JPH0629079A - セラミックスヒータ - Google Patents

セラミックスヒータ

Info

Publication number
JPH0629079A
JPH0629079A JP4183343A JP18334392A JPH0629079A JP H0629079 A JPH0629079 A JP H0629079A JP 4183343 A JP4183343 A JP 4183343A JP 18334392 A JP18334392 A JP 18334392A JP H0629079 A JPH0629079 A JP H0629079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
silicon carbide
ceramic
plate
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4183343A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2955127B2 (ja
Inventor
Zenichi Inoue
善一 井上
Tetsuo Moriyama
徹夫 森山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP4183343A priority Critical patent/JP2955127B2/ja
Publication of JPH0629079A publication Critical patent/JPH0629079A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2955127B2 publication Critical patent/JP2955127B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 シーズヒータからの熱伝導を利用した構造体
で、シーズヒータ周囲部分とシーズヒータ無き部分との
温度差がほとんど無く発熱することができる発熱体(ヒ
ータ)を提供する。 【構成】 酸水溶液により高純度化処理された炭化珪素
で多孔状に結合されてなる、0.1〜100Ω・cmの
比抵抗を有する導電性セラミックス焼結成形体と、この
成形体に形設された1対の電極部とで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はセラミックスヒータに
関し、さらに具体的には炊飯器用発熱体やホットプレー
ト熱板など主に電化製品に使用される発熱体として利用
できるセラミックスヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の発熱ヒータは図14〜17に示す
ごとくシーズヒータ22と熱板21とを一体化し、シー
ズヒータ22からの熱が熱伝導で熱板21につたわり放
熱される構造体で、シーズヒータ22周囲部分とシーズ
ヒータ22無き部分との温度差が発生する構造体のもの
で調理器等に用いられるものが知られている(例えば、
特公昭54−67070公報,特公昭55−43804
公報,特公昭55−48460公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のシーズヒータを
利用した上述のごとき熱板は、シーズヒータからの熱伝
導を利用した構造体のため、シーズヒータ周囲部分とシ
ーズヒータ無き部分との温度差が大きく発生する欠点が
あった。
【0004】この発明は以上の事情を鑑みなされたもの
で、温度差がほとんど無く発熱することができる発熱体
(ヒータ)を提供することを主たる目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明によれ
ば、炭化珪素粒子が金属シリコンの窒化により生成する
窒化珪素で多孔状に結合されてなる、0.1〜100Ω
・cmの比抵抗を有する導電性セラミックス焼結成形体
と、この焼結成形体に付設された1対の電極部とからな
るセラミックスヒータが提供される。
【0006】上記炭化珪素粒子は、導電性セラミックス
焼結成形体(又は焼結体)を構成するためのものであっ
て、通常99重量%以上の純度を有すると共に1〜10
μmの平均粒径を有するものが好ましい。この中でも2
〜7μmの平均粒径を有するものが特に好ましい。平均
粒径が10μm超では、成型機の摩耗が著しく製造上問
題があると同時に摩耗粉が原料内に混入し、焼結物の物
性及び電気特性に悪い影響を与える。また、1μm未満
では、炭化珪素粉の高純度化が困難でかつ成形性が悪く
なり焼結体の電気特性のバラツキが大きくなる。この炭
化珪素粒子は、炭素粉末とケイ石を間接式抵抗炉で18
00〜1900℃に加熱して得られ、市販の炭化珪素粒
子に比べて粒子表面に存在する酸化珪素や鉄分等の不純
物の極めて少ないものを用いることが好ましい。
【0007】上記窒化珪素は、炭化珪素粒子を多孔状に
結合させるためのものであって、平均粒径1〜10μm
の金属珪素粉末を炭化珪素粒子と混合し、この金属珪素
粉末を窒化させると共に炭化珪素粒子間にわたって結着
させて用いることができる。この発明における導電性セ
ラミックス焼結成形体は、電気エネルギーにより発熱す
るヒータを構成するためのものであって、比抵抗が0.
1〜100Ω・cm、好ましくは0.5〜50Ω・cm
のものを用いることができる。
【0008】次に、この発明における導電性セラミック
ス焼結成形体の製造方法について述べる。
【0009】すなわち、平均粒径1〜10μmの炭化珪
素粉末60〜90重量部と平均粒径1〜10μmの金属
珪素粉末10〜40重量部からなる原料に、成形助剤と
水を加えて混合し、この混合物を、所定形状に成形した
後窒素雰囲気中で加熱焼結することによって導電性セラ
ミックス焼結成形体を得ることができる。
【0010】原料としては、平均粒径1〜10μmの炭
化珪素粉末40〜90重量部と平均粒径1〜10μmの
金属珪素粉末10〜60重量部からなる原料を用いる。
【0011】上記炭化珪素粉末の量は、40重量部未満
では得られる導電性セラミックス焼結成形体の比抵抗が
大きくなるので好ましくなく、90重量部超では強靭性
が低下するので好ましくない。この中でも特に50〜8
0重量部が好ましい。
【0012】上記金属珪素粉末の量は、10重量部未満
では得られる導電性セラミックス焼結成形体の強靭性が
低下するので好ましくなく、60重量部超では比抵抗が
大きくなるので好ましくない。この中でも特に20〜5
0重量部が好ましい。
【0013】上述の原料に成形助剤と水を加えて混合す
る。成形助剤は、有機樹脂バインダー、界面活性剤等が
挙げられ、通常炭化珪素粉末と金属珪素粉末の合計量1
00重量部に対して5〜20重量部用いることができ
る。水は、通常15〜30重量部用いることができる。
【0014】上記有機樹脂バインダーは、窒素ガス雰囲
気中で1000℃までの加熱で80〜98%が熱分解で
気化され、2〜20%が炭素系物質として残存する有機
樹脂バインダー(例えば高分子セルロース樹脂等)を使
用するのが好ましく、これらのバインダーは焼成時窒素
ガス雰囲気中に微量に含まれる酸素により原料のSiC
及び金属シリコンが酸化されるのを防止することもでき
る。つまり、窒素雰囲気で1000℃まで加熱される
時、2〜20%炭素として残存する有機樹脂系バインダ
ーを使用するため焼成時窒素ガス雰囲気中に含まれる微
量の酸素と炭素が優先的に反応すると同時に高温時に
は、金属シリコンとも反応し一部炭化珪素を生成する。
これらのことにより原料中の炭化珪素及び金属シリコン
が酸化から防止され、焼成物の比抵抗を下げると共に比
抵抗のバラツキを低減することになる。有機樹脂バイン
ダーの残存量が2%以下では酸化防止効果が劣り、また
20%以上であると焼結性等に悪影響をおよぼし強度が
低下する。また、界面活性剤としては、例えば脂肪酸ソ
ルビタンエステルポリエチレングリコール等の非イオン
系界面活性剤が好ましい。上記混合は、通常ミキサーで
混合し、更にニーダーで混練して行うのが好ましい。
【0015】この発明においては、この混合物を、所定
形状に形成し乾燥した後、窒素ガス雰囲気中で加熱焼結
することによって炭化珪素粒子が多孔状に結合されてな
る0.1〜100Ω・cmの比抵抗を有する導電性セラ
ミックス焼結成形体を形成する。この成形は、例えば押
出成形機、鋳込み成形機等を用いて、例えば板状、ハニ
カム状、皿状、容器状等の形状として行うことができ
る。
【0016】加熱焼結は、上記乾燥した混合物を、窒素
ガス雰囲気中、例えば400〜600℃で2〜6時間加
熱して成形助剤等のガス発生性の物質を除去し、再び窒
素ガス雰囲気中で1300〜1450℃に昇温して2〜
24時間反応焼結させて行うことができる。
【0017】得られた導電性セラミックス焼結成形体
は、適宜所定の寸法に加工し、この上に電極を形成して
暖房機や調理器等のヒータを構成することができる。
【0018】炭化珪素粒子表面に存在する酸化珪素や鉄
分を溶解除去して炭化珪素粒子を高純度化し、高純度化
処理された炭化珪素が導電性セラミックス焼結成形体を
構成して比抵抗を下げる。また、窒素ガス雰囲気で炭化
珪素粒子と共に金属珪素を加熱して行う窒化珪素による
焼結は炭化珪素粒子が、酸化されることなく、一部窒素
原子が炭化珪素粒子内に固溶され、適度の比抵抗をもつ
ようになり多孔質で軽量かつ強靭な導電性セラミックス
焼結成形体を形成する。
【0019】この発明においては、導電性セラミックス
焼結成形体に電極部が1対で形設される。この電極部は
上記成形体表面にまず導電層を形成し、その導電層に電
極板を接合して形設されるのが好ましい。導電層の形成
は、例えば上記成形体表面へのアルミニウムの溶射によ
って行う。
【0020】この発明においては、導電性セラミックス
焼結成形体の表面には上述の電極部形設部分を除いて絶
縁皮膜が形成される。この絶縁皮膜は例えばリチア系と
コージライト系釉薬を100μm程度の厚さで塗布し、
窒素ガス雰囲気中で焼成して形成される。
【0021】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づきこの発明を詳
述する。なお、これによってこの発明が限定されるもの
ではない。
【0022】まず図1において、セラミックスヒータ
(4)は、板状セラミックス焼結成形体(平面ヒータ素
子)(4a)と、この成形体の裏面の対向二辺に沿って
アルミニウム材の溶射により幅12mm、厚さ100μ
mで形成された電極層(2)(2)と、成形体(4a)
の電極層(2)(2)形成部以外の表面及び裏面に形成
された絶縁部(皮膜)(1)と、電極部(2)(2)表
面に超音波溶接により形成されたアルミニウム製の電極
板(3)(3)とからなる。この電極層(3)(3)と
電極層(2)(2)とで電極部を構成する。
【0023】なお、セラミックス焼結成形体(4a)の
作成は詳しく後述するが、その成形体の表面に成型され
た絶縁部(1)はリチア系コージライト系或いは磁器系
釉薬を100μmの厚さで塗布し窒素ガス雰囲気中で焼
成される。
【0024】炭化珪素粉末の作成 炭化粉末(コークス)と珪石粉末との混合物に直線電流
を通ずることによって1800〜1900℃に強熱して
生成した炭化珪素のかたまりを破砕、粉砕、水洗いして
粒度をそろえ、更に、この炭化珪素粉末を酸水溶液で処
理して、炭化珪素粉末の表面に製造工程中(炭化珪素の
合成時あるいは粉砕時)生成付着される鉄等の不純物を
除去し、平均粒径5.5μm、純度99%以上の高純度
炭化珪素粉末を作製する。酸水溶液としては、塩酸、硫
酸、硝酸、弗酸或いは、これらの混合酸水溶液である。
得られた炭化珪素粉末と比較のための市販炭化珪素粉末
のそれぞれの平均粒径と純度は、第1表に示すとおりで
ある。
【0025】
【表1】
【0026】導電性セラミックス焼結成形体の作製 炭化珪素粉末(純度98%以上、平均粒径5.5μm)
70重量部、金属シリコン粉末(平均粒5.9μm)3
0重量部、成形助財としてメチルセルロース系有機樹脂
バインダー及び脂肪酸ソルビタンエステルポリエチレン
グリコール(非イオン系界面活性剤)合計12重量部、
それに水21重量部加え、ミキサーで約5分混合する。
この混合物をコンティニアスニーダーで十分混練した後
に高圧真空押出成型機で、厚み1mm、巾70mmのシ
ートを成形圧力30kg/cm2で押出成形し、板状テ
ストピースとする。これらの乾燥グリーンを窒素ガス雰
囲気中で500℃、3時間脱バインダーした後に窒素ガ
ス雰囲気中1400℃で6時間反応焼結させて板状のセ
ラミックス焼結成形体を形成した。
【0027】導電性セラミックス焼結成形体の物性と電気特性 上述のように得られた板状導電性セラミックス焼結成形
体の物性値及び比抵抗値は、第2表に示すとおりであ
る。
【0028】
【表2】
【0029】上記板状セラミックス焼結成形体は、直径
20mmに切断して電極を形成した後、温度に対する比
抵抗を測定した。この結果、得られた導電性セラミック
ス焼結成形体は、後述の比較例と比べて比抵抗が低くそ
のバラツキが著しく改善されていることが確認された。
【0030】比較例1 実例1において、上述のように作成された炭化珪素粉末
を用いる代わりに、第1表に示す市販品Aの炭化珪素粉
末を用い、この他は実例と同様にして導電性セラミック
ス焼結成形体の比抵抗は、常温において1940Ω・c
mであり、著しく高いものであった。
【0031】このようにして作られた導電性セラミック
ス焼結成形体は、安価なSiC及び金属シリコンを使用
し、比較的簡単な製造工程で大量生産ができるため低コ
ストで、電気特性のバラツキが極めて少なく低熱膨張率
で耐久性の良い発熱ヒータとなる。
【0032】実例2 実例1において、炭化珪素粉末と金属シリコン粉末との
配合比率を70/30とする代わりに、80/20、7
5/25、70/30、65/35と変化させ、この他
は実例と同様にして導電性セラミックス焼結体を作成し
た。得られた板状セラミックス焼結成形体の物性値及び
比抵抗値は、第3表に示すとおりである。
【0033】
【表3】
【0034】このように、炭化珪素と金属シリコンの配
合比を変化させることにより必要に応じて比抵抗の異な
る焼結体をつくることが可能となる。なお、炭化珪素の
配合率を90%以上にすると強度が著しく低下するため
ヒータ材料としては不適であり、また40%以下にする
と比抵抗が著しく高くなりヒータ材料としては適さな
い。
【0035】実例3 実例1と同様の原料配合したものを大型押出成形機を用
い厚み2.5mm、280mmカクのシートを成形圧力
35kg/cm2で押出成形する。これらの成形品を乾
燥後適当な寸法に切断して実例1と同様の条件で焼成す
る。
【0036】次に、以上のごとく作成された説明図をセ
ラミックスヒータ(4)を2枚用いると、図2に示すご
とき壁掛用パネルヒータ(11)が得られる。すなわ
ち、この壁掛用パネルヒータ(11)は、2つのセラミ
ックスヒータ(4)(4)と、これらのセラミックスパ
ネルヒータと重ねられたセラミック繊維からなる断熱板
(5)と、この断熱板とセラミックスヒータ(4)
(4)をそれらの周縁を囲撓し重ねた状態で保持する枠
体(6)とから主としてなる。
【0037】2つのセラミックスヒータ(4)(4)
は、図3の(A)のごとく同一平面内で電極部(2)
(2)が対接するよう接触して並べられ、対接する電極
部(2)(2)に電極板(3)を橋わたしさせ、両ヒー
タ(4)(4)を直列接続している。
【0038】断熱板(5)は、図3の(B)のごとくセ
ラミックスヒータ(4)(4)をはめ込む凹段部(7)
と、電極板(3)を反対側へ突き抜けさせるための通孔
(8)を電極板(3)との接触をさけるために備えてい
る。断熱板(5)の外形寸法は、595×295×20
mmである。
【0039】枠体(6)は、図4において横断面略コ型
のチャンネル形状でアルミニウム又は耐熱合成樹脂の押
出成形によって得られたものを4分割(または2分割)
して構成される。図4の(B)においてa=25mm,
b=15mm,c=2mmである。
【0040】製作例1 以上のようにして得られたセラミックパネルヒータ(1
1)は、適当な無機接着剤層(2mm程度)で断熱板
(5)の凹段部(7)内に接着され、外周部に枠体
(6)が嵌め込まれて一体化され完成される。
【0041】なおセラミックパネルヒータ(11)に電
圧が印加されると接着層が乾燥され、一体化される。
【0042】製作例2 別製作例として、図5のごとくセラミックパネルヒータ
(11)を離型性の良好な型に置き、更に2mm程度の
半練状の無機接着層(10)を設け、その上に半練状の
セラミック繊維、断熱材(5)を充填した後、電極板
(3)が通孔(8)を通るように、嵌め込む。電極板
(3)(3)に通電すれば、接着剤層(10)が乾燥し
て全体構成が一体化され完成される。得られた壁掛用パ
ネルヒータ(11)は、その表面温度が80℃、断熱板
(5)を介した表面温度が50℃以下であった(定格電
圧100V、出力250W)。使用状態を図7の(A)
に示す。壁掛用パネルヒータのアートデザインとして (1)シリコン耐熱塗料等の塗布によるカラー化。
【0043】(2)陶器用絵つけによるデザイン模様
化。
【0044】(3)耐熱顔料によるシルクスクリーン、
転写によるデザイン化。
【0045】などのアートデザインを施すことができ
る。
【0046】壁掛用パネルヒータ(11)は、図6のご
とく多数個を同一平面内で組み合わせて大型パネルヒー
タとすることができる。図6の(A)は外形寸法600
×283mm、図6の(B)は外形寸法300×283
mmでありこれらのパネルヒータを組み合わせて標準的
な窓の下に組み込めるように、長辺の寸法1800m短
辺の寸法849mの大型ユニットを作り、パネルヒータ
の暖房機能、断熱機能、防音機能、を合わせ持つ内装建
材として部屋の窓下に埋め込んだ。かくして定格電圧1
00V、出力1200W、の大型パネルヒータが得られ
表面温度60℃、断熱材を介した裏面温度は30℃であ
った。このパネルヒータはそのドラフト効果により温か
いエアーカーテンの働きをするので上部の窓から侵入す
る冷気を防ぐことが出来、有効な暖房効果がある。使用
例を図7の(B)に示す。
【0047】図7の(C)のごとくユニットを天井の内
装建材として使用することにより、遠赤外線の効果によ
るほのぼほとした快適な暖房効果を得ることもできる。
さらに図7の(D)のごとくユニットを床材に使用して
床面暖房を行うこともできる。なお、以上の実施例での
パネルは抵抗値を変えることにより出力を任意に選ぶこ
とができる。
【0048】以上の説明より明らかなように、パネルヒ
ータは、机の下に設置するパネルヒータ、壁掛け式パネ
ルヒータ、壁面、天井、床面、などに埋め込み暖房機
能、断熱機能、防音機能、を合わせ持った経済的な内装
建材として利用でき、自由に寸法を設定し各場所に応じ
た暖房を行うことができる。また種々のアートデザイン
を施すことによりアート感覚に富んだ商品を提供するこ
とができる。
【0049】以上の実施例とは異なり、導電性セラミッ
クス焼結成形体を、均一な厚みの板状ではなく、図8〜
9のごとく放射方向に肉厚を減少する円盤状に形成し、
その成形体(23)の相対する方向に金属溶射電極(2
4a)(24b)を形成するとともに、成形体(23)
表面の電極(24a)(24b)を除いた全面に絶縁皮
膜(26)を形成してもよい。成形体(23)は鋳込み
成形方法で形成された(他の成形方法、例えば可塑成形
法の採用も可能)。
【0050】かくして100Vの交流電圧(25)を成
形体(23)の電極(24a)(24b)に印加するこ
とによって、成形体(23)全体が均一に発熱され出力
は500Wである。つまり電極(24b)上部の成形体
(23)部分の電流密度を均一にするため肉厚を大きく
調整しているので(最大21.5〜最小3mm)、成形
体(23)上部の平面部表面温度がほぼ均一の300℃
に得られ、かつ平面部175φmmの温度差が約10℃
に収まるので良好な温度分布が得られる。
【0051】なお、従来の技術として図16〜17に示
す板厚4mm直径175φmmからなる熱板21に直径
140φmm絶縁パイプ状内に組み込まれたシーズヒー
タ22からなり上記従来例と同様の出力が発生された例
では、シーズヒータ22から熱板21に熱伝導され上部
平面状の温度差つまりシーズヒータ21周囲部分とシー
ズヒータ21無き部分との温度差が約30℃であり、極
めて大きい。さらに成形体23はかさ密度2.1g/c
3、曲げ強度10kg/mm2は熱伝導率0.03ca
l/cm・sec℃と高く、熱膨張率は4×106と低
いので耐熱衝撃に強く発熱体としてすぐれている。
【0052】また、上記においては、成形体23にSi
C−Si3N4系セラミックを用いた場合の実測結果を
示したが、高純度SiC系セラミックスや再結晶型Si
Cセラミックスを用いても同様の効果を得ることができ
る。さらに立体的構造体(器型)の全面に絶縁皮膜(2
6)が形成されているので全く漏電の危険がなく調理器
等としても利用が可能な構造体を示している。即ち、均
熱形の発熱体としての機能と調理物等の器としての機能
を合わせもつことができる。これは調理器や液体状のも
のを加熱する発熱体として、非常に適したものである。
【0053】以上のごとく、図8〜9の導電性セラミッ
クス焼結成形体によれば、発熱体の電流密度を肉厚調整
によって均一化が可能であり、鋳込み成形等の成形体構
造(3次元的成形体構造)が可能であり、商品用途に合
った発熱体として利用ができ更に発熱体全体に絶縁皮膜
を形成することによって通電中手に触れても漏電の危険
のない安全で効率の良い発熱体を提供することができ
る。
【0054】そのほか導電性セラミック焼結成形体は図
10〜11のごとく皿状に図12〜13のごとく容器状
に成形できる。図12〜13の場合には図8〜9と同
様、電流密度を均一にするため肉厚を調整している。
【0055】
【発明の効果】この発明によれば、構成体のほぼ全体が
発熱体(ヒータ)であるため温度差がほとんどなく、す
ぐれたパネルヒータとして机の下、壁掛け、天井、床面
などに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るセラミックヒータの実施例を説
明する構成説明図であり、(A)は正面、(B)は裏
面、(C)はC−C断面を示す。
【図2】他の実施例としてのセラミックスパネルヒータ
を説明する構成説明図であり、(A)は正面、(B)は
断面を示す。
【図3】図2に示すセラミックスパネルヒータの構成体
説明図であり、(A)は導電性セラミックス焼結成形体
の正面、(B)は断熱板の正面、(C)は(B)のC−
C断面を示す。
【図4】同じく図2に示すセラミックスパネルヒータの
構成説明図であり、(A)は枠体の正面、(B)は断面
を示す。
【図5】図2に示すセラミックスパネルヒータの製作方
法を説明する装置構成説明図である。
【図6】他の実施例としての大型パネルヒータを説明す
る正面図である。
【図7】種々のセラミックパネルヒータの部屋での使用
例を示す説明図である。
【図8】他の実施例としてのセラミックヒータの断面図
である。
【図9】図8のセラミックヒータの底面図である。
【図10】もう1つの他の実施例の図8相当図である。
【図11】同じく図9の相当図である。
【図12】更にもう1つの他の実施例の図8相当図であ
る。
【図13】同じく図9相当図である。
【図14】従来例を示す図8相当図である。
【図15】同じく図9相当図である。
【図16】他の従来例を示す図8相当図である。
【図17】同じく図9相当図である。
【符号の説明】
1 絶縁部(皮膜) 2 電極層 3 電極板 4 セラミックスヒータ 5 断熱板 6 枠体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高純度炭化珪素粒子が金属シリコンの窒
    化により生成する窒化珪素で多孔状に結合されてなる、
    0.1〜100Ω・cmの比抵抗を有する導電性セラミ
    ックス焼結成形体と、この成形体に形設された1対の電
    極部とからなるセラミックスヒータ。
  2. 【請求項2】 導電性セラミックス焼結成形体が板状で
    あり、その成形体表面の電極部形設部分を除いて絶縁皮
    膜を形成してなる請求項1のセラミックスヒータと、セ
    ラミックス繊維からなる断熱板と、この断熱板及びセラ
    ミックスヒータを重ねてそれらの周縁を囲撓する枠体と
    からなるセラミックスパネルヒータ。
JP4183343A 1992-07-10 1992-07-10 セラミックスヒータ Expired - Fee Related JP2955127B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4183343A JP2955127B2 (ja) 1992-07-10 1992-07-10 セラミックスヒータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4183343A JP2955127B2 (ja) 1992-07-10 1992-07-10 セラミックスヒータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0629079A true JPH0629079A (ja) 1994-02-04
JP2955127B2 JP2955127B2 (ja) 1999-10-04

Family

ID=16134071

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4183343A Expired - Fee Related JP2955127B2 (ja) 1992-07-10 1992-07-10 セラミックスヒータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2955127B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012051749A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Tokyo Yogyo Co Ltd 導電性を有する多孔質の炭化珪素質セラミックス焼結体
WO2017135706A3 (ko) * 2016-02-02 2017-10-05 동아하이테크 주식회사 히터 및 이의 제조 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012051749A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Tokyo Yogyo Co Ltd 導電性を有する多孔質の炭化珪素質セラミックス焼結体
WO2017135706A3 (ko) * 2016-02-02 2017-10-05 동아하이테크 주식회사 히터 및 이의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2955127B2 (ja) 1999-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0640669B1 (en) Apparatus and method for providing high temperature conductive-resistant coating, medium and articles
CN101792331A (zh) 碳基材料防氧化涂层的微波制备方法
JP2685370B2 (ja) セラミックスヒータ
JPH0629079A (ja) セラミックスヒータ
JP2004108767A (ja) セラミック調理システムおよびその製造方法
JP2732708B2 (ja) 導電性セラミック焼結体
JP2636978B2 (ja) 導電性セラミック焼結体およびその製造方法
KR101602574B1 (ko) 마이크로파용 발열 도자기 및 그 제조방법
JP4783489B2 (ja) 銀焼結体の製造方法及び簡易炉
JP3353043B2 (ja) 低次酸化チタンセラミックスの製造方法
JPS60134126A (ja) 遠赤外線輻射体
JP3138393B2 (ja) 薄膜導電層の形成方法
KR20060011550A (ko) 점토결합 탄화규소, 그 제조방법 및 이를 이용한 세라믹발열체
JPH01235550A (ja) 食品類の焼成方法
JPH0420868B2 (ja)
JP2004006194A (ja) 多孔質セラミックス製抵抗発熱体およびその製造方法
US11619396B2 (en) Insulation film
KR100981228B1 (ko) 면상발열체 및 고주파 발진기를 이용한 면상발열체 가열장치
JPH0239473B2 (ja) Ensekigaisenhoshataioyobisonoseizoho
JP3001941B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体の製造方法
CN1093514A (zh) 电热元件
JPH0574555A (ja) セラミツクヒータ及びその製造方法
JPH11199307A (ja) 粘土瓦の製造方法
JPH01298068A (ja) セラミック成形体の製造法
JP3618369B2 (ja) セラミックス製発熱体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees