JPH06338588A - Misキャパシターとその製造方法 - Google Patents

Misキャパシターとその製造方法

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JPH06338588A
JPH06338588A JP15148093A JP15148093A JPH06338588A JP H06338588 A JPH06338588 A JP H06338588A JP 15148093 A JP15148093 A JP 15148093A JP 15148093 A JP15148093 A JP 15148093A JP H06338588 A JPH06338588 A JP H06338588A
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JP
Japan
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substrate
conductive material
capacitor
forming
insulating film
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JP15148093A
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English (en)
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Mamoru Shinohara
衞 篠原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高信頼性を有し、局部的な耐圧低下のない高
精度MISキャパシター及びその製造方法を提供する。 【構成】 キャパシターを構成している電極であるポリ
シリコン3等とアルミニウム7等との両電極3,7間の
絶縁膜(シリコン窒化膜5等)が該キャパシター以外の
領域も含めて一平面上に存在する。これにより、MIS
を構成する絶縁膜の均一性が向上し、高信頼性が確保で
き、形状に起因する電界集中がなくなり耐圧の低下を防
止でき、MISキャパシターが2次元的に(平面で)形
成されるので、容量値がパターン面積のみで決定されて
精度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MISキャパシターと
その製造方法に関するものであり、更に詳しくは、代表
的には基板表面上にプレーナー技術を用いて形成するM
ISキャパシターとその製造方法を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】基板表面上にプレーナー
技術を用いて形成する高精度MISキャパシターとして
は、図4に断面図を示し、図5に図4の部分拡大図を示
す構造のMISキャパシターの提案がなされている。
【0003】しかしながら、この構造のMISキャパシ
ターは、図5に詳しく示すように、キャパシターを形成
する絶縁膜にコーナー40が存在するので、次の問題があ
った。
【0004】キャパシターを形成する絶縁膜がコーナ
ーで薄くなり信頼性を劣化させてしまう。 コーナー部分では電界が集中し耐圧が設計上の期待値
よりも小さくなってしまう。 正確にはMIS容量値が面積だけで決定されずに下地
電極の側面にも影響される。
【0005】なお図4及び図5中、41はSi等の基板、
42は第1絶縁膜、43は第1電極、44は誘電膜、45は第2
絶縁膜、46は第2電極である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、高信頼性を有し、局部的な耐圧低下のない高
精度MISキャパシターを提供し、また、このようなM
ISキャパシターを実現する製造方法を提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本出願の請求項
1の発明は、基板表面上に、代表的にはプレーナー技術
を用いて形成する高精度MISキャパシターの電極間の
絶縁膜が、該MISキャパシター以外の領域も含めて一
平面上に存在する構造とすることにより、上記課題を達
成するものである。
【0008】この発明の作用は、次のとおりである。即
ち、MISキャパシターの電極間の絶縁膜を該MISキ
ャパシター以外の領域も含めて一平面上に存在する構造
とすることで、MISを構成する絶縁膜の均一性が向上
するので高信頼性が確保でき、形状に起因する電界集中
がなくなることにより耐圧の低下を防止することができ
る。また、MISキャパシターが2次元的に(平面で)
形成されるので、容量値がパターン面積のみで決定され
て精度が向上する。以上のようにこの発明によれば、従
来提案されている各種構造のMISキャパシターと比較
して、信頼性、耐圧、容量精度のいずれも向上したMI
Sキャパシターを実現することができる。
【0009】本出願の請求項2の発明は、キャパシター
を構成している電極間の絶縁膜がシリコン酸化膜である
ことを特徴とする請求項1のMISキャパシターであ
る。
【0010】本出願の請求項3の発明は、キャパシター
を構成している電極間の絶縁膜がシリコン窒化膜である
ことを特徴とする請求項1のMISキャパシターであ
る。
【0011】本出願の請求項4の発明は、少なくとも表
面が絶縁物質である基板表面の任意領域に第1の導電物
質を形成する工程と、該基板表面に第1の絶縁膜を形成
する工程と、該基板表面に形成した第1の絶縁膜をエッ
チングして前記第1の導電物質の上面を露出するととも
に該基板表面を平滑化する工程と、該基板表面に第2の
絶縁膜を形成する工程と、少なくとも前記第1の導電物
質の一部領域を含む該基板上の任意領域に第2の導電物
質を形成する工程とを有することを特徴とするMISキ
ャパシターの製造方法であって、これにより、上記課題
を達成するものである。
【0012】本出願の請求項5の発明は、基板表面に形
成された第1の絶縁膜の任意領域を任意の深さまでエッ
チングする工程と、該基板表面に第1の導電物質を形成
する工程と、該基板表面に形成した第1の導電物質をエ
ッチングして前記第1の絶縁物質を露出するとともに該
基板表面を平滑化する工程と、該基板表面に第2の絶縁
膜を形成する工程と、少なくとも前記第1の導電物質の
一部領域を含む該基板上の任意領域に第2の導電物質を
形成する工程とを有することを特徴とするMISキャパ
シターの製造方法であって、これにより、上記課題を達
成するものである。
【0013】本出願の請求項6の発明は、少なくとも表
面が絶縁物質である基板表面の任意領域に第1の導電物
質を形成する工程と、該基板表面に第1の絶縁膜を形成
する工程と、該基板表面に形成した第1の絶縁膜をエッ
チングして前記第1の導電物質の上面を露出するととも
に該基板表面を平滑化する工程と、前記露出した第1の
導電物質の上面の表面近傍を絶縁物化する工程と、少な
くとも前記第1の導電物質の一部領域を含む該基板上の
任意領域に第2の導電物質を形成する工程とを有するこ
とを特徴とするMISキャパシターの製造方法であっ
て、これにより、上記課題を達成するものである。
【0014】本出願の請求項7の発明は、基板表面に形
成された第1の絶縁膜の任意領域を任意の深さまでエッ
チングする工程と、該基板表面に第1の導電物質を形成
する工程と、該基板表面に形成した第1の導電物質をエ
ッチングして前記第1の絶縁物質を露出するとともに該
基板表面を平滑化する工程と、前記第1の導電物質の上
面の表面近傍を絶縁物化する工程と、少なくとも前記第
1の導電物質の一部領域を含む該基板上の任意領域に第
2の導電物質を形成する工程とを有することを特徴とす
るMISキャパシターの製造方法であって、これによ
り、上記課題を達成するものである。
【0015】本出願の請求項6,7の発明によれば、基
板表面上に、代表的にはプレーナー技術を用いて形成す
る高精度MISキャパシターの電極間の誘電膜が該MI
Sキャパシターの一方の電極面のみに存在するようにす
ることができ、かつ、該MISキャパシターの両電極面
が該MISキャパシターを構成する領域以外の領域も含
めてそれぞれの一平面上に存在する構造とすることがで
きる。
【0016】請求項6,7の発明の作用は次のとおりで
ある。即ち、MISキャパシターの電極間の誘電膜が該
MISキャパシターの一方の電極面のみに存在するよう
にするとともに、該MISキャパシターの両電極面が該
MISキャパシターを構成する領域以外の領域も含めて
それぞれの一平面上に存在する構造とすることで、MI
Sを構成する絶縁膜の膜厚及び膜質の均一性が向上する
ので高信頼性が確保できる。また、形状に起因する電界
集中がなくなることにより耐圧の低下を防止することが
でき、また、キャパシターが2次元的に(平面で)形成
されるので、容量値がパターン面積のみで決定されて精
度が向上する。
【0017】以上のようにこれらの発明によれば、従来
提案されていた構造のMISキャパシターに比較して、
信頼性、耐圧、容量精度のいずれも向上したMISキャ
パシターを実現することができる。
【0018】本出願の請求項8の発明は、平滑化のため
のエッチングを機械研磨で行なうことを特徴とする請求
項4ないし7のいずれかのMISキャパシターの製造方
法である。
【0019】本出願の請求項9の発明は、平滑化のため
のエッチングを機械・化学研磨(Mechanical Chemical
Etching またはMechanical Chemical Polishing と称さ
れている研磨技術)で行なうことを特徴とする請求項4
ないし7のいずれかのMISキャパシターの製造方法で
ある。
【0020】本出願の請求項10の発明は、平滑化のため
のエッチングをレジストエッチバック法で行なうことを
特徴とする請求項4ないし7のいずれかのMISキャパ
シターの製造方法である。
【0021】本出願の請求項11の発明は、第1の導電物
質の上面の表面近傍を絶縁物化する工程を、酸化で行な
うことを特徴とする請求項6または7のMISキャパシ
ターの製造方法である。
【0022】本出願の請求項12の発明は、第1の導電物
質の上面の表面近傍を絶縁物化する工程を、窒化で行な
うことを特徴とする請求項6または7のMISキャパシ
ターの製造方法である。
【0023】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
て説明する。但し、当然のことではあるが、本発明は実
施例により限定されるものではない。
【0024】実施例1 この実施例は、本発明の請求項1,2,4を具体化した
ものである。図1に本実施例のMISキャパシターを説
明する断面図を示す。1はシリコン基板、2はシリコン
酸化膜、3はポリシリコン、4はCVD(Chemical Vap
or Deposition)法で形成したシリコン酸化膜、5はMI
Sキャパシターの誘電体膜の働きをするシリコン窒化
膜、6は下地電極のポリシリコン3から電極を取り出す
ためのコンタクト孔、7はアルミニウム(Al)で形成
した電極である。
【0025】本実施例のMISキャパシターは、キャパ
シターを構成している電極であるポリシリコン3とアル
ミニウム7との両電極3,7間の絶縁膜(シリコン窒化
膜5)が該キャパシター以外の領域も含めて一平面上に
存在することを特徴とするものである。
【0026】本実施例のMISキャパシターの構成につ
いて、以下更に詳しく説明する。
【0027】図1中、ポリシリコン3とAl電極7がシ
リコン窒化膜5を挟んで重なっている領域がMISキャ
パシターとして機能する。図1から明らかなように、M
ISキャパシターの誘電膜の働きをするシリコン窒化膜
5は該キャパシター以外の領域も含めて一平面上に形成
されているので、シリコン窒化膜5の膜厚の均一性がM
ISを形成する全領域において十分に確保される。この
結果、高信頼性を保証することができ、形状に起因する
電界集中がなくなって耐圧の低下を防止することができ
る。また、MISキャパシターが2次元的に(平面で)
形成されるので、容量値はシリコン窒化膜5の膜厚とポ
リシリコン3とAl電極7がシリコン窒化膜5を挟んで
重なっている面積のみで決定され、このため形状に起因
する精度が飛躍的に向上する。以上のようにこの実施例
の構成によれば、従来構造のMISキャパシターに比較
して、信頼性、耐圧、容量精度のいずれも向上したMI
Sキャパシターを実現することができる。
【0028】次に図2を用いて、前記図1に示すMIS
キャパシターを得る製造方法の一例を示す。これは、請
求項4の発明を具体化したものである。下記工程(a)
〜(c)は、各々図2(a)〜(c)に対応する。
【0029】(a)シリコン基板1表面にシリコン酸化
膜2を厚さ500nmで形成する。形成方法としては、
該シリコン基板1を酸素雰囲気中で高温処理を行なって
表面を酸化してもよいし、また、既知のCVD法にてシ
リコン基板1表面上に酸化膜2をデポジションしてもよ
い。
【0030】(b)該基板上の任意領域にポリシリコン
3’を形成する。形成方法としては、既知の減圧CVD
法により該基板上にポリシリコンを厚さ500nmでデ
ポジションした後、既知のホトリソグラフィ技術及びエ
ッチング法によりパターニングする。
【0031】次に、該基板上に既知のCVD法によりC
VD酸化膜4’(SiO2 )を厚さ600nmでデポジ
ションする。
【0032】(c)該基板表面を研磨し、前記ポリシリ
コン3’の表面を露出させるとともに表面を平滑化し、
その後、該基板表面にシリコン窒化膜5を厚さ30nm
で既知の減圧CVD法で形成する。
【0033】研磨法としては、研磨材を用いて機械的に
基板表面を研磨する機械研磨法で行なう方法、エッチン
グ溶剤を用いて機械的に基板表面を研磨する機械・化学
研磨法で行なう方法、該基板表面にレジストをスピンコ
ーティングしたのちレジストのエッチングレートとシリ
コン酸化膜のエッチングレートが等しくなるエッチング
条件でエッチバックを行なう方法などがある。いずれも
好ましく、任意に採用できる。
【0034】図2(c)の構造の基板表面のシリコン窒
化膜5にコンタクト孔6を既知のホトリソグラフィ技術
及びエッチング法により形成し、Al電極7を形成し
て、図1に示すMISキャパシターが完成する。
【0035】次に図3を用いて、前記図1に示すMIS
キャパシターの製造方法のその他の例を示す。これは請
求項5の発明を具体化したものである。下記(a)〜
(c)の工程は、各々図3(a)〜(c)に対応する。
【0036】(a)シリコン基板1表面にシリコン酸化
膜2を厚さ500nmで形成する。形成方法としては、
該シリコン基板1を酸素雰囲気中で高温処理を行なって
表面を酸化してもよいし、また、既知のCVD法にてシ
リコン基板1表面上に酸化膜をデポジションしてもよ
い。
【0037】(b)該基板上にCVD酸化膜4”を膜厚
500nmでデポジションする。次に既知のホトリソグ
ラフィー技術及びエッチング法により、前記CVD酸化
膜4”の任意領域を除去する。このとき、エッチングは
RIE法を用いて、パターンエッジが垂直に切り立って
いるパターンを形成するのが後の加工法を考慮した場合
好適である。
【0038】次に、該基板上に既知の減圧CVD法によ
りポリシリコン3”を厚さ600nmでデポジションす
る。
【0039】(c)該基板表面を研磨し、前記CVD酸
化膜4”の表面を露出させるとともに表面を平滑化し、
その後、該基板表面にシリコン窒化膜5を30nmで既
知の減圧CVD法で形成する。
【0040】研磨法としては、研磨材を用いて機械的に
基板表面を研磨する機械研磨法で行なう方法、エッチン
グ溶剤をもちいて機械的に基板表面を研磨する機械・化
学研磨法で行なう方法、該基板表面にレジストをスピン
コーティングしたのちレジストのエッチングレートとシ
リコン酸化膜のエッチングレートが等しくなるエッチン
グ条件でエッチバックを行なう方法などがある。この場
合も、いずれも好ましく採用できる。
【0041】図3(c)の構造の基板表面のシリコン窒
化膜5にコンタクト孔6を既知のホトリソグラフィ技術
及びエッチング法により形成し、Al電極7を形成し
て、図1に示すMISキャパシターが完成する。
【0042】本実施例には、次の利点が大である。つま
り、上記に詳細に説明した製造方法(図2及び図3)を
用いて形成した図1に示す構造のMISキャパシターに
よれば、MISキャパシターの電極(ポリシリコンとA
l)間の絶縁膜(窒化膜)が該MISキャパシター以外
の領域も含めて一平面上に存在する構造となるので、M
ISキャパシターを構成する絶縁膜(窒化膜)の均一性
が向上し、このため高信頼性が確保できるとともに、形
状に起因する電界集中がなくなることにより耐性の低下
を防止することができる。また、従来構造のようにポリ
シリコン電極の側面にMISキャパシターが形成される
ということがなくなり、MISキャパシターが2次元的
に(平面で)構成されて容量値がパターン面積のみで決
定されるので精度が向上する。
【0043】以上のように本構成によれば、従来構造の
MISキャパシターと比較して、信頼性、耐圧、容量精
度のいずれにおいても向上したMISキャパシターを実
現することができる。
【0044】実施例2 実施例1ではMISキャパシターを構成する絶縁膜とし
てシリコン窒化膜を使用したが、この実施例では、シリ
コン酸化膜、特にCVDSiO2 を用いた。本実施例
も、実施例1と同様の効果をもたらす。
【0045】実施例3 この実施例のMISキャパシターを図6に断面図で示
す。1はシリコン基板、2はシリコン酸化膜、3はポリ
シリコン、4はCVD(Chemical Vapor Deposition)法
で形成したシリコン酸化膜、5はMISキャパシターの
誘電膜の働きをするシリコン酸化膜またはシリコン窒化
膜、6は下地電極のポリシリコン3から電極を取り出す
ためのコンタクト孔、7はアルミニウム(Al)で形成
した電極である。
【0046】図6中、ポリシリコン3とAl電極7がシ
リコン酸化膜またはシリコン窒化膜5を挟んで重なって
いる領域がMISキャパシターとして機能する。図6か
ら明らかなように、MISキャパシターの誘電膜の働き
をするシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜5が該キャ
パシターの一方の電極面のみに存在するので、シリコン
酸化膜またはシリコン窒化膜5の膜質及び膜厚の均一性
が充分に確保される。このため、高信頼性を保証するこ
とができる。また、該キャパシターの両電極の対向面
は、それぞれ一平面上に存在することになるので、形状
に起因する電界集中がなくなって耐圧の低下を防止する
ことができるとともに、MISキャパシターが2次元的
に(平面で)形成されるので、容量値はシリコン酸化膜
またはシリコン窒化膜5の膜厚とポリシリコン3とAl
電極7がシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜5を挟ん
で重なっている面積のみで決定され、このため形状に起
因する精度が飛躍的に向上する。
【0047】以上のように本構造によれば、従来提案の
構造のMISキャパシターに比較して、信頼性、耐圧、
容量精度のいずれも向上したMISキャパシターを実現
することができる。
【0048】次に図7を用いて、前記図6に示すMIS
キャパシターの製造方法の一例を示す。これは、請求項
6の発明を具体化したものである。下記(a)〜(c)
の工程は、各々図7(a)〜(c)に対応する。
【0049】(a)シリコン基板1表面にシリコン酸化
膜2を厚さ500nmで形成する。形成方法としては、
該シリコン基板1に酸素雰囲気中で高温処理を行なって
表面を酸化してもよいし、また、既知のCVD法にてシ
リコン基板1表面上に酸化膜をデポジションしてもよ
い。
【0050】(b)該基板上の任意領域にポリシリコン
3’を形成する。形成方法としては、既知の減圧CVD
法により該基板上にポリシリコンを厚さ500nmでデ
ポジションした後、既知のホトリソグラフィー技術及び
エッチング法によりパターニングする。
【0051】次に、該基板上に既知のCVD法によりC
VD酸化膜4’(SiO2 )を厚さ600nmでデポジ
ションする。
【0052】(c)該基板表面を研磨し、前記ポリシリ
コン3’の表面を露出させるとともに表面を平滑化す
る。研磨法としては、研磨材を用いて機械的に基板表面
を研磨する機械研磨法で行なう方法、エッチング溶剤を
もちいて機械的に基板表面を研磨する機械・化学研磨法
で行なう方法、該基板表面にレジストをスピンコーティ
ングしたのちレジストのエッチングレートとシリコン酸
化膜のエッチングレートが等しくなるエッチング条件で
エッチバックを行なう方法などがある。
【0053】次に、前記ポリシリコン3’の露出した表
面の近傍を絶縁化する。この方法としては、一般的に酸
化と窒化の2つの手段があり、これにより酸化シリコン
膜または窒化シリコン膜5を形成する。
【0054】酸化は、該基板をたとえば、水蒸気を含む
酸素雰囲気中にて850℃20分の処理を行なって前記
ポリシリコン3’の露出した表面の近傍を約30nmだ
け酸化する。
【0055】一方、窒化するのであれば、該基板をたと
えば、アンモニアガスを含む窒素雰囲気中にて1000
℃30分の処理を行なって前記ポリシリコン3の露出し
た表面の近傍を約30nmだけ窒化する。
【0056】図7(c)の構造の基板表面のシリコン酸
化膜またはシリコン窒化膜5にコンタクト孔6を既知の
ホトリソグラフィー技術及びエッチング法により形成
し、Al電極7を形成して、図6に示すMISキャパシ
ターが完成する。
【0057】上記に詳細に説明した製造方法(図7)を
用いて形成した図6に示す構造のMISキャパシターに
よれば、MISキャパシターの電極間の誘電膜が該MI
Sキャパシターの一方の電極面のみに存在するようにす
るとともに、該MISキャパシターの両電極面が該MI
Sキャパシターを構成する領域以外の領域も含めてそれ
ぞれの一平面上に存在する構造となるので、MISを構
成する絶縁膜の膜厚および膜質の均一性が向上し高信頼
性が確保できる。また、形状に起因する電界集中がなく
なることにより耐圧の低下を防止することができ、ま
た、MISキャパシターが2次元的に(平面で)形成さ
れるので、容量値がパターン面積のみで決定されて精度
が向上する。
【0058】以上のように本実施例によれば、従来構造
のMISキャパシターに比較して、信頼性、耐圧、容量
精度のいずれも向上したMISキャパシターを実現する
ことができる。
【0059】実施例4 図8に本実施例を説明する断面図を示す。1はシリコン
基板、2はシリコン酸化膜、3はポリシリコン、4はC
VD(Chemical Vapor Deposition)法で形成したシリコ
ン酸化膜、5はMISキャパシターの誘電体膜の働きを
するシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜、6は下地電
極のポリシリコン3から電極を取り出すためのコンタク
ト孔、7はアルミニウム(Al)で形成した電極であ
る。
【0060】図8中、ポリシリコン3とAl電極7がシ
リコン酸化膜またはシリコン窒化膜5を挟んで重なって
いる領域がMISキャパシターとして機能する。第1図
から明らかなように、MISキャパシターの誘電膜の働
きをするシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜5が該キ
ャパシターの一方の電極面のみに存在するので、シリコ
ン酸化膜またはシリコン窒化膜5の膜質及び膜厚の均一
性が充分に確保され、高信頼性を保証することができ
る。また、該MISキャパシターの両電極の対向面は、
それぞれ一平面上に存在することになるので、形状に起
因する電界集中がなくなって耐圧の低下を防止すること
ができるとともに、MISキャパシターが2次元的に
(平面で)形成されるので、容量値はシリコン酸化膜ま
たはシリコン窒化膜5の膜厚とポリシリコン3とAl電
極7がシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜5を挟んで
重なっている面積のみで決定され、このため形状に起因
する精度が飛躍的に向上する。
【0061】以上のように本構造によれば、従来提案の
構造のMISキャパシターに比較して、信頼性、耐圧、
容量精度のいずれも向上したMISキャパシターを実現
することができる。
【0062】図9を用いて、前記図8に示す構造のMI
Sキャパシターの製造方法の一例を示す。これは、請求
項7の発明を具体化したものである。下記(a)〜
(c)の工程は、各々図9(a)〜(c)に対応する。
【0063】(a)シリコン基板1表面にシリコン酸化
膜2を厚さ500nmで形成する。形成方法としては、
該シリコン基板1に酸素雰囲気中で高温処理を行なって
表面を酸化してもよいし、また、既知のCVD法にてシ
リコン基板1表面上に酸化膜2をデポジションしてもよ
い。
【0064】(b)該基板上のCVD酸化膜4’を厚さ
500nmでデポジションする。次に既知のホトリソグ
ラフィー技術及びエッチング法により前記CVD酸化膜
4’の任意領域を除去する。このとき、エッチングはR
IE法を用いて、パターンエッジが垂直に切り立ってい
るパターンを形成するのが後の加工性を考慮した場合好
適である。
【0065】次に、該基板上に既知の減圧CVD法によ
りポリシリコン3’を厚さ600nmでデポジションす
る。
【0066】(c)該基板表面を研磨し、前記CVD酸
化膜4’の表面を露出させるとともに表面を平滑化す
る。研磨法としては、研磨材を用いて機械的に基板表面
を研磨する機械研磨法で行なう方法、エッチング溶剤を
もちいて機械的に基板表面を研磨する機械・化学研磨法
で行なう方法、該基板表面にレジストをスピンコーティ
ングしたのちレジストのエッチングレートとシリコン酸
化膜のエッチングレートが等しくなるエッチング条件で
エッチバックを行なう方法などがある。
【0067】次に、前記ポリシリコン3’の露出した表
面の近傍を絶縁化する。この方法としては、一般的に酸
化と窒化の2つの手段がある。これら手段により、酸化
シリコン膜または窒化シリコン膜5を形成する。
【0068】酸化は、該基板をたとえば、水蒸気を含む
酸素雰囲気中にて850℃20分の処理を行なって前記
ポリシリコン3’の露出した表面の近傍を約30nmだ
け酸化する。
【0069】一方、窒化するのであれば、該基板をたと
えば、アンモニアガスを含む窒素雰囲気中にて1000
℃30分の処理を行なって前記ポリシリコン3’の露出
した表面の近傍を約30nmだけ窒化する。
【0070】図9(c)の構造の基板表面のシリコン酸
化膜またはシリコン窒化膜5にコンタクト孔6を既知の
ホトリソグラフィー技術及びエッチング法により形成
し、Al電極7を形成して、図8に示すMISキャパシ
ターが完成する。
【0071】上記に詳細に説明した製造方法(図9)を
用いて形成した図8に示す構造のMISキャパシターに
よれば、MISキャパシターの電極間の誘電膜が該MI
Sキャパシターの一方の電極面のみに存在するようにす
るとともに、該MISキャパシターの両電極面が該MI
Sキャパシターを構成する領域以外の領域も含めてそれ
ぞれの一平面上に存在する構造となるので、MISを構
成する絶縁膜の膜厚および膜質の均一性が向上し高信頼
性が確保できる。また、形状に起因する電界集中ができ
なくなることにより耐圧の低下を防止することができ、
また、MISキャパシターが2次元的に(平面で)形成
されるので、容量値がパターン面積のみで決定されて精
度が向上する。
【0072】以上のように本実施例によれば、従来構造
のMISに比較して、信頼性、耐圧、容量精度のいずれ
も向上したMISキャパシターを実現することができ
る。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、高信頼性を有し、局部
的な耐圧低下のない高精度MISキャパシターを提供
し、また、このようなMISキャパシターを実現する製
造方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のMISキャパシターを説明する断面
図である。
【図2】実施例1の工程を説明する断面フロー図であ
る。
【図3】実施例1の工程の別例を説明する断面フロー図
である。
【図4】背景技術としてのMISキャパシターの断面図
を示すものである。
【図5】図4のA部拡大図である。
【図6】実施例3のMISキャパシターを説明する断面
図である。
【図7】実施例3の工程を説明する断面フロー図であ
る。
【図8】実施例4のMISキャパシターを説明する断面
図である。
【図9】実施例4の工程を説明する断面フロー図であ
る。
【符号の説明】
1 基板(シリコン基板) 2 シリコン酸化膜 3 キャパシターを構成する電極(ポリシリコン) 4 CVDSiO2 5 キャパシターを構成する絶縁膜(シリコン窒化膜) 6 コンタクト孔 7 キャパシターを構成する電極(Al電極)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャパシターを構成している電極間の絶縁
    膜が該キャパシター以外の領域も含めて一平面上に存在
    することを特徴とするMISキャパシター。
  2. 【請求項2】キャパシターを構成している電極間の絶縁
    膜がシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1の
    MISキャパシター。
  3. 【請求項3】キャパシターを構成している電極間の絶縁
    膜がシリコン窒化膜であることを特徴とする請求項1の
    MISキャパシター。
  4. 【請求項4】少なくとも表面が絶縁物質である基板表面
    の任意領域に第1の導電物質を形成する工程と、 該基板表面に第1の絶縁膜を形成する工程と、 該基板表面に形成した第1の絶縁膜をエッチングして前
    記第1の導電物質の上面を露出するとともに該基板表面
    を平滑化する工程と、 該基板表面に第2の絶縁膜を形成する工程と、 少なくとも前記第1の導電物質の一部領域を含む該基板
    上の任意領域に第2の導電物質を形成する工程とを有す
    ることを特徴とするMISキャパシターの製造方法。
  5. 【請求項5】基板表面に形成された第1の絶縁膜の任意
    領域を任意の深さまでエッチングする工程と、 該基板表面に第1の導電物質を形成する工程と、 該基板表面に形成した第1の導電物質をエッチングして
    前記第1の絶縁物質を露出するとともに該基板表面を平
    滑化する工程と、 該基板表面に第2の絶縁膜を形成する工程と、 少なくとも前記第1の導電物質の一部領域を含む該基板
    上の任意領域に第2の導電物質を形成する工程とを有す
    ることを特徴とするMISキャパシターの製造方法。
  6. 【請求項6】少なくとも表面が絶縁物質である基板表面
    の任意領域に第1の導電物質を形成する工程と、 該基板表面に第1の絶縁膜を形成する工程と、 該基板表面に形成した第1の絶縁膜をエッチングして前
    記第1の導電物質の上面を露出するとともに該基板表面
    を平滑化する工程と、 前記露出した第1の導電物質の上面の表面近傍を絶縁物
    化する工程と、 少なくとも前記第1の導電物質の一部領域を含む該基板
    上の任意領域に第2の導電物質を形成する工程とを有す
    ることを特徴とするMISキャパシターの製造方法。
  7. 【請求項7】基板表面に形成された第1の絶縁膜の任意
    領域を任意の深さまでエッチングする工程と、 該基板表面に第1の導電物質を形成する工程と、 該基板表面に形成した第1の導電物質をエッチングして
    前記第1の絶縁物質を露出するとともに該基板表面を平
    滑化する工程と、 前記第1の導電物質の上面の表面近傍を絶縁物化する工
    程と、 少なくとも前記第1の導電物質の一部領域を含む該基板
    上の任意領域に第2の導電物質を形成する工程とを有す
    ることを特徴とするMISキャパシターの製造方法。
  8. 【請求項8】平滑化のためのエッチングを機械研磨で行
    なうことを特徴とする請求項4ないし7のいずれかのM
    ISキャパシターの製造方法。
  9. 【請求項9】平滑化のためのエッチングを機械・化学研
    磨で行なうことを特徴とする請求項4ないし7のいずれ
    かのMISキャパシターの製造方法。
  10. 【請求項10】平滑化のためのエッチングをレジストエッ
    チバック法で行なうことを特徴とする請求項4ないし7
    のいずれかのMISキャパシターの製造方法。
  11. 【請求項11】第1の導電物質の上面の表面近傍を絶縁物
    化する工程を、酸化で行なうことを特徴とする請求項6
    または7のMISキャパシターの製造方法。
  12. 【請求項12】第1の導電物質の上面の表面近傍を絶縁物
    化する工程を、窒化で行なうことを特徴とする請求項6
    または7のMISキャパシターの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004006958A (ja) * 2003-07-17 2004-01-08 Sharp Corp Mimキャパシタ及び高周波集積回路
JP2014120732A (ja) * 2012-12-19 2014-06-30 Fujitsu Ltd 電子装置及びその製造方法

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