JPH06344287A - ワーク用移送装置 - Google Patents

ワーク用移送装置

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JPH06344287A
JPH06344287A JP16003893A JP16003893A JPH06344287A JP H06344287 A JPH06344287 A JP H06344287A JP 16003893 A JP16003893 A JP 16003893A JP 16003893 A JP16003893 A JP 16003893A JP H06344287 A JPH06344287 A JP H06344287A
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JP
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hand
casting
robot
air
sand
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Application number
JP16003893A
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English (en)
Inventor
Masao Sonobe
政男 園部
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロボットハンドに設けられた弾性支持,剛直
支持切り替え用エアシリンダの空気管が破損されるのを
防ぐ。 【構成】 砂落とし切断ハンド5をロボット側のハンド
基部25と、このハンド基部25を囲む構造のチャック
部材27とで形成する。両者を弾性体26で連結する。
ハンド基部25内に、チャック部材27のピン孔に出し
入れされるロックピン38aを備えたエアシリンダ38
を内蔵させた。圧力空気を砂落としハンド5の中央部か
らエアシリンダ38に供給できる。このため、チャック
部材27の外方には空気管を延ばさずに済み、この空気
管が工作機械等に触れて破損されるのを防ぐことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳造物等のワークを加
工装置間で移送するために使用する鋳造物用移送装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋳造された鋳造物は冷却された後
に中子用の砂が落とされ、次工程である湯口部切断工程
へ搬送されていた。鋳造物から前記砂を落とす砂落とし
作業は、鋳造物をロボットに弾性支持させ、砂落とし用
加振装置に押し付けて行っていた。すなわち、加振装置
の振動子に鋳造物を押し付け、鋳造物に振動を加えるこ
とによって鋳造物内の中子用の砂をふるい落としてい
た。また、湯口切断工程では、切断位置の精度を確保す
る関係から鋳造物を前記ロボットに剛直に支持させた状
態でカッターに押し付けて行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述したよ
うに鋳造物をロボットによって加振装置やカッターに押
し付けるに当たっては、鋳造物を保持するロボットハン
ドの構造が問題であった。これは、ロボットハンドとし
ては鋳造物を弾性支持する状態と剛直に支持する状態と
を切換えるためにエアシリンダ等のアクチュエータを設
けなければならず、このエアシリンダの空気管を鋳造物
保持部分の近傍に配管しなければならないからである。
すなわち、ロボットハンドによって鋳造物を上述した各
種工作機械へ搬送するときに、この空気管が工作機械に
触れたりして破損することがある。
【0004】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、ロボットハンドに設けられた弾性支
持,剛直支持切り替え用エアシリンダの空気管が破損さ
れるのを防ぐことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るワーク用移
送装置は、ワークを保持するロボットハンドを、ロボッ
ト本体に連結されるハンド基部と、このハンド基部を囲
む形状に形成され、ハンド基部との間に弾性体が介装さ
れてハンド基部に弾性支持されるチャック部材とによっ
て形成し、前記ハンド基部内に、前記チャック部材のピ
ン孔に出し入れされるロックピンが設けられた切り替え
用エアシリンダを内蔵させたものである。
【0006】
【作用】エアシリンダに供給する圧力空気あるいはエア
シリンダから排出される空気はロボットハンドの中央部
に位置するハンド基部を通される。このため、ワークを
保持するチャック部材の外方には空気管が延びなくな
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図8に
よって詳細に説明する。図1は本発明に係るワーク用移
送装置を用いたユニット式工作機械の平面断面図、図2
は図1におけるユニット式工作機械のII−II線断面図、
図3は図1におけるユニット式工作機械のIII−III線断
面図、図4は図1におけるユニット式工作機械のIV−IV
線断面図である。
【0008】図5は本発明に係るワーク用移送装置の砂
落としハンドを示す正面図で、同図はハンド基部を部分
的に破断して描いてある。図6は自動ハンド交換装置か
ら外された状態の砂落としハンドの平面図で、同図はハ
ンド基部を部分的に破断して描いてある。図7は砂落と
しハンドの底面図、図8は図5におけるVIII−VIII線断
面図である。
【0009】図1〜図8において、1は本発明に係るワ
ーク用移送装置で、この移送装置1は垂直多関節ロボッ
ト2と、このロボット2に対して着脱自在に構成されて
ワークとしての鋳造物Wを把持するロボットハンド3と
から形成されている。なお、ロボットハンド3は、後述
する鋳造機から鋳造物Wを取出すときに使用する取出し
ハンド4と、鋳造物Wから中子用の砂を落とすために使
用する砂落としハンド5との2種類が用意されている。
図1および図2はロボット2に取出しハンド4が連結さ
れている状態を示している。また、本実施例で使用する
鋳造物Wはエンジンのシリンダヘッドである。
【0010】そして、この移送装置1は箱体6の内部に
装着され、箱体6およびこの箱体6内に固定されて前記
ロボット2と協働して各種作業を行う各種作業機械と共
にユニット式工作機械を構成している。このユニット式
工作機械は、鋳造物Wの荒ばり取り,冷却,砂落とし,
湯口部切断および刻印付け作業を同一の箱体6内で行う
構造になっている。このユニット式工作機械を以下にお
いて砂落とし切断キャビネットという。
【0011】前記箱体6は、それぞれ平板状に形成され
た床板7,側板8および天井板9によって略立方体状に
形成され、図4に示すように床板7から下方へ向けて突
設された脚10によって工場床面11に載置固定されて
いる。すなわち、この箱体6は、床板7と工場床面11
との間に空間Sが設けられている。そして、この箱体6
の工場床面11に対する固定は、脚10の下端を工場床
面11に固定するボルト(図示せず)等の固定部材を外
すことによって、箱体6が工場床面11に対して移動可
能となるように構成されている。
【0012】また、この箱体6の側板8には、鋳造物W
を鋳造キャビネット12から箱体6内に搬入させるため
の搬入口13と、箱体6内から次工程の仕上げキャビネ
ット14に搬出させるための搬出口15と、操作者が出
入りするための出入り口16とが開口されている。前記
搬入口13および搬出口15はそれぞれ自動扉13a,
15aによって開閉されるように構成され、出入り口1
6は手動扉16aによって開閉されるように構成されて
いる。
【0013】前記鋳造キャビネット12は前記箱体6と
同等に形成された箱体17と、この箱体17内に配置さ
れた低圧鋳造機18とから構成され、箱体17を前記箱
体6に結合させて砂落とし切断キャビネットに隣接して
配設されている。箱体17は前記箱体6の搬入口13と
対向する部分が開口されると共に、低圧鋳造機18を目
視点検するための点検扉19が設けられている。前記低
圧鋳造機18は従来周知のものと同等に構成され、図2
に示すように下金型18aと、この下金型18aに接離
する上金型18bとを備えている。
【0014】この鋳造キャビネット12によって成形さ
れた鋳造物Wは、凝固後に上金型18bを上昇させるこ
とによって上金型18bと共に下金型18aから離型
し、図2に示すように後述する取出しハンド4を鋳造物
Wの下方に差し入れた状態で上金型18bのノックアウ
トピン(図示せず)を作動させることによって取出しハ
ンド4へ移載される。
【0015】前記仕上げキャビネット14は鋳造物Wの
仕上げを行うユニット式工作機械であり、前記箱体6と
同等に形成された箱体20と、この箱体20内に配置さ
れた鋳造物保持用ロボット(図示せず)と、このロボッ
トと協働して鋳造物Wの仕上げ加工を行う仕上げ加工装
置(図示せず)とから構成されている。そして、箱体2
0を前記箱体6に結合させて砂落とし切断キャビネット
に隣接して配設されている。図1においてこの仕上げキ
ャビネット14内に配置された符号21で示すものは、
砂落とし切断キャビネットから搬出された鋳造物Wを受
け取るための仮置台である。仕上げキャビネット14の
鋳造物保持用ロボットはこの仮置台21に載置された鋳
造物Wを把持して仕上げ加工装置へ移送する構造になっ
ている。
【0016】前記箱体6内に配置されたロボット2は、
図2に示すように、箱体6の床板7上に固定された基台
22と、この基台22上に鉛直方向軸線回りに回動自在
かつ水平方向へ移動自在に連結されたロボット本体23
とから構成されている。そして、このロボット本体23
の先端に鋳造物Wを把持するロボットハンド3が自動ハ
ンド交換装置24を介して着脱自在に取付けられている
(図1および図2では取出しハンド4が取付けられ、図
3では砂落としハンド5が取付けられている)。そし
て、このロボット2は自動ハンド交換装置24が図中に
一点鎖線Aで示す範囲内で動きうるように構成されてい
る。
【0017】前記取出しハンド4は、鋳造物Wの外形よ
り十分に大きな皿状の砂受け4aに鋳造物把持部材4b
を突設させて形成され、鋳造物Wを剛直に把持するよう
に構成されている。そして、砂受け4aの一側部が自動
ハンド交換装置24に連結される構造になっている。な
お、この取出しハンド4は、不使用時には図3中に符号
6aで示す取出しハンド仮置台に位置決めされた状態で
載置される。
【0018】前記砂落としハンド5は、図5〜図8に示
すように、前記自動ハンド交換装置24に取付けられる
ハンド基部25と、このハンド基部25にゴム等の弾性
体26を介して連結されたチャック部材27とから構成
されている。ハンド基部25は、自動ハンド交換装置2
4が係入する連結穴25aが形成された円筒状の上側空
気通路形成ブロック28と、この上側空気通路形成ブロ
ック28の下部にボルト止めされた下側空気通路形成ブ
ロック29と、この下側空気通路形成ブロック29によ
って上側開口部が閉塞された有底角筒状の連結部材30
とから形成されている。
【0019】ハンド基部25が連結される自動ハンド交
換装置24は、先端部が前記連結穴25aに挿入されて
上側空気通路形成ブロック28の上側開口部を塞ぐ構造
になっており、この先端部に上部通路形成ブロック28
に係合する連結ピン24aが出没自在に設けられてい
る。すなわち、図5に示した状態では連結ピン24aが
上側通路形成ブロック28に係合しているためにハンド
基部25は自動ハンド交換装置24から外れることがな
い。一方、連結ピン24aを図5に示した状態から引き
戻すと、前記係合が解除されて自動ハンド交換装置24
に対してハンド基部25を着脱することができるように
なる。
【0020】前記チャック部材27は、前記連結部材3
0が貫通する空間を有する平面視略ロ字状に形成された
枠体31と、この枠体31の四隅に突設された鋳造物把
持用のチャック32とから形成されている。そして、こ
の枠体31の空間内であって枠体31の内側面と連結部
材30の外側面との間に前記弾性体26が介装されてい
る。弾性体26は、枠体31の各内側面と、この内側面
に対向する連結部材30の各外側面とに横架されてお
り、一側部に2個ずつ配設されている。すなわち、この
砂落としハンド5では8個の弾性体26が取付けられて
いる。
【0021】前記チャック32は突出端に爪32aが設
けられ、圧力空気が供給されることによって爪32aが
枠体31に対して接近あるいは離間しつつチャック32
の軸心回りに90度回る構造になっている。図5および
図7では爪32aによって鋳造物Wを把持している状態
を示す。
【0022】すなわち、図7中に実線で示した爪32a
が枠体31から離間すると共に同図中二点鎖線で示す位
置へ90度回ることによって、鋳造物Wを離すことがで
きる。鋳造物Wを把持するに当たっては、上述した動作
とは逆方向に爪32aを動作させ、爪32aと枠体31
の位置決め部材33とで鋳造物Wを挾持するようにして
行われる。このチャック32を駆動させるための圧力空
気は、図8に示すように下側空気通路形成ブロック29
内に形成された空気通路29a,29bと、枠体31内
に形成されて前記空気通路29a,29bにホース34
を介して連通された空気通路31aとを介して供給され
る。なお、下側空気通路形成ブロック29の空気通路2
9a,29bは、図8中に符号35,36で示す連通孔
を介して上側空気通路形成ブロック28の同位置の連通
孔(図示せず)に連通され、この連通孔から自動ハンド
交換装置24の圧力空気供給口(図示せず)にそれぞれ
連通されている。実施例では鋳造物把持動作を行うとき
には空気通路29aに圧力空気が供給され、鋳造物解放
動作を行うときには空気通路29bに圧力空気が供給さ
れる構造になっている。
【0023】また、この砂落としハンド5のハンド基部
25には、ハンド基部25とチャック部材27とを選択
的に剛直に結合するためのロック機構37が取付けられ
ている。このロック機構37は、ハンド基部25の連結
部材30内に配置されたエアシリンダ38によってロッ
クピン38aを枠体31のピン孔31bに嵌入させたり
引き抜いたりする構造になっている。前記エアシリンダ
38は、前記弾性体26と隣接する位置であって、連結
部材30の4隅にそれぞれ配置されている。しかも、連
結部材30の同側に位置するものどうしでは軸線方向
(図6中に一点鎖線で示す)を直交させて配置されてい
る。このようにエアシリンダ38および弾性体26を配
置することによって、径方向より軸線方向に長くなりが
ちなエアシリンダ38を狭い空間内に他のエアシリンダ
38との干渉を避けつつ4つ配置することができる。し
かも、弾性体26とエアシリンダ38とが枠体31の下
面と平行になるような略同一平面上に位置づけられるか
ら、砂落とし切断ハンド5をその長さ寸法(図5におい
て上下方向)を短くしてコンパクトに形成することがで
きる。
【0024】このエアシリンダ38のロック用空気供給
口38b,戻り用空気供給口38cは、図5および図8
に示すように下側空気通路形成ブロック29に形成され
た空気通路29c,29dから連通孔39,40を介し
て上側通路形成ブロック28の同位置の連通孔(図示せ
ず)に連通され、この連通孔から自動ハンド交換装置2
4の圧力空気供給口(図示せず)にそれぞれ連通されて
いる。前記空気通路29cは、下側空気通路形成ブロッ
ク29における連結部材30側となる部位に縦横に形成
されて各エアシリンダ38のロック用空気供給口38b
の全てに連通されるように構成されている。図8ではこ
の空気通路29cにより連通される部分を左下がりの平
行線からなるハッチングによって示した。また、空気通
路29dは前記空気通路29cと前記空気通路29a,
29bの間となる部位に形成され、全ての戻り用空気供
給口38cに連通されるように構成されている。図8で
はこの空気通路29dにより連通される部分を右下がり
の平行線からなるハッチングによって示した。すなわ
ち、下側空気通路形成ブロック29はその厚み方向に3
層に空気通路が形成されている。
【0025】すなわち、自動ハンド交換装置24から連
通孔39に圧力空気が供給されると、全てのエアシリン
ダ38のロックピン38aが前進してピン孔31bに嵌
入し、チャック部材27が弾性体26を介してハンド基
部25に弾性支持されることに加えてロックピン38a
をも介して連結されるようになる。なお、エアシリンダ
38の排気は戻り用空気供給口38cから空気通路29
d,連通孔40を通ってハンド外へ排出される。このよ
うにロックピン38aがピン孔31bに嵌入することに
よって、チャック部材27がハンド基部25に剛直に支
持されてロックされた状態になる。この剛直支持状態を
以下においてロック状態という。
【0026】また、自動ハンド交換装置24から連通孔
40に圧力空気が供給されると、全てのエアシリンダ3
8のロックピン38aが図6に示すようにピン孔31b
から引き抜かれ、チャック部材27がハンド基部25に
弾性体26のみを介して連結されることになる。このと
きのエアシリンダ38の排気はロック用空気供給口38
bから空気通路29d,連通孔39を通ってハンド外へ
排出される。そして、このようロックピン38aが引き
抜かれた状態では、チャック部材27はハンド基部25
に弾性支持される。この弾性支持状態を以下においてフ
ローティング状態という。
【0027】さらに、前記チャック部材27の枠体31
には振動発生装置27aが取付けられている。この振動
発生装置27aは、内蔵する振動子(図示せず)が空気
圧力によって振動する構造のものが採用され、枠体31
の対向する2側部にそれぞれ配置されている。なお、こ
の振動発生装置27aへ空気圧力を供給する構成は上述
したチャック32と同等とされている。図8において符
号29eが振動発生装置27a用の空気通路であり、こ
の空気通路29eは連通孔29fを介して上側空気通路
形成ブロック28および自動ハンド交換装置24の空気
通路(図示せず)に連通されている。そして、チャック
部材27をハンド基部25に弾性支持させた状態でこの
振動発生装置27aを作動させると、チャック部材27
およびこれに把持された鋳造物Wがハンド基部25やロ
ボット本体23に対して振動することになる。
【0028】図8において符号29gは、下側通路形成
ブロック29に穿設された各空気通路の開口端を閉塞す
るための盲栓、29hは下側通路形成ブロック29に上
側通路形成ブロック28を固定させるためのボルト、2
9iは自動ハンド交換装置24の位置決めピン(図示せ
ず)が嵌入する位置決め穴である。なお、この砂落とし
ハンド5は、不使用時には図1中に符号6bで示す砂落
としハンド仮置台に位置決めされた状態で載置される。
【0029】図1〜図4において符号41で示すものは
荒ばり取り装置、42は砂落とし装置、43は湯口切断
装置、44は冷却装置、45は刻印装置で、これらの作
業機械と上述した移送装置1,箱体6とによって砂落と
し切断キャビネットが構成されている。
【0030】前記荒ばり取り装置41は鋳造物Wのパー
ティングラインに生じたばりを大まかに除去するもの
で、箱体6内における移送装置1と搬入口13との間に
配置されている。この荒ばり取り装置41は、エアシリ
ンダ41a内に圧縮空気を送ることによりハンマ41b
を往復動させる打撃装置によって構成されている。すな
わち、ロボット2によって鋳造物Wをこの荒ばり取り装
置41に押し付けることによって、前記ばりを略取り除
くことができる。なお、この荒ばり取り装置41で生じ
た切粉や鋳造物Wから脱落した中子用の砂は、本実施例
ではグレーチング床41cからホッパ41dを介して床
下の切粉排出用コンベア41eに排出される。
【0031】前記砂落とし装置42は鋳造物Wから中子
用の砂を落とすもので、図1および図4に示すように、
箱体6の1隅部に装着された打撃装置42aと、この打
撃装置42aの下方に位置する砂捕集用ホッパ42bと
から構成されている。前記打撃装置42aは、エアシリ
ンダ内に圧縮空気を送ることによりハンマを往復動させ
る構造になっている。なお、この打撃装置42aの振動
数は、前記振動発生装置37の振動数とは異なる値に設
定されている。すなわち、図4に示すようにロボット2
によって鋳造物Wをこの打撃装置42aに押し付けるこ
とによって、鋳造物Wに振動が加えられて鋳造物Wの砂
を振り落とすことができる。また、前記ホッパ42b
は、上方から落下する砂を床板7の下方へ排出する構造
になっている。なお、このホッパ42bの砂排出口42
cの下方であって床板7と工場床面11との間の空間S
には、砂回収用コンベア46が配置されている。
【0032】前記湯口切断装置43は、鋳造物Wの湯口
を切断するもので、箱体6内における前記砂落とし装置
42とは対向する位置に配置された湯口切断機43a
と、この湯口切断機43aによって湯口を切断したとき
に生じる切粉や凝固した押湯を補集するホッパ43bと
から構成されている。前記湯口切断機43aは、円盤状
カッター43cを水平軸線回りに回転させる構造になっ
ている。この湯口切断機43aは、図4に示したよう
に、ロボット2によって鋳造物Wを円盤状カッター43
cに対して側方から移動させることによって、鋳造物W
の湯口が切断されることになる。また、前記ホッパ43
bは、本実施例では切断された湯口を下方の砂回収用コ
ンベア46に導く構造になっている。
【0033】前記冷却装置44は、鋳造物Wに不図示の
ノズルから水を吹き付けて鋳造物Wを冷却させる構造
で、箱体6内における上述した砂落とし装置42と湯口
切断装置43との間に配置されている。また、この冷却
装置44は、図1に示すように鋳造物Wを砂落としハン
ド5と共に2組仮置きできるように構成されると共に、
砂落とし装置42や湯口切断装置43より低く形成され
ている。この冷却装置44で使用した水は、下部ホッパ
部44aから床下の配水管47へ排出される構造になっ
ている。
【0034】前記刻印装置45は、湯口切断が終了した
鋳造物Wにロット番号等を刻印する構造で、前記砂落と
し装置42の打撃装置42aが設けられた側板8に装着
されている。なお、刻印装置45の位置は、砂落とし装
置42とは反対側に位置づけられている。
【0035】次に、本発明に係る移送装置1の動作を砂
落とし切断キャビネットでの作業順に説明する。先ず、
ロボット2に取出しハンド4を装着させる。この装着動
作は、ロボット本体23を図1に示すように移動させ、
取出しハンド仮置台6a上の取出しハンド4に自動ハン
ド交換装置24を連結させて行う。そして、鋳造機18
での鋳造が終了して上金型18bが開いた後、図2に示
すようにロボット2を作動させて前記取出しハンド4を
上金型18bの下方へ差し入れ、鋳造物Wをこの取出し
ハンド4へ移載させて把持させる。このとき、鋳造物W
の下面側(シリンダヘッドのドーム面側)が取出しハン
ド4に把持されることになる。
【0036】その後、ロボット2により鋳造物Wを図3
中にP1 で示すように荒ばり取り装置41に移送させ、
鋳造物Wの上面側(シリンダヘッドのカム面側)の荒ば
りとりを行う。この荒ばり取りが終了した後、ロボット
2は取出しハンド4を取出しハンド仮置台6aに載置さ
せ、自動ハンド交換装置24を外す。次いで、ロボット
2は取出しハンド仮置台6aに隣接して仮置きされた砂
落としハンド5の上方にロボット本体23を移動させ、
自動ハンド交換装置24を砂落としハンド5に連結させ
る。
【0037】このように砂落としハンド5が取付けられ
た後、ロボット2は前記取出しハンド4の上方へ砂落と
しハンド5を移動させ、図3中にP2 で示すように取出
しハンド4上の鋳造物Wを砂落としハンド5によって把
持させる。この把持動作は、ロック機構35を作動させ
ないフローティング状態で行われる。そして、砂落とし
ハンド5によって鋳造物Wを把持させた後、ロボット2
は振動発生装置37を作動させ、グレーチング床41c
の上方を通して鋳造物Wを荒ばり取り装置41へ搬送
し、鋳造物Wの下面側(シリンダヘッドのドーム面側)
の荒ばり取りを行う。すなわち、鋳造物Wはこの荒ばり
取り装置41によってカム面側とドーム面側から荒ばり
取りが行われ、ハンドによって保持されていない解放面
(立方体状に成形された鋳造物Wの上下,左右および前
後の計6面)の加工が行われる。なお、このときには中
子用砂が後述する砂落とし工程で落ち易いように、中子
の露出している部分をハンマ41bによって予め崩して
おく。
【0038】次に、ロボット2は鋳造物Wを冷却装置4
4へ搬送し、図3および図4中P3で示すように冷却装
置44内に臨ませる。鋳造物Wを荒ばり取り装置41か
ら冷却装置44へ搬送するときには、砂落とし装置42
のホッパ42bの上方を通して行う。冷却装置44では
鋳造物Wに水をかけて冷却が行われる。冷却が終了した
後、ロボット2は鋳造物Wを砂落とし装置42へ搬送す
る。このときには、鋳造物Wが下部ホッパ部44aおよ
び砂落とし装置42のホッパ42bの上方を通るように
して行う。砂落とし装置42では、図1および図4中に
4 で示すように鋳造物Wを打撃装置42aに押し当て
て中子用の砂がふるい落とされる。この砂落とし時にも
振動発生装置37は継続して作動されるが、打撃装置4
2aでの振動数が振動発生装置37の振動数とは異なる
関係から、両者が共振したり振動が相殺されたりするこ
とがない。
【0039】砂落としが終了した後、ロボット2は鋳造
物Wを湯口切断装置43に搬送する。この搬送は、砂落
とし装置42から冷却装置44の上方を横切り、直線的
に湯口切断装置43へ到る搬送経路をもって行われる。
このとき、鋳造物Wを砂落とし装置42から湯口切断装
置43へ直線的に移動させたとしても、両者の間に位置
する冷却装置44は両者の作業位置より低く形成されて
いるため、冷却装置44が邪魔になることがなく、移動
時間を短くして作業のサイクルタイムを短縮できる。湯
口切断装置43に鋳造物Wが搬送されると、ロボット2
はロック機構35を作動させ、砂落としハンド5をロッ
ク状態に変えると共に、振動発生装置37を停止させ
る。なお、湯口切断装置43に搬送される以前では、砂
落としハンド5はフローティング状態に保たれ、振動発
生装置37は作動し続けられる。
【0040】湯口切断装置43では、図1および図4中
にP5 で示すように鋳造物Wを円盤状カッター43cに
対して側方から移動させることによって不要部分が切断
される。砂落としハンド5をロック状態として切断を行
うのは、鋳造物Wを剛直に支持して切断位置の精度を高
めるためである。
【0041】湯口切断装置43によって切断が終了した
後、ロボット2は砂落としハンド5をフローティング状
態に戻すと共に、振動発生装置37を作動させる。そし
て、この状態で鋳造物Wが刻印装置45に搬送される。
このときの搬送経路は、湯口切断装置43→冷却装置4
4の上方→砂落とし装置42のホッパ42bの上方→グ
レーチング床41cの上方を通るような経路とされる。
すなわち、湯口切断装置43から刻印装置45へ鋳造物
Wを搬送するときにも鋳造物Wは振動発生装置37によ
って振動されて鋳造物Wから砂を除去できると共に、除
去された砂はホッパ42b等から回収されて、工場床面
11を砂等により汚すことがない。
【0042】刻印装置45に鋳造物Wが搬送された後、
ロボット2は砂落としハンド5を再びロック状態にする
と共に振動発生装置35を停止させ、この状態で鋳造物
Wを印字機構(図示せず)に押し付ける。これにより刻
印付け作業が行われる。そして、刻印付けが終了した
後、ロボット2は鋳造物Wを仕上げキャビネット14の
仮置台21に位置決めした状態で載置させ、砂落としハ
ンド5の把持状態を解除する。このように鋳造物Wを仮
置台21へ移した後、ロボット2は鋳造物Wのなくなっ
た砂落としハンド5を砂落としハンド仮置台6bへ戻
し、取出しハンド4へ交換する。そして、上述した動作
を再び繰り返す。
【0043】したがって、上述したように構成された鋳
造物移送装置1では、砂落とし切断ハンド5のハンド基
部25内に弾性支持,剛直支持切り替え用エアシリンダ
38を内蔵させたため、このエアシリンダ38に供給す
る圧力空気あるいはエアシリンダ38から排出される空
気を砂落とし切断ハンド5の中央部に位置するハンド基
部25を通すことができるようになる。このため、鋳造
物Wを保持するチャック部材27の外方に空気管を延ば
さずに済むようになる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るワーク
用移送装置は、ワークを保持するロボットハンドを、ロ
ボット本体に連結されるハンド基部と、このハンド基部
を囲む形状に形成され、ハンド基部との間に弾性体が介
装されてハンド基部に弾性支持されるチャック部材とに
よって形成し、前記ハンド基部内に、前記チャック部材
のピン孔に出し入れされるロックピンが設けられた切り
替え用エアシリンダを内蔵させたため、エアシリンダに
供給する圧力空気あるいはエアシリンダから排出される
空気はロボットハンドの中央部に位置するハンド基部を
通すことができる。このため、ワークを保持するチャッ
ク部材の外方には空気管を延ばさずに済む。
【0045】したがって、ワークを搬送するときに前記
エアシリンダの空気管が工作機械等に触れて破損される
のを確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワーク用移送装置を用いたユニッ
ト式工作機械の平面断面図である。
【図2】図1におけるユニット式工作機械のII−II線断
面図である。
【図3】図1におけるユニット式工作機械のIII−III線
断面図である。
【図4】図1におけるユニット式工作機械のIV−IV線断
面図である。
【図5】本発明に係るワーク用移送装置の砂落としハン
ドを示す正面図で、同図はハンド基部を部分的に破断し
て描いてある。
【図6】自動ハンド交換装置から外された状態の砂落と
しハンドの平面図で、同図はハンド基部を部分的に破断
して描いてある。
【図7】砂落としハンドの底面図である。
【図8】図5におけるVIII−VIII線断面図である。
【符号の説明】
2 ロボット 5 砂落とし切断ハンド 23 ロボット本体 24 自動ハンド交換装置 25 ハンド基部 26 弾性体 27 チャック部 28 上側空気通路形成ブロック 29 下側空気通路形成ブロック 31b ピン孔 32 チャック 38 エアシリンダ 38a ロックピン W 鋳造物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを保持するロボットのロボットハ
    ンドを、ロボット本体に連結されるハンド基部と、この
    ハンド基部を囲む形状に形成され、ハンド基部との間に
    弾性体が介装されてハンド基部に弾性支持されるワーク
    用チャック部材とによって形成し、前記ハンド基部に、
    前記チャック部材のピン孔に出し入れされるロックピン
    が設けられた切り替え用エアシリンダを内蔵させたこと
    を特徴とするワーク用移送装置。
JP16003893A 1993-06-07 1993-06-07 ワーク用移送装置 Pending JPH06344287A (ja)

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