JPH0632469A - 印刷版のリフター及び印刷版の移載方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光装置に印刷版を正確且つ短時間で装填す
る。 【構成】 リフター２０は前方に伸びる左右一対の昇降
アーム２２，２２を備え、この昇降アーム２２，２２の
内側端の間隔Ｗ１は支持プレート５下面の左右に設けた
ガイドバー１６，１６の外側端の間隔Ｗ２より僅かに大
きくされている。また、枠状フレーム２１の下端からは
前方に左右一対の脚２４，２４を延設し、この脚２４の
先端にキャスター２５を取り付けている。そして、脚２
４，２４内側端の間隔Ｗ３はセット台４の外側端の間隔
Ｗ４より僅かに大きくされている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は印刷版を積載した支持プ
レートを露光装置の装填部に移載するリフター及び方法
に関する。

【０００２】

【従来の技術】表面に感光性樹脂膜を形成した印刷版
（ＰＳ版）に露光装置において露光を施すには、特開平
２−１４６５４６号公報にも開示されるように、多数の
印刷版を支持プレート（板台）の上に積載し、この支持
プレートごと印刷版を露光装置の装填部にセットするよ
うにしている。この装填部には位置決め用のレールが固
設されており、また支持プレート下面には該レールに係
合するブロックが設けられている。そして、リフターで
支持プレートごと印刷版を持上げてレール上方に臨ま
せ、次いで支持プレートを下降させることでブロックを
レールに係合せしめ、これにより印刷版を位置決めして
露光装置に装填するようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の装填に
あっては、印刷版が積載された支持プレートを自走式の
リフターで持ち上げて露光装置の装填部まで持ってき
て、支持プレートを位置決めレールに乗せる際に、レー
ルとブロックとがずれることがないように、何回もリフ
ターを往復動させたり左右に移動させて概略の位置合せ
を行なわなければならず、装填作業が面倒である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明に係るリフターは、前方に伸びる左右一対の昇降ア
ームの内側端の間隔を支持プレート下面の左右に設けた
ガイド部材の外側端の間隔より僅かに大きく設定した。
また本発明に係る印刷版の移載方法は、リフターの昇降
アームを上昇させて前記支持プレートを床面或いはセッ
ト台に設けたストッパよりも高くした状態でリフターを
前進して支持プレートを露光装置の装填部に差し入れ、
次いで昇降アームを下降させて支持プレートを前記スト
ッパよりも低くし、この状態でリフターを後退して支持
プレートをストッパに当てて位置決めし、この後支持プ
レートを床面或いはセット台上に降ろすようにした。

【０００５】

【作用】リフターの左右一対の脚部はセット台を挟むよ
うに或いはレールやガイドラインに合わせて装填部に進
入することで、支持プレートと位置決めレールとの概略
の位置合わせがなされ、したがって、この状態で支持プ
レートを下降すると自動的に支持プレート下面のブロッ
クが位置決めレールに係合する。

【０００６】

【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図１は本発明に係るリフターを適用
する露光装置の正面図、図２は本発明に係るリフターの
側面図、図３は同リフターの平面図、図４はリフターと
セット台及び支持プレートとの関係を示す正面図、図５
はリフターとセット台及び支持プレートとの関係を示す
側面図であり、露光装置は図の左側部分を装填部１と
し、右側部分を露光部２とし、これら装填部１と露光部
２を搬送部３でつないでいる。

【０００７】装填部１の床面上にはセット台４が固定さ
れ、このセット台４上には印刷版ＰＳを積載した支持プ
レート５が載置され、装填部１の上方には印刷版ＰＳを
一枚づつ吸着して搬送部３のコンベア６に受け渡す移載
装置７が設けられている。

【０００８】露光部２のフレームには光源ユニット９が
バランスウェイト９ａによって小さな力で昇降可能に支
持され、この光源ユニット９の下方には印刷版ＰＳと原
稿とを重ねて露光するための定盤１０を配置している。

【０００９】前記セット台４の上面には図４に示すよう
に左右一対のレール１１，１１が設けられ、一方のレー
ル１１上には左右方向の位置決めを行なう三角ブロック
１２が取り付けられ、他方のレール１１上には滑りのよ
い板材１３が取り付けられている。また、セット台４の
前面側（図５において右側）にはストッパ４０が、セッ
ト台４の奥には緩衝装置４１が取り付けられている。

【００１０】一方、支持プレート５の下面には左右一対
のブロック１４，１４を固着し、一方のブロック１４に
は前記三角ブロック１２に係合する凹部１５を形成し、
更に支持プレート５の下面のブロック１４，１４の外側
位置にはガイド部材１６，１６を設けている。このガイ
ド部材１６，１６は支持プレート５をセット台４上に差
し入れる際に、ガイド部材１６，１６がレール１１，１
１の外側に位置することで、三角ブロック１２がブロッ
ク１４の凹部１５から外れないようにする。

【００１１】上記の支持プレート５は本発明に係るリフ
ター２０によってセット台４上に移載される。リフター
２０は図２及び図３に示すように枠状フレーム２１の前
面側に前方に伸びる左右一対の昇降アーム２２，２２を
備えている。この昇降アーム２２，２２の内側端の間隔
Ｗ１は支持プレート５下面の左右に設けたガイド部材１
６，１６の外側端の間隔Ｗ２より僅かに大きくされてい
る。而して、昇降アーム２２，２２で支持プレート５下
面のガイド部材１６，１６外側位置を支えることで、昇
降アーム２２と三角ブロック１２との位置関係が定まる
ことになる。

【００１２】また、昇降アーム２２の上面にはストッパ
片２３を設け、このストッパ片２３に支持プレート５の
一辺を押し当ててセット台４上に載置することで、前後
方向の位置決めを行なえるようにしている。

【００１３】また、枠状フレーム２１の下端からは前方
に左右一対の脚部２４，２４を延設し、この脚部２４の
先端にキャスター２５を取り付けている。そして、脚部
２４，２４内側端の間隔Ｗ３はセット台４の外側端の間
隔Ｗ４より僅かに大きくされている。而して、脚部２
４，２４がセット台４を挟むようにリフター２０を装填
部１に挿入すると、セット台４上に設けた前記三角ブロ
ック１２と支持プレート下面に設けた前記ブロック１４
との位置関係が自動的に定まることになる。つまりその
まま支持プレート５を下降させると必ず三角ブロック１
２と前記ブロック１４の凹部１５とが係合する関係にな
る。

【００１４】一方、枠状フレーム２１の上端部には後方
に向かってハンドル２６を取り付け、また枠状フレーム
２１の中間部背面側には前記昇降アーム２２，２２を上
下動せしめるモータ２７を取り付け、枠状フレーム２１
の下端部背面側にはブラケット２８を後方に向けて延設
し、このブラケット２８にモータ２７を駆動するバッテ
リ２９を搭載し、更にブラケット２８には左右に離間し
た駆動輪３０と補助輪３１を支持している。

【００１５】駆動輪３０はモータ２７にて回転せしめら
れ、且つリフター２０の中心から左右一方に偏心してい
る。このように駆動輪３０を片側に偏心させることでリ
フター２０の回転半径を小さくできる。しかしながら、
駆動輪３０を片側に偏心させると不安定になるので、補
助輪３１を設けて安定した走行が可能になるようにして
いる。

【００１６】そして、後輪を駆動輪３０と補助輪３１の
２輪とすると、駆動輪３０が床面から浮き上がり、動力
伝達が空転するおそれがある。このため、本実施例にあ
っては補助輪３１については上下動可能で且つスプリン
グ３２にて下方に付勢している。

【００１７】以下に上記のリフターを用いた印刷版の移
載方法について図６〜図１０に基づいて述べる。先ずス
トック位置において印刷版ＰＳが積載された支持プレー
ト５を昇降アーム２２，２２の所定位置に載せ、次いで
リフター２０を装填部１まで走行させ、リフター２０の
脚部２４，２４がセット台４を挟むようにリフター２０
を装填部１に挿入する。この挿入にあたっては図６に示
すように、昇降アーム２２を上昇させて支持プレート５
をストッパ４０よりも高くした状態でリフターを前進
し、図７に示すように支持プレート５が緩衝装置４１に
当接するまで挿入し、この時点でリフター２０の前進を
停止する。

【００１８】上記の挿入により前記したようにセット台
４の三角ブロック１２と支持プレート下面に設けた前記
ブロック１４との位置関係が自動的に定まり、この状態
で昇降アーム２２，２２を下降せしめると、自動的に三
角ブロック１２とブロック１４の凹部１５とが係合し、
印刷版ＰＳの左右方向の位置決めがなされる。尚、セッ
ト台４を省略した場合には床面に描いたガイドラインに
沿ってリフター２０を装填部に挿入する。

【００１９】次いで図８に示すように昇降アーム２２を
下降させて支持プレート５をストッパ４０よりも低く
し、この状態で図９に示すようにリフター２０を後退し
て支持プレート５をストッパ４０に当てて位置決めし、
この後図１０に示すように支持プレート５を床面或いは
セット台４上に降ろすことで装填が完了する。

【００２０】

【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
リフターの前方に伸びる左右一対の昇降アームの内側端
の間隔を支持プレート下面の左右に設けたガイド部材の
外側端の間隔より僅かに大きく設定したので、リフター
を露光装置の装填部に進入させるだけで、支持プレート
下面に設けたブロックと、位置決め用レールとのおよそ
の位置合せができ、したがって何回もリフターを出し入
れしたり左右に移動させる必要がなく、印刷版の装填を
短時間のうちに正確に行なうことができる。また、リフ
ターの前後動によって支持プレートの位置決めを行なう
ようにしたので、位置決め機構が簡単になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】露光装置の正面図

【図２】本発明に係るリフターの側面図

【図３】同リフターの平面図

【図４】リフターとセット台及び支持プレートとの関係
を示す正面図

【図５】リフターとセット台及び支持プレートとの関係
を示す側面図

【図６】リフターを用いた移載方法を説明した図

【図７】リフターを用いた移載方法を説明した図

【図８】リフターを用いた移載方法を説明した図

【図９】リフターを用いた移載方法を説明した図

【図１０】リフターを用いた移載方法を説明した図

【符号の説明】

１…装填部、２…露光部、４…セット台、５…支持プレ
ート、１１…レール、１２…三角ブロック、１４…ブロ
ック、１５…凹部、１６…ガイド部材、２０…リフタ
ー、２２…昇降アーム、２４…脚部、２５…キャスタ
ー、３０…駆動輪、３１…補助輪、４０…ストッパ、４
１…緩衝装置、ＰＳ…印刷版。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷版を積載した支持プレートを露光装
   置の装填部に対して移載するリフターにおいて、このリ
   フターは前方に伸びる左右一対の昇降アームと、前方に
   伸びる左右一対のキャスター付き脚部を備え、前記左右
   一対の昇降アームの内側端の間隔は支持プレート下面の
   左右に設けたガイド部材の外側端の間隔より僅かに大き
   くされていることを特徴とする印刷版のリフター。
2. 【請求項２】 前記リフターは左右に離間して一対の後
   輪を備え、この後輪のうちの一方は駆動輪であり、他方
   はスプリングにて下方に付勢された上下動可能な補助輪
   であることを特徴とする請求項１に記載の印刷版のリフ
   ター。
3. 【請求項３】 リフターを用いて印刷版を積載した支持
   プレートを露光装置の装填部に対して移載する方法にお
   いて、この移載方法はリフターの昇降アームを上昇させ
   て前記支持プレートを床面或いはセット台に設けたスト
   ッパよりも高くした状態でリフターを前進して支持プレ
   ートを露光装置の装填部に挿入し、次いで昇降アームを
   下降させて支持プレートを前記ストッパよりも低くし、
   この状態でリフターを後退して支持プレートをストッパ
   に当てて位置決めし、この後支持プレートを床面或いは
   セット台上に降ろすようにしたことを特徴とする印刷版
   の移載方法。