JPH0632761A - 側鎖型重合性化合物及びそれを用いた液晶デバイス - Google Patents

側鎖型重合性化合物及びそれを用いた液晶デバイス

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JPH0632761A
JPH0632761A JP11979293A JP11979293A JPH0632761A JP H0632761 A JPH0632761 A JP H0632761A JP 11979293 A JP11979293 A JP 11979293A JP 11979293 A JP11979293 A JP 11979293A JP H0632761 A JPH0632761 A JP H0632761A
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毅 栗山
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政男 相沢
Hiroshi Ogawa
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2;脂肪族基、脂環族基、芳香族基、複
素環基、それらの置換体、R3;H、CH3、X;−O
−、−COO−、Y;−O−、−COO−、環を形成し
ていても良い−N−、n;2〜4の整数)で表わされる
側鎖型重合性化合物及び電極層を有する少なくとも一方
が透明な2枚の基板とこの基板に支持された調光層を有
し、該調光層が液晶材料及び一般式(I)で表わされる
側鎖型重合性化合物を含有する重合性組成物を重合して
成る透明性高分子物質を含有する液晶デバイス。 【効果】 従来の液晶分散型あるいは液晶連続層型液晶
デバイスに比べて、はるかに低電圧駆動が可能であり、
透明−不透明のコントラストが高く、しきい値電圧が明
確なため時分割駆動が可能である。又、上記側鎖型重合
性化合物の合成原料と成り得る物質は工業的に生産され
ている事が多く、原料費の低減となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大面積になし得る液晶
デバイス及びその製造方法に関するもので、更に詳しく
は、視野の遮断、開放及び明りもしくは照明光の透過制
限、遮断、透過を電気的又は熱的に操作し得るものであ
って、建物の窓やショーウインドウなどで視野遮断のス
クリーンや、採光コントロールのカーテンに利用される
と共に、文字や図形を表示し、高速応答性を以って電気
的に表示を切り換えることによって、広告板、案内板、
装飾表示板や、明るい画面を必要とするコンピューター
末端の表示装置、プロジェクションの表示装置として利
用される液晶デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】偏光板及び配向処理を要さず、明るくコ
ントラストの良い、大型で廉価な液晶デバイスを製造す
る方法として、液晶のカプセル化により、ポリマー中に
液晶滴を分散させ、そのポリマーをフィルム化する方法
が知られている。ここでカプセル化物質としては、ゼラ
チン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール等が提案さ
れている(特表昭58−501631号公報、米国特許
第4,435,047号明細書)。
【0003】上記明細書で開示された技術においては、
ポリビニルアルコールでカプセル化された液晶分子は、
それが薄層中で正の誘電率異方性を有するものであれ
ば、電界の存在下でその液晶分子が電界の方向に配列
し、液晶の屈折率no とポリマーの屈折率np が等しい
ときには、透明性を発現する。電界が除かれると、液晶
分子はランダム配列に戻り、液晶滴の屈折率がno より
ずれるため、液晶滴は、その境界面で光を散乱し、光の
透過率を遮断するので、薄層体は白濁する。このよう
に、カプセル化された液晶を分散包蔵したポリマーを薄
膜としている技術は、上記のもの以外にもいくつか知ら
れており、例えば、特表昭61−502128号公報に
は、液晶をエポキシ樹脂中に分散したもの、特開昭63
−271233号公報には、光硬化性ビニル系化合物と
液晶との溶解物において、上記光硬化性ビニル系化合物
の相分離を利用し調光層を形成させた技術が開示されて
いる。また、このようなポリマー中に液晶滴を分散させ
調光層を形成させる技術とは別に、特開平1−1987
25号公報には、液晶材料を連続層に、ポリマーを三次
元網目構造にし、液晶デバイスの低電圧駆動を可能にし
た技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来技術のうち、ポリマー中に液晶滴を分散させた液晶
デバイスは、液晶がポリマー中に分散しているので、電
界を印加した場合、液晶滴にはポリマーを介して電界が
及ぶので、液晶分子の配列に変化を与えるには、高い駆
動電圧を必要とするため、実用上種々の障害となる欠点
を有していた。
【0005】また、電界を印加した際に十分な透明性を
達成するには、液晶の屈折率とポリマーの屈折率とが近
似したものとなるよう、それぞれを十分選択しなければ
ならないという煩わしさがあった。更にまた、大面積の
デバイスの特徴を生かしてマルチプレックス駆動による
大型表示を行うに当たって、それを可能とさせる上で必
要なしきい値電圧が存在しないので、その実施が困難で
あった。
【0006】一方、ポリマーが三次元網目構造をとり、
液晶層が連続層を形成してなる液晶デバイスは、その駆
動電圧は低電圧であるといえども、その駆動しうる電圧
の範囲は10〜30Vであり、汎用の液晶表示装置駆動
用のICドライバーを使用するには極めて困難であっ
た。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、新規な
側鎖型重合性化合物を提供すると共に、従来の大型液晶
デバイスよりもはるかに低電圧で駆動し、しかも高コン
トラスト、明るい画質等の特性を有する液晶デバイスを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、前記液晶デバイスに使用される重合
性組成物について鋭意検討した結果、側鎖構造を有する
重合性化合物を使用することにより、低駆動電圧でしか
も高コントラスト、明るい画質等の特性を有する液晶デ
バイスを作成することに成功した。
【0009】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、(1)一般式(I)
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R1及びR2はそれぞれ独立的に脂
肪族基、脂環族基、芳香族基、複素環基又はそれらの置
換体を表わし、R3はH又はCH3を表わし、Xは−O−
又は−COO−を表わし、Yは−O−、−COO−又は
環を形成していても良い−N−を表わし、nは2〜4の
整数を表わす。)で表わされる側鎖型重合性化合物及び
(2)電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基
板とこの基板に支持された調光層を有し、該調光層が液
晶材料及び透明性高分子物質を含有することを特徴とす
る液晶デバイスにおいて、前記透明性高分子物質が前記
一般式(I)で表わされる側鎖型重合性化合物を含有す
る重合性組成物を重合して成る高分子物質である液晶デ
バイスを提供する。
【0012】本発明で使用する側鎖型重合性化合物は、
グリシジル化合物と、分子内にエポキシ基と反応する活
性水素を複数持つ化合物、例えば、多価カルボン酸、多
価アルコール等を反応させ、更に水酸基を(メタ)アク
リルエステル化することにより得られるが、エポキシ基
と反応させる化合物としては合成法が比較的容易である
点から多価カルボン酸を使用するのが好ましい。
【0013】グリシジル化合物としては、例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、ステ
アリル、フェニル、2−メチルフェニル、メシチル、1
−ナフチル、フルフリル、2−ビフェニルの如き基を有
するグリシジルエーテル又はグリシジルエステル;3級
飽和モノカルボン酸のグリシジルエステルであるカージ
ュラE−10(シェル化学製);p−tert−ブチル
安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3−ニトロベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のグリシジルエス
テル、グリシジルジエチルアミン、グリシジルモルホリ
ン、3−グリシジルオキシプロピルメトキシシラン等が
挙げられる。
【0014】グリシジル化合物と反応させる多価カルボ
ン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカン二酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン
酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、
ヘキサヒドロフタル酸、ハロゲン化フタル酸、β,β−
ジメチルグルタル酸等のジカルボン酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸等のポリカルボン酸が挙げられる。
【0015】グリシジル化合物と多価カルボン酸の反応
により得られたポリオール化合物を更に公知の方法によ
り(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸クロリド
を用い(メタ)アクリルエステル化することにより、本
発明の側鎖型重合性化合物が得られる。
【0016】また、本発明で使用する側鎖型重合性化合
物は、多価グリシジル化合物と、分子内にエポキシ基と
反応する活性水素を持つ化合物、例えば、モノカルボン
酸、モノアルコール等を反応させ、更に水酸基を(メ
タ)アクリルエステル化することにより得られるが、エ
ポキシ基と反応させる化合物としては合成法が比較的容
易である点からモノカルボン酸を使用するのが好まし
い。
【0017】多価グリシジル化合物としては、例えば、
エチレングリコールジグリシジルエーテル(共栄社油脂
社製「エポライト40E」)、プロピレングリコールジ
グリシジルエーテル(共栄社油脂社製「エポライト70
P」)、1,3−ブタンジオールジグリシジルエーテ
ル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、
(+/−)−2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオ
ールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0018】多価グリシジル化合物と反応させるモノカ
ルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ラウリン酸、ステアリ
ン酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息
香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル
酸、α−フェニル酪酸、β−フェニル酪酸、γ−フェニ
ル酪酸、アントラニル酸、m−アミノ安息香酸、p−ア
ミノ安息香酸、o−メトキシ安息香酸、m−メトキシ安
息香酸、p−メトキシ安息香酸、メシト酸等が挙げられ
る。
【0019】多価グリシジル化合物とモノカルボン酸の
反応により得られたポリオール化合物を更に公知の方法
により(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸クロ
リドを用い(メタ)アクリルエステル化することによ
り、本発明の側鎖型重合性化合物が得られる。
【0020】前記側鎖型重合性化合物を含有する重合性
組成物を重合して形成される透明性高分子物質と液晶材
料からなる液晶デバイスにおいては、該透明性高分子物
質が、液晶中に粒子状、繊維状に分散するものでも良
く、又液晶材料を透明性高分子物質中に液滴状に分散さ
せたものでも良いが、液晶材料の連続層中に三次元網目
状構造の透明性高分子物質を形成したものが好ましい。
これらの種類の液晶デバイスは、液晶と重合性組成物の
種類およびその比率、更に重合条件等により作り分ける
ことが可能である。
【0021】重合性組成物として任意に使用できる、一
般式(I)で表わされる化合物以外の重合性化合物とし
ては、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチル
スチレン、ジビニルベンゼン;置換基として、メチル、
エチル、プロピル、ブチル、アミル、2−エチルヘキシ
ル、オクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オク
タデシル、シクロヘキシル、ベンジル、メトキシエチ
ル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、アルリル、メ
タリル、グリシジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒド
ロキシプロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチルの如
き基を有するアクリレート、メタクリレート又はフマレ
ート;エチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン及びペンタエ
リスリトール等のポリ(メタ)アクリレート又はポリ
(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、酪酸ビニル又は安
息香酸ビニル、アクリロニトリル、セチルビニルエーテ
ル、リモネン、シクロヘキセン、ジアリルフタレート、
2−、3−又は4−ビニルピリジン、アクリル酸、メタ
クリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒ
ドロキシメチルアクリルアミド又はN−ヒドロキシエチ
ルメタクリルアミド及びそれらのアルキルエーテル化合
物;トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチ
レンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加し
て得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート;
ネオペンチルグリコール1モルに2モル以上のエチレン
オキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得
たジオールのジ(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート1モルとフェニルイソシア
ネート若しくはn−ブチルイソシアネート1モルとの反
応生成物;ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アク
リレート;トリス−(ヒドロキシエチル)−イソシアヌ
ル酸のポリ(メタ)アクリレート;トリス−(ヒドロキ
シエチル)−リン酸のポリ(メタ)アクリレート;ジ−
(ヒドロキシエチル)−ジシクロペンタジエンのモノ
(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート;ピ
バリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレー
ト;カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステル
ネオペンチルグリコールジアクリレート;直鎖脂肪族ジ
アクリレート;ポリオレフィン変性ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート等を挙げることができる。
【0022】本発明で使用する液晶材料は、単一の液晶
性化合物であることを要しないのは勿論で、2種以上の
液晶性化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物
であっても良く、通常この技術分野で液晶材料として認
識されるものであれば良く、そのうちの正の誘電率異方
性を有するものが好ましい。用いられる液晶としては、
ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液
晶が好ましく、ネマチック液晶が特に好ましい。
【0023】液晶材料としては、例えば、4−置換安息
香酸4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキ
サンカルボン酸4’−置換フェニルエステル、4−置換
シクロヘキサンカルボン酸4’−置換ビフェニルエステ
ル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)
安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換
シクロヘキシル)安息香酸4’−置換フェニルエステ
ル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4’−置
換シクロヘキシルエステル、4−置換4’−置換ビフェ
ニル、4−置換フェニル−4’−置換シクロヘキサン、
4−置換4”−置換ターフェニル、4−置換ビフェニル
4’−置換シクロヘキサン、2−(4−置換フェニル)
−5−置換ピリミジン等を挙げることができる。
【0024】液晶材料と重合性組成物との使用割合は、
重量比で60:40〜95:5の範囲が好ましい。
【0025】本発明の重合性組成物に、更に必要に応じ
て、光重合開始剤を添加することができる。
【0026】光重合開始剤としては、例えば、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(メルク社製「ダロキュア1173」)、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社製
「イルガキュア184」)、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、ベンジル
ジメチルケタール(チバ・ガイギー社製「イルガキュア
651」)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フ
ェニル]−2−モルホリノプロパノン−1(チバ・ガイ
ギー社製「イルガキュア907」)、2,4−ジエチル
チオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDET
X」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬
社製「カヤキュアEPA」)との混合物、イソプロピル
チオキサントン(ワードプレキンソツプ社製「カンタキ
ュアーITX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル
との混合物、アシルホスフィンオキサイド(BASF社
製「ルシリンLR8728」等が挙げられる。
【0027】光重合開始剤の使用割合は、重合性組成物
の0.5〜5重量%の範囲が好ましく、1.0〜3.0
重量%の範囲が特に好ましい。
【0028】重合性組成物中に、必要に応じて、連鎖移
動剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、染料等を添加するこ
ともできる。
【0029】本発明の液晶デバイスは、例えば、次のよ
うにして製造することができる。
【0030】即ち、電極層を有する少なくとも一方が透
明性を有する二枚の基板間に、一般式(I)で表わされ
る化合物を含有する重合性組成物及び液晶材料、必要に
応じて重合開始剤、連鎖移動剤、光増感剤、染料、架橋
剤、その他よりなる調光層形成材料を介在させ、重合用
エネルギーを供給し、前記重合性組成物を重合硬化させ
ることによって、液晶材料及び透明性高分子物質から成
る調光層を形成する液晶デバイスの製造方法である。
【0031】特に調光層は、低電圧駆動性、高速応答性
等の面から、液晶材料の連続層中に透明性高分子物質が
3次元ネットワーク構造を形成して成るものが好まし
く、このような構成の調光層は、調光層形成材料中の液
晶材料の割合を多くし、調光層形成材料を等方性液体状
態に保ちながら重合させることにより、より確実に形成
することができる。
【0032】調光層形成材料を2枚の二枚の基板間に介
在させるには、この調光層形成材料を基板間に注入して
も良いが、一方の基板上に適当な溶液塗布機やスピンコ
ーター等を用い均一に塗布し、次いで他方の基板を重ね
合わせ圧着させても良い。
【0033】又、一方の基板上に調光層形成材料を均一
な厚さに塗布し、重合性組成物を重合硬化させ、調光層
を形成後、他方の基板を貼合わせる製造方法も有効であ
る。
【0034】重合用エネルギーとしては、重合体が適切
な3次元ネットワークを形成するものであればよく、例
えば、紫外線、電子線等の放射線や熱等が挙げられる。
特に紫外線照射による重合方法は好適である。
【0035】基板は、堅固な材料、例えば、ガラス、金
属等であっても良く、柔軟性を有する材料、例えば、プ
ラスチックフィルム等でも良い。そして、基板は、2枚
が対向して適当な間隔を隔て得るものである。又、その
少なくとも一方は透明性を有し、その2枚の間に狭持さ
れる調光層を外界から視覚させるものでなければならな
い。但し、完全な透明性を必須とするもではない。も
し、この液晶デバイスが、デバイスの一方の側から他方
の側へ通過する光に対して作用させるために使用される
場合は、2枚の基板は共に適宜な透明性が与えられる。
この基板には目的に応じて透明、不透明の適宜な電極が
その全面又は部分的に配置されても良い。
【0036】2枚の基板間には、液晶材料及び透明性高
分子物質から成る調光層が介在される。尚、2枚の基板
間には、通常、周知の液晶デバイスと同様、間隔保持用
のスペーサーを介在させるのが望ましい。
【0037】スペーサーとしては、例えば、マイラー、
アルミナ等種々の液晶セル用のものが使用できる。
【0038】本発明の液晶デバイスは、特に、調光層中
に占める液晶材料の比率が高く、液晶材料の連続層中に
透明性高分子物質が3次元ネットワーク構造を形成して
成るものの場合、電圧印加時の透明性が高く、更に光散
乱度合いが大きいため、調光層の厚さを10ミクロン以
下に薄くでき、その結果、電圧印加時の透明性を更に向
上できる利点を有する。このような点より、本発明の液
晶デバイスの調光層の厚さは、5〜30ミクロンの範囲
より選択でき、好ましくは8〜15ミクロンの範囲より
選ばれる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に
具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
【0040】以下の実施例において「%」は「重量%」
を表わし、評価特性の各々は以下の記号及び内容を意味
する。
【0041】 T0 :白濁度;印加電圧0の時の光透過率(%) T100 :透明度;印加電圧を増加させ光透過率がほとん
ど増加しなくなった時の光透過率(%) V90 :飽和電圧;T0を0%、T100を100%とした
とき、光透過率が90%となる印加電圧(Vrms
【0042】先ず、本発明の側鎖型重合性化合物の合成
例を示す。
【0043】(実施例1)攪拌装置、コンデンサー及び
温度計をセットした容量1リットルの四つ口フラスコ
に、「カージュラE−10」(シェル化学製3級飽和モ
ノカルボン酸グリシジルエステル、エポキシ当量=25
0g/eq)275g、ドデカン二酸115g及び触媒と
してN,N−ジメチルベンジルアミン0.98gを入
れ、窒素気流下140℃で6時間攪拌して、酸価0.2
8、水酸基価160.0の淡褐色透明の液状生成物を得
た。
【0044】次いで、トルエン195ml及びトリエチル
アミン26.3gが入った容量500mlの四つ口フラス
スコに、上記液状生成物45.6g、フェノチアジン
0.65gを加え、反応温度を30℃以下に保ちながら
アクリロイルクロリド14.1gを滴下した。滴下終了
後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別した。濾
液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水200ml
で2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加した
後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成物(化
合物1)を54.4g得た。赤外線吸収スペクトル(I
R)の測定により、3400〜3600cm -1の水酸基の
吸収が観測されないことから、完全にアクリルエステル
化されていることを確認した。
【0045】(実施例2)攪拌装置、コンデンサー及び
温度計をセットした容量1リットルの四つ口フラスコ
に、「カージュラE−10」250g、アジピン酸73
g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン0.
8gを入れ、窒素気流下140℃で2時間攪拌して、酸
価0.20、水酸基価185.7の淡褐色透明の液状生
成物を得た。
【0046】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン11.3gが入った容量200ml
の四つ口フラススコに、この生成物16.9g及びフェ
ノチアジン0.28gを加えて、反応温度を30℃以下
に保ちながら、アクリロイルクロリド6.1gを滴下し
た。滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を
濾別した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に
純水200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100p
pm添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液
状生成物(化合物2)18.0g得た。IR測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0047】(実施例3)攪拌装置、コンデンサー及び
温度計をセットした容量1リットルの四つ口フラスコ
に、「カージュラE−10」250g、セバシン酸10
1g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン
0.9gを入れ、窒素気流下140℃で2時間攪拌し
て、酸価0.07、水酸基価135.7の淡黄色透明の
液状生成物を得た。
【0048】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン9.1gが入った容量200mlの
四つ口フラススコに、この生成物18.2g及びフェノ
チアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保
ちながら、アクリロイルクロリド4.9gを滴下した。
滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別
した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水
200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。有機層にヒドロキノンを100ppm添
加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成
物(化合物3)を15.2g得た。IR測定により、3
400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測されないこ
とから、完全にアクリルエステル化されていることを確
認した。
【0049】(実施例4)攪拌装置、コンデンサー及び
温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、
「カージュラE−10」125g、無水シュウ酸22.
5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン
0.4gを入れ、窒素気流下140℃で18時間攪拌し
て、酸価1.12、水酸基価123.4の淡褐色透明の
液状生成物を得た。
【0050】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン8.9gが入った容量200mlの
四つ口フラススコに、この生成物20.1g及びフェノ
チアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保
ちながらアクリロイルクロリド4.8gを滴下した。滴
下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別し
た。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し更に純水20
0mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加
した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成物
(化合物4)を17.8g得た。IR測定により、34
00〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測されないこと
から、完全にアクリルエステル化されていることを確認
した。
【0051】(実施例5)攪拌装置、コンデンサー及び
温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、
n−ブチルグリシジルエ−テル44.4g、ドデカン二
酸39.4g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジル
アミン0.21gを入れ、窒素気流下130℃で18時
間攪拌して、酸価4.89、水酸基価195.1の淡褐
色透明の液状生成物を得た。
【0052】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン11.0gが入った容量200ml
の四つ口フラススコに、この生成物15.7g及びフェ
ノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に
保ちながらアクリロイルクロリド6.0gを滴下した。
滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別
した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水
200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm
添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生
成物(化合物5)を15.2g得た。IR測定により、
3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測されない
ことから、完全にアクリルエステル化されていることを
確認した。
【0053】(実施例6)攪拌装置、コンデンサー及び
温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、
フェニルグリシジルエ−テル51.4g、ドデカン二酸
39.0g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルア
ミン0.22gを入れ、窒素気流下130℃で24時間
攪拌して、酸価2.15、水酸基価195.1の淡黄色
透明の液状生成物を得た。
【0054】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン11.2gの入った容量200ml
の四つ口フラススコに、この生成物15.5g及びフェ
ノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に
保ちながらアクリロイルクロリド6.0gを滴下した。
滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別
した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水
200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm
添加した後、溶媒を減圧留去して、淡黄色透明の液状生
成物(化合物6)を16.5g得た。IR測定により、
3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測されない
ことから、完全にアクリルエステル化されていることを
確認した。
【0055】(実施例7)攪拌装置、コンデンサー及び
温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、
1−ナフチルグリシジルエ−テル60.0g、ドデカン
二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジ
ルアミン0.24gを入れ、窒素気流下130℃で20
時間攪拌して、酸価1.10、水酸基価152.2の淡
褐色透明の液状生成物を得た。
【0056】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン9.7gの入った容量200mlの
四つ口フラススコに、この生成物17.8g及びフェノ
チアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保
ちながらアクリロイルクロリド5.3gを滴下した。滴
下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別し
た。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水2
00mlで2回洗浄したた後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm
添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状
生成物(化合物7)を14.8g得た。IR測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0057】(実施例8)攪拌装置、コンデンサー及び
温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、
ラウリルグリシジルエ−テル72.6g、ドデカン二酸
34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルア
ミン0.27gを入れ、窒素気流下130℃で18時間
攪拌して、酸価1.50、水酸基価128.1の淡褐色
透明の液状生成物を得た。
【0058】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン8.8gの入った容量200mlの
四つ口フラススコに、この生成物19.2g及びフェノ
チアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保
ちながら、アクリロイルクロリド4.8gを滴下した。
滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別
した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水
200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm
添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状
生成物(化合物8)を17.3g得た。IR測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0059】(実施例9)攪拌装置、コンデンサー及び
温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコに、
2−エチルヘキシルグリシジルエ−テル55.8g、ド
デカン二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチル
ベンジルアミン0.23gを入れ、窒素気流下130℃
で15時間攪拌して、酸価1.30、水酸基価164.
2の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0060】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン10.1gの入った容量200ml
の四つ口フラススコに、この生成物17.1g及びフェ
ノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に
保ちながらアクリロイルクロリド5.5gを滴下した。
滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別
した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水
200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm
添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状
生成物(化合物9)を14.4g得た。IR測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0061】(実施例10)攪拌装置、コンデンサー及
び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコ
に、4−グリシジルモルホリン42.9g、ドデカン二
酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジル
アミン0.19gを入れ、窒素気流下130℃で17時
間攪拌して、酸価2.23、水酸基価196.0の淡褐
色透明の液状生成物を得た。
【0062】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン11.1gの入った容量200ml
の四つ口フラススコに、この生成物15.7g、フェノ
チアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保
ちながらアクリロイルクロリド6.0gを滴下した。滴
下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別し
た。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水2
00mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添
加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生
成物(化合物10)を13.6g得た。IR測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0063】(実施例11)攪拌装置、コンデンサー及
び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコ
に、フルフリルグリシジルエーテル46.2g、ドデカ
ン二酸34.5g及び触媒としてN,N−ジメチルベン
ジルアミン0.20gを入れ、窒素気流下130℃で1
0時間攪拌して、酸価3.32、水酸基価173.0の
淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0064】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン10.4gの入った容量200ml
の四つ口フラススコに、この生成物16.7g及びフェ
ノチアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に
保ちながらアクリロイルクロリド5.6gを滴下した。
滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別
した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水
200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm
添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状
生成物(化合物11)を15.5g得た。IR測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0065】(実施例12)攪拌装置、コンデンサー及
び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコ
に、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン
70.8g、ドデカン二酸34.5g及び触媒として
N,N−ジメチルベンジルアミン0.26gを入れ、窒
素気流下100℃で25時間攪拌して、酸価1.31、
水酸基価144.5の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0066】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン9.4gの入った容量200mlの
四つ口フラススコに、この生成物18.2g及びフェノ
チアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保
ちながらアクリロイルクロリド5.1gを滴下した。滴
下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別し
た。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水2
00mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添
加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生
成物(化合物12)を14.1g得た。IR測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0067】(実施例13)攪拌装置、コンデンサー及
び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコ
に、p−tert−ブチル安息香酸グリシジルエステル7
0.5g、ドデカン二酸34.5g及び触媒としてN,
N−ジメチルベンジルアミン0.26gを入れ、窒素気
流下130℃で11時間攪拌して、酸価1.05、水酸
基価140.4の淡褐色透明の液状生成物を得た。
【0068】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン9.3gの入った容量200mlの
四つ口フラススコに、この生成物18.4g及びフェノ
チアジン0.2gを加えて、反応温度を30℃以下に保
ちながらアクリロイルクロリド5.0gを滴下した。滴
下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別し
た。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水2
00mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添
加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状生
成物(化合物13)を16.9g得た。IR測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0069】(実施例14)攪拌装置、コンデンサー及
び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコ
に、メチルグリシジルエーテル69.8g、ドデカン二
酸17.3g及び触媒としてN,N−ジメチルベンジル
アミン0.22gを入れ、窒素気流下100℃で16時
間攪拌して、酸価3.87、水酸基価241.3の淡褐
色透明の液状生成物を得た。
【0070】次いで、ジイソプロピルエーテル100ml
及びトリエチルアミン12.1gの入った容量200ml
の四つ口フラススコに、この生成物14.0g及びフェ
ノチアジン0.3gを加えて、反応温度を30℃以下に
保ちながらアクリロイルクロリド6.6gを滴下した。
滴下終了後、更に4時間攪拌した後、生成した塩を濾別
した。濾液を0.1N塩酸300mlで洗浄し、更に純水
200mlで2回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm
添加した後、溶媒を減圧留去させて、淡黄色透明の液状
生成物(化合物14)を13.5g得た。IR測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0071】(実施例15)攪拌装置、コンデンサー及
び温度計をセットした容量200mlの四つ口フラスコ
に、ステアリン酸56.9g、エチレングリコールジグ
リシジルエーテル(共栄社油脂社製「エポライト40
E」)16.1g及び触媒としてセチルトリメチルアン
モニウムブロマイド0.18gを入れ、窒素気流下15
0℃で23時間攪拌して、酸価29.0の淡褐色の固体
状生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィーによ
り精製し、白色の固体状生成物57.5gを得た。
【0072】次いで、ジイソプロピルエーテル40ml及
びトリエチルアミン2.02gが入った容量100mlの
四つ口フラススコに、上記固体状生成物3.78g、te
rt−ブチルヒドロキノン0.42gを加え、反応温度を
5℃以下に保ちながらアクリロイルクロリド1.09g
を滴下した。滴下終了後、更に50℃で4時間攪拌した
後、内容物を0.1N塩酸500mlで洗浄し、更に純水
200mlで5回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm
添加した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色の固体状生成
物(化合物15)を3.81g得た。赤外線吸収スペク
トル(IR)の測定により、3400〜3600cm-1
水酸基の吸収が観測されないことから、完全にアクリル
エステル化されていることを確認した。
【0073】(実施例16)攪拌装置、コンデンサー及
び温度計をセットした容量300mlの四つ口フラスコ
に、カプロン酸46.5g、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル(共栄社油脂社製「エポライト70
P」)41.4g及び触媒としてセチルトリメチルアン
モニウムブロマイド0.22gを入れ、窒素気流下14
0℃で5時間攪拌して、酸価52.1の褐色透明の液状
生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィーにより
精製し、淡黄色透明の液状生成物68.5gを得た。
【0074】次いで、ジイソプロピルエーテル90ml及
びトリエチルアミン8.08gが入った容量200mlの
四つ口フラススコに、上記液状生成物8.4g、tert−
ブチルヒドロキノン0.16gを加え、反応温度を5℃
以下に保ちながらアクリロイルクロリド4.36gを滴
下した。滴下終了後、更に50℃で4時間攪拌した後、
内容物を0.1N塩酸500mlで洗浄し、更に純水20
0mlで5回洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥させた。有機層にヒドロキノンを100ppm添加
した後、溶媒を減圧留去して、淡褐色透明の液状生成物
(化合物16)を9.1g得た。これをカラムクロマト
グラフィーにより精製し、淡黄色透明の液状生成物7.
9gを得た。赤外線吸収スペクトル(IR)の測定によ
り、3400〜3600cm-1の水酸基の吸収が観測され
ないことから、完全にアクリルエステル化されているこ
とを確認した。
【0075】次に、実施例1〜16で得た側鎖型重合性
化合物を用いた液晶デバイスの実施例を示す。
【0076】(実施例17)液晶材料として「PN−0
05」(ロディック社製)80%、重合性化合物として
実施例1で得た「化合物1」20%及び光重合開始剤と
してベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合し
た調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー
製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基
板に挟み込み、40mW/cm2の紫外線を60秒照射し
て、 調光層の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイス
を得た。
【0077】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.2%、T100=8
9.6%、V90=17.3Vであった。
【0078】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0079】(実施例18)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例2で得た「化
合物2」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチ
ルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料
を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗
布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、
40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚
さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0080】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.8%、T100=8
9.6%、V90=17.2Vであった。
【0081】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0082】(実施例19)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例3で得た「化
合物3」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチ
ルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料
を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗
布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、
40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚
さが11.6ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0083】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.5%、T100=8
9.7%、V90=17.8Vであった。
【0084】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0085】(実施例20)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例4で得た「化
合物4」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチ
ルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料
を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗
布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、
40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚
さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0086】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.7%、T100=8
8.9%、V90=17.5Vであった。
【0087】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0088】(実施例21)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例5で得た「化
合物5」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチ
ルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料
を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗
布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、
40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚
さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0089】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.8%、T100=8
9.1%、V90=17.1Vであった。
【0090】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0091】(実施例22)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例6で得た「化
合物6」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチ
ルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料
を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗
布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、
40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚
さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0092】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=4.4%、T100=8
8.5%、V90=16.9Vであった。
【0093】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0094】(実施例23)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例7で得た「化
合物7」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチ
ルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料
を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗
布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、
40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚
さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0095】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=4.0%、T100=8
8.9%、V90=17.2Vであった。
【0096】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0097】(実施例24)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例8で得た「化
合物8」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチ
ルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料
を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗
布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、
40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚
さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0098】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=2.8%、T100=9
0.2%、V90=10.1Vであった。
【0099】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0100】(実施例25)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例9で得た「化
合物9」20%及び光重合開始剤としてベンジルジメチ
ルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成材料
を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサーが塗
布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込み、
40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層の厚
さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0101】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.4%、T100=8
8.9%、V90=13.8Vであった。
【0102】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0103】(実施例26)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例10で得た
「化合物10」20%及び光重合開始剤としてベンジル
ジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成
材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサー
が塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込
み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層
の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0104】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=4.6%、T100=8
7.9%、V90=17.5Vであった。
【0105】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0106】(実施例27)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例11で得た
「化合物11」20%及び光重合開始剤としてベンジル
ジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成
材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサー
が塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込
み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層
の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0107】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.9%、T100=8
8.3%、V90=17.3Vであった。
【0108】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0109】(実施例28)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例12で得た
「化合物12」20%及び光重合開始剤としてベンジル
ジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成
材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサー
が塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込
み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層
の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0110】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.1%、T100=9
0.2%、V90=13.7Vであった。
【0111】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0112】(実施例29)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例13で得た
「化合物13」20%及び光重合開始剤としてベンジル
ジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成
材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサー
が塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込
み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層
の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0113】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.9%、T100=8
9.5%、V90=16.2Vであった。
【0114】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0115】(実施例30)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例14で得た
「化合物14」20%及び光重合開始剤としてベンジル
ジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成
材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサー
が塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込
み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層
の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0116】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=4.0%、T100=8
7.9%、V90=17.5Vであった。
【0117】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0118】(実施例31)液晶材料として「PN−0
08」(ロディック社製)80%、重合性化合物として
実施例1で得た「化合物1」20%及び光重合開始剤と
してベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合し
た調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー
製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基
板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射し
て、調光層の厚さが11.8ミクロンの液晶デバイスを
得た。
【0119】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=5.9%、T100=8
9.9%、V90=13.8Vであった。
【0120】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0121】(実施例32)液晶材料として「PN−0
08」(ロディック社製)80%、重合性化合物として
実施例8で得た「化合物8」20%及び光重合開始剤と
してベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合し
た調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー
製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基
板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射し
て、調光層の厚さが11.8ミクロンの液晶デバイスを
得た。
【0122】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=5.4%、T100=9
0.0%、V90=7.9Vであった。
【0123】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0124】(実施例33)液晶材料として「PN−0
05」(ロディック社製)80%、重合性化合物として
実施例15で得た「化合物15」20%及び光重合開始
剤としてベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混
合した調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイ
バー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラ
ス基板に挟み込み、40mW/cm2の紫外線を60秒照
射して、 調光層の厚さが11.5ミクロンの液晶デバ
イスを得た。
【0125】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.2%、T100=8
7.4%、V90=17.2Vであった。
【0126】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0127】(実施例34)液晶材料として「PN−0
05」80%、重合性化合物として実施例16で得た
「化合物16」20%及び光重合開始剤としてベンジル
ジメチルケタール0.4%を均一に混合した調光層形成
材料を、11ミクロンのガラスファイバー製スペーサー
が塗布された2枚のITO電極付ガラス基板に挟み込
み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、調光層
の厚さが11.4ミクロンの液晶デバイスを得た。
【0128】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.3%、T100=8
8.7%、V90=17.7Vであった。
【0129】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0130】(比較例1)液晶材料として「PN−00
5」80%、重合性化合物としてメチル基を側鎖に持つ
「カヤラッドHX−220」(日本化薬社製:カプロラ
クトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチル
グリコールジアクリレート)20%及び光重合開始剤と
してベンジルジメチルケタール0.4%を均一に混合し
た調光層形成材料を、11ミクロンのガラスファイバー
製スペーサーが塗布された2枚のITO電極付ガラス基
板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外線を60秒照射し
て、調光層の厚さが11.8ミクロンの液晶デバイスを
得た。
【0131】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=4.0%、T100=8
6.3%、V90=26.4Vであった。
【0132】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0133】(比較例2)液晶材料として「PN−00
8」(ロディック社製)80%、重合性化合物としてメ
チル基を側鎖に持つ「カヤラッドHX−220」(日本
化薬社製:カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エ
ステルネオペンチルグリコールジアクリレート)20%
及び光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール0.
4%を均一に混合した調光層形成材料を、11ミクロン
のガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のI
TO電極ガラス基板に挟み込み、 40mW/cm2の紫外
線を60秒照射して、調光層の厚さが11.8ミクロン
の液晶デバイスを得た。
【0134】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定した結果、T0=3.2%、T100=8
7.5%、V90=21.2Vであった。
【0135】また、得られた液晶デバイスの調光層を電
子写真顕微鏡で観察した結果、三次元網目状の透明性固
体物質が確認できた。
【0136】
【発明の効果】実施例17〜34から明らかなように、
本発明の側鎖型重合性化合物を使用した液晶デバイス
は、従来の液晶分散型あるいは液晶連続層型液晶デバイ
スと比べ、7〜17Vという低電圧の駆動が可能であ
る。又、このような低電圧駆動型液晶デバイスであって
も、透明−不透明のコントラストが高く、しきい値電圧
が明確なため、時分割駆動が可能である。従って、従来
の調光用のみならず、より高度な文字、グラフィックの
大型表示が極めて容易となり、表示用液晶デバイスの用
途が大きく拡大する。
【0137】また、本発明の側鎖型重合性化合物の内、
特に請求項4に記載の側鎖型重合性化合物の合成原料と
成り得る物質の多くが工業的に生産されている安価な物
質である為、原料費の低減となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/1333 9225−2K (72)発明者 相沢 政男 埼玉県蓮田市綾瀬8−2 (72)発明者 小川 洋 千葉県船橋市古作4−16−5

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立的に脂肪族基、脂環
    族基、芳香族基、複素環基又はそれらの置換体を表わ
    し、R3はH又はCH3を表わし、Xは−O−又は−CO
    O−を表わし、Yは−O−、−COO−又は環を形成し
    ていても良い−N−を表わし、nは2〜4の整数を表わ
    す。)で表わされる側鎖型重合性化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式(I)で表わされ
    る側鎖型重合性化合物が、(1)置換基を有していても
    良い脂肪族基、脂環族基、芳香族基又は複素環基を有す
    るカルボン酸又はスルホン酸のグリシジルエステル、又
    は脂肪族、脂環族、芳香族、複素環化合物のグリシジル
    エーテルと、(2)多価カルボン酸との反応生成物を
    (メタ)アクリルエステル化したものであることを特徴
    とする請求項1記載の側鎖型重合性化合物。
  3. 【請求項3】 グリシジルエステルが3級飽和モノカル
    ボン酸のグリシジルエステルである請求項2記載の側鎖
    型重合性化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の一般式(I)で表わされ
    る側鎖型重合性化合物が、(1)モノカルボン酸と
    (2)(a)置換基を有していても良い脂肪族基、脂環
    族基、芳香族基又は複素環基を有する多価カルボン酸の
    グリシジルエステル、(b)置換基を有していても良い
    脂肪族基、脂環族基、芳香族基又は複素環基を有する多
    価スルホン酸の多価グリシジルエステル又は脂肪族、脂
    環族、芳香族又は複素環化合物のグリシジルエーテルと
    の反応生成物を(メタ)アクリルエステル化したもので
    あることを特徴とする請求項1記載の側鎖型重合性化合
    物。
  5. 【請求項5】 電極層を有する少なくとも一方が透明な
    2枚の基板とこの基板間に支持された調光層を有し、該
    調光層が液晶材料の連続層中に透明性高分子物質が3次
    元ネットワーク構造を形成して成る液晶デバイスにおい
    て、前記透明性高分子物質が、請求項1、2、3又は4
    記載の側鎖型重合性化合物を含有する重合性組成物を重
    合して成る高分子物質であることを特徴とする液晶デバ
    イス。
  6. 【請求項6】 調光層が液晶材料の連続層中に透明性高
    分子物質の3次元ネットワーク構造を形成して成ること
    を特徴とする請求項5記載の液晶デバイス。
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