはに示されているよう
にして被覆することができる。
【0061】 最初、真空チャンバ10内にN2 ガス
を供給しないでイオンプレーティングを実施し、次に真
空チャンバ10内にN2 ガスを供給してイオンプレーテ
ィングを実施する。この場合は母材表面上にCr皮膜が
被覆され、Cr皮膜上に他の皮膜(Cr2 N皮膜、Cr
N皮膜、CrとCr2 Nが共存している皮膜、あるいは
Cr2 NとCrNが共存している皮膜)が被覆される。
【0062】 最初、真空チャンバ10内にN2 ガス
を供給してイオンプレーティングを実施し、次に真空チ
ャンバ10内のN2 ガスを排気して、イオンプレーティ
ングを実施する。この場合は母材表面上に他の皮膜(C
2 N皮膜、CrN皮膜、CrとCr2 Nが共存してい
る皮膜、あるいはCr2 NとCrNが共存している皮
膜)が被覆され、その皮膜上にCr皮膜が被覆される。
【0063】Cr2 N皮膜、CrN皮膜、CrとCr2
Nが共存している皮膜、およびCr2 NとCrNが共存
している皮膜の中のいずれか2つの組合せの場合は次の
ようにして被覆することができる。
【0064】真空チャンバ10内にN2 ガスを供給し
て、真空チャンバ10内のN2 ガスの圧力を所定の圧力
にした状態でイオンプレーティングを実施し、次に真空
チャンバ10内のN2 ガスの圧力を変えて、異なる皮膜
が形成される圧力にした状態でさらにイオンプレーティ
ングを実施する。N2 ガスの圧力の大きさによって下地
皮膜の種類が相違することは前述した通りである。
【0065】なお、図10は二層の下地皮膜を示した
が、下地皮膜は三層以上にしてもよい。
【0066】また、図10は複層の下地皮膜と硬質皮膜
をピストンリングの外周面に被覆した例を示したが、複
層の下地皮膜と硬質皮膜をピストンリングの外周面と上
下面、あるいは外周面と上下面と内周面とに被覆するよ
うにしてもよい。
【0067】また、上記実施例ではピストンリングに下
地皮膜と硬質皮膜を被覆した例を示したが、これらの皮
膜はピストンリングに被覆するに限らず、他の摺動部
材、例えば内燃機関の動弁系部品であるタペットやカム
等の少なくとも摺動面に被覆すれば有効である。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の摺動部材
は、CrN皮膜の摺動特性と靱性とを向上させた硬質皮
膜が密着性よく少なくとも摺動面に被覆されているた
め、苛酷な条件下においても充分な耐久性を具備してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるピストンリングの一部
分を示す縦断面図である。
【図2】アークイオンプレーティング装置の構成を説明
するための図である。
【図3】(a)はファンデアホルスト摩擦試験の概要を
説明するための一部断面正面図、(b)は同側面図であ
る。
【図4】ファンデアホルスト摩擦試験機を使用して行っ
た試験結果を示すグラフである。
【図5】CrN中に23重量%の割合で〔O〕が固溶さ
れている硬質被覆材からなる硬質皮膜のX線回折結果を
示す図である。
【図6】CrN中に10重量%の割合で〔O〕が固溶さ
れている硬質被覆材からなる硬質皮膜のX線回折結果を
示す図である。
【図7】高面圧焼付試験機の概要を示す縦断面図であ
る。
【図8】高面圧焼付試験機を使用して行った試験結果を
示すグラフである。
【図9】(a)は圧痕法による密着性試験において、ピ
ストンリングの外周面にクラックが発生した場合を説明
するための図、(b)は圧痕法による密着性試験におい
て、ピストンリングの外周面にクラックと剥離とが発生
した場合を説明するための図である。
【図10】(a)および(b)はそれぞれ本発明の別の
実施例であるピストンリングの一部分を示す縦断面図で
ある。
【図11】本発明のさらに別の実施例であるピストンリ
ングの一部分を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ピストンリング 2 下地皮膜 3 硬質皮膜 10 真空チャンバ 11 陰極(蒸発源) 12 被コーティング物 13 アーク供給源 14 バイアス電圧供給源 15 ガス入口 16 排気口 17 金属イオン 18 反応ガス粒子 20 ロータ 21 ロータ外周面 30 ステータ 31 ロータ 32 ディスク 33、34 油孔 35 ピン 36 ピンホルダ 37 表面処理皮膜 40 ピストンリング外周面 41 クラック 42 圧痕 43 剥離個所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 昭二 東京都中央区八重洲一丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内 (72)発明者 福留 弘人 東京都中央区八重洲一丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内 (72)発明者 玉垣 浩 兵庫県高砂市荒井町新浜2−3−1 株式 会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも摺動面にCr、Cr2 Nおよ
    びCrNの中の少なくとも一つからなる下地皮膜が被覆
    され、CrNの結晶構造中に3〜20重量%の割合で
    〔O〕が固溶されており且つビッカース硬さが1600
    〜2200の範囲にある硬質被覆材からなる硬質皮膜が
    前記下地皮膜上に被覆されていることを特徴とする摺動
    部材。
  2. 【請求項2】 前記下地皮膜がCr皮膜であることを特
    徴とする請求項1記載の摺動部材。
  3. 【請求項3】 前記下地皮膜がCr2 N皮膜であること
    を特徴とする請求項1記載の摺動部材。
  4. 【請求項4】 前記下地皮膜がCrN皮膜であることを
    特徴とする請求項1記載の摺動部材。
  5. 【請求項5】 前記下地皮膜がCrとCr2 Nが共存し
    ている皮膜であることを特徴とする請求項1記載の摺動
    部材。
  6. 【請求項6】 前記下地皮膜がCr2 NとCrNが共存
    している皮膜であることを特徴とする請求項1記載の摺
    動部材。
  7. 【請求項7】 前記下地皮膜がCr皮膜、Cr2 N皮
    膜、CrN皮膜、CrとCr2 Nが共存している皮膜、
    およびCr2 NとCrNが共存している皮膜の中の少な
    くとも2つ以上の皮膜が積層されている複層皮膜である
    ことを特徴とする請求項1記載の摺動部材。
  8. 【請求項8】 前記皮膜が被覆されている部材がピスト
    ンリングであり、皮膜が形成されている面が外周面であ
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の摺
    動部材。
  9. 【請求項9】 前記皮膜が被覆されている部材がピスト
    ンリングであり、皮膜が形成されている面が外周面と上
    下面であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載の摺動部材。
  10. 【請求項10】 前記皮膜が被覆されている部材がピス
    トンリングであり、皮膜が形成されている面が外周面と
    上下面と内周面であることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の摺動部材。
  11. 【請求項11】 蒸発源にCrを使用し、少なくとも摺
    動面にイオンプレーティングによって下地皮膜を被覆す
    る工程と、プロセスガスにN2 ガスとO2 ガスとを使用
    し、前記下地皮膜上にイオンプレーティングによって硬
    質皮膜を被覆する工程とを備えていることを特徴とする
    摺動部材の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記下地皮膜の被覆工程において、プ
    ロセスガスにN2 ガスを使用することを特徴とする請求
    項11記載の摺動部材の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記下地皮膜の被覆工程が、N2 ガス
    をイオンプレーティング雰囲気内に供給せずにイオンプ
    レーティングを行う工程と、N2 ガスをイオンプレーテ
    ィング雰囲気内に供給してイオンプレーティングを行う
    工程とを備えていることを特徴とする請求項12記載の
    摺動部材の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記下地皮膜の被覆工程において、イ
    オンプレーティング雰囲気中のN2 ガスの圧力を種々の
    大きさに変えて各圧力状態の下でイオンプレーティング
    が行われることを特徴とする請求項12または13記載
    の摺動部材の製造方法。
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