JPH06340850A - プライマー組成物 - Google Patents

プライマー組成物

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JPH06340850A
JPH06340850A JP13174493A JP13174493A JPH06340850A JP H06340850 A JPH06340850 A JP H06340850A JP 13174493 A JP13174493 A JP 13174493A JP 13174493 A JP13174493 A JP 13174493A JP H06340850 A JPH06340850 A JP H06340850A
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JP
Japan
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coupling agent
titanium
primer composition
titanium coupling
complex
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Application number
JP13174493A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawasaki
弘志 川崎
Kazuhiko Nagatsuka
和彦 長塚
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Arai Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Arai Seisakusho Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 チタンカップリング剤の白化現象に起因する
不都合を防止することのできるプライマー組成物を提供
すること。 【構成】 チタンカップリング剤と、前記チタンカップ
リング剤と錯体を形成する化合物とを有し、チタンカッ
プリング剤の白化現象を防止することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オイルシール、パッキ
ン、複写機および電子写真式プリンタ用のローラなどを
製造する場合に、ゴム様弾性体と被着体との接着に用い
られるプライマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オイルシール等は、金属製の補強
環からなる被着体と、シリコーンゴムまたはふっ素ゴム
等のゴム様弾性体とを、チタンカップリング剤を含有す
るプライマー組成物をもって加硫接着させることにより
形成されている。
【0003】前記チタンカップリング剤を含有するプラ
イマー組成物は、金属や樹脂等の種々の被着体の表面に
強固な皮膜を形成することができるので、種々のシラン
カップリング剤と併用することにより、各種の被着体と
極めて広範囲の種々のゴム様弾性体(ゴム組成物)とを
接着させることができ、特に、シリコーンゴムに対して
良好な接着性を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のチタンカップリング剤を含有するプライマー組
成物においては、プライマー組成物を被着体に塗布する
際に、特に、塗布環境が高湿度の場合に、チタンカップ
リング剤が空気中の水分と反応して白化し(白化現
象)、酸化チタンからなる白色粉末が生成され、種々の
不都合を発生させるという問題点があった。
【0005】すなわち、白化現象が生じると、酸化チタ
ンからなる白色粉末が異物となって外観品質を低下させ
たり、接着不具合を発生させるという問題点があった。
【0006】特に、オイルシールにおいては、通常断面
略L字形状の補強環を用いており、L字形状の屈曲部分
に白色粉末が溜まりやすく、この状態にて補強環とゴム
組成物とを加硫接着させると、補強環の白色粉末が堆積
した部位からゴム組成物が接着剥離を生じるという問題
点があった。
【0007】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、前述した従来のものにおける問題点を克服し、
チタンカップリング剤の白化現象に起因する不都合を防
止することのできるプライマー組成物を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明者らは、チタンカップリング剤の白化現象
に起因する不都合を防止すべく鋭意研究を行った結果、
チタンカップリング剤を含有するプライマー組成物に、
チタンカップリング剤と錯体を形成する化合物を添加す
ることにより、チタンカップリング剤の白化現象を防止
することができることを見出し、本発明を完成したもの
である。
【0009】すなわち、請求項1に記載の本発明のプラ
イマー組成物は、チタンカップリング剤と、前記チタン
カップリング剤と錯体を形成する化合物とを有すること
を特徴としている。
【0010】そして、請求項2に記載の本発明のプライ
マー組成物は、シランカップリング剤と、チタンカップ
リング剤と、前記チタンカップリング剤と錯体を形成す
る化合物とを有することを特徴としている。
【0011】そして、請求項3に記載の本発明のプライ
マー組成物は、請求項1または請求項2において、チタ
ンカップリング剤と錯体を形成する化合物が、エチルセ
ルソルブ(2−エトキシメタノール)であることを特徴
としている。
【0012】本発明に用いられるチタンカップリング剤
は、水の存在ですみやかに加水分解を受け、重縮合物を
生成し、透明な酸化チタン膜を形成することにより被着
体への接着性を向上させる作用を有するアルコキシチタ
ニウムエステル、チタニウムキレートおよびチタニウム
アシレート等を使用し得る。
【0013】この種のチタンカップリング剤の具体例と
しては、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n
−ブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チ
タネート、ブチルチタネートダイマー、テトラステアリ
ルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、チタ
ニウムアセチルアセトネート、チタニウムエチルアセト
アセテート、チタニウムラクテート、チタニウムラクテ
ートアンモニウム塩、チタニウムラクテートエチルエス
テル、オクチレングリコールチタネート、イソプロピル
トリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリド
デシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルト
リス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テ
トライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタ
ネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイ
ト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチ
ル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイト
チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オ
キシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホ
スフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオ
クタイノルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソ
ステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイ
ルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチ
ルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミル
フェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエ
チル−アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオ
キシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレ
ンチタネート等が例示され、それぞれ単独もしくは2種
以上混合して用いられる。
【0014】また、本発明に用いられるシランカップリ
ング剤としては、ゴム組成物と被着体とを接着させるた
めに、ゴム組成物と反応する官能基を有するものであれ
ばよく、特に、限定されるものではない。
【0015】例えば、過酸化物加硫型シリコーンゴムに
対しては、ビニル基やメルカプト基等の官能基を有する
シランカップリング剤、付加型シリコーンゴムに対して
は、ビニル基やアミノ基等の官能基を有するシランカッ
プリング剤、過酸化物加硫型エチレン・プロピレンゴム
(EPDM)に対しては、ビニル基、メルカプト基およ
びアミノ基等の官能基を有するシランカップリング剤等
を使用し得る。
【0016】この種の官能基を有するシランカップリン
グ剤としては、ビニルシラン、アミノシラン、エポキシ
シラン、メルカプトシラン、クロロプロピルシラン、ア
ルコキシシラン、クロロシラン等があげられる。
【0017】この種のシランカップリング剤の具体例を
あげると、例えば、ビニルシランとしては、ビニルトリ
クロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ジメチルビニ
ルメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、メ
チルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシ
シラン等が例示される。
【0018】そして、アミノシランとしては、γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−ビス(β−ヒドロキシエチル)
−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−〔N´−β−(アセトキシエチル)−β−ア
ミノエチル〕−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−〔N´−β−(アミノエチル)−β−(アミノ
エチル)〕−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−β−(フェニルメチル)−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン塩酸塩等が例示される。
【0019】さらに、エポキシシランとしては、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン
等が例示される。
【0020】また、メルカプトシランとしては、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
トリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン等が例示される。
【0021】また、クロロプロピルシランとしては、γ
−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキ
シシラン等が例示される。
【0022】また、アルコキシシランとしては、トリメ
チルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメ
チルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチ
ルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチ
ルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン等が例示される。
【0023】また、クロロシランとしては、トリメチル
クロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリク
ロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシ
ラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルビニルジク
ロロシラン、メチルクロロジシラン、トリフェニルクロ
ロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、ジフェニル
ジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、フェ
ニルトリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシ
ラン等が例示される。
【0024】また、上述した各種のシランカップリング
剤の部分加水分解縮合物等も使用し得る。
【0025】さらに、上述したシランカップリング剤を
数種類組み合わせても使用し得る。例えば、ビニルトリ
エトキシシランの如きビニルシランとγ−アミノプロピ
ルトリエトキシシランの如きアミノシランを併用するこ
とにより、過酸化物加硫型シリコーンゴム、過酸化物加
硫型ふっ素ゴム、アミン加硫型ふっ素ゴム、過酸化物加
硫型EPDM、過酸化物加硫型NBR、水添NBR、エ
ピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム等の幅広いゴム組
成物と接着させることができる。
【0026】なお、ゴム組成物の種類、例えば、付加型
のシリコーンゴム等においては、必ずしもシランカップ
リング剤を必要としないで、チタンカップリング剤と、
このチタンカップリング剤と錯体を形成する化合物とを
組合わせたプライマー組成物により強固な接着が可能で
ある。勿論、この場合においても、シランカップリング
剤を併用してもよい。
【0027】一方、過酸化物加硫型のシリコーンゴム等
では、通常シランカップリング剤を併用しなければ強固
な接着は得られない。
【0028】本発明に用いられるチタンカップリング剤
と錯体を形成する化合物としては、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、ラク酸、イソラク酸、ピバル酸、吉草酸、カプ
ロン酸、カプリル酸等の脂肪酸や乳酸等のモノカルボン
酸およびそのエステル類や塩類、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸等のジカル
ボン酸およびそのエステル類や塩類、クエン酸、イソク
エン酸等のトリカルボン酸およびそのエステル類や塩
類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブタノール、2−メトキシメタノール(メチル
セルソルブ)、2−エトキシエタノール(エチルセルソ
ルブ)等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケト
ン、2−ヘプタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノ
ン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン等のケト
ン類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ブチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチ
ルエーテル等のエーテル類等が例示される。
【0029】このようなチタンカップリング剤と錯体を
形成する化合物は、分子中に不対電子対を有し、溶媒の
存在下にて容易にチタンカップリング剤と錯体を形成す
ることができるので、溶媒を添加することが好ましい。
そして、この種の溶媒としては、前記両カップリング材
等添加成分の溶解性を考慮したもの、例えば、n−ヘプ
タン、n−ヘキサン、イソオクタンの如き脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレンの如き芳香族炭化水
素、シクロヘキサンの如き脂環式炭化水素等が例示され
るが、特に、これらに限定されるものではなく、プライ
マー被膜の風乾性等を考慮して単独もしくは2種以上を
混合して使用してもよい。
【0030】なお、エチルセルソルブや酢酸エチルのよ
うに、溶媒としての特性を有するとともにチタンカップ
リング剤と錯体を形成する化合物を用いる場合には、必
ずしも溶媒を用いる必要はない。
【0031】また、酢酸エチルやアルコール類等は、比
較的水分を吸収しやすいので水分量の管理などの取り扱
いに注意を要する。
【0032】本発明のプライマー組成物は、上述したシ
ランカップリング剤、チタンカップリング剤、チタンカ
ップリング剤と錯体を形成する化合物よりなるものはも
ちろん、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、チタンカップリング剤と錯体を形成する化合物のほ
かに、プライマー被膜の耐熱性、被膜強度、接着性、耐
油性等の向上のために、シリコーンガムやレジン、ベン
ガラ、エポキシ化合物、イソシアネート等を添加した
り、プライマー被膜に導電性を付与させるために、ケッ
チェンカーボンの如き導電性カーボン等の導電性付与剤
を添加したものも含まれる。
【0033】本発明のプライマー組成物を被着体に塗布
する場合には、ディッピング、刷毛塗り、ロールコータ
による塗布、スプレー塗布等の各種の塗布方法を使用し
得る。そして、通常はプライマー組成物を被着体に塗布
した後、30分以上、好ましくは60分以上の風乾を施
した後に使用される。また、プライマー被膜の使用時の
流れ防止のために、風乾後100〜150℃にて30分
程度の熱処理を施してもよい。
【0034】また、本発明のプライマー組成物は、鉄、
アルミニウム、ステンレス、リン酸処理被膜、ニッケル
メッキ、金属ナトリウム等により表面処理を施したPT
FE、PFAなどの各種のふっ素樹脂等の幅広い被着体
と、各種のゴム組成物との接着に用いることができるの
で、オイルシール、各種パッキン類、プラテンロール、
ふっ素樹脂被覆加圧ローラに代表される各種のゴムロー
ラ等に適用することができる。
【0035】以上説明したように本発明によれば、チタ
ンカップリング剤による白色粉末を生じない接着性に極
めて優れたプライマー組成物を得ることができるという
極めて優れた効果を奏する。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
【0037】実施例1 まず、シランカップリング剤としてビニルトリエトキシ
シランを10重量部、チタンカップリング剤としてテト
ラ−n−ブチルチタネートを2重量部、溶媒の特性を有
するとともにチタンカップリング剤と錯体を形成する化
合物としてエチルセルソルブを90重量部計量してプラ
イマー組成物を作成した。
【0038】本実施例のプライマー組成物は、テトラ−
n−ブチルチタネートとエチルセルソルブとを混合した
途端に、液の色相が無色透明から黄色透明に変化し、明
らかに錯体が形成されていることが確認された。
【0039】つぎに、本実施例のプライマー組成物を、
被着体としてのリン酸被膜処理を施した内径10mm×
外形16mm×高さ5mmの断面略L字形状の金属(S
PCC)からなるオイルシールの補強環に塗布した後、
風乾を施した。このとき、補強環に白色粉末の発生はな
かった。
【0040】つぎに、ゴム組成物として標準的なオイル
シール用シリコーンゴムであるKE880U(信越化学
工業(株)の商品名)100重量部に、加硫剤C−4
(ジt−ブチルパーオキサイドの20%ペースト、信越
化学工業(株)の商品名)を3重量部混練りしてゴム組
成物を調整した。そして、このゴム組成物と本実施例の
プライマー組成物を塗布した補強環とを170℃にて加
硫接着させてオイルシールを作成した。さらに、このよ
うにして作成したオイルシールのゴム部分をプライヤに
て剥がし、ゴム組成物と補強環との接着性を確認したと
ころ、100%凝集破壊であり、良好な接着性を有する
ことが判明した。
【0041】実施例2 実施例1のプライマー組成物のエチルセルソルブ90重
量部を、エチルセルソルブ30重量部とするとともに、
n−ヘプタン60重量部とした以外は実施例1と同様の
成分を有するプライマー組成物を作成し、実施例1と同
様に補強環に塗布した後、風乾を施した。このとき、補
強環に白色粉末の発生はほとんどなかった。
【0042】つぎに、実施例1と同様にオイルシールを
作成し、接着性を確認したところ、100%凝集破壊で
あり、良好な接着性を有することが判明した。
【0043】実施例3 実施例1のプライマー組成物のエチルセルソルブ90重
量部を、酢酸エチル30重量部とするとともに、n−ヘ
プタン60重量部とした以外は実施例1と同様の成分を
有するプライマー組成物を作成し、実施例1と同様に補
強環に塗布した後、風乾を施した。このとき、補強環に
白色粉末の発生はほとんどなかった。
【0044】つぎに、実施例1と同様にオイルシールを
作成し、接着性を確認したところ、100%凝集破壊で
あり、良好な接着性を有することが判明した。
【0045】実験例4 チタンカップリング剤としてテトラ−n−ブチルチタネ
ートを10重量部、溶媒の特性を有するとともにチタン
カップリング剤と錯体を形成する化合物としてエチルセ
ルソルブを90重量部計量してプライマー組成物を作成
した。
【0046】本実施例のプライマー組成物は、テトラ−
n−ブチルチタネートとエチルセルソルブとを混合した
途端に、液の色相が無色透明から黄色透明に変化し、明
らかに錯体が形成されていることが確認された。
【0047】つぎに、本実施例のプライマー組成物を、
被着体としてのリン酸被膜処理を施した内径10mm×
外形16mm×高さ5mmの断面略L字形状の金属(S
PCC)からなるオイルシールの補強環に塗布した後、
風乾を施した。このとき、補強環に白色粉末の発生はな
かった。
【0048】つぎに、ゴム組成物として標準的なオイル
シール用付加型シリコーンゴムであるSE6707A&
B(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)の商品
名)100重量部を混練りしてゴム組成物を調整した。
そして、このゴム組成物と本実施例のプライマー組成物
を塗布した補強環とを130℃にて加硫接着させてオイ
ルシールを作成した。さらに、このようにして作成した
オイルシールのゴム部分をプライヤにて剥がし、ゴム組
成物と補強環との接着性を確認したところ、100%凝
集破壊であり、良好な接着性を有することが判明した。
【0049】比較例1 比較のための従来のプライマー組成物として、実施例1
のプライマー組成物のエチルセルソルブ90重量部を、
n−ヘプタン90重量部とした以外は実施例1と同様の
成分を有するプライマー組成物を作成し、実施例1と同
様に補強環に塗布した後、風乾を施した。このとき、溶
剤(n−ヘプタン)が乾燥するにしたがって補強環に白
色粉末が発生し、特に、L字形状の屈曲部分に堆積し
た。
【0050】つぎに、実施例1と同様にオイルシールを
作成し、接着性を確認したところ、L字形状の屈曲部分
を中心として部分的に接着剥がれが生じ、接着性が不安
定であることが判明した。
【0051】比較例2 比較のための従来のプライマー組成物として、実施例4
のプライマー組成物のエチルセルソルブ90重量部を、
n−ヘプタン90重量部とした以外は実施例4と同様の
成分を有するプライマー組成物を作成し、実施例4と同
様に補強環に塗布した後、風乾を施した。このとき、溶
剤(n−ヘプタン)が乾燥するにしたがって補強環に白
色粉末が発生し、特に、L字形状の屈曲部分に堆積し
た。
【0052】つぎに、実施例4と同様にオイルシールを
作成し、接着性を確認したところ、L字形状の屈曲部分
を中心として部分的に接着剥がれが生じ、接着性が不安
定であることが判明した。
【0053】上述した実験例および比較例のプライマー
組成物、白色粉末、接着性について下表にまとめて示
す。
【0054】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタンカップリング剤と、前記チタンカ
    ップリング剤と錯体を形成する化合物とを有することを
    特徴とするプライマー組成物。
  2. 【請求項2】 シランカップリング剤と、チタンカップ
    リング剤と、前記チタンカップリング剤と錯体を形成す
    る化合物とを有することを特徴とするプライマー組成
    物。
  3. 【請求項3】 チタンカップリング剤と錯体を形成する
    化合物が、エチルセルソルブ(2−エトキシメタノー
    ル)であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のプライマー組成物。
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