JPH06294042A - 織機の緯入れ装置 - Google Patents

織機の緯入れ装置

Info

Publication number
JPH06294042A
JPH06294042A JP3897693A JP3897693A JPH06294042A JP H06294042 A JPH06294042 A JP H06294042A JP 3897693 A JP3897693 A JP 3897693A JP 3897693 A JP3897693 A JP 3897693A JP H06294042 A JPH06294042 A JP H06294042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weft
loom
rollers
pulling
yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3897693A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Shindo
昭夫 新藤
Hideichiro Imamura
秀一郎 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Texsys Co Ltd
Original Assignee
Nissan Texsys Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Texsys Co Ltd filed Critical Nissan Texsys Co Ltd
Priority to JP3897693A priority Critical patent/JPH06294042A/ja
Publication of JPH06294042A publication Critical patent/JPH06294042A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Looms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、ローラによる緯糸牽引装置
を備えたものにおいて、織機の停止に際しても糸切れを
生じることなく、また、不良緯糸の除去などに際しての
作業性を良好にした織機の緯入れ装置を提供することに
ある。 【構成】 測長貯留装置10からの緯糸Yをローラ3
3、35で挟持して牽引する緯糸牽引装置30と、この
緯糸牽引装置30の前記ローラ33、35の挟持または
解放を切り換える切り換え装置50と、この切り換え装
置50の作動により前記ローラ33、35で挟持して牽
引される前記緯糸Yを噴射流体により経糸開口内に飛走
させて緯入れを行う姿勢制御ノズル71と、前記各装置
10、30、50および姿勢制御ノズル71の作動を制
御する制御装置120と、前記制御装置120が、織機
の停止信号を出力した際に、前記切り換え装置50を解
放の切り換え位置に保持させる手段56を備えたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は織機の緯入れ装置に関
し、さらに詳しくは測長貯留装置と姿勢制御ノズルとの
間に回転ローラにより緯糸を牽引する牽引装置を設けた
織機の緯入れ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】織機にはノズルから流体を噴射して緯糸
を飛走させて緯入れを行う緯入れ装置を備えたものがあ
る。この緯入れ装置は、流体により高速で緯入れを行え
ることから生産性の向上という点では、極めて優れた効
果を奏しているが、例えば空気を噴射して緯糸を飛走さ
せる場合は、空気と緯糸との摩擦力により緯糸を牽引し
て行くので、空気の消費量が大きく、エネルギー消費量
の面で課題が残されている。
【0003】そこで、空気の消費を節減した緯入れ装置
として、例えば特開昭57ー199841号公報に記載
された発明がある。この発明では、回転する一対のロー
ラを接離自在に設け、緯入れ初期の、特に空気の消費の
多い時期に、両ローラで緯糸を挟持して牽引し、空気の
消費を大幅に節減するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、一対
の回転ローラで緯糸を牽引して緯入れを行う緯糸牽引装
置は、直接ローラにて緯糸を牽引するので、姿勢制御ノ
ズルは緯糸の姿勢を制御するだけでよく、そのため空気
消費量は節減でき、エネルギー消費量を小さくできる点
で非常に優れている。しかし、ショートピックなどの緯
入れ不良が発生し織機を停止する場合などに、種種な問
題が発生するのである。
【0005】すなわち、例えば、緯入れ中に緯糸到達セ
ンサがショートピックを検出して、制御装置は、ただち
に織機の停止信号を出力するが、高速で回転している織
機を急激に停止したのでは、筬や開口装置などの耐久性
面で問題が生じるため、筬打ちを行って、次の緯入れ時
期まで回転して停止する。このように、織機の停止時に
次の緯入れ時期まで織機は回転するが、後で不良緯糸を
除去し易くするため、緯糸係止によって測長貯留装置か
らの緯糸解舒は阻止され、次の緯入れは行われない。こ
のとき通常の緯入れ時期と同様に緯糸がローラに挟持さ
れた状態であると、高速で回転しているローラが完全に
停止できず、測長貯留装置から緯糸が解舒されないにも
拘らず、緯糸が牽引されるので糸切れが生じることがあ
る。特に、緯糸牽引装置はコンパクト性が要求され、ロ
ーラ径をさほど大きくとれず、織機を高速化した際にロ
ーラも高速回転させる必要があり、急激にローラを停止
させるのは応答性と制動力の極めて高い制動装置が必要
となり、また、装置の耐久性面でも問題が生じるので、
ローラを確実に急停止させる装置を採用するのは困難
で、未だ糸切れに対する課題は残っている。
【0006】また、織機の緯入れ不良などの不具合以外
にも、糸切れや定期的なメンテナンスのために織機を停
止させることがあり、その際に緯糸がローラに挟持され
た状態で織機を停止した場合、上記と同様に糸切れが生
じることがある。
【0007】また、このように緯糸がローラに挟持され
た状態で停止していると、緯糸はローラに拘束された状
態なので、不良緯糸の除去作業や、メンテナンス作業に
際して邪魔になり、作業性も悪くなる。
【0008】そこで、本発明は、ローラによる緯糸牽引
装置を備えたものにおいて、織機の停止に際しても糸切
れを生じることなく、また、不良緯糸の除去などにおけ
る作業性を良好にすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、測長貯留装置からの緯糸をローラで挟持
して牽引する緯糸牽引装置と、この緯糸牽引装置の前記
ローラの挟持または解放を切り換える切り換え装置と、
この切り換え装置の作動により前記緯糸を前記ローラで
挟持して牽引される前記緯糸を噴射流体により経糸開口
内に飛走させて緯入れを行う姿勢制御ノズルと、前記各
装置および姿勢制御ノズルの作動を制御する制御装置
と、前記制御装置が、織機の停止信号を出力した際に、
前記切り換え装置を解放の切り換え位置に保持させる手
段を備えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明は、制御装置が織機の停止信号を出力す
ると、ただちに切り換え装置は緯糸を解放位置に保持す
るようになっている。従って、停止信号が出力された後
は、緯糸はローラから解放されているので、糸切れする
ことなく、また、不良緯糸を除去する際などの作業性が
良好になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示の一実施例により
説明する。図1は本発明の実施例の構成を示す平面視説
明図、図2は同じく構成を示す斜視説明図、図3は同じ
く要部(緯糸牽引装置)の側面視説明図、図4は同じく
図2の矢印A方向から見た要部(緯糸牽引装置と切り換
え装置)の平面視説明図、図5は同じく要部(緯糸ブレ
ーキ装置)の斜視説明図、図6は同じく要部(緯糸ブレ
ーキ装置)の作用説明図、図7は同じく要部(不良緯糸
除去装置)の斜視説明図、図8は同じく織機運転中の各
アクチュエータの作動タイムチャート、図9は同じく織
機停止から再起動までの各アクチュエータの作動タイム
チャート、図10ないし図12は同じく不良緯糸処理状
態説明図である。
【0012】本発明の実施例からなる織機の緯入れ装置
Eは、測長貯留装置10からの緯糸をローラ33、35
で挟持して牽引する緯糸牽引装置30と、この緯糸牽引
装置30の前記ローラ33、35の挟持または解放を切
り換える切り換え装置50と、この切り換え装置50の
作動により前記緯糸Yを前記ローラ33、35で挟持し
て牽引される前記緯糸を噴射流体により経糸開口内に飛
走させて緯入れを行う姿勢制御ノズル71と、前記各装
置および姿勢制御ノズルの作動を制御する制御装置12
0と、前記制御装置120が、織機の停止信号を出力し
た際に、前記切り換え装置50を解放の切り換え位置に
保持させる手段56を備えたことを特徴としている。
【0013】まず、本実施例の構成につき説明する。本
実施例はA色とB色の緯入れ装置を備えているが、両緯
入れ装置は同様な構成なので、主としてA色の緯入れ装
置につき説明する。なお、符号は同一部分には同一符号
を付してある。
【0014】本緯入れ装置は、給糸体1から供給される
緯糸Yを測長して貯留する緯糸測長貯留装置10と、こ
こからの緯糸Yを案内するヤーンガイド21と、ヤーン
ガイド21からの緯糸Yを挟持牽引および解放する緯糸
牽引装置30と、この緯糸牽引装置30とヤーンガイド
21との間に設けられて緯糸Yの経路を切り換える切り
換え装置50と、この切り換え装置50の切り換えによ
り、この緯糸牽引装置30で牽引された緯糸Yを案内す
るヤーンガイド23と、このヤーンガイド23からの緯
糸Yに接離自在で、緯糸Yに走行抵抗を付与する緯糸ブ
レーキ装置60と、この緯糸ブレーキ装置60からの緯
糸Yを空気噴射により緯糸Yの姿勢を制御しつつ飛走さ
せる流体噴射装置70と、この流体噴射装置70に近接
して設けられたカッター装置80と、このカッター装置
80と協働して不良緯糸を除去する不良緯糸除去装置8
5と、反緯入れ側に設けられた緯糸到達センサ100
と、制御装置120とから構成されている。
【0015】各装置につき詳述すると、緯糸測長貯留装
置10はドラム11を有する本体12を備えている。こ
の本体12には巻き付けアーム13が回転自在に支持さ
れており、本体12内のモータにより回転駆動される。
緯糸Yは、この巻き付けアーム13中を通り、巻き付け
アーム13の回転により、ドラム11の周面に巻き付き
貯留される。この貯留された緯糸Yは、ドラム外周に挿
入された係止爪14に係止されつつ、ヤーンガイド21
の方に延在している。係止爪14は電磁駆動自己復帰型
の緯入れソレノイド15に取り付けられており、通電付
勢により後退して緯糸Yの係止を解舒し、消勢されて、
ばねにより前進し緯糸Yの解舒を阻止して、緯入れを終
了させる。なお、この付勢消勢は、制御装置120から
の信号により操作される。以下に述べるヤーンガイド2
1からブレーキ装置60までは、図2に示すように、サ
イドフレーム25から外側に延びる固定ベース26に取
り付けられている。
【0016】ヤーンガイド21、23はいずれも測長貯
留装置10側が大径で緯糸Yの走行する下流に向かって
次第に小径になるように形成されており、下流側に設け
た装置の所定の位置に緯糸Yを案内するようになってい
る。
【0017】緯糸牽引装置30は、図2に示すように、
上記固定ベース26の縦壁27に取り付けられている。
すなわち、緯糸牽引装置30のモータ31が縦壁27に
固定されており、このモータ31の出力軸には、縦壁2
7の図2の手前側に突出する駆動軸32を連結してあ
る。この駆動軸32には、大径な円筒形なる金属製の2
個のローラ33を駆動軸32の軸心方向に所定間隔を以
て、ねじ34で固定的にとりつけてある。各ローラ33
の上方には、小径なるゴム製のローラ35がそれぞれ配
置されている。小径なローラ35は、基端が縦壁27に
上下方向に揺動可能に取り付けられたアーム36の自由
端に回転可能に取り付けられた金属円筒形の心体37
と、心体37の周面に接合されたゴム層38とで構成さ
れており、縦壁27とアーム36とに跨設された引張り
ばね39により、大径なローラ33側に付勢されてい
る。そして、緯糸Yが両ローラ33、35間に挟持され
ることにより緯糸Yは牽引され、解放されることによ
り、非牽引状態となる。
【0018】図3は、緯糸牽引装置30における一対の
ローラ33、35の動力伝達を示している。緯糸牽引装
置30の一対のローラ33、35は、大径なローラ33
の周面と小径なローラ35の周面とが圧接することによ
り、モータ31で回転駆動するローラ33の駆動力がロ
ーラ35に伝達され、同一周速度で互いに逆方向に回転
されるようになっている。小径ローラ35の緯糸Yと接
触する部分の緯糸接触ゴム層40は、例えば、ウレタン
ゴムのような軟質ゴムで緯糸Yとの摩擦力を高めるよう
に構成してある。また、後述する切り換え装置によりロ
ーラ33、35の間に緯糸Yが出入しやすいように、出
入側にはテーパが形成されている。
【0019】なお、2個のローラ33は本実施例では1
個のモータ31で駆動するように構成したが、2個のモ
ータを用いて別個に回転駆動するように構成してもよ
い。また、ローラ33、35をそれぞれ別個に回転駆動
させてもよい。各ローラ33、35の外径も緯糸Yに合
わせてそれぞれ異なった外径に構成してもよい。
【0020】切り換え装置50は、ロータリソレノイド
51を備えている。ロータリソレノイド51は、図示し
ないソレノイドに供給される電力により付勢され、出力
軸を一方向に回転駆動し、消勢されるとばね55によ
り、出力軸を逆方向に弾性力により回動して自己復帰す
る電磁駆動自己復帰型になっており、固定ベース26の
底壁28に取り付けられている。ロータリソレノイド5
1の上方に位置する出力軸には、トラバースレバー52
を固定的に取り付けてある。トラバースレバー52の先
端部は、ローラ33、35の接触面近傍に延設されてい
る。トラバースレバー52の延設端部は上方に折り曲げ
られている。この上方に折り曲げられたトラバースレバ
ー52の延設端部には、緯糸Yが挿通される導糸孔53
を形成してある。
【0021】図4は、給糸体1側からの緯糸Yが、切り
換え装置50のトラバースレバー52の動作で、緯糸牽
引装置30の一対のローラ33、35の間に引込まれた
り、緯糸牽引装置30の一対のローラ33、35の間か
ら引き抜かれたりする状態を示している。図4におい
て、切り換え装置50のトラバースレバー52が、ロー
タリソレノイド51のばね55による自己復帰により、
実線示の解放位置に停止している場合には、緯糸Yは、
経路から変位した変位経路にあってローラ33、35間
から引き抜かれて、非牽引状態となる。また、ロータリ
ソレノイド51の付勢により、解放位置から仮想線示の
引込み位置に移動すると、緯糸Yは経路に戻り、ローラ
33、35間に引込まれて、牽引状態となる。また、両
ローラ33、35に緯糸Yが上記したように、出入する
端面側はテーパ状に形成されており、緯糸Yの切り換え
を容易にしている。なお、緯糸Yが引込まれた位置を経
路Y1 と称し、解放位置を変位経路Y2 と称する。
【0022】次に緯糸ブレーキ装置60は、ヤーンガイ
ド23の下流側に近接して設けられており、固定ベース
26上に取り付けられているブラケット62と、このブ
ラケット62に取り付けられた電磁駆動自己復帰型のロ
ータリソレノイド63と、このロータリソレノイド63
の出力軸に取り付けられた棒状の作動子64と、この作
動子64に近接して設けられている上記ヤーンガイド2
3とから構成されている。そして、制御装置120から
の信号を受けないとき、すなわち電磁駆動されないと
き、図示しないばねによる自己復帰により、ロータリソ
レノイド63が緯糸Yを下方へ押圧して緯糸Yをヤーン
ガイド23の端縁に圧接し、上記ばねの弾性力により緯
糸Yに走行抵抗を付与するようになっている。
【0023】制御装置120からの信号によりロータリ
ソレノイド63は回動し、作動子64は緯糸Yから離間
する。なお、ブラケット62、ロータリソレノイド6
3、作動子64でブレーキ作動手段61を構成してお
り、ヤーンガイド23は被圧接体を構成している。そし
て、図6において、作動子64が回動により緯糸Yを経
路Y1 から変位経路Y2 に変位させ、緯糸Yを被圧接体
としてのヤーンガイド23の周縁に圧接摺動させ、緯糸
Yに走行抵抗を付与する。なお、ブレーキ装置60は、
ヤーンガイド23の上流側に近接して設けてもよい。
【0024】流体噴射装置70は、姿勢制御ノズル71
と、筬3に沿って設けた複数のサブノズル群72とを備
えている。姿勢制御ノズル71の空気供給経路73は、
加圧空気供給源74に減圧弁75を介して接続された主
圧力タンク76を備えている。主圧力タンク76の吐出
側には、電磁駆動自己復帰型の開閉弁77を介して姿勢
制御ノズル71が接続されている。そして、制御装置1
20からの信号により開閉弁77が開閉し、空気の噴
射、停止が行われる。この噴射により、緯糸牽引装置3
0から牽引された緯糸Yは、姿勢を制御されながら反緯
入れ側に飛走する。
【0025】また、織機の筬3の織り前側には、緯入れ
用の複数のサブノズル群72を配設してある。サブノズ
ル群72の空気供給経路は、図示は省略するが、前記加
圧空気供給源74側から複数のサブノズル群72に、リ
リーフ弁と定圧タンクとサブノズル群72に対応する複
数の電磁駆動自己復帰型の開閉弁とを順に設けてある。
このサブノズル群72の空気供給経路中の複数の開閉弁
は、制御装置120からの出力信号により、緯入れ側か
ら反緯入れ側へと所定の開閉期間をもって順次開弁す
る。この複数の開閉弁の開閉により、複数のサブノズル
群72が、緯糸Yの飛走先端部を追いかけるように加圧
空気をリレー噴射し、このサブノズル群72からの加圧
空気の緯入れ側から反緯入れ側へのリレー噴射により、
緯糸Yが筬3に形成された図示しないエアーガイドを通
って経糸開口内を飛走し、緯入れされる。
【0026】カッター装置80は、織前側に固定して設
けられて前後方向に延在して取り付けられたカッター8
1と、このカッター81の下刃を回動駆動するロータリ
ソレノイド82とからなっており、筬打ちされた緯糸を
切断する。
【0027】不良緯糸除去装置85は、緯入れ不良の緯
糸を除去する装置であって、サイドフレーム25上の織
前側に設けられており、詳細は図2および図7を参照し
て後述する。
【0028】一方、経糸列(図示省略)の反緯入れ側に
は、緯入れされた緯糸Yの到達タイミングを検出する検
出手段としての緯糸到達センサ100を設けてある。緯
糸到達センサ100の出力信号と、織機主軸5の回転角
度位置を検出する角度センサ6の出力信号とが、制御装
置120に入力される。制御装置120は、緯糸到達セ
ンサ100の出力信号入力時刻を角度センサ6からの回
転角度位置に置換し、この置換した回転角度位置なる検
出到達タイミングと、予め基準値として制御装置120
に設定された設定到達タイミングとの差を演算し、その
差を切り換え装置50におけるトラバースレバー52の
揺動タイミング(トラバースタイミング)に補正し、こ
の補正指令なる補正揺動タイミングを、織機運転の準備
作業で作業者から入力された織機回転数と織り幅とによ
り求められたトラバースレバー52の設定揺動タイミン
グにフィードバックし、図示しない電源からロータリソ
レノイド51への電力供給時間(期間)を制御し、トラ
バースレバー52の牽引位置での停止時間を制御する。
【0029】制御装置120は、織機本体制御装置12
1と、緯糸選択指令装置122と、アクチュエータ駆動
指令発生装置123と、インバータ装置124とから構
成されている。各装置121、122、123は相互に
電気的に接続されており、織機主軸5に取り付けられた
角度センサ6の信号が直接、織機本体制御装置121
と、緯糸選択指令装置122と、アクチュエータ駆動指
令発生装置123に入力されるようになっているので、
これら各織機本体制御装置121と、緯糸選択指令装置
122と、アクチュエータ駆動指令発生装置123は、
角度センサ6の角度信号により独立して順次作動を行
う。
【0030】織機本体制御装置121は、図示を省略し
てあるが制御部、演算部、記憶部その他設定値など手動
で入力するための入力部などを備えて構成されており、
図示しない複数の織機を管理するホストコンピュータに
接続されている。そして、織機運転信号を発して織機メ
インモータ7、緯糸牽引装置30のモータ31のインバ
ータ124の起動、停止を制御するが、詳細はタイムチ
ャートで説明する。準備ボタン121aは始動に際し最
初に押すもので、これにより、例えば正規の回転数に達
するまでに時間を要するモータ31のインバータ124
の始動を指示する。起動ボタン121bは、モータ31
が正規の回転に達し、起動の準備完了の信号が出てから
押すボタンで、このボタン121bを押すことにより織
機メインモータ7が起動する。停止ボタン121cは、
織機を停止させる時に押すボタンで、必要に応じて適時
押すことができる。
【0031】緯糸選択指令装置122は多色織りの際に
予めプログラムされた順序に従って、次の緯入れに用い
る緯糸をアクチュエータ駆動指令発生装置123に指示
するもので、いま、一方の色をA側、他方の色をB側と
すると、アクチュエータ駆動指令発生装置123に次の
緯入れは、例えばA色であることを指示する。このA色
の指示は主軸角度で前のサイクルの約300度あたりか
ら既に先行出力されており、続いて300度になると、
例えば次のサイクルの緯糸としてB色の指定が出力され
る。この色の順序は、ABB…とかAABAAB……の
ように、いろいろな順序がある。なお、上記先行出力
は、緯糸が選択されてから各アクチュエータが作動する
までの応答遅れにより、誤動作するのを防止するためで
ある。
【0032】アクチュエータ駆動指令発生装置123は
角度センサの信号に従って、順次各アクチュエータをド
ライバを介して作動させるものである。主なドライバを
示すと、ドライバ15aはA側の係止爪14作動用であ
り、ドライバ15bはB側の係止爪14作動用である。
以下同様にしてドライバ51aはA側のトラバースレバ
ー52作動用、ドライバ51bはB側のトラバースレバ
ー52作動用、ドライバ77aはA側の開閉弁77作動
用、ドライバ77bはB側の開閉弁77作動用、ドライ
バ82aはカッタ81作動用である。多色織りの場合
は、前もって入力されている選択された緯糸に従って選
択作動させるようになっている。
【0033】次に、本実施例の作動につき、図8のタイ
ムチャートを参照して説明する。本図は、本実施例が設
けられた織機が定常運転を行っている場合の各アクチュ
エータの作動状態を示すもので、横軸に主軸5の回転角
度をとり、縦軸に作動内容をとった線図である。なお、
本実施例の説明では、A側とB側の緯糸を交互に緯入れ
する多色織機について示してあるが、基本的には両側
A、Bとも作動は同様なので、片側Aのみ説明する。
【0034】主軸の回転角が本図左端の0度の筬打ちす
る時点に達するわずか手前の状態では、緯糸Yの先端部
は反緯入れ側に到達しており、この時点では、緯糸係止
爪14は、緯糸Yを係止した状態で、姿勢制御ノズル7
1は噴射していない(ノズル抜け防止用の微風は噴射し
ている)。また、緯糸牽引装置30のローラ33、35
は回転しているが、緯糸Yは変位経路Y2 にあって解放
されている(非牽引状態)。一方、ブレーキ装置として
の緯糸ブレーキ60は作動している。そして、主軸の回
転角が0度を過ぎたところで、緯入れ側のカッタ装置8
0が作動し、緯糸Yを切断する。
【0035】主軸の回転角度が60度になると、姿勢制
御ノズル71が噴射を始める。続いて係止爪14が緯糸
Yを解放し、緯糸Yが飛走を始めると、ただちに緯糸ブ
レーキ60が解除され、同時に切り換え装置50のトラ
バースレバー52が作動して、緯糸Yは飛走経路Y1 に
移動され、ローラ33、35に挟持されて、所定の飛走
速度で反緯入れ側に飛走する(牽引状態)。そして、緯
糸Yは姿勢制御ノズル71およびサブノズル72の噴射
に姿勢を制御されながら反緯入れ側に送られる。そし
て、係止爪14の近傍に設けられた解舒センサが所定解
舒巻き数を検出すると、係止爪14は、ただちに係止位
置に入る。そして、係止位置に入ってから、ほぼ1巻き
後に緯糸Yは実質的に係止され緯入れが終了する。
【0036】実際に緯糸Yが係止される前に、トラバー
スレバー52が緯糸Yを変位経路Y2 に切り換えて解放
し、同時に緯糸ブレーキ60が作動状態に入る。そして
緯糸Yが実際に係止されると、ピーク張力が発生する
が、飛走速度を前記ブレーキ装置60の作動により低下
させているので、このピーク張力は大幅に低い張力に抑
えられる。一方、緯糸Yの到達は緯糸到達センサ100
により検出され、制御装置120に検出信号が入力され
るようになっている。
【0037】次に図9により起動時の作動状態の説明を
する。本図は横軸に時間をとり、縦軸に作動内容を取っ
たものである。起動させる場合は、まず、織機起動準備
ボタン121aを押し織機起動準備信号をOFFからO
Nにする。このボタンを押した時間をt1 とすると、同
時にローラ回転指令信号がOFFからONに変り、ロー
ラ33(インバータ124)が回転を始め、また、織機
始動許可信号がONからOFF(不許可)に変る。すな
わちローラ33が所定の回転速度に達するまで、織機の
始動を許可しない。これはローラ33の回転速度が設定
値より低いと、緯入れ不良を起こすからである。時間t
1 から所定時間経過後、もしくはローラ33が所定回転
数に達したのが確認されると、織機始動許可信号がt2
でONになる。そこで、例えば時間t3 で手動により起
動ボタン121bを押すと織機は始動する。
【0038】上述した作動の説明は本実施例の正常運転
の場合で、本発明の緯糸解放保持手段を必要としない
が、次に緯入れ不良が発生した場合を例に、主として図
7ないし図12を参照しながら本発明の実施態様を説明
する。
【0039】上述した不良緯糸除去装置85につき図7
を参照して説明する。筬保持体8に空気噴射ノズルとし
ての第1および第2の吹上げノズル87、88が設けら
れている。また、フレーム86に、モータによりその出
力軸回りを揺動するく字状の受け渡しアーム89が設け
られている。さらに牽引装置として、エアームーバ(吸
引噴射パイプ)90と、一対の巻取ローラ91、92と
が設けられ、最終処理装置として図示しないブロワに接
続された吸引装置93が設けられている。
【0040】上記受け渡しアーム89は、上記吹上げノ
ズル87、88により吹き上げられた緯糸Yを引っ掛け
て、エアームーバ90の入り口90aに運ぶものであ
る。エアームーバ90は、内部から出口に向けてエアー
を噴出しており、入り口90aから緯糸Yを吸引し、出
口から放出する。この出口近傍にある一対の巻き取りロ
ーラ91、92は、一方の巻き取りローラ92がエアー
シリンダにより進退可能、かつ回転自在に支持されてお
り、この一方の巻き取りローラ92の進出により、他方
の巻き取りローラ91に当接して緯糸Yを挟持し、他方
の巻き取りローラ91がモータにより回転されると、両
巻き取りローラ91、92が一体回転して、緯糸を巻き
取るようになっている。その後、巻き取りローラ92が
エアーシリンダにより後退して、両巻き取りローラ9
1、92が離間し、緯糸Yが放出されると、吸引装置9
3は、この緯糸Yを巻き取りローラ91、92から吸引
し、外部に排出するようになっている。
【0041】緯入れ不良が発生すると、緯糸到達センサ
100が緯入れ不良を検出し、緯入れ異常信号が織機本
体制御装置121に入力される。そこで、織機運転信号
がONからOFFに切り換えられる。すなわち、停止信
号が発せられる。この停止信号がアクチュエータ駆動指
令発生装置123に入力されると、ドライバ51a(5
1bの場合もある)の作動が停止される。なお、緯入れ
異常信号が発せられた時点で、ドライバ51aあるいは
ドライバ51bの作動を中止してもよい。すなわちロー
タリソレノイド51への通電が停止し、ロータリソレノ
イド51は消勢され、そのばね55の弾性力により自己
復帰し、切り換え装置50のトラバースレバー52は緯
糸Yを変位経路Y2 に移動させ、ローラ33、35から
緯糸Yを解放する。
【0042】この停止信号以降は、ロータリソレノイド
51への通電は行われないので、トラバースレバー52
は解放位置を保持する。上記アクチュエータ駆動指令発
生装置123と、ロータリソレノイド51のばね55と
で緯糸解放保持手段56を構成している。また、この停
止信号の入力と同時に、カッター装置80を作動させる
ドライバ82aへの通電も停止される。
【0043】織機は、停止信号を発した後も惰性により
作動し、図示しない電磁ブレーキの制動作用により、次
の緯入れ時期の主軸角度で100度〜180度の辺りで
停止する。しかし、ソレノイド15がONされないの
で、次の緯入れは阻止される。
【0044】不良緯糸Yの除去につき略述すると、停止
した織機を設定停止位置、例えば180度に位置決めす
る。図10(a0 )はショートピック発生時を示し、図
10(a)は、不良緯糸Yが、経糸で織られて停止して
いる状態を示す。そこで図10(b)、(c)に示すよ
うに、係止爪14を解舒し、姿勢制御ノズル71から常
時噴射される微風空気によって緯糸1巻きを繰り出し、
測長貯留装置10に設けられた図示しない緯糸解舒セン
サにて1巻きの緯糸解舒を検出したら係止爪14をドラ
ム外周に挿入する。そして、前記係止爪14の解舒に先
立って噴射している吹上げノズル87、88からの空気
流により、不良緯糸Yは、逆U字状に吹き上げられる。
この状態から、主軸を180度逆回転させて、図11
(d)、(e)、(f)に示すように、筬保持体8を織
前近傍に移動させ、不良緯糸Yを織前に露出(口出し)
させる。ここで、カッターガイドに沿って移動してきた
逆U字状の緯糸Yをカッター装置80で切断すると、一
端側は、姿勢制御ノズル71で保持され、他端側は垂直
に起立する。そこで、受け渡しアーム89を回転させ
て、緯糸Yをエアームーバ90の入り口90aに運び、
吸い込ませて一方の巻取ローラ92を進出させ、両巻取
ローラ91、92にて緯糸Yを挟持する。
【0045】そして、図12(g)まで織機を逆転させ
て停止し、図12(h)、(i)に示すように、他方の
巻き取りローラ91を回転させつつエアームーバ90の
吸引にて緯糸Yを、吸引装置93を経て外部に排出させ
る。その後、織機を逆転させ、不良緯糸Yより1回前に
緯入れされて露出している緯糸Yを筬打ちする位置か
ら、正規の始動を開始する。始動手順は前述した通りで
ある。
【0046】本実施例においては、多色織りの構成を示
したが、これに限定されず、また、制御装置、不良緯糸
除去装置も本実施例のものに限定されない。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、制御装
置が織機の停止信号を出力した際に、切り換え装置を、
解放の切り換え位置に保持させる手段を設けたので、織
機の停止信号が出力されると、ただちに切り換え装置は
緯糸を解放位置に保持するようになっている。従って、
停止信号が出力された後は、緯糸はローラから解放され
ているので、糸切れすることなく、また、不良緯糸を除
去する際などの作業性が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す平面視説明図。
【図2】同じく構成を示す斜視説明図。
【図3】同じく要部(緯糸牽引装置)の側面視説明図。
【図4】同じく図2の矢印A方向から見た要部(切り換
え装置)の平面視説明図。
【図5】同じく要部(ブレーキ装置)の斜視説明図。
【図6】同じく要部(ブレーキ装置)の作用説明図。
【図7】同じく要部(不良緯糸除去装置)の斜視説明
図。
【図8】同じく織機運転中の各アクチュエータの作動タ
イムチャート。
【図9】同じく織機停止から再起動までの各アクチュエ
ータの作動タイムチャート。
【図10】同じく不良緯糸除去装置の作用説明図。
【図11】同じく不良緯糸除去装置の作用説明図。
【図12】同じく不良緯糸除去装置の作用説明図。
【符号の説明】
Y 緯糸 10 測長貯留装置 30 緯糸牽引装置 33、35 ローラ 50 切り換え装置 56 手段(緯糸解放保持手段) 71 姿勢制御ノズル 120 制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測長貯留装置からの緯糸をローラで挟持
    して牽引する緯糸牽引装置と、この緯糸牽引装置の前記
    ローラの挟持または解放を切り換える切り換え装置と、
    この切り換え装置の作動により前記緯糸を前記ローラで
    挟持して牽引される前記緯糸を噴射流体により経糸開口
    内に飛走させて緯入れを行う姿勢制御ノズルと、前記各
    装置および姿勢制御ノズルの作動を制御する制御装置
    と、前記制御装置が、織機の停止信号を出力した際に、
    前記切り換え装置を解放の切り換え位置に保持させる手
    段を備えたことを特徴とする織機の緯入れ装置。
JP3897693A 1993-02-26 1993-02-26 織機の緯入れ装置 Pending JPH06294042A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3897693A JPH06294042A (ja) 1993-02-26 1993-02-26 織機の緯入れ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3897693A JPH06294042A (ja) 1993-02-26 1993-02-26 織機の緯入れ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06294042A true JPH06294042A (ja) 1994-10-21

Family

ID=12540189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3897693A Pending JPH06294042A (ja) 1993-02-26 1993-02-26 織機の緯入れ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06294042A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4969489A (en) Weft threading system for fluid jet loom using the storage drum winding arm
JP4057124B2 (ja) ジェットルームにおける緯糸把持装置
JPH06294042A (ja) 織機の緯入れ装置
US5425399A (en) Weft picking system for jet loom with device for deforming a weft yarn slackened portion
JPH04257347A (ja) ジェットルームにおける緯入れ制御装置
JP2594624Y2 (ja) 織機の緯入れ装置
JP2560569B2 (ja) 無杼織機の緯糸処理装置
JP3324236B2 (ja) 織機の緯入れ装置
JPH0679774U (ja) 織機の緯入れ装置
JPH0673173U (ja) 多色織り織機の緯入れ装置
JPH0673171U (ja) 織機の緯入れ装置
JPH06248539A (ja) 織機の緯入れ装置
JP3319021B2 (ja) 織機の緯入れ装置
JPH0813287A (ja) 織機の緯入れ装置
JPH06123041A (ja) 織機の緯入れ装置
JPH06264332A (ja) 織機の緯入れ装置
JP3319091B2 (ja) ジェットルームにおける給糸処理方法
JP3036025B2 (ja) ジェットルームにおける給糸処理装置
JP2659711B2 (ja) 無杼織機における起動準備装置
JP2715591B2 (ja) ジェットルームにおける給糸処理装置
JPH06200449A (ja) 織機の緯入れ装置
JP2591395Y2 (ja) 織機の緯入れ装置
JP3757575B2 (ja) 織機の緯入れ装置
JP3134331B2 (ja) ジェットルームにおける1ショット緯入れ方法
JPH01282370A (ja) 無杼織機における緯糸準備装置