JPH06306154A - ポリエステルの製造法 - Google Patents

ポリエステルの製造法

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JPH06306154A
JPH06306154A JP10074793A JP10074793A JPH06306154A JP H06306154 A JPH06306154 A JP H06306154A JP 10074793 A JP10074793 A JP 10074793A JP 10074793 A JP10074793 A JP 10074793A JP H06306154 A JPH06306154 A JP H06306154A
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JP
Japan
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polyester
cyclic
acid anhydride
polymerization
cyclic ether
Prior art date
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Pending
Application number
JP10074793A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ito
宏 伊藤
Takashi Nanba
多加志 難波
Hiroya Kobayashi
博也 小林
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP94303015A priority patent/EP0622390B1/en
Priority to DE69421842T priority patent/DE69421842T2/de
Priority to US08/233,649 priority patent/US5391700A/en
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  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無水コハク酸を主成分とする環状酸無水物
(A)と酸化エチレンを主成分とする環状エーテル
(B)をモノマー原料として開環共重合するポリエステ
ルを製造する技術を提供する。 【構成】 本発明は、無水コハク酸を主成分とする環状
酸無水物(A)と酸化エチレンを主成分とする環状エー
テル(B)とを原料モノマーとするポリエステルを製造
するに際し、重合触媒としてトリアルコキシアルミニウ
ムを用いることを特徴とする該ポリエステルの製造方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステルの製造方
法に関する。詳しくは、無水コハク酸を主成分とする環
状酸無水物と酸化エチレンを主成分とする環状エーテル
をモノマー原料として開環共重合するポリエステルを製
造するに際し、重合触媒としてトリアルコキシアルミニ
ウムを用いることを特徴とする該ポリエステルの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】脂肪族ポリエステルは一般に生分解性が
認められており、単独あるいは種々の添加剤を配合して
シートやフィルム状に成形され包装材料等に使用され
る。このようなポリエステルを製造する方法としては、
ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させる
か、又はジカルボン酸のアルキルエステルとグリコール
とをエステル交換させてグリコールエステル及び/又は
その低重合体を得、次いでこれを高真空下で長時間加熱
撹拌して重縮合させる方法が一般に実施されている。し
かしながら、高真空下に長時間加熱撹拌して重縮合する
という方法は、高真空を保つための真空装置と高い動力
が必要であり、工業的に効率のよいものでなかった。
【0003】また、環状酸無水物と環状エーテルの開環
共重合によりポリエステルを製造することも既知であ
る。たとえば、特公昭42−26708にはアルキレン
オキシドと環状酸無水物とを周期律表第I族から第III
族の金属の有機化合物を一成分とする触媒系により共重
合することが提案されている。
【0004】しかしながら、この方法では重合時間が5
日〜10日かかったり、得られる重合体の収率が低いな
どの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決するものである。したがって、本発明
の目的は、無水コハク酸と酸化エチレンとを原料モノマ
ーとして高融点でかつ生分解性を有するポリエステルを
短い反応時間で工業的に効率よく製造する方法を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、無水コハ
ク酸と酸化エチレンとの重合反応を特定の条件で行うこ
とにより上記目的を達成できることを見出し、本発明に
到達した。すなわち、本発明は無水コハク酸を主成分と
する環状酸無水物(A)と酸化エチレンを主成分とする
環状エーテル(B)を開環共重合してポリエステルを製
造するに際し、重合触媒としてトリアルコキシアルミニ
ウムを用いることを特徴とするポリエステルの製造方法
に関する。
【0007】
【作用】本発明に用いる環状酸無水物(A)としては、
主成分として無水コハク酸を用いるが、必要により無水
コハク酸の一部を、例えば無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水シトラコ
ン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸などの他の環
状酸無水物で置換することは可能であるが、環状酸無水
物(A)中の無水コハク酸の割合は50モル%以上とす
るのが好ましい。本発明で用いる環状エーテル(B)と
しては、主成分としては酸化エチレンを用いるが、必要
により酸化エチレンの一部を他の環状エーテルで置換し
たものでもよい。酸化エチレンと置換可能なものとして
は、例えばプロピレンオキシド、シクロヘキセンオキシ
ド、スチレンオキシド、エピクロロヒドリン、アリルグ
リシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、テト
ラヒドロフラン、オキセパン、1,3−ジオキソランな
どが挙げられる。
【0008】環状エーテル(B)中の酸化エチレンの割
合は50モル%以上とするのが好ましい。
【0009】本発明で用いられる無水コハク酸等の環状
酸無水物は、これまで単独重合しないことが知られてい
た。このような単独重合しない環状酸無水物に対し、重
合触媒としてトリアルコキシアルミニウムの存在下に環
状エーテルを添加し、重合させることによって実質的に
酸成分とアルコール成分が交互に結合したポリエステル
が短時間で生成させ得た点に、本発明の意味がある。
【0010】重合は溶媒中での重合や塊状重合等の方法
により行うことができる。溶媒中での重合では環状酸無
水物(A)は溶媒に溶解させて用い、塊状重合では環状
酸無水物(A)を溶融させてから本発明に用いる。
【0011】溶媒中での重合は、回分式でも連続式でも
行うことができ、その際使用される溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n
−ヘキサン、ジオキサン、クロロホルム、ジクロロエタ
ンなどの不活性溶媒をあげることができる。
【0012】重合触媒としては、例えばアルミニウムイ
ソプロポキシド、アルミニウムsec−ブトキシド、モ
ノsec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、
アルミニウムエトキサイドなどのトリアルコキシアルミ
ニウム化合物が挙げられる。重合触媒の使用量には特に
制限はないが、通常環状酸無水物(A)および環状エー
テル(B)の合計量に対して0.001〜10重量%で
あり、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。重合
触媒の添加方法は環状酸無水物(A)に添加しておいて
もよく、環状エーテル(B)のように逐次添加してもよ
い。
【0013】重合温度は環状酸無水物(A)と環状エー
テル(B)が反応する温度であれば特に制限はないが、
10〜250℃、好ましくは50〜150℃であり、さ
らに好ましくは100〜150℃である。
【0014】反応に際して、反応容器内の圧力は反応温
度および溶媒の有無や溶媒の種類によって異なるが、製
造装置の経済的な理由から常圧〜50kgf/cm2 が好まし
く、さらに好ましくは常圧〜15kgf/cm2 が好ましい。
【0015】従って、重合様式については特に制限はな
いが、反応容器内に所定量の環状酸無水物(A)と重合
触媒を仕込んでおいて、逐次環状エーテル(B)を添加
して重合する方式が好ましい。
【0016】この際の逐次添加は、環状酸無水物(A)
100重量部に対し、1時間あたり環状エーテルを3〜
90部、好ましくは14〜50重量部を逐次添加する。
【0017】なお、本発明における環状エーテル(B)
の逐次添加とは、環状エーテルを一括して添加しないこ
とであり、連続的に滴下する方法や、多段階に分割して
断続的に添加する方法のいずれでもよい。好ましくは添
加量が経時的に大きく変動しないように連続的に添加す
るのがよい。この範囲よりも環状エーテルの添加速度が
遅い場合には、反応が長時間となり生産性が低下するな
ど工業的に好ましくない。また、この範囲よりも環状エ
ーテルの添加速度が速い場合には、ポリマー中にポリエ
ーテル連鎖生成し、融点の低いポリエステルしか得られ
ない。
【0018】本発明における環状酸無水物(A)および
環状エーテル(B)の反応比率は、これらのモル比で40
/60〜60/40の比率となるようにするのが好ましい。こ
の比率の範囲をはずれると、未反応モノマーが増大して
収率が低下することがある。本発明で前記モル比を考慮
して決定した所定量の環状エーテル(B)を逐次添加し
終わった後、前記反応温度で重合を継続して熟成するの
が好ましい。熟成反応後に重合系から生成したポリエス
テルを分離すればよく、得られたポリエステルは成形加
工して各種用途に有効に適用できる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。なお、例中の部は重量部を表わす。
【0020】
【実施例1】オートクレーブに無水コハク酸250.0
部、トルエン250.0部およびアルミニウムイソプロ
ポキシド1.50部を加え、窒素置換を行った。次いで
撹拌下にオートクレーブを徐々に120℃まで昇温して
無水コハク酸を溶解し、同温度でオートクレーブ内の圧
力を0.6〜4.1kgf/cm2 に維持しながら、酸化エチ
レン110部を1時間あたり44部の添加速度で2.5
時間にわたって連続的に導入した。酸化エチレン導入後
120℃で55分間熟成反応を行ってから系を常温にも
どし、トルエンを留去して重合生成物を分離した。
【0021】得られた重合生成物を減圧乾燥後、クロロ
ホルムに溶解させてテトラヒドロフラン中で沈澱精製す
る操作を3回繰り返してポリエステル(1)を得た。こ
のポリエステル(1)の収率を求めたところ94.1%
であった。また、GPC測定による数平均分子量は15
200、DSCによる融点は93.5℃であった。
【0022】
【実施例2】オートクレーブに無水コハク酸390.0
部およびアルミニウムイソプロポキシド2.20部を加
え、十分窒素置換を行った。オートクレーブを130℃
まで徐々に昇温して無水コハク酸を溶解させた後、酸化
エチレン171.7部を1時間あたり78部の添加速度
で反応温度を130℃でオートクレーブ内の圧力を0.
3〜6.7kgf/cm2 に維持しながら2.2時間にわたっ
て導入した。酸化チレン導入後130℃で100分間熟
成反応を行ってから系を常温にもどすことにより、重合
生成物を得た。
【0023】得られた重合生成物を実施例1と同様にし
て精製してポリエステル(2)を得た。このポリエステ
ル(2)の収率を求めたところ93.0%であった。ま
た、GPC測定による数平均分子量は18900、DS
Cによる融点は99.4℃であった。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、生分解性を有するポリ
エステルを短い反応時間で高収率で合成することができ
る。本発明で得られるポリエステルは、比較的高分子量
で構造中にポリエーテル成分をほとんど有しない高融点
のものであるため、フィルムやシート等への成形加工が
容易となり、成形品としての耐久性にもすぐれている。
したがって、本発明で得られるポリエステルは、使い捨
ての包装材料や日用雑貨品等に有効に使用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水コハク酸を主成分とする環状酸無水
    物(A)と酸化エチレンを主成分とする環状エーテル
    (B)とを開環共重合してポリエステルを製造するに際
    し、重合触媒としてトリアルコキシアルミニウムを用い
    ることを特徴とするポリエステルの製造方法。
JP10074793A 1993-04-27 1993-04-27 ポリエステルの製造法 Pending JPH06306154A (ja)

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JP10074793A JPH06306154A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 ポリエステルの製造法
EP94303015A EP0622390B1 (en) 1993-04-27 1994-04-26 Process for producing polyester by ring-opening copolymerization
DE69421842T DE69421842T2 (de) 1993-04-27 1994-04-26 Verfahren zur Herstellung von Polyester durch Ringöffnungs-Copolymerisation
US08/233,649 US5391700A (en) 1993-04-27 1994-04-26 Process for producing polyester by ring-opening copolymerization

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0710685A2 (en) 1994-11-01 1996-05-08 Nippon Shokubai Co., Ltd. Process for producing aliphatic polyester
US8901272B2 (en) 2007-02-02 2014-12-02 Grupo Petrotemex, S.A. De C.V. Polyester polymers with low acetaldehyde generation rates and high vinyl ends concentration
US8987408B2 (en) 2005-06-16 2015-03-24 Grupo Petrotemex, S.A. De C.V. High intrinsic viscosity melt phase polyester polymers with acceptable acetaldehyde generation rates
US9267007B2 (en) 2005-09-16 2016-02-23 Grupo Petrotemex, S.A. De C.V. Method for addition of additives into a polymer melt
JP2018203988A (ja) * 2017-05-30 2018-12-27 三洋化成工業株式会社 環状化合物組成物及びその製造方法

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US9267007B2 (en) 2005-09-16 2016-02-23 Grupo Petrotemex, S.A. De C.V. Method for addition of additives into a polymer melt
US8901272B2 (en) 2007-02-02 2014-12-02 Grupo Petrotemex, S.A. De C.V. Polyester polymers with low acetaldehyde generation rates and high vinyl ends concentration
JP2018203988A (ja) * 2017-05-30 2018-12-27 三洋化成工業株式会社 環状化合物組成物及びその製造方法

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