JP4462467B2 - 軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非ハロゲン系の軟質樹脂を目的として設計された、耐候性に優れ、またポリオレフィン系樹脂との共押し出し性に優れる軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物、ならびにその積層成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスチレン系樹脂は、耐衝撃性、剛性、寸法精度、成形品表面外観に優れ、幅広い分野に使用されている。また、エチレン−α−オレフィン系共重合体や水添ブロック共重合体をゴム成分として使用しているゴム変性スチレン系樹脂(ゴム変性熱可塑性樹脂)は、耐候性が良いことが知られている。
一方、ポリオレフィン系樹脂は、一般に耐薬品性に優れており、かつ低比重であるという、スチレン系樹脂には備わっていない特徴を有し、また、スチレン系樹脂に比べて安価なこともあり、幅広い分野に使用されている。しかしながら、スチレン系樹脂との相溶性(接着性)が悪い。
そこで、スチレン系樹脂/ポリオレフィン系樹脂の両樹脂の優れた特性を維持しながら、両樹脂の欠点を解消する試みもなされているが、実用に耐え得るものは数少ない。
近年、非ハロゲン化により、塩化ビニル系樹脂から非ハロゲン系樹脂への代替が進むなかで、軟質塩化ビニル系樹脂と同様の物性を有し、かつ耐候性に優れた樹脂が要求されている。また、ポリオレフィン系樹脂の耐候性向上を目的として、耐候性樹脂で被覆する要求もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐候性に優れ、かつポリオレフィン系樹脂との共押し出し性に優れた、非ハロゲン系の軟質樹脂を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂10〜90重量%と下記(B)水添ブロック共重合体90〜10重量%〔ただし、(A−1)+(B)=100重量%〕を主成分とする軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物(以下「組成物(1)」ともいう)に関する。
(A−1);(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体の存在下に、スチレン、アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種からなる単量体成分を重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂。
(B);共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物とからなるブロック共重合体の不飽和部分の70モル%以上を水素添加した水添ブロック共重合体。
また、本発明は、下記(A−2)ゴム変性熱可塑性樹脂10〜90重量%と上記(B)水添ブロック共重合体90〜10重量%〔ただし、(A−2)+(B)=100重量%〕を主成分とする軟質ゴム変性熱可塑性樹脂(以下「組成物(2)」ともいい、組成物(1)と組成物(2)を総称して、「本発明の組成物」ともいう)に関する。
(A−2);上記(B)水添ブロック共重合体の存在下に、スチレン、アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種からなる単量体成分を重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂。
ここで、上記(C)成分は、下記▲1▼〜▲2▼の要件を満足することが好ましい。
▲1▼ポリスチレン換算の分子量が100万以上の成分の含有率が10重量%以下。
▲2▼ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が40以下。
また、上記(A−1)成分、あるいは、(A−2)成分の、グラフト率は10〜150%、アセトン可溶分の固有粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は0.2〜1.0dl/gである。
さらに、本発明の組成物から得られる成形品の曲げモジュラスは、100〜2,300MPaであることが好ましい。
次に、本発明は、本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物とポリオレフィン系樹脂との積層成形品に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
組成物(1)
組成物(1)は、(A−1);(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体の存在下に、スチレン、アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種からなる単量体成分を重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂10〜90重量%と、(B);共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物とからなるブロック共重合体の不飽和部分の70モル%以上を水素添加した水添ブロック共重合体90〜10重量%〔ただし、(A−1)+(B)=100重量%〕を主成分とする。
(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂;
ゴム成分となる(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体は、例えば、エチレン/炭素数3〜20のα−オレフィン=5〜95/95〜5重量%の混合比からなる単量体成分を、重合して得られる共重合体である。
上記炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられるが、好ましくはプロピレン、1−ブテン、1−オクテン、さらに好ましくはプロピレンである。これらのα−オレフィンは、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。α−オレフィンの炭素数は、3〜20であるが、好ましくは3〜12、さらに好ましくは3〜8である。炭素数が20を超えると、共重合性が極端に低下するため、ゴムとしての性質が乏しくなり、これを用いたゴム変性熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が不充分となる。
【0006】
上記エチレン/α−オレフィンの重合比は、5〜95/95〜5、好ましくは50〜90/50〜10、さらに好ましくは55〜85/45〜15、特に好ましくは55〜82/45〜18である。α−オレフィンの重量比が95を超えると、耐候性が劣り、一方、5未満では、共重合体のゴム弾性が充分でないため、耐衝撃性が発現しない。
なお、(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体として、上記エチレンおよびα−オレフィンのほかに、アルケニルノルボルネン類、環状ジエン類、脂肪族ジエン類などの非共役ジエンを、30重量%以下程度、共重合してもよい。
【0007】
(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体は、▲1▼ポリスチレン換算の分子量が100万以上の成分の含有率が好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは8重量%以下である。10重量%を超えると、これをゴム成分として得られる(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂を用いた成形品中に、ゲル異物が発生し、成形外観が悪化する。この分子量は、分子量調節剤の種類や量、触媒の種類や量を変更することにより、容易に調整することができる。
また、(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体は、▲2▼ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が好ましくは40以下、さらに好ましくは15〜35である。40を超えると、これをゴム成分として得られる(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂を用いた成形品中に、ゲル異物が発生し、成形外観が悪化する。
このムーニー粘度は、分子量調節剤の種類や量、モノマー濃度および反応温度を変更することにより、容易に調整することができる。
【0008】
(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体の重合反応は、通常、不活性な炭化水素溶媒中で行われる。この不活性炭化水素溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。これらの炭化水素溶媒は、少なくとも1種を用い、原料の単量体も、炭化水素溶媒として利用することができる。
【0009】
(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体を製造するには、重合開始剤として、不均一系、均一系のいずれの触媒も使用できる。ここで、不均一系触媒としては、例えば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とを組み合わせたバナジウム系触媒を挙げることができ、均一系触媒としては、例えば、メタロセン系触媒を挙げることができる。特に、炭素数6〜20のα−オレフィンを用いた上記共重合体を製造するには、メタロセン系触媒が有効である。
【0010】
本発明の(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂は、上記(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種の単量体成分を重合して得られる。
ここで、上記単量体成分に用いられる芳香族ビニル化合物は、下記(D)ブロック共重合体に使用される芳香族ビニル化合物と同様である。その使用量は、単量体成分中に、好ましくは5〜100重量%である。
また、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、好ましくはアクリロニトリルである。その使用量は、単量体成分中に、好ましくは0〜40重量%である。
さらに、上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニルなどが挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸メチルである。その使用量は、単量体成分中に、好ましくは0〜95重量%である。
【0011】
上記単量体成分の組成は、特に限定されないが、下記に示す組成割合が好ましい。
▲1▼スチレン/アクリロニトリル=85〜55/15〜45重量%
▲2▼スチレン/メタクリル酸メチル=80〜20/20〜80重量%
▲3▼スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチル=65〜20/15〜45/20〜80重量%
【0012】
なお、上記単量体成分には、上記単量体のほかに、他のビニル系単量体を併用してもよい。この共重合可能な他のビニル系単量体としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和無水物、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和酸、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのα,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有不飽和化合物、アクリルアミド、メタクリルアミドなどの不飽和カルボン酸アミド、アクリルアミン、メタクリル酸アミノメチル、メタクリル酸アミノエーテル、メタクリル酸アミノプロピル、アミノスチレンなどのアミノ基含有不飽和化合物、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス,トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシスチレンなどの水酸基含有不飽和化合物、ビニルオキサゾリンなどのオキサゾリン基含有不飽和化合物などが挙げられる。これらの他のビニル系単量体は、上記単量体成分中に、通常、50重量%未満用いられる。
【0013】
なお、(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂中のゴム成分〔(C)成分〕と上記単量体成分の割合は、ゴム成分が5〜70重量%、好ましくは10〜65重量%、単量体成分が95〜30重量%、好ましくは90〜35重量%である。ゴム成分が5重量%未満では、耐衝撃性が劣り、一方、70重量%を超えると、重合安定性が劣る。
【0014】
本発明に用いられる(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂のグラフト率は、好ましくは10〜150%、さらに好ましくは20〜100%、特に好ましくは25〜80%である。10%未満では、共重合体(ゴム成分)と樹脂成分(マトリックス成分)との相溶性が悪く、耐衝撃強度が劣り、一方、150%を超えると、ゴム的性質が損なわれることから、耐衝撃強度が低くなり好ましくない。このグラフト率は、重合開始剤の種類・量、重合温度を変えることにより、さらには単量体成分の濃度などにより、調整・制御することできる。
【0015】
また、本発明の(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂のマトリックス成分である、アセトン可溶分の固有粘度〔η〕(30℃、メチルエチルケトン中で測定)は、好ましくは0.2〜1.0dl/g、さらに好ましくは0.2〜0.7dl/g、特に好ましくは0.22〜0.66dl/g、最も好ましくは0.25〜0.60dl/gである。0.2dl/g未満では、耐衝撃強度が低く好ましくなく、一方、1.0dl/gを超えると、成形加工性が悪く、使用範囲が限定される。この固有粘度〔η〕は、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、重合溶媒などの種類や量、さらに重合時間、重合温度などを変えることにより、調整・制御することができる。
【0016】
上記(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂は、ゴム成分である、(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体の存在下に、上記単量体成分を溶液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合などでのラジカルグラフト重合で製造することができ、その重合法は、目的に応じて適宜選択することができる。単量体成分は、上記ゴム成分の存在下に、一括、分割、連続と、添加方法を選択でき、これらを組み合わせてもよい。また、上記ゴム成分の全量または一部を、重合途中に添加してもよい。このラジカルグラフト重合には、通常、使用されている重合溶媒(溶液重合の場合)、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤(乳化重合の場合)などが用いられ、グラフト重合の温度は、10〜160℃、好ましくは30〜120℃である。
上記溶液重合法で使用する重合溶媒は、通常のラジカル重合で使用される不活性な炭化水素溶媒であり、例えば、エチルベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、アセトンなどのケトン類、ジクロロメチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素などが用いられる。その使用量は、上記ゴム成分および単量体成分の合計量100重量部に対し、好ましくは20〜200重量部、さらに好ましくは50〜150重量部である。
【0017】
上記重合開始剤は、それぞれの重合法の種類に適した一般的な重合開始剤が使用される。
溶液重合の重合開始剤は、例えば、ケトンパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられ、重合系に、一括、分割、連続的と、添加方法を自由に選択できる。その使用量は、単量体成分に対し、通常、0.05〜2.00重量%、好ましくは0.2〜0.8重量%である。
また、乳化重合法の重合開始剤は、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどの有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリン酸処方、スルホキシレート処方などの還元剤との組み合わせによるレドックス系、あるいは、過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイドなどの過酸化物が使用され、好ましくはレドックス系の油溶性開始剤である。上記油溶性開始剤と水溶性開始剤とを組み合わせてもよいが、水溶性開始剤の添加比率は、全添加量の好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは25重量%以下で、重合系に一括、分割、連続と、添加方法を自由に選択できる。その使用量は、単量体成分に対し、通常、0.1〜1.5重量%、好ましくは0.2〜0.7重量%である。
【0018】
上記連鎖移動剤は、オクチルメルカプタン、n−,t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−,t−テトラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、テトラエチルチウラムスルフィド、四塩化炭素、臭化エチレン、ペンタフェニルエタンなどの炭化水素類、アクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、α−メチルスチレンのダイマーなどが挙げられ、これらは、少なくとも1種で使用することができ、重合系に、一括、分割、連続と、添加方法を自由に選択することができる。その使用量は、単量体成分に対し、通常、2.0重量%以下である。
【0019】
上記乳化重合法で使用する乳化剤は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸スルホン酸塩、リン酸系塩、脂肪酸塩などが、また、ノニオン性界面活性剤としては、通常のポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型などが、さらに、両性界面活性剤としては、アニオン部分にカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩を、カチオン部にアミン塩、第4級アンモニウム塩などを有するものが挙げられる。これらの界面活性剤の使用量は、単量体成分に対し、通常、0.3〜5.0重量%程度である。
【0020】
(B)水添ブロック共重合体;
(B)水添ブロック共重合体は、共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物とからなる(D)ブロック共重合体の不飽和部分(共役ジエン部分の二重結合)の70モル%以上を水素添加したものである。(D)ブロック共重合体の構造は、(a−b)n 型(nは1以上、以下同じ)、(a−b)n −a型、(a−c)n −dm 型(mは1以上、以下同じ)などのあらゆる構造を有するブロック構造が含まれ、一般的なブロック共重合体、マルチブロック共重合体、星型ブロック共重合体でもよい。また、テーパー型、ラジアルテレブロック型でもよい。
上記(D)ブロック共重合体のうち、好ましい例は、(a−b)n 型、(a−b)n −a型、(a−c)n −dm 型である。
【0021】
ここで、上記ブロックaは、芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロックであり、上記ブロックbは、共役ジエン系化合物、または共役ジエン系化合物および芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロックである。また、上記ブロックcは、共役ジエン系化合物および芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロックで、共役ジエン部分の1,2−ビニル結合含量が好ましくは30〜90モル%、さらに好ましくは30〜80モル%の重合体ブロックである。30モル%未満では、ゴム的性質が失われ、一方、90モル%を超えると、耐薬品性が発現せず好ましくない。さらに、ブロックdは、共役ジエン系化合物からなる重合体ブロックで、共役ジエン部分の1,2−ビニル結合含量は好ましくは0〜30モル%、さらに好ましくは0〜20モル%、特に好ましくは0〜10モル%である。30モル%を超えると、耐薬品性が悪く好ましくない。
【0022】
上記ブロックa,b,cの製造に用いられる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−,m−,p−メチルスチレン、エチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、ビニルピリジン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、フルオロスチレン、p−,t−ブチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられる。好ましくは、スチレン、またはスチレンが50重量%以上の芳香族ビニル化合物である。
【0023】
また、上記ブロックb,c,dの製造に使用される共役ジエン系化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなどが挙げられる。工業的に利用でき、物性の優れた(B)水添ブロック共重合体を得るには、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
【0024】
上記の共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物とからなる(D)ブロック共重合体を製造するための重合反応は、通常、不活性な炭化水素溶媒中で行われる。このような不活性炭化水素溶媒としては、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。また、重合開始剤としては、例えば、n−ブチルリチウムなどの有機リチウム化合物のほか、その他のアルカリ金属化合物が挙げられる。さらに、ビニル結合含量の調節剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ヘキサメチルホスホリルトリアミド、チオエーテル、その他の第3級アミンなどの極性有機化合物が挙げられる。また、このビニル結合含量は、重合温度によっても制御することができる。
上記(D)ブロック共重合体は、上記製造方法で得られた活性末端を有するブロック共重合体鎖を、四塩化ケイ素、四塩化スズなどの多官能性化合物によってカップリングするなどして得られる分岐状のブロック共重合体であってもよい。
【0025】
(B)水添ブロック共重合体は、上記の(D)ブロック共重合体の不飽和部分、すなわち共役ジエン部分の二重結合の70モル%以上、好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上を常法により水素添加して得られる。ここで、ブロックごとの水素添加率は、ブロックb,c,dに関しては70モル%以上であり、70モル%未満では、重合中にゲルの発生を招きやすく、結果として、安定して重合を行ない難く、好ましくない。
この水素添加は、例えば、触媒の種類や量、添加する水素の量、さらに重合時間、重合温度などを変更することにより、実施される。
【0026】
本発明の組成物(1)は、上記(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂と上記(B)水添ブロック共重合体とを、10〜90重量%/90〜10重量%、好ましくは10〜50重量%/90〜50重量%、さらに好ましくは10〜30重量%/90〜70重量%〔ただし、(A−1)+(B)=100重量%〕の組成比で配合した組成物であり、これにより、(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂が軟質化した軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物が得られる。
本発明の組成物(1)において、(A−1)成分が10重量%未満では、成形加工性が劣り、一方、90重量%を超えると、(B)成分による軟質効果が少なく、またポリオレフィン系樹脂との相溶性(接着性)が悪く、共押し出し性が劣る。
【0027】
組成物(2)
組成物(2)は、(A−2)上記(B)水添ブロック共重合体の存在下に、スチレン、アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種からなる単量体成分を重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂10〜90重量%と上記(B)水添ブロック共重合体90〜10重量%〔ただし、(A−2)+(B)=100重量%〕を主成分とする。
すなわち、組成物(2)は、組成物(1)における(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂を構成するゴム成分として、(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体の代わりに、(B)水添ブロック共重合体を用いた以外は、組成物(1)と同様である。
したがって、(A−2)ゴム変性熱可塑性樹脂に用いられる、(B)水添ブロック共重合体、および単量体成分の種類や量、(A−2)成分のグラフト率や、アセトン可溶分の固有粘度、(A−2)成分の重合方法、(A−2)ゴム変性熱可塑性樹脂にブレンドされる(B)水添ブロック共重合体なども、すべて組成物(1)における場合と同様であるので、省略する。
なお、上記ゴム変性熱可塑性樹脂である(A−1)成分と(A−2)成分とは、併用してもよい。
【0028】
本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物は、各成分〔(A−1)および/または(A−2)と(B)成分〕を、各種押し出し機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、フィーダー、フィーダールーダーなどを用い、混練り温度180〜280℃で混練りすることにより製造することができる。好ましくは、押し出し機、バンバリーミキサー、ニーダーなどの混練り方法である。ペレット化は、混練りの押し出し機での多段添加式でも、バンバリーミキサー、ニーダーなどの混練り後に押し出し機でペレット化することもできる。
【0029】
なお、本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物には、難燃剤、フィラー(炭酸カルシウム、タルク、ガラスなど)、可塑剤(オイル、流動パラフィンなど)、加工助剤(メタブレンなど)、酸化防止剤(イオウ系、リン系、ヒンダードフェノール系など)、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、抗菌剤などの通常用いられる添加剤を添加することができる。
また、本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物には、要求される性能に応じて、他の重合体、例えば、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネートなどの樹脂や、他の熱可塑性エラストマー(TPE)、例えばTPO、TPEE、TPU、TPS、PAE、RBなどのエラストマーを適宜ブレンドすることができる。
【0030】
このようにして得られる本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物は、共押し出しのみでなく、押し出し成形、真空成形、発泡成形、プレス成形、ブロー成形、射出成形などにより、各種成形品に成形することができる。
また、一般のスチレン系樹脂は、スチレン系樹脂に備わっていない、優れた耐薬品性、耐熱性、かつ低比重という特徴を有する一般のポリオレフィン系樹脂との相溶化(接着性)が悪いが、本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物は、その相溶化性を改良し、ポリオレフィン系樹脂との共押し出しに優れる。したがって、近年、耐候性向上に要求されているポリオレフィン系樹脂に対し、耐候性樹脂としての被覆が可能である。さらに、近年、環境問題により、非ハロゲン化が進むなかで、塩化ビニル系樹脂代替が比較的可能なスチレン系樹脂の軟質化した本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物は、一般に、スチレン系樹脂に対して軟質である軟質塩化ビニル系樹脂の代替にかなり有効である。
【0031】
以上のようにして得られる本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物から得られる成形品の曲げモジュラスは、好ましくは100〜2,300MPa、さらに好ましくは150〜2,000MPaである。100MPa未満では、ゴム質感が強く好ましくない。一方、2,300MPaを超えると、硬質感が強く、軟質材料と言い難い。この曲げモジュラスは、(A−1)成分や(A−2)成分であるゴム変性熱可塑性樹脂中のゴム成分の量により、容易に調整することができる。
【0032】
本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物は、特にポリオレフィン系樹脂との積層成形品に有用である。
ここで、積層成形品に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン樹脂が挙げられ、その具体例としては、日本ポリケム(株)製のノバテックHC30Tなどが挙げられる。
本発明の積層成形品を得るには、例えば、ダイ部にフィードダイを用いた2シリンダーの単軸押し出し機を用い、一方にポリオレフィン系樹脂を、もう一方に本発明の組成物を投入し、シリンダーおよびダイ温度を160〜220℃で、ポリオレフィン系樹脂と本発明の組成物を、好ましくは9対1〜5対5の容積比で共押し出しする方法が挙げられる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例になんら制約されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り、重量基準である。また、実施例中の各種評価は、次のようにして測定されたものである。
【0034】
重量平均分子量(Mw)、およびMw100万以上の成分の含有率
ウオーターズ(WATERS)社製、150型ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置を用い、カラムとして東ソー(株)製のHタイプ、溶媒としてo−ジクロロベンゼン、流速1ml/分、温度120℃で測定した。なお、重量平均分子量100万以上の含有率は、ポリスチレン換算の分子量分布曲線より測定した。
ムーニー粘度
JIS K6300に準拠し、測定温度100℃、予熱1分、測定4分の条件で測定した。
水添率
四塩化エチレンを溶媒として用い、15%濃度で測定した。100MHzの 1H−NMRスペクトルの不飽和結合部のスペクトル減少から算出した。
【0035】
グラフト率
グラフト共重合体(ゴム変性熱可塑性樹脂)の一定量(x)を、アセトン中に投入し、振とう機で2時間振とうし、遊離の共重合体を溶解させ、遠心分離機を用いてこの溶液を15,000rpmで30分間、遠心分離し、不溶分を得た。次に、真空乾燥機を用いて120℃で1時間乾燥し、乾燥した不溶分(y)を得た。下記式により、グラフト率を算出した。
グラフト率(%)={〔(y)−(x)×グラフト共重合体のゴム分率〕/〔(x)×グラフト共重合体のゴム分率〕}×100
【0036】
固有粘度〔η〕
ゴム変性熱可塑性樹脂のマトリックス成分である、アセトン可溶分の固有粘度〔η〕を、メチルエチルケトン中、30℃で測定した。
【0037】
シャルピー衝撃強度
ISO 179に準拠して測定した。単位は、kJ/m2 である。
ロックウェル硬度
ASTM D785(R スケール)に準拠して測定した。
【0038】
曲げモジュラス
ASTM D790に準拠して測定した。単位は、MPaである。
共押し出し性
ダイ部にフィードダイを用いた単軸押し出し機を用い、ポリプロピレン樹脂と本発明の組成物とを、ダイ温度220℃で共押し出しし、剥離のし易さを測定した。評価は、「コート樹脂密着性試験」にて実施した。
コート樹脂密着性試験;
試験片に2mm×2mmの基材に達する碁盤目傷を入れ、セロハンテープを貼り合わせたのち、テープを強く引き剥がし、剥離の度合いを下記の基準で判断した。
◎;剥離割合が0%
○;剥離割合が1〜20%
△;剥離割合が21〜50%
×;剥離割合が51%以上
【0039】
成形外観
上記で共押し出しした押し出し成形品の外観を、以下の目視判定で評価した。
○;成形品表面にゲル異物が全く観察されない。
△;成形品表面に僅かにゲル異物が観察される。
×;成形品表面にゲル異物が観察される。
【0040】
耐候性
黒色配合したペレット(配合樹脂100部、カーボンブラック0.5部、ステアリン酸カルシウム0.3部)による成形品を、カーボンアークを光源とするサンシャインウェザーメーター〔スガ試験機(株)製、WEL−6XS−DC〕に1,000時間曝露し、以下の目視判定で評価した。
試験条件;
ブラックパネル温度 63±3℃
槽内湿度 60±5%RH
降雨サイクル 2時間毎に18分
カーボン交換サイクル 60時間
○;変色および光沢低下がほとんどない。
△;光沢の低下が僅かに見られる。
×;白化、光沢低下などの劣化が見られる。
【0041】
参考例1〔水添ブロック共重合体(B−1)の調製〕
オートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン400部、スチレン5部、n−ブチルリチウム0.04部を投入し、60℃で4時間重合し、さらにブタジエン45部とスチレン15部を加え、60℃で4時間重合し、最後にブタジエン35部とテトラヒドロフラン0.05部を加え、60℃で4時間重合した。得られた活性重合体をメタノールで失活させ、重合体溶液をジャケット付きの反応器に移し、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.15部と、水添触媒として、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.07部と、n−ブチルリチウム0.15部、およびエチルアルミニウムクロライド0.28部を添加し、100℃で10kgf/cm2 の水素ガス圧力にて1時間水素化反応を行なった。スチームストリッピングにより、溶剤を除去し、水添ブロック共重合体B−1を得た。結果を表1に示す。
【0042】
参考例2〔水添ブロック共重合体(B−2)の調製〕
オートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン400部、スチレン15部、テトラヒドロフラン0.05部、n−ブチルリチウム0.04部を投入し、60℃で4時間重合し、さらにブタジエン70部を加え、60℃で4時間重合した。得られた活性重合体をメタノールで失活させ、重合体溶液をジャケット付きの反応器に移し、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.15部と、水添触媒として、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.07部と、n−ブチルリチウム0.15部、およびエチルアルミニウムクロライド0.28部を添加し、100℃で10kgf/cm2 の水素ガス圧力にて1時間水素化反応を行なった。スチームストリッピングにより、溶剤を除去し、水添ブロック共重合体B−2を得た。結果を表1に示す。
【0043】
参考例3〔水添ブロック共重合体(B−3)の調製〕
水添触媒のビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライドの添加部数を0.05部にした以外は、上記B−1と同様の方法で水添ブロック共重合体B−3を得た。結果を表1に示す。
【0044】
参考例4〔エチレン−α−オレフィン系共重合体(C−1)〜(C−2)の調製〕
表1の(C−1)から(C−2)のJSR(株)製、共重合ゴムを使用した。
【0045】
参考例5〔ゴム変性熱可塑性樹脂(A−1)の調製〕
リボン型攪拌機を備えた内容量10リットルのステンレス製オートクレーブに、水添ブロック共重合体B−1を25部、スチレン50部、トルエン150部を仕込み、攪拌を続けながら昇温し、65℃に達した時点で、アクリロニトリル25部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、ジベンゾイルパーオキサイド0.5部を添加し、100℃に達した後は温度一定に制御しながら、攪拌回転数200rpmにて重合反応を行なった。約2時間で相転移し、重合転化率は60%であった。重合反応を継続し、開始から4時間後に昇温を始め、120℃に達した後は温度一定に制御しながら、2時間保持したのち、冷却を開始した。反応終了時の重合転化率は、98%であった。
90℃まで冷却したのち、2,2−メチレンビス−4−メチル−6−ブチルフェノールを0.3部添加したのち、良く混合し、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により、未反応物と溶媒を留去して、細かく粉砕したのち、40mmφの真空ベント付き押し出し機(220℃、700mmHg真空)にて、実質的に揮発分を留去するとともに、ゴム変性熱可塑性樹脂のペレットを得た。得られたペレットを用い、上記評価に供した。結果を表2に示す。
【0046】
参考例6〔ゴム変性熱可塑性樹脂(A−2)の調製〕
ゴム成分として、エチレン−α−オレフィン系共重合体C−1を30部使用し、共重合する単量体の種類・量を変更する以外は、上記A−1と同様の方法でゴム変性熱可塑性樹脂A−2を得た。得られたペレットを用い、上記評価に供した。結果を表2に示す。
【0047】
参考例7〔ゴム変性熱可塑性樹脂(A−3)の調製〕
リボン型攪拌機を備えた内容量10リットルのステンレス製オートクレーブに、水添ブロック共重合体B−1/2を23/3部、メタクリル酸メチル50部、スチレン10部、アクリロニトリル14部、トルエン120部を仕込み、攪拌により溶解させ均一溶液を得たのち、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部を添加し、攪拌を続けながら昇温し、100℃に達した後は温度一定に制御しながら、攪拌回転数200rpmにて重合反応を行なった。反応を6時間行なって終了した。重合転化率は85%であった。
100℃まで冷却したのち、2,2−メチレンビス−4−メチル−6−ブチルフェノールを0.2部添加したのち、良く混合し、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により、未反応物と溶媒を留去して、細かく粉砕したのち、40mmφの真空ベント付き押し出し機(220℃、700mmHg真空)にて、実質的に揮発分を留去するとともに、ゴム変性熱可塑性樹脂のペレットを得た。得られたペレットを用い、上記評価に供した。結果を表2に示す。
【0048】
参考例8〔ゴム変性熱可塑性樹脂(A−4)の調製〕
ゴム成分として、水添ブロック共重合体B−3を25部使用し、上記A−1と同様の方法でゴム変性熱可塑性樹脂A−4を得た。得られたペレットを用い、上記評価に供した。結果を表2に示す。
【0049】
参考例9〔ゴム変性熱可塑性樹脂(A−5)の調製〕
ゴム成分として、エチレン−α−オレフィン系共重合体C−2を30部使用し、共重合する単量体の種類・量を変更する以外は、上記A−1と同様の方法でゴム変性熱可塑性樹脂A−5を得た。得られたペレットを用い、上記評価に供した。結果を表2に示す。
【0050】
参考例10〔ゴム変性熱可塑性樹脂(A−6)の調製〕
テクノポリマー(株)製のTECHNO ABS 110を使用した。
このゴム変性熱可塑性樹脂(A−6)は、共役ジエン系共重合体の存在下に、スチレンおよびアクリロニトリルを重合して得られたABS樹脂である。
【0051】
実施例1〜8、比較例1〜3
上記ゴム変性熱可塑性樹脂および水添ブロック共重合体を、押し出し機にて220℃で混練りして得た軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物である実施例1〜8、比較例1〜3の配合処方および評価結果を表3〜4に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【発明の効果】
本発明の軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物は、非ハロゲン化した軟質樹脂として、スチレン系樹脂(ゴム変性熱可塑性樹脂)で設計したものであり、特に耐候性に優れるため、外装用途を中心とした産業の幅広い分野で多くの利用が可能である。また、ポリオレフィン系樹脂との共押し出し性に優れるため、ポリオレフィン系樹脂の被覆材としての使用が可能であり、スチレン系/ポリオレフィン系の両樹脂の特性を維持できる。
Claims (11)
- 下記(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂10〜90重量%と下記(B)水添ブロック共重合体90〜10重量%〔ただし、(A−1)+(B)=100重量%〕を主成分とする組成物であって、該組成物の曲げモジュラス(ASTM D790に準拠して測定)が100〜1,700MPaである軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物。
(A−1);(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体の存在下に、スチレン、アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種からなる単量体成分を重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂。
(B);共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物とからなるブロック共重合体の不飽和部分の70モル%以上を水素添加した水添ブロック共重合体。 - 下記(A−2)ゴム変性熱可塑性樹脂10〜90重量%と下記(B)水添ブロック共重合体90〜10重量%〔ただし、(A−2)+(B)=100重量%〕を主成分とする組成物であって、該組成物の曲げモジュラス(ASTM D790に準拠して測定)が100〜1,700MPaである軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物。
(A−2);請求項1記載の(B)水添ブロック共重合体の存在下に、スチレン、アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種からなる単量体成分を重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂。
(B);共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物とからなるブロック共重合体の不飽和部分の70モル%以上を水素添加した水添ブロック共重合体。 - (C)成分が、下記(1)〜(2)の要件を満足する請求項1記載のゴム変性熱可塑性樹脂組成物。
(1)ポリスチレン換算の重量平均分子量が100万以上の成分の含有率が10重量%以下。
(2)ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が40以下。 - (A−1)成分のグラフト率が10〜150%、アセトン可溶分の固有粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)が0.2〜1.0dl/gである請求項1記載のゴム変性熱可塑性樹脂組成物。
- (A−2)成分のグラフト率が10〜150%、アセトン可溶分の固有粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)が0.2〜1.0dl/gである請求項2記載のゴム変性熱可塑性樹脂組成物。
- 下記(A−1)ゴム変性熱可塑性樹脂10〜90重量%と下記(B)水添ブロック共重合体90〜10重量%〔ただし、(A−1)+(B)=100重量%〕を主成分とする軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物と、ポリオレフィン系樹脂との積層成形品。
(A−1);(C)エチレン−α−オレフィン系共重合体の存在下に、スチレン、アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種からなる単量体成分を重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂。
(B);共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物とからなるブロック共重合体の不飽和部分の70モル%以上を水素添加した水添ブロック共重合体。 - 下記(A−2)ゴム変性熱可塑性樹脂10〜90重量%と下記(B)水添ブロック共重合体90〜10重量%〔ただし、(A−2)+(B)=100重量%〕を主成分とする軟質ゴム変性熱可塑性樹脂組成物と、ポリオレフィン系樹脂との積層成形品。
(A−2);請求項1記載の(B)水添ブロック共重合体の存在下に、スチレン、アクリロニトリルおよび(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種からなる単量体成分を重合して得られるゴム変性熱可塑性樹脂。
(B);共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物とからなるブロック共重合体の不飽和部分の70モル%以上を水素添加した水添ブロック共重合体。 - (C)成分が、下記(1)〜(2)の要件を満足する請求項6記載の積層成形品。
(1)ポリスチレン換算の重量平均分子量が100万以上の成分の含有率が10重量%以下。
(2)ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が40以下。 - (A−1)成分のグラフト率が10〜150%、アセトン可溶分の固有粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)が0.2〜1.0dl/gである請求項6記載の積層成形品。
- (A−2)成分のグラフト率が10〜150%、アセトン可溶分の固有粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)が0.2〜1.0dl/gである請求項7記載の積層成形品。
- 組成物の曲げモジュラス(ASTM D790に準拠して測定)が100〜23,000MPaである請求項6〜10のいずれか1項記載の積層成形品。
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