JPH02272003A - 保護層を有する銀部材の製造方法 - Google Patents

保護層を有する銀部材の製造方法

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JPH02272003A
JPH02272003A JP9445489A JP9445489A JPH02272003A JP H02272003 A JPH02272003 A JP H02272003A JP 9445489 A JP9445489 A JP 9445489A JP 9445489 A JP9445489 A JP 9445489A JP H02272003 A JPH02272003 A JP H02272003A
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Takanori Minamitani
南谷 孝典
Nobuyuki Yoshino
吉野 信幸
Takayuki Tajiri
田尻 孝行
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、気相合成法を用いて保護層を被覆した銀部材
およびその製造方法に関する。
〔従来の技術とその課題〕
銀は古来より金と並んで装飾的価値の高いものとして珍
重されてきた。特にヨーロッパにおいては、銀のもつ独
特の色調、やわらかい質感が好まれ数多くの銀製品が愛
用されている。
ところが銀は本来、耐硫化性に対して致命的ともいえる
欠点を有しており、大気中放置だけでも銀表面は次第に
変色し、その色調、質感が失なわれてしまうため恒常的
に銀のもつ外観を保つためには、定期的に銀表面の硫化
物を除去する必要があった。
この欠点を克服し、銀本来の色調、質感を長期に保存す
るための手段として銀合金化、銀表面への有機被膜塗布
、銀表面への無機被膜コードなどが考えられてきたが−
・ずれも不充分である。具体的にいえば、銅添加による
スターリングシルバーおよびマグネシウム、ニッケル添
加においては銀の硬質化は認められるが耐硫化性に対し
ては全く改善されない。パラジウム添加による銀合金化
によりては耐硫化性は改善されるものの反面、純粋の銀
との色調差が大きくなり違和感を生ずる。ラッカーコー
トに代表される銀表面への有機被膜塗布においても耐硫
化性の改善は認められるが、塗布層が厚いことによる色
調、質感の変化が大きい。
ロジウムフラッシュメツキなどのような銀表面への無機
被膜コートにおいては、無機被膜が有するピンホールの
ために耐硫化性が不充分であるなどそれぞれに問題を残
しており、現状ではいずれの手法においても満足な特性
が得られていないのが実状である。
本発明は、かかる従来技術にかんがみ、銀本来の色調を
保持したままで耐硫化性を改善し得る構造を有した鎖部
材を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
ここでいう鎖部材とは、純粋な銀のもつ外観色調からの
色差がLIaIb  表色系評価において、を満足する
ものをすべて含んでいる。このため、純銀に卑金属もし
くは貴金属を添加した銀合金、あるいは任意の基板上に
メツキもしくは蒸着法により形成された銀膜においても
、上記特性を満足する限りここでは鎖部材の範躊に属す
る。
このため、本発明においては銀部材表面に保護層を形成
するに際して、鎖部材がプラズマ電位に対して負の電位
関係を有するような条件下で、炭化水素ガスを主成分と
するガスを導入したプラズマ重合法を用いることを特徴
とする。上記のような電位関係で形成された保護層は、
従来に比して可視域短波長領域での透過率特性が改善さ
れ、外観上、鎖部材単体との比較においても有意差は認
識されず、かつプラズマ重合法を用いることにより、ピ
ンホールのない膜が形成されることから結果と(−で、
銀本来の色調を有した、耐硫化性にすぐれた鎖部材の提
供が可能となる。
さらに、上記のようにして銀部材表面に保護層を形成し
た後、IIa、I[a、IVa、Va、II l)、■
b、IVb族元素の中から選ばれる少なくとも1種の元
素の酸化物あるいは窒化物、もしくはダイヤモンド膜あ
るいは硬質カーボン膜を積層することにより、銀本来の
色調を有し、耐硫化性にすぐれ、かつ耐摩耗性を有した
鎖部材の提供が可能となる。以下、詳細については実施
例を用いて説明する。
〔実施例1〕 本発明に用いた装置構成を第1図に示す。減圧状態に排
気された真空槽1内には、高周波電源に接続されたカソ
ード電極2と、アノード電極3が相対配置され、さらに
その間にガス導入管4が導入されている。基板としての
鎖部材5はアノード電極6上に保持され、以下の工程に
従って成膜処理される。まず、所定の真空度まで排気後
、ガス導入管に設けられた小穴(図示せず)を通してア
ルゴンガスを導入し、カソード電極に高周波電力を供給
することにより、グロー放電を発生させる。
この時、アノード電極電位がプラズマ電位に対して負の
設定値をとるようにアノード電極に直流電圧を印加する
ことにより、アノード電極上に保持された鎖部材は電位
的にプラズマ電位に対して負となるため、アルゴンイオ
ンよりボンバードクリニングされる。ついで、導入ガス
種をアルゴンガスから炭化水素ガスに切り換え、設定時
間、放電を行なうことにより、鏝部材上には目的の炭化
水素の重合体からなる保護膜が形成される。具体的な形
成条件および得られた保護膜の特性について以下に述べ
る。
(形成条件) ガス種およびガス流量:エチレンガス80毎分標準立方
センナ 基板:純銀板      高周波電カニ100ワット成
膜真空度:0.5トール 基板温度:80°Cプラズマ
電位に対するアノード電極電位: −30V成膜レート
:毎分100オングストローム上記条件により作成され
るサンプルをサンプル囚とする。アノード電極電位をプ
ラズマ電位とした(アノード電極をプラズマ中にフロー
ティング状態で設置)こと以外は、上記と同様にして純
銀板上に膜を形成したサンプルをサンプルの)として、
純銀板単体との特性比較を行なった。以下に可視域での
反射率特性、色差測定および耐硫化テストの結果を表1
及び第2図、第3図に順次示す。
まず、可視域での反射率特性の比較・評価をよりはつき
りさせるために、サンプル(Al、サンプル(Eにおけ
る保護膜膜厚な3,000オングストロームに設定した
時の結果を第2図に示す。これより、純銀板上に保護膜
を形成することにより、主に可視域短波長領域での反射
率が低下すること、およびプラズマ電位に対するアノー
ド電極電位を負とすることにより、短波長領域での反射
率特性が改善されることが判る。これはおそらく成膜時
の基板表面へのイオン衝撃の有無が保護膜の成膜レート
、短波長領域での吸収特性などに影響を及ぼすためと考
えられるが、メカニズムの詳細については不明である。
ついで、保護膜膜厚を1,000オングストロームに設
定したサンプル囚、サンプル旧)に対して色差測定を行
なった結果を表1に示す。ここでは、純銀板表面に保護
膜を形成することによる外観変化をL”a”b  表色
系の色差ΔE0を用いて評価した。
は非常に難しいとされており、このことからサンプル囚
はサンプル■)に比して、純銀板と非常に近い外観を呈
しているのが判る。
さらに、上記と同様に保護膜膜厚を]、、 OOOオン
グストロームに設定したサンプル(Al、サンプル(旬
の耐硫化テスト結果を第3図に示す。この時の耐硫化テ
スト条件は以下の1通りである。
(耐硫化テスト条件) (NHa )z S ’2H20: H20= 1 :
 1温度:25℃ 相対湿度=100% 設定時間放置
テスト前の純銀板と、テスト後の各サンプルの外観差を
色差ΔE”として評価した。図から明らかなように、純
銀板では短時間の放電で大幅なΔE4変化が認められ、
耐硫化性が全(ないことが判る。
一方、純銀板に保護膜を形成することにより、耐硫化性
は大幅に改善され、特に本実施例のサンプル(A)にお
いては、60分放置後も純銀板とほとんど同様の外観品
質を維持しており、その効果は非常に大きいといえる。
また、純銀板上に形成する保護膜膜厚と耐硫化性改善効
果との相関を検討したところ、200オングストロ一ム
以上の膜厚で効果が確認されたが、特性の再現性、外観
品質との兼ね合いから、膜厚は500〜10,000オ
ングストロ一ム程度が望ましい。
上記以外にも、テープテストによる密着性評価人工汗テ
ストによる耐食性評価などを行ない、本実施例の純銀板
上に形成した保護膜が実用レベルで充分に効果を有する
ことを確認している。
プラズマ電位に対するアノード電極電位を設定する手段
として、本実施例では、アノード電極に外部から直流電
圧を印加する方式を示したが、これ以外にもカソード電
極に直流電圧を重畳することによっても同様の状況は設
定でき、この場合にも、本実施例と同様に特性の改善が
図られる。
また、ガス種においても、本実施例で用いたエチレン以
外にも、メタン、アセチレン、ベンゼンなどの炭化水素
ガスが使用できる。
〔実施例2〕 実施例1のサンプル(AJ作成条件と同様にして、鋼部
材上に膜厚500オングストロームのNHa[を形成し
た後、モノシランガスと酸素ガスを導入し下記条件でプ
ラズマ中で分解、反応させることにより、膜厚10,0
00オングストロームの透明な酸化シリコン膜を積層し
た。
(酸化シリコン膜形成条件) ガス種およびガス流量:モノシランガス 2o 毎分標
準立方センナ 酸素ガス60毎分標 準立方センナ 高周波電カニ100ワット  成膜真空度:0.51・
−ル基板温度:80°C成膜レート:毎分200オング
ストローム 上記条件で作成したサンプルをサンプル(C)とし、純
銀板単体との耐摩耗性比較をスガ摩耗試験機を用いて行
なった結果を表2に示す。
純銀板単体では、ビッカース硬度で50〜90Hvと非
常にやわらかいために、耐摩耗性に劣るが、本実施例に
述べたように、その上部に500オングストロームの保
護膜を介して600〜700 Hvのビッカース硬度を
有する酸化シリコン膜を被覆することにより、耐硫化性
改善に加えて耐摩耗性が大幅に改善されているのが判る
。ここで酸化シリコン膜厚はi o、o o oオング
ストロームに設定したが、0〜30,000オングスト
ロームよでは外観的にもほとんど変化なかった。
また、耐摩耗性改善のための上部保護膜として本実施例
においては酸化シリコンを使用したが、他にもチタン、
亜鉛、タンタル、アルミニウムなどに代表されるII 
a s III a % ■a 、V a、nb、1[
b族元素の酸化物、シリコン窒化物、ダイヤモンド膜あ
るいは硬質カーボン膜などのように、純銀板に比して、
高硬度で透明な膜であれば適用可能である。
また、形成方法においても、本実施例に述べたプラズマ
CVD法(化学的気相蒸発法)に限定されることなく、
スパッタ法、イオンブレーティング法などのPVD法(
物理的気相蒸発法)、ゾルダン法などが適用できる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本実施例によれば、従来の銀本来の
色調を保持したままで耐硫化性、耐摩耗性の改善が可能
となるため、古美術品などに代表される展示品、あるい
はメダル、ブローチナトノ装飾品に適用することにより
、長期間、色調の変化しない銀部材が提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の、鎖部材上に保護膜を形成する際に用
いた装置構成を示す説明図であり、第2図および第3図
は、それぞれ本発明の実施例における可視域での反射率
特性および耐硫化特性を示すグラフである。 1・・・・・・真空槽、 2・・・・・・カンード電極、 6・・・・・・アノード電極、 4・・・・・・ガス導入管、 5・・・・・・銀部材。 第1ff 沢表

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)銀部材を配置した減圧容器内に炭化水素を主成分
    とするガスを導入し、前記銀部材がプラズマ電位に対し
    て負の電位になるように設定した状態で、前記銀部材の
    表面にプラズマ重合法を用いて有機薄膜からなる保護層
    を形成することを特徴とする保護層を有する銀部材の製
    造方法。
  2. (2)請求項1に記載の製造方法により表面に保護層が
    形成されており、さらにその上にIIa、IIIa、IVa、
    Va、IIb、IIIb、IVb族元素の中から選ばれる少な
    くとも一種の元素の酸化物あるいは窒化物、ダイヤモン
    ド膜あるいは硬質カーボン膜が積層されていることを特
    徴とする保護層を有する銀部材。
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