JPH06307103A - 建築物における地下階の居住空間 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 地下２階以下の階について、地下空間が持っ
ている良さを積極的に活用して、オフィス建築物等の居
住空間として快適な環境を作りだす。 【構成】 地下階平面でみて、側部にドライエリア４、
トップライト５、ハイサイドライトを設けるとともに、
居室１に挟まれた平間の一部がくり抜かれていて地下２
階ないし４階以上の直上がすべて吹き抜け２であり、同
吹き抜け２を通して前記地下２階ないし４階がサンクン
ガーデン３とされている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は事務所や集合住宅等の建
築物における地下階利用の居室空間に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】土地の有効利用という面から、建築物に
おいても地下空間の利用が試みられ、従来、地下１階に
採光のたのライトコート（光庭）を設けたり、換気設備
を完備することによって、オフィス等の居室空間とした
例はある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、地下２
階以下の階については、地下空間の持っている良さを積
極的に活用した居室空間をつくり出すという点に関し
て、従来積極的な試みはなされていなかった。本発明は
このような実情に鑑みて提案されたもので、その目的と
する処は地下２階以下の階について地下空間が持ってい
る良さを積極的に活用し、オフィス等の居住空間として
快適な環境をつくり出す建築物における地下階の居住空
間を提供する点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る建築物における地下階の居住空間は、
地下階平面でみて、側部にドライエリア、トップライ
ト、ハイサイドライトを設けるとともに、居室に挟まれ
た平面の一部がくり抜かれていて、地下２階ないし４階
以上の直上がすべて吹き抜けであり、同吹き抜けを通し
て前記地下２階ないし地下４階がサンクンガーデンであ
ることを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】本発明によれば前記したように、地下階平面で
みて、側部にドライエリヤやトップライト、ハイサイド
ライトが設けられることによって同トップライトなどの
ハイサイドライトを介して戸外の自然光が採り込まれる
とともに、前記ドライエリヤによって戸外の自然光の採
り込みと同時に換気が図られる。

【０００６】更に本発明によれば、地下２階ないし地下
４階以上の上方が吹き抜けであって、同吹き抜けを通し
て前記地下２階ないし地下４階がサンクンガーデン（沈
床園）に構成されているので、同サンクンガーデンは単
に光庭としての機能だけでなく、各階毎に分断された居
住空間を視覚的に繋ぐとともに居室空間の人のためのブ
ラウジングスペース（憩いの空間）として機能する。

【０００７】

【実施例】以下本発明を図示の実施例について説明す
る。図１、図２、図３及び図４は夫々本発明に係る地下
階の居住空間を具えた事務所建築物の１階、２階、地下
１階及び地下２階の各平面、図５は図１乃至図４のＡ−
Ａ視を示す。

【０００８】本発明の実施例において、１は前記各階の
居室（事務室）で、地下２階以上の上方が吹き抜け２と
なっていて、同吹き抜け２を通して地下２階が植栽を含
むサンクンガーデン３であり、サンクンガーデンの吹き
抜け部２と居室１との境にウインドウ７や出入口８が設
けられている。９は必要に応じて設けられたパーティシ
ョンである。

【０００９】建物各所には採光と換気のためのドライエ
リア４が設けられるとともに、トップライト５などのハ
イサイドライトが設けられ自然光が居室空間内に積極的
に自然光が地下の居室空間に導入されるようになってい
る。前記サンクンガーデン３は単に光庭としての機能だ
けでなく、フロアー毎に分断された居室相互を視覚的に
繋ぐ空間としての機能を果し、積極的にはオフィスの一
部とし、雑談、憩の場となるブラウジングスペースとし
て活用され、建物全体の中心的な空間となる。

【００１０】また内部空間については、サンクンガーデ
ン３に面する居室をカフェテリヤ１′等として、談笑、
憩いのゾーンとして外部空間と建物内部空間との融合を
図ることができる。以上はサンクンガーデンを地下２階
に設けた場合であるが、地下３階或いは地下４階以深に
設けることもできる。即ち、市街地における建物の地下
階をより高度に利用するために、建物規模に見合ったス
ペースを植栽を含めたサンクンガーデンとすることによ
り、地下階の開放的で快適な環境をつくり出すことがで
きる。

【００１１】図６（イ）（ロ）（ハ）は地下２階乃至４
階におけるサンクンガーデンの他の適用例を示し、図中
６は地下外壁、その他前記実施例と同一個所には同一符
号が附されている。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば前記したように、地下２
階、又は地下３階或いは地下４階の上方が吹き抜けであ
って、同吹き抜けを通して同地下を植栽を含むサンクン
ガーデンとし、建築物周辺の混然とした街並みと切離さ
れた形の外部空間とし、建築物各所に換気機能を兼ねた
ドライエアリアを設けるとともに、トップライトなどの
ハイサイドライトを設けたことによって自然光を積極的
に地下の居住空間に導入し、周囲が土で囲まれているこ
とによって得られる心理的な安心感や省エネルギー的利
点、外部騒音の影響を受け難いという面を活かして建築
物における地下空間の良好な環境づくりを可能ならしめ
るものである。

【００１３】また前記サンクンガーデンは単なる光庭と
しての機能の他に、フロアー毎に分断された居室相互を
視覚的に繋ぐ空間としての機能を果し、積極的にオフィ
スの一部としてのブラウジングスペースに活用していく
ことで、建築物全体の中心的な空間となる。また内部空
間においては、前記サンクンガーデンに面する居室部分
に、カフェテリヤ等の談笑、憩いのゾーンとして多目的
に活用できるスペースを設け、外部空間と内部空間との
融合を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の適用される建築物における１階平面図
である。

【図２】前記建築物の２階平面図である。

【図３】前記建築物の地下１階平面図である。

【図４】前記建築物の地下２階平面図である。

【図５】図１、２、３及び４の矢視Ａ−Ａ図である。

【図６】（イ）（ロ）（ハ）は夫々本発明の他の実施例
を示す平断面図である。

【符号の説明】

１ 居室 １′ カフェテリヤ ２ 吹き抜け ３ サンクンガーデン ４ ドライエリア ５ トップライト ６ 地下外壁 ７ ウインドウ ８ 出入口 １０ 植栽

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 地下階平面でみて、側部にドライエリ
   ア、トップライトなどのハイサイドライトを設けるとと
   もに、居室に囲まれた地下２階又は地下３階或いは地下
   ４階にサンクンガーデンが設けられ、同ガーデンの上方
   が吹き抜けられて、且つ居室とサンクンガーデンとの境
   がウインドウで囲われたことを特徴とする建築物におけ
   る地下階の居住空間。