JPH06289429A - 薄膜トランジスタパネル - Google Patents

薄膜トランジスタパネル

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JPH06289429A
JPH06289429A JP9506693A JP9506693A JPH06289429A JP H06289429 A JPH06289429 A JP H06289429A JP 9506693 A JP9506693 A JP 9506693A JP 9506693 A JP9506693 A JP 9506693A JP H06289429 A JPH06289429 A JP H06289429A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ゲートラインおよびデータラインの端部側から
の電解腐食の進行を抑制し、液晶表示素子の表示エリア
内に染み模様状の異常表示が発生するのを長期間にわた
って防いで、液晶表示素子の寿命を大幅に向上させる。 【構成】ゲートラインGLおよびデータラインDLの両
端側の余白部分断箇所(分断線c)より内側の部分に、
ライン長さ方向への電界腐食の進行を遅延させる腐食遅
延部Pを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクティブマトリック
ス液晶表示素子に用いる薄膜トランジスタパネルに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アクティブマトリックス液晶表示
素子に用いる薄膜トランジスタパネル(以下、TFTパ
ネルという)は、次のような構成となっている。
【0003】なお、一般に液晶表示素子は、複数個の液
晶表示素子を一括して組立てる製法で製造されており、
この製法で液晶表示素子を製造する場合に用いられるT
FTパネルは、液晶表示素子複数個分のパネルを採取で
きる大きさとされている。
【0004】図4は上記製法で液晶表示素子を製造する
場合に用いられる従来のTFTパネルの平面図であり、
このTFTパネルは、ガラス等からなる透明基板1の上
に、縦横に配列した複数の透明画素電極2と、これら各
画素電極2にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジス
タ(TFT)3と、前記薄膜トランジスタ3にゲート信
号を供給するゲートラインGLと、前記薄膜トランジス
タ3にデータ信号を供給するデータラインDLとを形成
して構成されている。
【0005】上記基板1は、液晶表示素子複数個分のT
FTパネルを採取できる大きさの大型基板であり、各液
晶表示素子のTFTパネルとなる部分は、液晶表示素子
の大きさに対応する領域(以下、素子領域という)1A
と、この素子領域1Aの周囲に確保された余白部1Bと
からなっており、上記画素電極2と薄膜トランジスタ3
およびゲート,データラインGL,DLは、前記素子領
域1Aに形成されている。
【0006】また、上記余白部1Bは、最終的(TFT
パネルと対向電極形成パネルとを接合して液晶表示素子
を組立てた後)に除去される部分であり、この余白部1
Bは、図に一点鎖線で示した、素子領域1Aの輪郭に沿
う縦横2本ずつの分断線cに沿って分断除去される。
【0007】図5は上記TFTパネルの一部分の拡大平
面図、図6および図7は図5のVI−VI線および VII−VI
I 線に沿う拡大断面図であり、上記薄膜トランジスタ3
は、図5および図6に示すように、基板1上に配線した
ゲートラインGLに一体に形成されたゲート電極Gと、
このゲート電極Gを覆うSi N(窒化シリコン)等から
なるゲート絶縁膜4と、このゲート絶縁膜4の上に前記
ゲート電極Gに対向させて形成したa−Si (アモルフ
ァスシリコン)からなるi型半導体膜5と、このi型半
導体膜5の上に不純物をドープしたa−Si からなるn
型半導体膜6を介して形成したソース電極Sおよびドレ
イン電極Dとで構成されている。
【0008】この薄膜トランジスタ3のゲート絶縁膜4
は、図4に示したように、上記ゲートラインGLを覆っ
て基板1のほぼ全面に形成されており、画素電極2とデ
ータラインDLは前記ゲート絶縁膜(透明膜)4の上に
形成されている。なお、図4において、GLaはゲート
ラインGLの一端部に形成された端子部、DLaはデー
タラインDLの一端部に形成された端子部であり、ゲー
トラインGLの端子部GLaは、データラインDLを形
成した後に上記ゲート絶縁膜4に開口4aを形成するこ
とによって露出されている。
【0009】上記画素電極2は、その一端縁において薄
膜トランジスタ3のソース電極Sに接続されており、デ
ータラインDLは薄膜トランジスタ3のドレイン電極D
につながっている。なお、このTFTパネルでは、前記
データラインDLを薄膜トランジスタ3のドレイン電極
Dと一体に形成しているが、TFTパネルには、上記ゲ
ート絶縁膜4の上に薄膜トランジスタ3の保護膜を兼ね
る層間絶縁膜を形成して、この層間絶縁膜の上にデータ
ラインDLを配線しているものもあり、この種のTFT
パネルでは、データラインDLを前記層間絶縁膜に設け
たコンタクト孔においてドレイン電極Dに接続してい
る。
【0010】ところで、上記TFTパネルは、その上に
ポリイミド等からなる配向膜(図示せず)を形成し、こ
の配向膜の膜面をラビング処理した後に、液晶表示素子
の組立て工程に送られるが、この場合、配向膜のラビン
グ処理時に、ラビング布と配向膜との摩擦によって強い
静電気が発生し、ゲートラインGLとデータラインDL
との交差部や薄膜トランジスタ3に、静電気による絶縁
破壊が発生することがある。
【0011】このため、上記TFTパネルでは、ゲート
ラインGLとデータラインDLとを余白部1Bにおいて
短絡させておき、静電気による絶縁破壊を防止してい
る。
【0012】すなわち、図4に示したように、上記TF
Tパネルの余白部1Bには、ゲートラインGLとデータ
ラインDLとを短絡させる短絡路10が形成されてお
り、ゲートラインGLの両端とデータラインDLの両端
は、それぞれ余白部1Bに導出され、前記短絡路10に
つながっている。
【0013】この短絡路10は、基板1の素子領域1A
の全周を囲んで無端枠状に形成されており、その縦短絡
路と横短絡路の両端はそれぞれ基板1の外周縁部まで延
長されて、基板外周縁に沿わせて形成された図示しない
接地ラインにつながっている。また、この短絡路10お
よび接地ラインは、基板1上にゲートラインGLと一体
に形成されており、データラインDLの両端は、その下
のゲート絶縁膜4に設けたコンタクト孔(図示せず)に
おいて短絡路10に接続されている。
【0014】このように、ゲートラインGLとデータラ
インDLとを余白部1Bにおいて短絡させておけば、ゲ
ートラインGLとデータラインDLとの電位が同じにな
るため、静電気によるゲートラインGLとデータライン
DLとの交差部や薄膜トランジスタ3の絶縁破壊を防ぐ
ことができる。
【0015】また、上記TFTパネルにおいては、ゲー
トラインGLとデータラインDLとの層間短絡、および
薄膜トランジスタ3のゲート電極Gとソース,ドレイン
電極S,Dとの層間短絡の発生を確実に防止するため、
ゲートラインGLとゲート電極Gの表面を上記端子部G
Laを除いて陽極酸化し、その表面に図5〜図7に示す
ように酸化膜aを生成させている。
【0016】このゲートラインGLの陽極酸化は、ゲー
トラインGLを形成した基板1を電解液に浸漬してその
ゲートラインGLを電解液中において陰極と対向させ、
ゲートラインGLを陽極として、このゲートラインGL
と前記陰極との間に電圧を印加することによって行なわ
れている。
【0017】なお、このゲートラインGLの陽極酸化
は、ゲートラインGLの端子部GLaをレジストマスク
(図示せず)で覆っておいて行なわれており、また、ゲ
ートラインGLへの酸化電圧の供給は、上記短絡路10
および接地ラインを給電路として行なわれている。
【0018】このように電解液中においてゲートライン
GLと陰極との間に電圧を印加すると、陽極であるゲー
トラインGLが化成反応を起してその表面(上面および
両側面)から陽極酸化されて行き、ゲートラインGLお
よびゲート電極Gの表面に酸化膜aが生成する。
【0019】図8は上記TFTパネルにおけるゲートラ
インGLの両端部の平面図、図9および図10は図8の
IX−IX線および X−X 線に沿う拡大断面図であり、上述
した陽極酸化を行なうと、ゲートラインGLとゲート電
極Gの表面が、上記端子部GLaを除いて図9〜図10
に示したように陽極酸化される。なお、この場合、上記
短絡路10および接地ラインの電解液中に浸漬している
部分も陽極酸化され、その表面にも酸化膜aが生成す
る。
【0020】また、このゲートラインGLの陽極酸化
は、ゲートラインGLと上記陰極との間に印加する電圧
を制御することによって行われており、上記陽極酸化に
おける酸化の進行深さは主に印加電圧によって決まるた
め、配線の厚さに応じて印加電圧を制御すれば、ゲート
ラインGLの表面に所望の厚さの酸化膜aを生成させる
ことができる。
【0021】次に、上記TFTパネルを用いる液晶表示
素子の製造について説明すると、液晶表示素子は、TF
Tパネルの各素子領域1Aの上にそれぞれ配向膜を形成
した後、このTFTパネルと図示しない対向電極形成パ
ネル(液晶表示素子複数個分のパネルを採取できる透明
基板の各素子領域にそれぞれ対向電極と配向膜を形成し
たもの)とを、その一方のパネルに各素子領域の液晶封
入領域を囲んで印刷した枠状シール材を介して接合する
ことにより、複数個一括して組立てられ、この組立体を
個々の素子に分離した後、各素子内に液晶を封入して製
造されている。なお、上記組立体の個々の素子への分離
は、TFTパネルと対向電極形成パネルの基板にそれぞ
れ各素子領域の輪郭に沿ってスクライブし、この箇所で
両パネルを折断する方法で行なわれている。
【0022】この場合、上記TFTパネルは、素子領域
1Aの輪郭に沿う縦横2本ずつの分断線cに沿って分断
されており、この箇所でTFTパネルを分断すると、基
板1の余白部1Bに形成されている短絡路10が余白部
1Bとともに除去され、この短絡路10を介して短絡さ
れていた各ゲートラインGLおよび各データラインDL
が個々のラインに分離される。図11および図12は図
8のIX−IX線および X−X 線に沿う余白部1Bを分断除
去した状態の拡大断面図である。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のTFTパネルを用いている液晶表示素子は、その寿
命が短いという問題をもっている。
【0024】これは、液晶表示素子の使用中に、ゲート
ラインGLおよびデータラインDLが、その端面(余白
部1Bを分断除去した後の端面)から電解腐食して行く
ためである。なお、ゲートラインGLはその表面を陽極
酸化されているが、TFTパネルの余白部1Bを分断除
去すると、ゲートラインGLの金属部分(表面の酸化膜
aを除く部分)が、ライン端面(分断線cに沿って分断
された端面)に図11および図12に示したように剥き
出しになるため、この金属部分がその剥き出し端から電
解腐食して行く。
【0025】この電解腐食は、ゲートラインGLおよび
データラインDLの端面が空気中にさらされており、そ
の状態で、各ゲートラインGLの端部間および各データ
ラインDLの端部間にライン相互間の電位差による漏れ
電流が流れることによって発生する。
【0026】すなわち、アクティブマトリックス液晶表
示素子は、各ゲートラインGLに順次ゲート信号を印加
し、各データラインDLに画像データに応じたデータ信
号を印加して表示駆動されるため、ゲートライン相互間
にはゲート信号の電圧に応じた電位差が生じ、データラ
イン相互間にはそれぞれのラインに印加されるデータ信
号の電圧に応じた電位差が生じる。
【0027】そして、TFTパネルの分断端面には、余
白部1Bの分断時やその後の表示素子製造工程等におい
て付着したイオン性不純物が残存しているため、ゲート
ライン相互間およびデータライン相互間に電位差が生じ
ると、前記イオン性不純物を媒体として各ラインの端部
間に漏れ電流が流れ、この漏れ電流と空気中の湿気とに
より電解反応を生じ、ゲートラインGLおよびデータラ
インDLがその端面から電解腐食して行く。
【0028】また、金属が腐食するとその体積が大きく
なるため、上記電解腐食が液晶表示素子の表示エリア内
まで進行してくると、金属部分の腐食によるゲートライ
ンGLおよびデータラインDLの膨脹にともなってその
上のゲート絶縁膜4および図示しない配向膜が浮き上が
ったり破れたりし、その領域の液晶の配向状態が乱れ
て、表示エリア内に染み模様状の異常表示が発生してし
まう。
【0029】なお、上記電解腐食の進行の度合は、上記
漏れ電流の量と、ゲートラインGLおよびデータライン
DLの腐食進行方向(ライン長さ方向)に対して直交す
る断面の面積(ゲートラインGLでは金属部分の断面
積)とによって決まり、漏れ電流量が少ないほど、また
ラインの断面積が大きいほど、電解腐食の進行は遅くな
るため、ゲートラインGLおよびデータラインDLの端
子部GLa,DLaを形成している端部側からの電解腐
食は、断面積が大きくなっている端子部GLa,DLa
に達したところでその進行が抑制される。
【0030】しかし、従来のTFTパネルでは、ゲート
ラインGLおよびデータラインDLの端子部のない端部
側からの電解腐食が途中で抑制されることなく進行する
ため、この端部側からの電解腐食が比較的短い期間で表
示エリア内まで進行する。
【0031】このため、従来のTFTパネルを用いてい
る液晶表示素子は、液晶の自然劣化等による表示品質の
低下が現れ始める前に、表示エリア内に染み模様状の異
常表示が発生して、その時点で使用不能となってしま
う。
【0032】本発明は、ゲートラインおよびデータライ
ンの端子部のない端部側からの電解腐食の進行を抑制
し、液晶表示素子の表示エリア内に染み模様状の異常表
示が発生するのを長期間にわたって防いで、液晶表示素
子の寿命を大幅に向上させることができるTFTパネル
を提供することを目的としたものである。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明のTFTパネル
は、透明基板の上に、複数の画素電極と、これら各画素
電極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタにゲート信号を供給するゲートラ
インと、前記薄膜トランジスタにデータ信号を供給する
データラインとを形成してなり、前記ゲートラインおよ
び前記データラインの両端部のうち少なくとも端子部の
ない端部に、ライン長さ方向への電界腐食の進行を遅延
させる腐食遅延部が形成されていることを特徴とするも
のである。
【0034】
【作用】本発明のTFTパネルによれば、ゲートライン
およびデータラインの両端部のうち少なくとも端子部の
ない端部に、ライン長さ方向への電界腐食の進行を遅延
させる腐食遅延部を形成しているため、ゲートラインお
よびデータラインの端子部のない端部側からの電解腐食
の進行が前記腐食遅延部において抑制される。
【0035】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1および図
2を参照して説明する。図1はTFTパネルの平面図、
図2はそのゲートラインの両端部の平面図である。な
お、図1および図2において、図4〜図12に示した従
来のTFTパネルと対応するものには同符号を付し、重
複する説明は省略する。
【0036】この実施例のTFTパネルは、ゲートライ
ンGLおよびデータラインDLの両端側の余白部分断箇
所より内側の部分に、ライン長さ方向への電界腐食の進
行を遅延させる腐食遅延部Pを形成したものであり、そ
の他の構成は従来のTFTパネルと同じである。
【0037】すなわち、このTFTパネルは、周囲に最
終的に分断除去される余白部1Bを有する透明基板1の
上(液晶表示素子の大きさに対応する素子領域1Aの
上)に、複数の画素電極2と、これら各画素電極2にそ
れぞれ接続された複数の薄膜トランジスタ3と、前記薄
膜トランジスタ3にゲート信号を供給するゲートライン
GLと、前記薄膜トランジスタ3にデータ信号を供給す
るデータラインDLとを形成し、基板1の余白部1Bの
上にはゲートラインGLとデータラインDLとを短絡さ
せる短絡路10を形成したものであり、前記ゲートライ
ンGLおよびデータラインDLの両端は、基板1の余白
部1Bに導出されて前記短絡路10につながっている。
【0038】そして、この実施例では、ゲートラインG
LおよびデータラインDLを、その両端側の余白部分断
箇所(分断線c)より内側の部分の幅を局部的に広くし
た形状に形成し、この広幅部を腐食遅延部Pとしてい
る。この腐食遅延部Pの幅および長さは、ゲートライン
GLおよびデータラインDLの端子部GLa,DLaの
幅および長さと同程度とされている。なお、ゲートライ
ンGLは、その端子部GLaを除く部分の表面を、腐食
遅延部Pの表面を含んで陽極酸化されている。
【0039】このTFTパネルにおいては、ゲートライ
ンGLおよびデータラインDLの両端側の余白部分断箇
所より内側の部分に、電界腐食の進行を遅延させる腐食
遅延部Pを形成しているため、液晶表示素子の使用中
に、ゲートラインGLおよびデータラインDLがその端
面(余白部1Bを分断除去した後の端面)から電解腐食
して行くのを前記腐食遅延部Pにおいて抑制することが
できる。
【0040】すなわち、上記電解腐食の進行の度合は、
[発明が解決しようとする課題]の項でも説明したよう
に、ライン相互間の電位差によりTFTパネルの分断端
面に付着しているイオン性不純物を媒体として流れる漏
れ電流の量と、ゲートラインGLおよびデータラインD
Lの腐食進行方向に対して直交する断面の面積(ゲート
ラインGLでは金属部分の断面積)とによって決まり、
漏れ電流量が少ないほど、またラインの断面積が大きい
ほど、電解腐食の進行は遅くなるため、ゲートラインG
LおよびデータラインDLの端部側からの電解腐食は、
広幅に形成されている断面積の大きい腐食遅延部Pに達
したところでその進行を抑制される。
【0041】このため、上記TFTパネルによれば、ゲ
ートラインGLおよびデータラインDLの電解腐食が液
晶表示素子の表示エリア内に進行するまでに長い期間が
かかるから、表示エリア内にゲートラインGLおよびデ
ータラインDLの腐食による染み模様状の異常表示が発
生するの長期間にわたって防いで、液晶表示素子の寿命
を大幅に向上させることができる。
【0042】なお、上記実施例では、ゲートラインGL
およびデータラインDLの腐食遅延部Pを、その幅がゲ
ートラインGLおよびデータラインDLの幅より大きい
広幅部としているが、この腐食遅延部Pはゲートライン
GLおよびデータラインDLを蛇行させて形成してもよ
い。
【0043】図3は本発明の第2の実施例を示すゲート
ラインの両端部の平面図であり、この実施例では、ゲー
トラインGLの両端側の余白部分断箇所(分断線c)よ
り内側の部分を蛇行させ、この蛇行部を腐食遅延部Pと
している。
【0044】なお、図示しないが、この実施例では、デ
ータラインもその両端側の余白部分断箇所より内側の部
分を蛇行させ、この蛇行部を腐食遅延部としている。ま
た、上記腐食遅延部Pの蛇行ラインは、ゲートラインG
LおよびデータラインDLの幅より若干広幅に形成され
ている。
【0045】この実施例においても、ゲートラインGL
およびデータラインDLの端部側からの電界腐食が、上
記腐食遅延部Pにおいて蛇行しながら進行するため、ラ
イン長さ方向への電界腐食が進行しにくくなり、したが
って、ゲートラインGLおよびデータラインDLの電解
腐食が液晶表示素子の表示エリア内に進行するまでに長
い期間がかかるから、表示エリア内にゲートラインGL
およびデータラインDLの腐食による染み模様状の異常
表示が発生するの長期間にわたって防いで、液晶表示素
子の寿命を大幅に向上させることができる。
【0046】なお、上記第1および第2の実施例では、
ゲートラインGLおよびデータラインDLの両端部に腐
食遅延部Pを設けているが、これらラインGL,DLの
端子部GLa,DLaを形成している端部側からの電解
腐食は、断面積が大きくなっている端子部GLa,DL
aに達したところでその進行を抑制されるから、ゲート
ラインGLおよびデータラインDLの端子部GLa,D
Laを形成している端部側には、上記腐食遅延部Pを形
成しておかなくてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明のTFTパネルは、ゲートライン
およびデータラインの両端部のうち少なくとも端子部の
ない端部に、ライン長さ方向への電界腐食の進行を遅延
させる腐食遅延部Pを形成したものであるから、ゲート
ラインおよびデータラインの端子部のない端部側からの
電解腐食の進行を抑制し、液晶表示素子の表示エリア内
に染み模様状の異常表示が発生するのを長期間にわたっ
て防いで、液晶表示素子の寿命を大幅に向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すTFTパネルの平
面図。
【図2】図1のTFTパネルにおけるゲートラインの両
端部の平面図。
【図3】本発明の第2の実施例を示すゲートラインの両
端部の平面図。
【図4】従来のTFTパネルの平面図。
【図5】従来のTFTパネルの一部分の拡大平面図。
【図6】図5のVI−VI線に沿う拡大断面図。
【図7】図5の VII−VII 線に沿う拡大断面図。
【図8】従来のTFTパネルにおけるゲートラインの両
端部の平面図。
【図9】図8のIX−IX線に沿う拡大断面図。
【図10】図8の X−X 線に沿う拡大断面図。
【図11】図8のIX−IX線に沿う余白部を分断除去した
状態の拡大断面図。
【図12】図8の X−X 線に沿う余白部を分断除去した
状態の拡大断面図。
【符号の説明】
1…基板 1A…素子領域 1B…余白部 c…分断線 2…画素電極 3…薄膜トランジスタ GL…ゲートライン GLa…端子部 a…酸化膜 DL…データライン DLa…端子部 P…腐食遅延部 10…短絡路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクティブマトリックス液晶表示素子に用
    いる薄膜トランジスタパネルであって、 透明基板の上に、複数の画素電極と、これら各画素電極
    にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタと、前記
    薄膜トランジスタにゲート信号を供給するゲートライン
    と、前記薄膜トランジスタにデータ信号を供給するデー
    タラインとを形成してなり、 前記ゲートラインおよび前記データラインの両端部のう
    ち少なくとも端子部のない端部に、ライン長さ方向への
    電界腐食の進行を遅延させる腐食遅延部が形成されてい
    ることを特徴とする薄膜トランジスタパネル。
  2. 【請求項2】腐食遅延部は、その幅がゲートラインおよ
    びデータラインの幅より大きい広幅部であることを特徴
    とする請求項1に記載の薄膜トランジスタパネル。
  3. 【請求項3】腐食遅延部は、ゲートラインおよびデータ
    ラインを蛇行させて形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の薄膜トランジスタパネル。
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