JPH06323228A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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Publication number
JPH06323228A
JPH06323228A JP11024793A JP11024793A JPH06323228A JP H06323228 A JPH06323228 A JP H06323228A JP 11024793 A JP11024793 A JP 11024793A JP 11024793 A JP11024793 A JP 11024793A JP H06323228 A JPH06323228 A JP H06323228A
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JP
Japan
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rotation
combustion engine
internal combustion
predetermined value
engine
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11024793A
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English (en)
Inventor
Tatsunori Kato
辰則 加藤
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 エンジンの無負荷状態での高回転運転が続い
たときに、過回転を防止することにより、エンジンを保
護すること。 【構成】 エンジン1の回転数を検出する回転角センサ
11、12により検出されたエンジン1の回転数が、あ
らかじめ設定されている第1の判定レベルAを上回った
ときに、ECU19はエンジン1が過回転状態であると
して、これを保護するように制御する。このとき、前記
第1の判定レベルAとしては、実走行時の最高内燃機関
回転数と無負荷時の最高内燃機関回転数との間の値を用
いている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に車両の転倒時に内
燃機関の高回転運転状態が続いたときに内燃機関の運転
を停止する内燃機関の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両転倒センサにより、車両が転
倒していると判断されると、燃料供給を停止させて、内
燃機関を停止させるというものが特開昭59−2311
62号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では車両が転倒していることを判断するための車両転
倒センサが必要であった。そこで、本発明は車両転倒セ
ンサを必要とせずに、車両転倒時に内燃機関の過回転を
防止する内燃機関の制御装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、内燃機
関の回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検
出手段により検出された回転数が、あらかじめ設定され
ている第1の所定値を上回ったときに前記内燃機関が過
回転状態にあるとして、前記内燃機関の過回転を防止す
る過回転防止手段とを備える内燃機関の制御装置におい
て、前記第1の所定値は、実走行時の最高内燃機関回転
数と無負荷時の最高内燃機関回転数との間に設定したこ
とを特徴とする内燃機関の制御装置を提供する。
【0005】
【作用】内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段に
より検出された前記内燃機関の回転数が、あらかじめ設
定されている第1の所定値を上回ったときに、過回転防
止手段は前記内燃機関が過回転状態であるとして、前記
内燃機関の過回転を防止する。このとき、前記第1の所
定値としては、実走行時の最高内燃機関回転数と無負荷
時の最高内燃機関回転数との間の値を用いている。
【0006】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面に
したがって説明する。図1および図2は、本発明を無段
変速機を備えた車両(例えば、自動二輪車、スノーモー
ビル)の2サイクル2気筒エンジンに用いた一実施例の
概略構成図である。図1に示すように、エンジン本体1
は、第1の気筒2Aと第2の気筒2Bとの2気筒を含ん
でおり、各気筒2A,2Bにはそれぞれ吸気管3A,3
Bが接続されている。また、各吸気管3A,3Bには同
管3A,3B内に導入される空気量を増減するスロット
ル弁4A,4Bが配設されている。スロットル弁4A,
4Bは例えばアクセル(図示略)に連動して開閉動作
し、その開度はスロットルセンサ5にて検出されるよう
になっている。各吸気管3A,3Bの最上流部には、外
部から吸入される空気を浄化するためのエアクリーナ6
が配設されている。同エアクリーナ6には、吸入空気の
温度を検出するための吸気温センサ7が配設されてい
る。各吸気管3A,3Bの下流部には、それぞれインジ
ェクタ8A,8Bが配設されている。
【0007】また、吸気管3A,3Bにおいて、インジ
ェクタ8A,8Bに対向する位置には、オイルノズル2
1A,21Bが配設されており、同ノズル21A,21
Bにはオイルタンク22が連通されている。そして、オ
イルタンク22内の潤滑油は、吸気管3A,3B内の負
圧(吸入空気圧)に応じて吸い上げられ、オイルノズル
21A,21Bを介して吸気管3A,3B内に噴射され
るようになっている。つまり、本実施例の2サイクルエ
ンジンでは、インジェクタ8A,8Bから燃料(ガソリ
ン)のみが噴射され、潤滑油はオイルノズル21A,2
1Bを介して別に供給されるようになっている(分割給
油方式)。
【0008】よって、前記エアクリーナ6を介して吸気
管3A,3B内に吸入された空気は、同吸気管3A,3
B内において、インジェクタ8A,8Bからの燃料、お
よびオイルノズル21A,21Bからの潤滑油と混合さ
れて混合気となり、エンジン本体1の各気筒2A,2B
に供給される。このとき、高粘性の潤滑油と低粘性の燃
料とが混合されることによって、その混合物の粘性が潤
滑油単体の粘性よりも低下する。そして、この混合物が
エンジンの潤滑および冷却に供される。さらに、エンジ
ン本体1には排気マニホールド9が接続されており、同
マニホールド9を介して燃焼後に生じる排気ガスが外部
に排出される。
【0009】また、エンジン本体1には、クランク軸1
aと同期して回転する磁石発電機10が取り付けられて
いる。磁石発電機10には、180°CA(クランク
角)間隔で第1のクランク角センサ(以下、N1センサ
という)11と第2のクランク角センサ(以下、N2セ
ンサという)12とが配設されている。そして、N1セ
ンサ11は、磁石発電機10の1回転毎に1回のクラン
ク角信号を出力し、第1の気筒2Aの基準位置を検出す
る。同じくN2センサ12は、磁石発電機10の1回転
毎に1回のクランク角信号を出力し、第2の気筒2Bの
基準位置を検出する。このように、本実施例では、N1
およびN2センサ11,12により基準位置センサが構
成されている。
【0010】さらに、エンジン本体1には、エンジン冷
却水の温度を検出するための水温センサ13が設けられ
ている。また、後述する電子制御装置(以下、ECUと
いう)19には、大気圧を検出するための大気圧センサ
14の信号が入力されている。図2に示すように、エン
ジン本体1の各気筒2A(2B)にはそれぞれ点火プラ
グ15が配設されており、同点火プラグ15は、点火コ
イル16からの点火信号に基づいて気筒毎に点火するよ
うになっている。さらに、エンジン本体1内には、各気
筒2A(2B)内を往復動するピストン17がそれぞれ
配設されている。そして、各気筒2A(2B)におい
て、同ピストン17の往復動に伴うクランク室18内の
圧力の変化に応じて、吸気、掃気および排気が行われ
る。なお、ピストン17は燃料とともに供給される潤滑
油によって円滑に動作できるようになっている。
【0011】マイクロコンピュータを有するECU19
には、N1およびN2センサ11,12により検出され
たクランク角信号が入力され、このECU19は、この
入力信号に基づいてエンジン回転数を算出する。また、
ECU19は、各種センサからの入力信号に基づいて点
火プラグ15の点火時期(クランク信号に対する点火進
角量)を演算し、その点火時期に基づいて点火プラグ1
5の点火制御を行う。さらに、ECU19は、各種セン
サからの入力信号に基づいてインジェクタ8A,8Bの
燃料噴射時間を演算し、その燃料噴射時間に基づいてイ
ンジェクタ8A,8Bの燃料噴射制御を行う。なお、イ
ンジェクタ8A,8Bの燃焼噴射圧は常に一定となって
おり、燃料噴射量は燃料噴射時間に略比例するようにな
っている。
【0012】さらに、ECU19にはメモリ20が備え
られており、同メモリ20にはエンジン回転数とスロッ
トル開度に対応する基本噴射時間,各種補正係数,噴射
時期等が記憶されている。図3は、ECU19にて実行
される噴射時間演算ルーチンを示すフローチャートであ
る。このフローチャートは所定時間毎に実行される。さ
て、同ルーチンがイグニッションキーのオン動作ととも
に起動されるとECU19は、まずステップ1でN1お
よびN2センサ11,12のクランク角信号に基づいて
エンジン回転数Neを演算する。
【0013】詳しくは、ECU19は、図4に示すよう
に、N1およびN2センサ11,12からそれぞれ36
0°CA毎にクランク角信号を入力し、N1センサ11
からの今回の入力信号と前回の入力信号とに基づいて、
あるいは、N2センサ12からの今回の入力信号と前回
の入力信号とに基づいてエンジン回転数Neを算出す
る。よって、ECU19では、N1センサ11からの入
力信号、あるいは、N2センサ12からの入力信号のい
ずれかに基づいて、180°CA毎にエンジン回転数N
eの算出および更新が行われる。
【0014】また、ECU19は、ステップ2でスロッ
トルセンサ5からの入力信号により、スロットル開度T
HOを算出する。そして、ECU19はステップ3で、
メモリ20に記憶されているエンジン回転数Neとスロ
ットル開度THOとの組み合わせに対する基本噴射時間
TPのデータマップを用い、ステップ1、ステップ2で
算出したエンジン回転数Neとスロットル開度THOと
に対応する基本噴射時間TPを算出する。
【0015】続いて、ECU19は、ステップ4で吸気
温センサ7、水温センサ13、および大気圧センサ14
等の信号によりメモリ20に記憶されている補正噴射係
数Kを算出する。その後、ECU19は、ステップ5で
基本噴射時間TPに補正噴射係数Kを乗算して、有効噴
射時間TAUを算出する(TAU=TP×K)。ECU
19は、ステップ8において、ステップ5で算出した有
効噴射時間TAUに無効噴射時間TVを加算して、第1
および第2の気筒2A,2Bのインジェクタ8A,8B
の最終噴射時間TAU1,TAU2を算出する(TAU
1,TAU2=TAU+TV)。ここで、無効噴射時間
TVは、メモリ20に記憶されている値であり、この無
効噴射時間TVによりインジェクタ8A,8Bの作動遅
れが補正される。なお、無効噴射時間TVは、バッテリ
電圧等に応じて決定される時間であり、例えばバッテリ
電圧が低いほど、無効噴射時間TVは長くなるようにな
っている。
【0016】次に、図5に示した本実施例のECU19
において実行される点火時期制御ルーチンについて説明
する。同ルーチンにおいて、ECU19は、ステップ1
1でN1およびN2センサ11,12のクランク角信号
に基づいてエンジン回転数Neを算出する。また、EC
U19は、ステップ12でスロットルセンサ5からの入
力信号により、スロットル開度THOを算出する。
【0017】続いて、ECU19は、ステップ13でメ
モリ20に記憶されているエンジン回転数Neとスロッ
トル開度THOとの組み合わせに対する基本点火時期A
BSEのデータマップより、そのときのエンジン回転数
Neとスロットル開度THOとに対応する基本点火時期
ABSEを算出する。ECU19は、ステップ14でス
ロットルセンサ5,吸気温センサ7,水温センサ13等
の信号によりメモリ20に記憶されている補正係数Cを
算出する。その後、ECU19は、ステップ15で基本
点火時期ABSEに補正係数Cを加算して、点火時期A
OPを算出する(AOP=ABSE+C)。
【0018】続いてステップ16において、後述する点
火カット実施フラグXAORが「1」のとき、ステップ
18で点火カットを実施し、点火カットフラグXAOR
が「0」ならば、ステップ17に移行し、第1および第
2の気筒2A,2Bの最終点火時期AOP1,AOP2
をステップ15で算出した点火時期AOPとする。以上
の処理を実行することにより、点火カット実施フラグが
「1」のときに点火カットを行い、エンジン回転数を低
下させることができる。
【0019】図6は転倒時の過回転防止制御ルーチンを
示すフローチャートである。以下、このフローチャート
にしたがって説明する。エンジンが始動して、このルー
チンが実行されると、まず、ステップ21において、過
回転防止制御実施フラグXNEORが「1」であるかを
判断する。ここで、このフラグは、「1」のときに過回
転防止制御が実行されていることをあらわすものであ
る。エンジン始動時はまだこの過回転防止制御実施フラ
グXNEORがたっていないので、ステップ22に進
む。
【0020】ステップ22では、無負荷時の最高回転数
と走行時の最高回転数との間に設定された第1の判定レ
ベルA(本実施例では7900rpm)と現在のエンジ
ン回転数とを比較する。ここで、無負荷時とは例えば二
輪自動車においては転倒時等の車輪の空転状態であり、
走行時とは走行負荷がかかっている状態である。走行時
のエンジンの回転数はこの第1の判定レベルA以下であ
るので、ステップ34に進む。
【0021】ステップ34では、点火カット実施フラグ
XAORを「0」とする。このフラグは、これが「1」
のときに点火カットを実施していることを示すものであ
る。そして、次にステップ26に進む。ステップ26で
は、過回転防止実施カウンタCNTNEORが「1」で
あるかを判定する。ここで、過回転防止実施カウンタC
NTNEORとは、エンジン回転数が第1の判定レベル
を何回越えたかをカウントするカウンタである。今回
は、「0」であるので、次にステップ29に進む。
【0022】ステップ29では、タイマTNEORが所
定時間Csec以上かを判断する。タイマTNEORは
まだ始動していないのでステップ35に進む。ステップ
35では過回転防止実施カウンタCNTNEORが所定
回数(本実施例では5回)以上カウントしているかを判
定する。今回はまだカウントされていないのでこのまま
このルーチンを抜ける。
【0023】次に、車両の転倒により、エンジン回転数
が走行時の最高回転数以上の高回転になると、ステップ
22において、次にステップ23に進むように指示す
る。ステップ23では、過回転防止制御実施フラグXN
EORを「1」にする。そして、次にステップ24に進
み、過回転防止実施カウンタCNTNEORを1カウン
トだけインクリメントする。続くステップ25では点火
カット実施フラグXAORを「1」にしてステップ26
に進む。
【0024】ステップ26で、今回は過回転防止実施カ
ウンタCNTNEORが「1」なので次にステップ27
に進む。そして、ステップ27において、タイマTNE
ORが始動しているかを判定する。始動していないとき
にはステップ28に進む。始動しているときにはステッ
プ29に進む。ステップ28ではタイマTNEORを始
動してステップ29に進む。ステップ29では、まだタ
イマTNEORが始動してから所定時間経過していない
のでステップ35に進む。ここでも、まだ過回転防止実
施カウンタが所定回数カウントされていないのでこのま
まこのルーチンを抜ける。
【0025】以上の処理により点火カット実施フラグX
AORが「1」となるので、先に説明した図5に示した
フローチャートにて点火カットが実施されるようにな
る。この点火カットによりエンジン回転数が所定回転数
Bより小さくなると、ステップ21においてステップ3
2に進んだあと、ステップ33に進むようになる。この
ステップ33では、過回転防止制御実施フラグXNEO
Rを「0」にする。そして、ステップ34で点火カット
実施フラグXAORを「0」にしてステップ26に進
む。その後、ステップ26、ステップ27、ステップ2
9、ステップ35を通ってこのルーチンを抜ける。
【0026】以上の処理により、点火カット実施フラグ
XAORが「0」になり、再び点火が行われるようにな
り、このときにまだ車両の転倒によって無負荷状態が続
いているときには、再び第1の判定レベルAを越えるの
でステップ22からステップ23に進む。ステップ23
では、過回転防止制御実施フラグXNEORを「1」に
してステップ24に進む。ステップ24では「1」であ
った過回転防止実施カウンタを一つインクリメントして
「2」とする。さらに、ステップ25に進み、点火カッ
ト実施フラグXAORを「1」にし、点火カットを実施
するように処理する。その後、ステップ26、ステップ
29、ステップ35を通ってこのルーチンを抜ける。
【0027】以上のように、点火カット制御と点火カッ
ト制御中止とを繰り返して、点火カットを行った回数、
つまり、過回転防止実施カウンタの値が「5」以上にな
ったときに、ステップ35からステップ36に進むよう
になる。そして、ステップ36において、点火カット実
施フラグXAORを「1」にする。この処理により、点
火カットによってエンジン回転数が所定値B以下となっ
て、ステップ34で点火カット実施フラグXAORが
「0」となっても、このルーチンを抜ける前にステップ
36を通り、再び点火カット実施フラグXAORがたて
られるようになる。よって、過回転防止実施カウンタの
値が「5」以上になったときにはエンジン回転数が所定
回転以下となっても点火を行わないので、エンジンは停
止する。
【0028】さらに、タイマTNEOR始動後、所定時
間経過するとステップ29において、ステップ30に進
み、タイマTNEORを「0」にリセットする。さら
に、ステップ31に進み、過回転防止実施カウンタCN
TNEORを「0」にリセットしてこのルーチンを抜け
るようになっている。これらのステップは、エンジン回
転数が第1の判定レベルA以下に下がったものとして、
つまり、転倒状態から車両をおこして通常の走行に移っ
たときや転倒時でもアクセルを戻したとき等に、本制御
を中止するために設けている。なお、この処理は所定時
間経過すると実行されるようになっているが、所定エン
ジン回転数経過後等、所定期間経過後に実行されるもの
であれば良い。
【0029】以上の処理を実行することにより、無負荷
状態でエンジンの過回転が続いたときにのみ、エンジン
を停止することができる。なお、このルーチンにおいて
一度目の第1の判定レベルを超えた時点でエンジン停止
制御を実行しないのは、車両のジャンプ時等のエンジン
を停止する必要のない無負荷時の過回転状態と区別する
ためである。
【0030】また、本実施例において、最初に第1の判
定レベルをこえたときには、所定期間本制御を実施しな
いようにしてもよい。他にも、最初に第1の判定レベル
をこえたときには、所定期間点火カットを行わないよう
にし、さらに2回目以降の第1の判定レベルをこえたと
きにも前記所定期間より短い期間だけ点火カットを行わ
ないようにしてもよい。
【0031】次に、図7に示した、図6のフローチャー
トを実行したときのタイムチャートにしたがって説明す
る。図7において、点火カットを実施する第1の判定レ
ベルAは実走行時の最高回転数と無負荷時の最高回転数
との間に設定されている。つまり、エンジン回転数がこ
の第1の判定レベルAを超えるということは、無負荷時
の過回転状態にあるということを意味する。また、点火
カットを停止する判定基準として、この第1の判定レベ
ルAより低い第2の判定レベルBが設定されている。
【0032】車両の転倒等により、エンジン回転数が第
1の判定レベルAを越えると点火カットが実施されて、
エンジンの回転数が低下する。そして、エンジンの回転
数が第2の判定レベルBを下回ると点火カットが停止さ
れ、再び点火が実施される。また、エンジン回転数が第
1の判定レベルAを越えたときから過回転防止実施カウ
ンタを始動させて、エンジン回転数が第1の判定レベル
Aを越えた回数を記憶する。この回数が所定時間内に所
定回数(本実施例では5回)越えたときに、ECUはエ
ンジンが無負荷時の過回転状態にあるとしてエンジンを
保護するために停止するように制御する。
【0033】本実施例において、第1,第2のクランク
角センサ11,12が回転数検出手段に、ステップ1
6,ステップ18,ステップ25が回転低下手段に、ス
テップ30,ステップ31,ステップ34が回転低下中
止手段に、ステップ35,ステップ36が停止手段にそ
れぞれ相当し、機能する。次に、本発明を、点火を停止
するだけでなく、燃料噴射も停止することにより内燃機
関の過回転を防止する方法に用いた例を説明する。これ
は、図3に示した燃料噴射量を算出するフローチャート
のステップ5以降に図8に示したステップ7〜ステップ
9を追加することにより実施される。
【0034】先に述べたステップ5までの処理が終わる
と、次にステップ7に進む。ステップ7では点火カット
実施フラグXAORが「1」かを判定する。「1」でな
ければステップ6に進み、ステップ5で求めた有効噴射
時間TAUに無効噴射時間TVを加えたものをそれぞれ
最終噴射時間TAU1,TAU2とし、このルーチンを
抜ける。
【0035】ステップ7において、点火カット実施フラ
グXAORが「1」であると判定されたときにはステッ
プ8に進み、エンジン回転数Neが所定値α以下かを判
定する。所定値αより大きいときにはステップ6に進
み、前述の処理をしてこのルーチンを抜ける。所定値以
下のときには、ステップ9に進み燃料カットを行う。つ
まり、TAU1,TAU2を0として、このルーチンを
抜ける。
【0036】次に、エンジン回転数が第1の判定レベル
Aを越えてから所定時間経過したときにエンジンの運転
を停止する例を図9に示したフローチャートにしたがっ
て説明する。まず、ステップ41において、過回転防止
制御実施フラグXNEORが「1」かを判定する。
「1」でないときにはステップ42に進む。そして、ス
テップ42ではエンジン回転数Neが第1の判定レベル
Aより大きいかを判定する。大きくなければステップ4
5に進み、点火カット実施フラグXAORを「0」とす
る。そして、ステップ46に進み、過回転防止制御実施
フラグXNEORを「0」にし、ステップ47に進む。
さらに、ステップ47ではタイマTNEORを「0」に
して、このルーチンを抜ける。
【0037】ステップ42において、エンジン回転数
が、車両の転倒等により第1の判定レベルAを越える
と、次にステップ43に進む。ステップ43では過回転
防止制御実施フラグXNEORを「1」にしてステップ
44に進む。ステップ44では、タイマTNEORの作
動を開始して、このルーチンを抜ける。また、ステップ
41において、過回転防止制御実施フラグXNEORが
「1」のときには、ステップ48に進む。ステップ48
ではエンジン回転数が第1の判定レベルAより大きいか
を判定する。大きければステップ49に進み、タイマT
NEORが所定時間Zsec経過したかを判定する。経
過していなければこのままこのルーチンを抜ける。経過
していればステップ50に進み、点火カット実施フラグ
XAORを「1」にしてからこのルーチンを抜ける。
【0038】さらに、ステップ48において、エンジン
回転数が第1の判定レベルA以下になったときにはステ
ップ51に進み、過回転防止制御実施フラグXNEOR
を「0」にしてこのルーチンを抜ける。以上、本実施例
によれば、所定期間(時間)エンジン回転数が第1の判
定値Aを越えていたときに、車両転倒時等の無負荷時の
過回転状態が続いているものとしてエンジンを停止す
る。
【0039】以上の処理をタイムチャートで表したもの
が図10である。以下、このタイムチャートにしたがっ
て説明する。図10において、エンジン回転数が第1の
判定レベルAを越えるとタイマTNEORが作動する。
そして、エンジン回転数が第1の判定レベルAを所定時
間越えつづけると、ECU19はエンジンを停止するよ
うに制御する。
【0040】次に、他の実施例として、点火カットが所
定回数実施されると第1の判定レベルAと第2の判定レ
ベルBとを徐々に下げていき、第1の判定レベルAがあ
る値になるとエンジンを停止するように制御するという
ものである。この制御を実施するためのフローチャート
は図6に示したフローチャートにステップ61〜ステッ
プ66を付け足したものである。以下、図11に示した
フローチャートにしたがって説明する。
【0041】エンジン始動後にこのフローチャートを開
始してステップ31までの処理が終了すると、次にステ
ップ61に進む。このステップ61では、第1、第2の
判定レベルA,Bを初期値にリセットし、このルーチン
を抜ける。次に、エンジン回転数が第1の判定レベルA
を越えたとき、ステップ35で過回転防止実施カウンタ
CNTNEORが所定回数Dより大きくなったときには
ステップ62以降の処理を行う。つまり、ステップ62
において第1の判定レベルAを所定値ξだけ下げる。さ
らに、ステップ63に進み、第2の判定レベルBもζだ
け下げる。続いて、ステップ64では過回転防止実施カ
ウンタCNTNEORの値を0にリセットする。また、
ステップ65ではタイマTNEORをクリアする。そし
て、ステップ66において、第1の判定レベルAが所定
値αより小さいかを判定する。
【0042】なお、ここで第2の判定レベルBが所定値
より小さいかを判定してもよい。さらに第1,第2の判
定レベルA,Bの両方が所定値より小さいかを判定して
もよい。もし、ここで第1の判定レベルAが所定値αよ
り小さければステップ36に進んで点火カット実施フラ
グXAORを「1」にして、このルーチンを抜け、小さ
くなければそのままこのルーチンを抜ける。
【0043】以上の処理をタイムチャートで示したもの
が図12である。以下、このタイムチャートにしたがっ
て説明する。転倒等によりエンジン回転数が第1の判定
レベルAを越えると、ECUは点火カットを実施する。
点火カットによりエンジン回転数が第2の判定値Bより
小さくなると点火カットを中止して点火を行うようにす
る。また、再びエンジン回転数が第1の判定値Aを越え
ると点火カットを行う。そして、以上の処理を繰り返
し、所定回数実行されると、第1、第2の判定レベル
A,Bを所定値だけ下げる。さらに、これらの処理が繰
り返し実行されて、第1の判定レベルAが所定値α以下
になるとエンジン停止制御が実行される。
【0044】本実施例において、ステップ62,ステッ
プ63が所定値変更手段に、ステップ36,ステップ6
6が停止手段にそれぞれ相当し、機能する。また、その
他の実施例として、本実施例に用いた2サイクルエンジ
ンをもつ車両において、エンジンの回転数を低下させる
方法として、燃料噴射量を増加することにより、リッチ
失火を発生させるようにしてもよい。
【0045】他にも、4サイクルエンジンを備えた車両
に本発明を用いてもよく、このとき、燃料カットのみで
エンジンの停止制御を実行するようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、実走行時の最高回転数
と無負荷時の最高回転数との間に判定値を設定すること
により、車両が転倒しているかを判定する転倒センサを
設けることなく、車両転倒時等の無負荷の過回転時にの
み内燃機関を停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例における2サイクルエンジンの制御装
置を示す構成図である。
【図2】本実施例に用いた2サイクルエンジンの断面図
である。
【図3】本実施例でECUが実行する燃料噴射量算出ル
ーチンを示したフローチャートである。
【図4】本実施例に用いた回転角センサからの信号を示
したタイムチャートである。
【図5】本実施例でECUが実行する点火時期制御ルー
チンを示したフローチャートである。
【図6】本実施例でECUが実行するエンジン制御ルー
チンを示したフローチャートである。
【図7】図6に示したフローチャートを実行したときの
タイムチャートである。
【図8】本実施例でECUが実行するエンジン制御ルー
チンを示したフローチャートである。
【図9】本実施例でECUが実行するエンジン制御ルー
チンを示したフローチャートである。
【図10】図9に示したフローチャートを実行したとき
のタイムチャートである。
【図11】本実施例でECUが実行するエンジン制御ル
ーチンを示したフローチャートである。
【図12】図11に示したフローチャートを実行したと
きのタイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 11 第1のクランク角センサ 12 第2のクランク角センサ 19 ECU(電子制御装置)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転数を検出する回転数検出
    手段と、 前記回転数検出手段により検出された回転数が、あらか
    じめ設定されている第1の所定値を上回ったときに前記
    内燃機関が過回転状態にあるとして前記内燃機関の過回
    転を防止するする過回転防止手段とを備える内燃機関の
    制御装置において、 前記第1の所定値は、実走行時の最高内燃機関回転数と
    無負荷時の最高内燃機関回転数との間に設定したことを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記過回転防止手段は、前記回転数検出
    手段により検出された回転数が前記第1の所定値を上回
    ったときに前記内燃機関が過回転状態にあるとして前記
    内燃機関の回転数を低下させる回転低下手段と、この回
    転低下手段により回転数が、前記第1の所定値より低い
    第2の所定値を下回ったときに、前記回転低下手段によ
    る制御を中止する回転低下中止手段と、前記回転低下手
    段による制御が所定回数実行されると前記内燃機関を停
    止する停止手段とを含むことを特徴とする請求項1記載
    の内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記過回転防止手段は、前記回転数検出
    手段により検出された回転数が前記第1の所定値を所定
    期間上回ったときに前記内燃機関が過回転状態にあると
    して、前記内燃機関の運転を停止する停止手段を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記過回転防止手段は、前記回転数検出
    手段により検出された回転数が前記第1の所定値を上回
    ったときに前記内燃機関が過回転状態にあるとして、前
    記内燃機関の回転数を低下させる回転低下手段と、この
    回転低下手段により前記内燃機関の回転数が、前記第1
    の所定値より低い第2の所定値を下回ったときに、前記
    回転低下手段による制御を中止する回転低下中止手段
    と、前記回転低下手段による制御が所定回数実行される
    と前記第1の所定値と前記第2の所定値との値を下げる
    所定値変更手段と、前記第1の所定値または前記第2の
    所定値があらかじめ決められている一定値以下になると
    前記内燃機関を停止する停止手段とを含むことを特徴と
    する請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008144685A (ja) * 2006-12-11 2008-06-26 Yamaha Motor Co Ltd エンジン制御装置、及び鞍乗型車両
JP2010031660A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Honda Motor Co Ltd インバータ発電機
JP2010261385A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Suzuki Motor Corp 電子制御スロットルバルブ制御装置

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