JPH06321186A - ウォータジェット推進装置 - Google Patents
ウォータジェット推進装置Info
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- JPH06321186A JPH06321186A JP10955493A JP10955493A JPH06321186A JP H06321186 A JPH06321186 A JP H06321186A JP 10955493 A JP10955493 A JP 10955493A JP 10955493 A JP10955493 A JP 10955493A JP H06321186 A JPH06321186 A JP H06321186A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】簡単な構造でトリム調整できるようにしたウォ
ータジェット推進装置を提供することにある。 【構成】ジェット噴流を噴射するノズル27の後方に、
操舵ノズル30を有する操舵部Aを設ける。操舵ノズル
30を、操舵ノズルピン29を支点として左右に振る。
すると、噴出口30aから噴射されるジェット噴流の向
きが左右方向に変わり、船の向きが左右方向に変わる。
操舵ノズル30の下面に、斜め前方の下方を向く反転ダ
クト33を設ける。ディフレクタ32を、後進用アクチ
ュエータ34で下方に動かし、遮蔽主板35で噴出口3
0aを塞ぐ。すると、ジェット噴量が反転ダクト33か
ら噴射され、後進運転となる。ディフレクタ32を、上
方に動かし、開口部38を噴出口30aに合せる。する
と、ジェット噴流が開口部38を通って後方にそのまま
噴射され、前進運転となる。このジェット噴流を、上部
偏向板41に当てて斜め下方に曲げると、船尾が持ち上
げられる。逆にジェット噴流を、下部偏向板42に当て
て斜め上方に曲げると、船尾が下がる。
ータジェット推進装置を提供することにある。 【構成】ジェット噴流を噴射するノズル27の後方に、
操舵ノズル30を有する操舵部Aを設ける。操舵ノズル
30を、操舵ノズルピン29を支点として左右に振る。
すると、噴出口30aから噴射されるジェット噴流の向
きが左右方向に変わり、船の向きが左右方向に変わる。
操舵ノズル30の下面に、斜め前方の下方を向く反転ダ
クト33を設ける。ディフレクタ32を、後進用アクチ
ュエータ34で下方に動かし、遮蔽主板35で噴出口3
0aを塞ぐ。すると、ジェット噴量が反転ダクト33か
ら噴射され、後進運転となる。ディフレクタ32を、上
方に動かし、開口部38を噴出口30aに合せる。する
と、ジェット噴流が開口部38を通って後方にそのまま
噴射され、前進運転となる。このジェット噴流を、上部
偏向板41に当てて斜め下方に曲げると、船尾が持ち上
げられる。逆にジェット噴流を、下部偏向板42に当て
て斜め上方に曲げると、船尾が下がる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速船艇等に設けられ
るウォータジェット推進装置に係り、特に船艇の姿勢制
御機能を備えたウォータジェット推進装置に関する。
るウォータジェット推進装置に係り、特に船艇の姿勢制
御機能を備えたウォータジェット推進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のウォータジェット推進装置は、一
般に図9に示すように船艇1の底部1aに設けられた取
水口2から取り入れた水をポンプケーシング3内に導く
ダクト4と、ポンプケーシング3の内部に設けられたエ
ンジン8駆動のポンプ羽根車5と、ポンプケーシング3
のポンプ羽根車5の出口側に設けられたディフューザ6
と、水を噴射する向きを左右に振るための操舵部9に船
の進行方向を反転させるための反転部10を設けてあ
る。
般に図9に示すように船艇1の底部1aに設けられた取
水口2から取り入れた水をポンプケーシング3内に導く
ダクト4と、ポンプケーシング3の内部に設けられたエ
ンジン8駆動のポンプ羽根車5と、ポンプケーシング3
のポンプ羽根車5の出口側に設けられたディフューザ6
と、水を噴射する向きを左右に振るための操舵部9に船
の進行方向を反転させるための反転部10を設けてあ
る。
【0003】図10に具体的に示すように、操舵部9
は、ノズル7の出口に連結してある。操舵部9は、例え
ば中空円筒状の操舵ノズル11を設けてあり、ノズル7
から出たジェット噴流はこの操舵ノズル11を経て外へ
噴出されるようになっている。反転部10は、操舵ノズ
ル11を経たジェット噴流の向きを船首方向に変えるた
めのディフレクタ12と反転ダクト13からなってい
る。
は、ノズル7の出口に連結してある。操舵部9は、例え
ば中空円筒状の操舵ノズル11を設けてあり、ノズル7
から出たジェット噴流はこの操舵ノズル11を経て外へ
噴出されるようになっている。反転部10は、操舵ノズ
ル11を経たジェット噴流の向きを船首方向に変えるた
めのディフレクタ12と反転ダクト13からなってい
る。
【0004】従来のウォータジェット推進装置の別の例
を図11に示す。このウォータジェット推進装置では、
ノズル7に操舵軸受部14が取り付けられ、操舵軸受部
14に操舵ノズル11を上下に首振り可能なように支承
するトリム用軸受部15が設けられている。また操舵軸
受部14、トリム用軸受部15およびディフレクタ12
を動かすために、その各々に駆動用アクチュエータ1
6,17,18が用意されている。各駆動用アクチュエ
ータ16,17,18により前例の操舵と前後進の2動
作に加えて、船のトリム調整が可能である。
を図11に示す。このウォータジェット推進装置では、
ノズル7に操舵軸受部14が取り付けられ、操舵軸受部
14に操舵ノズル11を上下に首振り可能なように支承
するトリム用軸受部15が設けられている。また操舵軸
受部14、トリム用軸受部15およびディフレクタ12
を動かすために、その各々に駆動用アクチュエータ1
6,17,18が用意されている。各駆動用アクチュエ
ータ16,17,18により前例の操舵と前後進の2動
作に加えて、船のトリム調整が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のウォータジェッ
ト推進装置においては、トリム調整が全く不可能である
か、あるいはトリム調整ができても、構造が極めて複雑
で、しかも駆動用アクチュエータの数が増え、高速艇に
要求される小型軽量化に向かない一方、メンテナンスが
容易でないという問題がある。このため、トリム調整機
能を有するウォータジェット推進装置が船舶に搭載され
ることは希である。
ト推進装置においては、トリム調整が全く不可能である
か、あるいはトリム調整ができても、構造が極めて複雑
で、しかも駆動用アクチュエータの数が増え、高速艇に
要求される小型軽量化に向かない一方、メンテナンスが
容易でないという問題がある。このため、トリム調整機
能を有するウォータジェット推進装置が船舶に搭載され
ることは希である。
【0006】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、操舵および前後進機能を損うことなくトリム
調整機能を付加することができる小型軽量のウォータジ
ェット推進装置を提供することを目的とする。
たもので、操舵および前後進機能を損うことなくトリム
調整機能を付加することができる小型軽量のウォータジ
ェット推進装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るウォータジ
ェット推進装置は、上述した課題を解決するために、請
求項1に記載したように、船底に設けられた取水口から
水が導入されるポンプケーシングと、このポンプケーシ
ング内で水を加圧するポンプ羽根車と、加圧された水を
後方に噴射するノズルと、ノズルの出口側に設けられノ
ズルからの噴射水を左右に振って船の操舵を行なう操舵
ノズルと、操舵ノズルの噴出口近傍に設けられ、操舵ノ
ズルからの噴出水の向きを前後に変えて船の進行方向を
反転させる反転部とを具備するウォータジェット推進装
置において、前記反転部は、操舵ノズルの噴出口の下部
に斜め前方の下向きに設けられた反転ダクトと、遮蔽主
板および開口部を支軸廻りに回動自在に備え、遮蔽主板
を前記噴出口に対応させて噴出水を反転ダクトに導くと
ともに、開口部を噴出口に対応させて噴出水をそのまま
後方に噴射させるディフレクタとを有することを特徴と
する。
ェット推進装置は、上述した課題を解決するために、請
求項1に記載したように、船底に設けられた取水口から
水が導入されるポンプケーシングと、このポンプケーシ
ング内で水を加圧するポンプ羽根車と、加圧された水を
後方に噴射するノズルと、ノズルの出口側に設けられノ
ズルからの噴射水を左右に振って船の操舵を行なう操舵
ノズルと、操舵ノズルの噴出口近傍に設けられ、操舵ノ
ズルからの噴出水の向きを前後に変えて船の進行方向を
反転させる反転部とを具備するウォータジェット推進装
置において、前記反転部は、操舵ノズルの噴出口の下部
に斜め前方の下向きに設けられた反転ダクトと、遮蔽主
板および開口部を支軸廻りに回動自在に備え、遮蔽主板
を前記噴出口に対応させて噴出水を反転ダクトに導くと
ともに、開口部を噴出口に対応させて噴出水をそのまま
後方に噴射させるディフレクタとを有することを特徴と
する。
【0008】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係るウォータジェット推進装置は、請求項1の記
載内容に加えて、請求項2に記載したように、ディフレ
クタの開口部の上縁に設けられ、ディフレクタの下方へ
の作動により噴出水を斜め下方に偏向可能な上部偏向板
と、前記ディフレクタの開口部下縁に設けられ、ディフ
レクタの上方への作動により噴出水を斜め上方に偏向可
能な下部偏向板とをそれぞれ備えたものである。
発明に係るウォータジェット推進装置は、請求項1の記
載内容に加えて、請求項2に記載したように、ディフレ
クタの開口部の上縁に設けられ、ディフレクタの下方へ
の作動により噴出水を斜め下方に偏向可能な上部偏向板
と、前記ディフレクタの開口部下縁に設けられ、ディフ
レクタの上方への作動により噴出水を斜め上方に偏向可
能な下部偏向板とをそれぞれ備えたものである。
【0009】
【作用】本発明に係るウォータジェット推進装置におい
ては、ディフレクタを上下に作動させ、遮蔽主板を操舵
ノズルの噴出口に対応させることにより、操舵ノズルか
らの噴出水が反転ダクトに導かれて後進状態となる。一
方、ディフレクタの開口部を操舵ノズルの噴出口に対応
させることにより、操舵ノズルからの噴出水がそのまま
後方に噴射されて前進状態となる。
ては、ディフレクタを上下に作動させ、遮蔽主板を操舵
ノズルの噴出口に対応させることにより、操舵ノズルか
らの噴出水が反転ダクトに導かれて後進状態となる。一
方、ディフレクタの開口部を操舵ノズルの噴出口に対応
させることにより、操舵ノズルからの噴出水がそのまま
後方に噴射されて前進状態となる。
【0010】ところで、ディフレクタの開口部の上下縁
には、上部偏向板および下部偏向板がそれぞれ設けられ
ている。そして、ディフレクタの下方への作動により、
操舵ノズルからの噴出水が上部偏向板により斜め下方に
偏向され、またディフレクタの上方への作動により、噴
出水が下部偏向板により斜め上方に偏向される。噴出水
が斜め下方に偏向した場合には、その反作用で船尾側が
持ち上げられ、逆に噴出水が斜め上方に偏向した場合に
は、その反作用で船尾側が下方に押し付けられ、トリム
調整が可能となる。
には、上部偏向板および下部偏向板がそれぞれ設けられ
ている。そして、ディフレクタの下方への作動により、
操舵ノズルからの噴出水が上部偏向板により斜め下方に
偏向され、またディフレクタの上方への作動により、噴
出水が下部偏向板により斜め上方に偏向される。噴出水
が斜め下方に偏向した場合には、その反作用で船尾側が
持ち上げられ、逆に噴出水が斜め上方に偏向した場合に
は、その反作用で船尾側が下方に押し付けられ、トリム
調整が可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
明する。
【0012】図1は、本発明に係るウォータジェット推
進装置の一例を示すもので、図中、符号20はウォータ
ジェット船艇を示し、この船艇20の船底21に設けた
取水口22から取り入れられた水は、ダクト24を介し
本体ケーシング23内に導かれるようになっている。
進装置の一例を示すもので、図中、符号20はウォータ
ジェット船艇を示し、この船艇20の船底21に設けた
取水口22から取り入れられた水は、ダクト24を介し
本体ケーシング23内に導かれるようになっている。
【0013】この本体ケーシング23内には、ポンプ羽
根車25およびディフューザ26がそれぞれ配設されて
おり、ポンプ羽根車25の回転により加圧された水流
は、船尾のノズル27から噴射されるようになってい
る。そのノズル27のノズル口側位置には、船の向きを
左右に振るための操舵部Aおよび船の進行方向を反転さ
せるための反転部Bがそれぞれ設けられる。
根車25およびディフューザ26がそれぞれ配設されて
おり、ポンプ羽根車25の回転により加圧された水流
は、船尾のノズル27から噴射されるようになってい
る。そのノズル27のノズル口側位置には、船の向きを
左右に振るための操舵部Aおよび船の進行方向を反転さ
せるための反転部Bがそれぞれ設けられる。
【0014】操舵部Aは、図2ないし図4および図5な
いし図8に示すように、前記ノズル27の後端部(ノズ
ル口部)に操舵ノズル受28を備えており、この操舵ノ
ズル受28の出口側には、操舵ノズルピン29を介し操
舵ノズル30が設けられる。この操舵ノズル30は、操
舵用アクチュエータ31の操作により、操舵ノズルピン
29を支点としてピン廻りにほぼ水平方向に首振り動作
を行なうようになっている。そして、この首振り動作に
より、船の向きが左右に操舵されるようになっている。
いし図8に示すように、前記ノズル27の後端部(ノズ
ル口部)に操舵ノズル受28を備えており、この操舵ノ
ズル受28の出口側には、操舵ノズルピン29を介し操
舵ノズル30が設けられる。この操舵ノズル30は、操
舵用アクチュエータ31の操作により、操舵ノズルピン
29を支点としてピン廻りにほぼ水平方向に首振り動作
を行なうようになっている。そして、この首振り動作に
より、船の向きが左右に操舵されるようになっている。
【0015】また、反転部Bは、図5ないし図8に示す
ように、操舵ノズル30の噴出口30aの出口側位置に
設けられたディフレクタ32と、操舵ノズル30の噴出
口30aの下部に斜め前方の下向きに固設された反転ダ
クト33とを備えており、ディフレクタ32を、図2な
いし図4に示す後進用アクチュエータ34で支軸である
軸受40の廻りに上下に動作させることにより、後述す
る船の進行方向の反転および前進時のトリム調整がなさ
れるようになっている。
ように、操舵ノズル30の噴出口30aの出口側位置に
設けられたディフレクタ32と、操舵ノズル30の噴出
口30aの下部に斜め前方の下向きに固設された反転ダ
クト33とを備えており、ディフレクタ32を、図2な
いし図4に示す後進用アクチュエータ34で支軸である
軸受40の廻りに上下に動作させることにより、後述す
る船の進行方向の反転および前進時のトリム調整がなさ
れるようになっている。
【0016】ディフレクタ32は、図2ないし図4に示
すように、前記操舵ノズル30の噴出口30aを遮蔽す
るための遮蔽主板35、その遮蔽主板35に作用する力
を操舵ノズル30に伝えるアーム36、前記遮蔽主板3
5の左右両側面を支持してアーム36と一体化する支持
板37、および両側の支持板37で囲まれた遮蔽主板3
5の下方位置に形成された開口部38を備えており、こ
のディフレクタ32は、図2および図4に示すように、
操舵ノズル30に設けた左右の軸受39に、アーム36
の端部がディフレクタピン40を介して枢着され、この
枢着部を支点として上下方向に回動するようになってい
る。
すように、前記操舵ノズル30の噴出口30aを遮蔽す
るための遮蔽主板35、その遮蔽主板35に作用する力
を操舵ノズル30に伝えるアーム36、前記遮蔽主板3
5の左右両側面を支持してアーム36と一体化する支持
板37、および両側の支持板37で囲まれた遮蔽主板3
5の下方位置に形成された開口部38を備えており、こ
のディフレクタ32は、図2および図4に示すように、
操舵ノズル30に設けた左右の軸受39に、アーム36
の端部がディフレクタピン40を介して枢着され、この
枢着部を支点として上下方向に回動するようになってい
る。
【0017】ディフレクタ32の開口部38の上下端縁
には、図5ないし図8に示すように、斜め下向きの上部
偏向板41および斜め上向きの下部偏向板42がそれぞ
れ固設されており、ディフレクタ32を上下方向に回動
させ、ディフレクタ32の開口部38を介し噴射される
ジェット噴流の向きを、各偏向板41,42で斜め上方
あるいは斜め下方に偏向させることにより、トリム調整
がなされるようになっている。これについては後に詳述
する。
には、図5ないし図8に示すように、斜め下向きの上部
偏向板41および斜め上向きの下部偏向板42がそれぞ
れ固設されており、ディフレクタ32を上下方向に回動
させ、ディフレクタ32の開口部38を介し噴射される
ジェット噴流の向きを、各偏向板41,42で斜め上方
あるいは斜め下方に偏向させることにより、トリム調整
がなされるようになっている。これについては後に詳述
する。
【0018】本体ケーシング23の近傍位置には、図1
に示すように、ウォータジェット制御装置45、油圧装
置46および各種センサ47がそれぞれ設けられてお
り、ウォータジェット制御装置45は、一般の操舵・前
後進制御の他に、船の前後方向の揺れの大きさと周期と
を計測・演算し、揺れが最少限となるように必要な制御
量を後進用アクチュエータ34に与えるようになってい
る。
に示すように、ウォータジェット制御装置45、油圧装
置46および各種センサ47がそれぞれ設けられてお
り、ウォータジェット制御装置45は、一般の操舵・前
後進制御の他に、船の前後方向の揺れの大きさと周期と
を計測・演算し、揺れが最少限となるように必要な制御
量を後進用アクチュエータ34に与えるようになってい
る。
【0019】次に、本実施例の作用について説明する。
【0020】まず、ウォータジェット船艇20の前進時
でトリム調整を行なわない場合には、図5に示すよう
に、ディフレクタ32が上方に動作し、開口部38が操
舵ノズル30の噴出口30aに完全に対応している。こ
のため、噴出口30aから噴射されるジェット水流は、
開口部30aを通してそのまま後方に噴射される。その
際、上下の偏向板41,42はジェット噴流に干渉しな
い位置となっている。
でトリム調整を行なわない場合には、図5に示すよう
に、ディフレクタ32が上方に動作し、開口部38が操
舵ノズル30の噴出口30aに完全に対応している。こ
のため、噴出口30aから噴射されるジェット水流は、
開口部30aを通してそのまま後方に噴射される。その
際、上下の偏向板41,42はジェット噴流に干渉しな
い位置となっている。
【0021】この状態で、進路変更を行なう場合には、
ウォータジェット制御装置45の指令により操舵用アク
チュエータ31を作動させる。すると、操舵ノズル30
が操舵ノズルピン29を支点として、左または右方向に
必要な量だけ揺動し、ノズル27から後方へ噴出するジ
ェット噴流が左右方向に偏向される。そしてこれによ
り、船艇20の進路方向が変えられる。
ウォータジェット制御装置45の指令により操舵用アク
チュエータ31を作動させる。すると、操舵ノズル30
が操舵ノズルピン29を支点として、左または右方向に
必要な量だけ揺動し、ノズル27から後方へ噴出するジ
ェット噴流が左右方向に偏向される。そしてこれによ
り、船艇20の進路方向が変えられる。
【0022】次に、前進時のブレーキあるいは後進時の
動作について説明する。
動作について説明する。
【0023】ウォータジェット船艇20の前進からブレ
ーキ動作あるいは後進動作に移行する場合には、後進用
アクチュエータ34を伸長作動させて、ディフレクタ3
2を下方に押し下げる。すると、図6に示すように、操
舵ノズル30の噴出口30aが遮蔽主板35により閉塞
され、操舵ノズル30からのジェット噴流は、反転ダク
ト33に案内されてその下端開口から水面に向けて噴射
される。これにより、船艇20には前進時と逆のスラス
トが発生し、船艇20にはブレーキが掛かって停止し、
その後、後進航行となる。
ーキ動作あるいは後進動作に移行する場合には、後進用
アクチュエータ34を伸長作動させて、ディフレクタ3
2を下方に押し下げる。すると、図6に示すように、操
舵ノズル30の噴出口30aが遮蔽主板35により閉塞
され、操舵ノズル30からのジェット噴流は、反転ダク
ト33に案内されてその下端開口から水面に向けて噴射
される。これにより、船艇20には前進時と逆のスラス
トが発生し、船艇20にはブレーキが掛かって停止し、
その後、後進航行となる。
【0024】この際、ウォータジェット船艇20の操舵
を行なうと、操舵ノズル30の左右への振れ動作に応
じ、反転ダクト33から斜め前方に噴射されるジェット
流の方向も変わり、船艇の進路が変更される。
を行なうと、操舵ノズル30の左右への振れ動作に応
じ、反転ダクト33から斜め前方に噴射されるジェット
流の方向も変わり、船艇の進路が変更される。
【0025】次に、前進時にトリム調整を行なう場合に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0026】ウォータジェット船艇20の姿勢が、船首
側が低くなるように傾いた場合には、傾斜センサや加速
度センサ等の各種センサ47で船艇20の傾き量や傾き
速度等が検出され、その検出信号はウォータジェット制
御装置45に送られる。ウォータジェット制御装置45
では、船速度も含めて必要な演算処理を内蔵したCPU
等で行ない、船艇20の姿勢を元に戻すのに必要な制御
量を決定する。この制御量は、電気信号として油圧装置
46に加えられ、ここで制御油圧に変換される。そし
て、油圧回路を通じてディフレクタ32の後進用アクチ
ュエータ34が操作される。
側が低くなるように傾いた場合には、傾斜センサや加速
度センサ等の各種センサ47で船艇20の傾き量や傾き
速度等が検出され、その検出信号はウォータジェット制
御装置45に送られる。ウォータジェット制御装置45
では、船速度も含めて必要な演算処理を内蔵したCPU
等で行ない、船艇20の姿勢を元に戻すのに必要な制御
量を決定する。この制御量は、電気信号として油圧装置
46に加えられ、ここで制御油圧に変換される。そし
て、油圧回路を通じてディフレクタ32の後進用アクチ
ュエータ34が操作される。
【0027】すると、ディフレクタ32は、前進時でト
リム調整を行なわない場合の位置から、制御量に応じて
上方に引き上げられ、図7に示すように、下部偏向板4
2が操作ノズル30の噴出口30aから噴射されるジェ
ット噴流に当たり、ジェット噴流は偏向して斜め上方に
曲げられる。これにより、下部偏向板42は、反作用と
してジェット噴流から後向きかつ下方向の力を受け、船
艇の姿勢が復元する。
リム調整を行なわない場合の位置から、制御量に応じて
上方に引き上げられ、図7に示すように、下部偏向板4
2が操作ノズル30の噴出口30aから噴射されるジェ
ット噴流に当たり、ジェット噴流は偏向して斜め上方に
曲げられる。これにより、下部偏向板42は、反作用と
してジェット噴流から後向きかつ下方向の力を受け、船
艇の姿勢が復元する。
【0028】一方、逆に船尾側から低くなるように傾い
た場合には、逆の制御量が後進用アクチュエータ34に
加えられ、図8に示すように、ディフレクタ32は制御
量に応じ下方に引き下げられる。これにより、上部偏向
板41がジェット噴流に当たり、ジェット噴流は偏向し
て斜め下方に曲げられる。そして、上部偏向板41は、
このジェット噴流から後向きかつ上方向の力を受け、船
艇の姿勢が復元する。
た場合には、逆の制御量が後進用アクチュエータ34に
加えられ、図8に示すように、ディフレクタ32は制御
量に応じ下方に引き下げられる。これにより、上部偏向
板41がジェット噴流に当たり、ジェット噴流は偏向し
て斜め下方に曲げられる。そして、上部偏向板41は、
このジェット噴流から後向きかつ上方向の力を受け、船
艇の姿勢が復元する。
【0029】なお、このトリム調整動作は、ウォータジ
ェット推進装置45の機能選択により、使用するか否か
を自由に選択することができるようになっている。
ェット推進装置45の機能選択により、使用するか否か
を自由に選択することができるようになっている。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、遮蔽主板
とともにディフレクタに設けられる開口部の上下端縁
に、上部偏向板および下部偏向板をそれぞれ設け、ディ
フレクタを上下方向に作動させることにより、前記各偏
向板で噴出口を偏向させるようにしているので、操舵お
よび前後進機能を損うことなく、トリム調整機能を付加
することができ、しかも小型軽量化およびメンテナンス
性を犠牲にすることもない。
とともにディフレクタに設けられる開口部の上下端縁
に、上部偏向板および下部偏向板をそれぞれ設け、ディ
フレクタを上下方向に作動させることにより、前記各偏
向板で噴出口を偏向させるようにしているので、操舵お
よび前後進機能を損うことなく、トリム調整機能を付加
することができ、しかも小型軽量化およびメンテナンス
性を犠牲にすることもない。
【図1】本発明に係るウォータジェット推進装置の一実
施例を示す全体構成図。
施例を示す全体構成図。
【図2】本発明に係るウォータジェット推進装置を船尾
側から見た要部構成図。
側から見た要部構成図。
【図3】図2に示すウォータジェット推進装置の平面
図。
図。
【図4】図2に示すウォータジェット推進装置の左側面
図。
図。
【図5】トリム調整を行なわない前進時のディフレクタ
の状態を断面で示す説明図。
の状態を断面で示す説明図。
【図6】前進時のブレーキ動作および後進動作の際のデ
ィフレクタの状態を示す図5の相当図。
ィフレクタの状態を示す図5の相当図。
【図7】船首側が低くなった場合のトリム調整時のディ
フレクタの状態を示す図5の相当図。
フレクタの状態を示す図5の相当図。
【図8】船首側が低くなった場合のトリム調整時のディ
フレクタの状態を示す図5の相当図。
フレクタの状態を示す図5の相当図。
【図9】従来のウォータジェット推進装置を示す全体構
成図。
成図。
【図10】図9の要部詳細図。
【図11】従来の他のウォータジェット推進装置を示す
図。
図。
20 船艇 21 船底 22 取水口 23 ポンプケーシング 25 ポンプ羽根車 26 ディフューザ 27 ノズル 30 操舵ノズル 30a 噴出口 31 操舵用アクチュエータ 32 ディフレクタ 33 反転ダクト 34 後進用アクチュエータ 35 遮蔽主板 38 開口部 41 上部偏向板 42 下部偏向板 A 操舵部 B 反転部
Claims (2)
- 【請求項1】 船底に設けられた取水口から水が導入さ
れるポンプケーシングと、このポンプケーシング内で水
を加圧するポンプ羽根車と、加圧された水を後方に噴射
するノズルと、ノズルの出口側に設けられノズルからの
噴射水を左右に振って船の操舵を行なう操舵ノズルと、
操舵ノズルの噴出口近傍に設けられ、操舵ノズルからの
噴出水の向きを前後に変えて船の進行方向を反転させる
反転部とを具備するウォータジェット推進装置におい
て、前記反転部は、操舵ノズルの噴出口の下部に斜め前
方の下向きに設けられた反転ダクトと、遮蔽主板および
開口部を支軸廻りに回動自在に備え、遮蔽主板を前記噴
出口に対応させて噴出水を反転ダクトに導くとともに、
開口部を噴出口に対応させて噴出水をそのまま後方に噴
射させるディフレクタとを有することを特徴とするウォ
ータジェット推進装置。 - 【請求項2】 ディフレクタの開口部の上縁に設けら
れ、ディフレクタの下方への作動により噴出水を斜め下
方に偏向可能な上部偏向板と、前記ディフレクタの開口
部下縁に設けられ、ディフレクタの上方への作動により
噴出水を斜め上方に偏向可能な下部偏向板とを備えた請
求項1記載のウォータジェット推進装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10955493A JPH06321186A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | ウォータジェット推進装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10955493A JPH06321186A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | ウォータジェット推進装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06321186A true JPH06321186A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=14513186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10955493A Pending JPH06321186A (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | ウォータジェット推進装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06321186A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000355297A (ja) * | 1999-03-09 | 2000-12-26 | Bird Johnson Co | ウォータジェット推進装置を備えた水上船 |
JP2005145409A (ja) * | 2003-11-20 | 2005-06-09 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | ウォータージェット推進型の小型滑走艇用のリバース機構 |
-
1993
- 1993-05-11 JP JP10955493A patent/JPH06321186A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000355297A (ja) * | 1999-03-09 | 2000-12-26 | Bird Johnson Co | ウォータジェット推進装置を備えた水上船 |
JP4508353B2 (ja) * | 1999-03-09 | 2010-07-21 | バード ジョンソン カンパニー | ウォータジェット推進装置を備えた水上船 |
JP2005145409A (ja) * | 2003-11-20 | 2005-06-09 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | ウォータージェット推進型の小型滑走艇用のリバース機構 |
JP4554186B2 (ja) * | 2003-11-20 | 2010-09-29 | 川崎重工業株式会社 | ウォータージェット推進型の小型滑走艇用のリバース機構 |
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