JPH06316491A - ダイヤモンド半導体の製造方法 - Google Patents
ダイヤモンド半導体の製造方法Info
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Abstract
半導体の製造方法を提供する。 【構成】 基板11上にダイヤモンド半導体膜12を形
成し、次にSiO2膜13を形成した後レジストパター
ン14を用いてSiO2膜13をエッチングする。露出
したダイヤモンド半導体膜へ次の条件でドーピングを行
う。N2=30SCCM,1.33Pa,100℃,マイク
ロ波850W(2.45GHz),RFバイアス0W,
パルス比1:2。このようにマイクロ波をパルス状に供
給することにより、装置材料にダメージを与えることな
く高密度プラズマが得られ、高濃度のドーピングが可能
となる。
Description
製造方法に関し、特に、ダイヤモンド半導体へのドーピ
ング方法に関するものである。
イヤモンドを人工的に合成しようとする試みは古くから
行なわれて来ているが、1960年代に入り、低圧下で
も合成に成功しだし始め、現在では真空下に近い圧力で
その薄膜が作成できるようになってきた。これに伴い、
ダイヤモンドの薄膜を使って、半導体デバイスを作ろう
とする動きが盛んになってきた。
い。
く、シリコンより圧倒的に高い700℃でも壊れず動作
する。
で問題となるα線によるソフトエラーが少ない。
い宇宙空間や原子炉周り等の使用環境の厳しい所での使
用が期待されている。
しなければならないいくつかの問題点もある。
法がまだない。
技術がまだ確立していない。
致命的と言ってよく、今後のダイヤモンド半導体の実用
化上、重要な課題である。
モンド自体、半導体材料として用いるにはドープの効率
が極めて悪いことである。例えば、p型の半導体に関し
ても、1000ppmの硼素のドーピングによって、1
0E16cm-3程度のキャリア濃度しか得られていな
い。また、n型のドーピングに対しては、ダイヤモンド
の構成元素が炭素であり、シリコンなどに比べると、そ
の原子半径が小さいことから、シリコンプロセスで用い
られている、燐などは用いることは出来ず、原子半径が
炭素に近い窒素を用いることになるが、窒素を用いると
つぎに述べるような問題があった。
子に強く束縛されており、これを解放するには、約1.
7eVと大きな電子エネルギーが必要で、室温では極く
僅かの電子しか、結晶内を移動できないので(逆に言え
ば、高温では動作すると言うことになるが…)、有効に
デバイスが作用しなくなる。したがって、窒素原子をド
ーパントとして、用いる場合、結晶構造を破壊すること
なく、高濃度でドーピングする必要があった。
案されたものであり、ダイヤモンド構造を破壊せず、高
濃度のドーピングができる技術を提供せんとするもので
ある。
窒素を高濃度でドーピングするために、活性な窒素原子
を高密度で生成させる技術が必要で、そのためにはEC
Rプラズマドーピングなどを使用することを創案した。
分とし、窒素原子を含有したダイヤモンド半導体の製造
法において、前記窒素原子を1011〜1013cm-3の高
密度プラズマでトーピングすることを、解決手段として
いる。また、請求項2記載の発明は前記高密度プラズマ
がECRプラズマであり、マイクロ波がパルス状に供給
されることを特徴とするものである。さらに、請求項3
記載の発明は、前記ドーピングに先立ち、ダイヤモンド
表面をドライクリーニングする工程を含むことで問題を
解決するものである。また、請求項4記載の発明は、前
記ドライクリーニングする工程はECRプラズマを用
い、前記ドーピングと同じ装置を用いることで問題を解
決するものである。
マとしてECR放電を用いた場合、所謂電子サイクロト
ロン共鳴を用いることで、1011〜1014cm-3程度の
高密度プラズマを形成できる。このため、活性な窒素原
子を高密度で生成できる。しかも、イオンエネルギーは
小さいので結晶構造を破壊することはない。
マへパルス状にマイクロ波を供給すると、高電離度のプ
ラズマを装置に負担をかけずに、得ることができる。例
えば、イオン密度にして1014cm-3以上の高温プラズ
マを得るためには、マイクロ波の出力は104w/cm2
以上でなければならないが、このような大電力のマイク
ロ波を連続波としてチャンバーに供給すると、チャンバ
ーと導波管の間の窓材やチャンバの内壁に大きなダメー
ジを与えてしまうことになる。そこで、前述のようにマ
イクロ波をパルス状に供給してやれば、高密度プラズマ
が得られ、窒素ガスの解離も進み、活性な窒素原子を高
密度で生成できる作用を奏する。
ては、ドーピング前にドライクリーニングを行っておく
ことにより、ダイヤモンド表面でのドーピングが良好と
なる。
まず、本発明を実施するために使用した有磁場マイクロ
波(ECR)プラズマドーピング装置について図2を参
照しながら説明する。
クロ波プラズマドーピング装置である。この装置につい
て略述すると、マグネトロン1で発生されたマイクロ波
2を、図示しないパルス発生器でパルス状にして、導波
管3を通じて、石英ベルジャー4にて囲まれた反応室5
に移送する。この反応室5を囲む形で設置されているソ
レノイドコイル6にて、マイクロ波の周波数(2.45
GHz))といわゆるECR放電をおこす磁場(8.7
5E−2T)を発生させる。それにより、図中に示すよ
うな位置にガスプラズマ7を生じる。基板8は、サセプ
タ9上に設置されるように、図示しない搬送手段で搬送
される。設置されるサセプタ9は、図示しないヒータか
ら、加熱管10を通じて加熱され、これにより基板8も
加熱される。ガスは、ガス導入管11を通じて導入さ
れ、図示しない排気系で排気管12より排気される。
へのドーピングに用いた例を図1を用いて示す。先ず、
図1(A)に示すように基板11上にダイヤモンド半導
体膜12を低圧合成で形成し、次に、その上のSiO2
膜13を通常のプラズマCVDで膜圧200nmに形成
し、レジストパターン14を形成した後、エッチングを
行い、開口部を形成した。次に、ダイヤモンド半導体膜
12の露出部15に、以下の条件で図2の装置を用い
て、ドーピングを行い拡散層16を形成した。
度(1014cm-3程度)のプラズマが発生し、図1
(B)に示す拡散層16には高密度に窒素原子がドープ
された。本実施例では、ドーピングに際してパルス状に
マイクロ波を供給したことにより、装置の密材やチャン
バ内壁にダメージを与えることなく高密度なプラズマが
得られる。なお、本実施例では、このようにマイクロ波
をパルス状に供給したが、マイクロ波の出力を下げて連
続的に供給することも可能である。
ーピングとを組み合わせた例である。以下、同じく、本
発明を実際のダイヤモンド半導体へのドーピングに用い
た例を図1を用いて示す。
1上にダイヤモンド半導体膜12を低圧合成で形成し、
その上にSiO2膜13を通常のプラズマCVDで20
0nm形成し、次いでレジストパターン14を形成した
後、エッチングにより開口部を形成した。次に、ダイヤ
モンド半導体膜12の露出部15に、以下の条件で図2
の装置を用いて、表面をドライクリーニングした。この
時、RFバイアスを印加してやれば、エッチングも行な
うことができるのはいうまでもなく、本実施例はその原
理を利用したものである。なお、基板温度は30℃とし
た。また、マイクロ波は常時オンとした。ここで用いた
N2Oは、ダイヤモンドのエッチングガスとして知られ
ている。
の条件で同じく図2の装置を用いて、ドーピングを行な
い拡散層16を形成した。このドーピングの条件は以下
に示す通り実施例1と同じにした。
あるので高密度(1014cm-3程度)のプラズマが発生
し、高密度に窒素原子がドープされた。本実施例では、
同じ装置内でドライクリーニングとドーピングとが行な
えるため、スループットが向上する。また、ドーピング
時の温度も比較的低くてすむため、レジストパターン1
4への悪影響は生じない。
グとドーピングを同じ窒素系のガスを用いて行なってい
るので、プロセス間のクロスコンタミが少なくてすむ利
点である。
が、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明
の主旨を逸脱しない範囲内で構造、条件等は適宜変更可
能である。
プラズマリースとしてECRプラズマを用いたが、この
他に、ヘリコン波を用いたヘリカル共振器,ヘリコン波
プラズマ,ICP(Inductive Couple
d Plasma),TCP(Transformer
Coupled Plasma)などを用いることが
できる。
1及び2記載の発明によれば、従来困難とされていたn
型のドーピングができるので、生産性良く、且つ安価に
高性能のダイヤモンド半導体を製造することが出来る効
果がある。また、請求項3及び4記載の発明によれば、
プロセス間のクロスコンタミを少なくすることができ、
しかも良好なスループットでプロセスのクリーン化が図
れる効果がある。
す断面図
ズマドーピング装置の説明図
Claims (4)
- 【請求項1】 炭素を主成分とし、窒素原子を含有する
ダイヤモンド半導体の製造方法において、 前記窒素原子を1011〜1014cm-3の高密度プラズマ
でドーピングすることを特徴とするダイヤモンド半導体
の製造方法。 - 【請求項2】 前記高密度プラズマは、ECRプラズマ
であり、マイクロ波がパルス状に供給される請求項1記
載のダイヤモンド半導体の製造方法。 - 【請求項3】 前記ドーピングの前に、ダイヤモンド表
面をドライクリーニングする工程を含む請求項1記載の
ダイヤモンド半導体の製造方法。 - 【請求項4】 前記ドライクリーニングする工程はEC
Rプラズマを用い、前記ドーピングと同じ装置を用いる
請求項3記載のダイヤモンド半導体の製造方法。
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