JP2001265345A - 鍵盤装置 - Google Patents

鍵盤装置

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JP2001265345A
JP2001265345A JP2000079683A JP2000079683A JP2001265345A JP 2001265345 A JP2001265345 A JP 2001265345A JP 2000079683 A JP2000079683 A JP 2000079683A JP 2000079683 A JP2000079683 A JP 2000079683A JP 2001265345 A JP2001265345 A JP 2001265345A
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JP2000079683A
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Iwao Tomita
巌 富田
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H1/00Details of electrophonic musical instruments
    • G10H1/32Constructional details
    • G10H1/34Switch arrangements, e.g. keyboards or mechanical switches specially adapted for electrophonic musical instruments
    • G10H1/344Structural association with individual keys
    • G10H1/346Keys with an arrangement for simulating the feeling of a piano key, e.g. using counterweights, springs, cams

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 押鍵時に鍵に抜ける感じの鍵タッチ感を付与
し、かつ連打性の向上を図る。 【解決手段】 鍵盤シャーシ1上に上下方向に回動可能
に設けられた鍵2にクリック感を付与するクリック感付
与部材20を、鍵2に設けられた突起部材21と、鍵盤
シャーシ1に対し上下方向に移動可能に設けられて突起
部材21が上下方向から当接して乗り越える可動部材2
7と、この可動部材27を上方に向けて付勢するコイル
ばね28とで構成した。従って、押鍵時に鍵2の突起部
材21が可動部材27に当接して押し下げた後に乗り越
えることにより、鍵2にクリック感を付与することがで
き、また離鍵時には、可動部材27がコイルばね28に
より上方に移動しているので、離鍵時に鍵2の突起部材
21が上方に移動を開始してから可動部材27に当接し
て乗り越えるまでの戻りストロークを長くすることがで
き、これにより連打性の向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子ピアノなど
の鍵盤楽器における鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ピアノなどの鍵盤楽器では、アコー
スティックピアノの鍵タッチ感に近似した鍵タッチ感を
得るために、鍵の下方に所定の重量を有するハンマーア
ームを上下方向に回動可能に設け、鍵の押鍵操作に伴っ
てハンマーアームがそれ自身の重量に抗して回動するこ
とにより、鍵に所定のアクション荷重を付与するように
したものがある。このような鍵盤楽器では、鍵を回動可
能に支持する鍵盤シャーシにハンマーアームをただ単に
回動可能に取り付けた場合、鍵に所定のアクション荷重
を付与することはできるが、アコースティックピアノで
得られる抜ける感じの鍵タッチ感に近似した鍵タッチ感
を得ることができない。そこで、従来では、このような
鍵タッチ感が得られるように、クリック感付与手段を備
えた鍵盤装置が開発されている。
【0003】図8〜図10はその一例を示した図であ
る。この鍵盤装置は、楽器ケース内に組み込まれる合成
樹脂製の鍵盤シャーシ1を備えている。この鍵盤シャー
シ1は、前端部(同図では右端部)1aがほぼ逆コ字状
に形成され、その前端上部がほぼ逆L字状に形成され、
かつ後端部(同図では左端部)1bが側壁に支持された
平板状に形成され、前端部1aの逆L字状の部分が後端
部1bの平板状の部分よりも少し高く形成されている。
この鍵盤シャーシ1上には、合成樹脂製の複数の鍵(白
鍵と黒鍵、ただしここでは白鍵について説明する。)2
が並列に配置されている。この場合、各鍵2は、その後
端部(同図では左端部)が鍵盤シャーシ1の後端部1b
上に設けられた鍵支持部3の軸4に回動自在に取り付け
られ、この軸4を中心に上下方向に回動するように構成
されている。
【0004】また、鍵2の中間部に対応する鍵盤シャー
シ1上には、ハンマーアーム5を上下方向に回動自在に
支持するハンマー支持軸6が設けられている。ハンマー
アーム5は、上端部5a、中間部5b、および下端部5
cからなり、中間部5bがハンマー支持軸6に回動自在
に支持され、下端部5cが鍵盤シャーシ1の開口部1c
を通して鍵盤シャーシ1の後端部1bの下側に配置さ
れ、この下端部5cに錘7が設けられ、この錘7の重量
によって図8において反時計回りに付勢され、これによ
り上端部5aが鍵2の下面に当接し、鍵2を上方に付勢
している。
【0005】この場合、ハンマーアーム5は、図8に示
すように、通常は錘7の重量によって下端部5cが下方
に付勢され、この下端部5cの後端に設けられた突起部
5dの下面が鍵盤シャーシ1の後端部1bの下部に設け
られたフェルトなどの下限ストッパ8に当接し、これに
より突起部5dが所定の下限位置に位置規制されてい
る。また、このハンマーアーム5は、錘7の重量に抗し
て鍵2が押鍵された際に、ハンマーアーム5の突起部5
dの上面が鍵盤シャーシ1の後端部1bの上部内面に設
けられたフェルトなどの上限ストッパ9に当接し、これ
により突起部5dが所定の上限位置に位置規制されてい
る。
【0006】このハンマーアーム5の下端部5cの後方
(同図では右方)における鍵盤シャーシ1の後端部1b
における底部上の後方には、鍵2にアコースティックピ
アノで得られる抜ける感じの鍵タッチ感に近似した鍵タ
ッチ感を付与するクリック感付与部材10が設けられて
いる。このクリック感付与部材10は、図8および図9
に示すように、鍵盤シャーシ1の後端部1bの底部上に
固定された合成樹脂製のローラ支持体11を備えてい
る。このローラ支持体11は、各鍵2に対応する個所に
板ばね部11aがほぼL字形状に形成されて上方に延
び、この板ばね部11aの上端部にローラ12が回転自
在に取り付けられる取付枠11bが形成された構造にな
っている。このクリック感付与部材10は、押鍵時にハ
ンマーアーム5の下端部5cに設けられた突起部5dの
先端がローラ12に当接した後、ローラ支持体11の板
ばね部11aのばね力に抗してローラ12を乗り越えた
ときに、鍵2に抜ける感じの鍵タッチ感を付与する。
【0007】なお、各鍵2は、図8に示すように、ハン
マーアーム5によって上方に付勢されているが、通常は
各鍵2の前端部に垂設されたL字状のストッパ片13が
鍵盤シャーシ1の前端部1aにおける逆コ字状の上部下
面に設けられたフェルトなどの上限ストッパ14に当接
することにより、所定の初期位置(上限位置)に位置規
制されている。また、各鍵2は、押鍵されたときに、ス
トッパ片13が鍵盤シャーシ1の前端部1aにおける逆
コ字状の下部上面に設けられたフェルトなどの下限スト
ッパ15に当接することにより、下限位置に位置規制さ
れている。さらに、各鍵2は、鍵盤シャーシ1の前端部
1a上の逆L字状の部分に設けられた鍵ガイド16によ
り横振れしないようにガイドされている。
【0008】また、各鍵2には、押鍵時にゴムスイッチ
17を押圧するためのスイッチ押圧部18が設けられて
いる。ゴムスイッチ17は、膨出ゴム17a内に第1、
第2スイッチ部17b、17cを備え、膨出ゴム17a
が鍵盤シャーシ1の中間部の下面に設けられた回路基板
19上に配設され、鍵盤シャーシ1の開口部1dを通し
て上方に突出し、これにより膨出ゴム17aに鍵2のス
イッチ押圧部18が圧接離間するように対向している。
この場合、第1、第2スイッチ部17b、17cは、そ
れぞれ固定接点と可動接点とを有し、押鍵時に各可動接
点が順次固定接点に接触することにより、時間差をもっ
てオンし、その時間差をタッチレスポンスの強弱信号と
して楽音の発生を制御する。
【0009】このような鍵盤装置では、押鍵時に鍵2が
その後端部の軸4を中心に下方に回動すると、ハンマー
アーム5がその中間部5bのハンマー支持軸6を中心に
図8において時計回りに回動する。このとき、ハンマー
アーム5の錘7の重量が鍵2に作用するため、図10に
実線で示すように、鍵荷重が急激に重くなり、A1点に
到達するとハンマーアーム5の回動速度がほぼ一定にな
るため、鍵荷重もほぼ一定になる。この状態で、鍵2が
更に回動して図10に示すB1点に到達すると、鍵2の
スイッチ押圧部18がゴムスイッチ17を押圧して膨出
ゴム17aを弾性変形させた上、ハンマーアーム5の突
起部5dがクリック感付与部材10のローラ12に当接
して板ばね部11aを弾性変形させるので、鍵荷重が更
に重くなる。
【0010】この状態で、鍵2が更に回動し、図10に
示すC1点に到達すると、ハンマーアーム5の突起部5
dがローラ12を乗り越えるので、鍵荷重が急激に軽く
なり、これにより鍵2に抜ける感じのクリック感が付与
される。このときには、ゴムスイッチ17の第1、第2
スイッチ部17b、17cが順次オンし、その時間差に
基づくタッチレスポンスの強弱信号に応じて楽音の発生
を開始する。この後、図10に示すD1点に到達する
と、再び鍵荷重が急激に重くなり、E1点に到達する
と、突起部5dが上限ストッパ9に当接し、かつ鍵2の
ストッパ片13が下限ストッパ15に当接し、これによ
りハンマーアーム5および鍵2の回動が一旦停止する。
【0011】また、離鍵時には、ハンマーアーム5が錘
7の重量により図8において反時計回りに回動し、これ
に伴って鍵2がハンマーアーム5の上端部5aによって
押し上げられるので、鍵2が上記と逆の上方に回動す
る。このときには、図10に示すE1点からF1点に到
達するまでの間で鍵荷重が急激に軽くなり、F1点に到
達すると、ハンマーアーム5の突起部5dがクリック感
付与部材10のローラ12に当接するので、鍵荷重が再
び重くなる。そして、図10に示すG1点に到達する
と、ハンマーアーム5の突起部5dがローラ12を乗り
越えるので、鍵荷重が急激に軽くなり、鍵2のスイッチ
押圧部18がゴムスイッチ17から離間するので、第
1、第2スイッチ部17b、17cがオフになり、これ
により楽音の発音が停止される。この後、図10に点線
で示すH1点に到達すると、ハンマーアーム5の回動速
度がほぼ一定になるので、鍵荷重もほぼ一定の状態とな
り、図10に点線で示すJ1点に到達すると、鍵荷重が
再び軽くなり、ハンマーアーム5および鍵2がそれぞれ
上限ストッパ9、14に当接してハンマーアーム5およ
び鍵2の回動が停止し、鍵2が図8に示す初期位置に戻
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
鍵盤装置では、クリック感付与部材10のローラ12が
常に同じ高さでほぼ水平方向に変位する構造であるか
ら、押鍵時に鍵2が下方に回動する行き行程のときに、
ハンマーアーム5の突起部5dがクリック感付与部材1
0のローラ12に当接して乗り越えてから上限ストッパ
9に当接して停止するまでの間の鍵2の行きストローク
(つまりD1点からE1点までのストロークS1)と、
離鍵時に鍵2が上方に回動する戻り行程のときに、ハン
マーアーム5の突起部5dが上限ストッパ9に当接して
停止した状態からクリック感付与部材10のローラ12
に当接して乗り越えるまでの間の鍵2の戻りストローク
(つまりF1点からG1点までのストロークS1)とが
同じ長さになっている。
【0013】また、この鍵盤装置のクリック感付与部材
10は、ゴムスイッチ17がオンして楽音を発生させる
ときにクリック感を付与させるために、ローラ12の高
さを高く設定する必要がある。このため、鍵2の戻りス
トロークS1の長さが鍵2の全ストロークSのほぼ半分
以下に短くなってしまう。このため、この鍵盤装置で
は、例えば、押鍵された鍵2が初期位置に復帰する前に
同じ鍵2を続けて押鍵する連打演奏を行う際、押鍵され
た鍵2が全ストロークSのほぼ半分程度復帰した状態
で、図10に実線で示すように、鍵2を再び押鍵すると
きに、ハンマーアーム5の突起部5dがクリック感付与
部材10のローラ12に当接して乗り越えてから、押鍵
時の行き行程に戻ることになるため、連打速度が遅くな
り、連打演奏に支障をきたすという問題がある。
【0014】この発明の課題は、押鍵時に鍵に抜ける感
じの鍵タッチ感を付与することができ、かつ連打性の向
上を図ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、鍵盤シャー
シと、この鍵盤シャーシ上に上下方向に回動可能に設け
られた複数の鍵と、これら複数の鍵それぞれにクリック
感を付与するクリック感付与部材とを備え、このクリッ
ク感付与部材は、前記鍵に設けられた突起部材と、前記
鍵盤シャーシに対し上下方向に移動可能に設けられ、か
つ前記突起部材が上下方向から当接して乗り越える可動
部材と、この可動部材を上方に向けて付勢する付勢部材
とからなることを特徴とする。
【0016】この発明によれば、押鍵時に鍵が下方に回
動する行き行程のときに、付勢部材により上方に付勢さ
れた可動部材に鍵の突起部材が当接し、この突起部材が
可動部材を付勢部材の付勢力に抗して押し下げた後に乗
り越えることにより、鍵にクリック感を付与することが
でき、また離鍵時に鍵が上方に回動する戻り行程のとき
には、行き行程で突起部材が可動部材を乗り越えた位置
よりも、可動部材が付勢部材により付勢されて上方に移
動しているので、離鍵時に鍵の突起部材が上方に向けて
移動を開始してから可動部材に当接して乗り越えるまで
の間の戻りストロークを、押鍵時に鍵の突起部材が可動
部材に当接して乗り越えてから停止するまでの間の行き
ストロークよりも長くすることができ、これにより連打
性の向上を図ることができる。
【0017】この場合、請求項2に記載のごとく、前記
突起部材と前記可動部材との少なくとも一方が、ほぼ水
平方向に弾性変形する弾性部を備えていることにより、
この弾性部の弾性力により突起部材が可動部材を乗り越
えるときの鍵荷重を適宜設定することができる。また、
請求項3に記載のごとく、前記クリック感付与部材は、
前記可動部材の上限位置を規制する上限ストッパを備え
ていることにより、押鍵時に突起部材が可動部材に上方
から当接する位置と、離鍵時に突起部材が可動部材に下
方から当接する位置とを所望の位置に設定することがで
き、これにより離鍵時に鍵の突起部材が可動部材に当接
するまでの鍵の戻りストロークを自由に設定することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照して、こ
の発明の鍵盤装置の一実施形態について説明する。な
お、図8〜図10に示された従来例と同一部分には同一
符号を付して説明する。この鍵盤装置は、図1〜図5に
示すように、クリック感付与部材20が従来例と異な
り、これ以外は従来例とほぼ同じ構造になっている。す
なわち、クリック感付与部材20は、鍵2に設けられた
突起部材21と、鍵盤シャーシ1上に設けられて突起部
材21が上下方向から接離可能に当接するユニット部2
2とからなっている。
【0019】突起部材21は、図1に示すように、鍵2
の前部のストッパ片13とスイッチ押圧部18との中間
に位置する鍵2の下面に取り付けられた取付部23と、
この取付部23の下部に垂設されて前後方向(同図では
左右方向)に弾性変形する板ばね状の弾性部24と、こ
の弾性部24の下部に設けられて鍵2の前側(同図では
右側面)に向けて突出したほぼ三角形状の突起部25と
からなっている。この場合、突起部25の前面における
上下面はそれぞれ傾斜面に形成されており、その上面の
傾斜面は下面の傾斜面よりも水平方向に対する傾斜角度
が大きく形成されている。
【0020】ユニット部22は、図1に示すように、枠
部材26内に可動部材27、コイルばね(付勢部材)2
8、および上限ストッパ29を備えた構造になってい
る。枠部材26は、突起部材21の前側下方に位置する
鍵盤シャーシ1上に設けられ、その形状が突起部材21
に対向する後面(同図では左側面)が開放された縦長の
ほぼ箱状に形成されている。可動部材27は、枠部材2
6内に上下方向に移動自在に配置され、その後面(同図
では左側面)に当接部30が枠部材26から後方に向け
て突出し、この突出した当接部30に突起部材21の突
起部25が上下方向から当接するように構成されてい
る。この場合、当接部30の突出した先端部は、その上
下面が傾斜面に形成されており、その下面の傾斜面は上
面の傾斜面よりも水平方向に対する傾斜角度が大きく形
成されている。コイルばね28は、枠部材26内におけ
る可動部材27の下側に配置されて可動部材27を上方
に向けて付勢している。上限ストッパ29は、枠部材2
6内における可動部材27の上側の所定位置に設けられ
た平板であり、その厚さみ応じて可動部材27の上限位
置を規制している。
【0021】このような鍵盤装置では、図1に示す初期
状態において通常の演奏方法により鍵2を押鍵すると、
鍵2がその後端部の軸4を中心に下方に回動し、これに
伴ってハンマーアーム5がその中間部5bのハンマー支
持軸6を中心に図1において時計回りに回動する。この
とき、ハンマーアーム5の錘7の重量が鍵2に作用する
ため、図6に示すように、鍵荷重が急激に重くなり、A
2点に到達するとハンマーアーム5の回動速度がほぼ一
定になるため、鍵荷重もほぼ一定になる。この状態で、
鍵2が更に下方に回動して図6に示すB2点に到達する
と、図2に示すように、鍵2のスイッチ押圧部18がゴ
ムスイッチ17を押圧した上、クリック感付与部材20
の突起部材21の突起部25がユニット部22の可動部
材27の当接部30に上方から当接して可動部材27を
押し下げるので、鍵荷重が再び重くなる。
【0022】このときには、突起部25の下面が当接部
30の上面に当接することになり、その両者の傾斜面の
水平方向に対する傾斜角度が小さいため、コイルばね2
8のばね力に抗して可動部材27を十分に押し下げるこ
とができる。この状態で、更に鍵2が下方に回動する
と、鍵2のスイッチ押圧部18が更にゴムスイッチ17
を押圧しながら、図3に示すように、突起部材21の突
起部25が可動部材27の当接部30に当接した状態
で、突起部材21の弾性部24が弾性変形する。そし
て、図6に示すC2点に到達すると、図4に示すよう
に、突起部材21の突起部25が可動部材27の当接部
30を乗り越えるので、鍵荷重が急激に軽くなり、これ
により鍵2に抜ける感じのクリック感が付与される。
【0023】このときには、ゴムスイッチ17の第1、
第2スイッチ部17b、17c(図8参照)が順次オン
し、その時間差に基づくタッチレスポンスの強弱信号に
応じて楽音を発生するとともに、可動部材27がコイル
ばね28のばね力により上方に移動し、上限ストッパ2
9に当接して初期位置に位置規制される。この後、図6
に示すD2点に到達すると、再び鍵荷重が急激に重くな
り、E2点に到達すると、図5に示すように、突起部材
21の突起部25が可動部材27の当接部30の下方に
移動し、ハンマーアーム5の下端部5cの突起部5dが
上限ストッパ9に当接し、かつ鍵2のストッパ片13が
下限ストッパ15に当接し、これによりハンマーアーム
5および鍵2の回動が一旦停止する。
【0024】また、このような通常の演奏方法における
離鍵時には、ハンマーアーム5が錘7の重量により図5
において反時計回りに回動し、これに伴って鍵2がハン
マーアーム5の上端部5aにより押し上げられ、これに
より鍵2が上記と逆の上方に回動するので、鍵荷重が急
激に軽くなる。そして、図6に示すE2点からF2点に
到達すると、図5に示すように、可動部材27がコイル
ばね28のばね力により初期位置に移動しているので、
突起部材21の突起部25が可動部材27の当接部30
に当接せず、これによりハンマーアーム5がほぼ一定の
速度で回動し、鍵荷重がほぼ一定となる。このときに
は、鍵2のスイッチ押圧部18によるゴムスイッチ17
の押圧力が下がり、膨出ゴム17aが膨らむので、第
1、第2スイッチ部17b、17cがオフになり、これ
により楽音の発音が停止される。
【0025】この後、図6に示すG2点に到達すると、
突起部材21の突起部25が可動部材27の当接部30
に下方から当接するので、鍵荷重が再び重くなり、図6
に示すH2点に到達すると、突起部材21の弾性部24
が弾性変形して突起部25が当接部30を乗り越えるの
で、鍵荷重が再び軽くなる。このときには、突起部25
の上面が当接部30の下面に当接することになり、その
両者の傾斜面の水平方向に対する傾斜角度が大きいの
で、当接力の垂直方向における分力が小さくなり、この
ため押鍵時の行き行程のときよりもクリック感が小さく
なる。そして、図6に示すJ2点に到達すると、再び鍵
荷重が一定の状態となり、K2点に到達すると、鍵荷重
が更に軽くなり、ハンマーアーム5および鍵2がそれぞ
れ下限ストッパ8、15に当接してハンマーアーム5お
よび鍵2の回動が停止し、鍵2が図1に示す初期位置に
戻る。
【0026】ところで、このような鍵盤装置では、押鍵
された鍵2を続けて押鍵する連打演奏をする場合、押鍵
時に鍵2が下方に回動する行き行程は上記と同じ過程を
たどるが、離鍵時に鍵2が上方に回動する戻り行程のと
きには、可動部材27がコイルばね28のばね力により
上方に移動し、上限ストッパ29に当接して初期位置に
位置規制されているため、鍵2が上方に向けて回動を開
始してから突起部材21の突起部25が可動部材27の
当接部30に当接するまでの鍵2の戻りストロークS3
が、押鍵時に鍵2の突起部25が当接部30に当接して
乗り越えてから停止するまでの間の鍵2の行きストロー
クS2よりも長く(S3>S2)なる。
【0027】このため、連打演奏をする場合に、例え
ば、鍵2の全ストロークSのほぼ半分程度復帰したと
き、つまり図7に示すE2点からF2点を経てG2点に
到達したときに、鍵2を再び押鍵すると、突起部材21
の突起部25が可動部材27の当接部30に到達してい
ないため、行き行程のようなクリック感が付与されるこ
となく、図7に点線で示すB2点と同じ鍵荷重に戻り、
これにより図7に示すD2点を経てE2点に到達するこ
とになる。このため、連打性が向上し、良好に連打演奏
ができる。
【0028】このように、この鍵盤装置では、押鍵時に
鍵2が下方に回動する行き行程のときに、コイルばね2
8により上方に付勢された可動部材27の当接部30に
鍵2の突起部材21の突起部25が当接し、この突起部
25がコイルばね28のばね力に抗して当接部30を押
し下げた後に乗り越えるので、鍵2にクリック感を付与
することができる。また、離鍵時に鍵2が上方に回動す
る戻り行程のときに、行き行程で突起部25が当接部3
0を乗り越えた位置よりも、可動部材27がコイルばね
28のばね力により上方に移動しているので、離鍵時に
鍵2の突起部25が上方に移動を開始してから当接部3
0に当接して乗り越えるまでの間の鍵2の戻りストロー
クS3を、押鍵時に鍵2の突起部25が当接部30に当
接して乗り越えてから停止するまでの間の鍵2の行きス
トロークS2よりも長く(S3>S2)することがで
き、これにより連打性の向上を図ることができる。
【0029】この場合、突起部材21が前後方向に弾性
変形する板ばね状の弾性部24に設けられているので、
この弾性部24の弾性力により突起部25が当接部30
を乗り越えるときの鍵荷重を設定することができ、これ
により所望するクリック感を付与することができる。ま
た、このクリック感付与部材20は、可動部材27の上
限位置を規制する上限ストッパ29を備えていることに
より、押鍵時に突起部25が当接部30に当接する高さ
位置と、離鍵時に突起部25が当接部30に当接する高
さ位置とを所望する位置に設定することができ、これに
より離鍵時に鍵2の突起部25が当接部30に当接する
までの鍵2の戻りストロークS3を自由に設定すること
ができ、鍵2の戻りストロークS3を、最も望ましいス
トローク、つまり全ストロークSの1/2〜2/3程度
に設定することができる。
【0030】なお、上記実施形態では、クリック感付与
部材20の突起部材21に弾性部24を設け、この弾性
部24により突起部25を前後方向に変位させるように
構成したが、これに限らず、可動部材27に前後方向に
弾性変形する弾性部を設け、この弾性部に当接部30を
設け、これにより当接部30を前後方向に変位させるよ
うに構成しても良く、またその両者に弾性部を設けて、
突起部25と当接部30の両者が相互に接離する方向に
変位するようにしても良い。また、上記実施形態では、
各鍵2に対応させてハンマーアーム5をそれぞれ設け、
これらハンマーアーム5により押鍵時に鍵2にアクショ
ン荷重を付与する鍵盤装置について述べてが、これに限
らず、各鍵2と鍵盤シャーシ1との間にコイルばねをそ
れぞれ設け、これらコイルばねで各鍵2を初期位置に復
帰させるようにした鍵盤装置にも適用することができ
る。また、これに限らず、各鍵の後端部にそれぞれ薄肉
部を形成し、これら薄肉部をヒンジ部として共通の連結
部に連結形成することにより、各鍵を一体に形成し、こ
の状態で鍵盤シャーシ上に一体に組み付けた一体鍵構造
の簡易型の鍵盤装置にも適用することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、鍵にクリック感を付与するクリック感付与部材を、
鍵に設けられた突起部材と、鍵盤シャーシに対し上下方
向に移動可能に設けられて突起部材が上下方向から当接
して乗り越える可動部材と、この可動部材を上方に向け
て付勢する付勢部材とで構成したので、鍵が下方に回動
する押鍵時の行き行程のときに、付勢部材により上方に
付勢された可動部材に鍵の突起部材が当接し、この突起
部材が可動部材を押し下げた後に乗り越えることによ
り、鍵にクリック感を付与することができ、また鍵が上
方に回動する離鍵時の戻り行程のときには、行き行程で
突起部材が可動部材を乗り越えた位置よりも、可動部材
が付勢部材により上方に移動しているので、離鍵時に鍵
の突起部材が上方に移動を開始してから可動部材に当接
して乗り越えるまでの間の戻りストロークを、押鍵時に
鍵の突起部材が可動部材に当接して乗り越えてから停止
するまでの間の行きストロークよりも長くすることがで
き、これにより連打性の向上を図ることができる。
【0032】この場合、突起部材と可動部材との少なく
とも一方が、ほぼ水平方向に弾性変形する弾性部を備え
ていることにより、この弾性部の弾性力により突起部材
が可動部材を乗り越えるときの鍵荷重を適宜設定するこ
とができ、これにより所望するクリック感を付与させる
ことができる。また、クリック感付与部材が、可動部材
の上限位置を規制する上限ストッパを備えていることに
より、押鍵時に突起部材が可動部材に上方から当接する
位置と、離鍵時に突起部材が可動部材に下方から当接す
る位置とを所望の位置に設定することができ、これによ
り離鍵時に鍵の突起部材が可動部材に当接するまでの間
の鍵の戻りストロークを自由に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の鍵盤装置の一実施形態を示した初期
状態における断面図。
【図2】図1の状態で鍵が押鍵されてクリック感付与部
材の突起部が当接部を押し下げたときの断面図。
【図3】図2の状態で鍵が更に押し下げられて突起部が
当接部を乗り越えるときの断面図。
【図4】図3の状態で突起部が当接部を乗り越えたとき
の断面図。
【図5】図4の状態で鍵が更に押し下げられて下限位置
に到達した状態の断面図。
【図6】図1〜図5において通常演奏時の鍵荷重と鍵ス
トロークとの関係を示した図。
【図7】図1〜図5において連打演奏時の鍵荷重と鍵ス
トロークとの関係を実線で示した図。
【図8】従来の鍵盤装置を示した初期状態の断面図。
【図9】図8のX−X矢視におけるクリック感付与部材
の拡大断面図。
【図10】図8において連打演奏時の鍵荷重と鍵ストロ
ークとの関係を実線で示した図。
【符号の説明】
1 鍵盤シャーシ 2 鍵 20 クリック感付与部材 21 突起部材 24 弾性部 25 突起部 27 可動部材 28 コイルばね 29 上限ストッパ 30 当接部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鍵盤シャーシと、この鍵盤シャーシ上に上
    下方向に回動可能に設けられた複数の鍵と、これら複数
    の鍵それぞれにクリック感を付与するクリック感付与部
    材とを備え、 このクリック感付与部材は、前記鍵に設けられた突起部
    材と、前記鍵盤シャーシに対し上下方向に移動可能に設
    けられ、かつ前記突起部材が上下方向から当接して乗り
    越える可動部材と、この可動部材を上方に向けて付勢す
    る付勢部材とからなることを特徴とする鍵盤装置。
  2. 【請求項2】前記突起部材と前記可動部材との少なくと
    も一方は、ほぼ水平方向に弾性変形する弾性部を備えて
    いることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤装置。
  3. 【請求項3】前記クリック感付与部材は、前記可動部材
    の上限位置を規制する上限ストッパを備えていることを
    特徴とする請求項1または2に記載の鍵盤装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (3)

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WO2021124479A1 (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 ローランド株式会社 鍵盤装置
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JP7329075B2 (ja) 2019-12-18 2023-08-17 ローランド株式会社 鍵盤装置

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