JPH06220124A - エポキシ変性ブロック重合体およびその組成物 - Google Patents
エポキシ変性ブロック重合体およびその組成物Info
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- JPH06220124A JPH06220124A JP984793A JP984793A JPH06220124A JP H06220124 A JPH06220124 A JP H06220124A JP 984793 A JP984793 A JP 984793A JP 984793 A JP984793 A JP 984793A JP H06220124 A JPH06220124 A JP H06220124A
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Abstract
表面上に浮き出てこないようなゴム状重合体の改質剤、
改質助剤、接着剤、シーラントを開発する。 【構成】 1,2−ビニル結合含有量が20%以下であ
るポリブタジエンブロックセグメント、(B) ポリブタジ
エンあるいはビニル芳香族化合物−ブタジエン共重合体
であって、ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量が
30−95%であるブロックセグメントからなり、かつ
ブロック構造がA−(B−A)nまたは (A−B)m
(ただし、nは1以上、mは2以上)で表されるポリス
チレン換算重量平均分子量が2万〜80万のブロック重
合体のブタジエン部分を2〜90%エポキシ化されたエ
ポキシ変性ブロック重合体、およびそれを含む熱可塑性
樹脂。 【効果】 本ブロック重合体は、ポリアミド、ポリエス
テルなどとの相溶性に極めて優れており、様々な要求性
能に幅広く対応しうる。
Description
重合体およびその組成物に関し、さらに詳しくは各種ゴ
ム状または樹脂状重合体の改質剤または改質助剤、接着
剤、シーラント等として好適な新規なエポキシ変性ブロ
ック共重合体および該重合体を用いた、耐衝撃性、成形
加工性および成形品表面性に優れた組成物に関する。
として、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロ
プレンのようなジエン系ホモポリマーの他にこれらに部
分的にビニル系化合物が含まれるポリマーが知られてい
る。かかるポリブタジエン系化合物は、その加工品がゴ
ム状弾性物質として広く利用されているが、多くの熱硬
化性樹脂や熱可塑性樹脂に添加され、衝撃強度の向上、
可撓性の付与、成形収縮や成形クラックの防止、接着性
能の向上、耐水性の向上等、種々の目的を持って、他の
ポリマーの改質としても利用されている。
ンセグメントと1,2−ビニル構造の多いポリブタジエ
ンセグメントからなるステレオブロック重合体は、室温
で優れたエラストマ−弾性を示す熱可塑性エラストマー
であることが知られている。しかしながら、ポリブタジ
エン系化合物は、無極性であるため、極性ゴムや極性樹
脂に対する相溶性が低く、改質剤としての性能に劣る欠
点がある(特開昭55−144039号公報、特開昭5
6−16537号公報)。
脂、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹
脂は、優れた機械的強度、電気的特性、耐薬品性、成形
加工性および成形品表面性に優れるために、自動車分
野、電気電子分野等に幅広く使用されている。これらの
樹脂はノッチを付けた後の耐衝撃性に劣るために、改質
剤としてゴム質重合体や可塑化剤などを配合する方法が
採られている。
重合体を用いた場合、耐衝撃性は改良されるが、成形加
工性に劣る欠点があり、また可塑剤を用いた場合には、
成形品の表面上に可塑化剤が浮き出てくるために表面性
が低下するという欠点がある。
質剤、改質助剤、接着剤、シーラント等においての高性
能化が要求されている。
ビニル結合含量が20%以下であるポリブタジエンブロ
ックセグメント(以下「ブロックA」という)、(B) ポ
リブタジエンあるいはビニル芳香族化合物−ブタジエン
共重合体であって、ブタジエン部分の1,2−ビニル結
合含量が30〜95%であるブロックセグメントからな
り、かつブロック構造がA−(B−A)nまたは(A−
B)m(ただし、nは1以上、mは2以上)で表される
直鎖状あるいは分岐状のポリスチレン換算重量平均分子
量が2万〜80万のブロック重合体のブタジエン部分を
2〜90%エポキシ化されたことを特徴とするエポキシ
変性ブロック重合体(以下「エポキシ変性ブロック重合
体」という)を提供するものである。
ブロック重合体99〜1重量%、ならびに(ロ)熱可塑
性樹脂および/またはゴム質重合体1〜99重量%を含
有する熱可塑性組成物(I)」ということがある)を提
供するものである。
重合体は、1,2−ビニル結合含有量が20%以下であ
るポリブタジエンブロックセグメント(A) と、ポリブタ
ジエンあるいはビニル芳香族化合物−ブタジエン共重合
体であって、ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量
が30〜95%であるブロックセグメント(B) からな
り、かつブロック構造がA−(B−A)nまたは(A−
B)m(ただし、nは1以上、mは2以上)で表される
直鎖状あるいは分岐状のブロック重合体のブタジエン部
分を過酸類、ハイドロパーオキサイド類などにより2〜
90%エポキシ化することによって得られるものであ
る。
20%を超えた場合には、得られるエポキシ変性ブロッ
ク重合体の力学的性質が劣るために好ましくない。
香族化合物としては、スチレン、t−ブチルスチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベ
ンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチ
ル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p
−アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げら
れ、特に、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
このビニル芳香族化合物の使用量は、ブロックBを構成
する単量体の35重量%以下、好ましくは30重量%以
下、さらに好ましくは25重量%以下であり、35重量
%を超えるとブロックBのガラス転移温度が上昇し、得
られるエポキシ変性ブロック重合体の力学的性質が劣る
ために好ましくない。
2−ビニル構造は、通常、30〜95%、好ましくは3
5〜95%、さらに好ましくは40〜90%であり、3
0%未満あるいは95%を超えると、エポキシ化後、得
られるエポキシ変性ブロック重合体の力学的性質が劣る
ために好ましくない。
比率は、ブロックAが10〜90重量%、好ましくは1
5〜85重量%、ブロックBが90〜10重量%、好ま
しくは85〜15重量%である。ブロックAが10重量
%未満、ブロックBが90重量%を超えた場合には、結
晶性のブロックセグメントが不足し、エポキシ変性ブロ
ック重合体の力学的性質が劣るために好ましくない。ま
た、ブロックAが90重量%を超え、ブロックBが10
重量%未満の場合には、エポキシ変性ブロック重合体の
硬度が上昇し、熱可塑性エラストマーとして不適当にな
るので好ましくない。
平均分子量は通常、5000以上、好ましくは、10000 以
上、さらに好ましくは 15000以上であることが望まし
く、5000未満ではエポキシ変性ブロック重合体の力学的
性質が劣るために好ましくない。ブロック重合体全体の
ポリスチレン換算重量平均分子量は、20,000〜600,00
0、好ましくは40,000〜550,000 、さらに好ましくは70,
000〜500,000 であり、20,000未満では力学的性質が不
足し、一方200,000 を超えるとエポキシ化反応が困難と
なるので、好ましくない。
ロックAおよびブロックBのブタジエン部分の二重結合
の少なくとも90%、好ましくは95〜100%が水添
されて飽和されていることが必要であり、90%未満で
は耐熱性、耐候性、耐オゾン性に劣るものとなる。
体は、ブロックA、ブロックBを有機溶媒中でリビング
アニオン重合し、ブロック重合体を得たのち、さらにこ
のブロック重合体をエポキシ化することによって得られ
る。前記有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、キシレンなどの炭化水素溶媒が用いられ
る。
としては、有機リチウム化合物が好ましい。この有機リ
チウム化合物としては、有機モノリチウム化合物、有機
ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が用いられ
る。これらの具体例としては、エチルリチウム、n−プ
ロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリ
チウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウ
ム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウ
ム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられ、単量体1
00重量部当たり0.20〜0.2重量部の量で用いら
れる。
ジエン部分のビニル結合含量の調節剤としてルイス塩
基、例えばエーテル、アミンなど、具体的にはジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブ
チルエーテル、高級エーテル、またエチレングリコール
ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテルなどのポリエチレン
グリコールのエーテル誘導体、アミンとしてはテトラメ
チルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンな
どの第3級アミンなどが挙げられ、前記有機溶媒ととも
に用いられる。
50℃で実施される。
て実施しても、また熱除去をしないで上昇温度下にて実
施してもよい。
法でもよいが、一般に前記有機溶媒中で、前記アルカリ
金属化合物などの重合開始剤を用いて、まずブロックA
を重合し、続いてブロックBを重合する。
は、カップリング剤を添加することにより下記一般式 A−(B−A)n (A−B)m 《式中、nは1以上、好ましくは2〜4の整数を、また
mは2以上、好ましくは2〜4の整数を示す》で表され
るような、重合体分子鎖が延長または分岐されたブロッ
ク共重合体であってもよい。
アジピン酸ジエチル、ジビニルベンセン、テトラクロロ
ケイ素、ブチルトリクロロケイ素、テトラクロロスズ、
ブチルトリクロロスズ、ジメチルクロロケイ素、テトラ
クロロゲルマニウム、1,2−ジブロムエタン、1,4
−クロルメチルベンゼン、ビス(トリクロルシリル)エ
タン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシアネー
ト、1,2,4−ベンゼントリイソシアネートなどが挙
げられる。
物結合含量は、各段階における重合時のモノマーの供給
量で調節され、共役ジエンのビニル結合含量は、前記ミ
クロ調整剤の成分を変量することにより調節される。さ
らに、重量数平均分子量は、重合開始剤、例えばn−ブ
チルリチウムの添加量で調節される。
方法について、さらに具体的に説明すると、まずブロッ
ク重合体を得るには、例えばsec−ブチルリチウムな
どの有機リチウム化合物を開始剤として真空下あるいは
高純度窒素気流下、第1段目にベンゼンあるいはシクロ
ヘキサンなどの有機溶媒を重合溶媒として1,3−ブタ
ジエンを重合することにより、ブロックAとなる低ビニ
ルポリブタジエンブロックを重合し、続いてテトラヒド
ロフランあるいはジエチルエーテルなどのミクロ調整剤
および第2段目用の1,3−ブタジエンを添加し、重合
完結後、ジメチルジクロロシランなどのカップリング剤
を計算量添加し、A−Bジブロック重合体をカップリン
グすることにより、A−B−Aからなるトリブロック重
合体が得られる。
ることにより、複数のA−Bブロックを枝状に持つ分岐
状マルチブロック重合体が得られる。
をサンプルし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)によって測定することにより、ブロックA
の分子量が求められる。同様に、第2段目の終了時のサ
ンプルのGPC測定により得られる分子量値から、第1
段目の分子量を差し引くことにより、第2段目の分子量
が求められる。従って、A−B−Aトリブロック重合体
の場合のブロックBの分子量は、GPC測定から求めら
れた第2段目の分子量の2倍となる。
体をエポキシ化することにより、本発明で使用されるエ
ポキシ変性ブロック共重合体が得られる。
体は、前記のブロック重合体を過酸類、ハイドロパーオ
キサイド類などのエポキシ化剤と反応させ得られる。
酸、トリフルオロ過酢酸などがある。 このうち、過酢
酸は工業的に大量に製造されており、安価に入手でき、
安定度も高いので好ましいエポキシ化剤である。
水素、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンパーオキサイド等がある。
いることができる。
カリや硫酸などの酸を触媒として用い得る。また、ハイ
ドロパーオキサイド類の場合、タングステン酸と苛性ソ
ーダの混合物を過酸化水素と、あるいは有機酸を過酸化
水素と、あるいはモリブデンヘキサカルボニルをターシ
ャリブチルハイドロパーオキサイドと併用して触媒効果
を得ることができる。
て溶媒使用の有無や反応温度を調節して行う。用いるエ
ポキシ化剤の反応性によって使用できる反応温度域は定
まる。 好ましいエポキシ化剤である過酢酸についてい
えば0〜70℃が好ましい。0℃以下では反応が遅く、
70℃では過酢酸の分解がおきる。
ターシャリブチルハイドロパーオキサイド/モリブデン
二酸化物ジアセチルアセトナート系では同じ理由で20
℃〜150℃が好ましい。
希釈による安定化などの目的で使用することができる。
過酢酸の場合であれば芳香族化合物、エーテル類、エス
テル類などを用いることができる。
モル比は不飽和結合をどれくらい残存させたいかなどの
目的に応じて変化させることができる。エポキシ基が多
い化合物が目的の場合、エポキシ化剤は不飽和基に対し
て等モルかそれ以上加えるのが好ましい。ただし、経済
性、および副反応の問題から2倍モルを越えることは通
常不利であり、過酢酸の場合1〜1.5倍モルが好まし
い。
によって反応粗液から取り出すことができるが、濃縮前
に反応粗液を水洗または中和水洗を行うのが好ましい。
えば重合体溶液にアセトンまたはアルコールなどを加え
て沈殿させる方法、重合体溶液を熱湯中に攪拌下、投入
し溶媒を蒸留除去する方法などで行うことができる。
から低沸点成分を除去するには薄膜式蒸発器などを用い
ることができる。
キシ基の量は通常、ブロック重合体を構成するジエン分
子に対して、2〜90%、好ましくは5〜70%であ
り、2%未満では、相溶性が改善されず相分離が起こ
り、一方、90%を超えても、期待される効果、相溶性
などに及ぼすより以上の効果は期待し難く、特にゲル化
などの副反応を重合体の単離中に起しやすくなるので好
ましくない。
(イ)前記エポキシ変性ブロック重合体99〜1重量
%、ならびに(ロ)熱可塑性樹脂および/またはゴム質
重合体1〜99重量%を含有するものである。
性樹脂は、加熱により溶融し、任意の形状に成形し得る
ものを総称する。この熱可塑性樹脂の具体例としては、
ポリオレフィン樹脂、ナイロン4,6、ナイロン6、ナ
イロン6,6などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエ
ステルエラストマーなどの結晶性熱可塑性重合体、AB
S樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、MBS樹脂などのゴ
ム変性重合体、アニオン−スチレン共重合体、スチレン
−メチルメタクリレート共重合体、ポリスチレン、ポリ
メチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリフェニ
レンオキサイドなどの非晶性熱可塑性重合体、あるいは
炭素数2〜8のα−モノオレフィンを主たる繰り返し構
造単位とする重合単位に他の重合体がグラフト重合した
グラフト重合体、例えばエチレン−プロピレン共重合体
にアクリロニトリル−スチレン共重合体がグラフト重合
したグラフト重合体、エチレン−ブテン共重合体にアク
リロニトリル−スチレン共重合体がグラフト重合したグ
ラフト重合体、エチレン−ブテン共重合体にブチルアク
リレート−メチルメタクリレート共重合体がグラフト重
合したグラフト重合体、エチレン−ブテン共重合体にメ
チルメタクリレート共重合体がグラフト重合したグラフ
ト重合体などが挙げられ、特にポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミドエラストマ
ー、ポリエステルエラストマーなどは、組成物の耐熱性
を向上させる成分として好ましい。
くは結晶性熱可塑性重合体および炭素数2〜8のα−モ
ノオレフィンを主たる繰り返し構造単位とする重合体に
他の重合体がグラフト重合したグラフト重合体が挙げら
れる。
あるゴム質重合体とは、天然ゴムおよび合成ゴムを総称
するものである。このゴム質重合体の具体例としては、
スチレン−ブタジエンゴムおよびその水素添加物、イソ
プレンゴム、ニトリルゴムおよびその水素添加物、クロ
ロプレンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−ブ
テンゴム、エチレン−ブテン−ジエンゴム、アクリルゴ
ム、α,β−不飽和ニトリル−アクリル酸エステル−共
役ジエン共重合ゴム、塩素化ポリエチレンゴム、フッ素
ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒド
リンゴム、多硫化ゴム、スチレン−ブタジエンブロック
重合体およびその水素添加物などが代表的なものとして
挙げられる。これらのゴム質重合体のなかでも、好まし
くはスチレン−ブタジエンゴムの水素添加物、ニトリル
ゴムの水素添加物、エチレン−プロピレンゴム、エチレ
ン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、
エチレン−ブテン−ジエンゴム、アクリルゴム、塩素化
ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレ
タンゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、スチ
レン−ブタジエンブロック重合体の水素添加物、α,β
−不飽和ニトリル−アクリル酸エステル−共役ジエン共
重合ゴムなどの、本質的に飽和あるいは不飽和度の小さ
いゴム、およびこれらに官能基を付与した変性ゴムであ
る。
(イ)エポキシ変性ブロック重合体と、(ロ)熱可塑性
樹脂および/またはゴム質重合体とを主成分とするが、
その配合割合は、(イ)成分99〜1重量%、好ましく
は95〜5重量%、さらに好ましくは90〜10重量
%、(ロ)成分1〜99重量%、好ましくは5〜95重
量%、さらに好ましくは10〜90重量%である。
場合には、物性の改良効果が不充分であり、一方1重量
%未満ではエラストマーとしての種々の物性が劣るので
好ましくない。また、(ロ)成分が1重量%未満では
(ロ)成分の添加による物性の改善効果が認められず、
一方99重量%を超えて使用すると熱可塑性エラストマ
ーとしての特徴を失うことになるので好ましくない。
幅広い範囲のものであるが、その理由は(イ)成分であ
るエポキシ変性ブロック重合体がゴム状の極めた柔軟な
形態から、樹脂の硬い形態まで幅広く変化するためであ
る。
を用いるか、ゴム質重合体を用いるか、あるいは両者を
混合して用いるかは、主として(イ)成分の性状と得よ
うとする組成物の目的によるものである。
ロックAが40重量%以下であれば、(イ)成分はゴム
状の柔軟な性状を示すため、(ロ)成分として熱可塑性
樹脂を配合し、バランスのとれた熱可塑性重合体組成物
を得るように設計を行うことが望ましい。一方、(イ)
成分中のブロックAが60重量%以上であれば、(イ)
成分は比較的樹脂の性質を示すため、(ロ)成分として
ゴム質重合体を配合し、熱可塑性エラストマーとしての
設計を行うことが望ましい。(イ)成分中のブロックA
の含量が40重量%を超え、60重量%未満であれば、
(ロ)成分として熱可塑性樹脂およびゴム質重合体を併
用して総合的にバランスのとれた熱可塑性エラストマー
として設計することが望ましい。
せの内容については、(イ)成分の性状と(ロ)成分で
ある使用される重合体の関係を一般化して述べたもので
あって、本発明の組成物は前記の内容に限定されるもの
ではなく、目的に応じて(ロ)成分の内容を選択するこ
とができる。また、(ロ)成分で用いられる重合体は、
複数の熱可塑性樹脂および/または複数のゴム質重合体
を混合して使用してもよい。さらに、(ロ)成分として
熱可塑性樹脂およびゴム質重合体を併用して用いる場合
には、それぞれを任意の割合で目的とする最終組成物の
性能に応じて使用することができる。さらに、本発明で
は、(イ)成分であるエポキシ変性ジエン系重合体の固
有の性質、すなわち異種高分子間の相溶化剤として働く
という性質を生かして、組成物の設計を行うこともでき
る。一般に、ブロック重合体を相溶化剤として使用する
場合には、その添加量は数重量%程度で充分であること
が知られている。本発明の(イ)成分の最低使用量が1
重量%であるのは、(イ)成分を相溶化剤として使用す
ることを考慮しているためである。
いる場合には、(ロ)成分として熱可塑性樹脂およびゴ
ム質重合体を併用する。ここで、(イ)成分が相溶化剤
として効果的に作用するのは、特定の熱可塑性樹脂と特
定のゴム質重合体の組み合わせからなるものが挙げられ
る。この場合、例えば熱可塑性樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン−1などのポリオレ
フィン系樹脂、炭素数2〜8のα−モノオレフィンを主
たる構成物質とする重合体に他の重合体がグラフト重合
したグラフト重合体などが挙げられる。また、この場合
のゴム質重合体としては、エチレンプロピレンゴム、エ
チレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴ
ム、エチレン−ブテン−ジエンゴムなどのモノオレフィ
ン系共重合ゴム、塩素化ポリエチレンゴム、スチレン−
ブタジエンゴムの水素添加物、ニトリルゴムの水素添加
物、スチレン−ブタジエンブロック重合体の水素添加物
などを挙げることができる。
合わせは、本発明の変性ブロック重合体の基本構造であ
るポリオレフィン構造と類似の構造を有する重合体から
なる組み合わせである。しかしながら、本発明のエポキ
シ変性ブロック重合体は、エポキシ基を有することか
ら、官能基間の化学反応を通じて、通常、ポリオレフィ
ン構造を有する重合体とは、非相溶であった重合体との
相溶化剤として働くものである。本発明のエポキシ変性
ブロック重合体が、相溶化剤として効果的に働くポリオ
レフィン系樹脂と非相溶性の熱可塑性樹脂としては、ナ
イロン4,6、ナイロン6、ナイロン6,6などのポリ
アミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラス
トマーなどが挙げられる。
ゴム質重合体としては、アクリルゴム、エピクロルヒド
リンゴム、α,β−不飽和ニトリル−アクリル酸エステ
ル−不飽和ジエン共重合ゴム、ウレタンゴムなどを挙げ
ることができる。
でも、前記以外の熱可塑性樹脂および/またはゴム質重
合体が配合されていてもよい。
(イ)成分と(ロ)成分とを単純に混練りすることによ
って優れた性能を発揮する熱可塑性エラストマーを得る
ことができるが、とくに(ロ)成分としてゴム質重合体
を必須の成分とする場合、あるいは(イ)成分をゴム成
分とし(ロ)成分として熱可塑性樹脂を配合する場合に
は、(イ)成分であるゴム成分および/または(ロ)成
分であるゴム質重合体を架橋する成分の存在下に、構成
される(イ)〜(ロ)成分を剪断変形を与えながら混練
り(加熱溶融混練り)することによって、さらに優れた
性能の組成物(以下「組成物(I)」ということがあ
る)を得ることができる。
のゴムの架橋に使用されるもの、例えば「架橋剤ハンド
ブック」(山下晋三、金子東助著、大成社刊)などに記
載のものが使用できる。この好ましい架橋剤としては、
イオウ、イオウ化合物、p−ベンゾキノンジオキシム、
p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシム、4,4´−
ジチオ−ビス−ジモルホリン、ポリ−p−ジニトロソベ
ンゼン、テトラクロロベンゾキノン、アルキルフェノー
ル−ホルムアルデヒド樹脂、臭素化アルキルフェノール
−ホルムアルデヒド樹脂などの樹脂加硫剤、アンモニウ
ムベンゾエート、ビスマレイミド化合物、ジエポキシ化
合物、ジカルボン酸化合物、ジオール化合物、ジアミン
化合物、アミノ樹脂、有機金属塩、金属アルコキシド、
有機金属化合物、有機過酸化物などが挙げられる。
て使用する事ができる。また、架橋剤の種類によって
は、他の化合物と組み合わせて使用することによりさら
に効率よく架橋が進行する場合がある。特に、イオウあ
るいはイオウ化合物を架橋剤として使用する場合には、
イオウの架橋反応を促進する加硫促進剤、加硫促進助
剤、活性剤を併用することが望ましく、適切な組み合わ
せ、使用量などは、例えば前述の文献を活用して決定す
ることができる。また、有機過酸化物を架橋剤として用
いる場合には、架橋助剤を併用する方法が好ましい。
メチレンチウラムペンタスルフィド、メルカプトベンゾ
チアゾールなどのイオウ化合物、オキシムニトロソ化合
物、エチレングリコールジメタクリレート、アリールメ
タクリレート、トリアリールシアヌレート、ジアリール
フタレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジビニルアジペート、無水マレイン酸、ビスマレイ
ミド化合物、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、ジビニルベンゼンなどの単量体類、液状ポリブタジ
エン、液状スチレンーブタジエン共重合体、ポリ1,2
−ブタジエンなどのポリマー類が挙げられる。使用する
架橋剤は、(ロ)成分中のゴム質重合体の性状を充分に
考慮して決定することが望ましい。
ることにより解決可能であるが、ゴム質重合体の架橋度
を充分に高くできないという限界がある。この根本的な
解決方法としては、使用するゴム質重合体として、官能
基、例えばカルボキシ基、酸無水物基、ヒドロキシ基、
エポキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、イソシアネート
基、スルホニル基またはスルホネート基などを含有する
ものを使用し、該官能基と反応する成分を架橋剤として
使用する方法が挙げられる。この官能基を含有するゴム
質重合体としては、例えば官能基を有する単量体を共重
合する方法、あるいは既知のグラフト反応によってゴム
質重合体に導入する方法などが挙げられる。この際、架
橋剤として使用される成分は、ゴム質重合体中の官能基
と置換反応を行う多官能性の物質であり、低分子物質あ
るいは高分子量物質であってもよい。具体的には、カル
ボキシ基を含有するゴム質重合体は、ジアミノ化合物、
ビスオキサゾリン、ジエポキシ化合物、ジオール化合物
などによって容易に架橋することができる。
ゴム質重合体は、ジアミノ化合物が架橋剤として有効で
ある。さらに、ゴム質重合体が、不飽和結合部分を含む
場合には、ジチオール化合物、ビスマレイミドが、架橋
剤として使用できる。さらに、ゴム質重合体として、ア
クリルゴムあるいはアクリル酸エステルを主たる構成成
分とするものを使用する場合には、ジアミノ化合物が有
効である。
された重合体をゴム質重合体として使用する場合には、
ジチオール化合物が架橋剤として効果的である。
は、(イ)成分に導入されるエポキシ基と同じものでも
よい。この場合、架橋剤として使用される多官能性物質
により、(イ)成分の架橋も起こり得る。
エポキシ基を減少させたり、エポキシ変性ブロック重合
体のベースとなるブロック重合体を適当量混合するなど
の方法を用いることによって解決できる。
I)は、架橋されたゴム質重合体に、適当量の(イ)成
分がグラフトした構造を与える。このような構造物は、
しばしば最も優れた力学的性質を示すものであり、本発
明の組成物としては好ましいものの一つである。
終組成物に要求される性能によって適宜定めることがで
きる。適切な架橋系の選択および使用量は、前述の文献
などを参考として決定することが望ましい。通常は、ゴ
ム質重合体100重量部に対して架橋剤0.1〜8重量
部、加硫促進剤0.1〜10重量部、加硫促進助剤0.
5〜10重量部、活性剤0.5〜10重量部、架橋助剤
0.1〜10重量部の範囲で適宜使用される。
して使用し、架橋可能な成分として(イ)成分のみ、あ
るいはこれとゴム質重合体が併用される場合には、架橋
剤としては有機過酸化物と架橋助剤からなる系が好まし
い。
減期温度が150℃以上であるものが好ましく、例えば
2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−ベンゾイル−パーオ
キシヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ−t−ブチルパ
ーオキシバレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキ
シ−ジ−イソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパー
オキサイド、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−t−ブ
チルパーオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパーイオキサ
イド、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ−t−ブチルパ
ーオキシヘキシン−3などが好ましい例である。
性の単量体、あるいはラジカル架橋性の重合体が好まし
い。この架橋助剤としては、ジビニルベンゼン、ビスマ
レイミド、トリメチロールプロパントリアクリレート、
トリメチロールプロパンメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、アルミニウムアクリレー
ト、アルミニウムメタクリレート、亜鉛メタクリレー
ト、亜鉛アクリレート、マグネシウムアクリレート、マ
グネシウムメタクリレート、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテー
ト、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、液
状ポリブタジエン、液状ポリ1,2−ブタジエンなどが
好ましい例である。
組成物中の(イ)成分あるいは(イ)成分と他のゴム質
重合体の合計100重量部に対して有機過酸化物の酸素
量が0.001〜0.1モルになるように算出して添加
することが好ましく、0.001モル未満では充分な架
橋がかからないので好ましくなく、一方0.1モルを超
えて使用してもより以上の架橋は期待できず、経済的で
ないうえ、他の好ましくない副反応、例えば重合体の分
解などを起こしやすいので好ましくない。
助剤中の不飽和二重結合量が、添加した有機過酸化物中
の活性酸素量の1/4〜40倍当量になるように選択し
て使用することが望ましい。1/4倍当量未満では、架
橋助剤を添加したことによる架橋効率の向上という点か
らあまり期待できず、充分な架橋がかからないので好ま
しくなく、一方40倍当量を超えて使用してもより以上
の架橋は期待できず、経済的でない。
分を含有する熱可塑性重合体組成物は、通常の混練り装
置、例えばラバーミル、プラベンダーミキサー、バンバ
リーミキサー、加圧ニーダー、二軸押し出し機などが使
用できるが、密閉式あるいは開放式であっても、不活性
ガスによって置換できるタイプが好ましい。
て溶融する温度であり、通常、140〜300℃、好ま
しくは160〜280℃の範囲であることが望ましい。
および混練り装置に依存するため一概に論じられない
が、加圧ニーダー、バンバリーミキサーなどを混練り装
置として使用する場合には、通常、約5〜40分程度で
ある。
括混練りしてもよく、また任意の成分を混練りしたの
ち、残りの成分を添加し混練りする多段分割混練り法を
とることもできる。
に応じて各種添加剤、例えば老化防止剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、シリカ、タルク、カーボンなどの無機物充
填剤、可塑剤、オイルなどの軟化剤を配合して使用する
ことができる。
説明するが、本発明の主旨を越えない限り、本発明はか
かる実施例により限定されるものではない。
特に断らない限り重量基準である。 実施例1〜3《エポキシ変性ブロック重合体の調整》 ジャケット付反応器にブロック重合体A300g、シク
ロヘキサン1500gを仕込み、反応温度30℃に保っ
て溶解させ、30%過酢酸の酢酸エチル溶液172gを
連続滴下させ反応させた。過酢酸の反応率が99%以上
に達した段階で反応を完結させた。できあがったエポキ
シ変性ブロック重合体を得るためメタノールで再沈殿さ
せ乾燥した。これをエポキシ変性重合体Iとし、エポキ
シ当量は465であった。
ック重合体Bを用いてエポキシ変性重合体II(エポキシ
当量705)、ブロック共重合体Cを用いてエポキシ変
性重合体III(エポキシ当量1050)を得た。
して、一辺10cmの正方形の板とし、ダンベルカッター
で切り抜いて測定の試験片とした。
01に準じて行った。結果を第1表に示す。
に示す配合処方に従い、190℃に温度調整されたラボ
プラストミルにエポキシ変性ブロック重合体単独、
(イ)エポキシ変性ブロック重合体ならびに(ロ)熱可
塑性樹脂および/またはゴム質重合体、あるいはブロッ
ク重合体単独を添加し、80r.p.m.で約10分間混合し
た。この混合物を排出し、熱ロールでシート化したの
ち、プレス成形して、一辺10cmの正方形の板とし、ダ
ンベルカッターで切り抜いて測定の試験片とした。
成分および(ロ)成分が完全に溶融したのを確認したの
ち、添加した。架橋剤は、添加後80r.p.m.で混合を続
行し、ラボプラストミルに付属のトルクメーターで軸ト
ルクを観察し、最大トルク値を示した時点から約3〜5
分混合を続行し、排出した。多くの場合、架橋剤添加か
ら排出まで20分以内であった。
01に準じて行った。結果を第1表に示す。
シ変性ブロック重合体の製造例、実施例4〜10は、本
発明の熱可塑性重合体組成物の製造例であり、いずれも
物性値が優れている。
として未変性のブロック重合体を用いた組成物例であ
り、破断伸びが悪く、実用に適したものではない。
スチレンブロック重合体を使用した例であり、力学的性
質はほぼ同等であったが、溶融粘度が高く、加工性に劣
るものであった。(以下余白) 表 1 実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ブロック重合体 種類 量 エポキシ変性重合体 種類 A B C A A B C A A C 量 100 100 100 60 70 30 5 40 40 80 熱可塑性樹脂 種類 (1) (2) (1) (1) (3) (4) (3) 量 40 30 30 50 60 60 20 ゴム質重合体 種類 (5) (5) 量 40 45 架橋剤配合 樹脂加硫剤 1.0 1.0 塩化スズ二水物 0.2 0.2 t−PBO 0.8 0.5 0.8 TAC 1.0 BMI 1.0 実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 物性 引張強度 120 160 100 310 320 240 200 150 250 150 (Kg/cm2) 破断伸び 1000 1000 1000 460 450 510 520 760 510 900 (%) 100%伸長時 永久伸び(%) 15 16 15 20 30 25 30 20 25 20 硬さ 76 70 64 95 100 89 93 90 93 82 (JIS A) 80℃での 引張強度保持率 35 30 30 65 65 60 70 70 70 50 (%) 表 2 比較例 1 2 3 4 ブロック重合体 種類 A A B 量 60 70 5 エポキシ変性重合体 種類 (6) 量 60 熱可塑性樹脂 種類 (1) (2) (1) (1) 量 40 30 50 40 ゴム質重合体 種類 (5) 量 45 架橋剤配合 樹脂加硫剤 塩化スズ二水物 t−PBO TAC BMI 上記表1及び表2中の( )の物質は以下を表わす。
ルエラストマ−) (4)グリラックスA−250(大日本インキ製、エチレ
ンプロピレン系ゴム) (5)JSR EP57P(日本合成ゴム製、エチレンプ
ロピレン系ゴム) (6)シェル製、カリフレックス TR1101 上記表1及び表2中の塩化スズ二水物以外の各種架橋剤
は以下を表わす。
ド樹脂 t−PBO :ジ-t-ブチルパ−オキサイド TAC :トリアリ−ルイソシアヌレ−ト BMI :ビスマレイミド 100%伸長時永久伸び(%)の×は測定不可を表わ
す。
は、オレフィン構造でありながら、ポリアミド、ポリエ
ステルなどとの相溶性に極めて優れており、該ブロック
重合体を用いたポリマーブレンドは、産業界から寄せら
れる様々な要求性能に幅広く対応することができる。
熱可塑性エラストマーとしての性能を活用した本発明の
熱可塑性重合体組成物は、従来にない組成物であり、そ
の具体的用途として、自動車車両部品としては、内装表
皮材、ラックアンドピニオンブーツ、ベローズ、バキュ
ームコネクター、チューブ、サイドモール、ヘッドレス
ト、レギュレーター、アームレスト、シフトレバーブー
ツ、ウェザーストリップ、エアスポイラー、サスペンシ
ョンブーツ、ベルトカバー、ホイルカバー、ノブ類、バ
ンパー、サイトシールド、バンパーモールなど、工業部
品としては、油圧ホース、エアチューブ、ゴムホース、
アウトカバー、各種ガスケット、コンテナ、O−リン
グ、パッキング材など、また各種カラータイル、床材、
家具、家電表皮材、電動防止材、スポーツ用品、特にグ
リップ表皮材などに使用できる。
Claims (1)
- 【請求項1】(1)(A) 1,2−ビニル結合含有量が20
%以下であるポリブタジエンブロックセグメント、(B)
ポリブタジエンあるいはビニル芳香族化合物−ブタジエ
ン共重合体であって、ブタジエン部分の1,2−ビニル
結合含量が30−95%であるブロックセグメントから
なり、かつブロック構造がA−(B−A)nまたは(A
−B)m(ただし、nは1以上、mは2以上)で表され
る直鎖状あるいは分岐状のポリスチレン換算重量平均分
子量が2万〜80万のブロック重合体のブタジエン部分
を2〜90%エポキシ化されたことを特徴とするエポキ
シ変性ブロック重合体。 (2)(イ)請求項1記載のエポキシ変性ブロック共重合
体99〜1重量%、ならびに(ロ)熱可塑性樹脂および
/またはゴム質重量体1〜99重量%を含有する熱可塑
性重合体組成物。
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