JP3148874B2 - 鋳造物用移送装置 - Google Patents

鋳造物用移送装置

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JP3148874B2
JP3148874B2 JP16500593A JP16500593A JP3148874B2 JP 3148874 B2 JP3148874 B2 JP 3148874B2 JP 16500593 A JP16500593 A JP 16500593A JP 16500593 A JP16500593 A JP 16500593A JP 3148874 B2 JP3148874 B2 JP 3148874B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳造物を加工装置間で
移送するために使用する鋳造物用移送装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、鋳造された鋳造物は冷却された後
に中子用の砂が落とされ、次工程である湯口部切断工程
へ搬送されていた。鋳造物を冷却させるに当たっては、
コンベア上に載置させて次工程へ搬送されるまでに空冷
させたり、鋳造物に水を吹きかけたりして行っていた。
また、砂落とし作業は、鋳造物を例えばロボットに弾性
支持させ、砂落とし用加振装置に押し付けて行ってい
た。すなわち、加振装置の振動子に鋳造物を押し付け、
鋳造物に振動を加えることによって鋳造物内の中子用の
砂をふるい落としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、砂落とし用
加振装置を使用して中子用の砂を落とす場合、作業時間
をどのように設定するかが問題であった。作業時間が短
いと砂が鋳造物内に残ってしまい、この残留した砂が砂
落とし工程以降で鋳造物を搬送するときや、鋳造物を仕
上げ加工するときに鋳造物に加えられた振動によって鋳
造物から脱落することがある。すなわち、鋳造物内に残
された砂が砂回収設備のない所に散乱してしまう。かと
いって作業時間を十分に長くとると、中子用の砂は最終
工程において鋳造物に熱処理を施すことにより完全に除
去されるものであるため、時間の無駄になってしまう。
【0004】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、砂落とし工程での作業時間を延ばす
ことなく中子用の砂を多くかつ確実に落とすことを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る鋳造物
用移送装置は、鋳造物を弾性支持する鋳造物保持用ロボ
ットにおけるロボット本体に弾性支持される部位に振動
発生装置を配設したものである。
【0006】第2の発明に係る鋳造物用移送装置は、第
1の発明に係る鋳造物用移送装置において、振動発生装
置が発する振動の周波数を、鋳造物保持用ロボットによ
って鋳造物が押し付けられる砂落とし用加振装置での周
波数に対して変えたものである。
【0007】第3の発明に係る鋳造物用移送装置は、第
1の発明または第2の発明に係る鋳造物用移送装置にお
いて、鋳造物保持用ロボットと、この鋳造物保持用ロボ
ットと協働して作業を行う作業機械とを、床面、側面お
よび天井面を有しかつ床に対して移動自在に設けられた
箱体内に固定したものである。
【0008】第4の発明に係る鋳造物用移送装置は、第
1の発明ないし第3の発明に係る鋳造物用移送装置のう
ちいずれかにおいて、鋳造物保持用ロボットを、砂回収
装置を備えた作業機械の上方を通って鋳造物を搬送する
構造としたものである。
【0009】
【作用】本発明によれば、振動発生装置によって鋳造物
が振動し、中子用の砂がふるい落とされる。このため、
鋳造物をロボットが保持したときから離すまで振動させ
ることができるから、砂落とし用の作業機械での砂落と
し作業時間を延ばすことなく長時間にわたって鋳造物を
振動させることが可能となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図7に
よって詳細に説明する。図1は本発明に係る鋳造物用移
送装置を用いたユニット式工作機械の平面断面図、図2
は図1におけるユニット式工作機械のII−II線断面図、
図3は図1におけるユニット式工作機械のIII−III線断
面図、図4は図1におけるユニット式工作機械のIV−IV
線断面図である。図5は本発明に係る鋳造物用移送装置
の砂落としハンドを示す正面図で、同図はハンド基部を
部分的に破断して描いてある。図6は図5におけるVI−
VI線断面図で、同図はハンド基部を部分的に破断して描
いてある。図7は砂落としハンドの底面図である。
【0011】図1〜図7において、1は本発明に係る鋳
造物用移送装置で、この移送装置1は垂直多関節ロボッ
ト2と、このロボット2に対して着脱自在に構成されて
鋳造物Wを把持するロボットハンド3とから形成されて
いる。なお、ロボットハンド3は、後述する鋳造機から
鋳造物Wを取出すときに使用する取出しハンド4と、鋳
造物Wから中子用の砂を落とすために使用する砂落とし
ハンド5との2種類が用意されている。図1および図2
はロボット2に取出しハンド4が連結されている状態を
示している。また、本実施例で使用する鋳造物Wはエン
ジンのシリンダヘッドである。
【0012】そして、この移送装置1は箱体6の内部に
装着され、箱体6およびこの箱体6内に固定されて前記
ロボット2と協働して各種作業を行う各種作業機械と共
にユニット式工作機械を構成している。このユニット式
工作機械は、鋳造物Wの荒ばり取り,冷却,砂落とし,
湯口部切断および刻印付け作業を同一の箱体6内で行う
構造になっている。このユニット式工作機械を以下にお
いて砂落とし切断キャビネットという。
【0013】前記箱体6は、それぞれ平板状に形成され
た床板7,側板8および天井板9によって略立方体状に
形成され、図4に示すように床板7から下方へ向けて突
設された脚10によって工場床面11に載置固定されて
いる。すなわち、この箱体6は、床板7と工場床面11
との間に空間Sが設けられている。そして、この箱体6
の工場床面11に対する固定は、脚10の下端を工場床
面11に固定するボルト(図示せず)等の固定部材を外
すことによって、箱体6が工場床面11に対して移動可
能となるように構成されている。
【0014】また、この箱体6の側板8には、鋳造物W
を鋳造キャビネット12から箱体6内に搬入させるため
の搬入口13と、箱体6内から次工程の仕上げキャビネ
ット14に搬出させるための搬出口15と、操作者が出
入りするための出入り口16とが開口されている。前記
搬入口13および搬出口15はそれぞれ自動扉13a,
15aによって開閉されるように構成され、出入り口1
6は手動扉16aによって開閉されるように構成されて
いる。
【0015】前記鋳造キャビネット12は前記箱体6と
同等に形成された箱体17と、この箱体17内に配置さ
れた低圧鋳造機18とから構成され、箱体17を前記箱
体6に結合させて砂落とし切断キャビネットに隣接して
配設されている。箱体17は前記箱体6の搬入口13と
対向する部分が開口されると共に、低圧鋳造機18を目
視点検するための点検扉19が設けられている。前記低
圧鋳造機18は従来周知のものと同等に構成され、図2
に示すように下金型18aと、この下金型18aに接離
する上金型18bとを備えている。
【0016】この鋳造キャビネット12によって成形さ
れた鋳造物Wは、凝固後に上金型18bを上昇させるこ
とによって上金型18bと共に下金型18aから離型
し、図2に示すように後述する取出しハンド4を鋳造物
Wの下方に差し入れた状態で上金型18bのノックアウ
トピン(図示せず)を作動させることによって取出しハ
ンド4へ移載される。
【0017】前記仕上げキャビネット14は鋳造物Wの
仕上げを行うユニット式工作機械であり、前記箱体6と
同等に形成された箱体20と、この箱体20内に配置さ
れた鋳造物保持用ロボット(図示せず)と、このロボッ
トと協働して鋳造物Wの仕上げ加工を行う仕上げ加工装
置(図示せず)とから構成されている。そして、箱体2
0を前記箱体6に結合させて砂落とし切断キャビネット
に隣接して配設されている。
【0018】図1においてこの仕上げキャビネット14
内に配置された符号21で示すものは、砂落とし切断キ
ャビネットから搬出された鋳造物Wを受け取るための仮
置台である。仕上げキャビネット14の鋳造物保持用ロ
ボットはこの仮置台21に載置された鋳造物Wを把持し
て仕上げ加工装置へ移送する構造になっている。
【0019】前記箱体6内に配置されたロボット2は、
図2に示すように、箱体6の床板7上に固定された基台
22と、この基台22上に鉛直方向軸線回りに回動自在
かつ水平方向へ移動自在に連結されたロボット本体23
とから構成されている。そして、このロボット本体23
の先端に鋳造物Wを把持するロボットハンド3が自動ハ
ンド交換装置24を介して着脱自在に取付けられている
(図1および図2では取出しハンド4が取付けられ、図
3では砂落としハンド5が取付けられている)。そし
て、このロボット2は自動ハンド交換装置24を図中に
一点鎖線Aで示す範囲内に移動させることができる構造
になっている。
【0020】前記取出しハンド4は、鋳造物Wの外形よ
り十分に大きな皿状の砂受け4aに鋳造物把持部材4b
を突設させて形成され、鋳造物Wを剛直に把持するよう
に構成されている。そして、砂受け4aの一側部が自動
ハンド交換装置4に連結される構造になっている。な
お、この取出しハンド4は、不使用時には図3中に符号
6aで示す取出しハンド仮置台に位置決めされた状態で
載置される。
【0021】前記砂落としハンド5は、図5〜図7に示
すように、前記自動ハンド交換装置24に取付けられる
ハンド基部25と、このハンド基部25にゴム等の弾性
体26を介して連結された把持部27とから構成されて
いる。ハンド基部25は、自動ハンド交換装置24側と
なる空気通路形成ブロック28と、この空気通路形成ブ
ロック28によって開口部が閉塞された有底角筒状の連
結部材29とから形成されている。
【0022】前記把持部27は、前記連結部材29が貫
通する空間を有する平面視略ロ字状に形成された枠体3
0と、この枠体30の四隅に突設された鋳造物把持用の
チャック31とから形成されている。そして、この枠体
30の空間内であって枠体30の内側面と連結部材29
の外側面との間に前記弾性体26が介装されている。弾
性体26は、枠体30の各内側面と、この内側面に対向
する連結部材29の各外側面とに横架されており、一側
部に2個ずつ配設されている。すなわち、この砂落とし
ハンド5では8個の弾性体26が取付けられている。
【0023】前記チャック31は突出端に爪32が設け
られ、圧力空気が供給されることによって爪32が枠体
30に対して接近あるいは離間しつつチャック31の軸
心回りに90度回る構造になっている。図5および図7
では爪32によって鋳造物Wを把持している状態を示
す。
【0024】すなわち、図7中に実線で示した爪32が
枠体30から離間すると共に同図中二点鎖線で示す位置
へ90度回ることによって、鋳造物Wを離すことができ
る。鋳造物Wを把持するに当たっては、上述した動作と
は逆方向に爪32を動作させ、爪32と枠体30の位置
決め部材33とで鋳造物Wを挾持するようにして行われ
る。このチャック31を駆動させるための圧力空気は、
前記空気通路形成ブロック28内に形成された空気通路
28aと、枠体30内に形成されて前記空気通路28a
にホース34を介して連通された空気通路30aとを介
して供給される。なお、空気通路形成ブロック28の空
気通路28aには、自動ハンド交換装置24を介してロ
ボット本体23から圧力空気が供給されるように構成さ
れている。
【0025】また、この砂落としハンド5のハンド基部
25には、ハンド基部25と把持部27とを選択的に剛
直に結合するためのロック機構35が取付けられてい
る。このロック機構35は、ハンド基部25の連結部材
29内に配置された空気圧シリンダ36によってロック
ピン36aを枠体30のピン孔30bに嵌入させたり引
き抜いたりする構造になっている。前記空気圧シリンダ
36は、前記弾性体26と隣接する位置であって、連結
部材29の4隅にそれぞれ配置されている。しかも、連
結部材29の同側に位置するものどうしでは軸線方向
(図6中に一点鎖線で示す)を直交させて配置されてい
る。このように空気圧シリンダ36および弾性体26を
配置することによって、径方向より軸線方向に長くなり
がちな空気圧シリンダ36を狭い空間内に他の空気圧シ
リンダ26との干渉を避けつつ4つ配置することができ
る。なお、この空気圧シリンダ36を駆動する圧力空気
は、空気通路形成ブロック28に形成された空気通路2
8bおよび自動ハンド交換装置24を介してロボット本
体23から供給されるように構成されている。
【0026】すなわち、図6に示すようにロックピン3
6aがピン孔30bから引き抜かれている状態では、ハ
ンド基部25に把持部27が弾性体26を介して連結さ
れて弾性支持されることになる。この弾性支持状態を以
下においてフローティング状態という。また、ロックピ
ン36aをピン孔30bに嵌入させた状態では、把持部
27が弾性体26を介してハンド基部25に連結される
ことに加えてロックピン36aをも介して連結されるよ
うになり、ハンド基部25に剛直に支持されることにな
る。すなわち、把持部27がハンド基部25にロックさ
れた状態になる。この剛直支持状態を以下においてロッ
ク状態という。なお、この砂落としハンド5は、不使用
時には図1中に符号6bで示す砂落としハンド仮置台に
位置決めされた状態で載置される。
【0027】さらに、前記把持部27の枠体30には、
振動発生装置としてのバイブレータ37が取付けられて
いる。このバイブレータ37は、内蔵する振動子(図示
せず)が空気圧力によって振動する構造のものが採用さ
れ、枠体30の対向する2側部にそれぞれ配置されてい
る。なお、このバイブレータ37へ空気圧力を供給する
構成は、上述したチャック31と同等である。すなわ
ち、把持部27をハンド基部25に弾性支持させた状態
でバイブレータ37を作動させると、把持部27および
これに把持された鋳造物Wがハンド基部25やロボット
本体23に対して振動することになる。
【0028】図1〜図4において符号41で示すものは
荒ばり取り装置、42は砂落とし装置、43は湯口切断
装置、44は冷却装置、45は刻印装置で、これらの作
業機械と上述した移送装置1,箱体6とによって砂落と
し切断キャビネットが構成されている。
【0029】前記荒ばり取り装置41は鋳造物Wのパー
ティングラインに生じたばりを大まかに除去するもの
で、箱体6内における移送装置1と搬入口13との間に
配置されている。この荒ばり取り装置41は、エアシリ
ンダ41a内に圧縮空気を送ることによりハンマ41b
を往復動させる打撃装置によって構成されている。すな
わち、ロボット2によって鋳造物Wをこの荒ばり取り装
置41に押し付けることによって、前記ばりを略取り除
くことができる。なお、この荒ばり取り装置41で生じ
た切粉や鋳造物Wから脱落した中子用の砂は、本実施例
ではグレーチング床41cからホッパ41dを介して床
下の切粉排出用コンベア41eに排出される。
【0030】前記砂落とし装置42は鋳造物Wから中子
用の砂を落とすもので、図1および図4に示すように、
箱体6の1隅部に装着された打撃装置42aと、この打
撃装置42aの下方に位置する砂捕集用ホッパ42bと
から構成されている。前記打撃装置42aは、エアシリ
ンダ内に圧縮空気を送ることによりハンマを往復動させ
る構造になっている。なお、この打撃装置42aの振動
数は、前記バイブレータ37の振動数とは異なる値に設
定されている。すなわち、図4に示すようにロボット2
によって鋳造物Wをこの打撃装置42aに押し付けるこ
とによって、鋳造物Wに振動が加えられて鋳造物Wの砂
を振り落とすことができる。また、前記ホッパ42b
は、上方から落下する砂を床板7の下方へ排出する構造
になっている。なお、このホッパ42bの砂排出口42
cの下方であって床板7と工場床面11との間の空間S
には、砂回収用コンベア46が配置されている。
【0031】前記湯口切断装置43は、鋳造物Wの湯口
を切断するもので、箱体6内における前記砂落とし装置
42とは対向する位置に配置された湯口切断機43a
と、この湯口切断機43aによって湯口を切断したとき
に生じる切粉や凝固した押湯を補集するホッパ43bと
から構成されている。前記湯口切断機43aは、円盤状
カッター43cを水平軸線回りに回転させる構造になっ
ている。この湯口切断機43aは、図4に示したよう
に、ロボット2によって鋳造物Wを円盤状カッター43
cに対して側方から移動させることによって、鋳造物W
の湯口が切断されることになる。また、前記ホッパ43
bは、本実施例では切断された湯口を下方の砂回収用コ
ンベア46に導く構造になっている。
【0032】前記冷却装置44は、鋳造物Wに不図示の
ノズルから水を吹き付けて鋳造物Wを冷却させる構造
で、箱体6内における上述した砂落とし装置42と湯口
切断装置43との間に配置されている。また、この冷却
装置44は、図1に示すように鋳造物Wを砂落としハン
ド5と共に2組仮置きできるように構成されると共に、
砂落とし装置42や湯口切断装置43より低く形成され
ている。この冷却装置44で使用した水は、下部ホッパ
部44aから床下の配水管47へ排出される構造になっ
ている。なお、この冷却装置44において鋳造物Wを2
つ仮置きできるように構成したのは、箱体6の両側に鋳
造キャビネット12を配置したときに、両鋳造キャビネ
ット12から搬送された鋳造物Wをそれぞれこの冷却装
置44で冷却させるためである。また、このように鋳造
物Wを2つ仮置きできる構成を採ると、鋳造物Wを一つ
冷却している間に別の鋳造物Wの砂落としや湯口切断を
行うようにして能率を高めることもできる。
【0033】前記刻印装置45は、湯口切断が終了した
鋳造物Wにロット番号等を刻印する構造で、前記砂落と
し装置42の打撃装置42aが設けられた側板8に装着
されている。なお、刻印装置45の位置は、砂落とし装
置42とは反対側に位置づけられている。
【0034】次に、本発明に係る移送装置1の動作を砂
落とし切断キャビネットでの作業順に説明する。先ず、
ロボット2に取出しハンド4を装着させる。この装着動
作は、ロボット本体23を図1に示すように移動させ、
取出しハンド仮置台6a上の取出しハンド4に自動ハン
ド交換装置24を連結させて行う。そして、鋳造機18
での鋳造が終了して上金型18bが開いた後、図2に示
すようにロボット2を作動させて前記取出しハンド4を
上金型18bの下方へ差し入れ、鋳造物Wをこの取出し
ハンド4へ移載させて把持させる。このとき、鋳造物W
の下面側(シリンダヘッドのドーム面側)が取出しハン
ド4に把持されることになる。
【0035】その後、ロボット2により鋳造物Wを図3
中にP1 で示すように荒ばり取り装置41に移送させ、
鋳造物Wの上面側(シリンダヘッドのカム面側)の荒ば
りとりを行う。すなわち、鋳造物Wはこの荒ばり取り装
置41によってカム面側から荒ばり取りが行われ、ハン
ドによって保持されていない解放面(立方体状に成形さ
れた鋳造物Wの上面,左右および前後の計5面)の加工
が行われる。この荒ばり取りが終了した後、ロボット2
は取出しハンド4を取出しハンド仮置台6aに載置さ
せ、自動ハンド交換装置24を外す。次いで、ロボット
2は取出しハンド仮置台6aに隣接して仮置きされた砂
落としハンド5の上方にロボット本体23を移動させ、
自動ハンド交換装置24を砂落としハンド5に連結させ
る。
【0036】このように砂落としハンド5が取付けられ
た後、ロボット2は前記取出しハンド4の上方へ砂落と
しハンド5を移動させ、図3中にP2 で示すように取出
しハンド4上の鋳造物Wを砂落としハンド5によって把
持させる。この把持動作は、ロック機構35を作動させ
ないフローティング状態で行われる。そして、砂落とし
ハンド5によって鋳造物Wを把持させた後、ロボット2
はバイブレータ37を作動させ、グレーチング床41c
の上方を通して鋳造物Wを荒ばり取り装置41へ搬送
し、鋳造物Wの下面側(シリンダヘッドのドーム面側)
の荒ばり取りを行う。なお、このときには中子用砂が後
述する砂落とし工程で落ち易いように、中子の露出して
いる部分をハンマ41bによって予め崩しておく。
【0037】次に、ロボット2は鋳造物Wを冷却装置4
4へ搬送し、図3および図4中P3で示すように冷却装
置44内に臨ませる。鋳造物Wを荒ばり取り装置41か
ら冷却装置44へ搬送するときには、砂落とし装置42
のホッパ42bの上方を通して行う。冷却装置44では
鋳造物Wに水をかけて冷却が行われる。冷却が終了した
後、ロボット2は鋳造物Wを砂落とし装置42へ搬送す
る。このときには、鋳造物Wが下部ホッパ部44aおよ
び砂落とし装置42のホッパ42bの上方を通るように
して行う。砂落とし装置42では、図1および図4中に
4 で示すように鋳造物Wを打撃装置42aに押し当て
て中子用の砂がふるい落とされる。この砂落とし時にも
バイブレータ37は継続して作動されるが、打撃装置4
2aでの振動数がバイブレータ37の振動数とは異なる
関係から、両者が共振したり振動が相殺されたりするこ
とがない。しかも、振動数が少ない側で中子を大きな塊
に砕き、振動数が多い側でこれを細かい粒子に砕くこと
ができ、鋳造物Wから短時間で確実に砂をふるい落とす
ことができる。
【0038】砂落としが終了した後、ロボット2は鋳造
物Wを湯口切断装置43に搬送する。この搬送は、砂落
とし装置42から冷却装置44の上方を横切り、直線的
に湯口切断装置43へ到る搬送経路をもって行われる。
このとき、鋳造物Wを砂落とし装置42から湯口切断装
置43へ直線的に移動させたとしても、両者の間に位置
する冷却装置44は両者の作業位置より低く形成されて
いるため、冷却装置44が邪魔になることがない。湯口
切断装置43に鋳造物Wが搬送されると、ロボット2は
ロック機構35を作動させ、砂落としハンド5をロック
状態に変えると共に、バイブレータ37を停止させる。
なお、湯口切断装置43に搬送される以前では、砂落と
しハンド5はフローティング状態に保たれ、バイブレー
タ37は作動し続けられる。
【0039】湯口切断装置43では、図1および図4中
にP5 で示すように鋳造物Wを円盤状カッター43cに
対して側方から移動させることによって不要部分が切断
される。砂落としハンド5をロック状態として切断を行
うのは、鋳造物Wを剛直に支持して切断位置の精度を高
めるためである。
【0040】湯口切断装置43によって切断が終了した
後、ロボット2は砂落としハンド5をフローティング状
態に戻すと共に、バイブレータ37を作動させる。そし
て、この状態で鋳造物Wが刻印装置45に搬送される。
このときの搬送経路は、湯口切断装置43→冷却装置4
4の上方→砂落とし装置42のホッパ42bの上方→グ
レーチング床41cの上方を通るような経路とされる。
すなわち、湯口切断装置43から刻印装置45へ鋳造物
Wを搬送するときにも鋳造物Wはバイブレータ37によ
って振動されることになる。
【0041】刻印装置45に鋳造物Wが搬送された後、
ロボット2は砂落としハンド5を再びロック状態にする
と共にバイブレータ35を停止させ、この状態で鋳造物
Wを印字機構(図示せず)に押し付ける。これにより刻
印付け作業が行われる。そして、刻印付けが終了した
後、ロボット2は鋳造物Wを仕上げキャビネット14の
仮置台21に位置決めした状態で載置させ、砂落としハ
ンド5の把持状態を解除する。このように鋳造物Wを仮
置台21へ移した後、ロボット2は鋳造物Wのなくなっ
た砂落としハンド5を砂落としハンド仮置台6bへ戻
し、取出しハンド4へ交換する。そして、上述した動作
を再び繰り返す。
【0042】したがって、上述したように構成された鋳
造物用移送装置1では、工場内のレイアウトを変更する
ときには、箱体6を新たな設置場所へ移動させることに
よって、ロボット2,荒ばり取り装置41,砂落とし装
置42,湯口切断装置43,冷却装置44および刻印装
置45等の複数の作業機械が一度に移動することにな
る。
【0043】しかも、砂落としハンド5がフローティン
グ状態であるときにバイブレータ37を作動させること
によって、砂落とし装置42で中子用の砂を落とすとき
以外にもバイブレータ37の振動によって前記砂を落と
すことができる。このため、鋳造物Wを弾性支持可能で
ある間は常に振動させることができるから、砂落とし装
置42での砂落とし作業時間を延ばすことなく長時間に
わたって鋳造物Wを振動させることが可能となる。
【0044】また、本実施例では、箱体6内での鋳造物
Wの搬送経路として切粉や砂等の回収装置(ホッパ41
d,42b,43bおよび44a等)の上方を通る経路
としたから、鋳造物Wを振動させながら搬送させたとし
ても中子用の砂や切粉等が床7上に落ち難くなるという
利点がある。
【0045】なお、本実施例では鋳造物をロボット2に
保持させるに当たって選択的に弾性支持させる例を示し
たが、砂落とし専用の装置であれば、鋳造物把持用ハン
ドを常にロボットに対して弾性支持させる構成となる。
【0046】さらに、本実施例では箱体6を高床式に構
成して床下にコンベア41e,46等を配設したが、箱
体6としては工場床面11上に直接載置させることもで
きる。このようにする場合、工場床にピット等を掘り下
げ、そこへコンベア41e,46等を配置する。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明に係る鋳
造物用移送装置は、鋳造物を弾性支持する鋳造物保持用
ロボットにおけるロボット本体に弾性支持される部位に
振動発生装置を配設したため、振動発生装置によって鋳
造物が振動し、中子用の砂がふるい落とされるから、鋳
造物をロボットが保持したときから離すまで振動させる
ことができる。このため、砂落とし用の作業機械での砂
落とし作業時間を延ばすことなく長時間にわたって鋳造
物を振動させることが可能となる。このため、砂回収設
備のあるところで砂を多くかつ確実に落とすことができ
る。
【0048】第2の発明に係る鋳造物用移送装置は、第
1の発明に係る鋳造物用移送装置において、振動発生装
置が発する振動の周波数を、鋳造物保持用ロボットによ
って鋳造物が押し付けられる砂落とし用加振装置での周
波数に対して変えたため、鋳造物から短時間で確実に砂
をふるい落とすことができる。
【0049】第3の発明に係る鋳造物用移送装置は、第
1の発明または第2の発明に係る鋳造物用移送装置にお
いて、鋳造物保持用ロボットと、この鋳造物保持用ロボ
ットと協働して作業を行う作業機械とを、床面、側面お
よび天井面を有しかつ床に対して移動自在に設けられた
箱体内に固定したため、工場のレイアウト変更を容易に
行うことができる。
【0050】第4の発明に係る鋳造物用移送装置は、第
1の発明ないし第3の発明に係る鋳造物用移送装置のう
ちいずれかにおいて、鋳造物保持用ロボットを、砂回収
装置を備えた作業機械の上方を通って鋳造物を搬送する
構造としたため、鋳造物の中子用の砂が搬送中に鋳造物
から脱落したとしても、床が汚され難くい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鋳造物用移送装置を用いたユニッ
ト式工作機械の平面断面図である。
【図2】図2は図1におけるユニット式工作機械のII−
II線断面図である。
【図3】図1におけるユニット式工作機械のIII−III線
断面図である。
【図4】図1におけるユニット式工作機械のIV−IV線断
面図である。
【図5】本発明に係る鋳造物用移送装置の砂落としハン
ドを示す正面図で、同図はハンド基部を部分的に破断し
て描いてある。
【図6】図5におけるVI−VI線断面図で、同図はハンド
基部を部分的に破断して描いてある。
【図7】砂落としハンドの底面図である。
【符号の説明】
1 移送装置 2 ロボット 5 砂落としハンド 6 箱体 7 床板 8 側板 9 天井板 25 ハンド基部 26 弾性体 27 把持部 31 チャック 37 バイブレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−344118(JP,A) 特開 平6−344116(JP,A) 特開 平6−344119(JP,A) 特開 平6−344287(JP,A) 特開 平6−246598(JP,A) 特開 平6−344248(JP,A) 特開 平5−38664(JP,A) 特開 平4−141356(JP,A) 特開 平4−171177(JP,A) 特開 昭61−71170(JP,A) 特開 昭61−63352(JP,A) 特開 平1−139462(JP,A) 特開 平5−318088(JP,A) 特開 平6−238428(JP,A) 特開 昭64−99769(JP,A) 特開 昭63−235063(JP,A) 実開 平6−560(JP,U) 実開 平6−5755(JP,U) 実開 平2−104165(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 29/00 B22D 31/00 B23Q 37/00 B23Q 41/04 B65G 47/90 B65G 61/00 B22D 29/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造物を弾性支持する鋳造物保持用ロボ
    ットにおけるロボット本体に弾性支持される部位に振動
    発生装置を配設したことを特徴とする鋳造物用移送装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の鋳造物用移送装置におい
    て、振動発生装置が発する振動の周波数を、鋳造物保持
    用ロボットによって鋳造物が押し付けられる砂落とし用
    加振装置での周波数に対して変えたことを特徴とする鋳
    造物用移送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の鋳造物用
    移送装置において、鋳造物保持用ロボットと、この鋳造
    物保持用ロボットと協働して作業を行う作業機械とを、
    床面、側面および天井面を有しかつ床に対して移動自在
    に設けられた箱体内に固定したことを特徴とする鋳造物
    用移送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載の鋳造物用
    移送装置のうちいずれかに記載の鋳造物用移送装置にお
    いて、鋳造物保持用ロボットを、砂回収装置を備えた作
    業機械の上方を通って鋳造物を搬送する構造としたこと
    を特徴とする鋳造物用移送装置。
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