JPH06303B2 - 分散処理システムを用いたジョブショップスケジューリング方法 - Google Patents

分散処理システムを用いたジョブショップスケジューリング方法

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JPH06303B2
JPH06303B2 JP12769183A JP12769183A JPH06303B2 JP H06303 B2 JPH06303 B2 JP H06303B2 JP 12769183 A JP12769183 A JP 12769183A JP 12769183 A JP12769183 A JP 12769183A JP H06303 B2 JPH06303 B2 JP H06303B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、分散処理端末を用いたジョブショップの作業
順序決定方法に係り、特に、生産変動に対応して、作業
順序変更をタイムリーに行なうことに好適なスケジュー
リング方法に関するものである。
〔発明の背景〕
従来のジョブショップスケジューリングは大型コンピュ
ータを用いて、各作業ステーションの作業日程を集中バ
ッチ的に立案していた。ところで実際の現場では、設備
の故障や特急作業の割込み等により変動しており、一
度、立案した計画を変動の都度メンテナンスする必要が
あるが、大型コンピュータを利用した集中バッチ方法で
あるためこれらの生産変動にすばやく対応できないとい
う欠点があった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記の大型コンピュータによるジョブ
ショップスケジューリングの欠点をなくし、製品の作業
の進度状況に即応して、各作業ステーションでの作業日
程をダイナミックに変更できるジョブショップスケジュ
ーリング方法を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明において、ジョブショップのスケジューリングと
は、各作業ステーションでの製品の作業順序を決定する
ことである。このとき、以下の2つの制約条件を考慮す
る必要がある。
(1)機械干渉の制約 1台の設備では、同時に2個以上の作業はできない。こ
れを機械干渉の制約と定義する。いま、p1個目の製品の
第q1工程目の作業をJ(p1,q1)と定義する。ある機械に
おいて、作業J(p1,q1)の作業がなされているとき、次
に行なう作業J(p2,q2)には次の関係がある。
s〔J(p3,q3)〕=Tf〔J(p1,q1)〕+t〔J(p2,q2)〕 ここで、 Ts〔J(p3,q3)〕:J(p3,q3)の着手可能時
刻 Tf〔J(p1,q1)〕:J(p1,q1)の完了時刻 t〔J(p2,q2)〕:J(p2,q2)の作業時間 を示す。
(2)先行関係の制約 製品pのq番目の作業は(q-1)番目の作業が完了してか
らでないと着手できない。これを作業の先行関係の制約
と定義する。この制約を次式で示す。
s〔J(p,q)〕≧Ts〔J(p,q−1)〕+t〔J(p,q−1)〕 ここで、 Ts〔J(p,q)〕:J(p,q)の着手可能時刻 t〔J(p,q)〕:J(p,q)の作業時間 を示す。
そこで、本発明は、複数の作業ステーションを経ながら
順次作業を進行させて、製品を処理するジョブショップ
の作業進行管理におけるスケジューリング方法におい
て、各作業ステーションに対応して設置され、作業者に
次に行うべき作業を指示する作業指示装置にて、各作業
指示装置に配分された各作業の干渉開始時刻と干渉時間
をそれぞれ算出して、その情報を、各作業指示装置を結
合する通信装置を介して、時間監視装置にて、各作業指
示装置より送られてくる各作業ステーションでの最早機
械干渉時刻からそのうちで最も早い最早機械干渉時刻を
有する作業ステーションを検出して、その作業ステーシ
ョンにおける作業の干渉をなくすように前記通信装置を
介して該当の作業指示装置に作業時間の修正を順次指示
し、各作業ステーションでの作業の作業開始時刻と順序
を該修正後の作業着手時刻の早い作業より逐次決定して
いく分散処理システムを用いたジョブショップスケジュ
ーリング方法に特徴を有する。
ここで、干渉とは、1台の機械について、同じ時刻に2
つ以上の作業がかかることをいう。干渉時刻とは干渉が
始まる時刻であり、干渉時間は干渉が始まってから終わ
るまでの時間幅を言う。最早機械干渉時刻とは、各機械
で生じる干渉時刻のうちで最も早い時刻をいう。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の1実施例を図を用いて詳細に説明する。
第1図は本発明が適用される分散処理システムの構成を
示すブロック図である。図において、各作業ステーショ
ンには、夫々のステーションに配分された複数の対象作
業間の機械干渉を取り除いて、作業順序を決定し、作業
者に指示する作業指示装置2−1,2−2,2−3,2
−4が夫々設置される。各作業指示装置2−1〜2−4
はローカルエリアネットワーク3及びデータ送受信コン
トローラ4−1〜4−5を通して、各作業ステーション
における最早機械干渉時刻を検出し、次に機械干渉を取
り除く作業指示端末を決定する時間監視装置1に接続さ
れる。なお、5−1及び5−2は終端抵抗を示す。ここ
で、時間監視装置1及び作業指示装置2−1〜2−4は
パーソナルコンピュータなどの処理装置で構成され、さ
らに各作業指示装置2−1〜2−4には指示内容を表示
するディスプレイが設置される。
第1図において、時間監視装置1は、図示されてない上
位システムからの作業データの受信とこのデータを各作
業指示装置2−1〜2−4に配分する送信機構を有す
る。この他、各作業指示装置2−1〜2−4より、各作
業ステーションでの最早の機械干渉時刻の報告を受け、
最早の機械干渉時刻をもつ作業ステーションを検出し、
該当の作業指示装置に機械干渉を取り除く指令を出す機
能を有する。さらに、常に、この最早の機械干渉時刻が
あらかじめ与えられたスケジュール期間を超えたかをチ
ェックし、スケジュールの終了を判定する機能を有す
る。
一方、作業指示装置2−1〜2−4は、時間監視装置1
より、対象となる作業データを受信するとともに、対象
作業の機械干渉時刻を検出し、時間監視装置1に送信す
る機能を有する。さらに、時間監視装置1より、機械干
渉を取り除く指令を受信した場合は、予じめ決められた
優先順位に従つて、機械干渉を取り除き、これによって
後倒しされる後工程の着手可能時刻を、該当の作業指示
装置に報告する機能を有する。これを受けた、作業指示
装置は、該当する作業の着手可能時刻を前述した先行関
係の制約より計算し、後工程の該当する作業指示装置に
報告する。以下、最終工程まで、この処理がくり返えさ
れる。また、作業の着手可能時刻が変更された作業指示
装置は最早の機械干渉時刻を再検出し、時間監視装置1
に報告する機能を有する。
次に、第2図に示される具体的な例題を用いて本発明の
処理動作を説明する。この例では、対象製品がP1〜P3の
3つで、対象作業ステーションがM1,M2,M3,M4の4つの
場合である。各製品P1〜P3には、製品が通る工程経路q1
1〜q14,q21〜q24,q31,q32および各作業ステーション
での使用設備M1〜M4、作業時間が与えられている。
この例題における処理の手順を第3図に示すフローチャ
ートに従って説明する。
(ステップ1); 第1図に示す時間監視装置1は、上位システムから第2
図に示すような作業データを受信すると、前述した対象
製品P1〜P3の作業の先行関係の制約のみを考慮して、作
業データ(製品番号、作業時間等)を各作業が行なわれ
る作業ステーション(使用設備M1〜M4)に接続した作業
指示装置2−1〜2−4にローカルエリアネットワーク
3を介して配分する。ここで、各作業が先行関係の制約
のみでM1〜M4に配分された場合の状態は第4図に示すよ
うになる。
(ステップ2); 作業が配分された各作業ステーションの作業指示装置2
−1〜2−4では、各ステーションでの最早機械干渉時
間を算出し、ローカルエリアネットワーク3を介して時
間監視装置1に報告する。第4図に、各作業ステーショ
ン(M1〜M4)での最早機械干渉時刻とその干渉時間幅を
示す。例えば、作業ステーションM1の使用設備は、製品
p1を0〜5の時間で、p2を8〜12,p3を6〜13の時間で
加工するように作業指示を受けるため、p2とp3の加工作
業が8〜12の時間で重複する。従って、この重複を避け
るため、対応する作業指示装置2−1では、各製品の作
業時間を比較し、最初に干渉の生ずる時刻(8)を算出す
ると共にその干渉の継続する時間幅(5)を算出(算出方
法はステップ7で述べる)して出力する。また、機械干
渉がない作業ステーション(例えば、M2)では最早機械
干渉時刻∞として報告する。
(ステップ3); 時間監視装置1では、作業指示装置2−1〜2−4から
報告された各作業ステーションM1〜M4の最早干渉時刻を
比較し、その中から、最も小さい値をもつ作業ステーシ
ョンを検出し、その作業ステーションに対して、機械干
渉を取り除くように指令を出す。この例では、使用設備
M3をもつ作業ステーションが検出されるので、対応する
作業指示装置2−3に指令を出す。
(ステップ4); 同時に、時間監視装置1では、検出した最早干渉時刻が
与えられたスケジュール期間を超えたかをチェックし、
超えた場合には、処理を終了する。
(ステップ5); 機械干渉を取除く指令を受けた作業ステーション(この
例では、M3)の作業指示装置2−3では、あらかじめ決
められた優先ルールに従って、、機械干渉を取り除く。
例えば、先入れ先出しのルールで、作業の優先ルールが
決められているとすれば、製品番号p2はp1より優先する
ので、機械干渉を取り除いた結果は、第5図(a)のM3の
ようになる。すなわち、0時刻から8時刻までは、製品
番号p2の作業q21を行ない、次に、8時刻から11時刻
までを製品番号p1の作業q13を行なうことになる。
(ステップ6); 作業ステーションM3では、機械干渉を取り除くために、
製品番号p1の作業q13を1時刻シフト(後倒し)したた
め、この作業の後工程の作業q14の着手可能時刻を1時
刻後倒しする必要がある。このため、作業ステーション
M3の作業指示装置2−3では、該当の作業ステーション
M4の作業指示装置2−4に、ローカルエリアネットワー
ク3を介して、製品番号p1の着手可能時刻の修正を要求
する。これを受けた作業ステーションM4の作業指示装
置2−4では、製品番号p1の作業q14の着手可能時刻を
10時刻から11時刻に修正する。
(ステップ7); 同時に、作業ステーションM4の作業指示装置2−4で
は、着手可能時刻を修正したことによって生じる新たな
最早機械干渉時刻と干渉幅を計算し、時間監視装置1に
報告する。この場合、M4におけるp1の作業時間が10〜17
から11〜18に修正されるため、p2との機械干渉は最早干
渉時刻において変化しないが、干渉時間幅は12〜18の6
に変更させられる。これは、先入れ先出しのルールによ
って、p2の作業はp1の作業終了後でないと着手できない
ためである。この結果を第5図(a)に示す。以下同様
に、ステップ3〜ステップ7を繰り返し、作業スケジュ
ールを更新し、最も小さい最早機械干渉時刻が予じめ与
えられたスケジュール期間を超えたかをチェックし、超
えた場合には処理を終了する。この経過を第5図(b),
(c)に示す。そして、第5図(c)に示す各製品毎の作業開
始時刻を夫々のステーションの作業指示装置2−1〜2
−4における表示部に表示し、作業者に指示する。
本装置群の起動は、新たな製品が上位システムより追加
されたり、各作業ステーションの作業実績が入力され
て、予定より作業が遅れたり進んだりすることにより、
機械干渉が発生する都度、行なわれる。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば、特急作業の割込
みや設備の故障等の生産変動に即応したスケジュール変
更がタイムリーに実現できる。このため、各作業ステー
ションでは、ショップ全体の進度状況に同期化した作業
進行が可能となるため、作業者または設備の遊休時間や
製品の納期の遅延を無くした生産活動を実現できる効果
がある。さらに、本方式では、大型計算機によらず、パ
ーソナルコンピュータ群のネットワーク構成により、リ
アルタイムスケジュールが実現できるため、経済性にも
すぐれている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用される分散処理システムの1例を
示すブロック構成図、第2図は各製品の作業工程と作業
時間の1例を示す図、第3図は本発明の処理手順の1実
施例を示すフローチャート、第4図は第2図における対
象製品の作業をすべての作業指示装置に配分したときの
作業指示装置と時間監視装置の状態を示した図、第5図
(a),(b)及び(c)は本発明による処理の途中経過の作業指
示装置と時間監視装置の状態を示した図である。 1…時間監視装置 2-1,2-2,2-3,2-4…作業指示装置 3…通信回路(ローカルエリアネットワーク) 4-1,4-2,4-3,4-4,4-5…データ送受信コントローラ 5-1,5-2…終端抵抗

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の作業ステーションを経ながら順次作
    業を進行させて、製品を処理するジョブショップの作業
    進行管理におけるスケジューリング方法において、 スケジューリングの管理を行う時間監視装置が、少なく
    とも作業対象製品番号、作業工程、使用設備、作業工程
    別作業所要時間よりなる作業データを入力して、該作業
    データの各作業対象製品の各作業工程の作業着手時刻を
    各作業工程の先行関係の制約から仮に決定したデータを
    加え、該作業データを使用設備ごとに仕分けして、該仕
    分けした作業データを該使用設備を備えた各作業ステー
    ションの作業指示装置へローカルエリアネットワークを
    介して配分を行い、 各作業指示装置は、それぞれが接続された作業ステーシ
    ョンにおいて行われる全ての作業工程の該仮の作業着手
    時刻と作業工程別作業時間を調べて、複数の作業工程の
    作業着手時刻から作業終了時刻までの作業時間の間に重
    複が起こるかを求め、最初に重複が起こる時刻を表す干
    渉時刻を上記時間監視装置に報告を行い、 時間監視装置は、最も早い干渉時刻を報告した作業指示
    装置に対して、作業工程の作業時間の重複を取り除く指
    令を発行し、 指令を受けた作業指示装置は、重複している複数の作業
    工程の中の1つの作業工程を決め、その他の作業工程の
    作業時間を重複が発生しない時刻まで後にずらす変更を
    行い、その変更を行った作業工程の次の作業工程がもし
    あれば、その作業工程を受け持つ作業ステーションの作
    業指示装置に、次の作業工程の作業時間を同様に変更す
    る指示を発行し、 変更指示を受けた作業指示装置は、該当する作業工程の
    作業時間を変更し、その変更を行った作業工程のさらに
    次の作業工程がもしあれば、その作業工程を受け持つ作
    業ステーションの作業指示装置に、次の作業工程の作業
    時間を同様に変更する指示を発行し、また、作業工程の
    作業時間を変更したことにより、自らが受け持つ作業工
    程の作業時間の間に新しい重複が生じた場合に、最初に
    重複が起こる時刻を表す干渉時刻を再度、上記時間監視
    装置に報告を行い、 以上の処理の繰り返しにより、少なくとも各作業工程の
    作業着手時刻よりなる作業スケジュールを更新し、時間
    監視装置が、最も早い干渉時刻が予め設定されたスケジ
    ュール期間を超えたことを確認して処理を終了するスケ
    ジューリング方法であり、 全装置群の起動は、新たな製品が投入されたり、各作業
    ステーションの作業実績が入力されて、予定より作業が
    遅れたり、進んだりすることにより、作業工程の作業時
    間に重複が発生する都度、行われ、各作業ステーション
    の作業指示装置の表示部に少なくとも各作業工程の作業
    着手時刻を表示して、作業者に指示を与えることを特徴
    とする分散処理システムを用いたジョブショップスケジ
    ューリング方法。
JP12769183A 1983-07-15 1983-07-15 分散処理システムを用いたジョブショップスケジューリング方法 Expired - Lifetime JPH06303B2 (ja)

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オートメーション,27〔11〕(1982)日刊工業新聞社P.69〜75

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