JP3008585B2 - 変性熱可塑性樹脂 - Google Patents

変性熱可塑性樹脂

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JP3008585B2 JP3205973A JP20597391A JP3008585B2 JP 3008585 B2 JP3008585 B2 JP 3008585B2 JP 3205973 A JP3205973 A JP 3205973A JP 20597391 A JP20597391 A JP 20597391A JP 3008585 B2 JP3008585 B2 JP 3008585B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共役ジエンと芳香族ビ
ニル化合物からなるブロック共重合体の水素添加物の存
在下に、芳香族ビニル化合物および/または(メタ)ア
クリル酸エステルを主とした単量体をグラフト共重合し
て得られる、着色性などの成形外観、耐薬品性および低
温での耐衝撃性が著しく改良され、かつ耐候性および成
形加工性に優れた変性熱可塑性樹脂、および特に透明性
に優れた変性熱可塑性樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】主鎖に実質的に不飽和結合を含まないE
PM、EPDMをゴム成分として用いたスチレン、アク
リロニトリルなどとのグラフト共重合体(AES樹脂)
は、共役ジエン系ゴムを用いたABS樹脂に比べ、紫外
線、酸素およびオゾンに対する抵抗性が大きく、格段に
耐候性が良いことが知られている。
【0003】しかしAES樹脂には、次のような問題が
ある。 ABS樹脂と比べると、特に彩やかな色、濃い色に
おいて鮮明さと深みが不足し、同じ程度の色の濃さに着
色するためには、多量の着色剤が必要であり、着色性に
劣る。
【0004】 耐薬品性が劣る。AES樹脂は、耐候
性に優れていることから、自動車外装部品などとして使
用されているが耐薬品性が劣るため、耐薬品性が要求さ
れる成形材料ではゴム量を低減させるなどの対策が必要
であり、その結果強度が低下し、使用部位や使用方法な
どが制約される。
【0005】 ABS樹脂に比べ耐寒性、特に低温に
おける耐衝撃性に劣っている。このため、耐候性に優れ
ているという大きな長所があるにもかかわらず、その使
用範囲は著しく制限される。低温での耐衝撃性を改良す
るために、ABS樹脂をポリマーブレンドするなどの試
みがなされているが、AES樹脂の耐候性を保持したま
ま、低温での耐衝撃性を改良することは困難である。
【0006】また、ポリメタクリル酸メチル樹脂または
メタクリル酸メチルを主成分とした樹脂は、一般に 透
明性、光沢、耐候性などの特性に優れており、自動車部
品、電気関係部品、ディスプレーなどの様々な分野で使
用されているが、衝撃強度が低いという欠点がある。
【0007】この衝撃強度を改良するために、ポリブタ
ジエンなどのジエン系ゴムの存在下にメタクリル酸メチ
ル、スチレン、アクリロニトリルなどからなるビニル系
単量体混合物を重合するにあたって、ジエン系ゴムの屈
折率とビニル系単量体混合物を単独で重合したとき得ら
れる重合体の屈折率とが実質的に一致するように、ビニ
ル系単量体混合物の組成を選択する方法が知られてい
る。
【0008】この方法によって得られたメタクリル酸メ
チル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂やメタクリル
酸メチル−ブタジエン−スチレン−アクリロニトリル共
重合体樹脂などは、種々の分野で利用されている。
【0009】しかしこれらの樹脂は、分子主鎖に不飽和
二重結合を含有しているため、紫外線や空気中の酸素に
よって劣化し、変色や耐衝撃性の低下など、いわゆる耐
候性が悪いという致命的な欠点がある。
【0010】本発明者らは、耐候性を改良するために、
ジエン系ゴムの代わりに、エチレン−プロピレン系ゴム
を用いる方法を試みたが、エチレン−プロピレン系ゴム
は屈折率が低く、単量体混合物の屈折率と一致させるこ
とができないため、十分な透明性が得られず、着色性が
低いという欠点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、こうし
た点に関して鋭意検討した結果、特定の水素化ブロック
共重合体をゴム成分として用い、これに特定の単量体を
グラフト共重合することにより、着色性、耐薬品性、耐
候性、低温での耐衝撃性および成形加工性に著しく優れ
た樹脂を得ることに成功し、さらに、該ゴム成分の存在
下に、特定の条件を満足するビニル系単量体混合物をグ
ラフト重合することにより、透明性に優れ、耐薬品性、
耐候性、低温での耐衝撃性および成形加工性に著しく優
れた樹脂を得ることに成功し、本発明に至ったものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ビニ
ル結合含量が25%以下である共役ジエン重合体ブロッ
クセグメント(A)と、共役ジエン重合体あるいは芳香
族ビニル化合物−共役ジエン共重合体であり、共役ジエ
ン部分のビニル結合含量が25〜95%であるブロック
セグメント(B)からなり、ブロック構造がA−(B−
A)n または(A−B)m (ただし、nは1以上、mは
1以上の整数)で表されるブロック共重合体であって、
芳香族ビニル化合物/共役ジエンの割合が重量比で0〜
50/100〜50、(A)/(B)の割合が重量比で
5〜95/95〜5であり、かつ共役ジエン部分を90
%以上水素添加してなる水素化ブロック共重合体(I)
の存在下に、芳香族ビニル化合物および/または(メ
タ)アクリル酸エステルからなる単量体30〜100重
量%と、シアン化ビニル化合物70〜0重量%がグラフ
ト共重合されていることを特徴とする変性熱可塑性樹脂
(以下、請求項1記載の変性熱可塑性樹脂という。)な
らびに、上記水素化ブロック共重合体(I)の存在下
に、芳香族ビニル化合物および/または(メタ)アクリ
ル酸エステルからなる単量体と、シアン化ビニル化合物
をグラフト共重合した変性熱可塑性樹脂であって、水素
化ブロック共重合体(I)の屈折率と、上記単量体の混
合物の共重合体の屈折率との差が0.01以下になるよ
うに、単量体混合物の組成が選択されていることを特徴
とする変性熱可塑性樹脂(以下、請求項2記載の変性熱
可塑性樹脂という。)を提供するものである。
【0013】上記水素化ブロック共重合体(I)の製造
に用いる共役ジエンモノマーとしては、ブタジエン、イ
ソプレン、ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン
などが挙げられるが、好ましくはブタジエンである。ま
た、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、パラメチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、
N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニル
ピリジンなどが挙げられ、特にスチレン、パラメチルス
チレンおよびα−メチルスチレンが好ましい。
【0014】水素化ブロック共重合体(I)中のブロッ
ク(A)は、水素添加により通常の低密度ポリエチレン
(LDPE)に類似の構造を示す結晶性のブロックセグ
メントになる。
【0015】ブロック(A)中のビニル結合含量は、通
常25%以下であるが、好ましくは20%以下、さらに
好ましくは15%以下である。ブロック(A)中のビニ
ル結合含量が25%を超えると、水素添加後の結晶性が
低下し、樹脂の耐薬品性が劣る。
【0016】ブロック(B)に使用する芳香族ビニル化
合物の量は、水素化ブロック共重合体(I)全体の50
重量%以下、好ましくは40重量%以下、さらに好まし
くは30重量%以下である。50重量%を超えると、耐
衝撃性が劣る。また、ブロック(B)中の共役ジエン部
分のビニル結合含量は、25〜95%であり、好ましく
は30〜75%、さらに好ましくは35〜65%であ
る。ビニル結合含量が25%未満では、水素化したとき
ポリエチレン連鎖が生成し、95%を超えると、水素化
したときポリブテン−1連鎖が生成し、いずれも樹脂の
耐衝撃性が劣る。なお、ブロック(B)が芳香族ビニル
化合物と共役ジエン化合物との共重合体である場合は、
ランダム共重合体あるいはブロック共重合体のどちらで
もよく、さらに双方が存在していてもよい。
【0017】水素化ブロック共重合体(I)中に占める
ブロック(A)およびブロック(B)の比率は、通常ブ
ロック(A)が5〜95重量%でブロック(B)が95
〜5重量%であり、好ましくはブロック(A)が10〜
85重量%でブロック(B)が90〜15重量%であ
る。ブロック(A)が5重量%未満でブロック(B)が
95重量%を超える場合は、結晶性のブロックセグメン
トが不足し、耐薬品性が低下する。また、ブロック
(A)が95重量%を超えブロック(B)が5重量%未
満の場合は、水素化ブロック共重合体(I)の硬度が上
昇し、樹脂の耐衝撃性が低下する。
【0018】さらに、水素化ブロック共重合体(I)
は、ブロック(A)およびブロック(B)の共役ジエン
部分の二重結合の少なくとも90%、好ましくは95〜
100%が水素添加されていることが必要である。水素
添加率が90%未満では耐候性に劣るものになる。
【0019】なお、ブロック(A)およびブロック
(B)の数平均分子量は、通常5,000以上、好まし
くは10,000以上、さらに好ましくは15,000
以上である。5,000未満では水素化ブロック共重合
体(I)の力学的性質が劣り、樹脂の耐衝撃性が低下す
る。またブロック共重合体の数平均分子量は好ましくは
20,000〜1,000,000、さらに好ましくは
50,000〜500,000である。
【0020】水素化ブロック共重合体(I)は、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸などのα,β
−不飽和カルボン酸の酸無水物で酸変性するか、あるい
はグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジル
エーテル、ビニルグリシジルエーテルなどのエポキシ基
を有する不飽和化合物で変性してもよい。変性された水
素化ブロック共重合体のグラフト体は塩化ビニル樹脂な
どの他の樹脂とブレンドしたときの相溶性が良好で、性
能が向上する。
【0021】水素化ブロック共重合体(I)の分子量分
布(Mw/Mn)は、好ましくは10以下,さらに好ま
しくは7.5以下である。10を超えると、成形外観が
悪くなる。
【0022】水素化ブロック共重合体(I)は、ブロッ
ク(A)とブロック(B)を有機溶媒中でリビングアニ
オン重合してブロック共重合を得たのち、さらにこのブ
ロック共重合体を水素添加することによって得られる。
【0023】上記有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、シク
ロヘキサン、ベンゼン、キシレンなどの炭化水素溶媒を
用いることができる。
【0024】重合開始剤として用いる有機アルカリ金属
化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。この
有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合
物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物な
どを用いることができる。これらの具体例としては、エ
チルリチウム、イソプロピルリチウム、n−プロピルリ
チウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウ
ム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウ
ム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられ、単量体1
00重量部当たり0.02〜0.2重量部の割合で用い
られる。
【0025】水素化ブロック共重合体(I)の製造の際
には、ミクロ構造、すなわち共役ジエン部分のビニル結
合含量の調整剤としてルイス塩基、例えばエーテル、ア
ミンなどを用いることができ、具体的にはジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブチル
エーテル、高級エーテル、またエチレングリコールジブ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチ
レングリコールジメチルエーテルなどのポリエチレング
リコールのエーテル誘導体、アミンとしてはテトラメチ
ルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンなど
の第3級アミンなどが挙げられ、上記有機溶媒とともに
用いられる。
【0026】さらに、重合反応は、通常−30℃〜15
0℃で実施される。さらに、重合は、一定温度にコント
ロールして実施しても、また熱除去をしないで上昇温度
下にて実施してもよい。
【0027】水素化ブロック共重合体(I)をブロック
共重合体にする方法は、いかなる方法でもよいが、一般
には上記有機溶媒中で、上記アルカリ金属化合物などの
重合開始剤を用いて、まずブロック(A)を重合し、続
いてブロック(B)を重合することにより行う。
【0028】このようにして得られたブロック共重合体
にカップリング剤を添加することにより、下記一般式で
表されるような、重合体分子鎖が延長または分岐された
ブロック共重合体が得られる。 A−(B−A)n (A−B)m (式中、nは1以上、好ましくは1〜4の整数を示し、
mは1以上、好ましくは2〜4の整数を示す。)
【0029】このとき用いるカップリング剤としては、
アジピン酸ジエチル、ジビニルベンゼン、テトラクロロ
ケイ素、ブチルトリクロロケイ素、テトラクロロスズ、
ブチルトリクロロスズ、ジメチルクロロケイ素、テトラ
クロロゲルマニウム、1,2−ジブロムエタン、1,4
−クロルメチルベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エ
タン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシアネー
ト、1,2,4−ベンゼントリイソシアネートなどが挙
げられる。
【0030】このブロック共重合体の芳香族ビニル化合
物結合含量は、各段階における重合時のモノマー供給量
で調節され、共役ジエンのビニル結合含量は、上記ミク
ロ調整剤の成分を変量することにより調節される。さら
に、数平均分子量は、重合開始剤、例えばn−ブチルリ
チウムの添加量により調節される。
【0031】このようにして重合されたブロック共重合
体を水素添加することにより、本発明において用いる水
素化ブロック共重合体(I)が得られる。
【0032】水素化反応は、上記のブロック共重合体を
不活性溶媒中に溶解し、20〜150℃で、1〜100
kg/cm2 の加圧水素下で水素化触媒の存在下に行わ
れる。水素化に使用する不活性溶媒としては、ヘキサ
ン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、
エチルベンゼンなどの炭化水素溶媒、およびメチルエチ
ルケトン、酢酸エチル、エチルエーテル、テトラヒドロ
フランなどの極性溶媒が挙げられる。
【0033】また、水素化触媒としては、ジシクロペン
タジエニルチタンハライド、有機カルボン酸ニッケル、
有機カルボン酸ニッケルと周期律表第I〜III族の有
機金属化合物からなる水素化触媒、カーボン、シリカ、
ケイソウ土などで担持されたニッケル、白金、パラジウ
ム、ルテニウム、レニウム、ロジウム金属触媒やコバル
ト、ニッケル、ロジウム、ルテニウム錯体、あるいはリ
チウムアルミニウムハイドライド、p−トルエンスルホ
ニルヒドラジド、さらにはZr−Ti−Fe−V−Cr
合金、Zr−Ti−Nb−Fe−V−Cr合金、LaN
5 合金などの水素貯蔵合金なども挙げられる。
【0034】これらの水素化触媒のうちでも、有機リチ
ウムとコバルトの有機カルボン酸塩からなる触媒、例え
ば、n−ブチルリチウムとコバルトオクテートからなる
触媒が好ましい。この場合、Li/Co=2.0〜2.
5/1(モル比)が適当である。
【0035】本発明に使用される水素化ブロック共重合
体(I)のジエン部分の二重結合の水素化率は、水素化
触媒と水素化化合物の添加量、水素添加反応時の水素圧
力、反応時間を変えることにより調節できる。
【0036】水素化されたブロック共重合体は、触媒の
残渣を除去し、フェノール系またはアミン系の老化防止
剤を添加したのち、重合体溶液から容易に単離すること
ができる。
【0037】水素化ブロック共重合体(I)の単離は、
例えば重合体溶液に、アセトンまたはアルコールなどを
加えて沈澱させる方法、重合体溶液を熱湯中に攪拌しな
がら投入し、溶媒を蒸留除去する方法などにより行うこ
とができる。
【0038】本発明の変性熱可塑性樹脂(請求項1記載
の変性熱可塑性樹脂と請求項2記載の変性熱可塑性樹脂
との総称)は、水素化ブロック共重合体(I)の存在下
に、単量体を例えば乳化重合法、塊状重合法、溶液重合
法、懸濁重合法などによりラジカル重合することにより
得られる。
【0039】本発明の変性熱可塑性樹脂において用いる
単量体成分は、芳香族ビニル化合物および/または(メ
タ)アクリル酸エステルからなる単量体と、シアン化ビ
ニル化合物である。
【0040】上記単量体成分として、芳香族ビニル化合
物とシアン化ビニル化合物を主成分とする単量体を用い
た場合、得られる変性熱可塑性樹脂は、シアン化ビニル
化合物を用いないで得られたものに比べ、優れた耐薬品
性を有しており、本発明の目的とする効果の一段と優れ
たものになる。
【0041】上記芳香族ビニル化合物としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、ビニルキシ
レン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノブ
ロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロスチレン、
p−ターシャリ−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビ
ニルナフタレンなどが挙げられ、これらは単独でまたは
2種以上組み合せて使用される。好ましい芳香族ビニル
化合物は、スチレンまたは芳香族ビニル化合物中にスチ
レンを50重量%以上含んだものである。
【0042】上記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレ
ート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアク
リレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリ
レート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート
などのアクリル酸アルキルエステル;メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘ
キシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタ
クリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタク
リレートなどのメタクリル酸アルキルエステルなどが挙
げられる。
【0043】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、単独で重合したとき、その重合体のガラス転
移温度(示差走査熱量計(DSC)で測定)が50℃以
上で、アルキル部分の炭素数が1〜10のものが好まし
く、さらに好ましくは炭素数が1〜6、特に好ましくは
1〜4のものである。
【0044】上記メタクリル酸エステルとアクリル酸エ
ステルの中ではメタクリル酸エステルの方が好ましい。
その例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタ
クリル酸t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ヘキシル、ヒドロキシ基を有するノル
ボルネン誘導体の(メタ)アクリルエステルなどが挙げ
られる。
【0045】上記シアン化ビニル化合物としては、アク
リロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、好
ましくはアクリロニトリルである。
【0046】その他、必要に応じて使用される単量体と
しては、例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水
シトラコン酸などの不飽和酸無水物;アクリルアミド、
メタクリルアミドなどの不飽和アミド;アクリル酸、メ
タクリル酸などの不飽和酸など、また、マレイミド、N
−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−(p
−メチルフェニル)マレイミド、N−フェニルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのα−またはβ
−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物などが挙げられ、
これらは、本発明の変性熱可塑性樹脂に支障のない範囲
で、単独でまたは2種以上組み合せて使用される。
【0047】本発明の変性熱可塑性樹脂においては、単
量体成分として芳香族ビニル化合物とシアン化ビニル化
合物を使用することにより、耐衝撃性、耐薬品性がさら
に優れたものが得られ、芳香族ビニル化合物と(メタ)
アクリル酸アルキルエステルを用いることにより、耐候
性がさらに優れたものが得られる。このとき、シアン化
ビニル化合物としてはアクリロニトリルが好ましく、
(メタ)アクリル酸エステルとしてはメチルメタクリレ
ートが好ましい。
【0048】本発明の変性熱可塑性樹脂中の水素化ブロ
ック共重合体(I)の含有量は、目的に応じて任意に選
ぶことができるが、該樹脂の耐衝撃性を損なわないため
には5〜45重量%、好ましくは10〜40重量%であ
る。
【0049】本発明の変性熱可塑性樹脂において用いる
好ましい単量体成分の組み合せの具体例を以下に例示す
る。この中で特に好ましいのはである。 スチレン−アクリロニトリル スチレン−メチルメタクリレート スチレン−アクリロニトリル−メチルメタクリレー
【0050】上記のスチレンの一部または全部をα−メ
チルスチレンで置き換えることにより、耐熱性を付与す
ることができる。また、スチレンの一部または全部をハ
ロゲン化スチレンで置き換えることにより、難燃性を付
与することができる。さらに、上記の単量体成分の組み
合わせでメチルメタクリレートを併用すると、本発明の
変性熱可塑性樹脂の透明性が向上し、優れた着色性が得
られる。
【0051】本発明の変性熱可塑性樹脂のメチルエチル
ケトン可溶分の固有粘度〔η〕(30℃で測定)は、好
ましくは0.2dl/g以上、さらに好ましくは0.2
5〜1.5dl/g、特に好ましくは0.3〜1.2d
l/gである。
【0052】また、本発明の変性熱可塑性樹脂のグラフ
ト率は、好ましくは5%以上、さらに好ましくは10〜
100%、特に好ましくは20〜90%である。グラフ
ト率が5%以下の場合、衝撃強度は十分であるが、耐薬
品性が著しく低下し、また着色性、ウェルド外観の成形
外観も悪くなる。
【0053】請求項1記載の変性熱可塑性樹脂において
は、芳香族ビニル化合物および/または(メタ)アクリ
ル酸エステルからなる単量体とシアン化ビニル化合物と
の使用比率は、30〜100/70〜0、好ましくは3
5〜98/65〜2、さらに好ましくは40〜95/6
0〜5(重量%)である。
【0054】特に、単量体成分として芳香族ビニル化合
物とシアン化ビニル化合物を用いる場合、好ましい使用
比率は芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物=3
0〜98/70〜2、さらに好ましくは60〜95/4
0〜5(重量%)である。
【0055】請求項2記載の変性熱可塑性樹脂において
は、芳香族ビニル化合物および/または(メタ)アクリ
ル酸エステルからなる単量体と、シアン化ビニル化合物
をグラフト共重合するにあたって、水素化ブロック共重
合体(I)の屈折率と上記単量体の混合物の共重合体の
屈折率の差が0.01以下、好ましくは0.005以下
となるように単量体混合物の組成を選択する。
【0056】ここで両者の屈折率の差が0.01を超え
る場合には、請求項2記載の変性熱可塑性樹脂の透明性
が低下する。なお、単量体混合物のみからなるマトリッ
クス樹脂の屈折率は、理論式から計算することができ、
また、あらかじめその組成からなる単量体混合物を重合
して得た樹脂の屈折率を測定することにより知ることが
できる。
【0057】請求項2記載の変性熱可塑性樹脂において
は、芳香族ビニル化合物および/または(メタ)アクリ
ル酸エステルと、シアン化ビニル化合物との使用割合は
特に限定されず、水素化ブロック共重合体(I)の屈折
率に応じて決めることができるが、好ましくは30〜9
8/70〜2重量%であり、さらに好ましくは50〜9
5/50〜5重量%であり、特に好ましくは60〜90
/40〜10重量%である。
【0058】請求項2記載の変性熱可塑性樹脂における
水素化ブロック共重合体(I)の含有量(以下、ゴム含
有量という)は、目的に応じて任意に選ぶことができる
が、樹脂の耐衝撃性、成形性や透明性を満足するため
に、その範囲は好ましくは5〜80重量%、さらに好ま
しくは5〜60重量%である。ゴム含有量が5重量%未
満では耐衝撃性の不十分な樹脂しか得られず、また80
重量%を超えると表面硬度が低下するため好ましくな
い。
【0059】請求項2記載の変性熱可塑性樹脂の重合方
法としては、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法およ
び乳化重合法などの公知の方法が採用できるが、なかで
も溶液重合法および懸濁重合法が好ましい。
【0060】かくして得られる請求項2記載の変性熱可
塑性樹脂は、透明性、耐候性、耐薬品性、耐衝撃性、成
形加工性が優れており、これら特性を生かした種々の用
途に広く利用することができる。
【0061】本発明の変性熱可塑性樹脂には、目的に応
じて下記のような他の重合体をブレンドすることができ
る。
【0062】例えば、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレン
エーテル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、
ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、ハ
イインパクトポリスチレン、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、ABS樹脂、スチレン−メタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、塩素
化ポリエチレン、本発明以外のAES樹脂、EPR、E
PDM、1,2−ポリブタジエンなどが挙げられる。こ
れらは1種または2種以上で使用することができる。
【0063】また、上記のように屈折率をコントロール
した透明性を有する請求項2記載の変性熱可塑性樹脂
は、目的に応じてメタクリル酸エステル重合体、スチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、スチレン−α
−メチルスチレン−メタクリル酸メチル−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル−マレイ
ミド共重合体などの他の重合体を配合して、透明性を有
する樹脂組成物とすることができる。
【0064】ただし配合する他の重合体としては、透明
性の観点から請求項2記載の変性熱可塑性樹脂との屈折
率の差が0.01以下、好ましくは0.005以下のも
のが好ましい。
【0065】なお、本発明の変性熱可塑性樹脂およびこ
れを用いた組成物に対し、ヒンダートフェノール系、リ
ン系、硫黄系等の酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、滑剤、着色剤、難燃剤、補強剤などの通常用いられ
る添加剤を添加することができる。
【0066】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。以下の実施例において「部」「%」はすべて
重量による。
【0067】なお各種物性試験法は、下記要領に従って
測定した。 屈折率 アッペ屈折率計により25℃で測定した。 アイゾット衝撃強度 ASTM D−256(断面1/4×1/2インチ、ノ
ッチ付き) 全光線透過率、曇価 ASTM D−1003(3.2mm厚) 耐候性 カーボンアークを光源とするサンシャインウェザオメー
ター(スガ試験機(株)WEL−6XS−DC)に1,
000時間曝露し、アイゾット衝撃強度を測定し、保持
率を算出した。試験条件 ブラックパネル温度 : 63±3℃ 槽内湿度 : 60±5%RH 降雨サイクル : 2時間毎に18分 カーボン交換サイクル : 60Hr アイゾット衝撃強度 : ASTM D−256(断
面1/8×1/2インチ)
【0068】 落錘衝撃強度 デュポンインパクトテスターを用いて打撃棒先端R=1
/2″で、厚み1.6mmの成形品の落錘衝撃強度を測
定した。 メルトフローレート(MFR) ASTM D−1238 (9/10min) 成形外観(着色性) 変性熱可塑性樹脂を下記のように黒色配合し、押出し機
を通して着色ペレットを得、それを成形して色調評価プ
レートを得た。黒色配合の着色性については、色差計に
て明度を測定し、マンセル色表値(値が大きいほと着色
性は悪い)で表した。黒色配合 樹脂 100 カーボンブラック 0.5 ステアリン酸カルシウム 0.3
【0069】 耐薬品性 黒色ペレット(配合樹脂100部、カーボンブラック
0.5部、ステアリン酸カルシウム0.3部)による成
形品(配向プレート 2.4mm厚)に、市販のレギュ
ラーガソリンを滴下し、30秒放置したのち表面を拭き
取り、乾燥後異常の有無を判断した。 判定 ◎ 表面に傷は全く認められない ○ 表面に若干傷が認められる △ 表面にかなりの傷が認められる × 表面がぼろぼろになっている グラフト率の測定方法 グラフト重合体の一体量(X)をアセトン中に投入し、
振とう機で2時間振とうし、遊離の共重合体を溶解させ
る。遠心分離機を用いて、この溶液を23,000rp
mで30分遠心分離し不溶分を得る。次に、120℃で
1時間真空乾燥し、不溶分(Y)を得る。グラフト率
は、次式より算出した。
【0070】〔変性熱可塑性樹脂のゴム成分となる水素
化ブロック共重合体の重合〕 〔水素化ブロック共重合体a〕5リットルのオートクレ
ーブに脱気・脱水したシクロヘキサン1000g、テト
ラヒドロフラン50gおよび1,3−ブタジエン30g
を仕込んだのち、n−ブチルリチウム0.09gを加え
て、重合温度が70℃の等温重合を行った。転化率がほ
ぼ100%になったのち、テトラヒドロフラン1750
g、1,3−ブタジエン40gおよびスチレン30gを
添加し、70℃のままでさらに重合を続けた。
【0071】転化率がほぼ100%になったのち、ジメ
チルジクロロシラン0.0728gを加え、30分間カ
ップリング反応を行い、A−B−Aトリブロック共重合
体(未水素化重合体)を得た。次に、上記ポリマー溶液
に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール
0.2g、チタノセンジクロライド0.4gおよびトリ
エチルアルミニウム0.54gを加え、70℃で、水素
圧5.0kgf/cm2 の条件下で2時間水素化反応を
行った。得られた反応液を室温に冷却し、スチームスト
リッピングにより脱溶媒したのち、120℃ロールで乾
燥させ、水素化ブロック共重合体aを得た。得られた水
素化ブロック共重合体aの分子特性を表1に示した。
【0072】〔水素化ブロック共重合体b〜d、イ〜
ヘ〕表1〜3に示したポリマー構造特性になるようにモ
ノマー組成、重合助剤、重合条件を変更し、それ以外は
水素化ブロック共重合体aと同様にして表1〜2の水素
化ブロック共重合体を得た。なお、a〜dは、本発明の
範囲内の水素化ブロック共重合体であり、イ〜ヘは本発
明の範囲外の水素化ブロック共重合体である。
【0073】
【表1】
【表2】
【0074】〔実施例1〕リボン型攪拌翼を備えた内容
積10リットルのステンレス型オートクレーブに、あら
かじめ均一溶液にしたベースゴムとして表1に示した水
素化ブロック共重合体(以下ゴム成分という)a22重
量部、スチレン55重量部、トルエン130重量部およ
びターシャリ−ドデシルメルカプタン0.1重量部の混
合溶液を仕込み攪拌しながら昇温し、50℃でアクリロ
ニトリル23重量部、ベンゾイルパーオキサイド0.5
重量部、ジクミルパーオキサイド0.1重量部を添加
し、さらに昇温し、80℃に達したのちは、80℃で一
定に制御しながら攪拌回転数100rpmにて重合反応
を行った。反応開始後、6時間目から1時間かけて12
0℃まで昇温し、さらに2時間反応を行って反応を終了
した。なお、重合率は97%であった。
【0075】100℃まで冷却したのち、2,2′−メ
チレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
0.2重量部を添加し、反応混合物をオートクレーブよ
り抜き出して、水蒸気蒸留により未反応物単量体と溶媒
を留去し、細かく粉砕したのち、40mmφベント押出
し機(220℃、700mmHg真空)にて実質的に揮
発分を留去するとともに、重合体をペレット化すること
により、実施例1の変性熱可塑性樹脂を得た。評価結果
を表3に示す。
【0076】〔実施例2〜7、比較例1〜6〕表3〜6
に示したゴム成分および単量体成分を用いて、他は実施
例1と同様の方法で、実施例2〜7、比較例1〜6の変
性熱可塑性樹脂を得た。評価結果を表3〜6に示す。
【0077】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0078】表3〜6に示す結果から明らかなように、
実施例1〜7は、本発明の変性熱可塑性樹脂であり、耐
薬品性に優れ、さらに成形加工性、耐衝撃性、成形外
観、機械的強度、疲労特性などの物性バランスの水準が
高い。特に、実施例5および6は請求項2記載の変性熱
可塑性樹脂であり、目的とする透明性の優れた変性熱可
塑性樹脂が得られている。
【0079】これに対して、比較例1はAブロックの含
有量が本発明の範囲未満の水素化ブロック共重合体を用
いた例であり、耐薬品性が劣っている。比較例2はAブ
ロックのビニル含量が本発明の範囲を超えている水素化
ブロック共重合体を用いた例であり、耐薬品性が劣って
いる。比較例3はBブロックのビニル含量が本発明の範
囲未満の水素化ブロック共重合体を用いた例であり、耐
衝撃性と機械的強度が劣っている。比較例4は水素添加
率が本発明の範囲未満の水素化ブロック共重合体を用い
た例であり、耐候性が劣っている。比較例5は本発明の
水素化ブロック共重合体に代えて、従来の耐候性変性熱
可塑性樹脂に用られているエチレン−プロピレン系ゴム
を用いた例であり、成形加工性と成形品の外観(着色
性)が劣っている。比較例6はAブロックがない共重合
体を用いたものであり耐薬品性が劣っている。
【0080】〔実施例8〕実施例1で得られた変性熱可
塑性樹脂80部とスチレン/アクリロニトリル=70/
30(%)の共重合体20部を混合して、組成物を調製
した。物性の評価結果を、表7に示す。 〔実施例9〕実施例5で得られた変性熱可塑性樹脂80
部とメチルメタクリレート/スチレン=70/30
(%)の共重合体20部を混合して、組成物を調製し
た。物性の評価結果を表7に示す。
【0081】
【表7】
【0082】表7に示す結果から明らかなように、耐薬
品性に優れ、成形加工性、耐衝撃性、成形外観、機械的
強度、疲労特性などの物性バランスが優れた組成物が得
られている。
【0083】
【発明の効果】本発明の変性熱可塑性樹脂は、着色性な
どの成形外観、耐薬品性および低温での耐衝撃性が著し
く改良され、かつ優れた耐候性、成形加工性を有してい
る。したがって、本発明の変性熱可塑性樹脂は、これら
の特性を生かして種々の用途に広く展開することがで
き、工業的価値は極めて大きい。
【0084】特に、請求項2記載の変性熱可塑性樹脂
は、透明性が優れており、この特性を生かした種々の用
途に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−17541(JP,A) 特開 平2−302415(JP,A) 特開 平2−302414(JP,A) 特開 平2−305814(JP,A) 特開 平2−58514(JP,A) 特開 平2−258816(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 287/00 C08F 279/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル結合含量が25%以下である共役
    ジエン重合体ブロックセグメント(A)と、共役ジエン
    重合体あるいは芳香族ビニル化合物−共役ジエン共重合
    体であり、共役ジエン部分のビニル結合含量が25〜9
    5%であるブロックセグメント(B)からなり、ブロッ
    ク構造がA−(B−A)n または(A−B)m (ただ
    し、nは1以上、mは1以上の整数)で表されるブロッ
    ク共重合体であって、芳香族ビニル化合物/共役ジエン
    の割合が重量比で0〜50/100〜50、(A)/
    (B)の割合が重量比で5〜95/95〜5であり、か
    つ共役ジエン部分を90%以上水素添加してなる水素化
    ブロック共重合体(I)の存在下に、芳香族ビニル化合
    物および/または(メタ)アクリル酸エステルからなる
    単量体30〜100重量%と、シアン化ビニル化合物7
    0〜0重量%がグラフト共重合されていることを特徴と
    する変性熱可塑性樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水素化ブロック共重合体
    (I)の存在下に、芳香族ビニル化合物および/または
    (メタ)アクリル酸エステルからなる単量体と、シアン
    化ビニル化合物をグラフト共重合した変性熱可塑性樹脂
    であって、水素化ブロック共重合体(I)の屈折率と、
    上記単量体の混合物の共重合体の屈折率との差が0.0
    1以下になるように、単量体混合物の組成が選択されて
    いることを特徴とする変性熱可塑性樹脂。
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