JP2004075942A - 加硫接着用プライマー - Google Patents

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Abstract

【課題】ステンレス鋼等の金属とゴムとの複合体を形成させるに際し、有害な塗布型クロメート処理などを金属に施さずとも、加圧酸素封入容器中における如き厳しい使用条件下における耐水接着性にすぐれた金属−ゴム複合体を形成させ得る加硫接着用プライマーを提供する。
【解決手段】アミノ基含有アルコキシシランとビニル基含有アルコキシシランとの共重合オリゴマーおよび有機リン化合物を含有する加硫接着用プライマー。この加硫接着用プライマーは、アルコール系有機溶媒、アルコール系有機溶媒−水混合溶媒または非イオン性界面活性剤含有水溶液に溶解または分散させて用いられる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加硫接着用プライマーに関する。更に詳しくは、加圧酸素を封入した容器中などの厳しい条件下での耐水接着性にすぐれた金属−ゴム複合体を形成させるのに有効な加硫接着用プライマーに関する。
【0002】
【従来の技術】
水やLLC(ロングライフクーラント)に対する耐性が必要とされる金属とゴムとの複合体を形成させるためにはステンレス鋼が多く用いられるが、ステンレス鋼上に直接加硫接着剤を適用し、これにゴムを加硫接着させると、得られるステンレス鋼−ゴム複合体は耐水、耐LLC性が悪く、これらの浸せき試験を実施すると接着剥離を生ずるようになる。
【0003】
このための対策として、加硫接着剤を塗布する前処理として、ステンレス鋼上に塗布型クロメート処理が施され、水やLLCに対する耐性を向上させることが行われている(特開2000−6307号公報、特開平11−221875号公報など)。しかしながら、塗布型クロメート処理では、Cr6+イオンが含まれるため、環境対策上からみて好ましくない。
【0004】
本出願人は先に、アルコキシシランをベースとする種々の加硫接着剤組成物を提案しており(特開平7−34054号公報、同7−216309号公報、同8−209102号公報、同9−3432号公報、同9−40916号公報、同9−132758号公報、同10−7990号公報、同10−8021号公報、同11−1672号公報、特開2001−226642号公報)、これらの加硫接着剤組成物は、予め化学的、電気化学的または物理的表面処理している金属表面との接着に特に適しているが、無処理の金属表面に適用した場合には、例えば塗布型クロメート処理を施したステンレス鋼の場合程の密着性を得ることはできない。
【0005】
また、アルコキシシランを用いた金属用コーティング剤組成物が提案されているものの、金属を腐食から保護することが目的であり、ゴムを加硫接着させるために用いられているものではなかった(特開昭63−81176号公報、特開平10−60377号公報、特開2000−230150号公報)。
【0006】
さらに、フェノール系樹脂をベースとする各種加硫接着剤用下塗り剤も市販されているが、ステンレス鋼との接着においては、十分なる接着性、耐水性を示さない。
【0007】
本出願人はまた、アルコキシシランをベースとし、これに有機金属化合物を添加した加硫接着用プライマーを提案しており(特願2002−144006号)、この加硫接着用プライマーは温水浸せき試験などにすぐれた耐水性を示すが、例えば加圧酸素封入容器中における耐水性あるいは塩水中で通電されるような厳しい使用環境下においては、必ずしも充分なる耐水性を示すものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ステンレス鋼等の金属とゴムとの複合体を形成させるに際し、有害な塗布型クロメート処理などを金属に施さずとも、加圧酸素封入容器中における如き厳しい使用条件下における耐水接着性にすぐれた金属−ゴム複合体を形成させ得る加硫接着用プライマーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、アミノ基含有アルコキシシランとビニル基含有アルコキシシランとの共重合オリゴマーおよび有機リン化合物を含有する加硫接着用プライマーによって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
共重合オリゴマーの一方の成分であるアミノ基含有アルコキシシランとしては、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が用いられる。これらのアミノ基含有アルコキシシランは、これをそのまま接着剤組成物の一成分として使用すると、皮膜形成が上手くできず、良好な接着剤を与えることができないので、ビニル基含有アルコキシシランとの共重合オリゴマーとして用いられる。
【0011】
他の成分であるビニル基含有アルコキシシランとしては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が用いられる。これらのビニル基含有アルコキシシランは、水に溶け難く、油状となって分離してしまい、他の成分と混合することができない。また、そのオリゴマーも水に溶け難く、沈殿を生じてしまうため、アミノ基含有アルコキシシランとのオリゴマーとして用いられる。
【0012】
オリゴマー化反応に際しては、アミノ基含有アルコキシシラン100重量部に対して、ビニル基含有アルコキシシラン25〜400重量部、好ましくは50〜150重量部および加水分解用の水20〜150重量部が用いられる。ビニル基含有アルコキシシランをこれより多い割合で用いると、上塗り剤またはゴムとの相溶性が悪くなって接着性が低下するようになり、一方これよりも少ない割合で用いると、耐水性が低下するようになる。
【0013】
オリゴマー化反応は、これらを蒸留装置および攪拌機を有する反応器内に仕込み、約60℃で約1時間攪拌する。その後、酸、例えばギ酸や酢酸をアミノ基含有アルコキシシラン1モルに対し約1〜2モルを1時間以内に添加する。この際の温度は約65℃に保たれる。さらに1〜5時間攪拌し、反応を進行させると同時に、加水分解によって生成したアルコールを減圧下で蒸留する。蒸留水が水しか存在しなくなった時点で蒸留を終了させ、その後シラン濃度が30〜80重量%になるように希釈して調節することにより、目的とする共重合オリゴマーが得られる。この共重合オリゴマーは、メタノール、エタノール等のアルコール系有機溶媒に可溶な程度のオリゴマーである。また、すでに共重合オリゴマーとして市販されているものをそのまま用いることもできる。
【0014】
なお、アミノ/ビニル基含有アルコキシシラン共重合オリゴマーをステンレス鋼等の金属とフッ素ゴムとの接合に用いることは、本出願人によって提案されているが(WO 02/24826)、そこでは共重合オリゴマーが加硫接着剤として用いられており、一方本発明では加硫接着用プライマーとして用いられ、別に加硫接着剤を必要としている。
【0015】
また、有機リン化合物としては、有機ホスフィン化合物、4級ホスホニウム塩、有機リン酸化合物等が用いられ、具体的にはトリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリス−(4−メトキシフェニル)ホスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、p−スチリルジフェニルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、オクチルフェニル−N,N−ジイソブチルカルバモイルメチルホスフィンオキサイド、トリ−n−オクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、2−カルボキシエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチルフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスニウムハイドロジェンジフルオライド、テトラ−n−ブチルホスニウムハイドロジェントリフルオライド、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどが例示される。
【0016】
これらの有機リン化合物は、共重合オリゴマー100重量部当り約1〜100重量部、好ましくは約5〜20重量部の割合で用いられる。使用割合がこれよりも少ないと、耐水性が低下するようになり、一方これよりも多い割合で使用されると、上塗り剤やゴムとの相溶性が悪くなって接着性が低下するようになる。
【0017】
以上の各成分を必須成分とする加硫接着用プライマーは、一般にメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系有機溶媒またはアセトン、メチルエチルケトン等のケトン系有機溶媒と水との混合溶剤の約0.2〜3重量%濃度の溶液として調製されて用いられる。有機溶媒と水とは、前者が約100〜80重量%、また後者が約0〜20重量%となるような割合で混合して用いられる。水を併用した場合には、共重合オリゴマーのさらなる高分子量が進み、強じんな被膜を形成させることができる。この加硫接着用プライマーの経時安定性を必要とする場合には、有機または無機の酸を添加すると有効である。
【0018】
また、有機溶媒の代わりに水のみを使用することもでき、この場合には金属との濡れ性を確保するために非イオン系界面活性剤がさらに添加して用いられる。非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が濃度約0.01〜0.1重量%の水溶液として用いられ、加硫接着剤プライマーはこの非イオン系界面活性剤水溶液中に約0.2〜3重量%の濃度で溶解または分散させて用いられる。
【0019】
このような加硫接着用プライマーは、ステンレス鋼、軟鋼、銅、マグネシウム、アルミニウム、アルミニウムダイキャスト等の金属上に、これを浸せき、噴霧、はけ刷り、ロールコートなどの方法によって塗布し、室温下で、次いで約100〜200℃で約5〜10分間程度乾燥させる。一般に約0.1〜10μm程度の膜厚で形成される下塗り剤としてのこの加硫接着用プライマー上には、金属と複合されるゴムの種類に応じた加硫接着剤が上塗り剤として塗布され、それの焼付処理を行った後、未加硫のゴムコンパウンドを接合させ、ゴムの種類に応じた加硫温度での加硫が必要に応じて加圧下に行われる。未加硫のゴムコンパウンドは、有機溶媒に分散させたゴム溶液としてもコーティングして用いることができる。
【0020】
金属に接合されるゴムとしては、(水素化)NBR、フッ素ゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム等が、加硫剤、補強剤その他必要な各種配合剤を配合した上で未加硫ゴムコンパウンドとして用いられる。未加硫ゴムコンパウンドの種類によっては、上塗り剤を塗布せず、本発明のプライマー処理だけで加硫接着させることもできる。
【0021】
未加硫のNBRコンパウンドとしては、例えば次のような配合例が示される。
(NBR配合例)
NBR(中高ニトリル;JSR製品N237)           100重量部
HAFカーボンブラック                 10 〃
SRFカーボンブラック                 40 〃
セルロース粉末                   10 〃
酸化亜鉛                      10 〃
ステアリン酸                     1 〃
マイクロクリスタリンワックス             2 〃
老化防止剤(大内新興化学製品ODA−NS)          4 〃
可塑剤(バイエル社製品ブカノールOT)          5 〃
有機過酸化物(日本油脂製品パーヘキサ25B)       6 〃
N,N−m−フェニレンジマレイミド             1 〃
【0022】
(水素化)NBRとしては、特に加硫剤の種類には関係なく、イオウ、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のイオウ系加硫剤またはパーオキサイド系架橋剤で加硫または架橋し得るものなどが任意に用いられる。パーオーキサイド架橋系の未加硫ニトリルゴムコンパウンドとしては、例えば上記配合例に示されるようなものが用いられる。
【0023】
フッ素ゴムとしては、ポリオール加硫性およびパーオキサイド加硫性のいずれも使用することができ、未加硫のフッ素ゴムコンパウンドとしては、例えば次のような配合例が示される。
(フッ素ゴム配合例)
フッ素ゴム(デュポン社製品バイトンE45)       100重量部
メタけい酸カルシウム                40 〃
MTカーボンブラック                  2 〃
酸化マグネシウム(協和化学製品マグネシア#150)     6 〃
水酸化カルシウム                   3 〃
加硫剤(デュポン社製品キュラティブ#30)        2 〃
加硫促進剤(同社製品キュラティブ#20)         1 〃
【0024】
ポリオール加硫性フッ素ゴムとしては、一般にフッ化ビニリデンと他の含フッ素オレフィン、例えばヘキサフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、フッ化ビニル、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)等の少なくとも一種との共重合体が挙げられ、これらのフッ素ゴムは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン、ヒドロキノン等のポリヒドロキシ芳香族化合物によってポリオール加硫される。
【0025】
また、パーオキサイド加硫性フッ素ゴムとしては、例えば分子中にヨウ素および/または臭素を有するフッ素ゴムが挙げられ、これらのフッ素ゴムは一般にパーオキサイド加硫に用いられている有機過酸化物によって加硫(架橋)される。この場合には、有機過酸化物と共に、トリアリルイソシアヌレートによって代表される多官能性不飽和化合物を併用することが好ましい。
【0026】
【発明の効果】
本発明にかかる加硫接着用プライマーは、塗布型クロメート処理剤に匹敵するあるいはそれ以上の耐水接着性を示し、特に加圧酸素封入容器中における耐水性あるいは塩水中で通電されるような厳しい使用環境下において充分なる耐水性を示す金属−ゴム複合体を与えるので、金属にゴムを接合したシール製品(例えば、オイルシール、パッキン類、ガスケット等)、バルブ類、制振・防振製品(例えば、制振鋼板、防振ゴム等)、工業用ゴム製品などの製造に用いられるステンレス鋼等の金属の表面処理に有効に用いることができる。
【0027】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
参考例1
攪拌機、加熱ジャケットおよび滴下ロートを備えたフラスコに、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン40部(重量、以下同じ)および水20部を仕込み、pHが4〜5になる迄ギ酸を加えて調製し、数分間攪拌した。さらに攪拌を続けながら、ビニルトリエトキシシラン40部を滴下ロートを使って徐々に滴下し、滴下終了後約60℃で5時間加熱還流を行い、室温迄冷却して共重合オリゴマーAを得た。
【0028】
参考例2
参考例1において、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン量を64部に、またビニルトリエトキシシラン量を16部にそれぞれ変更し、共重合オリゴマーBを得た。
【0029】
参考例3
参考例1において、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン量を16部に、またビニルトリエトキシシラン量を64部にそれぞれ変更し、またpH調整剤としてギ酸の代りに酢酸を用い、共重合オリゴマーCを得た。
【0030】
実施例1
共重合オリゴマーA                    2.7部
トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート           0.8部
メタノール                       86.5部
水                           10.0部
以上の各成分を混合し、数分間攪拌することにより、加硫接着用プライマーを調製した。
【0031】
この加硫接着用プライマーを脱脂したSUS304試験片に塗布し、室温下で風乾させた後、190℃で10分間の焼付処理を行った。冷却後、次の各種加硫接着剤AまたはBを上塗り剤として塗布し、室温下で風乾させた後、150℃、10分間の焼付処理を行った。
上塗り剤A:フェノール樹脂系接着剤(ロームアンドハース社製品シクソン715)
上塗り剤B:フェノール樹脂/エポキシ樹脂系接着剤(東洋化学研究所製品メタロックXN−870)
【0032】
加硫接着は、上記処理した試験片上にそれぞれの未加硫ゴムコンパウンド(前記配合例のニトリルゴムコンパウンドまたはフッ素ゴムコンパウンド)を置き、180℃、6分間の加圧加硫によって行われた。
【0033】
実施例2
実施例1において、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートの代わりに同量のベンジルトリフェニルホスホニウムクロライドが用いられた。
【0034】
実施例3
実施例1において、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートの代わりに同量のメチルトリフェニルホスホニウムブロマイドが用いられた。
【0035】
実施例4
実施例1において、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートの代わりに同量のテトラ−n−ブチルホスホニウムハイドロオキサイドが用いられた。
【0036】
実施例5
実施例1において、共重合オリゴマーAの代わりに同量の共重合オリゴマーBが用いられた。
【0037】
実施例6
実施例1において、共重合オリゴマーAの代わりに同量の共重合オリゴマーCが用いられた。
【0038】
実施例7
実施例1において、加硫接着用プライマーとして以下の各成分からなるものが用いられた。
共重合オリゴマーB                    2.7部
テトラ−n−ブチルホスホニウムハイドロオキサイド      0.8部
非イオン系界面活性剤(花王製品エマルゲン709)       0.03部
水                           96.47部
【0039】
以上の各実施例で得られた接着試験片について、JIS K−6256の90°剥離試験に準ずる方法により初期および各種条件下における耐水性試験後のゴム残留面積率(%)を測定した。耐水性試験は、次の3通りの方法について行われた。
温水浸せき試験:試験片を80℃純水中に70、140または280時間浸せきした後、ゴム残留面積率(%)を測定
加圧酸素下温水浸せき試験:試験片と純水とを加圧容器中に入れ、密閉してから0.3MPaの酸素を封入し、80℃で24または48時間浸せきした後、ゴム残留面積率(%)を測定
塩水通電試験:JIS Z2371準拠;30℃、3重量%食塩水中で、−極に剥離用試験片を、+極にアルミ板を装着して1Aの定常電流を5または10時間印加した後、残留面積率(%)を測定
【0040】
得られた結果は、次の表1に示される。
Figure 2004075942
【0041】
比較例1
実施例1において、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートが用いられなかった。
【0042】
比較例2
実施例1において、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェートの代わりに同量のチタンテトラアセチルアセトネートが用いられた。
【0043】
比較例3
実施例1において、加硫接着用プライマーとして市販のフェノール樹脂系下塗り接着剤(東洋化学研究所製品メタロックPA−3375)が用いられた。
【0044】
比較例4
実施例1において、加硫接着用プライマーとして市販のシラン系下塗り接着剤(ロードファーイースト社製品ケムロックAP−133)が用いられた。
【0045】
以上の比較例1〜4で得られた接着試験片について、JIS K−6256の90°剥離試験に準ずる方法により各実施例と同様に初期および各種条件下における耐水性試験後のゴム残留面積率(%)を測定した。
【0046】
得られた結果は、次の表2に示される。
Figure 2004075942

Claims (9)

  1. アミノ基含有アルコキシシランとビニル基含有アルコキシシランとの共重合オリゴマーおよび有機リン化合物を含有してなる加硫接着用プライマー。
  2. アミノ基含有アルコキシシラン100重量部に対してビニル基含有アルコキシシラン25〜400重量部を共重合させたオリゴマーが用いられた請求項1記載の加硫接着用プライマー。
  3. アルコール系有機溶媒可溶性共重合オリゴマーが用いられた請求項1または2記載の加硫接着用プライマー。
  4. 共重合オリゴマー100重量部に対し有機リン化合物が1〜100重量部の割合で用いられた加硫接着用プライマー。
  5. アルコール系有機溶媒、アルコール系有機溶媒−水混合溶媒または非イオン性界面活性剤含有水溶液に溶解または分散させて用いられる請求項1または4記載の加硫接着用プライマー。
  6. 金属とゴムとの加硫接着に用いられる請求項1または5記載の加硫接着用プライマー。
  7. ゴム用加硫接着剤の下塗り剤として用いられる請求項1または6記載の加硫接着用プライマー。
  8. 金属がステンレス鋼である請求項1、6または7記載の加硫接着用プライマー。
  9. 加圧酸素を封入した容器中での耐水性が必要とされる金属−ゴム複合体の形成に用いられる請求項1、5、6、7または8記載の加硫接着用プライマー。
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