JP2886589B2 - 冷凍機油 - Google Patents

冷凍機油

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JP2886589B2 JP2012302A JP1230290A JP2886589B2 JP 2886589 B2 JP2886589 B2 JP 2886589B2 JP 2012302 A JP2012302 A JP 2012302A JP 1230290 A JP1230290 A JP 1230290A JP 2886589 B2 JP2886589 B2 JP 2886589B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフルオロエタン雰囲気下で用いる潤滑油に関
するものであり、特に水素含有フルオロエタン系冷媒雰
囲気下で用いる冷凍機油に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
最近、オゾン層保護のため冷蔵庫やカークーラーに使
用されているジクロロジフルオロメタン(フロン12)が
使用規制され、将来的には使用禁止されようとしてい
る。そのため、このフロン12の代替品として、オゾン層
を破壊することのない各種のフルオロエタン系の冷媒が
開発されている。
これらのフルオロエタン系の冷媒はフロン12に比べて
極性が高く、従来より冷凍機油として使用されているナ
フテン系鉱油やポリα−オレフィン、アルキルベンゼン
等の潤滑油ではこれらのフルオロエタン系冷媒との相溶
性が悪く、低温において二層分離を起こす。二層分離を
起こすと、オイル戻りが悪くなり、熱交換器としての凝
縮器や蒸発器の付近に厚い油膜を付着して伝熱を妨げた
り、潤滑不良や起動時の発泡の発生等の重要欠陥の原因
となる。そのために、従来の冷凍機油はこれらの新しい
冷媒雰囲気下での冷凍機油として使用することができな
い。
また、潤滑性についてもフロン12においては、それが
一部分解して塩化水素を発生させ、この塩化水素が摩擦
面と反応して、塩化物皮膜を形成し潤滑性を良好にする
という効果があった。しかしながら、塩素原子を含んで
いないペンタフルオロエタンや1,1,1−トリフルオロエ
タン、1,1−ジフルオロエタン等のようなフルオロエタ
ン系冷媒にはこのような効果が期待できないため、これ
と共に使用する冷凍機油には従来のものより一層優れた
潤滑性が求められる。
これらのフルオロエタン系の冷媒との相溶性の問題に
対しては、ポリエーテル系の潤滑油やエステル系の潤滑
油を用いることにより解決される。しかしながら、潤滑
性、特に対摩耗性については十分良好であるとは言え
ず、従来のフロン12−ナフテン系鉱油の系に比べ、フル
オロエタン系冷媒−ポリエーテル系潤滑油又はエステル
系潤滑油の系は劣っている。
冷凍機油の分野において、潤滑性を向上させる方法と
して、添加剤を加える方法が数多く提案されている。例
えば、特開昭51−86506号、特開昭52−123405号、特開
昭55−92799号、特開昭56−125494号、特開昭62−79295
号、特開昭62−156188号、特開昭62−156198号各公報に
はリン系化合物を加える方法が述べられており、硫黄系
化合物を加える例が、特開昭57−8294号、特開昭57−20
2389号、特開昭58−103594号、特開昭58−103595号、特
開昭59−207991号各公報に示されている。また、特開昭
58−171487号、特開昭59−113095号、特開昭62−146996
号、特開昭62−288692号各公報には、フッ素系化合物を
加える例が、特開昭56−131696号公報には錫系化合物を
加える例が、特開昭61−266494号公報にはケイ素系化合
物を加える例が、特開昭57−73087号公報には、モリブ
デン化合物を加える例が示されている。しかしながら、
これらは、いずれもフロン12やフロン22雰囲気下で潤滑
性を向上させる方法であり,水素含有フルオロエタン、
特に塩素原子を含んでいない水素含有フルオロエタン雰
囲気下で潤滑性を向上させる方法について述べられたも
のはない。
一方、亜鉛化合物を添加する例としては、特開昭61−
272290号、特開昭62−39695号公報に、脂肪酸もしくは
ナフテン酸の亜鉛塩を添加する例が述べられている。し
かしながら、これらはフロン12やフロン22雰囲気下での
熱安定性を向上させるのを目的としており、水素含有フ
ルオロエタン雰囲気下で潤滑性を向上させる目的では用
いられていない。
以上述べてきたように、従来技術においては、水素含
有フルオロエタン系冷媒雰囲気下における潤滑性を向上
させる具体的提案が全くないのが現状である。
従って本発明の目的は、水素含有フルオロエタン系冷
媒との相溶性に優れ、水素含有フルオロエタン系冷媒雰
囲気下での潤滑性に優れた冷凍機油を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重
ねた結果、エステル系合成油に特定の亜鉛化合物を加え
ることにより上記目的を達成し得ることを見い出し、本
発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、(a) 第1ヒドロキシ基1〜6個
を有する脂肪族多価アルコールと、 (b) 炭素数2〜9の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族モ
ノカルボン酸又はその誘導体 とから得られるエステル、又は、 (a) 第1ヒドロキシ基1〜6個を有する脂肪族多価
アルコールと、 (b) 炭素数2〜9の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族モ
ノカルボン酸又はその誘導体と、 (c) 炭素数2〜10の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族ジ
カルボン酸又はその誘導体 とから得られるエステル、又は、 (a) 第1ヒドロキシ基1〜6個を有する脂肪族多価
アルコールと、 (d) 炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族1
価アルコールと、 (e) 炭素数2〜10の多価カルボン酸又はその誘導体
とから得られるエステル から選ばれるエステル系合成油に、アルキル及び/又は
アリールジチオリン酸亜鉛を0.01〜2重量%添加してな
る、水素含有フルオロエタン系冷媒雰囲気下で用いる冷
凍機油を提供するものである。
本発明のエステルの製造に用いられる(a)成分の脂
肪族多価アルコールは、そのヒドロキシ基の内、1〜6
個が第1ヒドロキシ基となったものであり、具体的に
は、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−
プロパンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン、トリメチロールノナン、ペンタエリスリ
トール及びジペンタエリスリトール等のヒンダードアル
コール、あるいは、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エ
チル−1,3−ヘキサンジオール、グリセリン、ジグリセ
リン、ポリグリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,
2,6−ヘキサントリオール、ソルビトール及びマンニト
ール等の多価アルコールが挙げられる。これらの脂肪族
多価アルコールの炭素原子数は2〜30、好ましくは2〜
20、更に好ましくは2〜10である。炭素原子数が30より
多いと、粘度が高くなり、フルオロエタン系冷媒との相
溶性も悪くなる。また、第1ヒドロキシ基が6個より多
いと粘度が高くなりすぎる。また、耐熱性の面から、ヒ
ンダードアルコールが特に優れている。
(b)成分の飽和脂肪族モノカルボン酸は、炭素原子
数は2〜9のものであり、更に好ましくは5〜8であ
る。炭素原子数が9より多いとフルオロエタン系冷媒と
の相溶性が悪くなる。これらのモノカルボン酸又はその
誘導体の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、
イソ酪酸、バレリン酸、イソバレリン酸、ピバリン酸、
2−メチル酪酸、カプロン酸、2−メチルバレリン酸、
3−メチルバレリン酸、4−メチルバレリン酸、2,2−
ジメチル酪酸、、2−エチル酪酸、tert−ブチル酢酸、
エナント酸、2,2−ジメチルペンタン酸、2−エチルペ
ンタン酸、3−エチルペンタン酸、2−メチルヘキサン
酸(イソヘプタン酸)、3−メチルヘキサン酸、4−メ
チルヘキサン酸、5−メチルヘキサン酸、カプリル酸、
2−エチルヘキサン酸、3,5−ジメチルヘキサン酸、2,2
−ジメチルヘキサン酸、2−メチルヘプタン酸(イソオ
クタン酸)、3−メチルヘプタン酸、4−メチルヘプタ
ン酸、2−プロピルペンタン酸、ペラルゴン酸、2,2−
ジメチルヘプタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、
2−メチルオクタン酸、2−エチルヘプタン酸、3−メ
チルオクタン酸、あるいはこれらのメチルエステル、エ
チルエステル、酸無水物等が挙げられる。
(c)成分の飽和脂肪族ジカルボン酸は、炭素原子数
が2〜10のものであり、炭素原子数が10より多いとフル
オロエタン系冷媒との相溶性が悪くなる。これらのジカ
ルボン酸又はその誘導体の具体例としては、シュウ酸、
マロン酸、メチルマロン酸、コハク酸、エチルマロン
酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメチルコ
ハク酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル
酸、ブチルマロン酸、ジエチルマロン酸、2,2−ジメチ
ルグルタル酸、2,4−ジメチルグルタル酸、3,3−ジメチ
ルグルタル酸、2−エチル−2−メチルコハク酸、3−
メチルアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、2,2−ジ
メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、あるい
はこれらのメチルエステル、エチルエステル、酸無水物
等が挙げられる。
(d)成分の飽和脂肪族1価アルコールは、炭素原子
数が1〜10のものであり、更に好ましくは5〜8であ
る。炭素原子数が10より多いとフルオロエタン系冷媒と
の相溶性が悪くなる。これらの1価アルコールの具体例
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、1−メチルプロパノー
ル、2−メチルプロパノール、t−ブタノール、ペンタ
ノール、2−メチルブタノール、3−メチルブタノー
ル、1−エチルプロパノール、ヘキサノール、2−メチ
ルペンタノール、2−エチルブタノール、2,3−ジメチ
ルブタノール、ヘプタノール、2−メチルヘキサノー
ル、3−メチルヘキサノール、5−メチルヘキサノー
ル、オクタノール、2−エチルヘキサノール、2−メチ
ルヘプタノール、3,5−ジメチルヘキサノール、ノナノ
ール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、デシルアルコ
ール、2,4,6−トリメチルヘプタノール等が挙げられ
る。
(e)成分の多価カルボン酸は、炭素原子数が2〜10
のものであり、炭素原子数が10より多いとフルオロエタ
ン系冷媒との相溶性が悪くなる。これらの多価カルボン
酸又はその誘導体の具体例としては、(c)成分の飽和
脂肪族ジカルボン酸や、1,2,3−プロパントリカルボン
酸、β−メチルトリカルボン酸などの直鎖又は分岐鎖の
飽和脂肪族多価カルボン酸や、フタル酸、テレフタル
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カ
ルボン酸、あるいはこれらのメチルエステル、エチルエ
ステル、酸無水物等が挙げられる。
本発明に用いられるエステルは、上記に述べた(a)
の多価アルコール1種以上と、上記に述べた(b)のモ
ノカルボン酸又はその低級アルキルエステル、酸無水物
等の1種以上とより、あるいは上記に述べた(a)の多
価アルコール1種以上と、上記に述べた(b)のモノカ
ルボン酸又はその低級アルキルエステル、酸無水物等の
1種以上と、上記に述べた(c)のジカルボン酸又はそ
の低級アルキルエステル、酸無水物等の1種以上とよ
り、あるいは上記に述べた(a)の多価アルコール1種
以上と、上記に述べた(d)の1価アルコール1種以上
と、上記に述べた(e)の多価カルボン酸又はその低級
アルキルエステル、酸無水物等の1種以上とより、通常
のエステル化反応やエステル交換反応によって得ること
ができる。また、その際、得られるエステルの酸価は低
いほど好ましく、1mgKOH/g以下、さらに好ましくは0.2m
g KOH/g以下である。
本発明に用いられるエステルは、水素含有フルオロエ
タン系冷媒、特にフロン134aとの低温での二相分離温度
が低いことが望ましく、−10℃以下、好ましくは−30℃
以下、特に好ましくは−50℃である。
本発明に用いられるエステル系合成油に、水素含有フ
ルオロエタン系冷媒、特にフロン134aとの相溶性を損な
わない範囲で、鉱物油やポリα−オレフィン、アルキル
ベンゼン、上記以外のエステルやポリエーテル、パーフ
ルオロポリエーテル、リン酸エステル等の合成油を混合
しても良い。
本発明に用いられるアルキル及び/又はアリールジチ
オリン酸亜鉛(以下ZnDTPと略す)は、その代表的な構
造が下記式(II)で表されるものである。
(式中、R3、R4、R5、R6は炭素数1〜20のアルキル基、
又はアリール基を示し、それぞれが同一であっても異な
っていてもよい。) 特に好ましいアルキル及び/又はアリールジチオリン
酸亜鉛としては上記式(II)において、R3、R4、R5、R6
が炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜18のアリー
ル基であるものである。R3〜R6で示されるアルキル基又
はアリール基の炭素数が20を超えるとフルオロエタン系
冷媒との相溶性が悪くなる。R3〜R6で示されるアルキル
基又はアリール基の具体例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1−メチ
ルプロピル基、2−メチルプロピル基、t−ブチル基、
ペンチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル
基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、2−メチルペ
ンチル基、2−エチルブチル基、2,3−ジメチルブチル
基、ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘ
キシル基、5−メチルヘキシル基、オクチル基、2−エ
チルヘキシル基、2−メチルヘプチル基、3,5−ジメチ
ルヘキシル基、ノニル基、3,5,5−トリメチルヘキシル
基、デシル基、2,4,6−トリメチルヘプチル基、ウンデ
シル基、ドデシル基、トリデシル基、2,4,6,8−テトラ
メチルノニル基、テトラデシル基、2−ペンチルノニル
基、ペンタデシル基、2−ヘプチルウンデシル基、オク
タデシル基、2−オクチルドデシル基等のアルキル基、
又は4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4
−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル基、2,6−ジ−t−ブチルフェニル基、2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェニル基、4−ノニルフェニル
基、4−ドデシルフェニル基等のアリール基が挙げられ
る。
ZnDTPは、一般にアルコール又はフェノールと五硫化
リンとからジチオリン酸をつくり、これを酸化亜鉛もし
くは塩化亜鉛と反応させて合成される。
本発明に用いられるZnDTPの混合比率は、本発明に用
いられるエステル系合成油に対して、0.01〜2重量%、
好ましくは0.05〜1重量%である。0.01重量%未満で
は、十分潤滑性を向上させる効果があらわれない。2重
量%より多いとフルオロエタン系冷媒との相溶性が悪く
なる。
本発明の冷凍機油はフルオロエタン系の冷媒に対して
優れた性能を有するものであって、特に水素含有フルオ
ロエタン系冷媒雰囲気下に用いた場合に、相溶性、熱安
定性、潤滑性に優れた冷凍機油とすることができる。こ
こで水素含有フルオロエタン系冷媒とは例えば、1,1,1,
2−テトラフルオロエタン(フロン134a)、1,1,1,2−テ
トラフルオロ−2−クロロエタン(フロン124)、ペン
タフルオロエタン(フロン125)、1,1−ジフルオロ−1
−クロロエタン(フロン142b)、1,1,1−トリフルオロ
エタン(フロン143a)、1,1−ジフルオロエタン(フロ
ン152a)等のことである。
本発明の冷凍機油には、必要により通常使用される酸
化防止剤、消泡剤、金属不活性剤等の潤滑油添加剤を添
加することもできる。また、他の極圧剤、油性向上剤を
併用することもできる。
酸化防止剤として使用可能なものは、2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノール、4,4′−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)等のフェノール系
酸化防止剤や、p,p−ジオクチルフェニルアミン、モノ
オクチルジフェニルアミン、フェノチアジン、3,7−ジ
オクチルフェノチアジン、フェニル−1−ナフチルアミ
ン、フェニル−2−ナフチルアミン、アルキルフェニル
−1−ナフチルアミン、アルキルフェニル−2−ナフチ
ルアミン等のアミン系酸化防止剤や、アルキルジサルフ
ァイド、チオジプロピオン酸エステル、ベンゾチアゾー
ル等の硫黄系酸化防止剤などである。
消泡剤として使用されるものは、ジメチルポリシロキ
サン等のシリコーン油やジエチルシリケート等のオルガ
ノシリケート類等である。金属不活性剤として使用され
るものは、アリザリン、キニザリン、メルカプトベンゾ
チアゾール等である。
極圧剤、油性向上剤として使用可能なものは、例え
ば、チオジプロピオン酸エステル、ジアルキルサルファ
イド、ジベンジルサルファイド、ジアルキルポリサルフ
ァイド、アルキルメルカプタン、ジベンゾチオフェン、
2,2′−ジチオビス(ベンゾチアゾール)等の硫黄化合
物、トリクレジルホスフェートに代表されるようなトリ
アリールホスフェートや、トリアルキルホスフェート、
ジアルキルあるいはアリールホスフェート、トリアルキ
ルあるいはアリールホスファイト、ジアルキルあるいは
アリールホスファイト、モノアルキルあるいはアリール
ホスファイト等の燐化合物、パーフルオロアルキルポリ
エーテルや、三沸化塩化エチレン重合物、フッ化黒鉛な
どの沸素化合物、脂肪酸変性シリコーンなどのケイ素化
合物、有機モリブデン化合物、二硫化モリブデン、グラ
ファイト等である。
また、フェニルグリシジルエーテル、アルキルグリシ
ジルエーテル、エポキシステアリン酸エステル、エポキ
シ化植物油などのエポキシ化合物や、有機錫化合物、ホ
ウ素化合物等のフロン冷媒を安定させる添加剤を加えて
もよい。
〔発明の効果〕 本発明の冷凍機油は、水素含有フルオロエタン系冷媒
との相溶性に優れ、該冷媒雰囲気下での熱安定性、潤滑
性に優れ、冷凍機用潤滑油として優れたものである。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、実施例においては、表−1に示す組成を有する各
種冷凍機油を調整して用いた。ここで用いた基油A〜E
は下記に示すものである。
基油A:ネオペンチルグリコール−グルタル酸(0.5モ
ル)2−メチルヘキサン酸(1.0モル)エステル 〔()はアルコール1モルに対する比率〕 40℃における粘度(以下Vis40と略記する) 31.3cst 100℃における粘度(以下Vis100と略記する)
5.82cst 基油B:ネオペンチルグリコール−グルタル酸(0.60モ
ル)2−エチルヘキサン酸(0.80モル)エステル 〔()はアルコール1モルに対する比率〕 Vis40 68.8cst,Vis100 9.85cst 基油C:トリメチロールプロパントリ2−メチルヘキサネ
ート Vis40 14.9cst,Vis100 3.35cst 基油D:グルタル酸−ネオペンチルグリコール(0.5モ
ル)2−メチルヘキサノール(1.0モル)エステル 〔()は酸1モルに対する比率〕 Vis40 25.5cst,Vis100 5.45cst 基油E:ポリオキシプロピレングリコールジヘキサネート Vis40 17.2cst,Vis100 3.86cst 実施例1 本発明品1〜7及び比較品1〜6を用い、Falex試験
を行い耐摩耗性を調べた。
即ち、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(フロン134
a)を毎分150ccずつ吹き込み、無負荷で10分間回転し、
続いて200 lbで5分間予備回転した後、350 lbで60分運
転し、運転後のVブロックとピンの摩耗量を調べた。
結果を表−2に示す。
表−2から明らかなように、本発明品は、ZnDTP無添
加品(比較品1〜5)や、トリクレジルホスフェート添
加の場合(比較品6)に比べ、耐摩耗性が優れており、
また、ナフテン油にジクロロジフルオロメタンを吹き込
んだ時(参考例1)よりも耐摩耗性が優れている。
実施例2 本発明品1〜7及び比較品7,8の1,1,1,2−テトラフル
オロエタン(フロン134a)との相溶性を調べるため、1,
1,1,2−テトラフルオロエタンに対する各種試料濃度10V
ol%における低温での二相分離温度を測定した。
結果を表−3に示す。
表−3から明らかなように、本発明品は1,1,1,2−テ
トラフルオロエタンとの相溶性に優れている。また、Zn
DTPの添加量が2重量%を超えると(比較品7,8)相溶性
が悪くなる。
実施例3 本発明品3,4,5,6,7の1,1,1,2−テトラフルオロエタン
雰囲気下での熱安定性を調べるために、鉄、銅、アルミ
ニウムを触媒としたシールドチューブ試験(175℃×14
日)を行った。
結果を表−4に示す。
表−4から明らかなように、本発明品は、いずれも外
観は良好で析出物も無く、熱安定性は良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 10:04 40:30 (56)参考文献 特開 昭57−135897(JP,A) 特開 平3−205492(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 105/38,105/42,137/10 C10N 40:30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 第1ヒドロキシ基1〜6個を有す
    る脂肪族多価アルコールと、 (b) 炭素数2〜9の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族モ
    ノカルボン酸又はその誘導体 とから得られるエステル、又は、 (a) 第1ヒドロキシ基1〜6個を有する脂肪族多価
    アルコールと、 (b) 炭素数2〜9の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族モ
    ノカルボン酸又はその誘導体と、 (c) 炭素数2〜10の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族ジ
    カルボン酸又はその誘導体 とから得られるエステル、又は、 (a) 第1ヒドロキシ基1〜6個を有する脂肪族多価
    アルコールと、 (d) 炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族1
    価アルコールと、 (e) 炭素数2〜10の多価カルボン酸又はその誘導体
    とから得られるエステル から選ばれるエステル系合成油に、アルキル及び/又は
    アリールジチオリン酸亜鉛を0.01〜2重量%添加してな
    る、水素含有フルオロエタン系冷媒雰囲気下で用いる冷
    凍機油。
  2. 【請求項2】アルキル及び/又はアリールジチオリン酸
    亜鉛が下記構造式(II)で表される代表的構造を有する
    ものである請求項1記載の冷凍機油。 (式中、R3、R4、R5、R6は炭素数1〜20のアルキル基、
    又はアリール基を示し、それぞれが同一であっても異な
    っていてもよい。)
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