JPH03167283A - アルミニウム合金用接着剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、アルミニウム合金により形成される構造体の
接合に使用できる熱硬化型の接着剤組成物に関する。

［従来の技術］ 従来、自動車産業などにおける車体などの構造体の形成
には、冷延鋼板が使用ざれている。しかし近年燃費の向
上を目的とした構造体の軽量化が図られるようになって
きた。この軽邑化の一手法として構造体の素材を冷延鋼
板からアルミニウム合金板に代替することが検討されて
いる。これにともない従来の冷延鋼板の構造体形戊に使
用ざれている熱硬化型のニトリルゴム変性エポキシ系の
接着剤をアルミニウム合金板の接合に使用すると冷延鋼
板の場合のように充分な接着強度を発揮しない。

従来の冷延鋼板の接着剤としては、たとえば特開昭６３
−３０１　２８３号公報には、エポキシ樹脂と、ジシア
ンジアミドなどの潜伏性高温硬化剤と、ポリアミンなど
の潜伏性中間温度硬化剤および可撓性を付与する熱可塑
性樹脂とからなる接着剤組成物が開示されている。この
接着剤は、抽性メッキ金属部品の接合に使用され、構造
的強度を付与でざる熱硬化型の接着剤である。しかしこ
の接着剤は、冷延鋼板に対しての接合力はえられるが、
アルミニウム合金の接合に適用した場合には耐水劣化に
より接着力が低下する不具合を有する．エポキシ樹脂組
成物の耐水性を向上するにはたとえば、特開平１−１１
８５２４号公報に、多官能性エポキシ化合物と７エノー
ルノボラック樹脂とからなるエポキシ系組成物の開示が
ある。この組或物は半導体装置用封止剤として使用され
るために耐熱性に優れ、吸水率や浸透性の少ない組或物
である。しかしこの組成物を構造体の接合に使用すると
、接合面での剥離強度が低下して好ましくない。

［発明が解決しようとする課題１ ところで冷延鋼板の接合に使用ざれているエポキシ系の
接着剤は、比較的硬くアルミニウム合金のように線膨脹
が大きい被着休の接着においては加熱硬化冷却時に接合
面で大きな歪みが生じ接着力が著しく低下する。また、
この接着剤に可撓性を付与するためにゴム変性エポキシ
樹脂を使用した場合、接着初期においては必要な接着強
度を有するが、耐水性が悪く、例えば４０℃の耐水劣化
試験では３０日後の接着強度が初朗値の１７３まで低下
する。そしてその破壊状態は界面破壊となっている。

本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、アルミニ
ウム合金の接合における剥離強度が大きく、耐水劣化に
よる強度の低下が少ないエポキシ系接着剤組成物とする
ことを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明のアルミニウム合金用接着剤組成物は、三官能以
上の多官能性エポキシ樹脂を１〜５０重量％含むエポキ
シ樹脂１００重量部と、低密度ポリエチレン、エチレン
酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリビニルホルマ
ール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレー
ト、ナイロン１２、ホットメルト用ポリエステル樹脂か
ら選ばれる熱可塑性樹脂粉末１〜５０ｆｆｉｆｆｉ部と
、アルミニウム系カップリング剤を０．１〜１０重ｆｆ
ｉ部と、硬化剤および充填剤とを含むことを特徴とする
。

このエポキシ樹脂は、通常のエポキシ樹脂の最の一部を
多官能性エポキシ樹脂に代替する。代替量は、エポキシ
樹脂１００重量部中の１〜５０重重部を、好ましくは、
２．５〜３０重量部を多官能性エポキシ樹脂とし残量を
二官能のエポキシ樹脂とする。

エポキシ樹脂にこの多官能性エポキシ樹脂を配合するこ
とにより耐水劣化後の剪断強度が高まり耐水性が付与で
きる。多官能性エポキシ樹脂の量が１重屋部未満である
と添加効果がなく、５０重量部を超えると接着剤組成物
に可撓性がなくなり剪断強度が低下し好ましくない。

この多官能性エポキシ樹脂としては、分子中にエポキシ
基を少なくとも三以上有するエポキシ化合物でたとえば
、（フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラ
ック型、テトラフェノールエタン型〉などのポリグリシ
ジルエーテル化合物、多価カルボン酸のグリシジルエス
テル、多価アルコールのグリシジルエーテル、芳香族ア
ミンとエビクロルヒドリとの反応で１ｑられるポリエポ
キシ化合物などが利用できる。

エポキシ樹脂としては、ビスフェノールＡ１ビスフェノ
ールＦ１水添ビスフェノールＡなどとエビクロルヒドリ
との縮合物からなるエポキシ樹脂が用いられるがこれに
限定されるものではない。

接着剤組成物に可撓性を付与し剥離強度を高めるために
、熱可塑性樹脂粉末を添加する。この熱可塑性樹脂粉末
としては、低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共
重合体、ポリスチレン、ポリビニルホルマール、ポリビ
ニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ナイロン
１２、ホットメルト用ポリエステル樹脂から選ばれる少
なくとも一種を用いる。この熱可塑性樹脂粉末は、１〜
５０重量部好ましく番よ５〜３０重量部添加される。

添加量が１重邑部未満であると添加効果かえられず、５
０重量部を超えると接着粘度が低下するので好ましくな
い。この熱可塑性樹脂は微粉末状でエポキシ樹脂に配合
するのが好ましい。

アルミニウム系カップリング剤は０．１〜１０重量部、
好ましく０．５〜５重量部添加する。アルミニウム系カ
ップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウム
ジイソプ口ピレートなどが利用できる。

このアルミニウム系カップリング剤の量が０．１重は部
未満では添加邑が少なく効果が得られず、１０重量部を
超えると接合部の剪断強度が低下して好ましくない。

またアルミニウム系カップリング剤以外のチタネート系
およびシラン系カップリング剤では効果が認められなか
った。

エポキシ樹脂組戊物に前記の多官能性エポキシ樹脂と熱
可塑性エラストマーとを添加しただけでは初期の目的は
達成されない。しかし理由は解明されていないが、この
アルミニウム系カップリング剤を配合することにより耐
水劣化後の強度の低下の少ない接着剤となる。

この組成物には、ざらにフィラー、硬化剤などの添加剤
を配合することができる。フィラーとしては、シリカ、
アルミナ、ケイ酸カルシウム、マグネサイト、クレー、
カオリン、タルク、マイ力、酸化チタン、亜鉛華、カー
ボンプラックなどが利用できる。また硬化剤としては高
温度硬化型のジシアンジアミド、ルイス酸錯体、イミダ
ゾール化合物、有ａＭヒドラジド、ジアミノマレオニト
リル、メラミンおよびその誘導体、ポリアミン塩、アミ
ンイミド化合物、その他ポリアミン、ポリ７ミドなどが
利用できる。

［作用および効果］ 本允明の接着剤組或物は、多官能性エポキシ樹脂を含む
エポキシ樹脂に熱可塑性樹脂粉末とアルミニウム系カッ
プリング剤を所定母配合されている。このためアルミニ
ウム合金の接合において耐水劣化後の剪断強度および剥
離強度の優れた接看剤となる。

この熱可塑性樹脂粉末が接着剤に可撓性を付与し、多官
能性エポキシ樹脂が架橋密度を高めて水の浸透を防ぎ、
カップリング剤が被着体への接着性を高めていると推測
される。したがって接着剤組成物をこの配合組成とする
ことによりアルミニウム合金の接合構造体は、初期接着
強度および耐水劣化後の強度が飛鑵的に向上する。

［実施例］ 以下、実施例により具体的に説明する。

実施例Ｎｏ．１としてエポキシ樹脂としてビスフェノー
ルＡ系のＥＰ４１００（旭電化（Ｉｌ製〉８０重量部と
、多官能性エポキシ樹脂としてエビコート１５２（エポ
キシ　油化シェルＩＩ製＞２０重量部と、熱可塑性樹脂
粉末としてプラタシドＭＸ１７５１（ポリエステノレ　
日本リノレサンＩＩ製〉２０重量部およびアルミニウム
系カップリング剤としてアセトアルコキシアルミニウム
ジイソプ口ピレート１重量部の混合物を接着剤組成物と
した。

この組或物に硬化剤としてＤＩＣＹ（ジシアンジアミド
＞１０重量部とＤＣＭＬＪ　（ジクロ口フエニルジメチ
ルウレア）４重量部、フイラーとして炭酸カルシウム１
００重量部およびアエロジル＃３８０を５重量部添加し
、この混合物をダブルブラネタリーミキサーで混合して
接着剤組成物とした。

実施例Ｎｏ．２はアルミニウム系カップリング剤の量を
２重量部とした外はＮｏ．１と同じである。実施例Ｎｏ
．３はアルミニウム系カップリング剤の量を３重量部と
した外はＮｏ，１と同じ組成である。

比較例Ｎｏ．１、２はエポキ樹脂とニトリルゴム変性エ
ポキシ樹脂を等量と実施例の硬化剤および充填剤を配合
した従来の冷延鋼板用の接着剤である。比較例Ｎ０．３
は、比較例Ｎｏ．１のニトリルゴム変性エポキシ樹脂の
割合いを変え変性エポキ樹脂をエポキ樹脂の４倍最とし
た場合である。

比較例Ｎｏ．４〜８はエポキシ樹脂１００重量部に熱可
塑性樹脂粉末を５、１０、２０、３０、４０重罪部と但
を変えて配合し硬化剤および充填剤は実施例と同じ場合
である。比較例Ｎｏ，９〜１２はエポキシ樹脂にカップ
リング剤のみを組を１、２、３、４と変えて配合した場
合である。比較例Ｎ０．１３〜１６はエポキシ樹脂と多
官能エポキシ樹脂の割合い変えて配合した場合である。

比較例Ｎ０．１７〜２０はエポキシ樹脂と多官能エポキ
シ樹脂の割合いを８０　：　２０とし熱可塑性樹脂粉末
の穎を５、１０、２０、３０と増加して配合した場合で
ある。

この接着剤組成物を下記の試験片に塗布し接着強度を測
定した。

（評価） 被着体はアルミニウム合金　ＪＩＳＨ１４０００，Ａ１
０５０ｐ　０．８ｔと冷延鋼板　ＪＩＳＧ３１４１　　
ＳＰＣＤを用い、剪断強度（ＪＩＳ　　Ｋ　　６８５０
に基づき５＃Ｉ＃Ｉ／ｍｉｎの引張速度）と剥離強度（
ＪＩＳ　　Ｋ　　６８５４に基づき２００ｍ／ｍｔｎの
引張速度》を測定した。耐水劣化強度は４０℃の水中に
３０日浸漬した後、剪断強度および剥離強度を測定した
。結果を第１表および第２表に示す。

実施例Ｎｏ，１〜３の接着剤組成物は、比較例Ｎｏ．１
の従来の冷延鋼板に従来の接着剤で接合した場合と同等
以上の強度を有している。

比較例Ｎｏ，２は比較例Ｎｏ，１の接着剤をアルミニウ
ム合金に使用した場合で、剥離強度が低く、．水劣化後
の強度が低下している。比較例Ｎｏ，３のエポキ樹脂に
比べて変性エポキシ樹脂の邑が多いと剥離強度は高まる
が耐水劣化後の強度は比較例Ｎｏ，２より低下している
。比較例Ｎｏ，４〜８はエポキシ樹脂と熱可塑性樹脂粉
末を用いた場合で、熱可塑性樹脂の岳が多くなると剪断
強度が低下し、耐水劣化後の強度は向上していない。

比較例Ｎｏ，９〜１２はエポキシ樹脂とカップリング剤
との配合であり、この場合も、耐水劣化後の強度が向上
していない。比較例Ｎｏ．１３〜１６はエポキシ樹脂に
多官能エポキシ樹脂を配合した場合で、耐水劣化後の強
度は向上しているが剥離強度が向上していない。比較例
Ｎｏ．１７〜２０は、エポキシ樹脂と多官能エポキシ樹
脂にさらに熱可塑性樹脂粉末を添加した場合で、比較例
ＮＯ．１３〜１６より強度は向上しているが実施例と比
較するとまだ充分ではない。したがってエポキシ樹脂に
多官能エポキシ樹脂と熱可塑性樹脂粉末およびアルミニ
ウム系カップリング剤の三者を所定量配合することによ
り剥離強度および耐水劣化後の接着強度が著しく向上し
ていることが明らかである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）三官能以上の多官能性エポキシ樹脂を１〜５０重
   量％含むエポキシ樹脂１００重量部と、低密度ポリエチ
   レン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポ
   リビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリメチ
   ルメタクリレート、ナイロン１２、ホットメルト用ポリ
   エステル樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂粉末１〜５０重
   量部と、アルミニウム系カップリング剤を０．１〜１０
   重量部と、硬化剤および充填剤とを含むことを特徴とす
   るアルミニウム合金用接着剤組成物。