JP2005031492A - 鍵盤装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 縦置きしても雑音が発生しない鍵盤装置を提供する。
【解決手段】 鍵盤装置1は、カギ部54が、非押鍵時、押鍵時にかかわらず、鍵5の配列方向から見て疑似ハンマー7に常に重なる長さに形成され、鍵5は、このカギ部54に挟まれた状態で揺動する。そのため、鍵5は疑似ハンマー7に対し、鍵5の配列方向にぶれない状態で揺動する。また、鍵5は、鍵ブレ防止片30等に案内されて摺動するため、鍵5はフレーム3に対し鍵5の配列方向にブレない状態で摺動する。また、疑似ハンマー7は、ハンマーブレ防止片34に挟まれた状態で摺動するため、疑似ハンマー7はフレーム3に対し鍵5の配列方向にぶれない状態で摺動する。従って、この鍵盤装置1では、縦置きしても、鍵5と疑似ハンマー7とが鍵5の配列方向にぶれることがないので、鍵5と疑似ハンマー7がぶつかって発生する雑音を確実に防止することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鍵盤装置に関する。
従来より、電子ピアノの鍵盤装置は、鍵と、疑似ハンマーと、シャーシとを備えている。
鍵は長尺に形成され、白鍵及び黒鍵合わせて88本がシャーシ上に平行に配列されている。そして各鍵は、非演奏者側の端部がシャーシに揺動可能に支持されている。
疑似ハンマーも長尺に形成され、各鍵の下部にその長手方向に沿って配置されている。そして各疑似ハンマーは、各鍵の下部に鍵の長さ方向に沿って配置され、非演奏者側の端部がシャーシに揺動可能に支持されている。
また、鍵は、上方に向かって揺動する動作を規制する鍵ストッパーを備えている。この鍵ストッパーは、鍵の下部から下方に向かって延設され、かつ、疑似ハンマーを挟んだ両側に配置されている。
このように構成された鍵盤装置では、押鍵すると疑似ハンマーも揺動し、そのため演奏者は、押鍵時にアコースティックピアノのアクションを動かしているかのような押鍵感を感じるのである。
実開平5−94887号公報
しかし、上述した鍵盤装置では、押鍵時に鍵は下方に移動し疑似ハンマーは上方に移動するため、疑似ハンマーが鍵の配列方向にぶれると、鍵と疑似ハンマーとが当たってとりわけ大きな雑音を発生する。
このような疑似ハンマーのぶれは、運搬時等に鍵盤装置を縦置き(鍵の配列方向が上下になる置き方)すると、疑似ハンマーの先端の錘の自重で、疑似ハンマーが下方に傾くこと等によって発生することが多い。
そこで本発明では、上述した問題点を解決し、ハンマーと鍵とか衝突して発生する雑音を確実に抑えることができる鍵盤装置を提供することを目的とする。
上述した問題点を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、シャーシ上に平行に配列され、該シャーシに対し揺動可能に取り付けられた複数の鍵と、該各鍵の下部に前記鍵の長手方向に沿って配置され、前記シャーシに揺動可能に取り付けられた疑似ハンマーと、前記鍵の下部から下方に向かって延設された延設部材と、を備え、前記鍵を押鍵すると前記疑似ハンマーが揺動する鍵盤装置において、前記延設部材の長さは、前記鍵の配列方向から見て、前記疑似ハンマーの少なくとも一部が前記延設部材に常に重なる長さであることを特徴とする。
この請求項1記載の鍵盤装置では、疑似ハンマーの少なくとも一部が、鍵の配列方向から見て、延設部材に常に重なるように配置されているので、この鍵盤装置では、縦置き等により疑似ハンマー(あるいは鍵)が鍵の配列方向に傾いても、延設部材が疑似ハンマーあるいは鍵の配列方向への移動を規制する。そのため、この鍵盤装置では、押鍵時に疑似ハンマーと鍵とが衝突する位置に疑似ハンマーがずれたり、曲がったりすることがない。従って、この請求項1記載の鍵盤装置を用いると、疑似ハンマーと鍵とが押鍵時に衝突することがないので、従来押鍵時にこれらが衝突して発生していた雑音を確実に抑えることができる。
尚、延設部材としては、請求項2に記載したように、鍵が上方に向かって揺動する動作を規制する鍵ストッパーであることが好ましい。この鍵ストッパーを利用すれば、他に延設部材を設けなくてもよいので、部品点数が減るからである。
また、延設部材は、請求項3に記載したように、疑似ハンマーを挟んだ両側に少なくともひとつずつ設けられていることが好ましい。このようにすれば、疑似ハンマーあるいは鍵が配列方向のどちらにずれても鍵と疑似ハンマーとが押鍵時にぶつかることがないので、より確実に雑音の発生を防ぐことができる。
次に、請求項4記載の鍵盤装置のように、疑似ハンマーを、両延設部材に対し摺動可能に配置してもよい。このようにすれば、鍵と疑似ハンマーとの位置関係が固定されるので、これらが衝突して発生していた雑音をより確実に抑えることができる。
この場合、請求項5に記載したように、疑似ハンマーと延設部材との間に、第1摩擦軽減手段が配置されていることが好ましい。このようにすれば、請求項4のように疑似ハンマーと延設部材とを摺動する構成にすると発生する可能性がある摩擦音の発生をも確実に抑えることができる。
次に、請求項6記載の鍵盤装置のように、シャーシは、疑似ハンマーが揺動面に垂直な方向にぶれることを防止するハンマーブレ防止手段を備えていることが好ましい。このように、シャーシに疑似ハンマーがぶれることを防止する手段を設ければ、疑似ハンマーが配列方向にぶれて、鍵と疑似ハンマーとが衝突して発生する可能性のある雑音をより確実に抑えることができる。
この場合、請求項7記載の鍵盤装置のように、ハンマーブレ防止手段と疑似ハンマーとの間に、第2摩擦軽減手段が配置されていることが好ましい。このようにすれば、請求項6のように構成することで疑似ハンマーとハンマーブレ防止手段とが当接あるいは摩擦しても、これらが当接する時等に発する雑音を確実に抑えることができる。
次に、請求項8記載の鍵盤装置のように、シャーシは、鍵が配列方向にぶれることを防止する鍵ブレ防止手段を備えていることが好ましい。このように、シャーシに鍵がぶれることを防止する手段を設ければ、鍵が配列方向にぶれて、鍵と疑似ハンマーとが衝突して発生する可能性のある雑音をより確実に抑えることができる。
この場合、請求項9記載の電子楽器のように、鍵ブレ防止手段と鍵との間に、第3摩擦軽減手段が配置されていることが好ましい。このようにすれば、請求項8のように構成することで鍵と鍵ブレ防止手段とが当接あるいは摩擦しても、これらが当接する時等に発する雑音を確実に抑えることができる。
尚、前記第1〜第3摩擦軽減手段は、摩擦面に貼られたフェルトでもよいし、グリース等の潤滑油でもよい。
また、例えば、延設部材と、ハンマーブレ防止手段とを、疑似ハンマーを挟んで配置して、疑似ハンマーを配列方向にぶれないように構成するなどしてもよい。
以下、本発明が適用された実施の形態について図面を用いて説明する。
図1及び図2は本実施形態の鍵盤装置の断面図で、鍵の配列方向から見た断面図である。ただし、図1は非押鍵時、図2は押鍵時の状態を示している。尚、図1及び図2は白鍵のみ示してある。
本実施形態の電子ピアノの鍵盤装置1は、長尺な略平板状に形成されたシャーシ3と、このシャーシ3の長手方向(図1及び図2の紙面に垂直な方向)に沿ってシャーシ3上に平行に配列された鍵5と、この各鍵5の下部に鍵5の長手方向に沿って配置された疑似ハンマー7を備えている。
このうちシャーシ3は、これら鍵5及び疑似ハンマー7を揺動可能に取り付けるために複雑な凹凸形状に形成されている。具体的には、このシャーシ3は、演奏者側(図1の紙面の向かって左側)から、鍵ブレ防止片30、ストッパー31〜33、ハンマーブレ防止片34、ストッパー35、ストッパー37、軸受部38、ゴムスイッチ39、鍵ブレ防止片40、軸部41が形成されている。
このうち鍵ブレ防止片30,40は、シャーシ3に揺動可能に取り付けられた鍵5に対し下方から挿入可能な略長方形状に形成され、演奏者側、非演奏者側及び、それらの中間位置より演奏者側寄りの3箇所に、演奏者側を向いて立設されている。また、この鍵ブレ防止片30,40は、厚みをなす側面のうち鍵5の配列方向に垂直な側面(以下、摺動側面と呼ぶ)が、配列方向に垂直な鍵5の両側面50の内壁に当接した状態で挿入可能な大きさに形成されている。そのため、鍵5は、この鍵ブレ防止片30,40の摺動側面に案内されて上下方向に摺動することはできるが、配列方向へぶれることが防止される。
尚、この鍵ブレ防止片30,40の摺動側面上にはグリース(本発明の第3摩擦軽減手段)が塗られており、鍵5が揺動する際、鍵5と鍵ブレ防止片30,40との摩擦が軽減され、鍵5はスムーズに揺動する。また、このグリスが塗られていることにより、鍵5が揺動する際、鍵ブレ防止片30,40と鍵5との間で発生することが予想される摩擦音の発生を防止することができる。尚、この鍵ブレ防止片30,40が当接している鍵5の側面50は、以下「鍵側面50」と呼ぶ。また、本実施形態では、グリスを鍵ブレ防止片30,40の摺動側面に塗ったが、鍵ブレ防止片30,40と鍵5との摩擦を軽減するものであればどのようなものを、これらの間に配置してもよく、例えば、摺動側面上にフェルトを貼り付けてもよい。
ストッパー31はフェルトで形成され、図2に示すように、押鍵されて疑似ハンマー7が揺動して上昇したとき、この疑似ハンマー7の演奏者側の端部に形成された突起片70に対向する位置に形成されている。この突起片70がストッパー31に当接することにより、押鍵時に上昇運動する疑似ハンマー7が止められる。
ストッパー32,37はフェルトで形成され、図2に示すように、押鍵されて鍵5が下降したとき、この鍵5に形成された各突起片52,56に対向する位置に形成されている。この突起片52,56がストッパー32,37に当接することにより、押鍵時に下降運動する鍵5が止められる。
ストッパー33はフェルトで形成され、図1に示すように、非押鍵時の突起片70に対向する位置に形成されている。この突起片70がストッパー33に当接することにより、押鍵終了時に下降運動する疑似ハンマー7が止められる。
ハンマーブレ防止片34は、疑似ハンマー7の演奏者側先端の鍵5に垂直な側面であって、錘75が貼り付けられる各貼付側面75aに対向する位置にそれぞれ設けられており、各ハンマーブレ防止片34は、ストッパー33が設けられた部分から上方に向かって垂直に立設され、各貼付側面75aが押鍵時及び非押鍵時のいずれのときも対向する長さに形成されている。また、これらハンマーブレ防止片34は、疑似ハンマー7が両方のハンマーブレ防止片34に当接した状態で摺動可能な間隔に配置されており、そのため疑似ハンマー7は、このハンマーブレ防止片34によって鍵5の配列方向にぶれることが防止される。
尚、ハンマーブレ防止片34に対向する錘75上には、フェルト72(本発明の第2摩擦軽減手段に相当)が貼り付けられており、疑似ハンマー7が揺動する際、疑似ハンマー7とハンマーブレ防止片34との摩擦が軽減され、疑似ハンマー7はスムーズに揺動する。また、フェルト72が設けられていることにより、疑似ハンマー7が揺動する際、ハンマーブレ防止片34との間で発生することが予想される摩擦音の発生を防止することができる。尚、本実施形態では、フェルト72をハンマーブレ防止片34の添付側面75aに配置したが、ハンマーブレ防止片34と疑似ハンマー7との摩擦を軽減するものであればどのようなものを、これらの間に配置してもよく、例えば、添付側面75a上にグリス等の潤滑油を塗ってもよい。
ストッパー35は、図1に示すように、非押鍵時に上昇したとき、鍵5に設けられたカギ部54の非演奏者側に形成された爪部540に対向する位置に形成されている。このストッパー35の演奏者側のシャーシ3には、カギ部54を挿通可能な図示しない挿通孔が形成されおり、ストッパー35はこの挿通孔の非演奏者側の縁部に設けられている。鍵5は、非押鍵時に疑似ハンマー7の重量により演奏者側端部が上方へ移動する力を受けるが、カギ部54がこのストッパー35に引っかかることにより、カギ部54及びストッパー35は、鍵5が必要以上に上方に向かって揺動する動作を規制している。
軸受部38は、鍵5の配列方向に沿って設けられた疑似ハンマー7の軸部73を上方から挿抜可能なU字形状に形成された切り込みである。この軸受部38の底部に疑似ハンマー7の軸部が嵌め込まれると、疑似ハンマー7は、鍵5の下部に鍵5の長手方向に沿い、かつ、錘75が貼り付けられた側の端部が演奏者側を向いて上下方向に揺動可能に取り付けられる。
ゴムスイッチ39は、疑似ハンマー7の軸部73より非演奏者側に形成され、非演奏者側に向かって延設された押下片74の下方のシャーシ3上に設けられている。鍵5が押下されると疑似ハンマー7の押下片74が鍵5の押下片58に押されて下方に移動し、この押下片74に押されてつぶさて、鍵5が押鍵されたことを検出する。本実施形態の鍵盤装置1では、このゴムスイッチ39により鍵5が押鍵されたことを検出すると、図示しないスピーカから、演奏音を放音するよう構成されている。
軸部41は、シャーシ3の非演奏者側端部に、鍵5の配列方向に沿って設けられている。鍵5は、軸部41に取り付けられることによって、遊端側が演奏者側を向いて、シャーシ3に対し揺動可能に取り付けられる。
次に、鍵5は、当該鍵盤装置1に88鍵備えられ、シャーシ5の長手方向の一端側から他端側に向かって順に平行に並べられている。そして各鍵5は、その一端がシャーシ3の非演奏者側に支持されることより、他端側がシャーシ3の演奏者側で上下方向に揺動するよう取り付けられる。
各鍵5は、長尺状に形成されるとともに、鍵ブレ防止片30,40を挿抜可能な開口部を下面に備える中空状に形成されたものである。そしてこの鍵5は、演奏者側から突起片52、カギ部54、突起片56、押下片58、把持部60を備えている。
このうち突起片52,56は、鍵5内に設けられた長方形状の部材である。これら突起片52,56は鍵5内で演奏者側を向いて設置され、下端が、鍵5の下部に一致する大きさに形成されている。そして、この突起片52,56は、図2に示すように、鍵5があらかじめ定められたあがき量分だけ押鍵されたとき、ストッパー32,37に当接する位置に形成されている。
カギ部54は各鍵側面50の下端から下方に向かって延設され、このカギ部54の長さは、図1及び図2に示すように、鍵5の配列方向から見て、疑似ハンマー7の少なくとも一部がカギ部5に常に重なる長さになるよう形成されている。そして各カギ部54は、シャーシ3に取り付けられる際、前述したシャーシ3の挿通孔に挿通された状態で取り付けられる。そして、このように鍵5が取り付けられると、カギ部54は、疑似ハンマー7を挟んだ両側にひとつずつ配置され、しかも、疑似ハンマー7がこのカギ部54に対し摺動可能に配置される。
尚、カギ部54の疑似ハンマー7に対向する部分には、フェルトを貼り付けるか、もしくはグリス等の潤滑油を塗るとよい。このようにすると、鍵5と疑似ハンマー7とが揺動する際、カギ部54と疑似ハンマー7との摩擦が軽減され、鍵5及び疑似ハンマー7がスムーズに揺動するからである。また、このこのようにフェルトを貼ったりやグリスを塗ることで、鍵5が揺動する際、カギ部54と疑似ハンマー7との間で発生することが予想される摩擦音の発生を防止することができる。尚、このフェルトあるいはグリスは、本発明の第1摩擦軽減手段に相当する。
押下片58は、鍵5の下部から下方に延設され、疑似ハンマー7の押下片74に対向する位置に設けられている。この押下片58は、疑似ハンマー7の押下片74に当接する長さに形成されている。
把持部60は、シャーシ3の非演奏者側に設けられた軸部41を、鍵5の遊端側が上下方向に揺動するよう把持可能に形成されている。
次に、疑似ハンマー7は、長尺に形成されると共に、鍵5の下部に鍵5の長さ方向に沿って配置されている。そしてこの疑似ハンマー7は、演奏者側から突起片70、フェルト72、軸部73、押下片74が設けられ、疑似ハンマー7の演奏者側先端の両側面75aには錘75が貼り付けられている。
突起片70は、前述したように、疑似ハンマー7の演奏者側先端であって、非押鍵時にストッパー33に押鍵時にストッパー32に対向する位置に設けられている(図2参照)。またこの突起片70の周りには、フェルト76が貼り付けられ、ストッパー31やストッパー33に当接したときの衝突音の軽減が図られている。
フェルト72は、前述したように、押鍵時も非押鍵時もハンマーブレ防止片34に対向する錘75上に貼り付けられている。
軸部73は、疑似ハンマー7の非演奏者側に設けられており、シャーシ3の軸受部38に嵌挿可能に形成されている。そしてこの軸部73を軸受部38に嵌挿すると、疑似ハンマー7の演奏者側の端部が上下方向に揺動するよう、疑似ハンマー7がシャーシ3に対して取り付けられる。
押下片74は、軸部73よりも非演奏者側に設けられており、非演奏者側に向かって延設されている。この押下片74は、鍵5の押下片58とシャーシ3のゴムスイッチ39の間に配置されている。押鍵時に押下片58に押下されると、この押下片74が下方に回転して疑似ハンマー7の演奏者側の端部が持ち上がり、それと同時にゴムスイッチ39が押下され、演奏音が鳴る。そして、押鍵が終了すると、錘75の重みにより疑似ハンマー7の演奏者側が下方に移動するので、押下片74が上方に回転し、そのため押下片58が上方に押し上げられて、鍵5の演奏者側が持ち上がり、それと同時にゴムスイッチ39が復帰して、演奏音の鳴り終わる。
錘75は、疑似ハンマー7の各貼付側面75aに貼り付けられている。
以上のように構成された鍵盤装置1は、次のように動作する。
鍵5の演奏者側の端部が押されると、鍵5は、非演奏者側の端部を支点に揺動する。その際、鍵5は、鍵ブレ防止片30,40に沿って移動し、鍵5の配列方向にぶれることがない。
疑似ハンマー7は、押鍵時、鍵5の押下片58により押下片74が押され、軸部73を中心に演奏者側の先端が上方に向かって揺動する。その際、ハンマーブレ防止片34及びカギ部54部に当接した状態で、これらに対して摺動しながら移動するので、疑似ハンマー7は、鍵5の配列方向にぶれることなく揺動する。
以上説明した鍵盤装置1を用いると以下のような効果がある。
本実施形態の鍵盤装置1では、疑似ハンマー7の少なくとも一部が、鍵5の配列方向から見て、カギ部54に常に重なるように配置されているので、この鍵盤装置1では、縦置き等により疑似ハンマー7(あるいは鍵5)が鍵5の配列方向に傾いても、カギ部54が鍵5の配列方向への移動を規制する。そのため、この鍵盤装置1では、押鍵時に疑似ハンマー7と鍵5とが衝突する位置に疑似ハンマー7がずれたり、曲がったりすることがない。従って、本実施形態の鍵盤装置1を用いると、疑似ハンマー7と鍵5とが押鍵時に衝突することがないので、従来押鍵時にこれらが衝突して発生していた雑音を確実に抑えることができる。
また、本実施形態の鍵盤装置1では、カギ部54が、疑似ハンマー7を挟んだ両側にひとつずつ設けられている。そのため、疑似ハンマー7あるいは鍵5が配列方向のどちらにずれても鍵5と疑似ハンマー7とが押鍵時にぶつかることがないので、どちらかひとつの場合よりも確実に雑音の発生を防ぐことができる。
また、本実施形態の鍵盤装置1では、疑似ハンマー7を、両カギ部54に対し摺動可能に配置している。このようにすれば、鍵5と疑似ハンマー7との位置関係が固定されるので、これらが衝突して発生していた雑音を確実に抑えることができる。
また、本実施形態の鍵盤装置1では、シャーシ3は、疑似ハンマー7が揺動面に垂直な方向にぶれることを防止するハンマーブレ防止片34を備えている。そのため、疑似ハンマー7が配列方向にぶれて、鍵5と疑似ハンマー7とが衝突して発生する可能性のある雑音をより確実に抑えることができる。
また、本実施形態の鍵盤装置1では、シャーシ3は、鍵5が配列方向にぶれることを防止する鍵ブレ防止片30,40を備えている。そのため、鍵5が配列方向にぶれて、鍵5と疑似ハンマー7とが衝突して発生する可能性のある雑音をより確実に抑えることができる。
尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
本実施形態の鍵盤装置の断面図で、鍵の配列方向から見た断面図である。尚、この図1では白鍵のみ示してある。 本実施形態の鍵盤装置の断面図で、鍵の配列方向から見た断面図である。尚、図1では白鍵のみ示してある。
符号の説明
1…鍵盤装置、3…シャーシ、5…鍵、7…疑似ハンマー、30…鍵ブレ防止片、31…ストッパー、32…ストッパー、33…ストッパー、34…ハンマーブレ防止片、35…ストッパー、37…ストッパー、38…軸受部、39…ゴムスイッチ、40…鍵ブレ防止片、41…軸部、50…鍵側面、52…突起片、54…カギ部、56…突起片、58…押下片、60…把持部、70…突起片、72…フェルト、73…軸部、74…押下片、75…錘、540…爪部

Claims (9)

  1. シャーシ上に配列され、該シャーシに対し揺動可能に取り付けられた複数の鍵と、
    該各鍵の下部に前記鍵の長手方向に沿って配置され、前記シャーシに揺動可能に取り付けられた疑似ハンマーと、
    前記鍵の下部から下方に向かって延設された延設部材と、
    を備え、
    前記鍵を押鍵すると前記疑似ハンマーが揺動する鍵盤装置において、
    前記延設部材の長さは、前記鍵の配列方向から見て、前記疑似ハンマーの少なくとも一部が前記延設部材に常に重なる長さであることを特徴とする鍵盤装置。
  2. 前記延設部材は、前記鍵が上方に向かって揺動する動作を規制する鍵ストッパーであることを特徴とする請求項1記載の鍵盤装置。
  3. 前記延設部材は、前記疑似ハンマーを挟んだ両側に少なくともひとつずつ設けられていることを特徴とする請求項1,2いずれか記載の鍵盤装置。
  4. 前記疑似ハンマーは、前記延設部材に対し摺動可能に配置されたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の鍵盤装置。
  5. 前記疑似ハンマーと前記延設部材との間に、第1摩擦軽減手段が配置されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の鍵盤装置。
  6. 前記シャーシは、前記疑似ハンマーが前記配列方向にぶれることを防止するハンマーブレ防止手段を備えていることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の鍵盤装置。
  7. 前記ハンマーブレ防止手段と前記疑似ハンマーとの間に、第2摩擦軽減手段が配置されていることを特徴とする請求項6記載の鍵盤装置。
  8. 前記シャーシは、前記鍵が前記配列方向にぶれることを防止する鍵ブレ防止手段を備えていることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の鍵盤装置。
  9. 前記鍵ブレ防止手段と前記鍵との間に、第3摩擦軽減手段が配置されていることを特徴とする請求項8記載の鍵盤装置。
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