JPH06306345A - アルミニウム合金用接着剤組成物 - Google Patents

アルミニウム合金用接着剤組成物

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JPH06306345A
JPH06306345A JP10149193A JP10149193A JPH06306345A JP H06306345 A JPH06306345 A JP H06306345A JP 10149193 A JP10149193 A JP 10149193A JP 10149193 A JP10149193 A JP 10149193A JP H06306345 A JPH06306345 A JP H06306345A
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JP
Japan
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weight
aluminum
epoxy resin
deterioration
adhesive
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JP10149193A
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Mamoru Hiei
守 樋江井
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Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Aisin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】酸洗処理の有無にかかわらず、初期のみならず
耐水劣化後及び耐塩水噴霧劣化後の接着強度に優れたア
ルミニウム合金用接着剤とする。 【構成】多官能エポキシ樹脂を20〜80重量%含むエ
ポキシ樹脂30〜60重量%と、エポキシ樹脂を硬化さ
せる硬化剤適量と、カルシウムメタシリケート5〜40
重量%と、リン酸アルミニウム5〜40重量%と、アル
ミニウム系及び/又はチタニウム系のカップリング剤
0.2〜2.5重量%と、を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム合金から
形成される構造体の接合に利用できる熱硬化型の接着剤
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車産業などにおいては、軽量化の手
段の一つとして冷延鋼板に代えてアルミニウム合金板の
使用が検討されている。これに伴い、従来の冷延鋼板用
接着剤はアルミニウム合金には不適当であることがわか
り、アルミニウム合金に対して強い接着力をもつ接着剤
の開発が要望されている。
【0003】具体的に説明すると、従来の冷延鋼板用接
着剤は一般にエポキシ樹脂と、ジシアンジアミドなどの
潜在性硬化剤などから構成されている。しかしこのよう
な接着剤をアルミニウム合金に用いると、接着剤硬化物
とアルミニウム合金との熱膨張の差が大きいために、熱
履歴により接合面に大きな歪みが生じ接着力が低下する
という不具合があった。
【0004】そこで接着剤に可撓性を付与するために、
ゴム変性エポキシ樹脂などを用いることが考えられてい
る。ところがゴム変性エポキシ樹脂を用いると、初期接
着力は大きいが耐水劣化後の接着力が低いという不具合
があった。この不具合を解決するために、本願出願人は
特開平3−167283号公報に多官能エポキシ樹脂
と、その硬化剤と、熱可塑性樹脂粉末と、アルミニウム
系カップリング剤と、充填材とを含むアルミニウム用接
着剤組成物を提案している。この接着剤組成物によれ
ば、アルミニウム合金の接着に用いた場合に、初期接着
力及び耐水劣化後の接着力の両方に優れている。
【0005】また特開平2−135273号公報には、
カルシウムメタシリケートとリン酸アルミニウムを添加
して防錆性を向上させた接着剤も開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところがその後の研究
の結果、上記公報に開示された接着剤組成物では、アル
ミニウム合金の表面状態の違いによって性能が異なるこ
とが明らかとなった。すなわち、酸洗処理の有無によっ
て、耐水劣化後及び耐塩水噴霧劣化後の接着強度が異な
り、酸洗処理の無いアルミニウム合金では耐水劣化後及
び耐塩水噴霧劣化後の接着強度が低くなることが明らか
となった。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、酸洗処理の有無にかかわらず、初期のみな
らず耐水劣化後及び耐塩水噴霧劣化後の接着強度に優れ
たアルミニウム合金用接着剤とすることを目標とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のアルミニウム合金用接着剤組成物は、多官能エポキ
シ樹脂を20〜80重量%含むエポキシ樹脂30〜60
重量%と、該エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤適量と、
カルシウムメタシリケート5〜40重量%と、リン酸ア
ルミニウム5〜40重量%と、アルミニウム系及び/又
はチタニウム系のカップリング剤0.2〜2.5重量%
と、を含むことを特徴とする。
【0009】エポキシ樹脂は、汎用の二官能エポキシ樹
脂と、三官能以上の多官能エポキシ樹脂を混合して用い
る。エポキシ樹脂中の多官能エポキシ樹脂の割合は20
〜80重量%であり、これより多過ぎても少な過ぎても
硬化物の強靱性が低下する。多官能エポキシ樹脂として
は、フェノールノボラック型,オルソクレゾールノボラ
ック型,テトラフェノールエタン型などのポリグリシジ
ルエーテル化合物、多価アルコールのグリシジルエーテ
ル、芳香族アミンとエピクロルヒドリンの反応で得られ
るポリエポキシ化合物などが利用できる。
【0010】また二官能の汎用エポキシ樹脂としては、
例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビス
フェノールAなどとエピクロルヒドリンとの縮合物を用
いることができる。このエポキシ樹脂を硬化させる硬化
剤としては、高温硬化型のジシアンジアミド,ルイス酸
錯体,イミダゾール化合物,有機酸ヒドラジド,ジアミ
ノマレオニトリル,メラミン及びその誘導体,ポリアミ
ン塩,アミドイミド化合物,ポリアミン,ポリアミドな
どが利用できる。その添加量はエポキシ樹脂のエポキシ
当量と配合量に応じて決められる。
【0011】カルシウムメタシリケート(CaSi
3 )は主として耐久性向上の目的で添加され、接着剤
全体の5〜40重量%の範囲で、好ましくは15〜30
重量%の範囲で用いられる。5重量%より少ないと耐塩
水噴霧劣化の向上が不十分となり、40重量%を超える
と増粘により作業性が悪化する傾向がある。リン酸アル
ミニウムとしてはメタリン酸アルミニウム、オルトリン
酸アルミニウムがあり、接着剤全体の5〜40重量%の
範囲で、好ましくは10〜30重量%の範囲で用いられ
る。5重量%より少ないと耐塩水噴霧劣化の向上が不十
分となり、40重量%を超えると接着強度の低下が見ら
れる。
【0012】カップリング剤としては、アルミニウム系
及びチタニウム系の一方又は両方を用いることができ
る。このカップリング剤は、接着剤全体の0.2〜2.
5重量%の範囲で用いられる。0.2重量%より少ない
と十分な接着強度が得られず、2.5重量%を超えると
剪断強度が低下する。なお本発明の接着剤組成物には、
他にシリカ,アルミナ,ケイ酸カルシウム,マグネサイ
ト,クレー,カオリン,タルク,マイカ,カーボンブラ
ックなどの充填材を、接着剤全体の0〜60重量%の範
囲で用いることができる。
【0013】
【作用及び効果】本発明のアルミニウム用接着剤組成物
では、用いた各成分どうしが効果的に機能し、アルミニ
ウム合金素材の酸洗処理の有無に係わらず、初期ばかり
か耐水劣化後及び耐塩水噴霧劣化後にも高い接着強度を
示す。したがって本発明のアルミニウム用接着剤組成物
によれば、自動車用のアルミニウム合金板の接着に最適
であり、自動車の軽量化に大きく寄与することができ
る。
【0014】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1)表1にも示すように、汎用エポキシ樹脂
(「Ep4100」旭電化(株)製)60重量部、多官
能エポキシ樹脂(「Epu73」旭電化(株)製)40
重量部、硬化剤としてのジシアンジアミド8重量部及び
イミダゾール5重量部、カルシウムメタシリケート(C
aSiO3 )50重量部、メタリン酸アルミニウム20
重量部、チタネート系カップリング剤(「プレンアクト
TTS」味の素(株)製)2重量部及びカーボンブラッ
ク5重量部を、ダブルプラネタリーミキサーに投入し、
よく混合して本実施例の接着剤組成物とした。 (実施例2)汎用エポキシ樹脂(「Ep4100」旭電
化(株)製)を40重量部用い、多官能エポキシ樹脂
(「Epu73」旭電化(株)製)を60重量部用いた
こと以外は実施例1と同様である。 (実施例3)カップリング剤として、チタネート系カッ
プリング剤に代えてアルミニウム系カップリング剤
(「プレンアクトAL−M」味の素(株)製)を2重量
部用いたこと以外は実施例1と同様である。 (比較例1)カップリング剤を用いなかったこと以外は
実施例1と同様である。 (比較例2)カルシウムメタシリケートを70重量部用
い、メタリン酸アルミニウムを用いなかったこと以外は
実施例1と同様である。 (比較例3)カルシウムメタシリケートの代わりに炭酸
カルシウムを50重量部用いたこと以外は実施例1と同
様である。 (比較例4)カルシウムメタシリケートとメタリン酸ア
ルミニウムを用いず、代わりに炭酸カルシウムを70重
量部用いたこと以外は実施例1と同様である。 (比較例5)カルシウムメタシリケートとメタリン酸ア
ルミニウムを用いず、代わりに炭酸カルシウムを70重
量部用い、チタネート系カップリング剤に代えてアルミ
ニウム系カップリング剤(「プレンアクトAL−M」味
の素(株)製)を2重量部用いたこと以外は実施例1と
同様である。 (試験・評価)上記したそれぞれの接着剤により、#5
000系アルミニウム素材(「TG25」スカイアルミ
(株)製)の接着性を評価した。試験板の大きさは10
0mm×25mm×厚さ1.6mmであり、酸洗したも
のとしないものの2種類の試験板を用いた。
【0015】各試験板は、2枚をラップ幅が10mmと
なるようにそれぞれの接着剤を介して重ね、クリップで
挟持し180℃で20分間加熱して接着剤を硬化させ接
着した。得られたそれぞれの試験片について、初期の剪
断強度、耐水劣化後の剪断強度、耐塩水噴霧劣化後の剪
断強度を測定し、結果を表1に示す。なお、各剪断強度
はJISK−6850に基づき、引張速度5mm/mi
nの条件で測定した。耐水劣化試験は、試験片を40℃
の温水中に30日浸漬した。また耐塩水噴霧劣化試験
は、試験片を35℃の恒温槽に入れて5%の食塩水を3
0日間噴霧した。
【0016】なお、初期値に対する剪断強度の保持率を
算出し、保持率が80%以上を○、60〜80%を△、
60%以下を×として表1に合わせて示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1より、実施例の接着剤で接着された試
験片は、酸洗の有無にかかわらず、初期ばかりか耐水劣
化後及び耐塩水噴霧劣化後においても高い剪断強度を示
し、接着強度に優れていることがわかる。しかしなが
ら、カルシウムメタシリケート,メタリン酸アルミニウ
ム及びカップリング剤のいずれか一つが欠けると、初期
の接着強度が低下するばかりか、耐水劣化後及び耐塩水
噴霧劣化後の剪断強度が低下し、酸洗無しの素材を用い
た場合にその差が大きいことがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多官能エポキシ樹脂を20〜80重量%
    含むエポキシ樹脂30〜60重量%と、該エポキシ樹脂
    を硬化させる硬化剤適量と、カルシウムメタシリケート
    5〜40重量%と、リン酸アルミニウム5〜40重量%
    と、アルミニウム系及び/又はチタニウム系のカップリ
    ング剤0.2〜2.5重量%と、を含むことを特徴とす
    るアルミニウム合金用接着剤組成物。
JP10149193A 1993-04-27 1993-04-27 アルミニウム合金用接着剤組成物 Pending JPH06306345A (ja)

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