JPH06294098A - 艶消し印刷用塗工紙 - Google Patents

艶消し印刷用塗工紙

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JPH06294098A
JPH06294098A JP7798193A JP7798193A JPH06294098A JP H06294098 A JPH06294098 A JP H06294098A JP 7798193 A JP7798193 A JP 7798193A JP 7798193 A JP7798193 A JP 7798193A JP H06294098 A JPH06294098 A JP H06294098A
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JP
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calcium carbonate
paper
coated paper
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formula
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JP7798193A
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English (en)
Inventor
Shunsuke Takahashi
俊介 高橋
Kunio Suzuki
邦夫 鈴木
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れたオフセット印刷適性、特に高い印刷光
沢を持ち、更に良好な着肉性を持つ艶消し印刷用塗工紙
を得ること。 【構成】 紡錘形軽質炭酸カルシウム及び重質炭酸カル
シウムを湿式混合粉砕処理を施した顔料を含む塗被組成
物を紙基材上に塗抹した後、乾燥させ、直ちにショアー
D硬度75以上の樹脂カバー弾性ロールを持つソフトカ
レンダー処理を施して製造する艶消し印刷用塗工紙で、
望ましくは混合粉砕物の平均粒子径が1.0μm以上、
3.5μm以下であり、混合粉砕物中の軽質炭酸カルシ
ウム比率が0.2以上、0.7以下である様な艶消し印
刷用塗工紙。 【効果】 十分に低い白紙光沢でありながら、高い印刷
光沢で良好な着肉性を示す艶消し印刷用塗工紙を優れた
操業性のもとに得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な艶消し印刷塗工紙
に関するものである。本発明に係る艶消し印刷塗工紙
は、十分に低い白紙光沢を持つにも拘らず、優れたオフ
セット印刷適性、特に高い印刷光沢を持ち、更に良好な
着肉性を持つ印刷塗工紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷物のビジュアル化の進展に伴
い、文字が読み易く、カラー画像の再現性が良く、画質
が良い艶消し塗工紙に対する需要が著しく増大してい
る。艶消し塗工紙は白紙面の光沢が低く、余分な直接反
射光がなく、しかも印刷面の光沢が高い事が望ましい。
更に、オフセット印刷における高速化が進みそれに耐え
得る、インキの均一な着肉性が塗工紙に要求されている
が、艶消し塗工紙においては白紙面の平滑性がグロス物
塗工紙より劣る為、着肉性が不均一に成り易く、画質が
著しく低下する。この為、艶消し塗工紙には特に良好な
着肉均一性が要求されている。
【0003】これらの要求に対して、一般的に、例え
ば、特開平2−26998号公報や特開平3−6969
3号公報に示される様に乾式粉砕重質炭酸カルシウム等
を主な顔料として塗被組成物を構成し、スーパーカレン
ダーで平滑化処理を行った際に、白紙光沢が上昇するの
を防ぎ、スーパーカレンダー処理で比較的高い平滑性を
得てインキ着肉性を確保する方法が取られる。しかしな
がら、乾式粉砕重質炭酸カルシウムを用いた場合、白紙
光沢が低くなる替わりに印刷光沢も低下する。叉、カオ
リンを主たる顔料とする塗被組成物を塗抹乾燥した後、
仕上げ平滑化過程において、軽度のカレンダー処理を施
す事により、比較的低い白紙光沢を得ると共に、比較的
高い印刷光沢をえる方法も知られている。しかしなが
ら、この方法で作成した艶消し塗工紙は十分に低い白紙
光沢が得難いと共に、十分に良好な平滑度を得難い為、
均一なインキ着肉性を得難い欠点を持つ。
【0004】叉、軽カレンダー処理をソフトカレンダー
で行うことで低い白紙光沢と良好な平滑性を得る方法も
取られている。ソフトカレンダーについては紙パルプ技
術タイムス昭和62年8月号31ページに詳細な説明が
あるが、2〜6ニップとスーパーカレンダーに比較して
少ないニップ数であり、剛性ロールはチルドロール、鍛
造鋼鉄ロール等からなり、加熱機構を持ち、100℃を
超える高温でも紙匹を処理できる装置である。又、弾性
ロールは硬質の鉄芯が合成樹脂または合成ゴム(ショア
ーD硬度で60−97度)の中でも高ニップ圧下で耐熱
性、耐摩耗性に優れ、傷がつき難い特別な素材で薄く覆
われている。この為、ニップ幅は狭くなる。
【0005】スーパーカレンダーに於いては、ソフトカ
レンダーに比較して広いニップ幅と多数のニップ数(8
〜14ニップ)を通過することに依って、紙の密度は急
激に高くなり、白紙光沢も上昇するので艶消し塗工紙の
仕上げには適さない。不透明度と剛直度が共に損なわれ
る。このためこの仕上げの方法の適用はマット仕上げ等
比較的ロールに負荷のかからないものが主流である。例
えば、特開平1−221593号公報に示される様に、
金属蒸着紙の下塗り塗工層表面の平滑化を目指すのみで
あり、特開平1−221596号公報は放射線硬化型の
モノマー及び/叉はオリゴマーを含む塗被組成物に放射
線硬化処理を施す際の併用処理として熱カレンダー処理
を行なっている。ソフトカレンダーはスーパーカレンダ
ーと異なり、弾性ロールの弾性層が薄く、弾性ロール被
覆材が非常に硬質である為、ニップの通過時間は非常に
短いものである。ソフトカレンダー処理で艶消し塗工紙
を製造する場合、白紙光沢が出難い処理である為、塗被
組成物はカオリン、等を多く含む光沢が出易い配合とし
ておかないと印刷光沢が低下してしまう。十分な印刷光
沢を得ようとすると、白紙光沢が出てしまい艶消し塗工
紙としての要求を満たせない。叉、印刷工程等でロール
等で擦られると、光沢のある欠点部を生じてしまう傾向
がある。更に、特開平1−260094号公報に示され
る様に、粗面ロールで処理する事に依り、高い印刷適性
を得る方法もある。しかしながら、この方法の場合、平
滑性は抑えられる為、着肉性が悪化することがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明の目的は高いオフセット印刷適性、特に高い印刷光
沢を示しつつ、良好なインキ着肉性を有する低白紙光沢
の艶消し塗工紙を得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の艶消し印刷用塗
工紙は紡錘形軽質炭酸カルシウム及び重質炭酸カルシウ
ムを湿式混合粉砕処理を施した顔料を含む塗被組成物を
紙基材上に塗抹した後、乾燥させ、直ちにショアーD硬
度75以上の樹脂カバー弾性ロールを持つソフトカレン
ダー処理を施して製造したものであることを特徴とす
る。
【0008】又、湿式粉砕前の紡錘形軽質炭酸カルシウ
ムの平均粒径(Dpμm)と重質炭酸カルシウムの平均
粒径(Dgμm)の比(R=Dp/Dg)と混合粉砕物
中の軽質炭酸カルシウムの重量比(P)が数5(数式
1)及び数6(数式2)の二条件を満たし、混合粉砕物
の平均粒径が1.0μm以上、3.5μm以下であるこ
とに依り更に望ましい結果を得ることができる。
【0009】
【数5】0.2≦P≦0.7 (数式1)
【0010】
【数6】0.25P≦R≦2.0P (数式2)
【0011】更にソフトカレンダー処理において、数7
(数式3)で規定されるL値が0.0010以下である
ことにより一層好ましいを得ることができる。
【0012】
【数7】 L={K・D0・DB・PL0.333/V{(D0+DB)・(1.48exp(0.11SD))}0.333 (数式3) ※但し D0:弾性ロール外径(cm) DB:剛性ロール外径(cm) Di:弾性ロール鉄芯外径(cm) PL:ニップ線圧(kg/cm) SD:弾性ロール硬度(ショアーD) V :ライン処理速度(cm/sec.) K :数8(数式4)の算出値
【0013】
【数8】 K=3(D0−Di)(D0/Di0.5 (数式4)
【0014】本発明で用いる軽質炭酸カルシウムは紡錘
形のカルサイトである必要が有る。紡錘形軽質炭酸カル
シウムを用いることに依り、嵩高な塗層を得られること
から、良好なインキ着肉性が得られ、湿式粉砕後も塗層
の空隙が保たれ、着肉性を悪化させない効果が得られ
る。しかしながら、紡錘形軽質炭酸カルシウムは粒子形
状からブレード塗工を行う際、塗工適性が悪化し易く、
ストリーク、等の塗工欠点を発生し易い。この問題点に
対して、重質炭酸カルシウムと紡錘形軽質炭酸カルシウ
ムを湿式混合粉砕した顔料スラリー(以後、混合粉砕品
と略す)を塗工液中に配合することで、塗工液の高速流
動性を著しく改善し、ストリーク、等の塗工欠点の発生
を防ぐことができるだけでなく、印刷光沢、特に多色オ
フセット印刷の重ね刷り部の印刷光沢(重色印刷光沢)
で高い値が得られる。
【0015】通常、軽質炭酸カルシウムが塗層中に配合
されると、塗層空隙量が増大し、インキ浸透性に影響さ
れる因子であるインキ着肉性、インキセット性、等が向
上するが、インキベヒクルが浸透し易くなるので、印刷
光沢が出難くなる。しかしながら、混合粉砕品がサンド
グラインダー等の湿式ミルで粉砕される際、紡錘形軽質
炭酸カルシウムは粒子の長軸に垂直な断面で折れる形
で、粒子の充填性が良くなり、インキベヒクルの浸透速
度を加速し易い微細な空隙が選択的に減少し、印刷光沢
が向上すると考えられる。
【0016】紡錘形軽質炭酸カルシウムの粒子径は3な
いし8μm と湿式粉砕の原料となる重質炭酸カルシウム
よりだいぶ粒子径が小さく、これを粉砕すると、高い白
紙光沢が発現する。このため、仕上げ処理はショアーD
硬度75゜以上の硬度の弾性ロールを持つソフトカレン
ダーで処理を行わないと、マット物が得られない。弾性
ロールの硬度が低いとコート層の潰れが不十分で印刷光
沢が出難くなる。
【0017】只、ソフトカレンダーで非常に硬い弾性ロ
ールで強度の処理を行うと、基紙の地合ムラに影響され
て光沢ムラを発生し、印刷面質も悪化させる場合があ
る。この為、ニップ中での有効処理時間に相当する数式
3のL値が0.0010以下であれば、より良好な印刷
面質が得られ易い。
【0018】前述のようにソフトカレンダーのニップ幅
は狭くなる。即ち、カレンダーでの処理を特徴づけるの
はニップ通過時間である。しかしながら、通紙処理中の
ニップ通過時間を把握する為には、ニップ幅を明確にす
る必要がある。前述の特公昭63−56360号公報で
も、静的な状態で弾性ロールが変形してできるニップの
幅を、弾性ロールの弾性率(E),ポアソン比(σ)等
の値から求める式(ヘルツの式)が示されている(TAPP
I 1978年10月第115〜118ヘ゜ーシ゛)が、これを以下の数9
(数式5)に示す。
【0019】
【数9】 ニップ幅=2{4(1−σ2)R0・RB・PL0.5/{π・E(R0+RB)}0.5 (数式5) ※但し R0;弾性ロール半径 cm RB;剛性ロール半径 cm PL;ニップ線圧 kgf/cm
【0020】ところが、この式から求められるニップ幅
は弾性材質の厚みが非常に厚い系について求められた式
であり、ソフトカレンダーの様に弾性材質層の厚みが比
較的薄いカレンダーについては適用が難しい。また、ニ
ップ間に紙が存在する場合、すなわち紙を処理している
場合は処理時の紙の弾性率を考慮しなければならない。
紙の弾性率は紙の原料配合、製造条件だけでなく、坪量
に依っても変化してしまう。
【0021】そこで、発明者等は感圧特性を持つ塗液を
塗工した原紙坪量25〜100g/m2 、塗工量3〜30g/m2 の塗
工紙を用いて、ニップ通過時間とカレンダー条件の関係
を検討した結果、上述の原紙坪量及び塗工量の領域では
上述の因子(L)がニップ中での有効処理時間と対応し
ている事を見出している(特開平2−104795号公
報参照)。このL因子が既に述べた様に0.0010以
下である場合、低い密度、高い不透明度、剛直度で、高
い印刷光沢が得られ易い。
【0022】上述の混合粉砕物の平均粒子径は1.0μ
m未満であると、ソフトカレンダー処理下においても、
光沢が出過ぎ艶消しグレードが得られ難く、3.5μm
以上では印刷光沢が得難くなる。又、混合粉砕物中の軽
質炭酸カルシウムの比率(P)が0.2未満では着肉が
悪化し易く、0.7を越えるとインキベヒクルの浸透が
増大し、かえって印刷光沢が低下してしまう。更に原料
の軽質炭酸カルシウムの平均粒子径(Dp)と重質炭酸
カルシウムの平均粒子径(Dg)の比R(Dp/Dg)
が軽質炭酸カルシウム比率Pの0.25倍未満では湿式
粉砕後も重質炭酸カルシウムの粗粒が残留し易くなり、
ストリークの発生、等のブレード塗工適性の悪化を起こ
し易くなる。一方、RがPの2倍を越えると、軽質炭酸
カルシウムの特性が表われず、湿式重質炭酸カルシウム
と同様の特性となり、着肉が悪化する。
【0023】本発明の混合粉砕品は乾式粉砕した所定の
粒子径の重質炭酸カルシウムと紡錘形軽質炭酸カルシウ
ムとを混合分散したスラリー(以下で混合スラリーと略
す)をサンドグラインダー等の湿式ミルで平均粒子径が
0.5mmから4mmの範囲である鉱物微小砂、ガラス
製微小粒子、硬質セラミック微小粒子、金属製微小粒
子、等の微小粒子(以下ではこれらの微小粒子をビーズ
と称す。)を容器内に見かけ体積で30〜90体積%充
填し、任意形状の攪拌羽根を介して、上記ビーズを機械
的に攪拌しながら、当該容器に混合スラリーをポンプで
連続的に流しこみ、1回叉は数回、ミルを通過させ、湿
式粉砕処理を行う。
【0024】本発明に用いられる原紙はLBKP、NB
KP、等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TM
P、CTMP、CMP、CGP、等の機械パルプ、DI
P等の古紙パルプ等のパルプを含み、軽質炭酸カルシウ
ム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン等
の各種の填料、サイズ剤、定着剤、歩留まり剤、カチオ
ン化剤、紙力増強剤、等の各種添加剤を含み、酸性、中
性、アルカリ性で抄造される。本発明の原紙にはノーサ
イズプレス原紙、澱粉、ポリビニルアルコール等でサイ
ズプレスされた原紙、もしくは顔料塗工液を下塗りした
原紙等が用いられる。また、塗工層に使用する顔料は特
に限定されず、通常使用されるものを使用することが可
能である。本発明で用いる塗工紙用顔料としては、カオ
リン、炭酸カルシウム、クレー、サチンホワイト、タル
ク、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、酸化亜
鉛、活性白土、酸性白土、珪素土、レーキ、プラスチッ
クピグメント等が挙げられる。本発明で用いるバインダ
ーとしては、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アク
リル系、酢ビ系・アクリル系、エチレン・酢ビ系・ブタ
ジエン・メチルメタクリル系、酢ビ・ブチルアクリレー
ト系等の各種共重合体及びポリビニルアルコール、無水
マレイン酸・スチレン共重合体、イソブテン・無水マレ
イン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系
共重合体等の合成バインダー、酸化澱粉、エーテル化澱
粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフラッシ
ュドライして得られる冷水可溶性澱粉、カゼイン、大豆
蛋白等の天然系バインダーなどの一般に知られたバイン
ダーが挙げられる。また必要に応じて、分散剤、増粘
剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等の通常用いら
れている各種助剤が適宜使用できる。
【0025】本発明による塗被組成物を基紙に塗工する
方法は特に限定されるものではなく、各種ブレードコー
ター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコ
ーター、ロッドブレードコーター、ショートドゥェルコ
ーター、カーテンコーター、ゲートロールコーター、ブ
レードメターリングロールコーター、等の通常の各種塗
工装置を用い、1層もしくは2層以上の多層塗抹する。
各層を塗抹する毎に、あるいは2層以上塗抹した後塗抹
紙は乾燥される。かくして塗工、乾燥された塗工紙はソ
フトカレンダー処理等を施される。
【0026】本発明の艶消し印刷用塗工紙は枚葉オフセ
ット印刷、オフセット輪転印刷、グラビア輪転印刷、フ
レキソ印刷、スクリーン印刷、活版印刷、等の各種印刷
方式での印刷が可能である。又、UV硬化、EB硬化イ
ンキの適用も可能であり、300線以上の高精細度オフ
セット印刷への適用も可能である。
【0027】
【実施例】以下で、実施例を用い、更に詳細に本発明の
効果を説明するが、本発明はこれにより限定されるもの
ではない。なお、実施例中の「部」および「%」はそれ
ぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0028】実施例中の諸測定値は次の方法によって得
られたものである。 1)平均粒子径:リーヅ・アンド・ノースロップ製マイ
クロトラック7995−30SPA型で測定し、体積加
重平均粒子径を求めた。 2)粘度:B型粘度計を用い、25℃の温度、60rp
mの条件で測定。 3)白紙光沢度:JISP8142に従い、角度75度
で測定した。(単位:%) 4)重色印刷光沢度:サンプルをローランドオフセット
印刷機にて印刷し、一昼夜室温にて放置し、サンプルの
ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの4色重ね刷り
ベタ印刷部について、60度の角度で光沢を測定した。
(単位:%) 5)着肉性:RI印刷機(明製作所)を用いて市販酸化
重合型印刷インキにより印刷し、印刷面の均一性と濃度
を5段階評価で目視判定した。許容限度は△以上。 6)コーター操業性:上塗り塗液を紙基材上にブレード
コーターを用いて塗抹し、コーターヘッド部のストリー
クの発生状況を観察し、5段階評価で目視判定した。許
容限度は△以上。
【0029】実施例1 <軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カルシウム混合粉砕品
の調製> <原材料> ・市販重質炭酸カルシウム(三共製粉製A、平均粒子径
13.6μm) ・市販紡錘形軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業製TP1
21、3.4μm) ・市販ポリアクリル酸系分散剤 上記の原材料を重カル50部、軽カル50部、分散剤
0.2部の配合で固形分濃度が65%となるようにアジ
テータミキサーで分散し、スラリーを得た。上記のスラ
リーをアジテータミル(アシザワ製LME−20、容量
22.7l)を用い、混合粉砕品の平均粒子径が1.5
μmとなるように以下の条件で湿式粉砕を行った。 <粉砕条件> ・平均ビーズ径:1.2mmφ ・ビーズ充填率:80% ・流量 :1l/分 ・パス数 :3回
【0030】<紙基材の作成> <パルプの配合> ・LBKP(瀘水度350mlcsf) :30部 ・NBKP(瀘水度420mlcsf) :70部 紙基材は上記のパルプ配合と下記の内添薬品配合で調成
された。 <内添薬品の配合> ・軽質炭酸カルシウム :10部* (平均粒径;1μ、カルサイト系) *原紙中灰分量で表示。 ・市販アルキルケテンダイマー系内添サイズ剤 (AKD) :0.03部 ・市販カチオン化澱粉 :0.2部 ・市販カチオン系ポリアクリルアミド歩留り 向上剤 :0.03部 上記のパルプ、内添薬品配合で60g/m2 の坪量(絶
乾)の原紙を抄造し、紙基材を作成した。
【0031】<塗工紙の作成>ブレードコーターで下記
の配合の塗液を上記の紙基材上に、片面9g/m2塗抹し
て、乾燥した。 <上塗り塗液配合> ・混合粉砕品 :60部 (軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カルシウム混合粉砕) ・市販2級カオリン :40部 (ウルトラコート) ・市販ポリアクリル酸系分散剤 :0.1部 ・市販燐酸エステル化澱粉 :1部 ・スチレンブタジエンラテックスA:18部 ・ステアリン酸カルシウム :0.3部 ・水酸化ナトリウム :0.15部
【0032】<カレンダー仕上げ>上記の条件で塗工さ
れた塗工紙を以下の仕様のソフトカレンダーを用い、塗
抹、乾燥直後に以下の条件で処理し、所望の塗工紙を得
た。 <ソフトカレンダー仕様> ・ニップ数 :2(塗抹紙表裏各面に1回ずつ剛性ロー
ル面が当たる様にニップを形成する) ・剛性ロール:直径80cm、鍛造鋼ロール ・弾性ロール:直径70cm、合成樹脂(ポリエーテル
樹脂)被覆ロールショアーD硬度89度 <ソフトカレンダー処理条件> ・処理速度 :1000m/min ・剛性ロール表面温度:80℃ ・線圧 :60kg/cm ・L値 :0.0006
【0033】実施例2及び比較例1 実施例1に於ける<ソフトカレンダー仕様>の弾性ロー
ルをショアーD硬度が78、70度のウレタン樹脂ロー
ルに変え、<ソフトカレンダー処理条件>のL値を0.
0010、0.0015にそれぞれ変えた他は同様の方
法で塗工紙を作成した。
【0034】実施例3〜7 実施例1に於ける<粉砕条件>の流量及びパス数を変え
て、混合粉砕品の平均粒子径を変えた他は同様の方法で
塗工紙を作成した。
【0035】実施例8〜12 実施例1に於ける<原材料>の重質炭酸カルシウムと紡
錘形軽質炭酸カルシウムの部数を変え、且つ、<粉砕条
件>の流量及びパス数を各々変えて、平均粒子径が1.
3〜1.6μmの範囲に入るように混合粉砕品を調製し
た他は同様の方法で塗工紙を作成した。
【0036】実施例13〜15 実施例1に於ける<原材料>の重質炭酸カルシウムと紡
錘形軽質炭酸カルシウムの平均粒子径を変え、且つ、<
粉砕条件>の流量及びパス数を各々変えて、平均粒子径
が1.4〜1.6μmの範囲に入るように混合粉砕品を
調製した他は同様の方法で塗工紙を作成した。
【0037】実施例16、17 実施例1に於ける<ソフトカレンダー処理条件>の線圧
を変えて、L値を変えた他は同様の方法で塗工紙を作成
した。
【0038】比較例2 実施例1に於ける<カレンダー仕上げ>を以下のスーパ
ーカレンダーを用いて処理した他は同様の方法で塗工紙
を作成した。 <スーパーカレンダー仕様> ・段数 :10段 ・剛性ロール :チルドロール、外径400mm ・弾性ロール :コットンロール、外径420mm <スーパーカレンダー処理条件> ・処理速度 :600m/分 ・線圧 :250kg/cm ・ホローロール温度:65℃
【0039】比較例3 実施例1に於ける<原材料>の軽質炭カルカルシウムの
種類がアラゴナイトである軽カルを用いた他は同様の方
法で塗工紙を作成した。
【0040】比較例4 実施例1に於ける<上塗り塗液配合>の混合粉砕品60
部を市販の乾式粉砕重質炭酸カルシウム(三共製粉製エ
スカロン#1500)に変えて、下記の配合とした他は
同様の方法で塗工紙を作成した。 <上塗り塗液配合> ・乾式粉砕重質炭酸カルシウム :60部 (エスカロン#1500) ・市販2級カオリン :40部 (ウルトラコート) ・市販ポリアクリル酸系分散剤 :0.1部 ・市販燐酸エステル化澱粉 :1部 ・スチレンブタジエンラテックスA:18部 ・ステアリン酸カルシウム :0.3部 ・水酸化ナトリウム :0.15部
【0041】各実施例及び比較例の諸条件と評価結果を
表1にまとめて示した。 以下余白。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】実施例から明らかの様に本発明により、
十分に低い白紙光沢でありながら、高い印刷光沢で良好
な着肉性を示す艶消し印刷用塗工紙を優れた操業性のも
とに得ることができる。 以下余白。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡錘形軽質炭酸カルシウム及び重質炭酸
    カルシウムを湿式混合粉砕処理を施した顔料を含む塗被
    組成物を紙基材上に塗抹した後、乾燥させ、直ちにショ
    アーD硬度75以上の樹脂カバー弾性ロールを持つソフ
    トカレンダー処理を施して製造した艶消し印刷用塗工
    紙。
  2. 【請求項2】 湿式粉砕前の紡錘形軽質炭酸カルシウム
    の平均粒径(Dpμm)と重質炭酸カルシウムの平均粒
    径(Dgμm)の比(R=Dp/Dg)と混合粉砕物中
    の軽質炭酸カルシウムの重量比(P)が数1(数式1)
    及び数2(数式2)の二条件を満たし、混合粉砕物の平
    均粒径が1.0μm以上、3.5μm以下であることを
    特徴とする請求項1の艶消し印刷用塗工紙。 【数1】0.2≦P≦0.7(数式1) 【数2】0.25P≦R≦2.0P(数式2)
  3. 【請求項3】 ソフトカレンダー処理において、数3
    (数式3)で規定されるL値が0.0010以下である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2の艶消し印刷用
    塗工紙。 【数3】 L={K・D0・DB・PL0.333/V{(D0+DB)・(1.48exp(0.11SD))}0.333 (数式3) D0:弾性ロール外径(cm) DB:剛性ロール外径(cm) Di:弾性ロール鉄芯外径(cm) PL:ニップ線圧(kg/cm) SD:弾性ロール硬度(ショアーD) V :ライン処理速度(cm/sec.) K :数4(数式4)の算出値 【数4】 K=3(D0−Di)(D0/Di0.5(数式4)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012512055A (ja) * 2008-12-15 2012-05-31 トレドガー フィルム プロダクツ コーポレーション フォーミングスクリーン

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