JP4850323B2 - ゴム変性熱可塑性樹脂 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の構造を有する2種類の芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体をそれぞれ水素添加して得られる水添ブロック共重合体の混合物の存在下に、単量体成分をグラフト共重合して得られる、耐衝撃強度が著しく改良され、強度異方性が少なく、耐候性、着色性、成形加工性に優れるゴム変性熱可塑性樹脂およびその組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体は、一般的に屈折率の高い芳香族ビニルブロックを持つため、これをゴム成分として用いたグラフト体は、外観の良好な着色性のよいものとなる。しかし、この水添ブロック共重合体のうち、エラスティックな性質を有するものを用いたグラフト重合体は、耐衝撃強度が発現し難く、特に低温での耐衝撃強度に問題があり、単独で用いることは難しい。一方、エラスティックな性質が低いものを単独で用いた場合、耐衝撃強度は高いが樹脂の流れ方向と垂直方向で強度に差異があるなど、強度異方性が強く、使用上制限がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記従来技術の課題について鋭意検討した結果、特定な構造の水添ブロック共重合体を組み合わせた混合ゴムの存在下に、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸エステル化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の単量体成分をグラフト重合することにより、耐衝撃強度が著しく改良され、強度異方性が少なく、耐候性、着色性、成形加工性に優れるゴム変性熱可塑性樹脂およびその組成物を得ることに成功した。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記水添ブロック共重合体(A)5〜50重量%および下記水添ブロック共重合体(B)95〜50重量%〔ただし、(A)+(B)=100重量%〕からなる混合物10〜70重量部の存在下に、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸エステル化合物の群から選ばれた少なくとも1種の単量体成分90〜30重量部を重合して得られ、グラフト率が20〜100%、アセトン可溶分の固有粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)が0.2〜0.7dl/gであることを特徴とするゴム変性熱可塑性樹脂を提供するものである。
水添ブロック共重合体(A);ブロック構造がa−b−a(ここで、ブロックaは芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロック、ブロックbは共役ジエン系化合物からなる重合体ブロックである)で表される、共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物からなるブロック共重合体で、JIS3号ダンベルを用いて100%伸ばして1分間保ったのち開放して、1分後の伸びが50%未満となるブロック共重合体の、不飽和成分の95モル%以上を水素添加したもの
水添ブロック共重合体(B);ブロック構造がa−c−d(ここで、ブロックaは上記に同じ、ブロックcは共役ジエン系化合物および芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロック、ブロックdは共役ジエン系化合物からなる重合体ブロックである)で表される、共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物からなるブロック共重合体で、上記同様に測定した伸びが50〜90%以上となるブロック共重合体の、不飽和成分の95モル%以上を水素添加したもの
次に、本発明は、上記ゴム変性熱可塑性樹脂5〜95重量部および他の熱可塑性樹脂95〜5重量部を主成分とするゴム変性熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のゴム変性熱可塑性樹脂は、共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物からなり、特定の伸びを有する2種類のブロック共重合体のそれぞれの不飽和成分(共役ジエン部分の二重結合)の95モル%以上を水素添加した水添ブロック共重合体(A)および(B)からなる混合物10〜70重量部の存在下に、単量体成分90〜30重量部を重合して得られる。
上記共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物からなり、特定の伸びを有する2種類のブロック共重合体の構造は、(a−b)n 型(nは、1以上)、(a−b)n −a型(nは、1以上)、(a−c)n −dm 型(n、mは、1以上)などのあらゆる構造を有するものが含まれ、一般的なブロック共重合体、マルチブロック共重合体、星型ブロック共重合体でもよい。また、テーパー型、ラジアルテレブロック型でもよい。
【0006】
上記ブロック共重合体の構造のうち、好ましい例は、(a−b) n −a型(nは、1以上)、(a−c)n −dm 型(n、mは、1以上)である。
上記ブロックaは、芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロックであり、ブロックbは、共役ジエン系化合物からなる重合体ブロックである。また、上記ブロックcは、共役ジエン系化合物および芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロックである。ブロックcの1,2−ビニル結合含量は、10〜90モル%が好ましく、30〜80モル%がさらに好ましい。10モル%未満であると、ゴム的性質が失われ、耐衝撃性の低下を招き好ましくなく、一方、90モル%を超えると、耐薬品性が発現せず好ましくない。さらに、上記ブロックdは、共役ジエン系化合物からなる重合体ブロックである。ブロックdの1,2−ビニル結合含量は、0〜30モル%が好ましく、0〜20モル%がさらに好ましく、0〜10モル%が特に好ましい。30モル%を超えると耐薬品性が悪く好ましくない。
【0007】
ブロックa、cの製造に使用される芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−,m−,p−メチルスチレン、エチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、フルオロスチレン、p−t−ブチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられる。好ましくは、スチレン、またはスチレンを50重量%以上含んだ芳香族ビニル化合物である。
【0008】
ブロックb、c、dの製造に使用される共役ジエン系化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなどが挙げられる。工業的に利用でき、物性の優れた水添ブロック共重合体を得るには、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
【0009】
本発明の共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物からなるブロック共重合体の製造方法として、代表的なものを下記に示す。
すなわち、シクロヘキサンなどの不活性溶媒中において、重合触媒として、n−ブチルリチウムなどの有機リチウムまたは他のアルカリ金属化合物を触媒として使用し、必要に応じて、ビニル結合含量を調節するために、テトラヒドロフラン、ヘキサメチルホスホリルトリアミド、チオエーテル、その他の3級アミンなどの極性有機化合物を用いる。ビニル結合含量は、重合温度によっても制御できる。上記、ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは2万〜35万、さらに好ましくは3万〜30万である。また、ブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.1〜3であり、より好ましくは1.15〜2.5である。Mw/Mnが3を超えると、フローマークの発生などにより、成形品表面外観が悪化するため好ましくない。
また、上記ブロック共重合体は、上記製造方法で得られた、活性末端を有するブロック共重合体鎖を、四塩化ケイ素、四塩化スズなどの多官能性化合物によって、カップリングするなどして得られる分岐状のブロック共重合体であってもよい。
【0010】
上記ブロック共重合体で、JIS3号ダンベルを用いて100%伸ばして1分間保った後開放して、1分後の伸びが50%未満となるものの不飽和成分の95モル%以上を水素添加すると、本発明の水添ブロック共重合体(A)となる。上記水添前のブロック共重合体の伸びは、好ましくは45%以下、さらに好ましくは40%以下である。伸びが50%以上であると、得られるゴム変性熱可塑性樹脂の強度の異方性の改良ができない。上記ブロック共重合体中の芳香族ビニル化合物の割合は、5〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは7〜40重量%である。芳香族ビニル化合物の割合が5重量%未満であると、伸びが50%を超え、樹脂の強度異方性が不充分であり、一方、50重量%を超えると、耐衝撃性が発現できず、好ましくない。
【0011】
上記ブロック共重合体で、上記同様に測定した伸びが50%以上となるものの不飽和成分の95モル%以上を水素添加すると、本発明の水添ブロック共重合体(B)となる。上記水添前のブロック共重合体の伸びは50〜90%である。伸びが50%未満の場合、得られるゴム変性熱可塑性樹脂の耐衝撃強度が低く好ましくない。水添前のブロック共重合体中の共役ジエン系化合物の割合は、50〜90重量%が好ましく、さらに好ましくは45〜85重量%である。共役ジエン系化合物の割合が50重量%未満であると、熱可塑性樹脂としたときの耐衝撃強度が低くなり、一方、90重量%を超えると、伸びが50%未満となり、この場合も耐衝撃強度が低くなる。
【0012】
上記伸びの異なる2種のブロック共重合体を得るには、ブロック共重合体の構造、各ブロックの分子量、組成などを変更すればよい。一般的には、ポリスチレンブロックなどの芳香族ビニル重合体ブロック量を多くすることで伸びは低くなり、ポリスチレンブロックなどの芳香族ビニル重合体ブロック量を少なくするか、無くすことで、伸びを大きくすることができる。
例えば、a−b−aブロック共重合体の場合、両末端のaブロックをポリスチレンなどの芳香族ビニル重合体ブロックにした場合、共重合体ブロック中のaの割合が、5重量%以下であると、伸びは50%以上になり、一方5重量%を超えると、伸びは50%未満となる。
【0013】
本発明においては、上記伸びの異なる2種のブロック共重合体の、不飽和成分、すなわち共役ジエン部分の二重結合の95モル%以上を、常法により水素添加して水添ブロック共重合体(A)および(B)を得、(A)成分および(B)成分を混合して混合物とし、単量体成分をグラフト重合する際のゴム成分とする。ブロックごとの水素添加率に関しては、ブロックbの水素添加率は、95モル%以上である。95モル%未満であると、グラフト重合中にゲルの発生を招き、安定して重合できず好ましくない。ブロックcの水素添加率は、95モル%以上である。ブロックdの水素添加率は、不飽和成分の95モル%以上である。
【0014】
混合物中の水素添加ブロック共重合体(A)および(B)の配合割合は、(A)/(B)=5〜50/95〜50重量%である。好ましくは10〜45/90〜55重量%であり、さらに好ましくは15〜40/85〜60重量%である。
(A)成分の量が5重量%未満の場合、得られるゴム変性熱可塑性樹脂の強度異方性が強く好ましくなく、一方、50重量%を超えると、耐衝撃強度が不充分となる。
【0015】
本発明のゴム変性熱可塑性樹脂は、上記水素添加ブロック共重合体(A)および(B)の混合物の存在下に、単量体成分を重合して得られる。
グラフト重合の際の(A)成分および(B)成分の混合物の量は10〜70重量部(ただし、混合物+単量体成分=100重量部)、好ましくは15〜65重量部、さらに好ましくは20〜60重量部である。混合物の量が10重量部未満であると、耐衝撃強度が低く好ましくなく、一方、70重量部を超えると、グラフト率の上昇が不充分であり、耐衝撃強度の低下、成形品表面外観が悪化し好ましくない。
【0016】
本発明の単量体成分は、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸エステル化合物の群から選ばれた少なくとも1種である。
単量体成分に使用される芳香族ビニル化合物としては、上記ブロック共重合体の製造に使用されるものと同様のものが使用できる。芳香族ビニル化合物の使用量は、単量体成分中に、好ましくは5〜100重量%である。
また、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、好ましくはアクリロニトリルである。シアン化ビニル化合物の使用量は、単量体成分中に、好ましくは0〜40重量%である。
【0017】
さらに、(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニルなどが挙げられる。好ましくはメタクリル酸メチルである。(メタ)アクリル酸エステルの使用量は、単量体成分中に、好ましくは0〜95重量%である。
本発明の単量体成分は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0018】
本発明の単量体成分の組成は、特に限定されないが、下記に示す組成割合が好ましい。
▲1▼スチレン/アクリロニトリル=85〜55/15〜45重量%
▲2▼スチレン/メタクリル酸メチル=80〜20/20〜80重量%
▲3▼スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチル=65〜95/15〜45/20〜80重量%(計100重量%)
【0019】
なお、本発明の水添ブロック共重合体には、上記単量体成分のほかに、他のビニル系単量体を共重合してもよい。共重合可能な他のビニル系単量体としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和酸無水物;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和酸;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのα,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物;グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有不飽和化合物;アクリルアミド、メタクリルアミドなどの不飽和カルボン酸アミド;アクリルアミン、メタクリル酸アミノメチル、メタクリル酸アミノエーテル、メタクリル酸アミノプロピル、アミノスチレンなどのアミノ基含有不飽和化合物;3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシスチレンなどの水酸基含有不飽和化合物;ビニルオキサゾリンなどのオキサゾリン基含有不飽和化合物などが挙げられる。上記共重合可能な他のビニル系単量体は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0020】
本発明のゴム変性熱可塑性樹脂のグラフト率は、20〜100%、好ましくは25〜80%である。グラフト率が20%未満では、水添ブロック共重合体(ゴム成分)と樹脂(マトリックス成分)との相溶性が悪く、耐衝撃強度が低くなる。一方、100%を超えると、ゴム的性質が失われることから耐衝撃強度が低くなり好ましくない。グラフト率は、重合開始剤の種類・量、重合温度、さらには単量体成分の濃度などによって調整することができる。
【0021】
また、本発明のゴム変性熱可塑性樹脂のマトリックス成分であるアセトン可溶分の固有粘度〔η〕(30℃、メチルエチルケトン中で測定)は、0.2〜0.7dl/g、好ましくは0.22〜0.65dl/g、さらに好ましくは0.25〜0.6dl/gである。この固有粘度〔η〕が0.22dl/g未満であると、耐衝撃強度が低く好ましくない。一方、0.7dl/gを超えると、成形加工性が悪く使用範囲が限定される。
上記固有粘度〔η〕は、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、溶剤などの種類や量、さらに重合時間、重合温度などを変えることにより、容易に制御することができる。
また、本発明のゴム変性熱可塑性樹脂中にゴム成分として含まれる水添ブロック共重合体の粒子径は、0.05〜0.60μm、好ましくは0.08〜0.50μm、さらに好ましくは0.1〜0.45μmである。
【0022】
本発明のゴム変性熱可塑性樹脂は、水添ブロック共重合体(A)および(B)の存在下に、上記単量体成分を乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合などでラジカルグラフト重合を行い、製造することができる。上記重合法は、目的に応じて適宜選択することができる。
なお、上記ラジカルグラフト重合には、通常使用されている重合溶媒(溶液重合の場合)、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤(乳化重合の場合)などを用いられる。
また、ゴム変性熱可塑性樹脂を製造するのに用いる水添ブロック共重合体および単量体成分は、水添ブロック共重合体全量の存在下に、単量体成分を一括添加して重合してもよく、分割もしくは連続添加して重合してもよい。また、これらを組み合わせた方法で、重合してもよい。さらに、水添ブロック共重合体の全量または一部を、重合途中で添加して重合してもよい。
【0023】
溶液重合法では、溶剤が用いられる。この溶剤は、通常のラジカル重合で使用される不活性重合溶剤であり、例えばエチルベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、アセトンなどのケトン類、ジクロロメチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素などが用いられる。溶剤の使用量は、上記ゴム質重合体および単量体成分の合計量100重量部に対し、好ましくは20〜200重量部、さらに好ましくは50〜150重量部である。
【0024】
上記重合開始剤は、重合法に合った一般的な開始剤が用いられる。
溶液重合に際しては、例えばケトンパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物が重合開始剤として用いられる。また、重合開始剤は、重合系に、一括または連続的に添加することができる。重合開始剤の使用量は、単量体成分に対し、通常、0.05〜2重量%、好ましくは0.2〜0.8重量%である。
【0025】
また、乳化重合に際しては、重合開始剤として、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどで代表される有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリン酸処方、スルホキシレート処方などで代表される還元剤との組み合わせによるレドックス系、あるいは過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイドなどの過酸化物が使用される。好ましくは、油溶性開始剤であり、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどで代表される有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリン酸処方、スルホキシレート処方などで代表される還元剤との組み合わせによるレドックス系がよい。また、上記油溶性開始剤と水溶性開始剤とを組み合わせてもよい。組み合わせる場合の水溶性開始剤の添加比率は、全添加量の好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは25重量%以下である。さらに、重合開始剤は、重合系に一括または連続的に添加することができる。重合開始剤の使用量は、単量体成分に対し、通常、0.1〜1.5重量%、好ましくは0.2〜0.7重量%である。
【0026】
また、連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、テトラエチルチウラムスルフィド、四塩化炭素、臭化エチレンおよびペンタフェニルエタンなどの炭化水素類、またはアクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、α−メチルスチレンのダイマーなどが挙げられる。これらの連鎖移動剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。連鎖移動剤の使用方法は、一括添加、分割添加、または連続添加のいずれの方法でも差し支えない。連鎖移動剤の使用量は、単量体成分に対し、通常、2.0重量%以下程度である。
【0027】
乳化剤を使用する場合は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。このうち、アニオン性界面活性剤としては、例えば高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸スルホン酸塩、リン酸系塩、脂肪酸塩などが挙げられる。また、ノニオン性界面活性剤としては、通常のポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型などが用いられる。さらに、両性界面活性剤としては、アニオン部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩を、カチオン部分としてアミン塩、第4級アンモニウム塩などを持つものが挙げられる。
乳化剤の使用量は、単量体成分に対し、通常、0.3〜5.0重量%程度である。
なお、グラフト重合の際の重合温度は、10〜160℃、好ましくは30〜120℃である。
【0028】
次に、本発明のゴム変性熱可塑性樹脂組成物は、上記ゴム変性熱可塑性樹脂5〜95重量部および他の熱可塑性樹脂95〜5重量部をブレンドして得られる(ただし、ゴム変性熱可塑性樹脂+他の熱可塑性樹脂=100重量部)。
他の熱可塑性樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ABS樹脂、AES樹脂、MBS樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体、塩素化ポリエチレン、などが挙げられる。これらの他の熱可塑性樹脂は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0029】
なお、本発明のゴム変性熱可塑性樹脂およびその組成物に対し、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系などの酸化防止剤や、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤、難燃剤、増強剤など、通常使用される添加剤を配合することができる。
本発明のゴム変性熱可塑性樹脂およびその組成物に、上記他の熱可塑性樹脂や添加剤を配合するには、各種押し出し機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、フィーダールーダーなどを用い、各成分を混練りする。好ましい製造方法は、押し出し機、バンバリーミキサーを用いる方法である。各成分を混練りするに際しては、各成分を一括して混練りしてもよく、数回に分けて添加混練りしてもよい。混練りは、押し出し機で多段添加式で混練りしてもよく、またバンバリーミキサー、ニーダーなどで混練りし、その後、押し出し機でペレット化することもできる。
【0030】
このようにして得られる本発明のゴム変性熱可塑性樹脂およびその組成物は、押出成形、真空成形、シート成形、異形成形、発泡成形、インジェクションプレス、プレス成形、ブロー成形、射出成形などによって、各種成形品に成形することができる。
本発明のゴム変性熱可塑性樹脂およびその組成物は、耐衝撃強度が著しく改良され、強度異方性が少なく、耐候性、着色性、成形加工性に優れるため、これらの特性を生かして、OA・家電分野、電気・電子分野、雑貨分野、サニタリー分野、自動車分野などの各種パーツ、ハウジング、シャーシ、トレーなどに使用することができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に何等制約されるものではない。
なお、実施例中、部および%は特に断らない限り重量基準である。また、実施例中の各種評価は、次のようにして測定したものである。
【0032】
重量平均分子量(Mw)
ウォーターズ(WATERS)社製、150C型ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置で、東ソー(株)製、Hタイプカラムを用い、o−ジクロロベンゼンを溶媒として、120℃で測定した。得られた分子量は、標準ポリスチレン換算値である。
スチレン(ブロック)含量
13C−NMRを用いて、ポリスチレンブロックとポリブタジエンまたはポリイソプレンブロックの組成比率から求めた。
ブロック共重合体の伸び
JIS K6301に準じて測定した。測定法は、下記のとおりである。ブロック共重合体を射出成形またはプレス成形でJIS3号ダンベルに成形し、これを用いて100%伸ばして1分間保ったのち開放し、1分後の伸びの長さを、もとの長さを基準として%で表した。
水添率(%)
四塩化エチレンを溶媒として用い、15%濃度で測定した。100MHzの 1H−NMRスペクトルの不飽和結合部のスペクトル減少から算出した。
【0033】
グラフト率
グラフト共重合体(ゴム変性熱可塑性樹脂)の一定量(x)をアセトン中に投入し、振とう機で2時間振とうし、遊離の共重合体を溶解させる。遠心分離器を用いて、この溶液を15,000rpmで30分間遠心分離し、不溶分を得る。次に、真空乾燥により、120℃で1時間乾燥し、不溶分(y)を得る。グラフト率は、次式より算出した。
グラフト率(%)={〔(y)−(x)×グラフト共重合体中のゴム分率〕/〔(x)×グラフト共重合体中のゴム分率〕}×100
固有粘度〔η〕
ゴム変性熱可塑性樹脂のマトリックス成分であるアセトン可溶分の固有粘度を、メチルエチルケトン中、30℃で測定した。
【0034】
シャルピー衝撃強度
ISO 179に準拠して測定した。単位は、kgf・cm/cm2 である。
強度異方性(落錘衝撃強度
フィルムゲート付きの2.4mm(t)×50mm(w)×90mm(l)の成形品を200℃で射出成形し、デュポンインパクトテスターを用い、打撃棒先端R=1/2″で、厚み1.6mmの成形品の落錘衝撃強度を、23℃で測定した。単位は、kg・cmである。
【0035】
耐候性(シャルピー衝撃強度保持率)
試験片を、カーボンアークを光源とするサンシャインウェザオメーター〔スガ試験機(株)製、WEL−6XS−DC〕に1,000時間曝露し、上記シャルピー衝撃強度を測定し、曝露前のものと比較して保持率を算出した。
試験条件;
ブラックパネル温度 63±3℃
槽内湿度 60±5%RH
降雨サイクル 2時間毎に18分
カーボン交換サイクル 60時間
シャルピー衝撃強度 ISO 179
【0036】
成形外観(着色性)
ゴム変性熱可塑性樹脂またはその組成物を下記配合処方で配合し、押し出し機を通して着色ペレットを得た。これをさらに成形して、色調評価プレートを得た。なお、黒色配合物の着色性については、色差計により明度を測定し、マンセル色数値(値が大きいほど、着色性が悪い)で表した。赤色配合物については、彩度を目視で判定した。
黒色配合;
樹脂またはその組成物 100部
カーボンブラック 0.5部
ステアリン酸カルシウム 0.3部
赤色配合;
樹脂またはその組成物 100部
ベンガラ 1.0部
ステアリン酸カルシウム 0.3部
判定基準;
◎;非常に鮮明である。
○;鮮明である。
△;○と×の間
×;鮮明さが不足
××;鮮明さがない。
【0037】
成形加工性(メルトフローレート)(MFR)
ASTM D1238に準じて測定した。測定温度は220℃、荷重は10kg、単位はg/10分である。
【0038】
参考例1〔水添ブロック共重合体(A−1)の調製〕
オートクレーブ中に、脱気、脱水したシクロヘキサン400部、スチレン15部、テトラヒドロフラン0.05部、n−ブチルリチウム0.04部を投入し、60℃で4時間重合し、さらに、ブタジエン70部を加え、60℃で4時間重合し、最後にスチレン15部加え、60℃で4時間重合した。得られた活性重合体をメタノールで失活させ、重合体溶液をジャケット付きの反応器に移し、水添触媒として、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.15部、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.07部と、n−ブチルリチウム0.15部およびエチルアルミニウムクロライド0.28部を添加し、100℃で10kgf/cm2 の水素ガス圧力にて1時間水素化反応を行った。スチームストリッピングにより、溶剤を除去し水添ブロック共重合体A−1を得た。水素添加前のブロック共重合体の伸びは30%であった。結果を表1に示す。
【0039】
参考例2〔水添ブロック共重合体(A−2)の調製〕
上記ブタジエンをイソプレンに変えた以外は同様にして水素添加を行い、水添ブロック共重合体A−2を得た。水素添加前のブロック共重合体の伸びは35%であった。結果を表1に示す。
【0040】
参考例3〔水添ブロック共重合体(B−1)の調製〕
オートクレーブ中に、脱気、脱水したシクロヘキサン400部、スチレン5部、n−ブチルリチウム0.04部を投入し、60℃で4時間重合し、さらに、ブタジエン45部とスチレン15部を加え、60℃で4時間重合し、最後にブタジエン35部とテトラヒドロフラン0.05部を加え、60℃で4時間重合した。上記参考例1と同様に水素化反応を行い水添ブロック共重合体B1を得た。水素添加前のブロック共重合体の伸びは90%であった。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0004850323
【0044】
実施例1(ゴム変性熱可塑性樹脂の調製)
リボン型攪拌翼を備えた内容積10リットルのステンレス製オートクレーブに、水添ブロック共重合体(A−1)を3部、(B−1)を23部の計26部、メタクリル酸メチル50部、スチレン10部、アクリロニトリル14部、トルエンを120部仕込み、攪拌により溶解させ均一溶液を得た後、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部を添加し、攪拌を続けながら昇温し、100℃に達した後は温度一定に制御しながら、攪拌回転数200rpmにて重合反応を行った。反応を6時間行って終了した。重合転化率は85%であった。
100℃まで冷却後、2,2−メチレンビス−4−メチル−6−ブチルフェノール0.2部を添加した後、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により、未反応物と溶媒を留去し、細かく粉砕した後、40mmφの真空ベント付き押し出し機(220℃、700mmHg真空)にて、実質的に揮発分を留去するとともに、ゴム変性熱可塑性樹脂のペレットを得た。得られたペレットを用い、上記評価に供した。結果を表2に示す。
【0045】
実施例2〜3,5,7〜10
使用する水添ブロック共重合体の種類と量、使用するモノマーの組成比率のみを変更して、ゴム変性熱可塑性樹脂のペレットを得た。得られたペレットを用い、単独またはスチレン−アクリロニトリル共重合体をブレンドし、上記評価に供した。結果を表2〜3に示す。
【0046】
比較例1,3〜8,10〜11
使用する水添ブロック共重合体の種類と量、使用するモノマーの組成比率のみを変更して、比較例1,3〜6,10〜11のゴム変性熱可塑性樹脂のペレットを得た。得られたペレットを用い、上記評価に供した。また、比較例7は、テクノポリマー株式会社製ABS樹脂、商品名ABS150を、比較例8は、テクノポリマー株式会社製AES樹脂、商品名AES145を評価した。結果を表3〜4に示す。
【0047】
【表2】
Figure 0004850323
【0048】
【表3】
Figure 0004850323
【0049】
【表4】
Figure 0004850323
【0050】
【表5】
Figure 0004850323
【0051】
*1)スチレン−アクリロニトリル共重合体(テクノポリマー株式会社製、商品名SANREX S10)
【0052】
表2〜3に示されるとおり、本発明の実施例1〜3,5,7〜10のゴム変性熱可塑性樹脂は、いずれも耐衝撃強度が著しく改良され、強度異方性が少なく、耐候性に優れ、着色性、成形加工性に優れるものであった。一方、表3〜4に示されるように、比較例1は、水添前の伸びが50%以上の(B)成分を含まない例であり、耐衝撃性に劣り、強度異方性が強い。比較例3〜4は、ゴム変性熱可塑性樹脂のグラフト率が本発明の好ましい範囲外である例であり、耐衝撃性に劣り、強度異方性が強い。比較例5は、ゴム変性熱可塑性樹脂のアセトン可溶分の固有粘度〔η〕が本発明の好ましい範囲未満である例であり、耐衝撃性に劣り、強度異方性が強い。比較例6は、ゴム変性熱可塑性樹脂のアセトン可溶分の固有粘度〔η〕が本発明の好ましい範囲を超える例であり、成形加工性に劣る。比較例7は、本発明のゴム変性熱可塑性樹脂の代わりに、ゴム成分として未水添のゴム質重合体を使用している市販のABS樹脂を評価した例であり、耐候性に劣る。比較例8は、本発明のゴム変性熱可塑性樹脂の代わりに、ゴム成分として未水添のゴム質重合体を使用している市販のAES樹脂を評価した例であり、耐候性、着色性に劣る。比較例10〜11は、単量体成分の配合量が本発明の範囲外であるゴム変性熱可塑性樹脂であり、耐衝撃強度、強度異方性に劣る。
【0053】
【発明の効果】
本発明のゴム変性熱可塑性樹脂およびその組成物は、耐衝撃強度が著しく改良され、強度異方性が少なく、耐候性、着色性、成形加工性に優れるため、これらの特性を生かして、OA・家電分野、電気・電子分野、雑貨分野、サニタリー分野、自動車分野などの各種パーツ、ハウジング、シャーシ、トレーなどに使用することができる。

Claims (2)

  1. 下記水添ブロック共重合体(A)5〜50重量%および下記水添ブロック共重合体(B)95〜50重量%〔ただし、(A)+(B)=100重量%〕からなる混合物10〜70重量部の存在下に、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸エステル化合物の群から選ばれた少なくとも1種の単量体成分90〜30重量部を重合して得られ、グラフト率が20〜100%、アセトン可溶分の固有粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)が0.2〜0.7dl/gであることを特徴とするゴム変性熱可塑性樹脂。
    水添ブロック共重合体(A);ブロック構造がa−b−a(ここで、ブロックaは芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロック、ブロックbは共役ジエン系化合物からなる重合体ブロックである)で表される、共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物からなるブロック共重合体で、JIS3号ダンベルを用いて100%伸ばして1分間保ったのち開放して1分後の伸びが50%未満となるブロック共重合体の、不飽和成分の95モル%以上を水素添加したもの
    水添ブロック共重合体(B);ブロック構造がa−c−d(ここで、ブロックaは上記に同じ、ブロックcは共役ジエン系化合物および芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロック、ブロックdは共役ジエン系化合物からなる重合体ブロックである)で表される、共役ジエン系化合物と芳香族ビニル化合物からなるブロック共重合体で、上記同様に測定した伸びが50〜90%となるブロック共重合体の、不飽和成分の95モル%以上を水素添加したもの
  2. 請求項1記載のゴム変性熱可塑性樹脂5〜95重量部および他の熱可塑性樹脂95〜5重量部を主成分とするゴム変性熱可塑性樹脂組成物。
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