JP2003027060A - 液晶表示素子およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示素子およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】セルギャップが6μm以下の薄型のセル、特に
対角サイズの大きなセル内に、重合特性を変質させずに
重合性液晶組成物を均一に狭持させてなる液晶表示素子
およびその製造方法の提供。 【解決手段】少なくとも一方が透明な一対の電極付き基
板より形成されるセルギャップが6μm以下のセル内
に、少なくとも1つの重合性官能基を有する液晶性化合
物とアシルフォスフィンオキサイド化合物とを含有する
重合性液晶組成物を真空注入し、紫外線照射によって重
合性液晶組成物を重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型の液晶表示素
子に関し、特に高速スイッチングを要求されるOA機器
のディスプレイ等のハイインフォメーション表示体や、
広告板、案内板、装飾表示板等の公衆表示、またはテレ
ビ等に好適に利用される薄型の液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】小さなセルギャップの液晶表示素子を作
製するためには、均一性を高めるために液晶を真空注入
するのが一般的である。また、注入時間を早めるため
に、真空注入する際に液晶の粘性の低い高温状態や等方
性液体相状態で行うことが一般的に知られている。重合
性官能基を有する液晶性化合物と、重合性官能基を有し
ていない液晶性化合物とからなる重合性液晶組成物をセ
ル内に注入し、電界や磁界の印加などにより所望の配向
状態に整えたうえで、紫外線等の活性エネルギー線を照
射する。その結果、重合性液晶組成物中に高分子鎖が形
成され、この高分子鎖によって重合性官能基を有してい
ない液晶材料の配向が安定化した高分子安定型液晶表示
素子を作製することができる。この場合、重合性液晶組
成物には、紫外線等によって重合が開始するような重合
開始剤が添加されるが、このような重合性液晶組成物を
製造に用いる際に、ある製造条件において適切なタイミ
ングで硬化させるのは非常に困難である。特に、重合性
液晶組成物を薄型のセル内に注入する際には、真空度を
高めるために長時間の真空に曝されたりする。また、注
入時間短縮のために長時間の高温状態に保持されること
により、重合開始剤が揮発して重合反応が起きないこと
もある。また、熱重合が生じて適切なタイミングで硬化
できない等の問題があり、所望の特性を得ることができ
なかった。
【0003】特開平11−21554号公報において、
強誘電性液晶に液晶性アクリレートモノマーを含ませ、
直流電圧を印加しながら硬化させる、液晶表示素子の製
造方法が記載されている。そして、中間調表示ができる
とされているが、重合性液晶組成物を薄型のセルに均一
に注入する際の問題点については認識されていない。ま
た、特許第3055208号公報において、液晶材料と
光重合性組成物を真空注入法によってセル内に注入し、
液晶表示素子を製造する方法が記載されているが、重合
性官能基を有する液晶性化合物を用いることについては
述べられていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、薄型
のセル、特に対角サイズの大きな薄型のセル内に重合性
液晶組成物を含む液晶材料を注入する際に、長時間の真
空状態または加熱状態に保持しても、重要な重合反応の
過程を安定に制御しようとするものである。重合性が損
われたりせず、または重合が開始してしまうなどの重合
特性が変質しない重合性液晶組成物を用いて液晶表示素
子を製造することにある。特に、重合性液晶組成物とし
て強誘電性液晶または反強誘電液晶を用い、中間調表示
を可能とした薄型の液晶表示素子を提供しようとする。
また、本発明の目的は、薄型の液晶表示素子を用いて、
同一表示単位で時間と共に異なる色を発色させる、フィ
ールドシーケンシャル方式で駆動が行われる液晶表示装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、重合特性
を変質させることなく薄型のセル内に重合性液晶組成物
を注入する方法について鋭意検討した結果、特定の重合
開始剤を含有した重合性液晶組成物を真空注入すること
により、セル内における液晶材料全体としての重合特性
を変質させることなく、薄型のセルに均一に重合性液晶
組成物を狭持させることができることを知見し、本発明
を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、少なくとも一方が透
明な一対の電極付き基板が備えられ、セルギャップが6
μm以下とされ、少なくとも1つの重合性官能基を有す
る液晶性化合物とアシルフォスフィンオキサイド化合物
とを含有する重合性液晶組成物がセル内に真空注入せし
められ、紫外線照射によって重合性液晶組成物が重合さ
れてなる液晶表示素子を提供する。
【0007】また、本発明は、前記基板が対角10cm
以上である前記液晶表示素子を提供する。
【0008】ここで、前記重合性液晶組成物が、さら
に、重合性官能基を有していない液晶性化合物を含むも
のであり、該重合性官能基を有していない液晶性化合物
が、前記重合性液晶組成物の40〜98質量%であるこ
とが好ましい。
【0009】また、前記重合性液晶組成物は、さらに、
ニトロソ化合物を含有することが好ましく、前記重合性
液晶組成物の25℃における粘度は、400〜760m
Pa・sであることが好ましい。
【0010】また、本発明は、少なくとも一方が透明な
一対の電極付き基板より形成されるセルギャップが6μ
m以下のセル内に、少なくとも1つの重合性官能基を有
する液晶性化合物、重合性官能基を有していない液晶性
化合物およびアシルフォスフィンオキサイド化合物を含
有する重合性液晶組成物を、真空注入し、紫外線を照射
することを特徴とする液晶表示素子の製造方法を提供す
る。
【0011】本発明の製造方法においては、セル内を1
3.3Pa以下の真空度とし、前記セルと前記重合性組
成物とを70℃以上に加温して、真空注入することが好
ましい。
【0012】また、前記重合性液晶組成物は強誘電性液
晶または反強誘電性液晶であることが好ましく、強誘電
相または反強誘電相を示す状態に配向させながら、また
は配向した後、紫外線を照射することが好ましい。
【0013】さらに、本発明は、前記液晶表示素子を用
いて、フィールドシーケンシャル方式で駆動が行われる
液晶表示装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の液晶表示素子は、少なく
とも一方が透明な一対の電極付き基板が備えられ、セル
ギャップが6μm以下とされ、少なくとも1つの重合性
官能基を有する液晶性化合物とアシルフォスフィンオキ
サイド化合物とを含有する重合性液晶組成物が重合され
てなることを特徴としている。
【0015】セルは、ガラス、金属またはプラスチック
フィルムなどの透明な一対の基板の内面上に、それぞれ
ITO(インジウムにスズをドープした導電性酸化物)
などの透明電極、ラビング処理をしたポリイミド膜やS
iO斜方蒸着膜などの液晶配向膜を順次積層し、液晶配
向膜が互いに対向するように配し、所定のセルギャップ
を実現するための粒状スペーサーを挟み、注入孔を除い
た基板の周囲を封止剤により封じることにより形成され
る。液晶配向膜は、ラビング処理を施したものを使用す
る。または、所望の配向状態で光硬化することにより配
向を安定化することもできるので、ラビング処理を施さ
なくてもよい。セルギャップは0.7〜6μmであり、
好ましくは4μm以下、さらに好ましくは2μm以下で
ある。セルの大きさは特に制限されないが、セルを構成
する基板が対角10cm以上であることが好ましく、さ
らには対角13cm以上、特には対角16cm以上であ
ることが好ましい。また、本発明においては、上記基板
のうち少なくとも一方は透明であり、その2枚の間に狭
持される調光層を外界から視認できるようになっていれ
ばよい。但し、完全な透明性を必須とするものではな
く、基板には、不透明な電極がその一部に配置されてい
てもよい。反射型液晶表示素子の構成の場合は、裏面側
に反射電極または透明電極および反射膜を設ける。
【0016】セルギャップが6μm以下の薄型のセル内
に重合性液晶組成物を真空注入する際は、セル内の真空
度は13.3Pa以下であることが好ましく、1.33
Pa以下であることがさらに好ましい。また、真空注入
時の温度は、70℃以上であることが好ましく、80℃
以上であることがさらに好ましい。特に、真空度と温度
の両方が上記条件を同時に満たしていることが好まし
い。すなわち、13.3Pa以下、かつ、70℃以上で
真空注入することが好ましく、1.33Pa以下、か
つ、80℃以上で行うことが特に好ましい。この条件で
あれば、セルギャップ6μm以下および/または基板が
対角10cm以上のセル内に重合性液晶組成物を均一に
注入できる。
【0017】このように、薄型のセル内に重合性液晶組
成物を注入する際に、重合性液晶組成物は長時間の真空
状態または高温状態に曝される。しかし、本発明の重合
性液晶組成物は、重合開始剤としてアシルフォスフィン
オキサイド化合物を含有することにより、このような条
件下においても重合特性が劣化しない。
【0018】アシルフォスフィンオキサイド化合物は、
少量の添加により重合性液晶組成物に優れた硬化性を与
えることができる。アシルフォスフィンオキサイド化合
物としては、重合性液晶組成物の硬化物の低臭気を達成
する目的、及び真空注入等の減圧加熱プロセスに曝され
た時の低揮発性を確保する目的から、分子量280以
上、さらに好ましくは分子量300以上、特に好ましく
は分子量320以上の化合物を選択することが好まし
い。このような化合物としては、BASF社のルシリン
TPO、ルシリン−TPO−L、チバスペシャリティケ
ミカルズ社のイルガキュア819を挙げることができ
る。このような重合開始剤の好ましい濃度は、重合性液
晶組成物中に含有される重合性官能基を有する液晶性化
合物の質量総和に対して0.05〜2質量%である。
0.07〜1質量%がさらに好ましく、0.1〜0.5
質量%が特に好ましい。アシルフォスフィンオキサイド
化合物の添加量が多過ぎると重合性液晶組成物の硬化物
が黄色に着色してしまう傾向があり、添加量が少な過ぎ
ると優れた硬化性を得られない傾向がある。
【0019】アシルフォスフィンオキサイド化合物を重
合開始剤として用いると、少量の添加により優れた硬化
性が得られるが、重合性液晶組成物として保存性の向上
や望ましくない熱重合の誘起を抑制するため、重合禁止
剤を添加することが好ましい。このような化合物として
は、ヒドロキノンや第3ブチルカテコール等のフェノー
ル類、チオフェノール類、ニトロソ化合物類、β−ナフ
チルアミン類、β−ナフトール類等が挙げられるが、ニ
トロソ化合物類が特に好ましい。ニトロソ化合物は、望
ましくない熱重合の抑制に特に有効であり、本発明の重
合性液晶組成物に含有されるアシルフォスフィンオキサ
イド化合物と併用し、各々の濃度を調節することによっ
て、製造プロセスに適合した適切な硬化性が得られるこ
とが、発明者等の検討によって明らかとなっている。ニ
トロソ化合物としては、重合性液晶組成物の硬化物の低
臭気を達成する目的、及び真空注入等の減圧加熱プロセ
スに曝された時の低揮発性を確保する目的から、分子量
280以上、さらに好ましくは分子量300以上、特に
好ましくは分子量320以上の化合物を選択することが
好ましい。このような化合物としては、和光純薬のQ−
1301がある。このような重合禁止剤の濃度は、重合
性液晶組成物中に含有される重合性材料の質量総和に対
して50〜1,000ppmが好ましく、70〜700
ppmがさらに好ましく、100〜500ppmが特に
好ましい。
【0020】このような重合禁止剤を添加する場合、重
合性液晶組成物への添加の順序が重要である。重合性官
能基を有する液晶性化合物を含有する重合性材料に対し
て、まず重合禁止剤を添加し溶解させたうえ、さらに重
合開始剤を添加すると、安定な品質の重合性液晶組成物
を調製できる。また、重合開始剤や重合禁止剤が重合性
官能基を有する液晶性化合物を含有する重合性材料と、
均一に相溶しにくい時には、重合開始剤、重合禁止剤、
重合性材料に共通する良溶媒を添加して各々の成分を相
溶させ、その後、溶媒のみを自然乾燥または減圧留去、
減圧加熱留去等により溶媒を留去することにより、安定
な品質の重合性液晶組成物を調製できる。
【0021】本発明の重合性液晶組成物に含有される重
合性官能基を有する液晶性化合物は、組成物全体として
液晶性を示していれば、化合物自体が液晶性を示して
も、また示さなくてもよい。重合性官能基としては、ラ
ジカル重合性のアクリレート基やメタクリレート基、エ
ポキシ基、ビニルエーテル基から選ばれる官能基が好ま
しい。また、一つの分子内に有する重合性官能基の数は
特に制限がなく、官能基も複数の種類を併用してもよ
い。また、重合性官能基を有する液晶性化合物の化学構
造も特に制限はなく、この技術分野で重合性の液晶性化
合物として使用できるものであればよい。例えば、特公
平8−3586号公報に開示されているような式(1)
【化1】 (式中、mは1〜15の整数を表す)で表されるような
液晶性ジアクリレートや類縁化合物(2)〜(4)
【化2】 (式中、mは1〜12の整数を表す)で表されるような
液晶性ジアクリレートを含有していてもよい。
【0022】また、USP5567349号公報に開示
されている化合物(5)
【化3】 (式中、mは4〜12の整数を、pは2〜12の整数を
表す)で表される液晶性テトラアクリレート、また、U
SP5593617号公報に開示されている化合物
(6)
【化4】 (式中、mは4〜11の整数を表す)で表される液晶性
トリアクリレート、また、特開平10−310612号
公報に開示されている化合物(7)
【化5】 で表される液晶性ジアクリレート等の液晶骨格を2つ以
上有するような重合性官能基を有する液晶性化合物を含
有していてもよい。
【0023】また、一つの重合性官能基を有する液晶性
化合物としては一般式(I)
【化6】 (式中、X1 は水素原子又はメチル基を表し、nは0ま
たは1の整数を表し、6員環A、環B、環Cはそれぞれ
独立的に、1,4−フェニレン基、隣接しないCH基が窒
素で置換された1,4−フェニレン基、1,4−シクロ
ヘキシレン基、1つまたは隣接しない2つのCH2 基が酸
素原子又は硫黄原子で置換された1,4−シクロヘキシ
レン基、1,4−シクロヘキセニレン基を表し、これら
の6員環A、環B、環Cは、さらに炭素原子数1〜7の
アルキル基、アルコキシル基、アルカノイル基、又はシ
アノ基、ハロゲン原子で一つ以上置換されていてもよ
く、Y 1 、Y2 はそれぞれ独立的に単結合、-CH2CH2-、
-CH2O-、-OCH2-、-COO- 、-OCO- 、-C≡C-、-CH=CH- 、
-CF=CF- 、-(CH2)4-、-CH2CH2CH2O-、-OCH2CH2CH2-、-C
H=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH-、-CH=CH-COO- 、-OCO-C
H=CH- を表し、Y3 は単結合、-O- 、-OCO- 、-COO- 、
-CH=CH-COO- を表し、Z1 は水素原子、ハロゲン原子、
シアノ基、炭素原子1〜20の炭化水素基を表す。)で
表される化合物を含有することは好ましい。
【0024】一般式(I)で表されるような液晶性化合
物を含有する重合性液晶組成物は、二つ以上の重合性官
能基を有する液晶性化合物を含有する重合性液晶組成物
より粘度が低く、また液晶下限温度を低くすることがで
きる傾向がある。一般式(I)で表される化合物の具体
的な例として化合物(8)〜(32)を示す。しかしな
がら、本発明の液晶組成物において使用することができ
る化合物はこれらに限定されるものではない。(式中、
シクロヘキサン環はトランスシクロヘキサン環を表し、
数字は相転移温度を表し、Cは結晶相、Nはネマチック
相、Sはスメクチック相、Iは等方性液体相をそれぞれ
表す。)
【0025】
【化7】
【化8】
【化9】
【0026】このような化合物の中でも、化合物(1
1)、(19)、(20)のトラン化合物は、複屈折率
が大きく、かつ液晶性を示す温度が50〜60℃付近と
低く有用な化合物である。また、化合物(8)のフェニ
ルシクロヘキサン化合物は、液晶性を示す温度が30℃
付近と非常に低いため、特に有用である。化合物(1
1)と化合物(8)を等量混合した場合には、25℃に
おいてネマチック相を示すため、特に有用である。
【0027】本発明の重合性液晶組成物には、重合性官
能基を有していない液晶性化合物が含有されていてもよ
い。重合性官能基を有していない液晶性化合物として
は、一般式(II)、(III)
【化10】 (式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立的にフッ素置
換されていてもよい炭素原子数1〜16のアルキル基ま
たはアルコキシル基、炭素原子数2〜16のアルケニル
基、炭素原子数3〜16のアルケニルオキシ基、または
炭素原子数1〜10のアルコキシル基で置換された炭素
原子数1〜12のアルキル基を表し、環D、環E、環
F、環G及び環Hはそれぞれ独立的にフッ素原子により
置換されていてもよい1,4−フェニレン基、2−メチ
ル−1,4−フェニレン基、3−メチル−1,4−フェ
ニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、フェナント
レン−2,7−ジイル基、フルオレン−2,7−ジイル
基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,2,
3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、
デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、トランス−
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、ピリジン−
2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピ
ラジン−2,5−ジイル基またはピリダジン−2,5−
ジイル基を表し、l 2 、m2 はそれぞれ独立的に0、1
または2を表し、Z2 、Z3 、Z4 、Z5 はそれぞれ独
立的に単結合、-CH2CH2-、-(CH2)4-、-OCH2-、-CH2O- 、-C
OO- 、-OCO-、-C=C- または-C≡C-を表し、X3 はシア
ノ基、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメトキシ
基、トリフルオロメチル基、ジフルオロメトキシ基、水
素原子、3,3,3−トリフルオロエトキシ基、R' ま
たは−OR' を表し、R' は炭素原子数1〜12の直鎖
状アルキル基または、2〜12の直鎖状アルケニル基を
表し、X2 、X4 は水素原子、フッ素原子または塩素原
子を表す。)から選ばれる化合物を1種または2種以上
を含有するのが好ましい。
【0028】このような化合物の中において、R1 、R
2 、R3 としては、それぞれ独立的にフッ素置換されて
いてもよく、不斉炭素原子を有していてもよい炭素原子
数2〜8のアルキル基またはアルコキシル基、炭素原子
数2〜8のアルケニル基、炭素原子数3〜8のアルケニ
ルオキシ基、または炭素原子数1〜5のアルコキシル基
で置換された炭素原子数2〜8のアルキル基が好まし
く、環D、環E、環F、環G及び環Hとしては、それぞ
れ独立的にフッ素原子で置換されていてもよい1,4−
フェニレン基または、トランス−1,4−シクロヘキシ
レン基が好ましく、Z2 、Z3 、Z4 、Z5 としてはそ
れぞれ独立的に単結合、-COO- 、-OCO- 、-C=C- または
-C≡C-が好ましく、単結合、-COO- 、-OCO- がさらに好
ましい。また、X2 、X3 、X4 のうち2つがフッ素原
子であり、他の1つが水素原子であることや、X3 がシ
アノ基であることが好ましい。
【0029】本発明の重合性液晶組成物中の重合性官能
基を有していない液晶性化合物の含有量は、5〜99質
量%が好ましく、40〜98質量%がさらに好ましく、
80〜98質量%が特に好ましい。重合性官能基を有し
ていない液晶性化合物は特に制限がなく、この技術分野
において液晶性化合物と認識されるものであれば使用す
ることができるが、極性基としてシアノ基やフッ素原子
等のハロゲン原子を有する液晶性化合物は、電界の印加
によって配向を制御しやすいので、このような化合物を
用いることが好ましい。特に極性基としてフッ素原子等
のハロゲン原子のみを有するように重合性液晶組成物を
設計すると、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄
膜ダイオード)等の能動素子による駆動に適した高い保
持率を示す重合性液晶組成物が得られるので特に好まし
い。
【0030】さらに、本発明の重合性液晶組成物には、
液晶骨格の螺旋構造を内部に有する高分子を得ることを
目的として、キラル化合物を添加することもできる。そ
のような目的で使用するキラル化合物は、それ自体が液
晶性を示す必要はなく、また重合性官能基を有していて
も、有していなくてもよい。また、その螺旋の向きは、
重合体の使用用途によって適宜選択できる。そのような
キラル化合物としては、例えば、キラル基としてコレス
テリル基を有するペラルゴン酸コレステロール、ステア
リン酸コレステロール、キラル基として2-メチルブチル
基を有するビーディーエイチ社(BDH社;イギリス
国)製の「CB−15」、「C−15」、メルク社(ド
イツ国)製の「S−1082」、チッソ社製の「CM−
19」、「CM−20」、「CM」;キラル基として1
−メチルヘプチル基を有するメルク社製の「S−81
1」、チッソ社製の「CM−21」、「CM−22」な
どを挙げることができる。キラル化合物を添加する場合
の好ましい添加量は、液晶組成物の用途によるが、重合
して得られる重合体の厚み(d)を重合体中での螺旋ピ
ッチ(P)で除した値(d/P)が0.1〜100の範
囲となる量が好ましく、0.1〜20の範囲となる量が
さらに好ましい。
【0031】本発明の重合性液晶組成物は、液晶性を示
す温度範囲が下記条件を満たすことが好ましい。まず、
液晶下限温度が35℃以下であることが好ましく、30
℃以下であることがさらに好ましく、25℃以下である
ことが特に好ましい。液晶下限温度が25℃以下である
場合、室温において液晶状態を安定に得ることができる
ため、配向処理等の製造プロセスにおいても特に加熱す
る必要がなくなり、望ましくない熱重合を回避するのが
容易になる。液晶上限温度は、30℃以上であるのが好
ましく、35℃以上がさらに好ましく、40℃以上が特
に好ましい。また、本発明の重合性液晶組成物を等方性
液体相の状態で、液晶セルへの注入や基板への塗布等を
行う必要がある場合に、熱重合の誘起を避けるため、液
晶上限温度を120℃以下にするのが好ましく、80℃
以下がさらに好ましく、60℃以下が特に好ましい。ま
た、本発明の重合性液晶組成物の複屈折率は、0.04
〜0.45の範囲が好ましく、0.05〜0.35の範
囲がさらに好ましく、0.08〜0.24の範囲が特に
好ましい。
【0032】重合性液晶組成物に望まれる液晶相の種類
は用途によって異なるが、ネマチック相、キラルネマチ
ック相、スメクチックA相、スメクチックC相、キラル
スメクチックC相、キラルスメクチックCA 相を示すこ
とが好ましく、キラルスメクチックC相(強誘電相)、
キラルスメクチックCA 相(反強誘電相)がさらに好ま
しい。
【0033】重合性液晶組成物が強誘電相または反強誘
電相を示す場合は、重合性官能基を有する液晶性化合物
または重合性官能基を有していない液晶性化合物のうち
いずれか一方、特に重合性官能基を有していない液晶性
化合物が強誘電性液晶または反強誘電性液晶であること
が好ましい。このとき、本発明の重合性液晶組成物中に
含有される強誘電性液晶または反強誘電性液晶は、重合
性液晶組成物の40〜98質量%であることが好まし
く、80〜98質量%であることがさらに好ましい。重
合性液晶組成物が強誘電性液晶または反強誘電性液晶で
ある場合は、強誘電相または反強誘電相を示す状態で紫
外線を照射することにより、高速応答性を有し、コント
ラスト比が高く、中間調表示が可能な液晶表示素子が得
られる。このとき、液晶表示素子のセルギャップは2μ
m以下であることが好ましく、1.7μm以下がさらに
好ましい。セルギャップを小さくすることで、強誘電相
または反強誘電相の配向状態を安定化させることができ
る。また、本発明の重合性液晶組成物の25℃における
粘度は、400〜760mPa・sの範囲においても問
題ない。次に、本発明の液晶表示素子の製造方法につい
て説明する。
【0034】本発明の液晶表示素子は、少なくとも一方
が透明な一対の電極付き基板より形成されるセルギャッ
プが6μm以下のセル内に、少なくとも1つの重合性官
能基を有する液晶性化合物とアシルフォスフィンオキサ
イド化合物とを含有する重合性液晶組成物を、セル内に
真空注入し、紫外線を照射することを特徴としている。
必要な場合は、重合性液晶組成物はさらに重合性官能基
を有していない液晶性化合物を含んでいてもよい。以
下、本発明の液晶表示素子の製造方法のフローチャート
を図1に示し、フローチャートに沿って各工程を詳しく
説明する。
【0035】はじめに、セルを作製し、このセルに注入
するための重合性液晶組成物を調製する。セルの作製方
法は上述した通りである。また、本発明の製造方法にお
いて使用する重合性液晶組成物は、前述の重合性液晶組
成物が好適である。次に、真空注入装置内に、セルと容
器に収容した重合性液晶組成物を置き、以下のようにし
て、重合性液晶組成物を空セル内に注入する。重合性液
晶組成物は、真空注入する前に脱気するのが好ましい。
脱気は、重合性液晶組成物が等方性液体相となる温度に
加温し、真空状態で行うのが好ましい。この際、真空度
は13.3Pa以下であることが好ましい。脱気を長時
間行うと重合性が損われる場合があるので、3時間以内
とすることが好ましく、30分以内とすることがさらに
好ましい。
【0036】脱気した後、容器に収容した重合性液晶組
成物とセルとを、真空下、好ましくは70℃以上、さら
に好ましくは80℃以上に昇温し、重合性液晶組成物に
空セルの注入孔を浸す。その後常圧に戻し、注入完了
後、セルを室温まで徐冷する。このように真空注入法を
用いて、セルギャップが6μm以下のセル内に注入しよ
うとする場合、セル内を13.3Pa以下の真空度とす
ることが好ましく、さらには1.33Pa以下の真空度
とすることが好ましい。真空度が足りないと、セル全体
に重合性液晶組成物が入らない欠陥が発生する場合があ
る。
【0037】特に、重合性液晶組成物が強誘電性液晶ま
たは反強誘電性液晶である場合は粘度が高いため、セル
ギャップが6μm以下および/または基板が対角10c
m以上のセルに均一に注入するのは困難であるので、セ
ル内を13.3Pa以下の真空度とし、セルと重合性液
晶組成物とを70℃以上に加温して、真空注入するのが
好ましく、特には、セル内を1.33Pa以下とし、セ
ルと重合性液晶組成物とを80℃以上に加温して、真空
注入するのが好ましい。
【0038】重合性液晶組成物を注入した後は、注入孔
を封止する。注入孔を封止する方法は特に制限されない
が、例えば以下のようにして行える。まず、基板間に狭
持したセルを好ましくは70℃以上、さらに好ましくは
80℃以上に加熱する(加熱工程)。安定後、基板の両
面から加圧し(加圧工程)、封止材を注入孔に塗布した
後(注入孔封止工程)、加圧を緩める(減圧工程)こと
により封止材を注入孔に注入し、硬化させて封止する方
法が挙げられる。封止材は、紫外線硬化性樹脂または二
液性硬化封止材が使用できるが、紫外線照射による重合
性液晶組成物の硬化を避けるためには、二液性硬化封止
材を使用するのが好ましい。
【0039】このようにして製造された液晶表示素子
は、セル中の液晶を所望の配向に整えながらまたは整え
た後に、紫外線を照射することが好ましい。配向を整え
る前に、均一な配向を実現しやすくするため、液晶表示
素子を重合性液晶組成物が等方性液体相となる温度に昇
温し、その温度で約10分〜2時間保持した後、徐冷す
ることが好ましい。液晶表示素子を所望の配向を示す温
度まで冷却した後、紫外線を照射し光重合させることに
より、配向に沿った高分子鎖を形成させ、液晶の配向を
安定化することができる。重合性液晶組成物がネマチッ
ク相またはキラルネマチック相である場合、広視野角や
双安定性が良好な表示装置を実現できる。
【0040】また、重合性液晶組成物が強誘電性液晶ま
たは反強誘電性液晶である場合には、強誘電相または反
強誘電相を示す状態に配向させながら、または配向した
後に、紫外線照射により、対角サイズの大きなセルを用
いて、安定で均一な配向を実現するこことが困難であっ
た問題が解消される。紫外線を照射する際は、直流電圧
を印加して配向を整えることが好ましい。直流電圧を印
加して配向を整えた後は、直流電圧を印加した状態で紫
外線を照射してもよいが、重合性液晶組成物がメモリー
性を有する場合には、直流電圧の印加を切った状態で紫
外線を照射してもよい。
【0041】例えば、重合性液晶組成物が強誘電性液晶
である場合には、強誘電相を示す温度で直流電圧を印加
することにより、重合性官能基を有する液晶性化合物の
骨格の配向方向を強誘電相の双安定状態のうち、どちら
か一方の配向と一致させることができ、この状態で紫外
線を照射して光硬化させれば、駆動電圧を印加していな
い状態の強誘電相の配向方向は、紫外線照射時の強誘電
性液晶の配向方向とほぼ一致する。これは硬化物の液晶
骨格の配向安定化効果によるものと考えられる。このと
き、セルギャップは2μm以下とすることが好ましく、
1.7μm以下がさらに好ましい。このようにして得ら
れる高分子安定型強誘電性液晶表示素子は、駆動電圧を
印加することにより、双安定状態の一方の配向方向から
もう一方の配向方向まで連続的に制御できるので、中間
調表示を達成できる。このとき、紫外線の照射強度は、
1〜300mW/cm2 の範囲が好ましく、1〜3mW
/cm2 の範囲がさらに好ましい。
【0042】また、重合性液晶組成物として反強誘電性
液晶を用いる場合には、反強誘電相を示す温度で電圧無
印加状態で紫外線を照射して光硬化させる。これにより
3状態スイッチングをV字型スイッチングに変えること
ができ、中間調表示ができるようになる。
【0043】上述のようにして得られる高分子安定型強
誘電性液晶表示素子または単安定型強誘電性液晶表示素
子は、スタティック型のフルドット、または非フルドッ
ト表示素子において、同一表示単位で時間と共に異なる
色を発色させるフィールドシーケンシャル方式で駆動を
行う液晶表示装置に好適に使用される。この方式の液晶
表示装置は、照明手段が複数の発光色を持つ光源で、C
CTあるいはLEDからなる。上記光源を独立に制御
し、表示部と同期させて点灯することで部分的に任意の
着色を行う。
【0044】この方式の液晶表示装置においては、照明
手段が複数の発光色を持つ光源を独立に制御でき、か
つ、各光源の点滅を1フレームとしてそれを1秒間に5
0フレーム以上切り替えられるものであること、および
照明手段の光源の切り替えと駆動手段とが同期されてい
ることが重要である。そして、CCTまたはLED等か
らなるR、G、Bなどの複数の単色光源を有し、高速に
切り替えられる照明手段を設け、表示部と同期させて点
灯させることにより部分的に任意の着色を行うことがで
きる。
【0045】照明手段の光源の切り替えと駆動手段との
同期は次のように行う。フリッカーを感じない表示とす
るために、例えば1秒間に60フレーム程度の信号を書
き込むことを行う。この場合、1回のフレーム時間は1
6.6msとなる。R、G、Bの3色バックライトをこ
の時間内に順次点灯させるとすると、1色あたりの点灯
時間は約5.5msとなる。ここで、高分子安定型強誘
電性液晶や単安定型強誘電性液晶や双安定型強誘電性液
晶の場合の立ち上がり時間は200μs、立ち下がり時
間は300μsである。したがって、液晶の立ち上げと
同時にRのバックライトを5.5ms点灯させ、液晶の
立ち下げと同時にRのバックライトを消灯する。順次、
G、Bを同様に点灯または非点灯させればよい。これら
の単色画像は、肉眼の残像現象によって混色されるの
で、高分子安定型強誘電性液晶や単安定型強誘電性液晶
の場合、各色毎に電圧制御にて液晶の中間調表示を行え
ば、さらなる多色化も可能となる。
【0046】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 (例1)高分子安定型強誘電性液晶表示素子の作製 はじめに、空セルとそれに注入する重合性液晶組成物
(B)を調製した。 <重合性液晶組成物(B)の調製>式(8)で表される
化合物50質量部
【化11】 および式(11)で表される化合物50質量部
【化12】 からなる組成物を調製した。この組成物は、室温(25
℃)でネマチック相を呈した。ネマチック相−等方性液
体相転移温度は46.1℃であった。また、589nm
で測定したne (異常光の屈折率)は1.662で、n
o (常光の屈折率)は1.510、複屈折率は0.15
2であった。
【0047】この組成物に対し、重合開始剤として式
(33)で表されるアシルフォスフィンオキサイド化合
物である2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
フォスフィンオキサイド(商品名:ルシリン−TPO、
BASF社)の0.1質量%
【化13】 および重合禁止剤として式(34)で表されるニトロソ
化合物であるアルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロ
キシルアミン(商品名:Q−1301、和光純薬製)の
300ppm
【化14】 を添加して、重合性液晶組成物(A)を調製した。この
重合性液晶組成物(A)の2質量%に、重合性官能基を
有していない強誘電性液晶化合物(商品名:FELIX
M4851/100、クラリアント社製)の98質量
%を添加して重合性液晶組成物(B)を調製した。この
重合性液晶組成物(B)の25℃における粘度は、46
0mPa・sであった。 <空セルの作製>パターニングしたITO電極を有する
対角13cmの2枚のガラス基板に、それぞれITO側
に配向膜(商品名:RN1286、日産化学製)を塗布
し膜厚を約150Åとした。配向膜には弱いラビングを
実施し、ギャップスペーサーは1.7μmのシリカ熱固
着ビーズを使用し、2枚の基板をラビング方向がパラレ
ル配向となるように張り合わせ、注入孔を除く外周部を
シールして、セルギャップ1.7μmの空セルを作製し
た。
【0048】次に、調製した重合性液晶組成物(B)
を、以下のようにして空セルに真空注入した。まず、真
空注入装置内に、容器に収容した重合性液晶組成物
(B)と空セルを置いた。次に、重合性液晶組成物
(B)を脱気した。加温温度は重合性液晶組成物(B)
が等方性液体相となる80℃とし、約30分間の真空状
態とした。その後、重合性液晶組成物(B)の温度を室
温に戻し、空セルを真空度1.33Paになるまで脱気
した。脱気に要した時間は約2時間であった。脱気後、
重合性液晶組成物(B)と空セルを80℃に加熱し、安
定後、空セルの注入孔を重合性液晶組成物(B)に浸
し、常圧に戻して注入を開始させた。注入時間は約2時
間であった。注入後、重合性液晶組成物(B)を基板間
に狭持したセルを80℃に加熱し、安定後、両面より約
1.2kg/cm2 で加圧して約40分間静置した。そ
の後、注入孔に2液性硬化封止剤を塗布し、塗布後に加
圧条件を1.1kg/cm2に減圧して10分間静置し
て硬化させた。その後、室温まで戻した後、セルを洗浄
した。この高温加圧封止により対角サイズの大きなセル
であっても、そのセルギャップが均一に保たれた。
【0049】次に、配向を安定化するために、得られた
セルを再度80℃まで上げて1時間保持した後、徐冷し
た。室温まで戻した後、セルの全面に直流電圧15Vを
印加した状態で、ガラス基板透過後の強度が2.47m
W/cm2 となる条件で中心波長365nmの紫外線を
約60秒間照射し、重合性液晶組成物を光硬化させ、高
分子安定型強誘電性液晶表示素子を作製した。得られた
液晶表示素子を偏光顕微鏡で観察したところ、液晶層は
強誘電相を示し、欠陥がない均一な一軸配向をしている
ことが認められた。この液晶表示素子に一対の偏光板を
クロスニコル状態で配置し、電圧が無印加状態で最も暗
状態となるように配置した。電圧を印加した時の光学的
な変化を図2に示す。また、図3にはコントラスト比
を、図4には電圧を変化させた時の応答速度を示す。図
2〜4より、得られた液晶表示素子は、中間調表示が可
能で、コントラスト比が高く、かつ、高速応答表示がで
きることが理解できる。
【0050】(例2)高分子安定型双安定ツイストネマ
チック液晶表示素子の作製 はじめに、空セルとそれに注入する重合性液晶組成物
(C)を調製した。 <重合性液晶組成物(C)の調製>例1で調製した重合
性液晶組成物(A)の4.3質量%に、重合性官能基を
持たない室温ネマチック液晶化合物ZLI−5049−
100(メルク社製)の94質量%とキラル剤S−81
1(メルク社製)の1.7%を添加して重合性液晶組成
物(C)を調製した。このときのピッチは約5μmとな
った。この重合性液晶組成物(C)は、室温(25℃)
でネマチック液晶相を呈した。
【0051】<空セルの作製>パターニングされたIT
O電極を有する対角20cmの2枚のガラス基板に、そ
れぞれITO側に配向膜(商品名:SE−3510、日
産化学製)を塗布し膜厚を約300Åとした。配向膜に
はラビング処理を施し、プレチルト角約4°を実現し
た。ギャップスペーサーは3.5μmのシリカ熱固着ビ
ーズを使用し、2枚の基板をラビング方向がアンチパラ
レル配向となるように張り合わせ、注入孔を除く外周部
をシールして、セルギャップ3.5μmの空セルを作製
した。
【0052】次に、調製した重合性液晶組成物(C)を
空セルに真空注入した。まず、真空注入装置内に容器を
収容した重合性液晶組成物(B)と空セルを置いた。次
に、重合性液晶組成物(C)を脱気した。加温温度は重
合性液晶組成物(C)が等方性液体相となる80℃と
し、約30分間の真空状態とした。その後、重合性液晶
組成物(C)の温度を室温に戻し、空セルを真空度1.
33Paになるまで脱気した。脱気に要した時間は約2
時間であった。脱気後、空セルの注入孔を重合性液晶組
成物(C)に浸し、常圧に戻して注入を開始させた。注
入時間は約30分間であった。注入後、重合性液晶組成
物(C)を狭持したセルを、両面より約0.3kg/c
2 で加圧して約15分間静置した。静置後、注入孔に
2液性硬化封止剤を塗布し、塗布後に加圧条件を0.2
5kg/cm2 に減圧して8時間静置して硬化させた。
その後、セルを洗浄した。次に、配向を安定化するため
に、得られたセルを再度80℃まで加温し、10分間保
持した後、徐冷した。室温まで戻した後、セルの全面に
20Vの交流電場を印加した状態で、画素部をマスク
し、中心波長360nmで2mW/cm2 の強度の紫外
線を5分間、ほぼ画素間の領域に照射した。これにより
メモリー状態が長時間安定した高分子安定型双安定ツイ
ストネマチック液晶表示素子を作製できた。
【0053】(例3)例2の重合開始剤の代わりに、式
(35)で表される2,2−ジメトキシ−1,2−ジフ
ェニルエタン−1−オン(商品名:イルガキュア−65
1、チバスペシャリティケミカルズ社)
【化15】 重合禁止剤の代わりに、式(36)で表される4−メト
キシフェノール
【化16】 を用いた場合には、途中で望ましくない熱重合が誘起さ
れてしまい、所望の液晶表示素子を作製することができ
なかった。したがって、本発明の重合性液晶組成物は、
重合開始剤としてアシルフォスフィンオキサイド化合
物、重合禁止剤としてニトロソ化合物を含有することに
より、加熱減圧条件に対して耐性があることがわかる。
【0054】(例4)次に、例1で作製した高分子安定
型強誘電性液晶表示素子をスタティック駆動させ、裏面
にレッドとシアンの発光が可能なCCTバックライトを
設置し、1サブフレーム目でレッドの発光、2サブフレ
ーム目でシアンの発光をさせるように同期させた。赤を
表示したいセグメントには1サブフレーム目でオンと
し、2サブフレーム目でオフとなるような駆動を行い、
白色を表示したいセグメントには1サブフレーム、2サ
ブフレームともオンとなるような駆動を行った結果、カ
ラーフィルターがないにもかかわらず、赤と白の表示が
できた。また、視角も広く良好な視認性を示した。
【0055】上記と同じ液晶表示素子をスタティック駆
動させ、裏面にR、G、Bの発光が可能なLEDバック
ライトを設置し、1サブフレーム目でR、2サブフレー
ム目でG、3サブフレーム目でBの発光をさせるように
同期させた。赤を表示したいセグメントには1サブフレ
ーム目でオンとし、2サブフレーム目と3サブフレーム
目でオフとなるような駆動を行い、白色を表示したいセ
グメントには全サブフレームともオンとなるような駆動
を行った結果、カラーフィルターがないにも関わらず、
赤と白の表示ができた。また、視角も広く良好な視認性
を示した。
【0056】例1で作製した高分子安定型強誘電性液晶
表示素子を、フィールドシーケンシャル方式で駆動を行
う液晶表示装置のセグメントパターンの一例を図5に示
す。図5中、白い部分が表示部であり、孤立している所
が独立した表示部を示す。黒い部分は非表示部であり、
遮光を目的としてブラックマスク処理されている。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、セルギャップ6μm以
下の薄型のセル内に重合性液晶組成物を均一に狭持させ
た液晶表示素子が得られる。また、本発明の液晶表示素
子は、重合性組成物を注入した後に、所望の配向状態で
紫外線を照射することにより、液晶材料の配向を安定化
することができる。特に、重合性液晶組成物として強誘
電性液晶または反強誘電性液晶を用いる場合には、高速
応答性を有し、コントラスト比が高く、中間調表示を可
能とした液晶表示素子が得られるので、特に高速応答性
が要求されるフィールドシーケンシャル方式で駆動を行
う液晶表示装置に好適に使用でき、OA機器のディスプ
レイ等のハイインフォメーション表示体や、広告板、案
内板、装飾表示板等の公衆表示、またはテレビ等に利用
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶表示装置の製造方法のフローチ
ャートを示す図である。
【図2】 本発明の液晶表示素子に電圧を印加した時の
光学的な変化を示す図である。
【図3】 本発明の液晶表示素子のコントラスト比を示
す図である。
【図4】 本発明の液晶表示素子の電圧を変化させた時
の応答速度を示す図である。
【図5】 本発明の液晶表示装置のセグメントパターン
の一例を示す図である。
フロントページの続き (71)出願人 000103747 オプトレックス株式会社 東京都荒川区東日暮里五丁目7番18号 (71)出願人 000167783 広島オプト株式会社 広島県三次市四拾貫町91番地 (72)発明者 小林 駿介 東京都練馬区西大泉三丁目13番40号 (72)発明者 長谷部 浩史 埼玉県北足立郡伊奈町小室4472−1 大日 本インキ化学工業株式会社内 (72)発明者 尾関 正雄 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 (72)発明者 門前 和博 兵庫県尼崎市上坂部1丁目2番1号 オプ トレックス株式会社尼崎工場内 Fターム(参考) 2H088 FA02 FA10 GA01 JA17 JA20 KA02 MA02 MA10 4H027 BA06 BA07 BA13 BC05 BD03 BD08 BD12 BD20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透明な一対の電極付き基
    板が備えられ、セルギャップが6μm以下とされ、少な
    くとも1つの重合性官能基を有する液晶性化合物とアシ
    ルフォスフィンオキサイド化合物とを含有する重合性液
    晶組成物がセル内に真空注入せしめられ、紫外線照射に
    よって重合性液晶組成物が重合されてなる液晶表示素
    子。
  2. 【請求項2】前記基板が対角10cm以上である請求項
    1に記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】前記重合性液晶組成物が、さらに、重合性
    官能基を有していない液晶性化合物を含むものであり、
    該重合性官能基を有していない液晶性化合物が、前記重
    合性液晶組成物の40〜98質量%である請求項1また
    は2に記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】前記重合性液晶組成物が、さらに、ニトロ
    ソ化合物を含有する請求項1、2または3に記載の液晶
    表示素子。
  5. 【請求項5】前記重合性液晶組成物の25℃における粘
    度が、400〜760mPa・sである請求項1〜4の
    いずれかに記載の液晶表示素子。
  6. 【請求項6】少なくとも一方が透明な一対の電極付き基
    板より形成されるセルギャップが6μm以下のセル内
    に、少なくとも1つの重合性官能基を有する液晶性化合
    物とアシルフォスフィンオキサイド化合物とを含有する
    重合性液晶組成物を、真空注入し、紫外線を照射するこ
    とを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  7. 【請求項7】セル内を13.3Pa以下の真空度とし、
    前記セルと前記重合性組成物とを70℃以上に加温し
    て、真空注入することを特徴とする請求項6に記載の液
    晶表示素子の製造方法。
  8. 【請求項8】前記重合性液晶組成物が強誘電性液晶また
    は反強誘電性液晶であって、強誘電相または反強誘電相
    を示す状態に配向させながら、または配向した後、紫外
    線を照射することを特徴とする請求項6または7に記載
    の液晶表示素子の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示
    素子を用いて、フィールドシーケンシャル方式で駆動が
    行われる液晶表示装置。
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