JPH06330061A - 冷凍機油 - Google Patents

冷凍機油

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JPH06330061A
JPH06330061A JP12559193A JP12559193A JPH06330061A JP H06330061 A JPH06330061 A JP H06330061A JP 12559193 A JP12559193 A JP 12559193A JP 12559193 A JP12559193 A JP 12559193A JP H06330061 A JPH06330061 A JP H06330061A
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JP
Japan
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acid
oil
mol
ester
comparative
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JP12559193A
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Takehisa Sato
剛久 佐藤
Toshiaki Kuribayashi
利明 栗林
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の冷凍機油組成物は、ペンタエリスリ
トールとカルボン酸とのエステルを主成分とする冷凍機
油であって、該カルボン酸が3,5,5−トリメチルヘ
キサン酸とC6 〜C8 の直鎖又は分枝脂肪酸との混合カ
ルボン酸であり、該混合カルボン酸中の3,5,5−ト
リメチルヘキサン酸の混合割合が60モル%以上である
ことを特徴とする。 【効果】 大型空調設備、ルームエアコン用の冷凍機油
として要求される高粘性、高電気絶縁性と共に低温での
結晶性がなく、取り扱い性に優れるものとできるもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非塩素系弗素含有冷媒
を使用する冷凍機に使用される冷凍機油に関し、特に大
型空調設備、ルームエアコン用の冷凍機油に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍機においては、従来、冷媒として従
来R11(CCl3F)、R12(CCl2F2)、R123(CF3C
HCl2)、R22(CHClF2)等の塩素含有冷媒が使用され
ているが、環境問題から代替フロンの開発が緊急化し、
最近、1.1.1.2-テトラフルオロエタン(R134a) 等
の非塩素系弗素含有冷媒が注目されはじめており、この
R134a等と相溶性のあるエステル油を冷凍機油とす
ることが提案されている。例えば、特開平4−7239
0号公報等には、特定の基を有するヒンダードポリオー
ル類のエステルの開示がある。また、電気冷蔵庫等で
は、ペンタエリスリトールエステルを冷凍機油とするこ
とが実用化されているが、40℃での粘度が32mm2/s
と低く、40℃での粘度が68mm2/s 以上と高粘性のも
のが要求される大型空調設備、ルームエアコン用の冷凍
機油としては適用しえないという問題がある。また、密
閉式圧縮機を有する冷凍機ではモーターが冷凍機油中に
あるために、冷凍機油として1×1013Ω・cm(25
℃)以上、好ましくは5×1013Ω・cm(25℃)以
上、更に好ましくは2×1014Ω・cm(25℃)以上
の体積抵抗率が要求される。
【0003】ペンタエリスリトールエステルとして、
3,5,5−トリメルヘキサン酸とのエステルとする
と、非塩素系弗素含有冷媒との相溶性、電気絶縁性を維
持しつつ高粘度化を図ることができるが、低温で結晶化
し、取り扱い性に問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、R134a
等の非塩素系弗素含有冷媒を使用する冷凍機油であっ
て、特に非塩素系弗素含有冷媒との相溶性、電気絶縁性
を維持しつつ、低温で結晶化せず、取り扱い性のよい冷
凍機油の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の冷凍機油は、ペ
ンタエリスリトールとカルボン酸とのエステルを主成分
とする冷凍機油であって、該カルボン酸が3,5,5−
トリメチルヘキサン酸とC6 〜C8 の直鎖又は分枝脂肪
酸との混合カルボン酸であり、該混合カルボン酸中の
3,5,5−トリメチルヘキサン酸の混合割合が60モ
ル%以上であることを特徴とする。
【0006】カルボン酸成分としては、C6 〜C8 の直
鎖又は分枝脂肪酸が挙げられ、好ましい脂肪酸は、2−
エチルヘキサン酸、2−メチルヘキサン酸、2−メチル
酪酸、ピバリン酸、2,2−ジメチル酪酸、酪酸、吉草
酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、
イソヘキサン酸、イソヘプタン酸等が挙げられる。
【0007】また、3,5,5−トリメチルヘキサン酸
とC6 〜C8 の直鎖又は分枝脂肪酸との混合カルボン酸
における3,5,5−トリメチルヘキサン酸の混合割合
は、60モル%を越える割合とすることが必要であり、
60モル%未満であると冷凍機油として用いるために各
種の添加剤を配合すると40℃での粘度が68mm2/s以
上のものとはならない。
【0008】ペンタエリスリトールと混合酸とは、ペン
タエリスリトール1モルに対して混合酸4〜6モルの割
合で、酸触媒、例えば燐酸の存在下エステル化反応させ
る、通常のエステル化反応条件でエステル化される。こ
のような調製法によると全酸価が0.1〜0.5mg KOH
/g 、灰分(ナトリウム分、カリウム分、鉄分、チタン
分、硅素分等)が5〜50ppm、水分が300〜100
0ppmのものが得られる。冷凍機油において、酸価が高
いと金属部分に腐食等の問題が生じるため、冷凍機油に
は適さない。このため、冷凍機油としての全酸価は0.
1mg KOH /g 未満、好ましくは0.05mg KOH /g 以下
とするとよい。
【0009】また、ナトリウム分とカリウム分の総量濃
度が0.1ppm を越えると極端に絶縁性が低下するの
で、エステルを精製するに際して、ナトリウムを構成元
素とする化合物の使用を避ける方法を採用することによ
り、少ない精製工程で高い絶縁性を示すエステルを得る
ことができる。ナトリウム分を避ける方法としては、例
えばエステル化反応後の遊離脂肪酸の中和に際しては、
水酸化カリウム、水酸化カルシウム等を利用することが
有用である。
【0010】また、冷媒安定性を高めるためには、パー
オキサイド価1meq./Kg 以下、アルデヒド価1mg KOH /
g 以下、臭素価指数10mg /100g以下とするとよい。エ
ステルの精製は、シリカゲル、活性アルミナ、活性炭、
ゼオライト等と接触処理により行うとよい。この際の接
触条件は各種状況に応じて適宜定めるとよく、温度は1
00℃以下で行うのが好ましい。他のエステル精製方法
としては、コストが高くなるが、イオン交換樹脂或いは
無機イオン交換体(東亜合成化学製)による方法による
とよい。
【0011】本発明の冷凍機油においては、上記エステ
ルに対して粘度の調整を目的として、他のエステル類、
例えばポリオールエステルやジエステル等の有機カルボ
ン酸エステル類、フマル酸エステルオリゴマー、炭酸エ
ステル類、ヒドロキシビバリン酸エステル類及びそれら
の組合せのエステル類を、本発明におけるエステル油に
対して50重量%を越えない範囲で組合せて使用しても
よい。尚、これらのエステル類は絶縁性、安定性、相溶
性のいずれかが本発明品に比して劣るので、本発明品の
性能を損なわない範囲で配合するとよい。
【0012】次に、本発明の冷凍機油には、酸化防止
剤、腐食防止剤、摩耗防止剤、消泡剤、金属不活性化
剤、防錆剤、安定剤等が添加されるとよい。酸化防止剤
としては、例えばジ(アルキルフェニル)アミン(アル
キル基は炭素数4〜20)、フェニル−α−ナフチルア
ミン、アルキルジフェニルアミン(アルキル基は炭素数
4〜20)、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチ
アジン、N,N’−ジナフチル−p−フェニレンジアミ
ン、アクリジン、N−メチルフェノチアジン、N−エチ
ルフェノチアジン、ジピリジルアミン、ジフェニルアミ
ン、フェノールアミン、2,6−ジ−t−ブチル−α−
ジメチルアミノパラクレゾール等のアミン系酸化防止
剤、2.6−ジ−t−ブチルパラクレゾ−ル、4.4’
−メチレンビス(2.6−ジ−t−ブチルフェノ−
ル)、2.6−ジ−t−ブチル−4−N,N−ジメチル
アミノメチルフェノール、2.6−ジ−t−ブチルフェ
ノ−ル等のフェノ−ル系酸化防止剤、また鉄オクトエ−
ト、フェロセン、鉄ナフトエ−ト等の有機鉄塩、セリウ
ムナフトエ−ト、セリウムトルエ−ト等の有機セリウム
塩、ジリコニウムオクトエ−ト等の有機ジリコニウム塩
等の有機金属化合物系酸化防止剤、更にトリジ−t−ブ
チルフェニルフォスファイト、トリオクチルフォスファ
イト等のフォスファイト類を使用するとよい。また上記
の酸化防止剤は単独で使用してもよいが、二種以上組み
合わせて使用することにより相乗効果を奏するようにし
て使用することもできる。酸化防止剤の使用割合は、基
油に対して0.001〜5重量%、好ましくは0.01
〜2重量%を使用するとよい。
【0013】腐食防止剤としては、イソステアレート、
n−オクタデシルアンモニウムステアレート、デュオミ
ンT・デオレート、ナフテン酸鉛、ソルビタンオレー
ト、ペンタエリスリット・オレート、オレイルザルコシ
ン、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸及びこれら
の誘導体等があり、その使用割合はエステル基油に対し
て0.001〜1.0重量%、好ましくは0.01〜
0.5重量%使用するとよい。
【0014】摩耗防止剤としては、一般式 (RO)3
P=S (式中Rはアルキル基、アリル基、フェニル基
であり、同一又は異種でもよい。)で示され、具体的に
はトリアルキルフォスフォロチオネート、トリフェニル
フォスフォロチオネート、アルキルジアリルフォスフォ
ロチオネート等の硫黄系摩耗防止剤、ジフェニルスルフ
ィド、ジフェニルジスルフィド、ジn−ブチルスルフィ
ド、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジ-tert-ドデシルジ
スルフィド、ジ-tert-ドデシルトリスルフィド等のスル
フィド類、スルファライズドスパームオイル、スルファ
ライズドジペンテン等の硫化油脂類、キサンチックジサ
ルファイド等のチオカーボネート類、一級アルキルチオ
燐酸亜鉛、二級アルキルチオ燐酸亜鉛、アルキル−アリ
ルチオ燐酸亜鉛、アリルチオ燐酸亜鉛等のチオ燐酸亜鉛
系摩耗防止剤等を使用することができる。また、燐系摩
耗防止剤としては、ベンジルジフェニルフォスフェー
ト、アリルジフェニルフォスフェート、トリフェニルフ
ォスフェート、トリクレジルフォスフェート、エチルジ
フェニルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、
ジブチルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフ
ェート、ジクレジルフェニルフォスフェート、エチルフ
ェニルジフェニルフォスフェート、ジエチルフェニルフ
ェニルフォスフェート、プロピルフェニルジフェニルフ
ォスフェート、ジプロピルフェニルフェニルフォスフェ
ート、トリエチルフェニルフォスフェート、トリプロピ
ルフェニルフォスフェート、ブチルフェニルジフェニル
フォスフェート、ジブチルフェニルフェニルフォスフェ
ート、トリブチルフェニルフォスフェート等のリン酸エ
ステル、トリイソプロピル亜リン酸エステル、ジイソプ
ロピル亜リン酸エステル等の亜リン酸エステル、ヘキサ
メチルフォスフォリックトリアミド、n−ブチル−n−
ジオクチルホスフィネート、ジ−n−ブチルヘキシルホ
スホネート、アミンジブチルホスホネート、ジブチルホ
スホロアミデート等のその他のリン系化合物を使用する
ことができる。
【0015】上記の摩耗防止剤の使用割合は、エステル
油に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3
重量%使用するとよい。また上記の摩耗防止剤は単独で
使用してもよいが、二種以上組み合わせて使用すること
もできる。
【0016】消泡剤としては、シリコーンを使用すると
よく、その使用割合は基油に対して0.0001〜0.
003重量%、好ましくは0.0001〜0.001重
量%使用するとよい。
【0017】金属不活性化剤としては、本発明における
トリアゾール誘導体に加えて、例えばベンゾトリアゾー
ルチアジアゾール、チアジアゾール誘導体、トリアゾー
ル、トリアゾール誘導体、ジチオカルバメート等を使用
してもよく、その使用割合は、基油に対して0.01重
量%〜10重量%、好ましくは0.01重量%〜1.0
重量%を使用するとよい。
【0018】防錆剤として、例えばコハク酸、コハク酸
エステル、オレイン酸牛脂アミド、バリウムスルホネー
ト、カルシウムスルホネート等を使用するとよく、その
使用割合は0.01重量%〜10重量%、好ましくは
0.01重量%〜1.0重量%を使用するとよい。
【0019】安定剤としては、フェニルグリシジルエー
テル、アルキルフェニルグリシジルエーテル、またはア
ルカノール、ビスフェノール、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ポリアルキレングリコー
ル、グリセリン等のアルコールやポリオールとエピクロ
ロヒドリンとの縮合物であるグリシジルエーテル、芳香
族カルボン酸グリシジルエステル、脂肪酸とエピクロロ
ヒドリンとの縮合物であるグリシジルエステル、スチレ
ンオキシド等の二重結合に酸素を付加して形成されるエ
ポキシ化合物等が例示でき、基油に対して0.05重量
%〜20重量%の割合で使用される。
【0020】
【作用及び発明の効果】本発明は、ペンタエリスリトー
ルとカルボン酸とのエステルを主成分とする冷凍機油で
あって、該カルボン酸が3,5,5−トリメチルヘキサ
ン酸とC6 〜C8 の直鎖又は分枝脂肪酸との混合カルボ
ン酸であり、該混合カルボン酸中の3,5,5−トリメ
チルヘキサン酸混合割合が60モル%以上のエステルと
することにより、大型空調設備、ルームエアコン用の冷
凍機油として要求される高粘性、高電気絶縁性と共に低
温での結晶性がなく、取り扱い性に優れるものとできる
ものである。以下、本発明を実施例、比較例により説明
する。
【0021】
【実施例1】 (試料油1)ペンタエリスリトール1モルと、3,5,
5−トリメチルヘキサン酸90モル%、2−エチルヘキ
サン酸10モル%からなる混合酸6モルとを、通常のエ
ステル化反応〔触媒Ti(OC4 9 4 〕をさせ、得
られた生成物に水酸化カリウムを56gを添加して触媒
を中和した後、蒸留水により水洗して精製し、試料油1
とした。
【0022】(試料油2)試料油1における混合酸を、
3,5,5−トリメチルヘキサン酸80モル%、2−エ
チルヘキサン酸20モル%からなる混合酸に代えた以外
は、試料油1と同様してエステル化反応させ、試料油2
とした。
【0023】(試料油3)試料油1における混合酸を、
3,5,5−トリメチルヘキサン酸70モル%、2−エ
チルヘキサン酸30モル%からなる混合酸に代えた以外
は、試料油1と同様してエステル化反応させ、試料油3
とした。
【0024】(試料油4)試料油1における混合酸を、
3,5,5−トリメチルヘキサン酸60モル%、2−エ
チルヘキサン酸40モル%からなる混合酸に代えた以外
は、試料油1と同様してエステル化反応させ、試料油4
とした。
【0025】(比較油1)試料油1における混合酸を、
3,5,5−トリメチルヘキサン酸50モル%、2−エ
チルヘキサン酸50モル%からなる混合酸に代えた以外
は、試料油1と同様してエステル化反応させ、比較油1
とした。
【0026】(比較油2)試料油1における混合酸を、
3,5,5−トリメチルヘキサン酸100%に代えた以
外は、試料油1と同様してエステル化反応させ、比較油
2とした。
【0027】(比較油3)試料油1における混合酸を、
2−エチルヘキサン酸100%に代えた以外は、試料油
1と同様してエステル化反応させ、比較油3とした。
【0028】(比較油4)試料油1における混合酸を、
3,5,5−トリメチルヘキサン酸90モル%、n−デ
カン酸10モル%からなる混合酸に代えた以外は、試料
油1と同様してエステル化反応させ、比較油4とした。
【0029】(比較油5)試料油1における混合酸を、
3,5,5−トリメチルヘキサン酸80モル%、2−エ
チルヘキサン酸10モル%、n−デカン酸10モル%か
らなる混合酸に代えた以外は、試料油1と同様してエス
テル化反応させ、比較油5とした。
【0030】(比較油6)ジペンタエリスリトール1モ
ルと、n−ヘキサン酸(n−C5 酸)50モル%、イソ
酪酸(i−C5 酸)50モル%からなる混合酸8モルと
を、通常のエステル化反応〔触媒Ti(OC
4 9 4 〕をさせ、得られた生成物に水酸化カリウム
を84gを添加して触媒を中和した後、蒸留水により水
洗して精製し、比較油6とした。
【0031】(比較油7)ポリプロピレングリコールジ
メチルエーテル(40℃での粘度が42.1mm2/s )を
比較油7とした。上記の試料油1〜4と比較油1〜7に
ついて、40℃、100℃での粘度、R134a冷媒と
の相溶性、体積抵抗率(Ω・cm)、低温流動性を測定
した。その結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【実施例2】 (試料油5)ペンタエリスリトール1モルと、3,5,
5−トリメルヘキサン酸60重量%、2−エチルヘキサ
ン酸40重量%からなる混合酸6モルとを、通常のエス
テル化反応〔触媒Ti(OC4 9 4 〕をさせ、得ら
れた生成物に水酸化カリウムを56gを添加して触媒を
中和した後、蒸留水により水洗して精製し、エステル油
を調製した。このエステル油に、添加剤として安息香酸
グリシジルエステルを3重量%、2,6−ジ−t−ブチ
ルフェノールを0.5重量%、トリクレジルフォスフェ
ートを1.3重量%の含有量となるように添加し、試料
油5を調製した。
【0034】(比較油8)試料油5におけるエステル油
を、比較油1に代えて、試料油5と同様にして比較油8
を調製した。この試料油5、比較油8について上記同様
に40℃、100℃での粘度、R134a冷媒との相溶
性、体積抵抗率(Ω・cm)、低温流動性を測定した。
その結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】表1、2からわかるように、3,5,5−
トリメチルヘキサン酸がモル比で50%以下の混合酸を
使用すると(比較油1、8)、体積抵抗率の低下を生
じ、また、添加剤の配合により40℃での粘度が68mm
2/s 以上を維持できないことがわかる。また、C8 、C
9 の脂肪酸100%のエステルは(比較油2、3)、結
晶化することがわかり、またC8 脂肪酸100%のエス
テルは粘度が低いことがわかる。更に、C10以上の脂肪
酸を含むエステルは(比較油4、5)、結晶性を解決で
きないことがわかる。アルコール成分としてジペンタエ
リスリトールを使用するもの(比較油6)、またポリア
ルキレングリコール油(比較油7)では体積抵抗率が低
いことがわかる。
【0037】
【実施例3】 (試料油6)ペンタエリスリトール1モルと、3,5,
5−トリメルヘキサン酸90重量%、2−メチルヘキサ
ン酸10重量%からなる混合酸6モルとを、通常のエス
テル化反応〔触媒Ti(OC4 9 4 〕をさせ、得ら
れた生成物に水酸化カリウムを56gを添加して触媒を
中和した後、蒸留水により水洗して精製し、試料油6を
調製した。
【0038】(比較油9)ペンタエリスリトール1モル
と、3,5,5−トリメルヘキサン酸6モルとを、通常
のエステル化反応〔触媒Ti(OC4 9 4 〕をさ
せ、得られた生成物に水酸化カリウムを56gを添加し
て触媒を中和した後、蒸留水により水洗して精製し、エ
ステル油Aを調製した。
【0039】また、ペンタエリスリトール1モルと、2
−エチルヘキサン酸6モルとを、通常のエステル化反応
〔触媒Ti(OC4 9 4 〕をさせ、得られた生成物
に水酸化カリウムを56gを添加して触媒を中和した
後、蒸留水により水洗して精製し、エステル油Bを調製
した。
【0040】上記で調製したエステル油Aとエステル油
Bをそれぞれ60重量%、40重量%の割合で混合し、
比較油9とした。
【0041】(比較油10)比較油9におけるエステル
混合物におけるエステルAとエステルBとの混合割合を
代え、エステル油Aとエステル油Bをそれぞれ30重量
%、70重量%の割合で混合したものを比較油10とし
た。
【0042】この試料油6、比較油9〜10について上
記同様に40℃、100℃での粘度、R134a冷媒と
の相溶性、体積抵抗率(Ω・cm)、低温流動性を測定
した。
【0043】その結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】表からわかるように、エステルのブレンド
油(比較油9、10)では、結晶性を解決できないこと
がわかる。
【0046】(酸化安定性)内容積350mlの鉄製容
器に、上述の試料油5または比較油1、8を250m
l、触媒として銅線、アルミニウム線、鉄線(いずれも
内径8mm、長さ30mm)を各1本、更に水1000
ppm、冷媒としてフロン134aを40g、空気10
0mlをそれぞれ入れ、175℃で20日間加熱した
後、油を取り出し、JIS K 2501の中和価試験
法により全酸価(mgKOH/g)を測定した。その結
果を表4に示す。
【0047】
【表4】
【0048】表からわかるように、比較油1に比して酸
価安定性に優れることがわかり、また、冷凍機油にはそ
の安定性確保のために各種の添加剤の添加が必須である
が、比較油1に各種の添加剤を添加すると粘度低下が生
じて本発明の用途には適さなくなくことがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペンタエリスリトールとカルボン酸との
    エステルを主成分とする冷凍機油であって、該カルボン
    酸が3,5,5−トリメチルヘキサン酸とC6 〜C8
    直鎖又は分枝脂肪酸との混合カルボン酸であり、該混合
    カルボン酸中の3,5,5−トリメチルヘキサン酸の混
    合割合が60モル%以上であることを特徴とする冷凍機
    油。
JP12559193A 1993-05-27 1993-05-27 冷凍機油 Pending JPH06330061A (ja)

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JP12559193A JPH06330061A (ja) 1993-05-27 1993-05-27 冷凍機油
US08/689,990 US5804096A (en) 1993-05-27 1994-05-09 Refrigerating machine oil
DE69433868T DE69433868T2 (de) 1993-05-27 1994-05-09 Kühlschranköl
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