JPH06343412A - 乾燥油揚げの製造法 - Google Patents
乾燥油揚げの製造法Info
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Abstract
見栄えが良く、復元性と食感の良い乾燥油揚げを有利に
製造することの出来る手法を提供する。 【構成】 乾燥油揚げの製造に際し、着味工程を経た若
しくは経ていない、水分が20〜75%の油揚げを、水
分が15〜30%になるようにマイクロ波乾燥した後、
更にマイクロ波乾燥以外の乾燥法にて、水分が12%以
下となるように乾燥せしめる。
Description
に即席麺用の具材等として好適に用いられ得る、原料油
揚げと略同一の大きさと厚みを持った、品質の良好な乾
燥油揚げを、有利に製造し得る方法に関するものであ
る。
た油揚げは、数多く市販されてきており、その原料油揚
げとしては、従来より用いられている大豆たん白を主原
料にした、たん白油揚げの他に、近年、丸大豆を加工し
て作られる油揚げも用いられている。そして、それらの
油揚げは、フライ後、着味液に浸漬して味付けを行なっ
た後、乾燥することにより、目的とする着味乾燥油揚げ
とされている。なお、着味工程では、原料油揚げを70
〜80℃の着味浸漬液に一定時間浸漬せしめた後、ロー
ルを使用して、脱液を行なう手法が一般的に採用されて
おり、またそのような着味を行なった後、原料油揚げ
は、凍結真空乾燥または熱風乾燥により乾燥せしめられ
て、製品とされているのである。
げ製品の製造工程において採用される熱風乾燥法では、
原料油揚げが100℃前後の高温に晒されることとな
り、また数時間の処理時間を要し、そのため、油揚げの
酸敗を招き易い欠点を有している。また、品質的にも製
品の肉厚が薄く、数多くしわがより、その乾燥製品は、
到底、原料油揚げの厚みや外観とは程遠いものであっ
て、熱湯を注いだ後にやっとしわが少し取れ、肉厚を増
すものの、それでも原料油揚げの厚みには届かず、外観
上も原料油揚げとは異質なものとなっている。また、他
の乾燥法である凍結真空乾燥法にあっても、熱の掛かり
が弱いため、得られた乾燥製品の食感は良好であるが、
処理時間が長時間に及び、設備費も高く、加工費が高く
なる問題を内在しているのであり、更にそのような不利
を承知で乾燥させても、得られた乾燥製品は熱風乾燥の
ものと差が無く、肉厚が薄く、しわの多いもので、外観
上異質なものとなっているのである。
と相俟って、即席麺用の具材としての味付け乾燥油揚げ
にあっても、原料油揚げと略同一の大きさと厚みを持っ
た乾燥品が強く要求されている。即ち、即席麺に使用す
るとはいえ、余りに肉厚が薄く、しわが数多く、通常の
油揚げのイメージとは程遠いものではなく、従来からの
油揚げと同様な肉厚を持ち、見栄えが良く、復元性の良
いものが要求されているのである。このため、それらの
要求に答えるべく、従来からも着味後乾燥前に強制的に
空気を吹き込んだり、減圧下に晒す等の方法が取られて
来ているが、到底、そのような要求に充分に応え得るも
のではなかったのである。即席麺用の具材としての油揚
げは、丸大豆由来のものであっても、一般に市販されて
いる油揚げとは加工方法が異なるものである。また、食
感、本物指向と相俟って、一般に市販されている油揚げ
も、そのまま或いは着味して、一般業務用に利用するこ
とが要望されているが、従来の乾燥方法では、即席用の
油揚げと同じく、肉厚が薄いものになり、商品価値の無
いものであったのである。
膨化乃至は乾燥を行なうべく、特公昭56−31102
号公報には、約100℃以上の熱風雰囲気中において、
80℃以上の調味液を油揚げの内部に注入するか、或い
は油揚げの表面に吹き付けながら、マイクロ波をパルス
的に照射させて、加熱する方法が明らかにされ、また特
公平3−69499号公報には、マイクロ波透過性で且
つ気体透過性の容器内に、油揚げを収納して、減圧下に
マイクロ波を照射する方法等が明らかにされているが、
前者の方法では、原料油揚げの物性の差異により調味液
の注入量が一定にならず、製品の味付けで、ムラが生じ
ること、また油揚げの表面に吹き付けながらマイクロ波
を照射すると、製品の表面に調味液が集中し、内部まで
浸透せず、即席麺に用いた時、熱湯中に調味液が移り、
油揚げ自体の味が薄くなるなどの欠点を内在している。
また、減圧下でのマイクロ波照射を採用する後者の方法
では、作業性が悪く、生産性が劣ることに加えて、着味
した油揚げの場合、膨化しても、均一な膨化が得られな
いことがしばしば惹起され、そのため、原料油揚げの差
異により膨化の一部に「へたり」が存在する時、そのま
ま乾燥すると、製品に「しみ」が発生し、商品価値が著
しく低下する等の欠点がある。特に、上記提案の方法
や、それに関連した特公平3−41150号公報では、
乾燥油揚げのサイズを原料のそれよりも拡大し、それに
よって見栄えを良くしようとしているが、その厚さにつ
いては、何等言及されていない。
て、上述の如き手法が提案されているのは、以下の理由
によるものである。即ち、特公昭56−31102号公
報にも明らかにされているように、油揚げの如く被乾燥
物中の水分が不均一に分布しているものに、マイクロ波
を連続的に照射すると、被乾燥物に部分的な過熱部分が
生じ、コゲを生じること、また特公平3−69499号
公報に明らかにされているように、マイクロ波透過性で
且つ気体透過性の容器に油揚げを収納せしめた後、乾燥
時に油揚げが厚み方向への膨化を抑制される程度に間隙
を保有させて被蓋し、その後マイクロ波乾燥するのは、
該油揚げの膨化が全ての自由な状態で行なわれることに
なると、油揚げ中の水分の不均一で且つ自由な蒸散によ
って油揚げの膨化も不均一なものになる等の欠点が、マ
イクロ波加熱乾燥に伴うためである。更に、特公平3−
41150号公報に開示の如く、マイクロ波透過性で且
つ気体透過性の容器中に被乾燥食品を収納せしめた後、
該容器をマイクロ波乾燥機内で略垂直円上に回転させな
がら、容器内の被乾燥食品をマイクロ波乾燥するのは、
マイクロ波加熱乾燥の場合に、被乾燥物の加熱ムラとい
う現象がどうしても発生し、そのために被乾燥物を均一
に乾燥することが困難となり、味付け油揚げの多量の調
味液を含有した被乾燥物を乾燥する場合には、調味液が
被乾燥物の一部に偏った状態で乾燥されて、「しみ」等
が惹起されるという欠点を有するためである。
みて為されたものであって、その課題とするところは、
乾燥後も原料油揚げの肉厚と大きさを保ち、見栄えが良
く、復元性と食感の良い乾燥油揚げを有利に製造するこ
との出来る手法を提供することにある。
揚げの製造に際して、マイクロ波を利用して、上記した
課題の解決を図るべく種々検討した結果、油揚げのマイ
クロ波加熱の際には、原料の水分及びマイクロ波加熱後
の水分が重要なポイントであり、これを無視した場合、
油揚げの原料の差異に基づく品質のムラ、例えば「し
み」や膨化の均一性等が保たれ得ない事実を見出したの
であり、そしてそのような知見に基づいて、本発明は完
成されたのである。
するために、着味工程を経た若しくは経ていない、水分
が20〜75%の油揚げを、水分が15〜30%になる
ようにマイクロ波乾燥し、次いでマイクロ波乾燥以外の
乾燥法にて水分が12%以下となるように乾燥すること
を特徴とする乾燥油揚げの製造法を、その要旨とするも
のである。
ロ波乾燥操作にあっては、その乾燥時間(照射時間)
は、一般に、0.5〜15分、好ましくは1〜8分とさ
れることとなる。
いられる原料油揚げは、従来の乾燥油揚げの製造に用い
られているものと同様なものであって、例えば、即席用
に開発された大豆たん白を主原料としたたん白油揚げ
や、丸大豆を加工して作られた油揚げ、更には一般業務
用として、丸大豆を原料にし、通常の製造方法で作られ
た市販の通常の油揚げ等があり、そのような原料油揚げ
が、そのまま、或いは着味して用いられることとなる。
なお、この原料油揚げの着味は、従来と同様にして行な
われ、例えば醤油、アミノ酸、砂糖、香辛料、各種エキ
ス類、化学調味料等を適宜に配合してなる着味液(調味
液)を用いて、その70〜80℃の液に原料油揚げを浸
漬し、そして原料の差異による着味ムラを無くす通常の
処理を行なうようにした着味工程を採用して、実施され
るのである。
いない原料油揚げを用いて、目的とする乾燥油揚げを得
るべく、マイクロ波照射を行なって、加熱乾燥するに際
しては、そのようなマイクロ波加熱処理する前の原料油
揚げの水分を20〜75%(重量基準:以下同じ)と
し、更にマイクロ波処理後の水分が15〜30%となる
ように処理した時のみ、原料の油揚げと略同一の大きさ
と厚みを持つこと、着味液による「しみ」が出ず、均一
に膨化すること、熱湯による復元性と復元後の食感が、
熱風乾燥や凍結真空乾燥等による乾燥品と比べて同等若
しくはそれ以上であること、の諸要求を悉く満足させ得
ることが明らかとなったのであり、本発明は、そのよう
な水分率を満足させるように、原料油揚げに対するマイ
クロ波照射による加熱乾燥操作を実施するものである。
げの水分が20%未満の場合には、均一な内部膨化が惹
起され得ず、また75%を超えるような水分は、油揚げ
自体保持し得ないのである。また、マイクロ波処理後の
水分が15%未満となると、熱湯による復元後の食感が
固くなり、通常の熱風乾燥品に比べて劣るため、商品価
値が無くなる問題を惹起し、一方マイクロ波処理して
も、水分が30%を超えるような割合いで残留すると、
内部膨化が均一に惹起されず、油揚げの表面に「へた
り」が生じて、着味液の分散性が妨げられ、一部に凝縮
することから、そのようなものを熱風乾燥した際、油揚
げの表面に「しみ」が発生して、商品価値が無くなる問
題を内在しているからである。
のマイクロ波処理に際しては、公知のマイクロ波照射装
置が適宜に用いられ、連続方式にて或いはバッチ方式に
て、マイクロ波照射が行なわれることとなるが、有利に
は、生産性の高いコンベア式マイクロ波加熱装置を用い
て、原料油揚げを搬送せしめつつ、マイクロ波照射する
手法が採用され、またマイクロ波の波長としては、通常
2450MHZ のものが用いられることとなる。そし
て、マイクロ波の照射時間としては、装置の出力の差に
より種々異なるが、一般に、0.5〜15分、好ましく
は1〜8分の範囲内において選定されることとなる。な
お、マイクロ波照射時間が0.5分よりも短くなると、
内部膨化が充分でなく、また15分を超えると、生産性
が劣るようになる。
波照射と共に、遠赤外線による加熱操作を併用すること
が、生産性の点のみならず、品質の均一性の点からして
も、好都合である。この遠赤外線の併用は、原料油揚げ
中の水分の調整上において有効であるが、遠赤外線のみ
では内部膨化は惹起されず、マイクロ波照射と併用し
て、初めて、その有効な作用を発揮し得るのである。な
お、この遠赤外線加熱の併用は、マイクロ波加熱装置に
遠赤外線加熱装置を並設し、マイクロ波照射と遠赤外線
加熱を同時に行なったり、或いはマイクロ波照射と遠赤
外線加熱を交互に行なうことにより、実現され得るもの
である。
加熱乾燥処理によって15〜30%の水分率とされた、
マイクロ波加熱装置から取り出された油揚げには、更
に、マイクロ波乾燥以外の乾燥法が適用され、水分が1
2%以下とされて、目的とする乾燥油揚げとされる。な
お、この乾燥操作には、マイクロ波乾燥以外の公知の各
種の乾燥操作が適宜に採用され、例えば、熱風乾燥や凍
結乾燥等の乾燥操作が採用されることとなる。このよう
な乾燥操作によって、油揚げ中の水分を12%以下とし
て、乾燥品を得ても、マイクロ波による内部膨化は維持
され、油揚げの大きさや厚みの減少は実質的に認められ
ず、目的とする品質の良好な乾燥油揚げを得ることが出
来るのである。
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない
限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解さ
れるべきである。なお、以下の実施例中における部及び
百分率は、特に断りのない限り、何れも、重量基準にて
示されるものである。
8.0%、大きさ(平均):92.9mm×72.1mm、
厚さ(平均):7.09mm〕を用い、70〜80℃の着
味液(濃口醤油:500部、砂糖:540部、グルタミ
ン酸ナトリウム:22.5部、還元澱粉分解物:220
部、水:290部)3Lに、3分間浸漬した後ローラー
にかけ、脱液した。なお、脱液後の油揚げ中の水分は4
0.0%、油揚げの厚みは2.95mmであった。
加水或いは60℃での熱風乾燥を実施し、マイクロ波処
理前の水分率を種々調節した後、ベルトコンベア式マイ
クロ波加熱装置(島田理化株式会社製、出力:40K
W)を用いて、前記着味油揚げを順次搬送せしめつつ、
マイクロ波照射を行ない、加熱乾燥操作を施した。ま
た、そのマイクロ波加熱乾燥操作において、装置のベル
トの速さ、出力を調節して、マイクロ波処理後の油揚げ
中の水分を種々変化せしめた。
分率の異なる各種油揚げのうちの水分率が15%以上の
ものに対して、通常の熱風乾燥操作を実施し、水分率を
8〜12%に調節して、目的とする乾燥油揚げの各種の
ものを得た。
て、その100枚あたりの平均の大きさと厚さ、「し
み」の有無、復元後の食感を調べ、その結果を、下記表
1に示した。また、比較のために、従来と同様な熱風乾
燥を行なって得られた乾燥品についても、同様に評価
し、その結果を表1に併せて示した。なお、表1におけ
る復元後の食感は、乾燥品に対して熱湯を注いで3分後
の食感を調査した結果を示している。
おいて脱液され、脱液後の厚さが原料の厚さの約1/3
となっても、マイクロ波処理後の水分が15〜30%の
ものでは、乾燥品の厚さが原料の油揚げと略同じ厚さと
なるばかりでなく、大きさも原料と略同様となって、表
面が滑らかで見栄えが良く、しかも「しみ」も少なく、
復元後の食感も、通常の熱風乾燥品(比較例)に比べて
優れたものであった。また、比較例の熱風乾燥品では、
大きさ、厚さが原料よりも小さくなっているが、原料と
同じ大きさ、厚さを用い、「しみ」の出現率の低いNo
3、8のような、マイクロ波乾燥後の水分が15%未満
のものでは、食感が固く、商品価値のないものであっ
た。更に、何れの乾燥品も熱湯により復元されたが、特
にNo1、4、5、及び7の乾燥品においては、他のも
のに比べて、より迅速な復元が行なわれた。
る如き乾燥油揚げのサイズの拡大は認められず、またN
o9の例のように、マイクロ波処理しても、内部膨化を
起こさないものや、比較例のように熱風乾燥したもので
は、厚さが薄く、しわが多いことが認められた。従っ
て、「しみ」が出ても、それが隠されて、見掛け上「し
み」の出た%が低くなっているのである。
る原料のサイズと厚さをそのまま保持し、「しみ」の出
にくい、食感の良い味付け乾燥油揚げを得るには、マイ
クロ波加熱乾燥の前とそのような乾燥後の水分の調節が
重要であることは、明らかなところである。
%、大きさ(平均)95.6mm×69.5mm、厚さ(平
均):10.23mm〕を用い、それを、実施例1と同様
にして、マイクロ波処理し、各種の水分率の油揚げとし
た後、更に必要な熱風乾燥操作を施して、各種の乾燥品
を得た。そして、それら乾燥品について、それぞれ、1
00枚当りの平均の大きさと厚さ、「しみ」の有無、復
元性を調べ、従来の熱風乾燥品である比較例の結果と共
に、下記表2に示した。
大豆油揚げの場合にあっても、着味後脱液すると、厚さ
が5mmになり、もとの原料の厚さの約1/2に減少して
いるが、本発明に従う水分条件にてマイクロ波処理する
と、原料の油揚げと略同じ厚さを有するばかりでなく、
その大きさも原料と略同様となり、更に表面が滑らか
で、見栄えが良く、「しみ」も少なく、復元後の食感も
良好である。
た結果によると、何れの乾燥品も、その条件下では復元
されるが、特にNo11、14、15及び17の乾燥品
は、他の物に比べて、迅速な復元性を示すことが判っ
た。更に、No19の如く、マイクロ波処理しても内部
膨化を起こさないものや、比較例のように熱風乾燥した
ものでは、厚さが薄く、「しわ」が多いことが認めら
れ、従って「しみ」が出ても、それが隠されて、見掛け
上「しみ」の出た%が低くなっているのである。
3mm×51.7mm、厚さ(平均):30.5mm(周辺
部)19.3mm(中央部)〕を用い、それを、そのまま
或いは熱風乾燥して、各種の水分含有量のものに調節し
た。次いで、実施例1と同様にして、マイクロ波加熱装
置に通し、ベルトの速さ、出力を調節して、マイクロ波
処理後の油揚げの水分を種々変化させた。更に、それら
マイクロ波処理後のものに対して、必要に応じて熱風乾
燥操作を施し、水分が5〜10%の乾燥品に仕上げた。
そして、その得られた各種の乾燥油揚げについて、その
10枚当りの平均の大きさと厚さ、表面の滑らかさ、復
元性を調べ、その結果を、比較例(熱風乾燥品)と共
に、下記表3に示した。なお、復元性は、乾燥品に対し
て熱湯を注ぎ、5分後のその戻り具合を調べた結果を示
すものであり、比較例のものと比べて、優、良、可の3
段階評価にて示されている。
の場合にあっても、本発明に従ってマイクロ波処理する
ことにより、大きさが原料と略同じで、厚さも均一に近
いものになり、原料より見栄えの良い乾燥品を得ること
が出来るのである。一方、比較例の熱風乾燥のもので
は、大きさが小さくなり、油揚げの周辺部は元の厚さを
辛うじて保っているが、中央部に大きな窪みが生じ、
「しわ」も多く、元の油揚げの形状とは異なった異質な
ものとなっている。
3分間では完全に戻らないが、5分間では戻ることが認
められる。一方、単なる熱風乾燥(比較例)では、5分
でも戻らないのである。なお、本発明の範囲外となるN
o25では、性状、大きさ、厚さの点で及第点に近い
が、復元性において劣る。また、湯戻り品は、熱風乾燥
品でも、湯戻り前と比べると、中央部が少し膨らむが、
本発明品では、全体の厚みが均一で、平均30.6mmで
あるのに対し、熱風乾燥品では周辺部で29.0mm、中
央部で20mmであった。このことから、本発明に従って
得られる市販油揚げの乾燥品が、一般業務用として、充
分に価値あるものであることを示しているのである。
によれば、乾燥前の原料の油揚げと略同一の大きさと厚
みを持ち、見栄えが良く、復元性と食感の良い乾燥油揚
げを、マイクロ波を利用して、有利に製造することが出
来ることとなったのであり、特に即席麺の具材等として
有利に用いられる、着味乾燥したたん白油揚げまたは丸
大豆由来の油揚げや、一般業務用としての着味された若
しくはされていない丸大豆原料の乾燥油揚げを有利に得
ることが出来るのである。
乾燥前と乾燥後の水分を規定することにより、従来のマ
イクロ波加熱乾燥に伴う欠点を克服し、且つ従来から提
案されているような特別な手法を採用しなくても、生産
性の点において、また品質上においても、満足し得る乾
燥油揚げの製造方法を提供し得たのであり、そこに、本
発明の大きな技術的意義が存するのである。
Claims (2)
- 【請求項1】 着味工程を経た若しくは経ていない、水
分が20〜75%の油揚げを、水分が15〜30%にな
るようにマイクロ波乾燥し、次いでマイクロ波乾燥以外
の乾燥法にて水分が12%以下となるように乾燥するこ
とを特徴とする乾燥油揚げの製造法。 - 【請求項2】 マイクロ波乾燥時間が0.5〜15分で
ある請求項1に記載の乾燥油揚げの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5164159A JP3007769B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 乾燥油揚げの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5164159A JP3007769B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 乾燥油揚げの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06343412A true JPH06343412A (ja) | 1994-12-20 |
JP3007769B2 JP3007769B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=15787862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5164159A Expired - Fee Related JP3007769B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 乾燥油揚げの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3007769B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007312770A (ja) * | 2006-04-26 | 2007-12-06 | Fuji Oil Co Ltd | 油揚げ及び乾燥味付き油揚げ |
JP2010239866A (ja) * | 2009-04-01 | 2010-10-28 | Sagamiya Shokuryo Kk | 食品の加熱調理方法及び加熱調理装置 |
JP2020068744A (ja) * | 2018-11-02 | 2020-05-07 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 乾燥油揚げの製造方法 |
JP2020096568A (ja) * | 2018-12-19 | 2020-06-25 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 乾燥丸大豆油揚げ |
-
1993
- 1993-06-07 JP JP5164159A patent/JP3007769B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
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---|---|---|---|---|
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JP2020096568A (ja) * | 2018-12-19 | 2020-06-25 | 日清食品ホールディングス株式会社 | 乾燥丸大豆油揚げ |
CN111328880A (zh) * | 2018-12-19 | 2020-06-26 | 日清食品控股株式会社 | 原大豆油炸豆腐干 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3007769B2 (ja) | 2000-02-07 |
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