JPH0631281B2 - 抗生物質rp−265及びその製造法 - Google Patents
抗生物質rp−265及びその製造法Info
- Publication number
- JPH0631281B2 JPH0631281B2 JP62053407A JP5340787A JPH0631281B2 JP H0631281 B2 JPH0631281 B2 JP H0631281B2 JP 62053407 A JP62053407 A JP 62053407A JP 5340787 A JP5340787 A JP 5340787A JP H0631281 B2 JPH0631281 B2 JP H0631281B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibiotic
- reaction
- culture
- producing
- streptomyces
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、抗生物質RP−265及びその製造法に関す
るものである。本発明のRP−265は、ストレプトミ
セス(Streptomyces)属に属する抗生物質RP−265生
産菌株を培養して、その培養物中から分離採取される文
献未載の新規抗生物質である。
るものである。本発明のRP−265は、ストレプトミ
セス(Streptomyces)属に属する抗生物質RP−265生
産菌株を培養して、その培養物中から分離採取される文
献未載の新規抗生物質である。
抗生物質は、医療用のみならず農薬用としても利用しう
るものが現在までに数多く見出されている。
るものが現在までに数多く見出されている。
本発明者らは、従来より上記の如き有用な抗生物質の探
索を目的として、多数の土壌中から微生物を分離し、そ
の産出する抗生物質について、精製、同定及び用途の開
発を行ってきた。
索を目的として、多数の土壌中から微生物を分離し、そ
の産出する抗生物質について、精製、同定及び用途の開
発を行ってきた。
その結果、ストレプトミセス(Streptomyces)属に属する
微生物の培養物中に文献未載の新規抗生物質が産出、蓄
積されることの知見を得、その単離、精製に成功した。
微生物の培養物中に文献未載の新規抗生物質が産出、蓄
積されることの知見を得、その単離、精製に成功した。
本発明の目的は、新規な抗生物質および該抗生物質を放
線菌ストレプトミセス属に属する微生物から分離・採取
する方法を提供することにある。
線菌ストレプトミセス属に属する微生物から分離・採取
する方法を提供することにある。
<使用する微生物> まず、本発明において用いる微生物は、抗生物質RP−
265の生産能を有するものであり、ストレプトミセス
属に属する菌種である。
265の生産能を有するものであり、ストレプトミセス
属に属する菌種である。
その一例として、ストレプトミセス・エスピー・RP−
265(Streptomyces sp.RP-265)(以下、“RP−26
5株”という)と呼称される微生物は上記の特性を有
し、本発明の抗生物質RP−265を有利に生産するも
のであり、本発明方法に有効に利用し得るものである。
265(Streptomyces sp.RP-265)(以下、“RP−26
5株”という)と呼称される微生物は上記の特性を有
し、本発明の抗生物質RP−265を有利に生産するも
のであり、本発明方法に有効に利用し得るものである。
また、上記RP−265株の自然的及び人工的変異株は
勿論、ストレプトミセス属に属する菌種で後述の抗生物
質RP−265の生産能を有する微生物はすべて本発明
方法において使用することができる。
勿論、ストレプトミセス属に属する菌種で後述の抗生物
質RP−265の生産能を有する微生物はすべて本発明
方法において使用することができる。
上記RP−265株は、本発明者によりインドネシア国
ジャワ島で採取された土壌中より発見された土壌放射菌
であり、工業技術院微生物工業技術研究所に昭和62年
2月12日付受託され、その微生物受託番号は、微工研
菌寄第9197号(FERM P-9197)である。
ジャワ島で採取された土壌中より発見された土壌放射菌
であり、工業技術院微生物工業技術研究所に昭和62年
2月12日付受託され、その微生物受託番号は、微工研
菌寄第9197号(FERM P-9197)である。
RP−265株は、次の菌学的性質を有する。
1.形態的特徴 本菌株はインドネシア共和国、ジャワ島中央部のチラチ
ャップ付近で採集した土壌より分離したものである。本
菌株の菌糸の塩酸加水分解物はL.L−ジアミノピメリ
ン酸を与え、寒天培地上で長い胞子鎖を形成し、先端付
近は開放状の螺旋状となる。胞子は長円形であるが表面
は大形の多数のコブ状でおおわれノビー(Knobby)に属す
る。また本菌株は脱脂乳を凝固後ペプトン化し、キサン
チンを利用し、澱粉を加水分解し、硝酸塩を還元するが
ゼラチンを液化せず、セルロースを利用しない。更にチ
ロシンを寒天培地およびペプトン・イーストエキス・鉄
寒天培地でメラノイド色素を形成し、全ての糖を炭素源
として利用して良く発育し、また多くの寒天培地上でも
良く発育して灰色糸の菌糸を形成するが、オートミル寒
天、シュクロース硝酸塩寒天、グルコース・アスパラギ
ン寒天培地では充分に発育しない以上の様な性質を有す
る放線菌はストレプトミセス属中トルロウザス(Strepto
myces torulosus)が知られるだけだが、本菌株はこの種
に極めて類似しているバージェイズ デターミナティブ
バクテリオロジー8版(Bergey′s Determinative ba
cteriology 8th EDによる。)。以下本菌株の27℃3
週間培養後の生育状態である。
ャップ付近で採集した土壌より分離したものである。本
菌株の菌糸の塩酸加水分解物はL.L−ジアミノピメリ
ン酸を与え、寒天培地上で長い胞子鎖を形成し、先端付
近は開放状の螺旋状となる。胞子は長円形であるが表面
は大形の多数のコブ状でおおわれノビー(Knobby)に属す
る。また本菌株は脱脂乳を凝固後ペプトン化し、キサン
チンを利用し、澱粉を加水分解し、硝酸塩を還元するが
ゼラチンを液化せず、セルロースを利用しない。更にチ
ロシンを寒天培地およびペプトン・イーストエキス・鉄
寒天培地でメラノイド色素を形成し、全ての糖を炭素源
として利用して良く発育し、また多くの寒天培地上でも
良く発育して灰色糸の菌糸を形成するが、オートミル寒
天、シュクロース硝酸塩寒天、グルコース・アスパラギ
ン寒天培地では充分に発育しない以上の様な性質を有す
る放線菌はストレプトミセス属中トルロウザス(Strepto
myces torulosus)が知られるだけだが、本菌株はこの種
に極めて類似しているバージェイズ デターミナティブ
バクテリオロジー8版(Bergey′s Determinative ba
cteriology 8th EDによる。)。以下本菌株の27℃3
週間培養後の生育状態である。
(G:発育状況、AM:菌糸着生と色調、R:裏面色
調、SP:可溶性色素の生成、色調はディスクリティブ
・カラー・ネームズ・ディクショナリーによる) 2.各種培地での生育状態 1)スターチ・イーストエキス寒天培地 G:良好 AM:豊富 10dc=オーチャド・ヘイズ R:3ic=ライト・アンバー SP:なし 2)イーストエキス・マルトエキス寒天培地 G:良好 AM:普通 10cd=セランド・テイント R:2lc =ゴールド SP:なし 3)オートミル寒天培地 G:極めて不良 AM:非常に貧弱 b=オイスターホワイト R:b=オイスターホワイト SP:なし 4)スターチ・無機塩寒天培地 G:良好 AM:豊富 b=オイスターホワイから c=ライト・グレー R:3ba=シェル・テイント SP:なし 5)チロシン寒天培地 G:良好 AM:なし R:3pi=ゴールデイン・ブラウン SP:3pi=ゴールデイン・ブラウン 6)シュクロース・硝酸塩寒天培地 G:不良 AM:貧弱 2ba=パール R:3ba=パール SP:なし 7)グルコース・アスパラギン寒天培地 G:不良 AM:貧弱 2ba=パール R:2ba=パール SP:なし 8)グリセロール・アスパラギン寒天培地 G:普通 AM:普通 2ba=パール R:2ba=パール SP:なし 9)栄養寒天培地 G:普通 AM:なし R:3gc=ライト・タン SP:なし 10)ペプトン・イーストエキス・鉄寒天培地 G:普通 AM:なし R:3ic=ライト・アンバー SP:3le=シナモン 3.炭素源の利用 利用 L−アラビノース + D−キシロース + D−グルコース + D−フラクトース + シュクロース + イノシトール + L−ラムノース + ラフィノース + D−マンニトール + (培養法及び精製法) 本発明の抗生物質RP−265を得るに当っては、スト
レプトミセス属に属する上記抗生物質生産菌を、抗生物
質を生産する通常の方法で培養すればよい。培養の形態
は、液体培養でも固体培養でもよく、工業的に有利に培
養するためには、前記生産菌の胞子懸濁液又は培養液を
培地に接種し、通気攪拌培養を行えばよい。
調、SP:可溶性色素の生成、色調はディスクリティブ
・カラー・ネームズ・ディクショナリーによる) 2.各種培地での生育状態 1)スターチ・イーストエキス寒天培地 G:良好 AM:豊富 10dc=オーチャド・ヘイズ R:3ic=ライト・アンバー SP:なし 2)イーストエキス・マルトエキス寒天培地 G:良好 AM:普通 10cd=セランド・テイント R:2lc =ゴールド SP:なし 3)オートミル寒天培地 G:極めて不良 AM:非常に貧弱 b=オイスターホワイト R:b=オイスターホワイト SP:なし 4)スターチ・無機塩寒天培地 G:良好 AM:豊富 b=オイスターホワイから c=ライト・グレー R:3ba=シェル・テイント SP:なし 5)チロシン寒天培地 G:良好 AM:なし R:3pi=ゴールデイン・ブラウン SP:3pi=ゴールデイン・ブラウン 6)シュクロース・硝酸塩寒天培地 G:不良 AM:貧弱 2ba=パール R:3ba=パール SP:なし 7)グルコース・アスパラギン寒天培地 G:不良 AM:貧弱 2ba=パール R:2ba=パール SP:なし 8)グリセロール・アスパラギン寒天培地 G:普通 AM:普通 2ba=パール R:2ba=パール SP:なし 9)栄養寒天培地 G:普通 AM:なし R:3gc=ライト・タン SP:なし 10)ペプトン・イーストエキス・鉄寒天培地 G:普通 AM:なし R:3ic=ライト・アンバー SP:3le=シナモン 3.炭素源の利用 利用 L−アラビノース + D−キシロース + D−グルコース + D−フラクトース + シュクロース + イノシトール + L−ラムノース + ラフィノース + D−マンニトール + (培養法及び精製法) 本発明の抗生物質RP−265を得るに当っては、スト
レプトミセス属に属する上記抗生物質生産菌を、抗生物
質を生産する通常の方法で培養すればよい。培養の形態
は、液体培養でも固体培養でもよく、工業的に有利に培
養するためには、前記生産菌の胞子懸濁液又は培養液を
培地に接種し、通気攪拌培養を行えばよい。
培地の栄養源としては特に限定されることはなく、微生
物の培養に通常用いられる炭素源、窒素源その他を培地
中に含有させることができる。炭素源としては、澱粉、
デキストリン、グリセリン、グルコース、シュクロー
ス、ガラクトース、イノシトール、マンニトールなど
が、また窒素源としては、ペプトン、大豆粉、肉エキ
ス、米ぬか、麸、尿素、コーンステイープリカー、アン
モニウム塩、硝酸塩、その他の有機または無機の窒素化
合物が用いられる。その他、無機塩類、たとえば食塩、
燐酸塩類、カリウム、カルシウム、亜鉛、マンガン、鉄
等の金属塩類等を適宜に添加してもよく、必要に応じて
消泡剤として、動、植、鉱物油等を添加してもよい。培
養温度、培養時間等の培養条件は使用菌の発育に適し、
しかもRP−265の生産が最高となるような条件が選
ばれる。たとえば、培地のpHは4〜9、特に6〜7付近
がよく、培養の適温は26−32℃程度がよい。しか
し、これらの培養組成物、培地の水素イオン濃度、培養
温度、攪拌条件などの培養条件は使用する菌株の種類
や、外部の条件などに応じて好ましい結果が得られるよ
うに適宜調節されるべきであることはいうまでもない。
このようにして得られる培養物から、RP−265を得
るには、代謝産物を採取するのに通常用いられる手段を
適宜に利用して採取し得る。たとえば、RP−265と
不純物との溶解度差を利用する手段、イオン結合力の差
を利用する手段、吸着親和力の差を利用する手段、分子
量の差を利用する手段のいずれも、それぞれ単独、又
は、適宜組合わせて、あるいは反復して使用される。具
体的には、RP−265は、培養濾液あるいは菌体中に
存在する。菌体は、アセトン、酢酸エチルで抽出後、培
養濾液を酢酸エチルで抽出したものと合わせる。該抽出
液を減圧濃縮後、メタノールに溶解し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(例えば、溶媒:クロロホルム−
メタノール)に付す。活性区分を集め、減圧濃縮し、高
速液体クロマトグラフィー(例えば、High Ccrbon OD
S,溶媒:メタノール−アセトニトリル)に付し、活性
ピークを集めて減圧濃縮、次いで凍結乾燥すると純粋な
RP−265が得られる。
物の培養に通常用いられる炭素源、窒素源その他を培地
中に含有させることができる。炭素源としては、澱粉、
デキストリン、グリセリン、グルコース、シュクロー
ス、ガラクトース、イノシトール、マンニトールなど
が、また窒素源としては、ペプトン、大豆粉、肉エキ
ス、米ぬか、麸、尿素、コーンステイープリカー、アン
モニウム塩、硝酸塩、その他の有機または無機の窒素化
合物が用いられる。その他、無機塩類、たとえば食塩、
燐酸塩類、カリウム、カルシウム、亜鉛、マンガン、鉄
等の金属塩類等を適宜に添加してもよく、必要に応じて
消泡剤として、動、植、鉱物油等を添加してもよい。培
養温度、培養時間等の培養条件は使用菌の発育に適し、
しかもRP−265の生産が最高となるような条件が選
ばれる。たとえば、培地のpHは4〜9、特に6〜7付近
がよく、培養の適温は26−32℃程度がよい。しか
し、これらの培養組成物、培地の水素イオン濃度、培養
温度、攪拌条件などの培養条件は使用する菌株の種類
や、外部の条件などに応じて好ましい結果が得られるよ
うに適宜調節されるべきであることはいうまでもない。
このようにして得られる培養物から、RP−265を得
るには、代謝産物を採取するのに通常用いられる手段を
適宜に利用して採取し得る。たとえば、RP−265と
不純物との溶解度差を利用する手段、イオン結合力の差
を利用する手段、吸着親和力の差を利用する手段、分子
量の差を利用する手段のいずれも、それぞれ単独、又
は、適宜組合わせて、あるいは反復して使用される。具
体的には、RP−265は、培養濾液あるいは菌体中に
存在する。菌体は、アセトン、酢酸エチルで抽出後、培
養濾液を酢酸エチルで抽出したものと合わせる。該抽出
液を減圧濃縮後、メタノールに溶解し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(例えば、溶媒:クロロホルム−
メタノール)に付す。活性区分を集め、減圧濃縮し、高
速液体クロマトグラフィー(例えば、High Ccrbon OD
S,溶媒:メタノール−アセトニトリル)に付し、活性
ピークを集めて減圧濃縮、次いで凍結乾燥すると純粋な
RP−265が得られる。
かくして得られたRP−265の理化学的性質及び生物
学的性質は、次のとおりである。
学的性質は、次のとおりである。
〔RP−265の理化学的性質及び生物学的性質〕 (1)形状:白色粉末 (2)融点:122−123℃ (3)元素分析:炭素64.78%、水素9.31%、 (4)比旋光度:〔α〕▲26 D▼−25.5(C=0.01、 メタノール) (5) (6) (7)分子量:(FD−スペクトルによる)754 (8)溶解性:メタノール、クロロホルム、ベンゼン、酢
酸エチル、エーテルに易溶、水、シクロヘキサンに難溶 (9)呈色反応:レミュー試薬、アニスアルデヒド−硫酸
反応、ヨード反応……陽性 ニンヒドリン反応、アンスロン反応……陰性 (10)Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー (Merck F254) 溶 媒 系 Rf値 クロロホルム−メタノール(5:1) 0.66 酢酸エチル−ベンゼン (4:1) 0.19 (11)抗菌スペクトル:寒天平板希釈法による検定を行
い、最小生育阻止濃度(MIC)を求めた。
酸エチル、エーテルに易溶、水、シクロヘキサンに難溶 (9)呈色反応:レミュー試薬、アニスアルデヒド−硫酸
反応、ヨード反応……陽性 ニンヒドリン反応、アンスロン反応……陰性 (10)Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー (Merck F254) 溶 媒 系 Rf値 クロロホルム−メタノール(5:1) 0.66 酢酸エチル−ベンゼン (4:1) 0.19 (11)抗菌スペクトル:寒天平板希釈法による検定を行
い、最小生育阻止濃度(MIC)を求めた。
この結果、本物質は、植物病原性糸状菌に対し阻害活性
を示し、又特徴的には、藻類に対し、極めて強い阻害活
性を示した。
を示し、又特徴的には、藻類に対し、極めて強い阻害活
性を示した。
(他物質との比較) RP−265は、その理化学的性質において、中性マク
ロライド系抗生物質と考えられる。UVスペクトルにお
いて、217nm付近に吸収のあるマクロライド系抗生
物質としては、サイトバリシン(Cytovaricin,J.Antibi
otics 34 1073(1981)参照)、SS−49物質(特開昭
47−28194号参照)等がある。サイトバリシンは
分子量が900であり、RP−265は754と異な
る。又、SS−49物質については、直接比較によりH
PLCの保持時間がRP−265と異なる。又、更にU
V及び分子量について、他の既知物質と比較したが、そ
のいずれとも一致しないので、本物質を新規抗生物質で
あると結論した。
ロライド系抗生物質と考えられる。UVスペクトルにお
いて、217nm付近に吸収のあるマクロライド系抗生
物質としては、サイトバリシン(Cytovaricin,J.Antibi
otics 34 1073(1981)参照)、SS−49物質(特開昭
47−28194号参照)等がある。サイトバリシンは
分子量が900であり、RP−265は754と異な
る。又、SS−49物質については、直接比較によりH
PLCの保持時間がRP−265と異なる。又、更にU
V及び分子量について、他の既知物質と比較したが、そ
のいずれとも一致しないので、本物質を新規抗生物質で
あると結論した。
(有用性) RP−265は、上記の如く、植物病原性糸状菌及び藻
類に対して生育阻害作用を示すことから、農園芸用殺菌
剤あるいは除草剤としての利用が期待される。
類に対して生育阻害作用を示すことから、農園芸用殺菌
剤あるいは除草剤としての利用が期待される。
実施例 グルコース2%、可溶性でんぷん1%、肉エキス0.1
%、乾燥酵母0.4%、大豆粉2.5%、食塩0.2%、リン
酸第2カリウム0.005%の組成からなる培地にRP−
265株(FERMP-9197)を接種して28℃で72時間振と
う培養した。得られた培養液72を遠心濾過(2000r.
p.m)して、45の培養濾液を得た。得られた培養濾液
(pH6.5)を酢酸エチルで抽出後、減圧下に濃縮すると
油状物19gが得られた。このうち、2gをメタノール
に溶解し、クロロホルム−メタノール(20:1)に調
製したシリカゲルカラム(φ25mm×820mm)に付
し、同じ溶媒系で展開した分画量は18mlで分画NO.37-
59に活性区分に得られた。この活性区分を集め、減圧濃
縮すると170mgの濃縮物が得られた。得られた濃縮物
を高速液体クロマトグラフィー(ハイ・カーボン(High
Carbon)ODS、φ20mm×250mm、アセトニトリル:メ
タノール:水=40:35:25、8.7ml/分、100
kg/cm2)により精製すると保持時間38分にRP−2
65のピークが現われる。このピークを集め、アセトニ
トリル、メタノールがなくなるまで減圧濃縮し凍結乾燥
すると純粋なRP−265が白色粉末として90mg得ら
れた。
%、乾燥酵母0.4%、大豆粉2.5%、食塩0.2%、リン
酸第2カリウム0.005%の組成からなる培地にRP−
265株(FERMP-9197)を接種して28℃で72時間振と
う培養した。得られた培養液72を遠心濾過(2000r.
p.m)して、45の培養濾液を得た。得られた培養濾液
(pH6.5)を酢酸エチルで抽出後、減圧下に濃縮すると
油状物19gが得られた。このうち、2gをメタノール
に溶解し、クロロホルム−メタノール(20:1)に調
製したシリカゲルカラム(φ25mm×820mm)に付
し、同じ溶媒系で展開した分画量は18mlで分画NO.37-
59に活性区分に得られた。この活性区分を集め、減圧濃
縮すると170mgの濃縮物が得られた。得られた濃縮物
を高速液体クロマトグラフィー(ハイ・カーボン(High
Carbon)ODS、φ20mm×250mm、アセトニトリル:メ
タノール:水=40:35:25、8.7ml/分、100
kg/cm2)により精製すると保持時間38分にRP−2
65のピークが現われる。このピークを集め、アセトニ
トリル、メタノールがなくなるまで減圧濃縮し凍結乾燥
すると純粋なRP−265が白色粉末として90mg得ら
れた。
第1図は、RP−265紫外線吸収スペクトルを示す図
である。第2図は、RP−265の赤外線吸収スペクト
ルを示す図面である。
である。第2図は、RP−265の赤外線吸収スペクト
ルを示す図面である。
フロントページの続き (72)発明者 サソンコ エス アディセオヨ インドネシア共和国 バンドン ジャラン シプネガラ 24 (72)発明者 ポニス タリガン インドネシア共和国 バンドン ジャラン セケロアセラタン 2―3ビー (72)発明者 エリアス ヘルマニ インドネシア共和国 バンドン ブァバト ゥ ジャラン シジャウラインダ 7
Claims (3)
- 【請求項1】下記の理化学的性質及び生物学的性質を有
する抗生物質RP−265。 (1)形状:白色粉末 (2)融点:122−123℃ (3)元素分析:炭素64.78%、水素9.31%、 (4)比旋光度:▲〔α〕26 D▼−25.5(C=0.01、メ
タノール) (5) (6) (7)分子量:(FDマス・スペクトル)754 (8)溶解性:メタノール、クロロホルム、ベンゼン、酢
酸エチル、エーテルに易溶水、シクロヘキサンに難溶 (9)呈色反応:レミュー試薬、アニスアルデヒド−硫酸
反応、ヨード反応……陽性ニンヒドリン反応、アンスロ
ン反応……陰性 (10)抗菌スペクトル:植物病原性糸状菌、藻類に対して
抗菌活性を示す。 - 【請求項2】ストレプトミセス(Streptomyces)属に属す
る抗生物質RP−265生産菌を培養し、その培養物か
ら抗生物質RP−265を分離採取することを特徴とす
る抗生物質RP−265の製造法。 - 【請求項3】抗生物質RP−265生産菌が、ストレプ
トミセス・エスピー・R−265(Streptomyces sp.RP-
265)である特許請求の範囲第(2)項記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62053407A JPH0631281B2 (ja) | 1987-03-09 | 1987-03-09 | 抗生物質rp−265及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62053407A JPH0631281B2 (ja) | 1987-03-09 | 1987-03-09 | 抗生物質rp−265及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63218687A JPS63218687A (ja) | 1988-09-12 |
JPH0631281B2 true JPH0631281B2 (ja) | 1994-04-27 |
Family
ID=12941969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62053407A Expired - Lifetime JPH0631281B2 (ja) | 1987-03-09 | 1987-03-09 | 抗生物質rp−265及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0631281B2 (ja) |
-
1987
- 1987-03-09 JP JP62053407A patent/JPH0631281B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63218687A (ja) | 1988-09-12 |
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