JP4639849B2 - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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本発明は、気体透過防止層(インナーライナー)を備えた空気入りタイヤの製造方法に関し、更に詳しくはグリーンタイヤの加硫時に、ブラダーによる気体透過層への擦れ跡の発生を防止した空気入りタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤ内部に熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂エラストマー組成物よりなる気体透過防止層(又はインナーライナー)を設ける技術が開発されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、かかる気体透過防止層を備えたグリーンタイヤを加硫すると、加硫時の熱により気体透過防止層が軟質になり、ブラダーとの接触によってタイヤ内面の気体透過防止層に擦れ跡が残るおそれがあるという問題があった。
特開平8−217922号公報
従って、本発明の目的は、前記課題を解決して、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物の気体透過防止層に、グリーンタイヤの加硫時に、ブラダーとの接触によって発生する擦れ跡が生じない空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
本発明に従えば、タイヤ内部に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物よりなる気体透過防止層を備えたグリーンタイヤを加硫するに際し、タイヤ内面に予めジクミルパーオキサイド加硫剤及び離型剤を塗布して、加硫時の熱により前記気体透過防止層と加硫剤を反応させることにより、気体透過防止層へのブラダーによる擦れ跡の発生を防止した空気入りタイヤの製造方法並びにその空気入りタイヤが提供される。
本発明によれば、ブラダーを用いて空気入りタイヤ(グリーンタイヤ)の加硫に際し、従来の離型剤に加えて、所定の加硫剤(架橋剤)を使用することによって、通常の加硫様式においても、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物よりなる気体透過防止層へのブラダーによる擦れ跡を発生させること無く、空気入りタイヤの製造が可能となった。
本発明者らは、タイヤ内部に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物よりなる気体透過防止層を有するグリーンタイヤを加硫する際に、タイヤ内面に塗布する離型剤に、気体透過防止層と加熱により反応して架橋する所定の加硫剤(架橋剤)を加えて塗布することにより、又は所定の加硫剤及び離型剤とをこの順に別々に塗布することにより、加硫時に加硫剤の作用により気体透過防止層の主として表層のみに架橋反応が生じ、表層が強化され、それによって、気体透過防止層へのブラダーの接触による擦れ跡の発生を抑制することができることを見出した。
なお、前記擦れ跡は、特に、タイヤ内部のビード周辺に擦れ跡が発生しやすいため、ビード周辺に限定して上記の加硫剤及び離型剤を使用しても良く、タイヤ内部全体に使用しても良い。タイヤ内部への塗布方法としては、スプレーによる塗布、刷毛による塗布、浸漬による塗布などの従来の一般的な方法によることができ、加硫剤成分と離型剤成分を別々に塗布する場合は、初めに加硫剤成分を塗布し、次に離型剤成分を塗布するのが好ましい。
本発明において使用する離型剤としては従来から空気入りタイヤの製造時(加硫時)にタイヤ内面などに一般的に使用されている任意の離型剤を用いることができる。具体的にはシリコーンエマルジョンにマイカ、タルクなどのような滑性の大きい無機化合物の微粉末と界面活性剤を配合した混合物などを用いることができるが、本発明において使用する離型剤をこれらに限定するものでないことはいうまでもない。
本発明において使用する離型剤の塗布方法及び塗布量も従前通りで特に変更はなく、前記各成分を適当な希釈剤(例えば水、アルコール、ケトン、エーテル、エステル)などに溶解又は分散させて固形分濃度0.5〜95.0重量%、好ましくは3〜50重量%の液状で塗布し、その塗布量も、本発明の範囲をこれらに限定するものでないが、被覆面1m2当り0.1〜100g程度好ましくは、0.5〜30g程度の量で塗布することができる。
本発明において使用する加硫剤(架橋剤)及び加硫助剤(架橋助剤)は本発明で空気透過防止層として用いる熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物と加熱により反応するものであれば特に限定はなく、具体的には、加硫剤(架橋剤)として、ジクミルパーオキサイド、加硫助剤(架橋助剤)として、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレートなどをあげることができ、また使用量にも特に限定はないが、例えば空気透過防止層の被覆内面1m2当り10mg〜100mg(有効固形分)の量で(加硫助剤成分として20mg〜200mgの量で)塗布するのが好ましく、塗布方法も単独又は前記離型剤と一緒にして、前述の離型剤の塗布方法と同じような方法によることができる。
本発明において空気透過防止層に使用する材料は、前述の通り、公知であり、例えば特開平8−217922号公報などに記載のように、これらに限定するものではないが、例えば熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物とすることができる。具体的にはポリアミド系樹脂(例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66共重合体など)、ポリエステル系樹脂(ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリニトリル系樹脂などの熱可塑性樹脂並びにこれらの熱可塑性樹脂を連続相(マトリックス)とし、これにエラストマー成分(例えばジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、熱可塑性エラストマーなど)を、必要あれば、少なくとも部分的には動的加硫させて、分散相とした熱可塑性エラストマー組成物を用いることができる。
本発明に係る空気透過防止層は、空気透過係数が好ましくは25×10-12cc・cm/cm2・sec・cmHg以下、更に好ましくは5×10-12cc・cm/cm2・sec・cmHg以下で、ヤング率が好ましくは1〜500MPa、更に好ましくは10〜300MPa、厚さが好ましくは0.02〜1.0mm、更に好ましくは0.05〜0.5mmであるが本発明をこれらの範囲に限定するものでないことはいうまでもない。
本発明で使用する熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー組成物、離型剤組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラックやシリカなどの補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤、加硫又は架橋遅延剤、ワックス、加硫又は架橋助剤、相溶化剤、加工助剤、タッキファイヤなどのこれらに一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、必要に応じ加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものではない。
実施例1
本実施例において使用した離型剤の配合(重量部)は表Iに示した通りである。
Figure 0004639849
表I脚注
シリコーンエマルジョン:東レ・ダウ・コーニングシリコーン製 SH490
界面活性剤:東レ・ダウ・コーニングシリコーン製 ノニオン系界面活性剤BY−22−721
マイカ微粉末:三信鉱工製 FSマルアイ
タルク微粉末:富士タルク工業製 SP50A
加硫剤:カヤクアクゾ製 パーカドックス 14(有機過酸化物)
加硫助剤:日本化成製 TAIC(トリアリルイソシアヌレート)
表Iの配合に従って、シリコーンエマルジョン、メチルエチルケトン及びノニオン系界面活性剤を、混合し撹拌して分散液とし、次に、これにマイカ微粉末及びタルク微粉末を徐々に加え、更に加硫剤及び加硫助剤を加えて、十分に攪拌して、目的の離型剤を得た。次に、この離型剤を、表IIに示す配合のゴム組成物を用いて、特開平11−199713号公報の実施例1〜5の方法を用いて製造したインナーライナーを用いたグリーンタイヤの内面に、塗布して実際のタイヤの加硫(180℃×12分)を行なった。この加硫工程後、サンプル数5でタイヤ内面を観察したが、ブラダーによる擦れ跡は全く認められなかった。
Figure 0004639849
実施例2
表IIIに示す配合の加硫剤及び表IVに示す離型剤を用いて、インナーライナー内面に先ず加硫剤を、次に離型剤を塗布して、インナーライナーのブラダーによる擦れ跡の発生について試験した。
Figure 0004639849
Figure 0004639849
試験は、前記表IIの組成のゴム組成物をインナーライナーとしたグリーンタイヤのインナーライナー内面に対し、上記表IIIに示した配合の加硫剤を先ず塗布し、次に上記表IVに示した配合の離型剤を塗布して、タイヤの加硫(180℃×12分)を行ない、タイヤ内面のブラダーによる擦れ跡の有無を観察した。その結果、サンプル数5で試験したが、ブラダーによるタイヤ内面の擦れ跡は全く認められなかった。
以上の通り、本発明の方法によれば、空気入りタイヤの加硫時のブラダーによる擦れ跡の発生の問題を解決することができ、タイヤ生産性の向上などをはかることができる。

Claims (1)

  1. タイヤ内部に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物よりなる気体透過防止層を備えたグリーンタイヤを加硫するに際し、タイヤ内面に予めジクミルパーオキサイド加硫剤及び離型剤を塗布して、タイヤ加硫時の熱により前記気体透過防止層と前記加硫剤を反応させることにより、ブラダーによる気体透過防止層への擦れ跡の発生を防止した空気入りタイヤの製造方法。
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