JPH06289851A - 鍵盤装置 - Google Patents

鍵盤装置

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JPH06289851A
JPH06289851A JP5096688A JP9668893A JPH06289851A JP H06289851 A JPH06289851 A JP H06289851A JP 5096688 A JP5096688 A JP 5096688A JP 9668893 A JP9668893 A JP 9668893A JP H06289851 A JPH06289851 A JP H06289851A
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JP
Japan
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key
gravity
container
center
keyboard
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Application number
JP5096688A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Hojo
芳治 北條
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて簡単な構成であって少ない部品点数に
より、アコースティックピアノに近似した鍵タッチ感が
得られる鍵盤装置を提供する。 【構成】 鍵盤シャーシ1に設けられたブラケット6に
は、鍵14の一端部が回動自在に支持されている。鍵1
4には、ピン21により密閉容器22が回動自在に支持
されている。密閉容器22は、長尺円筒状の容器本体2
3と、該容器本体23の端部に嵌着されたキャップ24
とで構成されおり、内部には液体25が収容されてい
る。ピン21は、前記密閉容器2の全長に対して、その
中央よりキャップ24側に変位した位置に挿通されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ピアノ等の電子鍵
盤楽器の鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、電子ピアノ等の電子鍵盤
楽器の鍵タッチ感は、アコースティックピアノのそれと
大きく異なっている。すなわち、電子鍵盤楽器では、ア
コースティックピアノのように、押鍵の初期では、指に
受ける荷重が急激に重くなり、押鍵途中で受ける荷重が
急激に軽くなる、いわゆる抜ける感じがない。このよう
な両者の鍵タッチ感の違いは、電子鍵盤楽器が鍵による
スイッチ操作で楽音を発生させるのに対して、アコース
ティックピアノでは鍵と連動するハンマーの打弦によっ
て楽音を発生させるのことに起因している。
【0003】つまり、アコースティックピアノの場合、
打弦するハンマーが鍵側の従接リンクと接離することに
よって鍵の感性質量が変化する。よって、アコースティ
ックピアノの鍵には、ハンマーと従接リンクの接離によ
って生ずるアクション荷重が作用する。これがアコース
ティックピアノにおける鍵タッチの重い感じあるいは抜
ける感じとなって表れているのであるが、電子鍵盤楽器
では重い感じあるいは抜ける感じを生じさせるような鍵
の感性質量の変化はない。
【0004】よって、前述のように電子鍵盤楽器におい
ては、その鍵タッチ感から、アコースティックピアノの
如き軽妙な感覚での演奏が困難である。また、鍵タッチ
の抜ける感じが得られないがために、トリルなど速い指
づかいが行えないばかりでなく、長時間に亙る演奏では
手の甲に疲労を感ずる欠点を有している。
【0005】このようなことから、近年、電子鍵盤楽器
においては、如何にアコースティックピアノの演奏感覚
に近づけた鍵タッチ感を得るかが重要課題となってお
り、その解決のために簡易構造のアクションを設ける鍵
盤装置が提案されるに至っている(特開昭50−153
914号公報参照)。この鍵盤装置にあっては、鍵盤シ
ャーシ上に回動自在に取り付けられた鍵の下面に押し要
素(突起)を設ける一方、鍵盤シャーシの鍵の下側とな
る位置に、前記押し要素の押し作用を受けて回動する抵
抗要素(摩擦接触レバー)を設けて、押鍵により鍵が下
降変位するとき、抵抗要素が押し要素に作用して、鍵に
所定の重量を付与する構成である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、鍵盤装置
に用いられるアクション機構にあっては、押し要素や抵
抗要素それ自体の構造により、アコースティックピアノ
の鍵タッチ感が得られるように構成できることが、構造
を簡易化する上で好ましい。しかるに、前述した従来装
置では、抵抗要素の構造上それは不可能であって、例え
ば前記公報に示されている抵抗要素は、その抵抗機能を
発揮するためには、はさみねじや微調整ねじ等の補助部
品が必要であり、それ自身の構造で抵抗機能を発揮する
ことは不可能であった。したがって、自ずとアクション
機構の構成部品点数が多くなり、部品点数を削減してコ
ストの低減を推進することが困難なものであった。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、極めて簡単な構成であって少ない
部品点数により、アコースティックピアノの鍵タッチ感
に近似した鍵タッチ感が得られる鍵盤装置を提供するこ
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明にあっては、鍵盤シャーシに対して回動自在に
取り付けられた鍵と、該鍵に対して上下方向へ回動自在
に取り付けられ、押鍵前の状態において一端部側に重心
を有し、押鍵に伴って回動し他端部側に重心を移動させ
る可変重心体とを有している。また、本発明の他の構成
にあっては、鍵盤シャーシに対して回動自在に取り付け
られた鍵と、前記鍵盤シャーシに対して上下方向へ回動
自在であるとともに、前記鍵と接触するように取り付け
られ、押鍵前の状態において一端部側に重心を有し、押
鍵に伴って回動し他端部側に重心を移動させる可変重心
体とを有している。前記可変重心体を、前記鍵盤あるい
は鍵盤シャーシに対し回動自在に取り付けられた容器
と、該容器内に封入された流体とで構成してある。
【0009】
【作用】前記構成において、押鍵を行うとこれに伴って
可変重心体が回動する。このとき、可変重心体は、回動
に伴って重心を一端部側から他端部側に移動させること
から、この重心の移動により鍵が回動する際の抵抗が変
化する。また、前記可変重心体が、鍵盤あるいは鍵盤シ
ャーシに対し回動自在に取り付けられた容器と、該容器
内に封入された流体からなる構成によれば、押鍵に伴っ
て容器が回動することにより、流体は容器の一端部側か
ら他端部側に流動し、これにより重心が容器の一端部側
から他端部側に移動し、鍵が回動する際の抵抗が変化す
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図にしたがって説
明する。すなわち、図1に示したように、鍵盤シャーシ
1は、上段部2、中段部3及び下段部4を一体的に有す
る縦断面が階段状の部材である。前記上段部2の先端に
はフランジ5が立設されており、該フランジ5にはブラ
ケット6の基端部が固着されいている。前記上段部2の
上面には、突起7が形成されており、該突起7にはリタ
ーンスプリング8の下端部が嵌着されている。さらに、
上段部2の上面には、各鍵ごとに2個ずつ配置されるゴ
ムスイッチ9a,9bが固定されており、下面側にはこ
のゴムスイッチ9a,9bからの信号が入力される回路
基板10が装着されている。また、中段部3と下段部4
間の縦壁には、開口部11が形成されており、該開口部
11の近傍であって、中段部3の下面にはフェルト等の
弾性材料からなる上部緩衝部材12が貼設され、下段部
4の上面にはフェルト等の弾性材料からなる下部緩衝部
材13が貼設されている。
【0011】前記ブラケット6には、鍵14の一端部が
回動自在に支持されており、この鍵14は図2に示した
ように、相対向する側壁15a,15bと、上壁16と
を一体的に有している。該上壁16の下面には、前記リ
ターンスプリング8の上端部が嵌着された突起18が設
けられているとともに、横断面が略十字形を成している
2つのスイッチ操作リブ19a,19bが、前記ゴムス
イッチ9a,9bと対向する部位に垂設されている。さ
らに上壁16の下面には、当接片20が垂設されてい
る。また、鍵14の自由端部側には、一方の側壁15b
から垂設されたストッパ26が形成されており、該スト
ッパ26は略L字状であって、その下端部は前記開口部
11内に遊挿されている。
【0012】一方、鍵14の他端部寄りには、前記側壁
15a,15b間に架設されたピン21により密閉容器
22が回動自在に支持されている。該密閉容器22は、
長尺円筒状の容器本体23と、該容器本体23の端部に
嵌着されたキャップ24とで構成されおり、内部には液
体25が収容されている。また、前記容器本体23に
は、その直径方向に形成されたパイプ部22が設けられ
ており、該パイプ部22に前記ピン21が挿通されてい
る。なお、前記密閉容器2の全長に対して、ピン21は
その中央よりキャップ24側に変位した位置に挿通され
ている。
【0013】以上の構成にかかる本実施例において、鍵
14は、リターンスプリング8により上方に押圧され、
かつ、ストッパ26の下端部が上部緩衝部材12に当接
することにより、水平状態を維持している。また、前述
のように密閉容器22は、その全長に対して、キャップ
24側に変位した位置でピン21により枢支されている
ことから、密閉容器22自体の重心はピン21より一端
部22a側にある。したがって、図1に示したように、
密閉容器22は押鍵前の状態では、一端部22a側を下
方に、他端部22b側を上方にした斜状に回動し、他端
部23bが前記当接片20に接触することにより斜状を
維持している。よって、密閉容器22内の液体25は、
ピン21より一端部22a側に多量に貯留している。
【0014】そして、押鍵を行うこうとにより、鍵14
がブラケット6との枢支点を中心に下方へ回動すると、
密閉容器22の他端部22bに当接片20が圧接する。
このとき、鍵14の上壁16には、ピン21より一端部
22a側に重心がある密閉容器22自体のトルクと、ピ
ン21より一端部22a側に貯留している液体25の重
量とによるトルクとが作用している。したがって、この
トルクが鍵14の回動方向に対し抵抗として作用するこ
とにより、押鍵の初期では、アコースティックピアノと
同様に指に受ける荷重が重くなる。
【0015】そして、密閉容器22の他端部22bに当
接片20が圧接すると、密閉容器22はピン21を中心
に図1において反時計方向に回動し始める。すると、密
閉容器22内の液体25は、密閉容器22の回動に伴っ
て、図3に示したように、その一端部22a側から他端
部22b側に流動する。したがって、密閉容器23は、
他端部22b側に流動した液体25の重量の影響を受け
て、他端部22b側を下方にして急速に回動し、該他端
部22bは当接片20から離れる。その結果、押鍵途中
で受ける荷重がアコースティックピアノと同様に急激に
軽くなる。なお、このときスイッチ操作リブ19bによ
り一方のゴムスイッチ9bが押圧されてオンとなる。
【0016】さらに、図4に示したように、鍵14が最
下位置にまで押下されると、ストッパ26の下端部が下
部緩衝部材12に当接して、鍵14のそれ以上の押下が
阻止されるとともに、密閉容器22の他端部22bが上
段部2に当接し、それ以上の回動を阻止される。また、
このときスイッチ操作リブ19aにより他方のゴムスイ
ッチ9aが押圧されてオンとなり、両ゴムスイッチ9
a,9bのオン時間差により押鍵速度が検出される。
【0017】鍵14が静止すると液体25は平衡状態と
なり、密閉容器22及び液体25の重心は再び、ピン2
1より一端部22a側となる。
【0018】そして、離鍵に際して鍵14から指を離す
と、リターンスプリング8の付勢力を受けて、鍵14は
上方に回動する。また、密閉容器22はピン21より一
端部22a側にある密閉容器22自体と液体25との重
心による作用により、一端部22a側を下方に回動させ
る。よって、密閉容器22内の液体25は他端部22b
側から一端部22a側に流動し、図1に示した押鍵前の
状態に戻る。
【0019】図5は、本発明の第2実施例を示すもので
あり、密閉容器22内には球形の粒状体28が多数個収
容されている。したがって、この第2実施例において
も、粒状体28が前述した第1実施例の液体25と同様
に流動することにより、同様の作用効果を奏する。加え
て、この実施例においては、粒状体28の数を変更して
その全体重量を変化させることにより、押鍵初期に指に
受ける荷重を容易にチューニングすることができる。
【0020】図6は、本発明の第3実施例を示すもので
あり、中段部3に支持用ブラケット30が立設されてお
り、該支持用ブラケット30の上端部に液体25を収容
してなる、第1実施例と同様の密閉容器22がピン21
により回動自在に支持されている。また、下段部4の端
部には、鍵14の両側壁15a,15b(図2参照)に
遊挿された鍵ガイド31が設けられている。この第3実
施例においても、密閉容器22内に収容された液体25
の流動により、第1実施例と同様の作用効果を奏する。
また、このように鍵盤シャーシ1側に密閉容器22を取
り付ければ、鍵14側に密閉容器22を取り付けた場合
より、液体25の振動が鍵14に伝わりにくいことか
ら、液体25の振動が鍵14を介して指に伝わる不都合
を防止することができる。また、この第3実施例では、
密閉容器22が傾こうとする力により、鍵14を押し上
げるので、リターンスプリング8をなくし、密閉容器2
2による力のみで鍵を上方に押し上げるようにすること
も可能である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、押鍵前の
状態において一端部側に重心を有し、押鍵に伴って回動
し他端部側に重心を移動させる可変重心体により、鍵に
アクション荷重を負荷するようにした。このため、押鍵
の初期では指に受ける荷重が重く、押鍵に伴う重心移動
により押鍵途中で指に受ける荷重が急激に軽くなる鍵タ
ッチ感を形成することができる。よって、極めて簡単な
構成であって少ない部品点数でありながら、アコーステ
ィックピアノに近似した鍵タッチ感を得ることができ
る。
【0022】また、可変重心体を容器と流動体とで構成
したことから、可変重量体の構成が簡易であって、低コ
ストで実施化が可能となるとともに、流体を液体とする
ことにより、安価な水等を用いて一層の低コスト化が可
能となる。また、流体を用いたことから、容器内に密封
される量(特に粒状体の場合、その数)の調整により、
鍵タッチのチューニングを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す側面図である。
【図2】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図3】同実施例の押鍵途中の状態を示す側面図であ
る。
【図4】同実施例の鍵が最下位置に到達した状態の側面
図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 鍵盤シャーシ 14 鍵 22 密閉容器 23 容器本体 24 キャップ 25 液体 28 粒状体28

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵盤シャーシに対して回動自在に取り付
    けられた鍵と、 該鍵に対して上下方向へ回動自在に取り付けられ、押鍵
    に伴って回動し一端部側から他端部側に重心を移動させ
    る可変重心体と、 を有することを特徴とする鍵盤装置。
  2. 【請求項2】 前記可変重心体は、前記鍵に対して回動
    自在に取り付けられた容器と、該容器内に封入された流
    体とからなることを特徴とする請求項1記載の鍵盤装
    置。
  3. 【請求項3】 鍵盤シャーシに対して回動自在に取り付
    けられた鍵と、 前記鍵盤シャーシに対して上下方向へ回動自在であると
    ともに、前記鍵と接触するように取り付けられ、押鍵に
    伴って回動し一端部側から他端部側に重心を移動させる
    可変重心体と、 を有することを特徴とする鍵盤装置。
  4. 【請求項4】 前記可変重心体は、前記鍵盤シャーシに
    対して回動自在に取り付けられた容器と、該容器内に封
    入された流体とからなることを特徴とする請求項1記載
    の鍵盤装置。
  5. 【請求項5】 前記流体は、液体であることを特徴とす
    る請求項2又は4記載の鍵盤装置。
  6. 【請求項6】 前記流体は、粒状体であることを特徴と
    する請求項2又は4記載の鍵盤装置。
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