JPH06335353A - 品質の改善されたペプチド含有組成物およびその製造方法 - Google Patents
品質の改善されたペプチド含有組成物およびその製造方法Info
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- JPH06335353A JPH06335353A JP5146752A JP14675293A JPH06335353A JP H06335353 A JPH06335353 A JP H06335353A JP 5146752 A JP5146752 A JP 5146752A JP 14675293 A JP14675293 A JP 14675293A JP H06335353 A JPH06335353 A JP H06335353A
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Abstract
トール及び/又は粉末ソルビトール50〜99重量%か
ら成り、粉末状又は顆粒状であることを特徴とする品質
の改善されたペプチド含有組成物。 【効果】 従来の食品用ペプチドの刺激的な苦い味や好
ましくないにおいなどがほとんど感じられない、良好な
甘味のペプチド含有組成物が得られ、また、この組成物
は、水に対する良好な溶解性などの優れた性質を有して
おり、これらの改善された性質により、このペプチド含
有組成物を食品や医薬品に於ける従来困難と思われてい
た用途分野にも広く使用することが可能になる。
Description
組成物およびその製造方法に関する。
形態の物質であり、アミノ酸が数個結合したオリゴペプ
チドやアミノ酸が多数結合したポリペプチドがある。
収効率が高く、また界面活性能や潜在的な生理活性等が
あることが知られ、食品分野や医薬品分野で注目されて
いる。
うことがある)の製造方法として一般的なものは、各種
蛋白質からの酵素による加水分解であるが、通常の製造
方法により得られるペプチドは、遊離のアミノ酸を含有
していること等から、原料やアミノ酸由来の嫌なにお
い、刺激的な苦い味等を伴い、食品分野や医薬品分野へ
の応用の際に大きな障害となっている。
より、前記の味やにおいをある程度は改善できるもの
の、品質の改善は困難であるため、食品や経口医薬品と
して満足できる品質のものは得られていない。
への利用の際に障害とならない程度の、品質の改善され
たペプチド含有組成物やそれを製造し得る方法の開発が
課題とされていたのである。
性を鋭意研究した結果、液状の食品用ペプチドを一定範
囲の割合で粉末マルチトール及び/又は粉末ソルビトー
ルと混合し、顆粒化または粉末化することにより、従来
の品質上の課題を大幅に解決することに成功し、また、
それにより、品質の改善されたペプチド含有組成物を得
ることに成功し、本発明を完成するに至った。
〜50重量%、粉末マルチトール及び/又は粉末ソルビ
トール50〜99重量%から成り、粉末状または顆粒状
であることを特徴とする品質の改善されたペプチド含有
組成物である。
ダイズ、コムギ、オオムギ、及び/又はトウモロコシを
酵素で加水分解して得られたものである前記第一記載の
品質の改善されたペプチド含有組成物である。
重量%の液状食品用ペプチドと50〜99重量%の粉末
マルチトール及び/又は粉末ソルビトールとを混合した
後、減圧乾燥法、温風送風乾燥法、流動層造粒法、真空
ベルト式真空乾燥法から成る群の1種又は2種以上の組
み合わせにより80℃以下の温度で乾燥処理することに
よって粉末状または顆粒状にすることを特徴とする品質
の改善されたペプチド含有組成物の製造方法である。
ズ、コムギ、オオムギ、及び/またはトウモロコシ由来
の蛋白質を酵素で加水分解して得られたものである前記
第三記載の品質の改善されたペプチド含有組成物の製造
方法である。
として市販されている程度の品質であれば、動物性蛋白
質由来のペプチドや植物性蛋白質由来のペプチドの別無
く採用可能であり、その他に品質上の格別の制約は無い
が、それらの中でも、植物由来のペプチド、例えば、オ
オムギ蛋白質由来のペプチド、コムギ蛋白質由来のペプ
チド、ダイズ蛋白由来のペプチド、トウモロコシ蛋白質
由来のペプチドの方が、粉末マルチトール及び/又は粉
末ソルビトールとの組み合わせによる味やにおいの改善
効果が大きい等の理由から有利に採用できる。
ているので、水に対する溶解性が良好であり、あらゆる
pH領域で可溶であることが物性上での大きな特徴とな
っている。
体、液体の何れも採用可能ではあるが、本発明の効果を
得るには製造時に液状であることが好ましい。
び/又は粉末ソルビトールの品質は、通常の食品用途に
市販されているもので充分であり、他に特別の制約は無
いが、本発明者の経験に基づけば、各種粉末マルチトー
ル及び/又は粉末ソルビトール製品の中でも多孔質のマ
ルチトール及び/又は粉末ソルビトール製品が、特に、
においの改善効果が大きいので、最も有利に採用するこ
とができる。
やキシリトールの粉末は、通常の製造方法で製造した場
合に結晶が大きく成長するため、ソルビトールやマルチ
トールのように微細な結晶の間に多くの間隙を有するも
のができないので、本発明のマルチトールやソルビトー
ルに代えて用いても、においの吸着除去や味のマスキン
グ等の改善効果が低減してしまうことが多い。
成物は、食品用ペプチドを固形分で1〜50%、粉末マ
ルチトール及び/又は粉末ソルビトールを固形分で50
〜99%の割合であることを必要とするが、この組成比
は本発明の特徴である味とにおいの改善効果を得るうえ
で極めて重要な意味を持つ。
プチドの使用比率が50%を超え、粉末マルチトール及
び/又は粉末ソルビトールの使用比率が50%未満にな
った場合には、急激に本発明の効果、即ち、味およびに
おいの改善効果が失われることがあるので好ましくな
く、また、本発明の組成物を調製する時には減圧条件が
好ましく採用されるが、その際に泡立ちが激しくなるな
どの製造上の困難を伴うことも多いので、この点からも
食品用ペプチドの使用量をあまり多くすることは避ける
べきである。
チドの使用比率が1%未満で、粉末マルチトール及び/
又は粉末ソルビトールの比率が99%を超えた場合に
は、味やにおい等の品質の上では純粋なマルチトール及
び/又は粉末ソルビトールに近いものになり問題は無い
が、必要な量のペプチドを摂取するために必要以上に大
量のマルチトール及び/又は粉末ソルビトールを摂取し
なければならず、もはや食品用ペプチドの生理活性等が
期待できなくなるので、このような組成物を調製する意
味が無い。
用ペプチドを使用することが好ましいが、液状の品に代
えて固体や粉末状あるいは顆粒状の食品用ペプチドをそ
のまま粉末マルチトール及び/又は粉末ソルビトールと
混合した場合は、前記のような本発明による優れた効果
を実現することが困難な場合が多いので好ましくない。
なっている訳ではないが、本発明のように液状の食品用
ペプチドを用いることによって、遊離のアミノ酸を粉末
マルチトール及び/又は粉末ソルビトールの微細孔中に
吸着、マスキングさせることが可能になり、更に、乾燥
造粒操作の際に低分子量の刺激性のある不純物等を選択
的に除去することが可能になっているためと考えられ
る。
での加熱が好ましく、80℃を超えて加熱した場合に
は、得られる組成物の着色が激しくなったり、においが
除去できなかったり、刺激的な味が組成物中に残ったり
することがあるので好ましくない。
有利に採用できるのは、減圧乾燥法、温風送風乾燥法、
流動層造粒法、真空ベルト式乾燥法であるが、これらの
方法の中でも、減圧下で操作を行う方法が、味やにおい
の改善効果が高いと云う傾向がある。
たペプチド含有組成物は、においがほとんど感じられ
ず、刺激的な苦味がマスキングされた良好な甘味を有
し、且つ、良好な流動性を備え、水に加えた際にダマに
ならない等の良好な溶解性を有し、必要に応じて直接打
錠することも可能であり、食品や医薬品分野で広く受け
入れられる優れた性質を有するものである。
れたペプチド組成物はそのままでも食品用に供すること
ができるが、各種応用目的の必要に応じて、各種食品成
分や食品添加物成分と混合することも自由である。
ルコールに起因する体重減少や脱毛の防止、血中アルデ
ヒドの急性毒性の抑制や緩和等の効果を期待して、ガ
ム、キャンデー、クッキー等の菓子類、シリアル製品、
ジュース、清涼飲料、栄養剤、保健飲料、健康食品等と
して、本発明を実施することにより得られるペプチド含
有組成物と各種食品成分や食品添加物成分、薬効成分等
と併用することによって、粉末状や顆粒状でも、錠剤等
の固体状でも、液体状でも使用することが可能になり、
また、各種食品や医薬品のソフトコーティング材等とし
ても利用することができる。
に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定さ
れるものではない。
すものとする。
チド[商品名;日食ペプチーノ、日本食品化工(株)製]
50gと粉末マルチトール[商品名;アマルティMR5
0、東和化成工業(株)製]80gとをスパチュラで充分
に混合し、縦200mm×横300mm×高さ50mm
のポリプロピレン製バットに入れ、温度60〜70℃の
範囲で、減圧度2〜100torrで減圧乾燥した。
れたペプチド含有組成物を得た。
苦味もほとんど感じられない、良好な甘味の優れた品質
であった。
粉末の流動性が良く、水に対する溶解性(素早く溶解
し、ダマになりにくい)等の物理的性質も改善されてい
た。
ルチトールの量を90g、乾燥時の温度を60℃、乾燥
時間を3時間とした他は実施例−1と同様にして品質の
改善されたペプチド含有組成物を得た。
ず、苦味も感じられない、良好な甘味の優れた品質であ
った。
マルチトールの量を50g、乾燥時の温度を70℃、乾
燥時間を5時間とした他は実施例−1と同様にして品質
の改善されたペプチド含有組成物を得た。
られず、苦味もほとんど感じられない、良好な甘味の優
れた品質であった。
65℃、乾燥時間を5時間とした他は実施例−1と同様
にして品質の改善されたペプチド含有組成物を得た。
られず、苦味も感じられない、良好な甘味の優れた品質
であった。
ル[商品名;ソルビットDパウダー、東和化成工業(株)
製]を用いた他は実施例−1と同様にして品質の改善さ
れたペプチド含有組成物を得た。
られず、苦味もほとんど感じられない、良好な甘味の優
れた品質であった。
チド[商品名;ハイニュートS、不二製油(株)製]50
gと粉末マルチトール[商品名;アマルティMR50、
東和化成工業(株)製]80gとを用い、乾燥温度を70
℃とした他は実施例−1と同様にして品質の改善された
ペプチド含有組成物を得た。
苦味も感じられない、良好な甘味の優れた品質であっ
た。
ーンペプチドの量を10重量部、粉末マルチトールの量
を5.4重量部として、その混合物を毎時1.1kg?
の速さでベルト式真空乾燥装置[BV−101型、(株)
大川原製作所製]に供給し、真空度7torr、内部温
度60〜65℃の条件で運転し、品質の改善されたペプ
チド含有組成物を得た。
苦味も感じられない、良好な甘味の優れた品質であっ
た。
96g、コーヒー粉末2.7g、香料[コーヒーパウダ
ー87C−304、曽田香料(株)製]0.3g、ショ糖
脂肪酸エステル[商品名リョートーシュガーエステルS
1670、三菱化成食品(株)製]1gを材料とし、小型
打錠機[菊水製作所(株)製、8F−3型回転式打錠機]
で、15mm径の杵を用いて1錠約1gの圧縮錠菓を調
製した。
菓は、香ばしいコーヒーの香りがして、口に入れたとき
にコーヒーの風味が感じられると共に砂糖に近い好まし
い甘味が感じられ、あと味も良い好ましい品質であっ
た。
96g、クエン酸1.5g、食塩1.5g、シソ香料
[商品名;シソミクロン、高砂香料(株)製]0.3g、
ショ糖脂肪酸エステル[リョートーシュガーエステルS
1670、三菱化成食品(株)製]1gを用い、実施例−
7と同様にして圧縮錠菓を調製した。
は、好ましいシソの香りがして、口に入れたときにシソ
の風味と共に砂糖に近い好ましい甘味が感じられ、あと
味も良い好ましい品質であった。
チド[商品名;日食ペプチーノ、日本食品化工(株)製]
48gのみを実施例−1と同様の条件で乾燥した粉末と
粉末マルチトール[商品名;アマルティMR50、東和
化成工業(株)製]76.8gとを混合したものを本発明
を実施して得られた組成物に代えた他は実施例−8と同
様の香料、ショ糖脂肪酸エステルを用い、同一の条件に
て圧縮錠剤を調製した。
されたペプチド含有組成物(試料1)と比較例−1の途
中で得られた食品用液状コーンペプチド[商品名;日食
ペプチーノ、日本食品化工(株)製]の乾燥粉末(試料
2)との安息角を測定した結果は下記の表1の通りであ
った。安息角の測定は、(株)細川鉄工所のパウダーテス
ター(PT−D型)を用い、試料を入れた篩を振動さ
せ、篩を通過した試料を、ロートを通じて落下させ、規
定の容器に受けて、同じ試料について3回角度を測定し
てその平均値を計算することにより行った。
改善されたペプチド含有組成物99%にショ糖脂肪酸エ
ステル1%を加えたものを直接打錠する際(各々を試料
2〜4とする)及び実施例−8で打錠する際(試料8と
する)と、比較例−1(比較品−1)の錠剤を調製する
際の打錠機の杵に対する付着性を、連続運転の際に杵を
観察することにより比較した。
機を運転しても杵の表面が曇る程度で全く付着しないも
のを○で、10分程度の運転で少量の付着が起こるもの
を△で、運転開始後1〜5分程で付着が起こるものを×
でそれぞれ表した。
れた個数を%で表した。
行う際に調製した錠剤にする前の各粉末及び各錠剤につ
いて官能試験を行った。
を+1、僅かに異臭ありを0、異臭ありを−1で、ま
た、苦味感じないを+1、少し苦いを0、強い苦味を−
1で、更に、あと味好ましいを+1、やや好ましいを
0、好ましくないを−1でそれぞれ表して集計した。
激的な苦い味や好ましくないにおいなどがほとんど感じ
られない、良好な甘味のペプチド含有組成物が得られ、
また、この組成物は、水に対する良好な溶解性などの優
れた性質を有しており、これらの改善された性質によ
り、このペプチド含有組成物を食品や医薬品に於ける従
来困難と思われていた用途分野にも広く使用することが
可能になる。
ーンペプチドの量を10重量部、粉末マルチトールの量
を5.4重量部として、その混合物を毎時1.1kgの
速さでベルト式真空乾燥装置[BV−101型、(株)
大川原製作所製]に供給し、真空度7torr、内部温
度60〜65℃の条件で運転し、品質の改善されたペプ
チド含有組成物を得た。
Claims (4)
- 【請求項1】 食品用ペプチド1〜50重量%、粉末マ
ルチトール及び/又は粉末ソルビトール50〜99重量
%から成り、粉末状又は顆粒状であることを特徴とする
品質の改善されたペプチド含有組成物。 - 【請求項2】 食品用ペプチドがダイズ、コムギ、オオ
ムギ、及び/又はトウモロコシを酵素で加水分解して得
られたものである請求項1記載の品質の改善されたペプ
チド含有組成物。 - 【請求項3】 固形分で1〜50重量%の液状食品用ペ
プチドと50〜99重量%の粉末マルチトール及び/又
は粉末ソルビトールとを混合した後、減圧乾燥法、温風
送風乾燥法、流動層造粒法、真空ベルト式真空乾燥法か
ら成る群の1種又は2種以上の組み合わせにより80℃
以下の温度で乾燥処理することによって粉末状または顆
粒状にすることを特徴とする品質の改善されたペプチド
含有組成物の製造方法。 - 【請求項4】 食品用ペプチドがダイズ、コムギ、オオ
ムギ、及び/またはトウモロコシ由来の蛋白質を酵素で
加水分解して得られたものである請求項3記載の品質の
改善されたペプチド含有組成物の製造方法。
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JP14675293A JP3213829B2 (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 品質の改善されたペプチド含有組成物およびその製造方法 |
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Publications (2)
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Country Status (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004049093A (ja) * | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Meiji Milk Prod Co Ltd | 腸内酪酸上昇食品組成物および医薬品 |
JP2006223143A (ja) * | 2005-02-16 | 2006-08-31 | Kyoei:Kk | 香気性苦汁組成物 |
JP2009142272A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-07-02 | Taisho Pharmaceutical Co Ltd | 飲料 |
JP2017093349A (ja) * | 2015-11-24 | 2017-06-01 | 花王株式会社 | 大豆タンパク含有粉末組成物 |
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---|---|---|---|---|
JP5713601B2 (ja) * | 2010-08-19 | 2015-05-07 | キユーピー株式会社 | 粒状大豆たん白加工食品の製造方法 |
-
1993
- 1993-05-27 JP JP14675293A patent/JP3213829B2/ja not_active Expired - Lifetime
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