JPH09255677A - 新規マクロラクチン類及びその製造法 - Google Patents
新規マクロラクチン類及びその製造法Info
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- JPH09255677A JPH09255677A JP6453596A JP6453596A JPH09255677A JP H09255677 A JPH09255677 A JP H09255677A JP 6453596 A JP6453596 A JP 6453596A JP 6453596 A JP6453596 A JP 6453596A JP H09255677 A JPH09255677 A JP H09255677A
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- macrolactin
- macrolactins
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 マクロラクチン−G、マクロラクチン−
H、マクロラクチン−I、マクロラクチン−J、マクロ
ラクチン−K、及びマクロラクチン−Lからなる群から
選ばれる新規マクロラクチン類、並びにバチルス属の微
生物を用いた前記化合物の製造法。 【効果】 優れた抗菌活性を有する新規化合物、及びそ
の製造法を提供する。
H、マクロラクチン−I、マクロラクチン−J、マクロ
ラクチン−K、及びマクロラクチン−Lからなる群から
選ばれる新規マクロラクチン類、並びにバチルス属の微
生物を用いた前記化合物の製造法。 【効果】 優れた抗菌活性を有する新規化合物、及びそ
の製造法を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物が生産する
新規抗菌物質およびその製造法に関する。
新規抗菌物質およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来大環状マクロライド系の抗菌剤とし
てパテラゾールA〜CやスウィンホライドA等が知られ
ている。[続医薬品の開発(第10巻)海洋資源と医薬
品。監修矢島治明、編集 塩入孝之・大泉康、広川書
店、1991年、34、36]
てパテラゾールA〜CやスウィンホライドA等が知られ
ている。[続医薬品の開発(第10巻)海洋資源と医薬
品。監修矢島治明、編集 塩入孝之・大泉康、広川書
店、1991年、34、36]
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来抗菌物質としてさ
まざまな化合物が、発見されているが、耐性菌の出現の
問題もあり、より優れた抗菌剤が求められている。本発
明は、新規な抗菌活性を持つ物質とその製造法を提供す
ることを目的とする。
まざまな化合物が、発見されているが、耐性菌の出現の
問題もあり、より優れた抗菌剤が求められている。本発
明は、新規な抗菌活性を持つ物質とその製造法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、優れた抗菌活
性を有する一群の化合物を見出し、本発明を完成した。
を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、優れた抗菌活
性を有する一群の化合物を見出し、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、マクロラクチン−G、マ
クロラクチン−H、マクロラクチン−I、マクロラクチ
ン−J、マクロラクチン−K、及びマクロラクチン−L
からなる群から選ばれる新規マクロラクチン類である。
クロラクチン−H、マクロラクチン−I、マクロラクチ
ン−J、マクロラクチン−K、及びマクロラクチン−L
からなる群から選ばれる新規マクロラクチン類である。
【0006】また、本発明は、バチルス属に属し、マク
ロラクチン−G、マクロラクチン−H、マクロラクチン
−I、マクロラクチン−J、マクロラクチン−K又はマ
クロラクチン−Lを生産する能力を有する微生物を培地
に培養し、培養物中に前記化合物を生成蓄積させ、該生
成蓄積した前記化合物を採取することを特徴とするマク
ロラクチン−G、マクロラクチン−H、マクロラクチン
−I、マクロラクチン−J、マクロラクチン−K、又は
マクロラクチン−Lの製造法である。
ロラクチン−G、マクロラクチン−H、マクロラクチン
−I、マクロラクチン−J、マクロラクチン−K又はマ
クロラクチン−Lを生産する能力を有する微生物を培地
に培養し、培養物中に前記化合物を生成蓄積させ、該生
成蓄積した前記化合物を採取することを特徴とするマク
ロラクチン−G、マクロラクチン−H、マクロラクチン
−I、マクロラクチン−J、マクロラクチン−K、又は
マクロラクチン−Lの製造法である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明の新規マクロラクチン類には、式
(1)で示されるマクロラクチン−G、
(1)で示されるマクロラクチン−G、
【0009】
【化7】
【0010】式(2)で示されるマクロラクチン−H、
【0011】
【化8】
【0012】式(3)で示されるマクロラクチン−I、
【0013】
【化9】
【0014】式(4)で示されるマクロラクチン−J、
【0015】
【化10】
【0016】式(5)で示されるマクロラクチン−K、
【0017】
【化11】
【0018】式(6)で示されるマクロラクチン−L、
【0019】
【化12】
【0020】の6種類の化合物がある。以下に各化合物
の理化学的性質を示す。
の理化学的性質を示す。
【0021】<マクロラクチン−G> 1.物質の色:無色 2.分子量 :402 3.分子式 :C24H34O5 質量分析:FABMS ; 425 (M+Na) 高分解能質量分析:HR-FAB:計算値425.2304[C24H34O5Na,(M+Na)] 実測値425.2291 4.核磁気共鳴シグナル: 1)1H−NMR(C6D6中で測定、500MHz) δppm 1.03(d,J=6.5Hz,3H), 1.24(m,1H), 1.31(m,2H), 1.37
(m,1H), 1.49(m,1H),1.65(m,1H), 1.91(m,1H), 1.93(m,
2H), 2.29(m,1H), 2.58(m,2H), 3.84(m,1H),4.29(m,1
H), 4.78(dd,J=7.4,7.4Hz,1H), 5.05(m,1H),5.38(ddd,J
=6.3,10.5,10.5Hz,1H), 5.46(dd,J=6.1,16.6Hz,1H),5.4
6(dd,J=5.4,15.3Hz,1H), 5.49(m,1H), 5.50(ddd,J=6.8,
6.8,15.4Hz,1H),5.53(ddd,J=6.6,6.6,15.5Hz,1H), 5.57
(d,J=11.4Hz,1H),5.63(ddd,J=6.1,6.1,15.1Hz,1H), 6.0
4(dd,J=10.1,15.4Hz,1H),6.16(dd,J=11.4,11.4Hz,1H),
6.28(dd,J=10.3,15.1Hz,1H),7.42(dd,J=11.5,15.4Hz,1
H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.2, 24.5, 32.7, 35.5, 35.9, 36.5, 41.9, 68.6, 6
8.9, 70.1, 70.3, 117.6,126.4, 127.7, 128.3, 130.1,
130.6, 134.1, 134.3, 134.7, 135.1, 142.1,143.9, 1
66.1
(m,1H), 1.49(m,1H),1.65(m,1H), 1.91(m,1H), 1.93(m,
2H), 2.29(m,1H), 2.58(m,2H), 3.84(m,1H),4.29(m,1
H), 4.78(dd,J=7.4,7.4Hz,1H), 5.05(m,1H),5.38(ddd,J
=6.3,10.5,10.5Hz,1H), 5.46(dd,J=6.1,16.6Hz,1H),5.4
6(dd,J=5.4,15.3Hz,1H), 5.49(m,1H), 5.50(ddd,J=6.8,
6.8,15.4Hz,1H),5.53(ddd,J=6.6,6.6,15.5Hz,1H), 5.57
(d,J=11.4Hz,1H),5.63(ddd,J=6.1,6.1,15.1Hz,1H), 6.0
4(dd,J=10.1,15.4Hz,1H),6.16(dd,J=11.4,11.4Hz,1H),
6.28(dd,J=10.3,15.1Hz,1H),7.42(dd,J=11.5,15.4Hz,1
H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.2, 24.5, 32.7, 35.5, 35.9, 36.5, 41.9, 68.6, 6
8.9, 70.1, 70.3, 117.6,126.4, 127.7, 128.3, 130.1,
130.6, 134.1, 134.3, 134.7, 135.1, 142.1,143.9, 1
66.1
【0022】5.赤外吸収スペクトルにおける主な吸収
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1638、1600cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -109.1°(c,0.33、メタ
ノール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、14.5分
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1638、1600cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -109.1°(c,0.33、メタ
ノール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、14.5分
【0023】<マクロラクチン−H> 1.物質の色:無色 2.分子量 :376 3.分子式 :C22H32O5 質量分析:FABMS ; 399 (M+Na) 高分解能質量分析:HR-FAB:計算値399.2147[C22H32O5Na,(M+Na)] 実測値399.2156 4.核磁気共鳴シグナル: 1)1H−NMR(C6D6中で測定、500MHz) δppm 1.03(d,J=6.5Hz,3H), 1.24(m,2H), 1.25(m,1H), 1.37
(m,1H), 1.60(m,2H),1.80(m,2H), 2.18(m,2H), 2.35(m,
2H), 3.83(m,1H), 3.91(m,1H), 4.35(m,1H),4.93(m,1
H), 5.40(m,1H), 5.40(dd,J=5.9,15.6Hz,1H),5.48(dd,J
=5.1,15.4Hz,1H), 5.55(m,1H), 5.55(m,1H),5.56(d,J=1
1.7,1H), 6.04(dd,J=11.0,11.0Hz,1H),6.11(dd,J=11.2,
11.2Hz,1H), 6.61(dd,J=11.0,15.1Hz,1H),7.45(dd,J=1
1.2,15.1Hz,1H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 19.6, 24.7, 32.1, 35.0, 36.1, 41.5, 41.6, 69.8, 7
0.6, 70.6, 70.8, 117.9,125.9, 128.4, 130.1, 130.5,
130.7, 134.2, 135.9, 139.9, 143.7, 166.3
(m,1H), 1.60(m,2H),1.80(m,2H), 2.18(m,2H), 2.35(m,
2H), 3.83(m,1H), 3.91(m,1H), 4.35(m,1H),4.93(m,1
H), 5.40(m,1H), 5.40(dd,J=5.9,15.6Hz,1H),5.48(dd,J
=5.1,15.4Hz,1H), 5.55(m,1H), 5.55(m,1H),5.56(d,J=1
1.7,1H), 6.04(dd,J=11.0,11.0Hz,1H),6.11(dd,J=11.2,
11.2Hz,1H), 6.61(dd,J=11.0,15.1Hz,1H),7.45(dd,J=1
1.2,15.1Hz,1H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 19.6, 24.7, 32.1, 35.0, 36.1, 41.5, 41.6, 69.8, 7
0.6, 70.6, 70.8, 117.9,125.9, 128.4, 130.1, 130.5,
130.7, 134.2, 135.9, 139.9, 143.7, 166.3
【0024】5.赤外吸収スペクトルにおける主な吸収
帯(KBr法): 3700-3100、1698、1638、1600cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -92.2°(c,0.64、メタノ
ール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、10.7分
帯(KBr法): 3700-3100、1698、1638、1600cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -92.2°(c,0.64、メタノ
ール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、10.7分
【0025】<マクロラクチン−I> 1.物質の色:無色 2.分子量 :402 3.分子式 :C24H34O5 質量分析:FABMS ; 425 (M+Na) 高分解能質量分析:HR-FAB:計算値425.2304[C24H34O5Na,(M+Na)] 実測値425.2285 4.核磁気共鳴シグナル: 1)1H−NMR(C6D6中で測定、500MHz) δppm 1.00(d,J=6.5Hz,3H), 1.40(m,1H), 1.44(m,2H), 1.48
(m,2H), 1.58(m,1H),1.80(m,1H), 1.81(m,1H), 1.90(m,
1H), 2.09(m,1H), 2.16(m,1H), 2.36(m,1H),3.68(m,1
H), 3.81(m,1H), 4.26(m,1H), 5.08(m,1H),5.29(dd,J=
7.1,15.1Hz,1H), 5.41(dd,J=5.4,15.4Hz,1H), 5.43(m,1
H),5.49(d,J=11.5Hz,1H), 5.54(ddd,J=7.1,7.6,14.7Hz,
1H), 5.54(m,1H),5.64(dd,J=10.5,15.4Hz,1H), 5.90(d
d,J=10.3,15.4Hz,1H),6.01(dd,J=10.5,15.4Hz,1H), 6.0
9(dd,J=11.4,11.4Hz,1H),6.19(dd,J=10.7,15.4Hz,1H),
7.72(dd,J=11.2,15.1Hz,1H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.1, 25.8, 32.4, 35.9, 41.0, 41.7, 42.3, 69.7, 6
9.8, 70.4, 72.0, 117.4,129.6, 129.9, 130.8, 130.9,
131.3, 132.4, 133.9, 134.4, 134.5, 139.8,144.6, 1
65.7
(m,2H), 1.58(m,1H),1.80(m,1H), 1.81(m,1H), 1.90(m,
1H), 2.09(m,1H), 2.16(m,1H), 2.36(m,1H),3.68(m,1
H), 3.81(m,1H), 4.26(m,1H), 5.08(m,1H),5.29(dd,J=
7.1,15.1Hz,1H), 5.41(dd,J=5.4,15.4Hz,1H), 5.43(m,1
H),5.49(d,J=11.5Hz,1H), 5.54(ddd,J=7.1,7.6,14.7Hz,
1H), 5.54(m,1H),5.64(dd,J=10.5,15.4Hz,1H), 5.90(d
d,J=10.3,15.4Hz,1H),6.01(dd,J=10.5,15.4Hz,1H), 6.0
9(dd,J=11.4,11.4Hz,1H),6.19(dd,J=10.7,15.4Hz,1H),
7.72(dd,J=11.2,15.1Hz,1H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.1, 25.8, 32.4, 35.9, 41.0, 41.7, 42.3, 69.7, 6
9.8, 70.4, 72.0, 117.4,129.6, 129.9, 130.8, 130.9,
131.3, 132.4, 133.9, 134.4, 134.5, 139.8,144.6, 1
65.7
【0026】5.赤外吸収スペクトルにおける主な吸収
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1638、1600cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -137.7°(c,1.67、メタ
ノール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、16.0分
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1638、1600cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -137.7°(c,1.67、メタ
ノール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、16.0分
【0027】<マクロラクチン−J> 1.物質の色:無色 2.分子量 :402 3.分子式 :C24H34O5 質量分析:FABMS ; 425 (M+Na) 高分解能質量分析:HR-FAB:計算値425.2304[C24H34O5Na,(M+Na)] 実測値425.2310 4.核磁気共鳴シグナル: 1)1H−NMR(C6D6中で測定、500MHz) δppm 1.01(d,J=6.5Hz,3H), 1.25(m,1H), 1.28(m,1H), 1.38
(m,1H), 1.40(m,1H),1.40(m,1H), 1.72(m,1H), 1.94(m,
1H), 2.01(m,1H), 2.14(m,2H), 2.24(m,1H),2.31(m,1
H), 3.69(m,1H), 3.93(m,1H), 4.44(m,1H), 4.93(m,1
H), 5.17(m,1H),5.28(m,1H), 5.39(dd,J=6.7,15.4Hz,1
H), 5.56(m,1H), 5.57(m,1H),5.65(d,J=11.2Hz,1H), 5.
94(dd,J=11.0,11.0Hz,1H),6.11(dd,J=11.0,11.0Hz,1H),
6.24(dd,J=11.2,11.2Hz,1H),6.41(dd,J=11.0,15.4Hz,1
H), 6.86(dd,J=11.0,15.1Hz,1H),7.55(dd,J=11.2,15.4H
z,1H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.5, 25.2, 27.1, 34.7, 36.5, 41.4, 41.4, 69.7, 7
0.1, 70.4, 71.8, 117.1,124.9, 126.5, 127.3, 129.2,
130.0, 131.1, 131.4, 136.6, 136.8, 140.0,145.0, 1
66.4
(m,1H), 1.40(m,1H),1.40(m,1H), 1.72(m,1H), 1.94(m,
1H), 2.01(m,1H), 2.14(m,2H), 2.24(m,1H),2.31(m,1
H), 3.69(m,1H), 3.93(m,1H), 4.44(m,1H), 4.93(m,1
H), 5.17(m,1H),5.28(m,1H), 5.39(dd,J=6.7,15.4Hz,1
H), 5.56(m,1H), 5.57(m,1H),5.65(d,J=11.2Hz,1H), 5.
94(dd,J=11.0,11.0Hz,1H),6.11(dd,J=11.0,11.0Hz,1H),
6.24(dd,J=11.2,11.2Hz,1H),6.41(dd,J=11.0,15.4Hz,1
H), 6.86(dd,J=11.0,15.1Hz,1H),7.55(dd,J=11.2,15.4H
z,1H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.5, 25.2, 27.1, 34.7, 36.5, 41.4, 41.4, 69.7, 7
0.1, 70.4, 71.8, 117.1,124.9, 126.5, 127.3, 129.2,
130.0, 131.1, 131.4, 136.6, 136.8, 140.0,145.0, 1
66.4
【0028】5.赤外吸収スペクトルにおける主な吸収
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1638、1600cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -85.5°(c,0.83、メタノ
ール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、19.8分
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1638、1600cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -85.5°(c,0.83、メタノ
ール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、19.8分
【0029】<マクロラクチン−K> 1.物質の色:無色 2.分子量 :402 3.分子式 :C24H34O5 質量分析:FABMS ; 403 (M+H)+ 高分解能質量分析:HR-FAB:計算値403.2484[C24H35O5,(M+H)+] 実測値403.2483 4.核磁気共鳴シグナル: 1)1H−NMR(C6D6中で測定、500MHz) δppm 1.04(d,J=6.5Hz,3H), 1.26(m,2H), 1.30(m,1H), 1.50
(m,1H), 1.79(m,1H),1.86(m,1H), 1.95(m,2H), 1.95(m,
1H), 2.10(m,1H), 2.10(m,2H), 2.14(m,1H),2.18(m,1
H), 2.31(m,1H), 2.43(m,1H), 3.86(m,1H), 3.89(m,1
H), 5.08(m,1H),5.26(m,1H), 5.26(m,1H), 5.37(dd,J=
6.8,15.6Hz,1H),5.46(ddd,J=8.1,8.1,15.6Hz,1H), 5.53
(d,J=11.5Hz,1H),5.56(ddd,J=5.4,5.4,15.1Hz,1H), 5.8
3(dd,J=10.3,15.4Hz,1H),5.98(dd,J=10.9,15.4Hz,1H),
6.11(dd,J=11.0,11.0Hz,1H),7.64(dd,J=11.2,15.4Hz,1
H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.1, 25.5, 26.8, 32.4, 35.6, 40.4, 42.1, 43.4, 4
7.8, 67.7, 70.0, 71.6,117.6, 129.4, 130.0, 130.3,
130.6, 130.9, 132.8, 134.6, 139.4, 144.3,165.8, 21
0.0
(m,1H), 1.79(m,1H),1.86(m,1H), 1.95(m,2H), 1.95(m,
1H), 2.10(m,1H), 2.10(m,2H), 2.14(m,1H),2.18(m,1
H), 2.31(m,1H), 2.43(m,1H), 3.86(m,1H), 3.89(m,1
H), 5.08(m,1H),5.26(m,1H), 5.26(m,1H), 5.37(dd,J=
6.8,15.6Hz,1H),5.46(ddd,J=8.1,8.1,15.6Hz,1H), 5.53
(d,J=11.5Hz,1H),5.56(ddd,J=5.4,5.4,15.1Hz,1H), 5.8
3(dd,J=10.3,15.4Hz,1H),5.98(dd,J=10.9,15.4Hz,1H),
6.11(dd,J=11.0,11.0Hz,1H),7.64(dd,J=11.2,15.4Hz,1
H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.1, 25.5, 26.8, 32.4, 35.6, 40.4, 42.1, 43.4, 4
7.8, 67.7, 70.0, 71.6,117.6, 129.4, 130.0, 130.3,
130.6, 130.9, 132.8, 134.6, 139.4, 144.3,165.8, 21
0.0
【0030】5.赤外吸収スペクトルにおける主な吸収
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1673、1638cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -169.8°(c,1.06、メタ
ノール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、30.4分
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1673、1638cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -169.8°(c,1.06、メタ
ノール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、30.4分
【0031】<マクロラクチン−L> 1.物質の色:無色 2.分子量 :402 3.分子式 :C24H34O5 質量分析:FABMS ; 403 (M+H)+ 高分解能質量分析:HR-FAB:計算値425.2304[C24H34O5Na,(M+Na)] 実測値425.2311 4.核磁気共鳴シグナル: 1)1H−NMR(C6D6中で測定、500MHz) δppm 1.05(m,1H), 1.12(d,J=6.5Hz,3H), 1.25(m,1H), 1.32
(m,1H), 1.37(m,2H),1.39(m,1H), 1.51(m,1H), 1.53(m,
1H), 1.57(m,1H), 1.59(m,1H), 2.10(m,1H),2.40(m,1
H), 2.55(m,2H), 3.75(m,1H), 3.78(m,1H), 3.80(m,1
H), 5.09(m,1H),5.12(m,1H), 5.13(dd,J=9.5,16.4Hz,1
H), 5.43(m,1H),5.43(dd,J=7.3,16.1Hz,1H), 5.61(d,J=
10.5Hz,1H),5.68(ddd,J=5.4,5.4,15.9Hz,1H), 5.88(dd,
J=10.5,19.0Hz,1H),5.91(dd,J=10.5,10.5Hz,1H), 6.19
(dd,J=10.7,11.2Hz,1H),7.39(dd,J=11.2,15.4Hz,1H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.4, 20.6, 34.9, 35.7, 36.6, 39.4, 39.7, 40.5, 5
5.4, 66.6, 67.7, 70.1,71.7, 118.2, 128.8, 129.3, 1
30.7, 132.5, 132.6, 136.3, 138.1, 140.9, 142.9,16
6.3
(m,1H), 1.37(m,2H),1.39(m,1H), 1.51(m,1H), 1.53(m,
1H), 1.57(m,1H), 1.59(m,1H), 2.10(m,1H),2.40(m,1
H), 2.55(m,2H), 3.75(m,1H), 3.78(m,1H), 3.80(m,1
H), 5.09(m,1H),5.12(m,1H), 5.13(dd,J=9.5,16.4Hz,1
H), 5.43(m,1H),5.43(dd,J=7.3,16.1Hz,1H), 5.61(d,J=
10.5Hz,1H),5.68(ddd,J=5.4,5.4,15.9Hz,1H), 5.88(dd,
J=10.5,19.0Hz,1H),5.91(dd,J=10.5,10.5Hz,1H), 6.19
(dd,J=10.7,11.2Hz,1H),7.39(dd,J=11.2,15.4Hz,1H) 2)13C−NMR(C6D6中で測定、125MHz) δppm 20.4, 20.6, 34.9, 35.7, 36.6, 39.4, 39.7, 40.5, 5
5.4, 66.6, 67.7, 70.1,71.7, 118.2, 128.8, 129.3, 1
30.7, 132.5, 132.6, 136.3, 138.1, 140.9, 142.9,16
6.3
【0032】5.赤外吸収スペクトルにおける主な吸収
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1638cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -139.5°(c,0.38、メタ
ノール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、12.0分
帯(KBr法): 3700-3100 、1702、1638cm-1 6.比旋光度:[α]D 25 -139.5°(c,0.38、メタ
ノール) 7.溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチルおよびクロロホルムに可溶、水には難溶 8.高速液体クロマトグラフィー:Develosil ODS-HG-
5、4.6mmφ、25cm、野村化学社製、アセトニトリル:
水、4:6、流速1ml/min での保持時間は、12.0分
【0033】また、マクロラクチン−G、マクロラクチ
ン−H、マクロラクチン−I、マクロラクチン−J、マ
クロラクチン−Kおよびマクロラクチン−Lのスタフィ
ロコッカス・アウレウス ATCC6838Pに対する最少阻止濃
度(μg/ml)は、それぞれ0.28、0.32、0.84、0.33、0.
43および0.25である。以上のような生物活性を有するの
で、本発明のマクロラクチン類は抗菌剤として有用であ
る。
ン−H、マクロラクチン−I、マクロラクチン−J、マ
クロラクチン−Kおよびマクロラクチン−Lのスタフィ
ロコッカス・アウレウス ATCC6838Pに対する最少阻止濃
度(μg/ml)は、それぞれ0.28、0.32、0.84、0.33、0.
43および0.25である。以上のような生物活性を有するの
で、本発明のマクロラクチン類は抗菌剤として有用であ
る。
【0034】本発明のマクロラクチン類の生産に用いる
微生物としては、バチルス属に属し、本発明のマクロラ
クチン類を生産する能力を有する微生物であれば特に限
定されない。例えば、本発明に用いる菌株としては、バ
チルス sp. PP19-H3株を挙げることが出来る。バチルス
sp.PP19-H3株は、自然界から新たに単離した株であり、
その細菌学的性質については以下の通りである。
微生物としては、バチルス属に属し、本発明のマクロラ
クチン類を生産する能力を有する微生物であれば特に限
定されない。例えば、本発明に用いる菌株としては、バ
チルス sp. PP19-H3株を挙げることが出来る。バチルス
sp.PP19-H3株は、自然界から新たに単離した株であり、
その細菌学的性質については以下の通りである。
【0035】なお、形態観察は、培地にバチルス sp. P
P19-H3株を植菌し、30℃で24〜48時間培養したのちに光
学顕微鏡及び透過型電子顕微鏡を用いて行った。培地
は、マリンアガー(Bacto Marine Agar 2216, Difco社
製)あるいはマリンブロス(BactoMarine Broth 2216, D
ifco社製) を用いた。
P19-H3株を植菌し、30℃で24〜48時間培養したのちに光
学顕微鏡及び透過型電子顕微鏡を用いて行った。培地
は、マリンアガー(Bacto Marine Agar 2216, Difco社
製)あるいはマリンブロス(BactoMarine Broth 2216, D
ifco社製) を用いた。
【0036】a.形態 1) 細胞の形および大きさ:桿菌、1.4−3.3×0.4−
0.9μm 2) 細胞の多形性の有無:無し 3) 運動性の有無、鞭毛の着生状態:有り、周毛 4) 胞子の有無:有り、1.0−1.5×0.5−0.8μm 5) グラム染色性:陽性 6) 抗酸性の有無:無し
0.9μm 2) 細胞の多形性の有無:無し 3) 運動性の有無、鞭毛の着生状態:有り、周毛 4) 胞子の有無:有り、1.0−1.5×0.5−0.8μm 5) グラム染色性:陽性 6) 抗酸性の有無:無し
【0037】b.各培地における生育状態 1) マリンアガー平板培養:良好に生育,コロニーは円
形,凸円状,全縁,湿光,不透明乳白色 2) マリンアガー斜面培養:良好に生育,糸状,中心部
はやや盛り上がり乳白色 3) マリンブロス培養 :良好に生育,薄膜を形成,
濁り,沈澱を生じる。 4) マリンブロスゼラチン穿刺培養:液化する。 5) リトマスミルク :消化する。
形,凸円状,全縁,湿光,不透明乳白色 2) マリンアガー斜面培養:良好に生育,糸状,中心部
はやや盛り上がり乳白色 3) マリンブロス培養 :良好に生育,薄膜を形成,
濁り,沈澱を生じる。 4) マリンブロスゼラチン穿刺培養:液化する。 5) リトマスミルク :消化する。
【0038】 c.生理学的性質 1) 硝酸塩の還元:還元する。 2) MRテスト:陰性 3) VP反応:陽性 4) インドールの生成:生成しない。 5) 硫化水素の生成:生成しない。 6) でんぷんの加水分解:分解する。 7) クエン酸の利用:Simmons 培地:利用しない。 :Cristensen培地:利用する。 8) 無機窒素源の利用:利用する。 9) 色素の生成:無し 10) ウレアーゼ活性:陰性 11)オキシダーゼ活性:陰性 12)カタラーゼ活性:陽性 13)生育の範囲(温度、pH):温度4〜50℃、30〜35℃で最も良好に発育 pH4〜9、最適生育pH範囲5〜8 14) 酸素に対する態度:微好気性 15) OF試験:ブドウ糖を醗酵的に分解する。
【0039】 16) 糖類からの酸およびガスの生成の有無 30℃ 3週間培養後 酸の生成 ガスの生成 L−アラビノース + − D−キシロース + − D−グルコース + − D−マンノース + − D−フラクトース + − D−ガラクトース + − 麦芽糖 + − ショ糖 + − トレハロース + − D−ソルビット + − D−マンニット + − イノシット + − グリセリン + − でんぷん + − −生成しない +生成する 17) エスクリンの分解:分解する。 18) アルギニンの分解:分解しない。 19) DNAの分解:分解しない。 20) 好塩性:なし 生育食塩濃度範囲 0〜12% 21) GC含量(モル%): 47.8 22) イソプレノイドキノン:主たるキノン メナキノン MK-7 マイナーなキノン MK-8
【0040】以上の菌学的性質からバージーズ・マニュ
アル・オブ・デターミネイティブ・バクテリオロジー第
8版の分類基準に従って公知の菌種と比較した。本菌株
は微好気性グラム陽性桿菌で、周鞭毛を有し、芽胞を形
成する。カタラーゼ活性が陽性で、グルコースから酸を
生成する。硝酸塩を還元し、VP反応は陽性であるがイ
ンドールを生成しない。GC含量が47.8%で、メナキノ
ン-7を有するなどの特徴から、バチルス属に属すると考
えられ、バチルスsp.(Bacillussp.)と同定された。そし
て、この菌株をバチルスsp.(Bacillus sp.) PP19-H3と
し、平成8年1月30日付けで工業技術院生命工学工業技
術研究所にFERM P-15407として寄託した。
アル・オブ・デターミネイティブ・バクテリオロジー第
8版の分類基準に従って公知の菌種と比較した。本菌株
は微好気性グラム陽性桿菌で、周鞭毛を有し、芽胞を形
成する。カタラーゼ活性が陽性で、グルコースから酸を
生成する。硝酸塩を還元し、VP反応は陽性であるがイ
ンドールを生成しない。GC含量が47.8%で、メナキノ
ン-7を有するなどの特徴から、バチルス属に属すると考
えられ、バチルスsp.(Bacillussp.)と同定された。そし
て、この菌株をバチルスsp.(Bacillus sp.) PP19-H3と
し、平成8年1月30日付けで工業技術院生命工学工業技
術研究所にFERM P-15407として寄託した。
【0041】次に培養法について述べる。本発明の培養
においては通常の微生物の培養方法が一般に用いられ
る。培地としては資化可能な炭素源、窒素源、無機物お
よび必要な生育、生産促進物質を程よく含有する培地で
あれば合成培地、天然培地いずれでも使用可能である。
炭素源としてはグルコース、澱粉、デキストリン、マン
ノース、フラクトース、シュクロース、ラクトース、キ
シロース、アラビノース、マンニトール、糖蜜などを単
独または組み合わせて用いられる。さらに、菌の資化能
によっては炭化水素、アルコール類、有機酸なども用い
られる。窒素源としては塩化アンモニウム、硫酸アンモ
ニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、尿素、ペ
プトン、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵母、コーン・ス
チーブ・リカー、大豆粉、カザミノ酸などが単独または
組み合わせて用いられる。そのほか、必要に応じて食
塩、塩化カリウム、硝酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、燐酸二水素カリウム、燐酸水素二カリウム、硝酸第
一鉄、塩化カルシウム、硫酸マンガン、硫酸亜鉛などの
無機塩類を加える。さらに使用菌の生育や本発明のマク
ロラクチン類の生産を促進する微量成分を適当に添加す
ることができる。培養法としては、液体培養法が最も適
している。培養温度25〜35℃が適当であり、培養中の培
地のpHは燐酸緩衝液などの緩衝液の添加により、pH7.0
〜8.0に維持することが望ましい。液体培養で通常5日
間培養を行うと、目的物質が培養液中および菌体中に生
成蓄積される。培養物中の生成量が最大に達した時に培
養を停止する。
においては通常の微生物の培養方法が一般に用いられ
る。培地としては資化可能な炭素源、窒素源、無機物お
よび必要な生育、生産促進物質を程よく含有する培地で
あれば合成培地、天然培地いずれでも使用可能である。
炭素源としてはグルコース、澱粉、デキストリン、マン
ノース、フラクトース、シュクロース、ラクトース、キ
シロース、アラビノース、マンニトール、糖蜜などを単
独または組み合わせて用いられる。さらに、菌の資化能
によっては炭化水素、アルコール類、有機酸なども用い
られる。窒素源としては塩化アンモニウム、硫酸アンモ
ニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、尿素、ペ
プトン、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵母、コーン・ス
チーブ・リカー、大豆粉、カザミノ酸などが単独または
組み合わせて用いられる。そのほか、必要に応じて食
塩、塩化カリウム、硝酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、燐酸二水素カリウム、燐酸水素二カリウム、硝酸第
一鉄、塩化カルシウム、硫酸マンガン、硫酸亜鉛などの
無機塩類を加える。さらに使用菌の生育や本発明のマク
ロラクチン類の生産を促進する微量成分を適当に添加す
ることができる。培養法としては、液体培養法が最も適
している。培養温度25〜35℃が適当であり、培養中の培
地のpHは燐酸緩衝液などの緩衝液の添加により、pH7.0
〜8.0に維持することが望ましい。液体培養で通常5日
間培養を行うと、目的物質が培養液中および菌体中に生
成蓄積される。培養物中の生成量が最大に達した時に培
養を停止する。
【0042】培養物から本発明のマクロラクチン類の単
離精製は、微生物代謝産物をその培養物から単離精製す
るために常用される方法に従って行われる。例えば培養
物を濾過や遠心分離により培養濾液と菌体に分け、菌体
を酢酸エチルなどで抽出する。ついで、抽出液と培養濾
液とを合わせて濃縮し、活性炭によるカラムクロマトグ
ラフィー、ゲル濾過、高速液体クロマトグラフィーなど
により、本発明のマクロラクチン類を得る。以下に本発
明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は
これら実施例によりその技術的範囲が限定されるもので
はない。
離精製は、微生物代謝産物をその培養物から単離精製す
るために常用される方法に従って行われる。例えば培養
物を濾過や遠心分離により培養濾液と菌体に分け、菌体
を酢酸エチルなどで抽出する。ついで、抽出液と培養濾
液とを合わせて濃縮し、活性炭によるカラムクロマトグ
ラフィー、ゲル濾過、高速液体クロマトグラフィーなど
により、本発明のマクロラクチン類を得る。以下に本発
明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は
これら実施例によりその技術的範囲が限定されるもので
はない。
【0043】
【0044】
【実施例】種菌としてバチルスsp.PP19-H3株を用いる。
該菌株を、300ml のマリンブロス(ディフコ社製37g/l)
を入れた1L三角フラスコ中で、30℃、5日間振盪(10
0r.p.m) 培養した。培養中、培地のpHは特に制御しなか
った。このようにして得られた培養液3Lを遠心分離し
た。遠心分離によって得られた上澄み液を、酢酸エチル
(4L)で抽出する。上澄み液の酢酸エチル抽出部を、
40℃以下で減圧濃縮する。得られた濃縮液をアセトニト
リル−水(6:4, v/v)を用いたODSカラムHPLC
(野村化学社製、Develosil ODS-HG-5)で精製し、抗菌
活性を有するマクロラクチン−G、マクロラクチン−
H、マクロラクチン−I、マクロラクチン−J、マクロ
ラクチン−Kおよびマクロラクチン−Lをそれぞれ0.2
mg,0.1mg,0.4mg,0.4mg,0.2mg,0.4mgを得た。
該菌株を、300ml のマリンブロス(ディフコ社製37g/l)
を入れた1L三角フラスコ中で、30℃、5日間振盪(10
0r.p.m) 培養した。培養中、培地のpHは特に制御しなか
った。このようにして得られた培養液3Lを遠心分離し
た。遠心分離によって得られた上澄み液を、酢酸エチル
(4L)で抽出する。上澄み液の酢酸エチル抽出部を、
40℃以下で減圧濃縮する。得られた濃縮液をアセトニト
リル−水(6:4, v/v)を用いたODSカラムHPLC
(野村化学社製、Develosil ODS-HG-5)で精製し、抗菌
活性を有するマクロラクチン−G、マクロラクチン−
H、マクロラクチン−I、マクロラクチン−J、マクロ
ラクチン−Kおよびマクロラクチン−Lをそれぞれ0.2
mg,0.1mg,0.4mg,0.4mg,0.2mg,0.4mgを得た。
【0045】ここで得たマクロラクチン−G、マクロラ
クチン−H、マクロラクチン−I、マクロラクチン−
J、マクロラクチン−Kおよびマクロラクチン−Lは、
前記した理化学的性質を示した。
クチン−H、マクロラクチン−I、マクロラクチン−
J、マクロラクチン−Kおよびマクロラクチン−Lは、
前記した理化学的性質を示した。
【0046】
【発明の効果】本発明により抗菌活性を有する新規物質
マクロラクチン−G、マクロラクチン−H、マクロラク
チン−I、マクロラクチン−J、マクロラクチン−Kお
よびマクロラクチン−Lとそれらの製造法が提供され
る。
マクロラクチン−G、マクロラクチン−H、マクロラク
チン−I、マクロラクチン−J、マクロラクチン−Kお
よびマクロラクチン−Lとそれらの製造法が提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西島 美由紀 静岡県清水市袖師町1900番地 株式会社海 洋バイオテクノロジー研究所清水研究所内 (72)発明者 陳 兆隆 静岡県清水市袖師町1900番地 株式会社海 洋バイオテクノロジー研究所清水研究所内 (72)発明者 佐野 浩 静岡県清水市袖師町1900番地 株式会社海 洋バイオテクノロジー研究所清水研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 下記の式(1)〜(6)で表わされるマ
クロラクチン−G、マクロラクチン−H、マクロラクチ
ン−I、マクロラクチン−J、マクロラクチン−K、及
びマクロラクチン−Lからなる群から選ばれる新規マク
ロラクチン類。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 - 【請求項2】 バチルス属に属し、マクロラクチン−
G、マクロラクチン−H、マクロラクチン−I、マクロ
ラクチン−J、マクロラクチン−K又はマクロラクチン
−Lを生産する能力を有する微生物を培地に培養し、培
養物中に前記化合物を生成蓄積させ、該生成蓄積した前
記化合物を採取することを特徴とするマクロラクチン−
G、マクロラクチン−H、マクロラクチン−I、マクロ
ラクチン−J、マクロラクチン−K、又はマクロラクチ
ン−Lの製造法。 - 【請求項3】 バチルス属に属する微生物が、バチルス
sp.PP19-H3 株であることを特徴とする請求項2記載の
マクロラクチン−G、マクロラクチン−H、マクロラク
チン−I、マクロラクチン−J、マクロラクチン−K、
又はマクロラクチン−Lの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6453596A JPH09255677A (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 新規マクロラクチン類及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6453596A JPH09255677A (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 新規マクロラクチン類及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255677A true JPH09255677A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13261025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6453596A Pending JPH09255677A (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 新規マクロラクチン類及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09255677A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008114954A1 (en) * | 2007-03-16 | 2008-09-25 | Inje University Industry-Academic Cooperation Foundation | Antibacterial macrolactin a that bacillus polyfermenticus kjs-2 produced in |
-
1996
- 1996-03-21 JP JP6453596A patent/JPH09255677A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008114954A1 (en) * | 2007-03-16 | 2008-09-25 | Inje University Industry-Academic Cooperation Foundation | Antibacterial macrolactin a that bacillus polyfermenticus kjs-2 produced in |
JP2010521151A (ja) * | 2007-03-16 | 2010-06-24 | インジェユニバースティー インダ―ストリーアカデミック コーポーレーション ファンデーション | バチルスポリファーメンチカスkjs−2菌株から生産される抗菌物質マクロラクチンa |
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