JP2000272045A - パーフルオロエラストマー積層金属およびその製造法 - Google Patents
パーフルオロエラストマー積層金属およびその製造法Info
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Abstract
ストマー積層金属を提供する。 【解決手段】 金属上に順次形成させたシランカップリ
ング剤を主成分とする加硫接着剤層およびフッ素ゴム層
を介してパーフルオロエラストマー層を積層させたパー
フルオロエラストマー積層金属。
Description
ストマー積層金属およびその製造法に関する。更に詳し
くは、層間接着性を改善せしめたパーフルオロエラスト
マー積層金属およびその製造法に関する。
ル部品の成形材料としてはフッ素ゴムが使用されている
が、自動車エンジンの高性能化などにより、更に高温環
境下での使用に耐え得るシール部品が要求されるように
なってきている。また、フッ素ゴムは、耐熱性や耐油性
にはすぐれているものの、エーテル類、ケトン類等の有
機溶媒に対する耐性に劣るため、それらをシールするた
めの部品への適用が妨げられており、更にアルカリ、有
機溶媒洗浄工程用ロールやコピー機、プリンタ用ロール
等にも使用することができない。
れに代ってパーフルオロエラストマーが用いられるよう
になってきているが、これはそれ自体がシール部品を形
成するOリング等には多く用いられているものの、オイ
ルシール、ロール等の金属と複合した部品には、その接
着方法が確立されていないため、殆んど用いられていな
いのが実情である。また、パーフルオロエラストマー用
の加硫接着剤というものも市販されてはいない。
接着性を改善せしめたパーフルオロエラストマー積層金
属を提供することにある。
金属上に順次形成させたシランカップリング剤を主成分
とする加硫接着剤層およびフッ素ゴム層を介してパーフ
ルオロエラストマー層を積層させたパーフルオロエラス
トマー積層金属によって達成される。
される金属としては、軟鋼、ステンレススチール、アル
ミニウム、アルミニウムダイキャスト等が用いられ、そ
の形状は製品の種類により様々であり、例えばロールな
どにあっては棒状体である。
ング剤を主成分とする加硫接着剤が塗布、室温下で乾
燥、一般には風乾され、好ましくは更に約120〜200℃で
約5〜10分間程度焼付処理される。シランカップリング
剤としては、アミノシランおよびビニルシランを主成分
とする市販の加硫接着剤、例えばロード社製品ケムロッ
クAP-133、Y4310、607等を使用することによって使用す
ることもできるが、好ましくはγ-メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシランを主成分とするものが用いられ
る。
とする加硫接着剤が用いられる場合には、焼付処理され
た上で用いられることが好ましく、またγ-アミノプロ
ピルトリアルコキシシランおよびビニルトリアルコキシ
シランに加えて、これらの縮合触媒として有効に作用
し、硬化促進効果を発揮する有機金属化合物、例えば有
機アルミニウム化合物、有機チタン化合物、有機ジルコ
ニウム化合物等を添加して用いることも好ましい。更
に、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
も、アミノシランやビニルシランと適宜組合せて用いら
れる。
未加硫のフッ素ゴム組成物、一般にはパーオキサイド加
硫可能なフッ素ゴム組成物が接合される。かかるフッ素
ゴムとしては、市販品、例えばデュポン社製品バイトン
GF、GLT、GFLTやダイキン製品ダイエルG801、G901等が
用いられる。これらのフッ素ゴムには、加硫剤としての
有機過酸化物を始め、必要な各種配合剤が配合されて用
いられる。また、これらの各成分からなるフッ素ゴム組
成物は、それに対して重量で約2〜5倍量のメチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等に溶解させた溶液と
しても用いることができる。未加硫のフッ素ゴム組成物
層は、約10μm〜30mmのフッ素ゴム層を形成させるよう
な量で用いられる。
未加硫のパーフルオロエラストマー組成物が接合され
る。パーフルオロエラストマーとしては、テトラフルオ
ロエチレン−パーフルオロ(メチルビニルエーテル)共
重合体等が用いられ、実際には市販品、例えばダイキン
製品ダイエルパーフルオロ、デュポンダウエラストマー
社製品カルレット等に加硫剤としての有機過酸化物を始
めとする各種配合剤を添加した組成物として用いられ
る。
2〜10分間程度行われる加圧加硫によって、積層一体化
される。
ストマーとの間の積層が有効に行われるので、耐熱性お
よび耐薬品性にすぐれた複合化シール部品を得ることを
可能とする。
合させ、180℃で6分間加圧加硫を行った。
5分間の焼付処理が行われた。
よびビニルシランを主成分とする加硫接着剤(ロード社
製品ケムロックAP-133)が用いられた。
エチルケトン750重量部に溶解させた溶液が用いられ、
それを加硫接着剤層上に塗布した後、室温下で30分間の
風乾が行われた。
は約0.5〜3μmの厚さに、フッ素ゴム層は約0.5〜1mmの
厚さに、またパーフルオロエラストマー層は約1〜1.5mm
の厚さにそれぞれ形成された。
た。
た。
ーフルオロエラストマー積層金属板について、JIS K-62
56に準拠した90°剥離試験を行ない、接着強度およびゴ
ム残り面積率を測定すると共に、剥離個所(A-B:加硫接
着剤層とフッ素ゴム層間、A-C:加硫接着剤層とパーフル
オロエラストマー層間)を目視で観察した。得られた結
果は、次の表に示される。 表 接着強度 ゴム残り 例 (N/mm) 面積率(%) 剥離個所 実施例1 2.9 90 A-B 〃 2 3.5 100 なし 〃 3 3.1 95 A-B 〃 4 3.4 100 なし 比較例1 0 0 A-C 比較例2 0 0 A-C
Claims (5)
- 【請求項1】 金属上に順次形成させたシランカップリ
ング剤を主成分とする加硫接着剤層およびフッ素ゴム層
を介してパーフルオロエラストマー層を積層させてなる
パーフルオロエラストマー積層金属。 - 【請求項2】 金属上にシランカップリング剤を主成分
とする加硫接着剤を塗布、乾燥させた後、そこに未加硫
のフッ素ゴム組成物および未加硫のパーフルオロエラス
トマー組成物を順次接合させ、加圧加硫することを特徴
とするパーフルオロエラストマー積層金属の製造法。 - 【請求項3】 加硫接着剤を乾燥させた後、焼付処理さ
れる請求項2記載のパーフルオロエラストマー積層金属
の製造法。 - 【請求項4】 未加硫のフッ素ゴム組成物が溶液として
塗布される請求項2記載のパーフルオロエラストマー積
層金属の製造法。 - 【請求項5】 フッ素ゴム組成物がパーオキサイド加硫
可能なフッ素ゴム組成物である請求項2または4記載の
パーフルオロエラストマー積層金属の製造法。
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