JPH08214829A - 粉末調味料の製造法 - Google Patents

粉末調味料の製造法

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JPH08214829A
JPH08214829A JP7052024A JP5202495A JPH08214829A JP H08214829 A JPH08214829 A JP H08214829A JP 7052024 A JP7052024 A JP 7052024A JP 5202495 A JP5202495 A JP 5202495A JP H08214829 A JPH08214829 A JP H08214829A
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soy sauce
liquid
powdered
producing
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Takeshi Nishinomiya
武 西ノ宮
Hiroshi Yamamoto
宏 山本
Tsutomu Yamaura
務 山浦
Jiro Kataoka
二郎 片岡
Tadaaki Nanatane
忠明 七種
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Ajinomoto Co Inc
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    • A23L27/00Spices; Flavouring agents or condiments; Artificial sweetening agents; Table salts; Dietetic salt substitutes; Preparation or treatment thereof
    • A23L27/50Soya sauce
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保存時に固結しない、品質の安定した粉末調
味料を得る。 【構成】 膨化加熱処理した脱脂大豆に麹菌を培養した
培養物を食塩水中、酵素活性条件下に保持した反応生成
物より分離した液体区分および液体調味料より成る混合
物を噴霧乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉末調味料の製造法に関
するものである。具体的には、粉末醤油に例示される粉
末調味料の製造法に関する。本発明の製造法により製造
された粉末調味料は、好ましい呈味性を有するアミノ酸
および低分子ペプチドを高濃度に含有しており、過酷な
保存条件下にあっても、固結あるいは変質することな
く、長期間に亙り製造直後の好ましい呈味および香味を
保存可能である。従って、長期間に亙って品質の保全を
前提とする即席食品用調味料などに仕向け、広範囲の用
途がある。
【0002】また、本発明の粉末調味料の製造法は、高
品質の粉末調味料を、大規模製造条件下、安定に、且
つ、低い製造コストで製造可能な製造法を提供する。
【0003】
【従来の技術】食生活の多様化に伴い、多種多様の即席
食品、並びにそれらに使用する調味料が開発されてき
た。即席食品に使用する調味料は、多くの場合、粉末の
形態に製造、加工される。また、粉末調味料は製造時以
降、末端の消費者に到達するまでには、高温、多湿、過
度の露光等の好ましからざる環境下に、相当長期間に亙
って保存される場合もあり得る。
【0004】現在、粉末調味料については、これらの予
想される悪条件を勘案して製造、供給されている。然し
ながら、経過する可能性のある条件の全てに亙り予想す
ることは困難であり、また、発生する可能性が極めて低
い悪条件までも配慮し、これを回避するための予防対策
を講じておくことは、徒に製造コストの顕著な高騰を招
く結果となり、実際的な方法とは云えない。
【0005】粉末調味料は、その構成の全体または一部
が粉末状あるいは顆粒状である。粉末状あるいは顆粒状
の物品は、単位重量当たりの表面積が大きく、また、粉
末調味料にあっては、食塩などの吸湿性の成分を含有し
ていることもあって、個々の粉末粒子あるいは顆粒が結
合し団塊を形成し、容易に固結してしまうと云う問題が
ある。
【0006】粉末調味料の固結は、品質の劣化を印象付
け、その商品価値を著しく低下せしめる。また、固結の
発生に前後して、粉末調味料の呈味および香味の低下を
来す場合もある。
【0007】従来、粉末調味料の固結を防止する方法と
しては、乾燥状態にあって疎水性となる可食性の物品、
即ち、酸化澱粉、燐酸化澱粉等の加工澱粉、デキストリ
ン、アラビア・ガム等の天然ガム、ゼラチン等の蛋白を
添加・混合する方法が知られている。また、その一部の
方法は既に実施されている。例えば、「粉末醤油」の固
結を防止するためにデキストリンを添加する方法である
[参考文献:特開昭64-39977号公報; 浜田光年、日本農
芸化学会誌第50巻311 頁(1976)] 。
【0008】然しながら、これらの公知の方法に従っ
て、粉末調味料の固結の防止を図る場合には、以下の
(1)〜(8)の問題点の存在が指摘されている。
【0009】(1)乾燥状態にあって疎水性となる可食
性の物品は、粉末調味料等に対し相当の高濃度、例えば
無水物重量比で10〜30%程度の濃度に添加する必要
がある。
【0010】(2)これらの物品は、調味料本来の呈味
および香味の低下を来すことがあってはならず、無味あ
るいは可及的低味の物品から選択する必要がある。
【0011】(3)固結防止効果が認められる濃度まで
に、無味あるいは可及的低味の物品を添加した場合、粉
末調味料が希釈される結果となり、その単位使用量当た
りの呈味及び香味の低下、即ち、粉末調味料の使用効果
の低下をみる場合がある。
【0012】(4)さらに、これらの物品を添加した粉
末調味料には外観上の変化が生じ、不自然な印象を与え
る。
【0013】(5)固結防止効果が認められる物品を添
加した場合、単位使用量当たりの呈味及び香味の低下を
回復、矯正するために、食塩を追加して添加するなど、
新たな処置が必要となる。
【0014】(6)乾燥状態にあって疎水性となる可食
性の物品は、粉末調味料自体に比較して割高な物品が多
い。このため、これらの物品の添加により固結防止効果
のある粉末調味料を製造しようとすると、必然的に、そ
の製造コストの上昇を齎すことになる。また、製造コス
トの上昇は、添加すべき物品の選択の範囲を制限する原
因ともなっている。
【0015】(7)粉末調味料などの製造工程、特に乾
燥工程では、多くの場合に噴霧乾燥が実施されるが、乾
燥状態にあっては疎水性となる物品であっても、原料の
液体調味料との混合状態では粘稠な溶液を形成するので
取扱いに支障を来し、また、乾燥状態にあっては疎水性
となる物品はその性質上から当初において原料の液体調
味料と馴染み難いのでダマを生じないようにして液体調
味料と均一に混合するために特別の撹拌操作あるいは加
熱などの余分の手間を要し、従って全体として工程が煩
雑となり、更に、噴霧乾燥装置の内壁に付着が発生して
製品歩留が低下したり装置の円滑な運転が阻害され、あ
るいは乾燥途中の原料が部分的に過熱されるため呈味成
分および香味成分の分解や変質が発生するなど、種々の
不都合が発生する恐れがある。
【0016】(8)乾燥状態にあって疎水性となる可食
性の物品の中には、乾燥工程中で、あるいは製品の保存
中に、製品の「褐変化」を促進する作用を有する物質を
副生する場合もある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、乾燥状
態にあって疎水性となる可食性の物品を添加して、粉末
状調味料の固結の防止を図る公知の方法には、未解決の
問題が存在する。これらの解決のために、従来から多大
の技術的努力が傾注されてきた。然しながら、未だ根本
的な解決方法は見出されていない。
【0018】本発明者等は、これらの問題を解決し、粉
末調味料の固結を、事実上、完全に防止可能な粉末状調
味料の製造法を見出すべく、鋭意検討の結果、以下に記
載する(イ)〜(ホ)の技術的要件を見出した。
【0019】(イ)乾燥状態にあって疎水性となる可食
性の物品を添加する従来の方法には、技術的な限界の存
在すること。
【0020】(ロ)可食性物品の添加に代わる方法とし
て、乾燥状態にあって疎水性となる粉末状の調味料自体
を添加する方法あるいは存在せしめる方法が実際的であ
り、且つ、効果的であること。
【0021】(ハ)添加するために使用する、あるいは
存在せしめるために使用する、乾燥状態にあって疎水性
となる粉末状の調味料としては、植物性蛋白に麹菌培養
物を作用せしめて取得する加水分解物が適当であるこ
と。
【0022】(ニ)なかんずく、脱脂大豆を主要構成成
分とする固体培地に醤油醸造用麹菌を培養した麹菌培養
物を、脱脂大豆自体に作用せしめ取得する加水分解物が
最適であること。
【0023】(ホ)乾燥状態にあって疎水性となる粉末
状の調味料を添加する方法あるいは粉末化した調味料と
共存せしめる方法としては、粉末化すべき液体調味料お
よび脱脂大豆の加水分解物より成る混合物を噴霧乾燥、
粉末化する方法が実際的な方法として採用可能なるこ
と。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の新
規な知見に基づき、好ましい呈味を有するアミノ酸およ
び低分子ペプチドを高濃度に含有し、過酷な保存条件下
にあっても固結あるいは変質することなく、長期間に亙
り製造直後の好ましい呈味および香味を保存可能であ
り、従って長期間の保存を前提とする即席食品用調味料
などに仕向け広範囲の用途を有する粉末調味料の製造法
に関する以下の発明1〜4を完成した。
【0025】すなわち、発明1は、膨化加熱処理した脱
脂大豆に麹菌を培養した培養物を食塩水中、酵素活性条
件下に保持した反応生成物より分離した液体区分および
液体調味料より成る混合物を噴霧乾燥することを特徴と
する粉末調味料の製造法である。
【0026】発明2は、発明1を特定する発明であっ
て、発明1に記載の粉末調味料の製造法において、膨化
加熱処理した脱脂大豆に麹菌を培養した培養物として、
水溶性窒素指数が30%以上の脱脂大豆を、膨化加熱処
理後の抗原力価が3以下になるようにエクストルーダー
により膨化加熱処理後、含水量が30(重量)%以上4
0(重量)%以下になるように加水して醤油醸造用麹菌
を培養した培養物を用いることを特徴とする粉末調味料
の製造法である。
【0027】発明3は、発明1を特定する発明であっ
て、発明1に記載の粉末調味料の製造法において、膨化
加熱処理した脱脂大豆に麹菌を培養した培養物を、15
(重量)%以下の食塩水中、300時間以内であって、
且つ、全窒素に対するフォルモール態窒素が50%以上
に達するまで酵素活性条件下に保持することを特徴とす
る粉末調味料の製造法である。
【0028】また、発明4は、発明1を特定する発明で
あって、発明1に記載の粉末調味料の製造法において、
液体調味料として醤油を用いることを特徴とする粉末調
味料の製造法である。
【0029】
【作用】発明1ないし発明4にあって、製品である粉末
調味料としては乾燥・粉末化した醤油、乾燥・粉末化し
た味噌、乾燥・粉末化したウースター・ソース型のソー
ス、結晶または顆粒状の「うま味調味料」、結晶または
顆粒状の食卓塩、各種の原料調味料類、例えば粉末化し
た酵母エキス、粉末化した魚醤など、微粉砕した各種の
香辛料類、例えば「胡椒調合粉末」、「唐辛子調合粉
末」など、通常、調味料として取り扱われている物品が
含まれる。
【0030】また、発明1ないし発明4にあっては、上
記に例示した調味料に加えて、喫食時に熱湯を注いで供
する各種の即席汁類、例えば「即席味噌汁」、「即席す
まし汁」、喫食時に熱湯を注いで供する各種スープ類、
例えば「インスタント・コンソメスープ」、「インスタ
ント・ポタージュスープ」、各種の「ふりかけ食品」
類、例えば「おかかふりかけ」、「のり茶漬ふりか
け」、各種即席食品に別添される粉末状調味料、例えば
「袋もの即席ラーメン用スープ」、「カップもの即席ラ
ーメン用スープ」等の物品も亦、製品の粉末調味料とし
て取り扱われる。
【0031】発明1ないし発明4にあっては、膨化加熱
処理した脱脂大豆に麹菌を培養した培養物を食塩水中で
酵素活性条件下に保持した反応生成物より分離した液体
区分および液体調味料より成る混合物を噴霧乾燥する方
法が実施される。
【0032】膨化加熱処理した脱脂大豆に麹菌を培養し
た培養物としては、水溶性窒素指数が30%以上の脱脂
大豆を、膨化加熱処理後の抗原力価が3以下になるよう
にエクストルーダーによって膨化加熱処理後、含水量が
30(重量)%以上40(重量)%以下になるように加
水した固体培地に、醤油醸造用麹菌を培養した培養物が
適当である(発明2)。
【0033】原料となる脱脂大豆としては、溶媒抽出に
より脱脂した大豆ケークまたはその粉砕物が適当であ
る。但し、過度の蛋白変性を受けた脱脂大豆は使用を避
けるべきである。即ち、水溶性窒素指数が30%以上の
脱脂大豆であれば、原料として適当である。
【0034】水溶性窒素指数は、試料中のケールダール
法で測定した全窒素量に対する同試料の常温振盪下での
水抽出液中に溶出した全窒素量の百分比(%)と定義さ
れ、試料の蛋白変性の程度を示す指標となっている。ま
た、その具体的な測定法が規定されている(参考文献:
財団法人日本醤油研究所「醤油試験法」、昭和50年3
月発行)。
【0035】脱脂大豆を膨化加熱処理するには、エクス
トルーダーによる処理を行う。使用するエクストルーダ
ーは一軸型あるいは二軸型の何れの装置でも良い。
【0036】エクストルーダー処理に先立って、原料の
脱脂大豆の水分含量に対応して、10(重量)%〜30
(重量)%程度の加水を行うと良い。
【0037】エクストルーダーによる処理は、膨化加熱
処理後の脱脂大豆の抗原力価が3以下になるように、装
置の運転条件を制御、調整して実施する。
【0038】脱脂大豆の抗原力価の検定には、希釈した
子牛抗血清を使用する受身赤血球凝集反応を利用し、赤
血球の凝集が認められる最小希釈倍率を、2を底とする
対数値のタイター(Titer)で表示する方法が適用される
(参考文献:特開昭60−153770号明細書)。
【0039】膨化加熱処理した脱脂大豆には、含水量が
30(重量)%以上40(重量)%以下になるように加
水する。
【0040】この加水量範囲は、接種した麹菌種菌の増
殖が最適になる様に設定された範囲である。この範囲未
満では麹菌の増殖速度は低く、この範囲を越える場合に
は加水した過剰の水が脱脂大豆の保水可能量以上となっ
て、麹菌の増殖を阻害し、時には溢れた水が雑菌による
汚染を助長することにもなる。
【0041】醤油醸造用麹菌としては、アスペルギルス
・ソヤエ(Aspergillus sojae)を主要構成菌とする醤油
醸造用麹菌が選択される。
【0042】醤油醸造用麹菌の種菌培養物としては、市
販の醤油醸造用麹菌種菌培養物を利用することが出来
る。例えば「うすむらさき」[樋口松之助商店製品]を
利用出来る。
【0043】また、必要により、新たに分離し、活性を
調整した醤油醸造用麹菌分離株を培養した種菌培養物を
使用してもよい。
【0044】醤油醸造用麹菌の培養方法ならびに培養条
件は、従来、醤油の醸造に際して採用されてきた方法な
らびに条件が準用される。
【0045】麹菌の培養物を食塩水中、酵素活性条件下
に保持した反応生成物としては、上記の培養物を15
(重量)%以下の食塩水中に、300時間以内であっ
て、且つ全窒素に対するフォルモール態窒素が50%以
上に達するまで、酵素活性条件下に保持する方法が採用
される(発明3)。
【0046】麹菌の培養物は15(重量)%以下の食塩
水中に保持される。15(重量)%を越える高濃度の食
塩水中では、酵素活性の低下に由来して、反応生成物に
含有される好ましい呈味に関与するアミノ酸および低分
子ペプチド濃度の低下が発生したり、製品である粉末調
味料中に高濃度の食塩が導入されたり、強い発酵臭が生
成する場合があるなどの問題が生ずる。
【0047】食塩水の濃度は、上記の範囲内で低い濃度
範囲域、例えば3(重量)%以上5(重量)%以下の範
囲が、特に好ましい。なお、この様に低い濃度範囲で
は、雑菌による汚染が危惧されるが、適当な静菌物質、
例えばエチルアルコール、酢酸エチルエステルを共存せ
しめ、雑菌による汚染を防止することが出来る。
【0048】食塩中水の反応は、300時間以内であっ
て、且つ、反応系物質に含有される全窒素に対するフォ
ルモール態窒素が50%以上に達するまで持続される。
【0049】300時間を越える長時間の反応にあって
は、苦渋味などを呈する嫌味性の高分子ペプチドの副生
がある。また、全窒素に対するフォルモール態窒素の比
が50%以下の場合には、好ましい呈味に関与するアミ
ノ酸および低分子ペプチドの生成が不十分と認められ
る。
【0050】なお、全窒素の定量はケールダール法によ
る。フォルモール態窒素の定量法としては、試料中のア
ミノ酸のアミノ基を、中性下、フォルマリンと反応せし
めた後、アミノ基から放出される水素イオンをアルカリ
溶液で滴定するフォルモール滴定法による(参考文献:
財団法人日本醤油研究所「醤油試験法」、昭和50年3
月発行)。
【0051】麹菌の培養物は、食塩水中で酵素活性条件
下に保持される。具体的には、pH1.5以上pH6.
5以下、温度25℃以上40℃以下の範囲に保持され
る。この範囲では麹菌の加水分解酵素、特に蛋白分解酵
素の活性は最大となる。なお、麹菌の加水分解酵素の最
大活性は、上記の範囲で、麹菌の種類、分離株の種類に
より変動する場合があるので、使用する麹菌菌株が最大
活性を発現する具体的な範囲を予め確認しておくと良
い。
【0052】酵素活性条件下に保持した反応生成物は、
脱脂大豆中の蛋白質に由来する好ましい呈味性を有する
アミノ酸および低分子ペプチドを高濃度に含有し、未分
解の固体成分を分散している水性分散液である。
【0053】固体成分を分散している水性分散液を、そ
のまま噴霧乾燥する時は、噴霧ノズルの閉塞などの事故
を発生する危惧があるので、噴霧乾燥処理に先立って水
性分散液より固体成分を除去し、液体区分を分離、取得
する必要がある。
【0054】固体成分を除去し、液体区分を分取する方
法あるいは使用する装置には、特に限定はない。例え
ば、連続式シャ−プレス型遠心分離機、回分式加圧濾過
器、逆浸透分離装置を使用できる。
【0055】発明1ないし発明4にあって使用する液体
調味料としては、醤油、擂り味噌分散液、ウースター・
ソース型のソース、うま味調味料溶液、食塩溶液、酵母
エキス溶液、酒粕エキス溶液、魚醤、微粉砕した各種の
香辛料類の分散液、例えば、胡椒粉末の分散液、唐辛子
粉末の分散液、即席味噌汁原料液、即席すまし汁原料
液、インスタント・コンソメスープ原料液、インスタン
ト・ポタージュスープ原料液、即席ラーメン用スープ原
料液などが例示される。
【0056】これらの例示した液体調味料の内で、醤油
は特に重要、且つ、適当な原料である(発明4)。
【0057】使用される液体醤油としては、格別の制限
なく、各種の醤油が使用される。すなわち、濃口醤油、
淡口醤油、溜醤油、再仕込醤油、白醤油、生揚げ醤油が
例示される。
【0058】上記の液体区分および液体調味料の混合比
率には、特に厳密な限定はない。但し、液体区分も呈味
効果を有するので、液体調味料本来の呈味効果を大幅に
変更または損なうことの無い範囲で、液体区分および液
体調味料の混合比率を設定する。あるいは製品である粉
末調味料の呈味を想定、勘案して、液体調味料に対する
液体区分の混合比率を設定する。
【0059】例えば、通常の醸造醤油を液体調味料原料
とする場合、醤油に対し液体区分を重量比で0.25〜
3.0倍程度、全窒素比で0.4 〜6.0倍程度を混
合すると良い。
【0060】上記の液体区分および液体調味料の混合物
を噴霧乾燥する方法および使用する装置には、特定の限
定は無い。
【0061】例えば、加圧ノズル式噴霧乾燥機、二流体
ノズル式噴霧乾燥機、回転円盤式噴霧乾燥機、噴霧乾燥
・造粒兼用乾燥機などが使用される。
【0062】噴霧乾燥処理に際しては、香気の逸出を避
ける配慮が必要であるが、その他の操作処理条件には特
定の限定はない。例えば、排風温度を80〜100℃に
設定するなど通常の噴霧乾燥処理条件が採用される。
【0063】また、何れの方法、装置を採用する場合に
あっても、原料である液体区分および液体調味料の混合
物が、部分的に過熱される事態が発生しないように、特
に注意する必要がある。
【0064】原料の部分的過熱は、装置内に「焦げ付
き」を生じ、製品歩留を低下せしめるばかりではなく、
装置の運転効率を低下せしめ、また運転後の装置の清掃
を困難ならしめる。さらに「焦げ付き」により生成する
「褐変化物質」は、製品の粉末調味料の呈味および香気
を著しく低下せしめる。また、保存時に製品の色調の劣
化を促進する原因にもなる。
【0065】以下、実施例により、本発明を詳細に説明
する。なお、これらの実施例は本発明を限定するもので
はない。
【0066】
【実施例】
(実施例1−1)=粉末醤油の製造= 全窒素濃度1.2g/dLの市販の淡口醤油[ヒガシマ
ル醤油(株)製品]とエクストルダー処理により取得し
て膨化加熱した脱脂大豆に醤油醸造用麹菌を培養して加
水分解で取得した全窒素濃度2.5g/dLの加水分解
液とを、重量比で(A)3:1、(B)1:1または
(C)1:3になるように混合した。これらの混合液を
噴霧乾燥して3種の粉末醤油試験試料A、BおよびCを
取得した。なお、上記の混合液に含有される全窒素比は
(A)1:0.7、(B)1:2.1あるいは(C)
1:6.2であった。
【0067】また、同一の淡口醤油のみを同一条件下に
噴霧乾燥した粉末醤油対照試料Aおよび加水分解液に置
換えて、淡口醤油中の乾物に対し重量比30%量のデキ
ストリン[三和澱粉(株)製品]を添加した分散液を同
一処理条件下に噴霧乾燥して粉末醤油対照試料Bを取得
した。
【0068】噴霧乾燥には、ON−20型ノズル式スプ
レードライヤー[(株)大川原製作所製品]を使用し
た。また、運転時の排風温度は95℃に調整した。な
お、対照試料Bに使用したデキストリンのデキストロー
ス当量(D.E.)は6〜8であった。
【0069】(実施例1−2)=粉末醤油製造時の付着
性の評価= 試験試料A、BおよびCならびに対照試料AおよびBの
原料液を、各々、個別に1時間あるいは運転可能時間、
噴霧乾燥運転した後、噴霧乾燥装置の乾燥塔内壁および
配管内部への付着状態を目視により観察、評価した。評
価基準は、全く付着無し(◎)、付着程度小(○)、付
着程度大(△)、付着により運転続行不能(×)の4段
階とした。表1に評価結果を表示する。
【0070】
【表1】
【0071】表1に示す通り、試験試料BおよびC、す
なわち、加水分解液を50%以上添加した試験試料では
デキストリンを添加した対照試料Bと同程度あるいはそ
れ以下の付着に留まった。一方、醤油のみから成る対照
試料Aでは、約30分で運転続行不能となる程の強度の
付着が発生した。
【0072】(実施例1−3)=粉末醤油の保持水分の
測定= 実施例1−1において取得した噴霧乾燥直後の試験試料
A、BおよびCならびに対照試料AおよびB、合計5種
類の試料について、それらの保持水分含量を測定した。
測定には加熱部分にワイヤーヒーターを用いた定温乾燥
器「サーキュレーション・オ−ブン」[三田村理研工業
(株)製品]を使用し、常圧下、試料の品0温105℃
に保ち、4時間、乾燥器内に放置後、密閉容器内で室温
まで自然冷却せしめた後の減量比、(重量/重量)%値
を水分含量として表2に示す。
【0073】
【表2】
【0074】表2に示す通り、加水分解物を添加した試
験試料A、BおよびCにあっては、淡口醤油のみより成
る対照試料Aに比較して、明らかに乾燥の程度が高く、
またデキストリンを添加した対照試料Bと同程度あるい
はそれ以上に乾燥の程度が高いことを認めた。さらに、
加水分解物の添加割合に、略、比例して乾燥の程度が高
いことを認めた。
【0075】(実施例1−4)=粉末醤油の保持水分の
経時的変化= 相対湿度を33±2%に保持した環境下に、0日(噴霧
乾燥直後)、3日、7日または17日間保存した試験試
料A、BおよびC、ならびに対照試料AおよびB、合計
5種類の試料について、それらの保持水分量を測定し
た。測定方法および測定装置は、実施例1−2の場合と
同一である。各保存日次における保持水分の変化を表3
に示す。
【0076】
【表3】
【0077】表3に示す通り、加水分解物を添加した試
験試料A、BおよびCにあっては、噴霧乾燥直後以降第
17日に至るまで、淡口醤油のみより成る対照試料Aに
比較して、高い乾燥状態を維持した。また、試験試料
A、BおよびCはデキストリンを添加した対照試料Bと
同程度、あるいはそれ以上に高い乾燥状態を維持したこ
とを認めた。さらに、噴霧乾燥直後に測定した水分含量
の順位は、以降、全保存期間に亙って、順位についての
変更は生じなかったこと、何れの試料にあっても3日以
降の水分含量には、顕著な変化は無かったことを認め
た。これは噴霧乾燥直後の水分含量を低い水準に設定す
ることが出来れば、以降継続して水分含量を低い水準に
維持可能であることを意味する。
【0078】(実施例1−5)=異なる湿度環境下での
粉末醤油の含有平衡水分の変化= 相対湿度を10%以下、22%、32%、42%または
52%に、また、温度を何れも20℃に維持した恒温恒
湿槽中で7日間保存した試験試料A、BおよびCならび
に対照試料AおよびB、合計5種類の試料について、そ
れらの水分含量を測定した。測定方法および測定装置
は、実施例1−2の場合と同一である。各相対湿度環境
下における各試料の平衡水分を表4に示す。
【0079】
【表4】
【0080】表4に示す通り、加水分解物を添加した試
験試料A、BおよびCは、淡口醤油のみより成る対照試
料Aに比較して、各相対湿度環境下で高い乾燥状態を維
持した。また、試験試料A、BおよびCでは、各相対湿
度環境下でデキストリンを添加した対照試料Bと同程度
あるいはそれ以上に高い乾燥状態を維持したことを認め
た。さらに、各相対湿度環境下で噴霧乾燥直後に測定し
た水分含量の順位には実質的な変更は無かったことか
ら、噴霧乾燥直後の水分含量を低い水準に設定すれば、
噴霧乾燥直後の水分含量に準じて、各相対湿度環境下で
も、水分含量を低い水準に保持可能であることが判明し
た。
【0081】(実施例1−6)=粉末醤油の流動性の経
時的変化= 相対湿度を33±2%に保持した環境下に、0日(噴霧
乾燥直後)、3日、7日、17日または90日間、開口
してある食品用ポリプロピレン袋中で保存した試験試料
A、BおよびCならびに対照試料AおよびB、合計5種
類の試料について、それらの粉末流動性の変化ならびに
固結の発生状態を目視および指先を用いての衝撃負荷に
より観察した。各保存日次における粉末調味料の流動性
についての観察結果を表5に示す。表中、〇は「流動性
良好」、△は「軽く衝撃を加えれば流動する」、*は
「強く衝撃を加えれば流動する」、**は「固く固結し
て容易に崩壊しない」、***は、「一旦、固く固結し
た後、吸湿し潮解が始まる」の各状態を示す。
【0082】
【表5】
【0083】表5に示す通り、加水分解物を添加した試
験試料A、BおよびCにあっては、何れの試料にあって
も、長期間にわたって良好な流動状態を維持し、90日
間を経過した後でも、実質的に固結することは無かっ
た。これらに対し、淡口醤油のみより成る対照試料Aで
は、既に7日目に固結が発生し、90日を経過した時に
は吸湿して潮解状態に変化した。デキストリンを添加し
た対照試料Bでも、7日以降に固結が発生し、17日以
降は強固な固結状態に変化した。
【0084】(実施例1−7)=保存後の粉末醤油の呈
味および香味の変化= 相対湿度を33±2%に保持した環境下に0日(噴霧乾
燥直後)または17日間、開口してある食品用ポリプロ
ピレン袋中で保存した試験試料A、B、C、ならびに対
照試料AおよびB、合計5種類の試料を官能評価試験に
付した。各試料を1.0(重量/容量)%になるように
イオン交換樹脂処理水に溶解し、25℃に保持した官能
評価用試料溶液を7名のパネラーに供し、それらの呈味
(旨味、塩味の程度)、香味(焦臭の有無、醤油香の程
度)、色調(色調の濃淡)について、自由会話=円卓方
式により、評価せしめた。さらに各評価項目の結果を総
合した全体としての好ましさについて、非常に好ましい
(◎)、好ましい(〇)、多少の欠点を認める(△)の
3段階の評価基準により評価した。各評価項目別に評価
結果を表6に示す。
【0085】
【表6】
【0086】表6に示す通り、加水分解物を添加した試
験試料A、BおよびCにあっては、何れの試料にあって
も、17日間の保存によっては、呈味、香気および色調
の実質的な劣化は全く認められなかった。一方、淡口醤
油のみより成る対照試料Aおよびデキストリンを添加し
た対照試料Bでは、17日間の保存によって、呈味、香
気および色調の何れについても相当程度の劣化を認め
た。特に対照試料Aの劣化は顕著であった。なお、対照
試料Bでは、噴霧乾燥直後より呈味および香気は他試料
よりも劣り、色調もまた、粉っぽい感じを呈した。
【0087】(実施例2−1)=粉末酵母エキスの製造
= ペースト状の酵母エキス「イースト・ペプトン・ペース
ト」[Bio-Springer社製品] 100gをイオン交換樹脂
処理水600gに溶解、分散した。その後、分散してい
る固形物を濾過により除去した。この酵母エキス溶液に
実施例1−1で使用したと同一の加水分解液を、重量比
で(A)3:1、(B)1:1あるいは(C)1:3に
なるように混合した。それらの混合液を実施例1−1と
同一条件下に噴霧乾燥して、3種の粉末酵母エキス試験
試料A、BおよびCを取得した。なお、上記の混合液に
含有されるの窒素比は(A)1:0.7、(B)1:
2.1あるいは(C)1:6.3であった。
【0088】また、同一酵母エキス溶液のみを同一条件
下に噴霧乾燥した粉末酵母エキス対照試料Aを取得し
た。
【0089】(実施例2−2)=粉末酵母エキスの製造
時の付着性の評価= 試験試料A、B、Cならびに対照試料Aの原料液(混合
液)を、各々個別に1時間あるいは運転持続可能時間、
噴霧乾燥運転した後、噴霧乾燥装置の乾燥塔内壁および
配管内部への付着状態を目視により観察、評価した。評
価基準は、実施例1−2と同様、全く付着無し(◎)、
付着程度小(○)、付着程度大(△)、付着により運転
続行不能(×)の4段階とした。表7に評価結果を表示
する。
【0090】
【表7】
【0091】表7に示す通り、試験試料BおよびC、す
なわち、加水分解液を50%以上添加した試験試料にあ
っては、実質的に付着の発生が認められなかった。僅か
に生じた付着は乾燥塔の外壁を軽く振動することによ
り、完全にその内壁から脱落した。一方、酵母エキスの
みより成る対照試料Aでは、運転開始後25分で運転続
行が不能となる程の強度の付着があった。
【0092】(実施例2−3)=粉末酵母エキスの保持
水分の測定= 実施例2−1において取得した噴霧乾燥直後の試験試料
A、B、Cならびに対照試料A、合計4種類の試料につ
いて、それらの保持水分含量を測定した。測定には実施
例2−3で使用した同一の乾燥装置を使用し、同一条件
下に測定した。測定した保持水分含量を表8に示す。
【0093】
【表8】
【0094】表8に示す通り、加水分解物を添加した試
験試料A、BおよびCにあっては、酵母エキスのみより
成る対照試料Aに比較して、明らかに乾燥の程度が高い
ことを認めた。さらに、加水分解物の添加割合に、略、
比例して乾燥の程度が高いことを認めた。
【0095】(実施例3−1)=粉末酒粕エキスの製造
= 板状の酒粕[メルシャン(株)製品] を、その湿潤重量
の4倍量のイオン交換樹脂処理水に分散、懸濁し、充分
膨潤せしめた後、プロテアーゼ標品およびセルラーゼ標
品[何れも天野製薬(株)製品]を添加した。40℃に
30時間保持した後、分散している固形物を濾過により
除去した。この酒粕エキス溶液に実施例1−1で使用し
たのと同一の加水分解液を、重量比で(A)5:1、
(B)4:1、(C)3:1、(D)2:1あるいは
(E)1:1になるように混合した。それらの混合液を
実施例1−1と同一条件下に噴霧乾燥して、5種類の粉
末酒粕エキス試験試料A、B、C、DおよびEを取得し
た。尚、上記の混合液に含有される窒素比は(A)1:
0.45、(B)1:0.57、(C)1:0.76、
(D)1:1.1 あるいは(E)1:2.3であっ
た。
【0096】また、同一の酒粕エキス溶液のみを同一条
件下に噴霧乾燥を試み、ペースト状の酒粕エキス対照試
料Aを取得した。
【0097】(実施例3−2)=粉末酒粕エキスの製造
時の付着性の評価= 試験試料A、B、C、DおよびEならびに対照試料Aの
原料液を、各々個別に1時間あるいは運転持続可能時
間、噴霧乾燥運転した後、噴霧乾燥装置の乾燥塔内壁お
よび配管内部への付着状態を目視により観察評価した。
評価基準は、実施例1−2と同様、全く付着無し
(◎)、付着程度小(○)、付着程度大(△)、付着に
より運転続行不能(×)の4段階とした。表9に評価結
果を表示する。
【0098】
【表9】
【0099】表9に示す通り、試験試料C、Dおよび
E、即ち、加水分解液を25%以上添加した試験試料で
は全く付着が認められず、あるいは極めて軽微な付着に
留まった。一方、酒粕エキス溶液のみから成る対照試料
Aでは、運転開始直後より付着が発生が認められた。そ
の後、付着は運転続行不能となるまで急速に成長し、結
局、粉末製品は取得出来ず、ペースト状の製品を取得し
たに止まった。
【0100】(実施例3−3)=粉末酒粕エキスの保持
水分の測定= 実施例3−1において取得した噴霧乾燥直後の試験試料
A、B、C、DおよびEならびに噴霧乾燥処理を経過し
粘稠状態となった対照試料A、合計6種類の試料につい
て、それらの保持水分を測定した。測定には実施例1−
3で使用した同一の乾燥装置を使用し、同一条件下に測
定した。測定した水分含量を表10に示す。
【0101】
【表10】
【0102】表10に示す通り、加水分解物を添加した
試験試料A、B、C、DおよびEにあっては、添加物の
無い酒粕エキスのみより成る対照試料Aに比較して、明
らかに乾燥の程度が高いことを認めた。さらに、加水分
解物の添加割合に、略、比例して乾燥の程度が高いこと
を認めた。なお、対照試料Aには、顕著な「焦げ臭」お
よび「褐変化」の発生を認めた。
【0103】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の方法は、
噴霧乾燥装置を円滑に運転することが可能であり、低い
製造コストを維持しつつ、高品質の粉末調味料を、大規
模製造条件下に製造可能であると云う効果がある。ま
た、本発明の方法により製造された粉末調味料は、過酷
な保存条件下にあっても固結あるいは変質すること無
く、長期間に亙り、良好な粉末状態を保持して、噴霧乾
燥直後の好ましい呈味および香味を保存することが出来
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 二郎 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1番1号 味 の素株式会社食品総合研究所内 (72)発明者 七種 忠明 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1番1号 味 の素株式会社食品総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨化加熱処理した脱脂大豆に麹菌を培養
    した培養物を食塩水中、酵素活性条件下に保持した反応
    生成物より分離した液体区分および液体調味料より成る
    混合物を噴霧乾燥することを特徴とする粉末調味料の製
    造法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の粉末調味料の製造法に
    おいて、膨化加熱処理した脱脂大豆に麹菌を培養した培
    養物が、水溶性窒素指数が30%以上の脱脂大豆を、膨
    化加熱処理後の抗原力価が3以下になるようにエクスト
    ルーダーにより膨化加熱処理後、含水量が30(重量)
    %以上40(重量)%以下になるように加水して醤油醸
    造用麹菌を培養した培養物であることを特徴とする粉末
    調味料の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の粉末調味料の製造法に
    おいて、膨化加熱処理した脱脂大豆に麹菌を培養した培
    養物を、15(重量)%以下の食塩水中、300時間以
    内であって、且つ全窒素に対するフォルモール態窒素が
    50%以上に達するまで酵素活性条件下に保持すること
    を特徴とする粉末調味料の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の粉末調味料の製造法に
    おいて、液体調味料が醤油であることを特徴とする粉末
    調味料の製造法。
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