JPH0765156B2 - 時計用外装部品の製造方法 - Google Patents

時計用外装部品の製造方法

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JPH0765156B2
JPH0765156B2 JP60225074A JP22507485A JPH0765156B2 JP H0765156 B2 JPH0765156 B2 JP H0765156B2 JP 60225074 A JP60225074 A JP 60225074A JP 22507485 A JP22507485 A JP 22507485A JP H0765156 B2 JPH0765156 B2 JP H0765156B2
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明 内山
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    • G04BMECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
    • G04B37/00Cases
    • G04B37/22Materials or processes of manufacturing pocket watch or wrist watch cases

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイオンプレーテイング法を用いた時計用外装部
品に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、時計用外装部品において金属クロムを蒸発源
とし酸素ガス、窒素系ガス及び炭化水素系ガスを含む雰
囲気中におけるイオンプレーティング法により従来にな
い密着性、耐摩擦性、耐擦傷性及び高硬度を有する灰黒
色系の装飾用部品を提供するところである。
〔従来技術〕
従来の携帯時計、メガネフレーム等の装飾用部品の表面
処理技術における灰黒色系の色調を有するものとして湿
式メツキ法ではクロムメツキ、ルテニウムメツキ、ロジ
ウムメツキ及びニツケルメツキ等があり、他の方法とし
てはアルミニウムの陽極酸化及び溶射等が知られてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし前述の従来技術において湿式メツキ法では厚みが
最大でも1ミクロン程度が処理上限度のため時計用外装
部品に要求される耐摩耗性、耐擦傷性が極端に劣りまた
耐食性、密着性が悪いという問題点を有する。他の方法
としてのアルミニウムの陽極酸化被膜は耐食性、耐擦傷
性に問題がありまた溶射法は耐食性が劣り、またホーニ
ング状の外観を呈する点で時計溶外装部品としては使用
が制限されるという問題点があつた。
そこで本発明はこのような問題点を解決するものでその
目的とするところはイオンプレーテイング法により高硬
度被膜による耐摩耗性、耐擦傷性及び耐食性を満足した
全く新規な灰黒色系の時計用外装部品を適用しうる技術
を提供するところにある。
〔問題点を解決するための手段〕
灰黒色系の被膜を有する時計用外装部品の製造方法にお
いて、不活性ガス雰囲気中の処理室内で、金属基体上に
純クロム層を形成する工程、しかる後に、前記処理室内
に反応ガスとなる酸素ガス、窒素ガス及び炭化水素系ガ
スの3つのガスを導入する工程、イオンプレーティング
法により、前記純クロム層上に前記反応ガスの構成要素
である酸素、窒素及び炭素の3つの元素を含むクロム系
硬質被膜を形成する工程を有し、前記純クロム層と前記
クロム系硬質被膜との膜厚の合計が5μm以下であり、
前記クロム系硬質被膜は、前記純クロム層より厚い膜厚
であることを特徴とする。
〔作用〕
本発明の上記構成によれば基板上の第一層が純金属を主
成分とするため基板と被膜との密着性が非常によく、ま
たイオンプレーテイング法により生成される被膜が高硬
度を有するための耐摩耗性及び耐擦傷性に強く、被膜が
クロム系のため耐食性能も非常に良い。さらにクロム系
硬質被膜の色調が灰黒色であるため装飾品としての時計
用外装部品に十分に適用できうるのである。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面にもとづいて説明する。第1
図は本発明の時計用外装部品を提供するためのイオンプ
レーテイング装置の一例である。真空排気系2により真
空室1を3×10-2Pa以下に維持する。まずガスバルブ3
よりアルゴン等の不活性ガスを導入しステンレス製の時
計ケースからなる基板4にDC電源5により負のバイアス
電圧を−100〜−2000V印加することによりイオンボンバ
ードメントを行い前記時計ケースの表面をクリーニング
する。
このあと蒸発源6を電子銃7からの電子ビーム8で加熱
し、可変シヤツター9を開いて基板への蒸着を始める。
この状態にて基板4の表面に純クロム層11を数100〜数1
000Å形成する。この状態を第2図に示す。その後反応
性ガス、すなわちO2及びN2又はC2H2の内一種又は二種の
ガスをガスバルブ10から真空室1内へ導入して蒸発クロ
ムと反応させ5〜14Å/secの生成速度で2〜60分間反応
性イオンプレーテイングを行い0.06〜6μm厚みのHv=
1,000〜1,500の灰黒色被膜12を前記クロム被膜11の表面
に生成する。
この状態を第3図に示す。
上記の方法により基板として用いたステンレス製の時計
ケースに被膜形成させたものを用い携帯時計ケース完成
品とした後、耐食性、耐摩耗性、密着性、熱シヨツク及
び耐候性について検査し、第一表及び第二表の結果を得
た。
上記試験の評価基準を第二表に示す。
第一表中の化合物欄におけるX,Y,Zは酸素ガス,窒素ガ
ス,アセチレンガスのガス濃度等真空室内の雰囲気条件
によつて変わるものである。
各特性の確認方法について以下述べる。色調は目視にて
判定し、膜厚はケースを樹脂埋込後断面を研摩し倍率10
00倍の金属顕微鏡又は小坂研究所社製微少粗さ測定機に
てケース表面の被膜を部分的に剥離し、被膜段差を測定
したまた硬度はマイクロピツカース硬度計10gr荷重にて
測定した。耐摩耗性は牛皮上に時計ケース側面を密着さ
せ500gr荷重を時計ケースに加えながら10cmストローク
にて3万回往復摩耗させた時計ケース側面の被膜の摩耗
程度を確認した。密着性試験のクロスカツトについては
超硬バイトにより5mm角に被膜をカツトし被膜の剥離有
無を確認した。さらに折り曲げ試験では折曲部を90゜以
上になる様にし、被膜の剥離程度を調べた。熱シヨツク
試験は最終完成の時計ケースを350℃にて10分間加熱
後、常温の水にて急冷する工程を5回繰返した後、被膜
の剥離、劣化を確認した。耐食性は40℃の人工汗および
人工海水中にケース完成品を24H半浸漬し、腐食及び変
色の発生を調べた。耐候性についてはスガ試験機株式会
社製のFA−2型カーボンアークフエンドメーター内で紫
外線を200H放射(屋外携帯3年分)後の被膜の変色およ
び劣化を確認した。
前記実施例においてイオンプレーテイング法により作成
したクロム系硬質被膜を表面に形成した携帯時計ケース
完成品は灰黒色系の色調を呈し、人工汗及び人工海水の
耐食性試験にて腐食の発生が見られず、更にクロスカツ
ト、折り曲げ及び熱シヨツク試験においても生成被膜の
剥離は発生せず十分な密着性が得られた。また被膜の表
面硬度はHv=1,000以上を有するため耐摩耗試験におい
て素地の露出が見られずさらに屋外携帯2年分の耐候性
試験においても変色は何ら見られなかつた。
被膜の色調については反応ガスの種類により若干違つて
きたが、被膜が金属クロム酸素との化合物の場合は青味
の強い灰黒色となり、金属クロムと酸素及び炭素との化
合物の場合は赤味のある灰黒色を呈し、また金属クロム
と酸素及び窒素との化合物の場合は青味のある灰黒色と
なり、さらに金属クロムと酸素、炭素および窒素との化
合物の場合は黒味のある灰黒色であつた。前記化合物の
いずれの色調にても時計用装飾部品として十分適用でき
うるものであるが、色調の装飾的価値が最も高いものと
しては被膜が金属クロムと酸素、炭素及び窒素との化合
物の場合であつた。この場合の被膜色調は酸素、炭素及
び窒素の各々を含有したガスの量を調整するだけで任意
の灰黒色の色調が得られるからである。これらの色調の
制御は容易に行なえ、同一条件にて10回の別々に処理し
たイオンプレーテイングによる製品を抜き取つて色差計
及び目視にて比較したがその差を全く認めることが出来
ず色調に対する繰返し精度の高い製法であることが確認
できた。しかし被膜が金属クロムと炭素との化合物の場
合の色調はうすい茶系色、金属クロムと窒素との化合物
の場合は銀白色及び金属クロムと窒素及び炭素との化合
物の場合は金属色となり、前記いずれの場合も狙いの灰
黒色は得られないことが解つた。
また被膜構成において純クロム層となる下層と金属クロ
ムと酸素及び窒素又は炭素の内一種又は二種の元素との
化合物を主成分とする外層構造から構成されている場合
は熱シヨツク、折り曲げ及びクロスカツトのいずれの場
合も被膜は時計ケースに対し十分な密着性を保持してい
た。これは活性な金属クロムを基板に対する第一層(純
クロム層)として形成し基板との密着力を保持している
からである。しかし基板表面にクロム系硬質被膜層を直
接生成させ、第一層としての純クロム層を設けない場合
は折り曲げ及びクロスカツトの密着試験において密着性
は全く悪かつた。これは硬質被膜な故に脆性が高く、基
板の機械的歪及び熱変形等についてゆけず結局は剥離し
てしまうという現象である。
被膜厚みについては5μmまでは密着性において全く問
題が無かつたが5μmを超えると被膜の内部応力が高く
なり、クロスカツト及び90゜の折り曲げ試験において被
膜の剥離が生じた。また5μm以上の被膜厚を得るには
1H以上の処理時間を要するため生産性が非常に低くなる
という問題点がある。このため被膜厚は5μm以下とし
た。
〔発明の効果〕
本発明は、金属基体表面に形成された純クロムの上に酸
素、窒素及び炭素を含んだクロム系硬質被膜をイオンプ
レーティング法で形成することによって、従来にない灰
黒色系の中で最も装飾的に優れた色で、耐摩耗性、耐擦
傷性、密着性、耐食性に優れた高硬度被膜を形成する技
術を提供することが可能となった。この発明は、携帯時
計ケースのみならず、眼鏡フレーム、ライター、装飾バ
ンド用バックル及びネクタイピン等の装飾部品に適用可
能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の時計用外装部品を提供するためのイオ
ンプレーテイング装置の簡単な縦断面図である。第2図
〜第3図は本発明実施例の主要縦断面図である。 1……真空室 2……真空排気系 3……アルゴンガスバルブ 4……基板 5……D.C.電源 6……蒸発源 7……EBガン 8……電子ビーム 9……可変シヤツター 10……反応ガスバルブ 11……クロム被膜層 12……灰黒色被膜層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】灰黒色系の被膜を有する時計用外装部品の
    製造方法において、不活性ガス雰囲気中の処理室内で、
    金属基体上に純クロム層を形成する工程、しかる後に、
    前記処理室内に反応ガスとなる酸素ガス、窒素ガス及び
    炭化水素系ガスの3つのガスを導入する工程、イオンプ
    レーティング法により、前記純クロム層上に前記反応ガ
    スの構成要素である酸素、窒素及び炭素の3つの元素を
    含むクロム系硬質被膜を形成する工程を有し、前記純ク
    ロム層と前記クロム系硬質被膜との膜厚の合計が5μm
    以下であり、前記クロム系硬質被膜は、前記純クロム層
    より厚い膜厚であることを特徴とする時計用外装部品の
    製造方法。
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