JPH06297023A - ローラガイドの圧延材誘導方法及びローラガイド装置 - Google Patents
ローラガイドの圧延材誘導方法及びローラガイド装置Info
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- JPH06297023A JPH06297023A JP11428593A JP11428593A JPH06297023A JP H06297023 A JPH06297023 A JP H06297023A JP 11428593 A JP11428593 A JP 11428593A JP 11428593 A JP11428593 A JP 11428593A JP H06297023 A JPH06297023 A JP H06297023A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 圧延材を最適なガイドローラの抱合力で圧延
機に誘導して、圧延材のスリ疵の発生を防ぎ、寸法精度
の高い圧延材の圧延を可能にする。 【構成】 圧延材Ｗがガイドローラ４に噛み込んでいる
間にガイドローラの回転数と直径とから求めたガイドロ
ーラの周速度Ｖと、ガイドローラに噛み込んでいる圧延
材の圧延速度Ｓとを求めて、圧延速度Ｓに対する周速度
Ｖを Ｓ≧Ｖ≧０．７ となるように液圧シリンダ６でガイドローラの圧延材の
抱合力を制御する圧延材誘導方法である。
機に誘導して、圧延材のスリ疵の発生を防ぎ、寸法精度
の高い圧延材の圧延を可能にする。 【構成】 圧延材Ｗがガイドローラ４に噛み込んでいる
間にガイドローラの回転数と直径とから求めたガイドロ
ーラの周速度Ｖと、ガイドローラに噛み込んでいる圧延
材の圧延速度Ｓとを求めて、圧延速度Ｓに対する周速度
Ｖを Ｓ≧Ｖ≧０．７ となるように液圧シリンダ６でガイドローラの圧延材の
抱合力を制御する圧延材誘導方法である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延材を最適なガイド
ローラの抱合力で圧延機に誘導案内できるローラガイド
の圧延材誘導方法及びローラガイド装置に関するもので
ある。
ローラの抱合力で圧延機に誘導案内できるローラガイド
の圧延材誘導方法及びローラガイド装置に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】圧延材を正確に誘導するためには、ガイ
ドローラで圧延材の先端部から後端部までを一定の抱合
力で抱合することが望ましい。しかしながら、周知のよ
うに圧延材の先端部から後端部までの寸法は一定ではな
く、一般に先端部と後端部が中間部分の寸法に比較して
太いことから、ガイドローラの間隔を圧延材の中間部分
の寸法に合わせて調整すると、圧延材先端部などの先太
部分がガイドローラに噛み込みにくいために、突掛けを
起こしたり、圧延材の先端部がガイドローラに衝突して
疵を付けるなどの問題がある。一方、圧延材先端部など
の先太部分がガイドローラ間を通過しやすいように、ガ
イドローラの間隔を中間部分の寸法に比べて広めに設定
すると、圧延材の先端部や後端部に比べて細い中間部分
ではガイドローラの圧延材抱合力が不足するから、圧延
材を正確に誘導することが難しくなり、圧延材のスリ疵
の発生や寸法不良の発生に伴なう寸法精度を低下させる
問題が生じる。
ドローラで圧延材の先端部から後端部までを一定の抱合
力で抱合することが望ましい。しかしながら、周知のよ
うに圧延材の先端部から後端部までの寸法は一定ではな
く、一般に先端部と後端部が中間部分の寸法に比較して
太いことから、ガイドローラの間隔を圧延材の中間部分
の寸法に合わせて調整すると、圧延材先端部などの先太
部分がガイドローラに噛み込みにくいために、突掛けを
起こしたり、圧延材の先端部がガイドローラに衝突して
疵を付けるなどの問題がある。一方、圧延材先端部など
の先太部分がガイドローラ間を通過しやすいように、ガ
イドローラの間隔を中間部分の寸法に比べて広めに設定
すると、圧延材の先端部や後端部に比べて細い中間部分
ではガイドローラの圧延材抱合力が不足するから、圧延
材を正確に誘導することが難しくなり、圧延材のスリ疵
の発生や寸法不良の発生に伴なう寸法精度を低下させる
問題が生じる。
【０００３】ガイドローラの回転不良を検知したり、ガ
イドローラの圧延材抱合力の不足を検知する技術とし
て、実開平４−１０８９０７号公報記載の圧延機ガイド
ローラの回転不良検知装置が提案されている。この装置
は、ローラガイドの圧延材の有無を検知する通材中信号
発生器とガイドローラの回転数検出センサとを設けて、
上記通材中信号発生器とガイドローラの回転数検出セン
サとにより圧延材がローラガイドを通過中にガイドロー
ラの回転数が低下すると、回転不良として警報を出し、
未然に圧延材のスリ疵や寸法不良の発生を防止しようと
するものである。
イドローラの圧延材抱合力の不足を検知する技術とし
て、実開平４−１０８９０７号公報記載の圧延機ガイド
ローラの回転不良検知装置が提案されている。この装置
は、ローラガイドの圧延材の有無を検知する通材中信号
発生器とガイドローラの回転数検出センサとを設けて、
上記通材中信号発生器とガイドローラの回転数検出セン
サとにより圧延材がローラガイドを通過中にガイドロー
ラの回転数が低下すると、回転不良として警報を出し、
未然に圧延材のスリ疵や寸法不良の発生を防止しようと
するものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、ベアリン
グが劣化したりなどしてガイドローラの回転不良やガイ
ドローラの圧延材抱合力が不足して、圧延材を正確に誘
導していない状態を検知することができるものの、実際
に圧延材の寸法変動に対してガイドローラの間隔を追従
させて、圧延材を正確に誘導し、最適な抱合力で案内し
て圧延材のスリ疵や寸法不良の発生を防止する技術的手
段について開示はされていない。本発明の目的は、圧延
材を最適なガイドローラの抱合力で圧延機に誘導するこ
とにある。本発明の他の目的は、圧延材のスリ疵の発生
を防ぎ、寸法精度の高い圧延材の圧延を可能にすること
にある。
グが劣化したりなどしてガイドローラの回転不良やガイ
ドローラの圧延材抱合力が不足して、圧延材を正確に誘
導していない状態を検知することができるものの、実際
に圧延材の寸法変動に対してガイドローラの間隔を追従
させて、圧延材を正確に誘導し、最適な抱合力で案内し
て圧延材のスリ疵や寸法不良の発生を防止する技術的手
段について開示はされていない。本発明の目的は、圧延
材を最適なガイドローラの抱合力で圧延機に誘導するこ
とにある。本発明の他の目的は、圧延材のスリ疵の発生
を防ぎ、寸法精度の高い圧延材の圧延を可能にすること
にある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】圧延材がガイドローラに
噛み込んでから尻抜けするまでの間は、ガイドローラの
周速度と圧延材の圧延速度とをパラメーターにして周速
度が圧延材の圧延速度に対して一定の範囲内になるよう
すれば、圧延材を最適なガイドローラの抱合力で圧延機
に誘導することができる。圧延材の圧延速度に対してガ
イドローラの周速度を一定の範囲内になるようするに
は、圧延ロールの回転数と直径から圧延材の圧延速度を
求め、ガイドローラの回転数と直径からガイドローラの
周速度を求めて比較し、ガイドローラの圧延材抱合力を
調整して圧延速度に対するガイドローラの周速度が常に
一定の範囲になるように調整すればよい。
噛み込んでから尻抜けするまでの間は、ガイドローラの
周速度と圧延材の圧延速度とをパラメーターにして周速
度が圧延材の圧延速度に対して一定の範囲内になるよう
すれば、圧延材を最適なガイドローラの抱合力で圧延機
に誘導することができる。圧延材の圧延速度に対してガ
イドローラの周速度を一定の範囲内になるようするに
は、圧延ロールの回転数と直径から圧延材の圧延速度を
求め、ガイドローラの回転数と直径からガイドローラの
周速度を求めて比較し、ガイドローラの圧延材抱合力を
調整して圧延速度に対するガイドローラの周速度が常に
一定の範囲になるように調整すればよい。
【０００６】このことから、本発明の圧延材誘導方法
は、圧延材がローラガイドのガイドローラに噛み込んで
から尻抜けするまでの間は、圧延材の圧延速度Ｓ（ｍ／
秒）と、上記圧延材を案内するガイドローラの周速度Ｖ
（ｍ／秒）の関係が、 Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるように圧延速度Ｓとガイドローラの周速度Ｖをパ
ラメーターにしてガイドローラの圧延材抱合力を制御
し、ガイドローラの最適な抱合力で圧延材を圧延ロール
に案内するものである。圧延材の圧延速度Ｓは、圧延ロ
ールの直径と回転数とから求めるものである。ガイドロ
ーラの周速度Ｖ（ｍ／秒）は、ガイドローラの直径と回
転数とから求めるものである。
は、圧延材がローラガイドのガイドローラに噛み込んで
から尻抜けするまでの間は、圧延材の圧延速度Ｓ（ｍ／
秒）と、上記圧延材を案内するガイドローラの周速度Ｖ
（ｍ／秒）の関係が、 Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるように圧延速度Ｓとガイドローラの周速度Ｖをパ
ラメーターにしてガイドローラの圧延材抱合力を制御
し、ガイドローラの最適な抱合力で圧延材を圧延ロール
に案内するものである。圧延材の圧延速度Ｓは、圧延ロ
ールの直径と回転数とから求めるものである。ガイドロ
ーラの周速度Ｖ（ｍ／秒）は、ガイドローラの直径と回
転数とから求めるものである。
【０００７】本発明のローラガイド装置は、ローラホル
ダに回転自在に支持されているガイドローラと、ガイド
ローラの圧延材抱合力を調整するための流体圧シリンダ
と、上記ガイドローラの回転数を計測するための計測装
置と、圧延材の圧延速度Ｓ（ｍ／秒）と上記ガイドロー
ラの周速度Ｖ（ｍ／秒）とをパラメーターとして比較演
算する制御装置とを具備しているものである。上記制御
装置は、上記圧延材の圧延速度Ｓと上記ガイドローラの
周速度Ｖとの関係が Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるように流体圧シリンダを制御可能のものである。
ダに回転自在に支持されているガイドローラと、ガイド
ローラの圧延材抱合力を調整するための流体圧シリンダ
と、上記ガイドローラの回転数を計測するための計測装
置と、圧延材の圧延速度Ｓ（ｍ／秒）と上記ガイドロー
ラの周速度Ｖ（ｍ／秒）とをパラメーターとして比較演
算する制御装置とを具備しているものである。上記制御
装置は、上記圧延材の圧延速度Ｓと上記ガイドローラの
周速度Ｖとの関係が Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるように流体圧シリンダを制御可能のものである。
【０００８】
【作用】ローラガイド装置において、ガイドローラの周
速度Ｖを増加させる場合には、流体圧シリンダの流体圧
力を上昇させて、ガイドローラの圧延材抱合力を強めて
ガイドローラの回転数を増加させる。またガイドローラ
の周速度Ｖを減少させる場合には、流体圧シリンダの流
体圧力を下降させて、ガイドローラの圧延材抱合力を弱
めてガイドローラの回転数を減少させる。圧延材の誘導
に際しては、ガイドローラの間隔を圧延材先端部の寸法
と同一もしくは僅かに広げて待機させておき、例えば圧
延材検出器で圧延材がガイドローラに噛み込むことを検
出したら、流体圧シリンダに流体圧力を加えてガイドロ
ーラの間隔を待機位置から狭めてガイドローラで圧延材
を抱合し、圧延速度に対するガイドローラの周速度が上
記の関係式が成立するように制御装置で流体圧シリンダ
の流体圧力を調整する。圧延材抱合力が不足している場
合には、ガイドローラの圧延材抱合力が低下してガイド
ローラの回転数が下がり周速度が低下するから、流体圧
シリンダの流体圧力を上昇させ圧延材の抱合力を高めて
圧延材を圧延ロールに案内する。
速度Ｖを増加させる場合には、流体圧シリンダの流体圧
力を上昇させて、ガイドローラの圧延材抱合力を強めて
ガイドローラの回転数を増加させる。またガイドローラ
の周速度Ｖを減少させる場合には、流体圧シリンダの流
体圧力を下降させて、ガイドローラの圧延材抱合力を弱
めてガイドローラの回転数を減少させる。圧延材の誘導
に際しては、ガイドローラの間隔を圧延材先端部の寸法
と同一もしくは僅かに広げて待機させておき、例えば圧
延材検出器で圧延材がガイドローラに噛み込むことを検
出したら、流体圧シリンダに流体圧力を加えてガイドロ
ーラの間隔を待機位置から狭めてガイドローラで圧延材
を抱合し、圧延速度に対するガイドローラの周速度が上
記の関係式が成立するように制御装置で流体圧シリンダ
の流体圧力を調整する。圧延材抱合力が不足している場
合には、ガイドローラの圧延材抱合力が低下してガイド
ローラの回転数が下がり周速度が低下するから、流体圧
シリンダの流体圧力を上昇させ圧延材の抱合力を高めて
圧延材を圧延ロールに案内する。
【０００９】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、本発明のローラガイドの圧延材誘導方法の実施例
を説明する。図１及び図２に示す一対のローラホルダ２
に対向して配置してあるガイドローラ４の両方若しくは
一方から検出した回転数と予め測定してあるガイドロー
ラの直径とからガイドローラの周速度Ｖ（ｍ／秒）を求
め、圧延機の圧延ロール１１の回転数と予め計測してあ
る圧延ロールの直径とから求めた圧延材Ｗの圧延速度Ｓ
（ｍ／秒）を比較演算することにより、ガイドローラの
周速度Ｖと圧延速度Ｓの関係が、 Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるようにガイドローラの圧延材抱合力を制御して常
に最適な圧延材抱合力で圧延材を圧延ロール１１に案内
するものである。圧延材Ｗの先端部がガイドローラ４を
通過してこの先端部に比べて寸法が小さい圧延材の中間
部分がガイドローラに噛み込むと、ガイドローラと圧延
材との接触圧力が低下してガイドローラにスリップまた
は圧延材との非接触状態が発生してガイドローラの回転
数が低下し、圧延速度Ｓに対するガイドローラ４の周速
度Ｖが所定の値以下になった場合には、ガイドローラの
周速度が所定の範囲内すなわち、Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓに収
まるようにガイドローラの周速度Ｖを増加させることに
より、ガイドローラによる常に最適な圧延材抱合力で圧
延材を抱合し正確に圧延ロール１１に案内する。
まず、本発明のローラガイドの圧延材誘導方法の実施例
を説明する。図１及び図２に示す一対のローラホルダ２
に対向して配置してあるガイドローラ４の両方若しくは
一方から検出した回転数と予め測定してあるガイドロー
ラの直径とからガイドローラの周速度Ｖ（ｍ／秒）を求
め、圧延機の圧延ロール１１の回転数と予め計測してあ
る圧延ロールの直径とから求めた圧延材Ｗの圧延速度Ｓ
（ｍ／秒）を比較演算することにより、ガイドローラの
周速度Ｖと圧延速度Ｓの関係が、 Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるようにガイドローラの圧延材抱合力を制御して常
に最適な圧延材抱合力で圧延材を圧延ロール１１に案内
するものである。圧延材Ｗの先端部がガイドローラ４を
通過してこの先端部に比べて寸法が小さい圧延材の中間
部分がガイドローラに噛み込むと、ガイドローラと圧延
材との接触圧力が低下してガイドローラにスリップまた
は圧延材との非接触状態が発生してガイドローラの回転
数が低下し、圧延速度Ｓに対するガイドローラ４の周速
度Ｖが所定の値以下になった場合には、ガイドローラの
周速度が所定の範囲内すなわち、Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓに収
まるようにガイドローラの周速度Ｖを増加させることに
より、ガイドローラによる常に最適な圧延材抱合力で圧
延材を抱合し正確に圧延ロール１１に案内する。
【００１０】次に、本発明のローラガイド装置の実施例
を説明する。図１及び図２に示すように、ガイドボック
ス１に一対のローラホルダ２を支点ピン３で開閉可能に
設けてある。支点ピン３を挟んでローラホルダ２の前部
（図１右側）にはガイドローラ４を設けると共にガイド
ローラ４の回転数を計測するための計測装置である回転
センサ５を設けてある。そしてローラホルダ２の後部
（図１左側）に液圧シリンダ６を配置してあり、この液
圧シリンダのラム６ａにローラホルダ２の後端部をばね
７のばね力を利用して常に当接させてある。液圧シリン
ダ６は、ラム６ａの伸縮動作によりガイドローラ４の間
隔を調整可能であり、このために圧延材抱合力が調整さ
れる。換言すれば、ガイドローラ４の圧延材抱合力の制
御は、液圧シリンシダ６のラム６ａの伸縮によりローラ
ホルダ２を開閉させてガイドローラ４の間隔を調整する
ことにより行われる。液圧シリンダ６に加える液圧力は
図３に示す圧力センサ９で検出される。圧力センサ９
は、液圧シリンシダ６の液圧力を制御する制御装置１０
に電気的に接続されている。制御装置１０（図３）によ
る液圧シリンダ６の制御方法は、圧延材Ｗの圧延速度Ｓ
と、ガイドローラの周速度Ｖとをパラメーターとして比
較演算し、その演算結果に応じて液圧シリンダに加える
液圧力を調整するものである。圧延材Ｗの圧延速度Ｓ
は、圧延ロールの直径と回転数から求める。ガイドロー
ラの周速度Ｖは、回転センサ５で計測したガイドローラ
の回転数と予め計測してあるガイドローラの直径とから
求める。制御装置１０は、圧延材の圧延速度Ｓとガイド
ローラの周速度Ｖとの関係が Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるように液体圧シリンダ６の液圧力を制御可能であ
る。図１において、８は圧延材の接近を検知する圧延材
検出器である。図３において、１２は電線、１３は液圧
配管をそれぞれ示す。
を説明する。図１及び図２に示すように、ガイドボック
ス１に一対のローラホルダ２を支点ピン３で開閉可能に
設けてある。支点ピン３を挟んでローラホルダ２の前部
（図１右側）にはガイドローラ４を設けると共にガイド
ローラ４の回転数を計測するための計測装置である回転
センサ５を設けてある。そしてローラホルダ２の後部
（図１左側）に液圧シリンダ６を配置してあり、この液
圧シリンダのラム６ａにローラホルダ２の後端部をばね
７のばね力を利用して常に当接させてある。液圧シリン
ダ６は、ラム６ａの伸縮動作によりガイドローラ４の間
隔を調整可能であり、このために圧延材抱合力が調整さ
れる。換言すれば、ガイドローラ４の圧延材抱合力の制
御は、液圧シリンシダ６のラム６ａの伸縮によりローラ
ホルダ２を開閉させてガイドローラ４の間隔を調整する
ことにより行われる。液圧シリンダ６に加える液圧力は
図３に示す圧力センサ９で検出される。圧力センサ９
は、液圧シリンシダ６の液圧力を制御する制御装置１０
に電気的に接続されている。制御装置１０（図３）によ
る液圧シリンダ６の制御方法は、圧延材Ｗの圧延速度Ｓ
と、ガイドローラの周速度Ｖとをパラメーターとして比
較演算し、その演算結果に応じて液圧シリンダに加える
液圧力を調整するものである。圧延材Ｗの圧延速度Ｓ
は、圧延ロールの直径と回転数から求める。ガイドロー
ラの周速度Ｖは、回転センサ５で計測したガイドローラ
の回転数と予め計測してあるガイドローラの直径とから
求める。制御装置１０は、圧延材の圧延速度Ｓとガイド
ローラの周速度Ｖとの関係が Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるように液体圧シリンダ６の液圧力を制御可能であ
る。図１において、８は圧延材の接近を検知する圧延材
検出器である。図３において、１２は電線、１３は液圧
配管をそれぞれ示す。
【００１１】上例のローラガイド装置による圧延材の誘
導方法を説明する。圧延材Ｗがガイドローラ４に噛み込
む前は、ガイドローラの間隔を圧延材の先端部の寸法と
同一か僅かに広く設定しておいて、圧延材がガイドロー
ラ４に噛み込むタイミングを前段の圧延機の圧延速度と
圧延検出器８の検出信号とを用いて計算し、圧延材がガ
イドローラに噛み込んだ瞬間に液圧シリンダ６に所要の
液圧力を加えてラム６ａを介してローラホルダ２の後部
を押し広げ、圧延材を所要のガイドローラ４の抱合力で
抱合して圧延ロール１１に案内する。圧延材Ｗの先端部
がガイドローラ４を通過して、先端部に比べて寸法が小
さい中間部分がガイドローラ４に噛み込むと、ガイドロ
ーラと圧延材との接触圧力が低下してガイドローラ４に
スリップまたは圧延材との非接触状態が発生してガイド
ローラの回転数が低下し、圧延材Ｗの圧延速度Ｓに対す
るガイドローラ４の周速度Ｖが所定の値以下になった場
合には、ガイドローラ４の周速度が所定の範囲内に収ま
るように液圧シリンダ６に加える液圧力を上昇させガイ
ドローラ４の周速度Ｖを増加させることにより、常に最
適な圧延材抱合力で抱合し正確に圧延ロール１１に案内
する。
導方法を説明する。圧延材Ｗがガイドローラ４に噛み込
む前は、ガイドローラの間隔を圧延材の先端部の寸法と
同一か僅かに広く設定しておいて、圧延材がガイドロー
ラ４に噛み込むタイミングを前段の圧延機の圧延速度と
圧延検出器８の検出信号とを用いて計算し、圧延材がガ
イドローラに噛み込んだ瞬間に液圧シリンダ６に所要の
液圧力を加えてラム６ａを介してローラホルダ２の後部
を押し広げ、圧延材を所要のガイドローラ４の抱合力で
抱合して圧延ロール１１に案内する。圧延材Ｗの先端部
がガイドローラ４を通過して、先端部に比べて寸法が小
さい中間部分がガイドローラ４に噛み込むと、ガイドロ
ーラと圧延材との接触圧力が低下してガイドローラ４に
スリップまたは圧延材との非接触状態が発生してガイド
ローラの回転数が低下し、圧延材Ｗの圧延速度Ｓに対す
るガイドローラ４の周速度Ｖが所定の値以下になった場
合には、ガイドローラ４の周速度が所定の範囲内に収ま
るように液圧シリンダ６に加える液圧力を上昇させガイ
ドローラ４の周速度Ｖを増加させることにより、常に最
適な圧延材抱合力で抱合し正確に圧延ロール１１に案内
する。
【００１２】上例のローラガイド装置において、液圧シ
リンダ６に加える液圧力を圧力センサ９で検出して制御
装置１０に液圧力に対するガイドローラ４の周速度を記
憶させておいて、ガイドローラのベアリングの機能が低
下してきて、ベアリングが正常に機能している時の液圧
シリンダに加える液圧力とガイドローラの周速度との関
係に比べてガイドローラの周速度が一定の値以下になれ
ば、ガイドローラのベアリング交換が必要なことやベア
リングの異常により回転不良が発生していることを判定
できるから、ガイドローラの回転不良によるスリ疵の発
生等を防止することができる。また、上例のローラガイ
ド装置において、ローラガイドの分解整備が完了して圧
延ラインに組み込んで運転を開始した直後のガイドロー
ラ４の周速度に対する液圧シリンダ６に加える液圧力を
記録しておき、この液圧力と、ローラガイドの使用時間
が長くなり分解整備が必要な時期が迫ってガイドローラ
の回転がスムーズでなくなった時点のガイドローラの周
速度に対する液圧シリンダに加える液圧力とを比較すれ
ば、ローラガイドの分解整備が必要な時期の決定やベア
リングの異常発生によるガイドローラの回転不良を検出
することができる。
リンダ６に加える液圧力を圧力センサ９で検出して制御
装置１０に液圧力に対するガイドローラ４の周速度を記
憶させておいて、ガイドローラのベアリングの機能が低
下してきて、ベアリングが正常に機能している時の液圧
シリンダに加える液圧力とガイドローラの周速度との関
係に比べてガイドローラの周速度が一定の値以下になれ
ば、ガイドローラのベアリング交換が必要なことやベア
リングの異常により回転不良が発生していることを判定
できるから、ガイドローラの回転不良によるスリ疵の発
生等を防止することができる。また、上例のローラガイ
ド装置において、ローラガイドの分解整備が完了して圧
延ラインに組み込んで運転を開始した直後のガイドロー
ラ４の周速度に対する液圧シリンダ６に加える液圧力を
記録しておき、この液圧力と、ローラガイドの使用時間
が長くなり分解整備が必要な時期が迫ってガイドローラ
の回転がスムーズでなくなった時点のガイドローラの周
速度に対する液圧シリンダに加える液圧力とを比較すれ
ば、ローラガイドの分解整備が必要な時期の決定やベア
リングの異常発生によるガイドローラの回転不良を検出
することができる。
【００１３】上例のローラガイド装置による誘導方法で
は、圧延材の圧延速度Ｓとガイドローラ周速度Ｖと液圧
シリンダ６の液圧力とをパラメーターにして、ガイドロ
ーラの回転不良を検出することも可能になるので、ガイ
ドローラの回転不良に起因する圧延材のスリ疵も防止可
能になる。
は、圧延材の圧延速度Ｓとガイドローラ周速度Ｖと液圧
シリンダ６の液圧力とをパラメーターにして、ガイドロ
ーラの回転不良を検出することも可能になるので、ガイ
ドローラの回転不良に起因する圧延材のスリ疵も防止可
能になる。
【００１４】ローラガイドの上流側にルーパーを配置し
てある場合などのように圧延材の振動が非常に大きい場
合には、ガイドローラを前後に二対配置して前段の一対
のガイドローラの間隔を圧延材に対して広めに設定して
圧延材の振動を制止させ、後段の一対のガイドローラの
間隔を圧延材とほぼ同一に設定してこのガイドローラで
圧延材を正確に圧延ロールに案内するように構成してあ
るガイドローラ装置では、前段のガイドローラに圧延材
が常時接触しないことから圧延速度Ｓとガイドローラの
周速度Ｖの関係が、 Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ の範囲になるようにすることにより、最適なガイドロー
ラの圧延材抱合力で案内することができる。
てある場合などのように圧延材の振動が非常に大きい場
合には、ガイドローラを前後に二対配置して前段の一対
のガイドローラの間隔を圧延材に対して広めに設定して
圧延材の振動を制止させ、後段の一対のガイドローラの
間隔を圧延材とほぼ同一に設定してこのガイドローラで
圧延材を正確に圧延ロールに案内するように構成してあ
るガイドローラ装置では、前段のガイドローラに圧延材
が常時接触しないことから圧延速度Ｓとガイドローラの
周速度Ｖの関係が、 Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ の範囲になるようにすることにより、最適なガイドロー
ラの圧延材抱合力で案内することができる。
【００１５】流体圧シリンダは油圧シリンダのような液
圧シリンダに限られず、空圧シリンダなどであってもよ
い。
圧シリンダに限られず、空圧シリンダなどであってもよ
い。
【００１６】
【発明の効果】本発明に係る圧延材誘導方法は、ローラ
ガイドを通過する圧延材の圧延速度とガイドローラの周
速度をパラメーターにして周速度が圧延材の圧延速度に
対して所定の範囲内になるように圧延材抱合力を調整す
るものであるから、圧延材を常に最適なガイドローラの
圧延材抱合力で案内することができ、このため寸法精度
の高い圧延材を圧延可能になる。本発明に係るローラガ
イド装置は、ガイドローラの圧延材抱合力を制御装置で
制御される流体圧シリンダで調整して圧延材の圧延速度
に対するガイドローラの周速度を所定の範囲内になるよ
うにできるので、圧延材を常に最適なガイドローラの圧
延材抱合力で案内することができ、このため寸法精度の
高い圧延材を圧延可能になる。
ガイドを通過する圧延材の圧延速度とガイドローラの周
速度をパラメーターにして周速度が圧延材の圧延速度に
対して所定の範囲内になるように圧延材抱合力を調整す
るものであるから、圧延材を常に最適なガイドローラの
圧延材抱合力で案内することができ、このため寸法精度
の高い圧延材を圧延可能になる。本発明に係るローラガ
イド装置は、ガイドローラの圧延材抱合力を制御装置で
制御される流体圧シリンダで調整して圧延材の圧延速度
に対するガイドローラの周速度を所定の範囲内になるよ
うにできるので、圧延材を常に最適なガイドローラの圧
延材抱合力で案内することができ、このため寸法精度の
高い圧延材を圧延可能になる。
【図１】この発明に係るローラガイド装置の一実施例を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図２】この発明に係るローラガイド装置の一実施例の
使用状態を示す正面図である。
使用状態を示す正面図である。
【図３】この発明に係るローラガイド装置を示す概略基
本構成図である。
本構成図である。
１ ガイドボックス ２ ローラホルダ ３ 支点ピン ４ ガイドローラ ５ 計測装置（回転センサ） ６ 流体圧シリンダ（液圧シリンダ） ８ 圧延材検出器 ９ 圧力センサ １０ 制御装置 １１ 圧延ロール Ｗ 圧延材
Claims (2)
- 【請求項１】 圧延材がローラガイドのガイドローラに
噛み込んでから尻抜けするまでの間は、圧延ロールの直
径と回転数とから求めた圧延材の圧延速度Ｓ（ｍ／秒）
と、上記ガイドローラの直径と回転数とから求めたガイ
ドローラの周速度Ｖ（ｍ／秒）との関係が、 Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるようにガイドローラの圧延材抱合力を制御するこ
とを特徴とするローラガイドの圧延材誘導方法。 - 【請求項２】 ローラホルダに回転自在に支持されてい
るガイドローラと、ガイドローラの圧延材抱合力を調整
するための流体圧シリンダと、上記ガイドローラの回転
数を計測するための計測装置と、圧延材の圧延速度Ｓ
（ｍ／秒）とガイドローラの周速度Ｖ（ｍ／秒）とをパ
ラメーターとして比較演算する制御装置とを具備してお
り、 上記制御装置は、上記圧延材の圧延速度Ｓと上記ガイド
ローラの周速度Ｖとの関係が Ｓ≧Ｖ≧０．７Ｓ となるように流体圧シリンダを制御可能のものであり、 上記圧延速度Ｓは、圧延ロールの直径と回転数とから求
めるものであり、 上記周速度Ｖは、ガイドローラの直径と回転数とから求
めるものであることを特徴とするローラガイド装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5114285A JPH0771687B2 (ja) | 1993-04-19 | 1993-04-19 | ローラガイドの圧延材誘導方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5114285A JPH0771687B2 (ja) | 1993-04-19 | 1993-04-19 | ローラガイドの圧延材誘導方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06297023A true JPH06297023A (ja) | 1994-10-25 |
| JPH0771687B2 JPH0771687B2 (ja) | 1995-08-02 |
Family
ID=14634021
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5114285A Expired - Fee Related JPH0771687B2 (ja) | 1993-04-19 | 1993-04-19 | ローラガイドの圧延材誘導方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0771687B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0740967A1 (en) * | 1995-05-04 | 1996-11-06 | DANIELI & C. OFFICINE MECCANICHE S.p.A. | Method for the automatic adjustment of the rolls to guide rolled stock and relative device |
| JP2009248134A (ja) * | 2008-04-07 | 2009-10-29 | Daido Steel Co Ltd | 側圧検出装置 |
| CN102497943A (zh) * | 2009-09-12 | 2012-06-13 | Sms西马格股份公司 | 用于带轧制设备的导向装置 |
| JP2017538584A (ja) * | 2014-12-18 | 2017-12-28 | モルゴールシャマール アーベー | ローラガイド及び素材をガイドする方法 |
| JP2020151749A (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | 寿産業株式会社 | 圧延材の誘導方法及び誘導装置 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0531523A (ja) * | 1991-07-26 | 1993-02-09 | Aichi Steel Works Ltd | ロ−ラ回転数・間隙測定可能な圧延機用ロ−ラガイド装置 |
-
1993
- 1993-04-19 JP JP5114285A patent/JPH0771687B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0531523A (ja) * | 1991-07-26 | 1993-02-09 | Aichi Steel Works Ltd | ロ−ラ回転数・間隙測定可能な圧延機用ロ−ラガイド装置 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0740967A1 (en) * | 1995-05-04 | 1996-11-06 | DANIELI & C. OFFICINE MECCANICHE S.p.A. | Method for the automatic adjustment of the rolls to guide rolled stock and relative device |
| JP2009248134A (ja) * | 2008-04-07 | 2009-10-29 | Daido Steel Co Ltd | 側圧検出装置 |
| CN102497943A (zh) * | 2009-09-12 | 2012-06-13 | Sms西马格股份公司 | 用于带轧制设备的导向装置 |
| JP2017538584A (ja) * | 2014-12-18 | 2017-12-28 | モルゴールシャマール アーベー | ローラガイド及び素材をガイドする方法 |
| JP2020151749A (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | 寿産業株式会社 | 圧延材の誘導方法及び誘導装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0771687B2 (ja) | 1995-08-02 |
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|---|---|---|---|
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