JPH06329865A - アクリル系熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
アクリル系熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH06329865A JPH06329865A JP14011393A JP14011393A JPH06329865A JP H06329865 A JPH06329865 A JP H06329865A JP 14011393 A JP14011393 A JP 14011393A JP 14011393 A JP14011393 A JP 14011393A JP H06329865 A JPH06329865 A JP H06329865A
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Abstract
マーとの混和性を改良して、アクリル系樹脂の持つ表面
硬度などの表面特性、耐候性、透明感などを保持し、か
つポリオレフィン系エラストマーの持つ柔軟性、低温特
性などの性質を兼ね備えた熱可塑性樹脂組成物を提供す
る。 【構成】 20℃、クロロホルム中で測定した固有粘度
が0.1〜0.35dl/gであるアクリル系樹脂10
〜90重量部に対して、芳香族ビニル化合物からなる重
合体ブロックと、イソプレン及び/またはブタジエンか
らなる重合体ブロックとを有するブロック共重合体の水
添物90〜10重量部を配合して熱可塑性樹脂組成物と
する。
Description
性、耐候性に優れた、透明性を有する熱可塑性樹脂組成
物に関する。
系エラストマーは、その柔軟性、押出加工性等の利点を
生かして単独で、あるいはこれにその他の熱可塑性エラ
ストマー、柔軟化剤等を配合した組成物として成形材料
に使用されてきた。その例として、例えば自動車のバン
パー、コンソールパネル表面などの成形材料が知られて
いるが、ポリオレフィン系樹脂もポリオレフィン系エラ
ストマーも共に極性基を持たないために塗装性、印刷
性、着色時の発色性に劣り、加工する際に色の種類を選
べないという難点がある。また、これらのポリオレフィ
ン系樹脂及びエラストマーには柔軟性と相反して表面硬
度が低く、耐擦傷性などに劣るなどの問題もある。しか
し最近の環境問題への関心の高まりによってリサイクル
性のある材料が注目を浴びるようになり、ポリオレフィ
ン系ポリマーに関してもその改良の研究が鋭意検討され
ている。
明性、着色(発色)性、耐候性、表面硬度などの特性を
生かして各種の成形材料として用いられている。この樹
脂は特に着色性と耐候性にすぐれるという利点を生かし
て屋外で使用されることが多く、また窓ガラス、蛍光灯
カバーなどの透明感のある材料などにも利用されてい
る。この樹脂はまた加熱すると単量体へと分解される性
質を有するために、リサイクル性のある材料としての研
究も行われている。しかしながら、アクリル樹脂は一般
に柔軟性に乏しく、衝撃強度が低いため、柔軟性を改良
する目的で多くの研究がなされている。
備えている樹脂として、ABS樹脂、耐衝撃性アクリル
樹脂などがあるが、ABS樹脂は透明性に劣り、また両
者の樹脂は共に耐衝撃性に好影響を与えるゴム成分がそ
の主鎖中に化学的に不安定な二重結合を有するために耐
候性に劣ることが知られている。アクリル樹脂の耐候性
を満足させるために、該樹脂中にAES樹脂やアクリル
酸エステル系ゴムなどを分散させることが検討されてい
るが、物性とコストのバランスから使用される用途が限
定されている。
るため、ポリオレフィン系樹脂と並んで広範な用途に使
用されている。この樹脂は、可塑剤の量により硬度、力
学物性をコントロールすることができるため、アクリル
系樹脂と競合する硬度や透明性が要求される用途分野か
ら、ポリオレフィンと競合する低硬度や柔軟性が要求さ
れる用途分野で利用され、その低コスト性から有利性を
発揮してきた。ところが、ポリ塩化ビニル系樹脂は元来
加工性が悪いために多くの可塑剤を必要とし、可塑剤が
経時変化により表面に析出する(ブリードアウト)とい
う問題を抱えている。また、この樹脂は加熱分解により
毒性を有するハロゲン含有分解生成物を生成し、そのた
めにリサイクルすることが現実的に困難であることから
その代替が求められている。
トマーを複合化できれば、アクリル系樹脂の持つ表面硬
度などの表面特性や、耐候性、発色性などを保持しつ
つ、これにさらにポリオレフィン系エラストマーの持つ
柔軟性、加工性、低温特性などの性質を付与することが
でき、安全で、且つリサイクル性のある材料が得られる
はずである。ところが、ポリオレフィン系エラストマー
とアクリル系樹脂とは混和性が悪く、層間剥離の発生
や、失透、機械的強度の低下を避けることができず、満
足な結果を得るには至っていない。
は、ポリオレフィン系エラストマーとアクリル系樹脂と
の混和性を改良して、アクリル系樹脂の持つ表面硬度な
どの表面特性、耐候性、透明感などを保持し、かつポリ
オレフィン系エラストマーの持つ柔軟性、低温特性など
の性質を兼ね備えた新規なアクリル系熱可塑性樹脂組成
物を提供することにある。
果、上記課題は、特定の固有粘度を有するアクリル系樹
脂を用い、かつポリオレフィン系エラストマーとして芳
香族ビニル化合物からなる重合体ブロックと、特定の共
役ジエンからなる重合体ブロックとを有する熱可塑性ブ
ロック共重合体を用いることにより解決することが見い
だされた。
チルを主成分とするアクリル系樹脂(A)10〜90重
量部および芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロック
(a)と、イソプレンまたはイソプレンとブタジエンと
からなる重合体ブロック(b)とを有するブロック共重
合体の水添物(B)90〜10重量部を含有してなる熱
可塑性樹脂組成物において、アクリル系樹脂(A)が
(1)メタクリル酸メチル70〜100重量%、アルキ
ル基の炭素数が1〜8である少なくとも1種のアクリル
酸アルキルエステル0〜30重量%及びこれらと共重合
可能な他のエチレン性不飽和化合物0〜20重量%から
なり、(2)20℃、クロロホルム中で測定した固有粘
度が0.1〜0.35dl/gであり、ブロック共重合
体の水添物(B)(以下、飽和熱可塑性エラストマーと
略す)が(1)ブロック共重合体の水添物(B)中の個
々の重合体ブロック(a)の数平均分子量が3000〜
30000であり、(2)ブロック共重合体の水添物
(B)における重合体ブロック(a)の全体の含有量が
10〜60重量%であり、(3)重合体ブロック(b)
におけるイソプレンとブタジエンの重量比が40/60
以上、100/0以下であり、(4)ブロック共重合体
の水添物(B)の数平均分子量が30000〜3000
00である、ことを特徴とする柔軟でかつ耐候性、表面
特性に優れるだけでなく透明性を有するアクリル系熱可
塑性樹脂組成物が提供される。
(A)は、メタクリル酸メチルを70重量%以上含んで
いることが必要であり、これにより機械的強度、耐熱
性、耐候性、発色性、着色性等の性質が良好なものとな
る。
基の炭素数が1〜8である少なくとも1種のアクリル酸
アルキルエステルは0〜30重量%の範囲の量で用いら
れ、その具体例としてはアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシルなどが挙げられる。
和化合物は0〜20重量%の範囲の量で用いられ、その
具体例としてはメタクリル酸、メタクリル酸金属塩、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸s−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル
酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、メ
タクリル酸シクロヘキシルなどのメタクリル酸エステル
化合物、酢酸ビニルなどのビニルエステル化合物、スチ
レン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、
無水マレイン酸、マレイン酸モノ、及びジアルキルエス
テル、N−フエニルマレイミドなどのマレイミド系化合
物などが挙げられる。これらの化合物は1種以上を任意
に組合せて任意の比率で使用することができる。
は20℃、クロロホルム中で測定した固有粘度が0.1
〜0.35dl/gの範囲にあることが重要である。固
有粘度が0.1dl/gよりも小さい場合には強度、耐
候性及び耐熱性が激しく損なわれ、所望の樹脂組成物が
得られない。また固有粘度が0.35dl/gよりも大
きい場合、互いの樹脂同士の混和性が低下し、その結果
表面の肌荒れ、層間剥離等を引き起こしやすく、所望の
良好な成形物が安定して得られない。
化重合、懸濁重合等の一般の重合手法によって製造が可
能であり、またその製造方法には特に制限はない。
るブロック共重合体の水添物は、芳香族ビニル化合物か
らなる重合体ブロック(a)と、イソプレン単独重合体
またはイソプレン−ブタジエン共重合体の部分的もしく
は完全な水添物であり、イソプレンとブタジエンの重合
比が40/60〜100/0の範囲にある重合体ブロッ
ク(b)とを有する。
スチレン、α−メチルスチレンなどであり、これらは単
独で、もしくは2種以上を組合せて使用することができ
る。(B)成分中の重合体ブロック(a)は、数平均分
子量が3000〜30000の範囲にあることが必要で
あり、さらに該重合体ブロック(a)は重合体ブロック
(b)との合計重量に対する割合で10〜60重量%の
範囲にあることが必要である。
体の形状について厳密な意味での制限はないが、一般的
には芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロック(a)
と、共役ジエンからなる重合体ブロック(b)とが、
(a−b)n、(a−b)n−a、(b−a)n−a
[nは1以上の整数]の形状のものがよく、なかでもa
−b−aの形状のものがアクリル系樹脂と混合の際の作
業性、得られる樹脂の性能の点からより好ましく用いら
れる。
とブタジエンの重量比(イソプレン/ブタジエン)は4
0/60〜100/0、より好ましくは50/50〜1
00/0の範囲内にあることが必要であり、その分子鎖
の一次構造はランダム、及びブロックのいずれの構造を
有していてもよい。
るブロック(b)の不飽和二重結合が水添されている必
要があり、耐熱性及び耐候性を考慮すると水添率は70
%以上であることが好ましい。
の水添物(B)はさらに数平均分子量が30000〜3
00000の範囲にあることが必要であり、これにより
該ブロック共重合体の水添物は熱可塑性の性質が発現
し、かつアクリル系樹脂との混和性が良好なものとな
る。
共重合体の水添物の製造は、通常行われる有機アルカリ
金属触媒を用いるアニオンリビング重合などによりポリ
マーを得、ついでこれを水添することによってなしう
る。例えば、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム
などのアニオン重合開始剤を用いてヘキサン、ヘプタ
ン、シクロヘキサンなどの飽和脂肪族炭化水素化合物、
またはベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素化合物を溶媒に用いて30から60℃の温度条件下
で、芳香族ビニル化合物とイソプレン、ブタジエンなど
の共役ジエン系単量体を系内に逐次添加して重合させる
ことによりブロック共重合体を得る方法、あるいは上記
と同様の条件下にて、芳香族ビニル化合物とイソプレ
ン、ブタジエンなどの共役ジエンを重合させることによ
り2元ブロック共重合体のリビングポリマーを製造し、
これを1,2−ジブロモエタン、1,4−ジブロモブタ
ン、1,4−ジクロロベンゼンなどのジハロゲン化合物
によってカップリング処理することにより得る方法が例
示される。
がって水添することで水添物とされる。水添触媒として
は均一系触媒、または不均一系触媒を用いることができ
る。均一系触媒としては有機遷移金属触媒(例えばニッ
ケルアセチルアセトナート、コバルトアセチルアセトナ
ート、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルトなど)
とアルミニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属など
の金属のアルキル化物との組合せによるチーグラー触媒
などが用いられ、これらは水添に供されるブロック共重
合体の二重結合当り0.01〜0.1mol%程度使用
される。この場合の水添反応は常温〜150℃、常圧〜
50kg/cm2 の水素圧下で行われ、約1〜50時間
で終了する。反応終了後、容器中に酸性の水を加え、激
しく撹拌させることで水添触媒を水中に溶解させる。相
分離している2相のうちの水相を除去し、さらに溶媒を
留去することで、目的とするブロック共重合体の水添物
を得る。
ト、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、白金などの金
属触媒を単独でもしくはこれらの金属化合物をシリカ、
ケイソウ土、アルミナ、活性炭などに担持して用い、そ
の量はブロック重合体の重量に対して0.5〜10重量
%が適当である。水添反応は常温〜250℃、常圧〜2
00kg/cm2 の水素圧下で行われ、約1〜50時間
で終了する。反応終了後、容器から反応生成物を取り出
し、触媒を濾別し、得られた濾液から溶媒を留去するこ
とで、目的とするブロック共重合体の水添物を得る。
を10/90〜90/10の範囲の重量比で混合し、使
用することによって、柔軟性に富むだけでなく加工性と
耐候性に優れ、かつ透明感を有する熱可塑性樹脂組成物
を得ることができる。さらに、該組成物に対してさらに
高い耐候性が要求される場合は、(A)成分と(B)成
分とを25/75〜90/10の範囲の重量比で用いる
のがよい。
充填剤、顔料などの各種添加剤を任意に含有することが
できる。その例を示すならば、例えばカーボンブラッ
ク、マイカ、ガラス繊維、炭素繊維などの補強剤、アル
ミナ、タルク、ゼオライト、フェライト、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウムなどの充填剤、染料、顔料、難
燃剤、紫外線吸収剤、その他機能性添加剤として用いら
れる有機系、または無機系添加剤などである。またその
添加量は一般に用いられる量の範囲であり、例えば全樹
脂組成物100重量部に対して0.001〜50重量
部、または場合によりこれ以上の量を用いることができ
る。さらに本発明の熱可塑性樹脂組成物は、所望により
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン
類、ポリブテン、ポリイソブチレン、プロセスオイル等
のオレフィン系可塑剤を、物性を損なうことのない範囲
で含有することができる。
の慣用の方法で行うことができ、その方法に特に制限は
ない。例えば通常の押出機、ニーダーなどの溶融混練機
によって溶融状態で混合する方法で行うことができる。
またその際、(A)および(B)の各成分を同時に溶融
混練してもよく、またあらかじめ任意の選択によって一
方を溶融混練した物に対して残りの成分を添加して溶融
混練してもよい。その際、各原料樹脂が溶融流動する温
度以上で、しかも劣化を起こさない範囲の温度で混練す
ることが必要であり、その温度は具体的には150〜3
00℃の範囲であるが、より好適な温度は180〜28
0℃で行われる。
する。なお、各実施例における部は重量部を表す。また
各物性は次に示す方法によって求めた。 (1)固有粘度:クロロホルム中に一定濃度のアクリル
系樹脂を溶解して、20℃にて自動粘度計(仏fica
社製)にて測定した。 (2)引張物性試験:JISK−7113に準拠、射出
成型により成型したダンベル2号試験片を用いて測定し
た。 (3)硬度:ASTMD−2240、またはJISK−
6301に準拠して測定した。 (4)鉛筆擦傷性:JISK−5400に準拠した方
法、装置により擦傷性を評価した。 (5)全光線透過率:可視光線の吸収スペクトルより算
出した。 (6)分散状態:溶体窒素中にて冷却した試験片を破断
し、その破断面を走査型電子顕微鏡にて観察、分散粒子
の平均粒子径を測定して評価した。
よび飽和熱可塑性エラストマーは以下のようにして製造
した。
でメタクリル酸メチル425部、アクリル酸メチル55
部、ラウリルパーオキサイド2.5部、ラウリルメルカ
プタン4部の混合溶液を仕込み、撹拌しながら窒素で雰
囲気を置換した後、80℃まで昇温し2時間、次いで9
5℃で1時間重合して、水洗、乾燥し、ビーズ状の重合
物を得た。このビーズ状重合物の20℃、クロロホルム
中で測定した固有粘度は0.283dl/gであった。
でメタクリル酸メチル460部、アクリル酸メチル40
部、ラウリルパーオキサイド2.5部、ラウリルメルカ
プタン3.5部の混合溶液を仕込み、撹拌しながら窒素
で雰囲気を置換した後、80℃まで昇温して2.5時
間、次いで95℃で1時間重合して、水洗、乾燥し、ビ
ーズ状の重合物を得た。このビーズ状重合物の20℃、
クロロホルム中で測定した固有粘度は0.314dl/
gであった。
でメタクリル酸メチル460部、アクリル酸メチル40
部、ラウリルパーオキサイド2.5部、ラウリルメルカ
プタン1部の混合溶液を仕込み、撹拌しながら窒素で雰
囲気を置換した後、80℃まで昇温して2.5時間、次
いで95℃で1時間重合して、水洗、乾燥し、ビーズ状
の重合物を得た。このビーズ状重合物の20℃、クロロ
ホルム中で測定した固有粘度は0.488dl/gであ
った。
キサン500部及びs−ブチルリチウム14.3部を仕
込み、50℃に昇温して、滴下漏斗よりスチレン48部
を連続的に仕込み、次いでイソプレン304部を連続的
に仕込み、その後にスチレン48部を連続的に仕込んで
10時間重合を行った。その後反応系を水素で置換し、
ケイソウ土担持ニッケル触媒を8部加えて15kg/c
m2 の水素圧下、150℃で10時間反応させた。反応
生成物をシクロヘキサンで希釈して触媒を濾別し、次い
で濾液を減圧下で濃縮乾燥して飽和熱可塑性エラストマ
ー(1)を得た。NMRによりスチレン−水添イソプレ
ン−スチレンの3元ブロック共重合体であることを確認
し、スチレン含有量は24.7%であった。またGPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)の分析か
ら、スチレンブロックの数平均分子量は3,800、イ
ソプレンブロックの数平均分子量は23,200、全体
の数平均分子量は30,800であった。ヨウ素価によ
る水添率は98.9%であった。
キサン500部及びs−ブチルリチウム16.9部を仕
込み、50℃に昇温して、滴下漏斗よりスチレン60部
を連続的に仕込み、次いでイソプレン280部を連続的
に仕込み、その後にスチレン60部を連続的に仕込んで
7時間重合を行った。その後反応系を水素で置換し、ケ
イソウ土担持ニッケル触媒を25部加えて15kg/c
m2 の水素圧下、150℃で7時間反応させた。反応生
成物をシクロヘキサンで希釈して触媒を濾別し、次いで
濾液を減圧下で濃縮乾燥して飽和熱可塑性エラストマー
(2)を得た。NMRによりスチレン−水添イソプレン
−スチレンの3元ブロック共重合体であることを確認
し、スチレン含有量は30.8%であった。またGPC
の分析から、スチレンブロックの数平均分子量は5,5
00、イソプレンブロックの数平均分子量は24,10
0、全体の数平均分子量は35,100であった。ヨウ
素価による水添率は93.2%であった。
キサン500部及びs−ブチルリチウム9部を仕込み、
50℃に昇温して、滴下漏斗よりスチレン120部を連
続的に仕込み、次いでイソプレン160部を連続的に仕
込み、その後にスチレン120部を連続的に仕込んで7
時間重合を行った。その後反応系を水素で置換し、ケイ
ソウ土担持ニッケル触媒を20部加えて15kg/cm
2 の水素圧下、150℃で10時間反応させた。反応生
成物をシクロヘキサンで希釈して触媒を濾別し、次いで
濾液を減圧下で濃縮乾燥して飽和熱可塑性エラストマー
(3)を得た。NMRによりスチレン−水添イソプレン
−スチレンの3元ブロック共重合体であることを確認
し、スチレン含有量は61.1%であった。またGPC
の分析から、スチレンブロックの数平均分子量は21,
400、イソプレンブロックの数平均分子量は27,2
00、全体の数平均分子量は70,000であった。ヨ
ウ素価による水添率は93.2%であった。
て表3に示す組成で混合し、窒素雰囲気下で密閉式ニー
ダー中に供給、230℃、100rpmの条件で5分間
溶融混合した。得られた混合物を熱プレス成形にて各種
試験片に成形して測定した物性を表3に示す。
するアクリル系樹脂と、特定の構造、物性を有する飽和
熱可塑性エラストマーを混合することにより、柔軟性に
富むだけでなく加工性と耐候性に優れ、かつ透明性を有
する熱可塑性樹脂組成物が提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】 メタクリル酸メチルを主成分とするアク
リル系樹脂(A)10〜90重量部、および芳香族ビニ
ル化合物からなる重合体ブロック(a)と、イソプレン
またはイソプレンとブタジエンとからなる重合体ブロッ
ク(b)とを有するブロック共重合体の水添物(B)9
0〜10重量部を含有してなる熱可塑性樹脂組成物にお
いて、 アクリル系樹脂(A)が(1)メタクリル酸メチル70
〜100重量%、アルキル基の炭素数が1〜8である少
なくとも1種のアクリル酸アルキルエステル0〜30重
量%及びこれらと共重合可能な他のエチレン性不飽和化
合物0〜20重量%からなり、(2)20℃、クロロホ
ルム中で測定した固有粘度が0.1〜0.35dl/g
であり、ブロック共重合体の水添物(B)が(1)ブロ
ック共重合体の水添物(B)中の個々の重合体ブロック
(a)の数平均分子量が3000〜30000であり、
(2)ブロック共重合体の水添物(B)における重合体
ブロック(a)の全体の含有量が10〜60重量%であ
り、(3)重合体ブロック(b)におけるイソプレンと
ブタジエンの重量比が40/60以上、100/0以下
であり、(4)ブロック共重合体の水添物(B)の数平
均分子量が30000〜300000である、ことを特
徴とするアクリル系熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14011393A JP2967015B2 (ja) | 1993-05-19 | 1993-05-19 | 熱可塑性樹脂組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14011393A JP2967015B2 (ja) | 1993-05-19 | 1993-05-19 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06329865A true JPH06329865A (ja) | 1994-11-29 |
JP2967015B2 JP2967015B2 (ja) | 1999-10-25 |
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ID=15261221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14011393A Expired - Lifetime JP2967015B2 (ja) | 1993-05-19 | 1993-05-19 | 熱可塑性樹脂組成物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2967015B2 (ja) |
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