JPH06337518A - 感光性ポリイミド前駆体組成物 - Google Patents

感光性ポリイミド前駆体組成物

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Publication number
JPH06337518A
JPH06337518A JP12957593A JP12957593A JPH06337518A JP H06337518 A JPH06337518 A JP H06337518A JP 12957593 A JP12957593 A JP 12957593A JP 12957593 A JP12957593 A JP 12957593A JP H06337518 A JPH06337518 A JP H06337518A
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JP
Japan
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compound
polyimide precursor
group
precursor composition
photosensitive polyimide
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Application number
JP12957593A
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English (en)
Inventor
Masuichi Eguchi
益市 江口
Kazutaka Tamura
一貴 田村
Masaya Asano
昌也 浅野
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリイミド前駆体、アミノアクリレート化合物
(B)、アミノアクリルアミド化合物(C)、および光
開始剤および/または増感剤を含有する感光性ポリイミ
ド前駆体組成物において、化合物(B)と化合物(C)
のモル比が、20:80〜90:10の範囲であること
を特徴とする感光性ポリイミド前駆体組成物。 【効果】本発明における感光性ポリイミド前駆体組成物
は容易に製造でき、かつ、ポジ型、ネガ型ともに優れた
機能を有するので有用である。さらに現像後、キュアす
ることにより、性能が優れたポリイミド被膜を得ること
ができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性ポリイミド前駆
体組成物に関するものであり、さらに詳しくは、ネガ
型、ポジ型ともに適用可能な感光性ポリイミド前駆体組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】露光した部分が現像により残るネガ型の
感光性ポリイミド前駆体組成物としては次のものが知ら
れていた。
【0003】(a)ポリアミド酸に化学線により2量化
又は重合可能な炭素−炭素二重結合およびアミノ基又は
その四級化塩を添加した組成物(例えば特公昭59−5
2822号公報)。
【0004】(b)ポリアミド酸にアクリルアミド類を
添加した組成物(例えば特開平3−170555号公
報)。
【0005】(c)炭素−炭素二重結合基を有するポリ
イミド前駆体と、特定のオキシム化合物と、増感剤を含
有してなる組成物(例えば特開昭61−118423号
公報、特開昭62−184056号公報、特開昭62−
273259号公報)。
【0006】またポジ型の感光性ポリイミド組成物とし
ては、次のものが知られていた。
【0007】(d)ポリアミド酸にエステル基で光分解
性の感光性を導入した感光性ポリイミド前駆体(例え
ば、特開平1−61747号公報)。
【0008】(d)特定の構造のポリアミド酸に特定の
構造のナフトキノンジアジド化合物を添加し、露光後に
特定の温度範囲で熱処理し、形成した感光性ポリイミド
前駆体(例えば、高分子学会予稿集、40巻、3号、8
21(1991))。
【0009】しかしながら、これらは、いずれも、ネガ
型、ポジ型どちらかの機能しか有しておらず、同一組成
物でネガ型、ポジ型ともに機能を有する感光性ポリイミ
ド前駆体組成物については、全く知られていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、製造方法が
容易で、かつネガ型としても、ポジ型としても性能が優
れた感光性ポリイミド前駆体組成物を提供することを目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる本発
明の目的を達成するため、鋭意検討した結果、上記特公
昭59−52822号公報に記載の組成物に着目し、そ
の組成を最適化することにより、本発明に至った。
【0012】本発明の目的は、(a)一般式(1)で表
される構造単位を主成分とするポリマ(A)、
【化4】 (ただし、式中R1 は少なくとも2個の炭素原子を有す
る3価または4価の有機基、R2 は少なくとも2個の炭
素原子を有する2価の有機基、R3 は水素、アルカリ金
属イオン、アンモニウムイオンまたは炭素数1〜30の
有機基を表す。nは1または2である。)(b)一般式
(2)で表されるアミノアクリレート化合物(B)、
【化5】 (c)一般式(3)で表されるアミノアクリルアミド化
合物(C)、および
【化6】 (ただし、式中R4 、R8 は水素または炭素数1〜10
の低級アルキル基、R5、R9 は置換または無置換の炭
化水素基、R6 、R7 、R10、R11は置換または無置換
の炭素数1〜10の低級アルキル基を表す。)(d)光
開始剤および/または増感剤を含有する感光性ポリイミ
ド前駆体組成物において、化合物(B)と化合物(C)
のモル比が、20:80〜90:10の範囲であること
を特徴とする感光性ポリイミド前駆体組成物により達成
される。
【0013】本発明における一般式(1)で表される構
造単位を主成分とするポリマ(A)とは、加熱あるいは
適当な触媒により、イミド環や、その他の環状構造を有
するポリマ(以後、ポリイミド系ポリマという)となり
得るものである。
【0014】上記一般式(1)中、R1 は少なくとも2
個の炭素原子を有する3価または4価の有機基である。
耐熱性の面から、R1 は芳香族環または芳香族複素環を
含有し、かつ、炭素数6〜30の3価または4価の基が
好ましい。具体的には、フェニル基、ビフェニル基、タ
ーフェニル基、ナフタレン基、ペリレン基、ジフェニル
エーテル基、ジフェニルスルホン基、ジフェニルプロパ
ン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルトリフルオロプロ
パン基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】上記一般式(1)中、R2 は少なくとも2
個の炭素原子を有する2価の有機基であるが、耐熱性の
面から、R2 は芳香族環または芳香族複素環を含有し、
かつ炭素数6〜30の2価の基が好ましい。具体的に
は、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフ
タレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェ
ニルスルホン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノ
ン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基などが挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0016】さらに、基板との接着性を向上させるため
に、耐熱性を低下させない範囲でR1 、R2 にシロキサ
ン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよい。具体的
には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサンなどを1〜10モル%共
重合したものなどがあげられる。
【0017】R3 は水素、アルカリ金属イオン、アンモ
ニウムイオン、または炭素数1〜30の有機基を表す。
3 の好ましい具体例としては、水素、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、メタクリル酸エチル
基、アクリル酸エチル基、o−ニトロベンジル基などが
挙げられるが、これらに限定されない。特に、R3 とし
ては、水素が好ましい。
【0018】ポリマ(A)は、R1 、R2 、R3 がこれ
らのうち各々1種から構成されていても良いし、各々2
種以上から構成される共重合体であつてもよい。
【0019】ポリマ(A)は、一般式(1)で表される
構造単位のみからなるものであっても良いし、他の構造
単位との共重合体あるいはブレンド体であっても良い。
その際、一般式(1)で表される構造単位を90モル%
以上含有していることが好ましい。共重合あるいはブレ
ンドに用いられる構造単位の種類および量は最終加熱処
理によって得られるポリイミド系ポリマの耐熱性を損な
わない範囲で選択することが好ましい。
【0020】ポリマ(A)の具体的な例として、ピロメ
リット酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3´,4,4´−ビフェニルトリフルオロプロパン
テトラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,3´,4,4´−ビフェニルスルホ
ンテトラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフ
ェニルエーテル、ピロメリット酸二無水物と3,3´−
(または4,4´)ジアミノジフェニルスルホン、3,
3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物と3,3´−(または4,4´)ジアミノジフェニ
ルスルホン、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物と3,3´−(または4,4´)ジア
ミノジフェニルスルホン、ピロメリット酸二無水物と
4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´,
4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と
4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,
4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´,4,
4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とパラ
フェニレンジアミン、3,3´,4,4´−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミン、
3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテトラカルボ
ン酸二無水物とパラフェニレンジアミン、3,3´,
4,4´−ビフェニルトリフルオロプロパンテトラカル
ボン酸二無水物とパラフェニレンジアミン、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とター
フェニルジアミン、3,3´,4,4´−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物および3,3´,4,4´−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレ
ンジアミン、ピロメリット酸二無水物および3,3´,
4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と
3,3´−(または4,4´)ジアミノジフェニルエー
テル、ピロメリット酸二無水物および3,3´,4,4
´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニ
レンジアミン、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフェニ
ルエーテルおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルジシロキサン、ピロメリット酸二無水物と4,4´
−ジアミノジフェニルエーテルおよびビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサン、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4´
−ジアミノジフェニルエーテルおよびビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサン、などから合成さ
れたポリアミド酸およびそのエステル化合物が挙げられ
るが、これらに限定されない。
【0021】これらのポリアミド酸およびそのエステル
化物は公知の方法によって合成される。すなわち、ポリ
アミド酸の場合はテトラカルボン酸二無水物とジアミン
を選択的に組み合わせ、有機極性溶媒中で重合反応させ
ることにより合成される。ここで有機極性溶媒とは、エ
チレン性不飽和二重結合を有しないアミド類、環状アミ
ド類、ラクトン類、N,N−ジアルキルスルホン類、
N,N−ジアルキルスルホキシド類をいう。N,N−ジ
アルキルカルボキシルアミド類、N−アルキルカルボキ
シルアミド類、環状アミド類、ラクトン類で低分子量の
もので、通常液体であるものが好ましい。具体的な例と
して、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,
N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメトキシアセト
アミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプ
ロラクタム、N−アセチル−2−ピロリドン、γ−ブチ
ロラクトン、N,N−ジメチルスルホン、N,N−ジメ
チルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド−2−
ピロリドンなどをあげることができるが、これらに限定
されない。これらの有機極性溶媒は単独もしくは二種以
上の混合物として使用される。また他の有機溶媒、例え
ば、キシレン、アセトン、エタノール、メタノ−ル、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジグライム、2−
ヒドロキシエチルメタクリレートなどとの混合物として
使用される。
【0022】ポリアミド酸のエステル化物は例えば、特
開昭61−72122号公報、特公昭55−30207
号公報に記載されている方法などで合成される。
【0023】本発明の組成物は、一般式(2)で表され
るアミノアクリレート化合物(B)と、一般式(3)で
表されるアミノアクリルアミド化合物(C)を含有す
る。
【0024】
【化7】
【化8】 一般式(2)、(3)において、R4 、R8 は水素また
は炭素数1〜10の低級アルキル基、R5 、R9 は置換
または無置換の炭化水素基、R6 、R7 、R10、R11
置換または無置換の炭素数1〜10の低級アルキル基を
表す。ここで、置換基としては、アミノ基、アミド基、
水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、ウレタン基、
ウレア基、シアノ基などが挙げられるが、これらに限定
されない。
【0025】R4 、R8 および、R6 、R7 、R10、R
11の炭素数1〜10の低級アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基など
が挙げられるがこれらに限定されない。R5 、R9 の置
換または無置換の炭化水素基としては、炭素数1〜10
の化合物が好ましい。炭化水素基としては、メチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメ
チレン基、などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0026】化合物(B)の具体的な例として、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルア
ミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、メ
タクリル酸ジエチルアミノプロピル、メタクリル酸第3
ブチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノ−2
−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメ
チルアミノプロピル、アクリル酸ジエチルアミノプロピ
ル、などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0027】化合物(C)の具体的な例として、N,N
−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジ
メチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジエ
チルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジエチル
アミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプ
ロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル
アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアク
リルアミド、などが挙げられるがこれらに限定されな
い。
【0028】特に化合物(B)および/または化合物
(C)がメタクリル基を有する化合物であることが感度
の面で望ましい。
【0029】本発明においては、化合物(B)と化合物
(C)の割合が重要である。化合物(B)と化合物
(C)のモル比が、化合物(B):化合物(C)=2
0:80〜90:10の範囲にあることが必要で、さら
に望ましくは、化合物(B):化合物(C)=25:7
5〜75:25の範囲に配合されていることが好まし
い。化合物(B)がこの範囲より多くなると、現像時間
が長くなり、現像への制約が多くなる。化合物(C)が
この範囲より多くなると解像度の低下を生じる。感度は
ネガ型で使用する場合は、化合物(B)の割合が多いほ
ど高く、逆にポジ型で使用する場合は、化合物(C)の
割合が多いほど高いが、化合物(B)と化合物(C)の
モル比がこの範囲にあることで、ネガ型で使用しても、
ポジ型で使用しても良好な感度を示す。
【0030】化合物(B)および化合物(C)の量とし
ては、合計で、ポリマの全構成単位の20%、好ましく
は50%に相当する当量以上で、かつポリマ中の全カル
ボキシル基の当量の5倍以下の割合で、混合されている
のが望ましい。この範囲をはずれると感度が悪くなった
り、現像への制約が多くなる。
【0031】本発明の組成物は光開始剤および/または
増感剤を含有する。
【0032】光開始剤としてはミヒラーズケトン、4,
4´−ジエチルアミノベンゾフェノン、N−フェニルジ
エタノールアミン、N−フェニルグリシンなど芳香族ア
ミン化合物、1−フェニルプロパンジオン−2−(O−
エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2
−ブタンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキ
シム、1−フェニルプロパンジオン−2−(O−ベンゾ
イル)オキシム、1−2−ジフェニル−エタンジオン−
1−(O−ベンゾイル)オキシム、に代表される鎖状オ
キシムエステル化合物、3−フェニル−5−イソオキサ
ゾロンに代表される環状オキシムエステル化合物が有効
であるがこれらに限定されない。特にオキシムエステル
化合物が感度面で望ましい。これらの光開始剤は単独も
しくは2種以上の混合物として使用される。
【0033】光開始剤の量はポリマに対して1重量%〜
100重量%、好ましくは2重量%〜50重量%混合さ
れているのが望ましい。この範囲をはずれると感度が悪
くなったり、現像への制約が多くなる。
【0034】増感剤としてはミヒラーズケトン、4,4
´−ジエチルアミノベンゾフェノン、3,3´−カルボ
ニルビス(ジエチルアミノクマリン)、コダック社
(株)の“クマリン”339、“クマリン”、338、
“クマリン”314、“クマリン”7などが有効である
が、これらに限定されない。特にクマリン化合物が感度
面で望ましい。これらの増感剤は単独もしくは2種以上
の混合物として使用される。
【0035】増感剤の量はポリマに対して0.1重量%
〜20重量%、好ましくは0.2重量%〜10重量%混
合されているのが望ましい。
【0036】本発明の感光性ポリイミド前駆体組成物に
は、化合物(B)、(C)以外の光反応性モノマを含有
することもできる。具体的には、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレートなどであり、これら
のモノマーをポリマに対して1重量%〜20重量%、添
加するとさらに感度の向上が期待できる。
【0037】上記のポリマ(A)、化合物(B)、化合
物(C)および、光開始剤および/または増感剤および
/または光反応性モノマを溶媒と混合することにより感
光性ポリイミド前駆体組成物を得る。このとき用いられ
る溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホオキシドなどを主成分とする極性溶
媒や、γ−ブチロラクトン、水などの溶媒が単独もしく
は二種以上の混合物として好ましく用いられるが、これ
らに限定されない。
【0038】また、必要に応じ、上記の前駆体組成物に
基板との濡れ性を向上させる界面活性剤や、SiO2
TiO2 などの無機粒子、あるいはポリイミドの粒子を
添加してもよい。
【0039】次に本発明の感光性ポリイミド前駆体組成
物を用いて、ポリイミドパターンを形成する方法につい
て説明する。
【0040】該感光性ポリイミド前駆体組成物を基板上
に塗布する。基板としてはシリコン、アルミナセラミッ
ク、ガラスセラミック、窒化アルミ、半導体を形成した
基板などが用いられるが、これらに限定されない。塗布
方法としてはスピンナーを用いた回転塗布、スプレー塗
布、浸漬、ロールコーティングなどの方法があげられる
が、これらに限定されない。また、塗布膜厚は、塗布手
段、組成物の固形分濃度、粘度等によって異なるが、通
常、乾燥後の膜厚が、0.1〜150μmになるように
塗布される。
【0041】次にポリイミド前駆体組成物を塗布した基
板を乾燥して、ポリイミド前駆体組成物被膜を得る。乾
燥は、オーブン、ホットプレート、赤外線などを使用
し、50〜100℃の範囲で1分〜数時間行なうのが好
ましい。
【0042】次に、この被膜上に所望のパターンを有す
るマスクを置き、それを介して化学線を照射し露光す
る。露光に用いられる化学線としては、紫外線、可視光
線、電子線、X線などがあげられる。とくに紫外線、可
視光線が好ましい。
【0043】ネガ型のポリイミドパターンを形成するに
は、露光後、現像液を用いて、未露光部を除去すること
によって達成される。現像液としては、N−メチル−2
−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒と、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、キシレン、
水などと組み合わせた現像液が、使用できる。現像後、
エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール
でリンスをする。
【0044】ポジ型のポリイミドパターンを形成するに
は、露光後に未露光部の被膜が露光部の被膜より、硬化
度が高くなる処理を施こすこと、および現像液組成の選
択が、重要である。未露光部の被膜が露光部の被膜よ
り、硬化度が高くなる処理としては、熱処理、赤外線照
射処理、マイクロ波照射処理などが有効であり、とくに
熱処理が簡便な点で望ましい。熱処理は前期乾燥の工程
と同じかそれより高い温度で1分〜数時間行なうのが好
ましい。具体的には60〜180℃、さらに好ましくは
90〜170℃の温度である。露光後に、これらの処理
を行うことによって、未露光部の被膜の方が露光部の被
膜より硬化度が高くなるとともに、現像液に対する耐性
が未露光部の被膜と露光部の被膜で差を生じる。未露光
部の被膜の方が露光部の被膜より、現像液に対する耐性
が高い場合は、露光部の方が未露光部より速く除去さ
れ、ポジ型の像が形成される。逆の場合、すなわち、露
光部の被膜の方が未露光部の被膜より、現像液に対する
耐性が高い場合は、未露光部の方が露光部より速く除去
され、ネガ型の像が形成される。
【0045】ここでいう硬化とはポリイミド前駆体の被
膜から、ポリイミド以外の成分、例えば、化合物
(B)、化合物(C)と、光開始剤、光反応性モノマ
類、溶剤、閉環水などが揮発することをいう。ポリイミ
ド前駆体組成物の被膜は硬化が進むほど、膜厚が薄くな
り、硬化が完了した時点、すなわち、ポリイミド被膜に
なった時点である一定の膜厚になる。硬化度が高くなる
処理を施した後の未露光部の被膜と露光部の被膜との硬
化度の違いを膜厚の比すなわち、(硬化度比=未露光部
被膜の膜厚÷露光部被膜の膜厚)で示す。硬化度比は露
光量および硬化を進める処理条件により異なるが、ポジ
型のポリイミドパターンを形成するには、 0.98以下が
望ましい。
【0046】ポジ型のポリイミドパターンを形成するの
に適した現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、コ
リンなどのアルカリ水溶液がもつとも望ましい。また、
N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセト
アミド、などの極性溶媒とメタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、キシレン、水などと組み合わせ
た有機溶媒系現像液は、ネガ型の像をあたえる。現像
後、水またはメタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコールなどのアルコールでリンスをする。現像後、キ
ュアすることによりポリイミド絶縁膜を得る。
【0047】現像後のキュアは温度を選び、段階的に昇
温するかある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5分
〜5時間実施する。このキュアの最高温度は、250〜
500℃、好ましくは、300〜450℃で行うのがよ
い。例えば、130℃、200℃、400℃で各々30
分熱処理する。また、室温から400℃まで2時間かけ
て直線的に昇温してもよい。
【0048】本発明による感光性ポリイミド前駆体によ
り形成したポリイミド被膜は、半導体のパッシベーショ
ン膜、半導体素子の保護膜や、高密度実装用多層配線の
層間絶縁膜などの用途として用いられる。
【0049】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0050】実施例1〜3,比較例1〜2 3、3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物 80.55g,ピロメリット酸二無水物 54.53gを
エタノ−ル 2.3g,N−メチル−2−ピロリドン 549g
と共に、70℃で3時間反応させた。その後20℃に冷
却し、4、4´−ジアミノジフェニルエ−テル 95.10g
およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロ
キサン 6.20 gを添加し、さらに60℃で3時間反応さ
せ、粘度122ポアズ(25℃)のポリマ(A)溶液を
得た。この溶液にポリマ中の全カルボキシル基と当量に
なるように、メタクリル酸ジメチルアミノエチル(化合
物(B))、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリ
ルアミド(化合物(C))をそれぞれ、表1に記載の割
合(モル%)で添加し、さらに3−フェニル−5−イソ
オキサゾロン 23.6 g、3,3´−カルボニルビス(ジ
エチルアミノクマリン) 2.36 gおよびγ−ブチロラク
トン 315gを添加し、ポリイミド前駆体組成物を得た。
【0051】4インチシリコンウエハー上にこのポリイ
ミド前駆体組成物を塗布、ホットプレートで80℃で3
分乾燥し、膜厚5.00μmの被膜を形成した。キャノン
(株)製紫外線露光機PLA−501Fを用い、クロム
製のフォトマスク(DITRIC OPTICS社製Mu
ltidensity Resolution Target)を介して500mJ/
cm2 (365nm の紫外線強度)露光した。露光後、ホッ
トプレートで140℃で4分熱処理を施した。次にテト
ラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.38%の水
溶液からなる現像液に浸漬し、現像した。水でリンス
後、窒素ブローして乾燥した。この様にして、得られた
ポジ型のパターンを130℃、200℃、400℃で各
々30分窒素雰囲気中でキュアし、ポジ型のポリイミド
パターンを形成した。表1に結果を示す。
【0052】
【表1】 実施例4〜6,比較例3〜4 4インチシリコンウエハ−上に上記表1の組成のポリイ
ミド前駆体組成物を塗布、ホットプレートで80℃で3
分乾燥し、膜厚5.00μmの被膜を形成した。キャノン
(株)製紫外線露光機PLA−501Fを用い、クロム
製のフォトマスク(DITRIC OPTICS社製
Multidensity Resolution Target)を介して露光した。
露光後、熱処理をせず、N−メチル−2−ピロリドン 7
00g ,キシレン 300g 、水 100g からなる現像液に浸漬
し、イソプロピルアルコールでリンス後、窒素ブロー
し、ネガ型のパターンを得た。表2に結果を示す。
【0053】
【表2】 実施例7〜9,比較例5 3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物 80.55g,ピロメリット酸二無水物 54.53gを
エタノ−ル 2.3g,N−メチル−2−ピロリドン 549g
と共に、70℃で3時間反応させた。その後20℃に冷
却し、4、4´−ジアミノジフェニルエーテル 95.10g
およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロ
キサン 6.20 gを添加し、さらに60℃で3時間反応さ
せ、粘度122ポアズ(25℃)のポリマ(A)溶液を
得た。このポリマ溶液に、メタクリル酸ジエチルアミノ
エチル(化合物(B))、N,N−ジメチルアミノプロ
ピルメタクリルアミド(化合物(C))をそれぞれ、表
3に記載の割合(モル%)で添加し、さらに3−フェニ
ル−5−イソオキサゾロン 23.6 g、3,3´−カルボ
ニルビス(ジエチルアミノクマリン) 2.36 gおよびγ
−ブチロラクトン 315gを添加し、ポリイミド前駆体組
成物を得た。
【0054】4インチシリコンウエハー上にこのポリイ
ミド前駆体組成物を塗布、ホットプレートで80℃で3
分乾燥し、膜厚5.00μmの被膜を形成した。キャノン
(株)製紫外線露光機PLA−501Fを用い、上記ク
ロム製のフォトマスクを介して500mJ/cm2 (36
5nm の紫外線強度)露光した。露光後、ホットプレート
で140℃で4分熱処理を施した。次にテトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイドの2.38%の水溶液からな
る現像液に浸漬し、現像した。水でリンス後、窒素ブロ
ーして乾燥した。この様にして、得られたポジ型のパタ
ーンを130℃、200℃、400℃で各々30分窒素
雰囲気中でキュアし、ポジ型のポリイミドパターンを形
成した。表3に結果を示す。
【0055】
【表3】 表1〜3の結果より、化合物(B)と化合物(C)の割
合が、本発明の範囲にあれば、ポジ型、ネガ型として、
解像度、感度、現像性すべてに優れた性能を示すことが
わかる。
【0056】
【発明の効果】本発明は、上述したように、一般式
(1)で表される構造単位を主成分とするポリマ
(A)、一般式(2)で表されるアミノアクリレート化
合物(B)、一般式(3)で表されるアミノアクリルア
ミド化合物(C)および、光開始剤および/または増感
剤を含有する感光性ポリイミド前駆体組成物において、
化合物(B)と化合物(C)のモル比が、20:80〜
90:10の範囲に配合することにより、ポジ型、ネガ
型の感光性ポリイミド前駆体として、解像度、感度、現
像性すべてに優れた性能を示すと言う予想外の効果を得
ることができたものである。本発明における感光性ポリ
イミド前駆体組成物は容易に製造でき、かつ現像後、キ
ュアすることにより、性能が優れたポリイミド被膜を得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/039 501

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式(1)で表される構造単位を
    主成分とするポリマ(A)、 【化1】 (ただし、式中R1 は少なくとも2個の炭素原子を有す
    る3価または4価の有機基、R2 は少なくとも2個の炭
    素原子を有する2価の有機基、R3 は水素、アルカリ金
    属イオン、アンモニウムイオンまたは炭素数1〜30の
    有機基を表す。nは1または2である。)(b)一般式
    (2)で表されるアミノアクリレート化合物(B)、 【化2】 (c)一般式(3)で表されるアミノアクリルアミド化
    合物(C)、および 【化3】 (ただし、式中R4 、R8 は水素または炭素数1〜10
    の低級アルキル基、R5、R9 は置換または無置換の炭
    化水素基、R6 、R7 、R10、R11は置換または無置換
    の炭素数1〜10の低級アルキル基を表す。)(d)光
    開始剤および/または増感剤を含有する感光性ポリイミ
    ド前駆体組成物において、化合物(B)と化合物(C)
    のモル比が、20:80〜90:10の範囲であること
    を特徴とする感光性ポリイミド前駆体組成物。
  2. 【請求項2】化合物(B)および/または化合物(C)
    が、メタクリル基を有する化合物であることを特徴とす
    る請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
  3. 【請求項3】感光性ポリイミド前駆体組成物が、ポジ型
    であることを特徴とする請求項1または2記載の感光性
    ポリイミド前駆体組成物。
  4. 【請求項4】一般式(1)で表される構造単位を主成分
    とするポリマ(A)が、有機極性溶媒中で重合反応させ
    たものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001194783A (ja) * 2000-01-13 2001-07-19 Toray Ind Inc アルカリ現像可能な感光性ポリイミド前駆体組成物
JP2019172975A (ja) * 2018-03-26 2019-10-10 東レ株式会社 樹脂組成物、樹脂シート、硬化膜

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001194783A (ja) * 2000-01-13 2001-07-19 Toray Ind Inc アルカリ現像可能な感光性ポリイミド前駆体組成物
JP2019172975A (ja) * 2018-03-26 2019-10-10 東レ株式会社 樹脂組成物、樹脂シート、硬化膜

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