JP7337585B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両等に搭載される内燃機関の運転制御を司る制御装置に関する。
停止していた内燃機関を始動する際には、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトを電動機により回転駆動しつつ、インジェクタから燃料を噴射してこれを気筒において燃焼させ、クランクシャフトの回転を加速するクランキングを実行する。クランキングは、内燃機関が初爆から連爆へと至り、クランクシャフトの回転速度即ちエンジン回転数が内燃機関の冷却水温等に応じて定まる完爆判定値を超えたときに、完爆したものと見なして終了する(例えば、下記特許文献1を参照)。
また、信号待ち等による車両の停車中に、内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実施することも知られている(例えば、下記特許文献2を参照)。既存のアイドリングストップシステムでは、車速が所定値以下で、ブレーキペダルが踏み込まれており、車両が所在する路面の勾配が大きくなく、内燃機関の温度及び車載バッテリの電圧が十分に高い、等といった諸条件がおしなべて成立したときに、内燃機関を停止させる。アイドルストップ中、運転者がブレーキペダルから足を離すか、アクセルペダルを踏み込む等の再始動要求があったときには、内燃機関を再始動する。
特開2017-008865号公報 特開2016-113909号公報
冷間始動と比較して、アイドルストップ後の再始動では、既に暖機が完了して機械損失(摩擦損失)が低減していることもあり、エンジン回転数が過剰に上昇する吹き上がりが起こりやすい。エンジン回転数が吹き上がると、運転者を含む搭乗者に違和感を与えることになる上、単位時間あたりの燃料噴射及び燃焼の回数が増加して燃料消費量の増加を招く。燃費性能の一層の良化を図るには、内燃機関の始動直後のエンジン回転数の吹き上がりを如何に抑制するかが重要となる。
加えて、内燃機関の再始動直後の時期における有害物質、特にNOxの排出増を抑止することも求められている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、アイドルストップしていた内燃機関を再始動する際、アイドル運転中の回転数の目標値よりも低く設定した基準回転数までエンジン回転数が上昇したときの単位時間あたりのエンジン回転数の増加量を求め、その増加量が閾値を上回っている場合に、そうでない場合と比較して内燃機関が出力するエンジントルクをより低減するための補正制御を実施するものであり、前記補正制御として、内燃機関が具備する複数の気筒のうちの一部の気筒で燃料噴射及び燃焼を一時休止する燃料カットを実行し、それ以外の気筒では燃料噴射及び燃焼を続行し、当該燃料カットを実行するとき、燃料噴射及び燃焼を続行する気筒における燃料噴射量を、燃料カットを実行しないときよりも増量補正し、前記補正制御を実施してもなおエンジン回転数の吹き上がりを抑えきれないと考えられる所定の条件が成立した場合には、内燃機関が具備する全ての気筒で燃料噴射及び燃焼を一時休止する燃料カットを実行し、同燃料カットの終了後、一時的に気筒における燃料噴射量を空燃比が理論空燃比よりもリッチとなるように増量補正する内燃機関の制御装置を構成した。
並びに、本発明では、アイドルストップしていた内燃機関を再始動する際、アイドル運転中の回転数の目標値よりも低く設定した基準回転数までエンジン回転数が上昇したときの単位時間あたりのエンジン回転数の増加量を求め、その増加量が閾値を上回っている場合に、そうでない場合と比較して内燃機関が出力するエンジントルクをより低減するための補正制御を実施するものであり、前記補正制御として、内燃機関が具備する複数の気筒のうちの一部の気筒で燃料噴射を続行しながら燃焼を一時休止する点火カットを実行し、それ以外の気筒では燃料噴射及び燃焼を続行することとし、点火カットを実行する気筒における燃料噴射量を、点火カットを実行せず燃焼を続行する気筒における燃料噴射量よりも減量補正し、前記補正制御において、前記基準回転数までエンジン回転数が上昇したときの単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が比較的少ないならば点火カットを実行する気筒をより減らし、単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が比較的多いならば点火カットを実行する気筒をより増やす内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、内燃機関の再始動後のエンジン回転数の上昇を適切に抑制することができる。加えて、内燃機関の再始動直後の時期における有害物質、特にNOxの排出増を抑止することも可能となる。
本発明の一実施形態における内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の内燃機関の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 本発明の変形例の一に係る内燃機関の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(例えば、四気筒。図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気バルブよりも上流、各気筒1に連なる吸気ポートの近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気通路4における触媒41の上流及び下流には、排気通路4を流通するガスの空燃比を検出するための空燃比センサ43、44を設置する。空燃比センサ43、44はそれぞれ、排気ガスの空燃比に比例した出力特性を有するリニアA/Fセンサであってもよく、排気ガスの空燃比に対して非線形な出力特性を有するO2センサであってもよい。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
本実施形態の内燃機関には、各気筒1の少なくとも吸気バルブの開閉タイミングを可変制御できる可変バルブタイミング(Variable Valve Timing)機構5が付帯している。吸気VVT機構5は、例えば、各気筒1の吸気バルブを駆動する吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を液圧(潤滑油圧)によって変化させるベーン式のものや、電動機によって変化させる電動式のもの(モータドライブVVT)である。周知の通り、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトは、クランクシャフトから回転駆動力の供給を受け、クランクシャフトに従動して回転する。クランクシャフトとカムシャフトとの間には、回転駆動力を伝達するための巻掛伝動装置が介在している。巻掛伝動装置は、クランクシャフト側に設けたクランクスプロケット(または、プーリ)と、カムシャフト側に設けたカムスプロケット(または、プーリ)と、これらスプロケット若しくはプーリに巻き掛けるタイミングチェーン(または、ベルト)とを要素とする。VVT機構5は、カムシャフトをカムスプロケットに対し相対的に回動させることを通じて、カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を変化させ、以て吸気バルブの開閉タイミングを変更する。
加えて、内燃機関に、各気筒1の排気バルブの開閉タイミングを可変制御できる排気VVT機構が付帯していることもある。排気バルブタイミングを調節するためのVVT機構もまた、例えば、各気筒1の排気バルブを駆動する排気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を液圧や電動機によって変化させるものである。このVVT機構は存在しないことがあり、その場合、排気バルブタイミングは不変である。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求されるエンジン負荷率またはエンジントルク)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3のサージタンク33内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、ブレーキペダルの踏込量を検出するセンサまたはマスタシリンダから吐出されるブレーキ作動液の圧力であるマスタシリンダ圧を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、車両が所在している路面の勾配を検出する傾斜角センサ(または、加速度センサ)から出力される傾斜角(または、加速度)信号h、触媒41の上流側における排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ43から出力される空燃比信号p、触媒41の下流側における排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ44から出力される空燃比信号q等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、VVT機構5に対して吸気バルブの開閉タイミングの制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、p、qを入力インタフェースを介して取得し、気筒1に吸入される空気量に見合った(そして、目標空燃比を具現し得るような)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR量(または、EGR率)、吸気バルブタイミング等といった運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、mを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、所定のアイドルストップ条件が成立したときに、内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実行する。ECU0は、ブレーキペダルの踏込量またはマスタシリンダ圧が所定値以上であり(ブレーキペダルが踏まれた)、内燃機関の冷却水温が所定以上に高く、車載のバッテリの充電量または端子電圧が所定以上に高く、シフトレンジが走行レンジであり、車両が所在している路面の勾配の絶対値が所定以下であり、ブレーキブースタが蓄えている負圧の大きさが所定値以上であり、前回のアイドルストップ終了からある車速(例えば、10km/h)以上まで加速した経歴があり、かつ現在の車速がある車速(例えば、9km/h)以下である、等といった諸条件がおしなべて成立したことを以て、アイドルストップ条件が成立したものと判断する。
アイドルストップ条件の成立後、所定のアイドルストップ終了条件が成立したときには、内燃機関を再始動する。ECU0は、ブレーキペダルの踏込量またはマスタシリンダ圧が0または0に近い最低値未満となった(ブレーキペダルが踏まれなくなった)、逆にブレーキペダルの踏込量またはマスタシリンダ圧がさらに増大した(ブレーキペダルがさらに強く踏み込まれた)、アクセル開度が増大した(アクセルペダルが踏まれた)、ブレーキブースタが蓄えている負圧の大きさが所定値未満に低下した、アイドルストップ状態で所定時間(例えば、3分)が経過した、等のうち何れかを以て、アイドルストップ終了条件が成立したものと判断する。
停止した内燃機関を始動(アイドリングストップからの復帰だけでなく、冷間始動をも含む)するにあたり、ECU0は、電動機(スタータまたはISG(Integrated Starter Generator)。図示せず)に制御信号oを入力し、当該電動機によりクランクシャフトを回転駆動しながら、インジェクタ11から燃料を噴射し、点火プラグ12により火花点火して燃料を燃焼させるクランキングを行う。クランキングは、内燃機関が初爆から連爆へと至り、エンジン回転数が完爆判定値を超えたときに、完爆したものと見なして終了する。クランキングの終了条件となる完爆判定値は、内燃機関の温度等に応じて上下し得る。基本的には、内燃機関の冷却水温が低いほど完爆判定値を高く引き上げる。
内燃機関の再始動に際して、本実施形態のECU0は、図2に示すように、エンジン回転数の吹き上がりが懸念される所定の条件が成立した場合(ステップS1)、そうでない場合と比較して内燃機関が出力するエンジントルクをより低減するための補正制御を実施する(ステップS2ないしS4)。
ステップS1では、例えば、エンジン回転数がある基準回転数まで上昇したときの、単位時間あたりのエンジン回転数の増加量を求め、その増加量が閾値を上回っていることを条件として、エンジン回転数の吹き上がりが懸念される状況にあると判定する。さもなくば、エンジン回転数の吹き上がりが懸念される状況にはないと判定する。内燃機関の完爆後にエンジン回転数を収束させるべき目標値を例えば800rpmとするならば、上記の基準回転数はそのアイドル運転中の目標値よりも低い値、例えば500rpmないし600rpmに設定する。
補正制御の具体例としては、内燃機関が具備する複数の気筒1のうちの一部の気筒1で燃料噴射及び燃焼を一時休止する燃料カットを実行しながら(ステップS2)、それ以外の気筒1では燃料噴射及び燃焼を続行する(ステップS4)ことが挙げられる。一部の気筒1における燃料カットは、できる限り等間隔で行うことが、エンジン回転数の振動を抑えるために好ましい。例えば、第一気筒1、第三気筒1、第四気筒1、第二気筒1の順に膨脹行程を迎える四気筒エンジンにあっては、第一気筒1及び第四気筒1で燃料カットを行いつつ、第三気筒1及び第二気筒1で燃料噴射及び燃焼を続行する。あるいは、第三気筒1及び第二気筒1で燃料カットを行いつつ、第一気筒1及び第四気筒1で燃料噴射及び燃焼を続行してもよい。何れを選択するかについては、ステップS1の条件が成立して以降に最も早く吸気行程または燃料噴射タイミングが訪れる気筒1、及び当該気筒1と組になる気筒1を燃料カットする気筒1とすることが考えられる。
ステップS2ないしS4にて燃料カットを実行する気筒1の数、換言すれば燃料噴射及び燃焼を続行する気筒1の数を、ステップS1の条件が成立したときの単位時間あたりのエンジン回転数の増加量の多寡に応じて増減させてもよい。単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が比較的少ないならば、燃料カットを実行する気筒1をより減らす、例えば一つだけにすることができる。単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が比較的多いならば、燃料カットを実行する気筒1をより増やす、例えば三つ以上にすることもあり得る。
なお、ステップS2の一部気筒1の燃料カットを実行するときには、ステップS4の燃料噴射及び燃焼を続行する気筒1に対してインジェクタ11から噴射する燃料の量を、ステップS2の燃料カットを実行しないときよりも増量補正する(ステップS3)。本実施形態の内燃機関では、燃料カットを実行する気筒1においても、燃料噴射及び燃焼を続行する気筒1と同じく、吸排気カムシャフトが駆動する吸気バルブ及び排気バルブの開閉動作が継続する。それ故、燃料カットを実行する気筒1から排気通路4に向けて燃料成分を含まない空気が流出し、その空気が排気浄化用の触媒41に流入して触媒41に吸蔵される。燃料噴射及び燃焼を続行する気筒1における燃料噴射量を増量するのは、当該気筒1からより空燃比がリッチのガスを触媒41に供給することで、触媒41に吸蔵される酸素量を削減し、以て有害物質NOxの排出増を抑止する意図である。
補正制御を終了するべき条件が成立したならば(ステップS5)、補正制御を終了する(ステップS6)。即ち、ステップS2の一部気筒1の燃料カットを終了して当該気筒1における燃料噴射及び燃焼を再開し、かつステップS4の他の気筒1の燃料増量補正を終了する。ステップS5における補正制御の終了条件は、当該制御の開始から後述するステップS7の条件が成立することなくエンジン回転数が所定の条件値まで低下したことや、当該制御の開始からステップS7の条件が成立することなく単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が所定量を下回った(または、エンジン回転数の上昇が止まった、若しくはエンジン回転数が低下し始めた)こと、あるいは当該制御の開始からステップS7の条件が成立することなく一定期間が経過したこと等である。上記の条件値は、内燃機関の始動のためのクランキング中の完爆判定値よりは低く、内燃機関のアイドル運転中の目標値よりはやや高い値に設定することが好適である。
ステップS5の条件が成立することなく、補正制御を実施してもなおエンジン回転数の吹き上がりを抑えきれないと考えられる所定の条件が成立した場合には(ステップS7)、内燃機関が具備する全ての気筒1で燃料噴射及び燃焼を一時休止する燃料カットを実行する(ステップS8)ことで、吹き上がりを確実に抑制する。
全気筒1の燃料カットを終了するべき条件が成立したならば(ステップS9)、その燃料カットを終了、全気筒1における燃料噴射及び燃焼を再開する(ステップS10)。ステップS9における全気筒1の燃料カット制御の終了条件は、当該制御の開始からエンジン回転数が所定の条件値まで低下したことや、当該制御の開始から単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が所定量を下回った(または、エンジン回転数の上昇が止まった、若しくはエンジン回転数が低下し始めた)こと、あるいは当該制御の開始から一定期間が経過したこと等である。上記の条件値は、ステップS5におけるそれと同様に設定してよい。
さらに、全気筒1の燃料カットを終了した後の一定期間は、一時的に、一部または全部の気筒1における燃料噴射量を、触媒41の上流側におけるガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチとなるように増量補正する(ステップS11)。これは、全気筒1の燃料カット中に触媒41に吸蔵される酸素量を削減し、NOxの排出増を抑止する意図である。ステップS8の全気筒1の燃料カットによりエンジン回転数が衰える分、その後に燃料噴射量を増量して発生するエンジントルクが増えたとしても、エンジン回転数の吹き上がりは小さく抑えられる。
本実施形態では、アイドルストップしていた内燃機関を再始動する際、エンジン回転数の吹き上がりが懸念される所定の条件が成立した場合に、そうでない場合と比較して内燃機関が出力するエンジントルクをより低減するための補正制御を実施する内燃機関の制御装置0を構成した。本実施形態によれば、内燃機関の再始動後のエンジン回転数の不必要な上昇を適切に抑制することができ、車両のドライバビリティを高く保ち、運転者を含む搭乗者に違和感を与えずに済み、燃料消費量の増大を抑えて燃費性能をより一層向上させることが可能となる。
本実施形態では、前記補正制御として、内燃機関が具備する複数の気筒1のうちの一部の気筒で燃料噴射及び燃焼を一時休止する燃料カットを実行し、それ以外の気筒1では燃料噴射及び燃焼を続行する。これにより、燃料カットに伴うエンジン回転数の急落や、燃料カットからの復帰に伴うエンジン回転数の急増を抑え、エンジン回転数のハンチングを開始して円滑に目標回転数まで移行させることができる。並びに、有害物質NOxの排出増を抑止することにも寄与する。
加えて、前記燃料カットを実行するとき、燃料噴射及び燃焼を続行する気筒1における燃料噴射量を、燃料カットを実行しないときよりも増量補正することにより、NOxの排出増をより一層効果的に抑止することができる。
前記補正制御を実施してもなおエンジン回転数の吹き上がりを抑えきれないと考えられる所定の条件が成立した場合には、内燃機関が具備する全ての気筒1で燃料噴射及び燃焼を一時休止する燃料カットを実行して、吹き上がりを確実に阻止する。そして、同燃料カットの終了後、一時的に気筒1における燃料噴射量を空燃比が理論空燃比よりもリッチとなるように増量補正することで、NOxの排出増を抑止する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限定されるものではない。特に、エンジン回転数の吹き上がりが懸念される所定の条件が成立した場合における、エンジントルクをより低減するための補正制御の内容は、上記実施形態の如きものには限定されない。
例えば、内燃機関の制御装置たるECU0は、図3に示すように、エンジン回転数の吹き上がりが懸念される所定の条件が成立した場合に(ステップS1)、補正制御として、内燃機関が具備する複数の気筒1のうちの一部の気筒1で燃料噴射を続行しながら火花点火即ち燃焼を一時休止する点火カットを実行しながら(ステップS13)、それ以外の気筒1では燃料噴射及び燃焼を続行する(ステップS14)。一部の気筒1における点火カットは、できる限り等間隔で行うことが、エンジン回転数の振動を抑えるために好ましい。例えば、第一気筒1、第三気筒1、第四気筒1、第二気筒1の順に膨脹行程を迎える四気筒エンジンにあっては、第一気筒1及び第四気筒1で燃料噴射及び点火カットを行いつつ、第三気筒1及び第二気筒1で燃料噴射及び燃焼を続行する。あるいは、第三気筒1及び第二気筒1で燃料噴射及び点火カットを行いつつ、第一気筒1及び第四気筒1で燃料噴射及び燃焼を続行してもよい。何れを選択するかについては、ステップS1の条件が成立して以降に最も早く吸気行程または燃料噴射タイミングが訪れる気筒1、及び当該気筒1と組になる気筒1を点火カットする気筒1とすることが考えられる。
ステップS12ないしS14にて点火カットを実行する気筒1の数、換言すれば点火燃焼を続行する気筒1の数を、ステップS1の条件が成立したときの単位時間あたりのエンジン回転数の増加量の多寡に応じて増減させてもよい。単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が比較的少ないならば、点火カットを実行する気筒1をより減らす、例えば一つだけにすることができる。単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が比較的多いならば、点火カットを実行する気筒1をより増やす、例えば三つ以上にすることもあり得る。
なお、ステップS13の一部気筒1の点火カットを実行するときには、点火カットを実行する気筒1における燃料噴射量を、点火カットを実行せず燃焼を続行する気筒1における燃料噴射量よりも減量補正する(ステップS12)。点火カットを実行する気筒1からは、排気通路4に向けて未燃の燃料成分を含むガスが流出し、それが排気浄化用の触媒41に流入する。点火カットする気筒1における燃料噴射量を減量するのは、当該気筒1から触媒41に送り込まれるガスの空燃比をよりリーン化することで、有害物質特にHCの排出増を抑止する意図である。
その他の補正制御の例としては、吸気通路3から気筒1に吸入される空気量(及び、燃料の量)を減少させてエンジントルクを低減するするようなバルブまたはVVT機構5の操作、点火タイミングの遅角化、気筒1に充填される混合気の空燃比を理論空燃比から大きく逸脱させて失火を生じさせるような燃料噴射量の減量または増量、等が考えられる。複数種類の補正制御を組み合わせても構わない。
その他、各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
12…点火プラグ
b…クランク角信号
i…点火信号
j…燃料噴射信号
o…クランキング用の電動機の制御信号

Claims (2)

  1. アイドルストップしていた内燃機関を再始動する際、アイドル運転中の回転数の目標値よりも低く設定した基準回転数までエンジン回転数が上昇したときの単位時間あたりのエンジン回転数の増加量を求め、その増加量が閾値を上回っている場合に、そうでない場合と比較して内燃機関が出力するエンジントルクをより低減するための補正制御を実施するものであり、
    前記補正制御として、内燃機関が具備する複数の気筒のうちの一部の気筒で燃料噴射及び燃焼を一時休止する燃料カットを実行し、それ以外の気筒では燃料噴射及び燃焼を続行し、当該燃料カットを実行するとき、燃料噴射及び燃焼を続行する気筒における燃料噴射量を、燃料カットを実行しないときよりも増量補正し、
    前記補正制御を実施してもなおエンジン回転数の吹き上がりを抑えきれないと考えられる所定の条件が成立した場合には、内燃機関が具備する全ての気筒で燃料噴射及び燃焼を一時休止する燃料カットを実行し、同燃料カットの終了後、一時的に気筒における燃料噴射量を空燃比が理論空燃比よりもリッチとなるように増量補正する内燃機関の制御装置。
  2. アイドルストップしていた内燃機関を再始動する際、アイドル運転中の回転数の目標値よりも低く設定した基準回転数までエンジン回転数が上昇したときの単位時間あたりのエンジン回転数の増加量を求め、その増加量が閾値を上回っている場合に、そうでない場合と比較して内燃機関が出力するエンジントルクをより低減するための補正制御を実施するものであり、
    前記補正制御として、内燃機関が具備する複数の気筒のうちの一部の気筒で燃料噴射を続行しながら燃焼を一時休止する点火カットを実行し、それ以外の気筒では燃料噴射及び燃焼を続行することとし、点火カットを実行する気筒における燃料噴射量を、点火カットを実行せず燃焼を続行する気筒における燃料噴射量よりも減量補正し、
    前記補正制御において、前記基準回転数までエンジン回転数が上昇したときの単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が比較的少ないならば点火カットを実行する気筒をより減らし、単位時間あたりのエンジン回転数の増加量が比較的多いならば点火カットを実行する気筒をより増やす内燃機関の制御装置。
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