JPH06289430A - 薄膜トランジスタパネル - Google Patents

薄膜トランジスタパネル

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JPH06289430A
JPH06289430A JP9506793A JP9506793A JPH06289430A JP H06289430 A JPH06289430 A JP H06289430A JP 9506793 A JP9506793 A JP 9506793A JP 9506793 A JP9506793 A JP 9506793A JP H06289430 A JPH06289430 A JP H06289430A
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JP
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gate
line
gate line
parts
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JP9506793A
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Yayoi Nakamura
やよい 中村
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ゲートラインの端子部のない端部側からの金属
部分の電解腐食を抑制し、液晶表示素子の表示エリア内
に染み模様状の異常表示が発生するのを防ぐ。 【構成】両端が基板1の余白部1Bに導出されてこの余
白部1Bに形成された陽極酸化用給電路10につながっ
ているゲートラインGLの端部を、余白部1Bの分断線
cより内側の部分Pにおいてその断面全域にわたり陽極
酸化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクティブマトリック
ス液晶表示素子に用いる薄膜トランジスタパネルに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アクティブマトリックス液晶表示
素子に用いる薄膜トランジスタパネル(以下、TFTパ
ネルという)は、次のような構成となっている。
【0003】なお、一般に液晶表示素子は、複数個の液
晶表示素子を一括して組立てる製法で製造されており、
この製法で液晶表示素子を製造する場合に用いられるT
FTパネルは、液晶表示素子複数個分のパネルを採取で
きる大きさとされている。
【0004】図9は上記製法で液晶表示素子を製造する
場合に用いられる従来のTFTパネルの平面図であり、
このTFTパネルは、ガラス等からなる透明基板1の上
に、縦横に配列した複数の透明画素電極2と、これら各
画素電極2にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジス
タ(TFT)3と、前記薄膜トランジスタ3にゲート信
号を供給するゲートラインGLと、前記薄膜トランジス
タ3にデータ信号を供給するデータラインDLとを形成
して構成されている。
【0005】上記基板1は、液晶表示素子複数個分のT
FTパネルを採取できる大きさの大型基板であり、各液
晶表示素子のTFTパネルとなる部分は、液晶表示素子
の大きさに対応する領域(以下、素子領域という)1A
と、この素子領域1Aの周囲に確保された余白部1Bと
からなっており、画素電極2と薄膜トランジスタ3およ
びゲート,データラインGL,DLは前記素子領域1A
に形成されている。
【0006】また、上記余白部1Bは、最終的(TFT
パネルと対向電極形成パネルとを接合して液晶表示素子
を組立てた後)に除去される部分であり、この余白部1
Bは、図に一点鎖線で示した、素子領域1Aの輪郭に沿
う縦横2本ずつの分断線cに沿って分断除去される。
【0007】図10は上記TFTパネルの一部分の拡大
平面図、図11および図12は図10のXI−XI線および
XII−XII 線に沿う拡大断面図であり、上記薄膜トラン
ジスタ3は、図10および図11に示すように、基板1
上に配線したゲートラインGLに一体に形成されたゲー
ト電極Gと、このゲート電極Gを覆うSi N(窒化シリ
コン)等からなるゲート絶縁膜4と、このゲート絶縁膜
4の上に前記ゲート電極Gに対向させて形成したa−S
i (アモルファスシリコン)からなるi型半導体膜5
と、このi型半導体膜5の上に不純物をドープしたa−
Si からなるn型半導体膜6を介して形成したソース電
極Sおよびドレイン電極Dとで構成されている。
【0008】この薄膜トランジスタ3のゲート絶縁膜4
は、図9に示したように、上記ゲートラインGLを覆っ
て基板1のほぼ全面に形成されており、画素電極2とデ
ータラインDLは前記ゲート絶縁膜(透明膜)4の上に
形成されている。なお、図9において、GLaはゲート
ラインGLの一端部に形成された端子部、DLaはデー
タラインDLの一端部に形成された端子部であり、ゲー
トラインGLの端子部GLaは、データラインDLを形
成した後に上記ゲート絶縁膜4に開口4aを形成するこ
とによって露出されている。
【0009】上記画素電極2は、その一端縁において薄
膜トランジスタ3のソース電極Sに接続されており、デ
ータラインDLは薄膜トランジスタ3のドレイン電極D
につながっている。なお、このTFTパネルでは、前記
データラインDLを薄膜トランジスタ3のドレイン電極
Dと一体に形成しているが、TFTパネルには、上記ゲ
ート絶縁膜4の上に薄膜トランジスタ3の保護膜を兼ね
る層間絶縁膜を形成して、この層間絶縁膜の上にデータ
ラインDLを配線しているものもあり、この種のTFT
パネルでは、データラインDLを前記層間絶縁膜に設け
たコンタクト孔においてドレイン電極Dに接続してい
る。
【0010】ところで、上記TFTパネルにおいては、
ゲートラインGLとデータラインDLとの層間短絡、お
よび薄膜トランジスタ3のゲート電極Gとソース,ドレ
イン電極S,Dとの層間短絡の発生を確実に防止するた
め、ゲートラインGLとゲート電極Gの表面を上記端子
部GLaを除いて陽極酸化し、その表面に図10〜図1
2に示すように酸化膜aを生成させている。
【0011】上記陽極酸化は、ゲートラインGLを形成
した基板1を電解液に浸漬してそのゲートラインGLを
電解液中において陰極と対向させ、ゲートラインGLを
陽極として、このゲートラインGLと前記陰極との間に
電圧を印加することによって行なわれており、このよう
に電解液中においてゲートラインGLと陰極との間に電
圧を印加すると、陽極であるゲートラインGLが化成反
応を起してその表面(上面および両側面)から陽極酸化
されて行き、ゲートラインGLおよびゲート電極Gの表
面に酸化膜aが生成する。
【0012】このゲートラインGLの陽極酸化は、基板
1の余白部1Bに形成した陽極酸化用給電路10から各
ゲートラインGLに電圧を供給して行なわれている。
【0013】すなわち、図13は上記TFTパネルの1
本のゲートラインGLの平面図、図14および図15は
図13の XIV−XIV 線およびXV−XV線に沿う拡大断面図
であり、ゲートラインGLの両端は、基板1の余白部1
B(分断線cの外側)に導出されて上記給電路10につ
ながっている。この給電路10は、図9に示したよう
に、基板1の素子領域1Aの全周を囲んで無端枠状に形
成されており、その縦給電路と横給電路の両端はそれぞ
れ基板1の外周縁部まで延長され、基板外周縁に沿わせ
て形成された図示しない主給電路につながっている。な
お、前記給電路10および主給電路は、ゲートラインG
Lと同じ金属(Al またはAl 系合金等)で形成されて
いる。
【0014】そして、上記ゲートラインGLの陽極酸化
は、ゲートラインGLの端子部GLaをレジストマスク
(図示せず)で覆っておいて行なわれており、この状態
で上述した陽極酸化を行なうと、ゲートラインGLとゲ
ート電極Gの表面が、上記端子部GLaを除いて図13
〜図15に示したように陽極酸化される。なお、この場
合、上記給電路10および主給電路の電解液中に浸漬し
ている部分も陽極酸化され、その表面にも酸化膜aが生
成する。
【0015】このゲートラインGLの陽極酸化は、ゲー
トラインGLと上記陰極との間に印加する電圧を制御す
ることによって行われており、上記陽極酸化における酸
化の進行深さは主に印加電圧によって決まるため、配線
の厚さに応じて印加電圧を制御すれば、ゲートラインG
Lの表面に所望の厚さの酸化膜aを生成させることがで
きる。
【0016】次に、上記TFTパネルを用いる液晶表示
素子の製造について説明すると、液晶表示素子は、TF
Tパネルの各素子領域1Aの上にそれぞれ配向膜を形成
した後、このTFTパネルと図示しない対向電極形成パ
ネル(液晶表示素子複数個分のパネルを採取できる透明
基板の各素子領域にそれぞれ対向電極と配向膜を形成し
たもの)とを、その一方のパネルに各素子領域の液晶封
入領域を囲んで印刷した枠状シール材を介して接合する
ことにより、複数個一括して組立てられ、この組立体を
個々の素子に分離した後、各素子内に液晶を封入して製
造されている。なお、上記組立体の個々の素子への分離
は、TFTパネルと対向電極形成パネルの基板にそれぞ
れ各素子領域の輪郭に沿ってスクライブし、この箇所で
両パネルを折断する方法で行なわれている。
【0017】この場合、上記TFTパネルは、素子領域
1Aの輪郭に沿う縦横2本ずつの分断線cに沿って分断
されており、この箇所でTFTパネルを分断すると、基
板1の余白部1Bに形成されている上述した給電路10
が余白部1Bとともに除去され、この給電路10を介し
て共通接続されていた各ゲートラインGLが個々のライ
ンに分離される。図16および図17は図13の XIV−
XIV 線およびXV−XV線に沿う余白部1Bを分断除去した
状態の拡大断面図である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のTFTパネルを用いている液晶表示素子は、その寿
命が短いという問題をもっている。
【0019】これは、TFTパネルの余白部1Bを分断
除去すると、ゲートラインGLの金属部分(表面の酸化
膜aを除く部分)が、ゲートラインGLの端面(分断線
cに沿って分断された端面)に図16および図17に示
したように剥き出しになるため、液晶表示素子の使用中
に、ゲートラインGLの金属部分がその剥き出し端から
電解腐食して行くからである。
【0020】この電解腐食は、上記金属部分の剥き出し
端が空気中にさらされており、その状態で、各ゲートラ
インGLの端部間にゲートライン相互間の電位差による
漏れ電流が流れることによって発生する。
【0021】すなわち、アクティブマトリックス液晶表
示素子は、各ゲートラインGLに順次ゲート信号を印加
し、各データラインDLに画像データに応じたデータ信
号を印加して表示駆動されるため、ゲートライン相互間
に、ゲート信号の電圧に応じた電位差が生じる。
【0022】そして、TFTパネルの分断端面には、余
白部1Bの分断時やその後の表示素子製造工程等におい
て付着したイオン性不純物が残存しているため、ゲート
ライン相互間に電位差が生じると、前記イオン性不純物
を媒体として各ゲートラインGLの端部間に漏れ電流が
流れ、この漏れ電流と空気中の湿気とによる電解反応を
生じ、ゲートラインGLの金属部分がその剥き出し端か
ら電解腐食して行く。
【0023】また、金属が腐食するとその体積が大きく
なるため、上記電解腐食が液晶表示素子の表示エリア内
まで進行してくると、金属部分の腐食によるゲートライ
ンGLの膨脹にともなってその上のゲート絶縁膜4およ
び図示しない配向膜が浮き上がったり破れたりし、その
領域の液晶の配向状態が乱れて、表示エリア内に染み模
様状の異常表示が発生してしまう。
【0024】なお、上記電解腐食の進行の度合は、上記
漏れ電流の量と、金属部分の腐食進行方向(ゲートライ
ンGLの長さ方向)に対して直交する断面の面積とによ
って決まり、漏れ電流量が少ないほど、また金属部分の
断面積が大きいほど、電解腐食の進行は遅くなるため、
ゲートラインGLの端子部GLaを形成している端部側
からの電解腐食は、断面積が大きくなっている端子部G
Laに達したところでその進行を抑制される。
【0025】しかし、従来のTFTパネルでは、ゲート
ラインGLの端子部のない端部側からの電解腐食が途中
で抑制されることなく進行するため、この端部側からの
電解腐食が比較的短い期間で表示エリア内まで進行す
る。
【0026】このため、従来のTFTパネルを用いてい
る液晶表示素子は、液晶の自然劣化等による表示品質の
低下が現れ始める前に、表示エリア内に染み模様状の異
常表示が発生して、その時点で使用不能となってしま
う。
【0027】本発明は、ゲートラインの端子部のない端
部側からの金属部分の電解腐食を抑制して、液晶表示素
子の表示エリア内に染み模様状の異常表示が発生するの
を防ぐことができるTFTパネルを提供することを目的
としたものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明のTFTパネル
は、透明基板の上に、複数の画素電極と、これら各画素
電極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタにゲート信号を供給するゲートラ
インと、前記薄膜トランジスタにデータ信号を供給する
データラインとを形成してなり、前記薄膜トランジスタ
は、前記基板上に配線した前記ゲートラインに一体に形
成されたゲート電極と、このゲート電極を覆うゲート絶
縁膜と、このゲート絶縁膜の上に形成した半導体膜と、
この半導体膜の上に形成したソース電極およびドレイン
電極とで構成され、前記ゲートラインおよび前記ゲート
電極の表面が、前記ゲートラインの一端側に形成した端
子部を除いて陽極酸化されているとともに、前記ゲート
ラインの両端部のうち少なくとも前記端子部のない端部
がその断面全域にわたり陽極酸化されていることを特徴
とするものである。
【0029】
【作用】このように、ゲートラインの両端部のうち少な
くとも端子部のない端部をその断面全域にわたって陽極
酸化しておけば、ゲートライン相互間に電位差が生じて
も、各ゲートラインの少なくとも端子部のない側の端部
間には、ほとんど漏れ電流が流れないか、あるいは極く
僅かな漏れ電流が流れるだけであり、したがって、ゲー
トラインの端子部のない端部側からの金属部分の電解腐
食が抑制される。
【0030】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1〜図6を
参照して説明する。
【0031】図1はTFTパネルの平面図、図2は1本
のゲートラインの平面図、図3および図4は図2の III
−III 線およびIV−IV線に沿う拡大断面図、図5および
図6は図2の III−III 線およびIV−IV線に沿う余白部
を分断除去した状態の拡大断面図である。なお、図1〜
図6において、図10〜図18に示した従来のTFTパ
ネルと対応するものには同符号を付し、重複する説明は
省略する。
【0032】この実施例のTFTパネルは、そのゲート
ラインGLの両端側を、余白部1Bの分断線cより内側
の部分においてその断面全域にわたり陽極酸化したもの
であり、その他の構成は従来のTFTパネルと同じであ
る。
【0033】すなわち、この実施例のTFTパネルは、
周囲に最終的に分断除去される余白部1Bを有する透明
基板1の上(液晶表示素子の大きさに対応する素子領域
1Aの上)に、複数の画素電極2と、これら各画素電極
2にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタ3と、
前記薄膜トランジスタ3にゲート信号を供給するゲート
ラインGLと、前記薄膜トランジスタ3にデータ信号を
供給するデータラインDLとを形成し、基板1の余白部
1Bの上には陽極酸化用給電路10を形成したものであ
り、前記ゲートラインGLの両端は、基板1の余白部1
Bに導出されて前記給電路10につながっている。
【0034】なお、上記薄膜トランジスタ3は、図10
〜図12に示したように、基板1上に配線したゲートラ
インGLに一体に形成されたゲート電極Gと、このゲー
ト電極Gを覆うゲート絶縁膜4と、このゲート絶縁膜4
の上に形成したi型半導体膜5と、このi型半導体膜5
の上にn型半導体膜6を介して形成したソース電極Sお
よびドレイン電極Dとで構成されている。
【0035】上記ゲートラインGLについて説明する
と、このゲートラインGLは、その両端側の上記分断線
cより内側の部分の線幅を局部的に狭くした形状に形成
されており、このゲートラインGLは、その端子部GL
aを除く部分の表面を陽極酸化されるとともに、前記線
幅を狭くした部分Pを、その断面全域にわたって陽極酸
化されている。以下、前記断面全域にわたって陽極酸化
した部分Pを全酸化部という。
【0036】上記全酸化部Pは、ゲートラインGLの表
面を陽極酸化する際に同時に形成されたものである。
【0037】すなわち、ゲートラインGLの陽極酸化
は、[従来の技術]の項でも説明したように、ゲートラ
インGLを形成した基板1を電解液に浸漬してそのゲー
トラインGLを電解液中において陰極と対向させ、この
ゲートラインGLと前記陰極との間に電圧を印加するこ
とによって行なう。なお、この陽極酸化は、ゲートライ
ンGLの端子部GLaはレジストマスクで覆っておいて
行なう。
【0038】この場合、ゲートラインGLに印加される
電圧は、基板1の余白部1Bに形成した給電路10を介
して各ゲートラインGLに供給されるため、ゲートライ
ンGLは、端子部GLaを除く全域をその表面(上面お
よび両側面)からほぼ均等に陽極酸化されて行くが、上
記ゲートラインGLの全酸化部Pはその線幅が他の部分
より狭いため、ゲートラインGLの全酸化部P以外の部
分の表面にある程度の厚さの酸化膜aが生成した時点
で、前記全酸化部Pがその断面全域にわたって陽極酸化
される。
【0039】そして、ゲートラインGLの全酸化部Pが
その断面全域にわたって陽極酸化されると、給電路10
からゲートラインGLに供給される電圧が全酸化部Pで
遮断され、ゲートライン表面の陽極酸化の進行が自動的
に停止する。
【0040】このため、ゲートラインGLの陽極酸化
を、給電路10からゲートラインGLに供給される電圧
が全酸化部Pで遮断されるまで、つまりゲートラインG
Lと上記陰極との間の電流値がほとんどに0なるまで行
なえば、全酸化部Pをその断面全域にわたって陽極酸化
し、他の部分は表面のみを陽極酸化したゲートラインG
Lを得ることができる。
【0041】そして、上記TFTパネルにおいては、そ
のゲートラインGLの両端側を、余白部1Bの分断箇所
(分断線c)より内側の部分においてその断面全域にわ
たり陽極酸化しているため、余白部1Bの分断除去によ
りゲートラインGLの金属部分(表面の酸化膜aを除く
部分)が、ゲートラインGLの端面(分断線cに沿って
分断された端面)に図5および図6に示したように剥き
出しになっても、液晶表示素子の使用中に、ゲートライ
ンGLの金属部分がその剥き出し端から電解腐食して行
くのを抑制することができる。
【0042】すなわち、上記TFTパネルのように、ゲ
ートラインGLの両端側を余白部1Bの分断箇所より内
側の部分においてその断面全域にわたって陽極酸化し
て、この部分を全酸化部Pとしておけば、余白部1Bを
分断除去した状態においてゲートライン相互間に電位差
が生じても、各ゲートラインGLの端部間には、ほとん
ど漏れ電流が流れないか、あるいは極く僅かな漏れ電流
が流れるだけであり、したがって、ゲートラインGLの
金属部分の電解腐食が抑制される。
【0043】なお、各ゲートラインGLの端部間に僅か
でも漏れ電流が流れると、この漏れ電流と空気中の湿気
とにより電解反応が生じてゲートラインGLの金属部分
がその剥き出し端からゆっくりと電解腐食して行くが、
その場合でも、電解腐食の進行は全酸化部Pに達したと
ころで停止する。
【0044】このため、上記TFTパネルによれば、ゲ
ートラインGLの金属部分の電解腐食が液晶表示素子の
表示エリア内まで進行することはなく、したがって、液
晶表示素子の表示エリア内に、ゲートラインGLの金属
部分の電解腐食による染み模様状の異常表示を発生させ
てしまうことはないから、従来のTFTパネルに比べ
て、液晶表示素子の寿命を大幅に向上させることができ
る。
【0045】しかも、上記実施例においては、ゲートラ
インGLを、分断線cより内側の部分の線幅を局部的に
狭くした形状に形成し、この線幅を狭くした部分を全酸
化部Pとしているため、ゲートラインGLの表面を陽極
酸化する際に前記全酸化部Pをその断面全域にわたって
陽極酸化させることができるし、また、ゲートライン表
面の陽極酸化に際して、面倒な電圧制御を行なう必要は
ない。
【0046】すなわち、ゲートラインGLの表面を陽極
酸化する場合、従来は、ゲートラインGLの表面に所望
の厚さの酸化膜aを生成させるために、ゲートラインG
Lと陰極との間に印加する電圧を制御している([従来
の技術]の項参照)が、上記実施例によれば、全酸化部
Pがその断面全域にわたって陽極酸化された時点でゲー
トライン表面の陽極酸化の進行が自動的に停止するた
め、印加電圧は、前記全酸化部Pをその断面全域にわた
って酸化させるのに十分な値以上の電圧であればよく、
したがって、前記全酸化部Pの幅をゲートライン表面に
生成させる酸化膜aの厚さに応じて設定しておけば、面
倒な電圧制御を行なわなくても、ゲートラインGLの表
面に所望の厚さの酸化膜aを生成させることができる。
【0047】なお、上記実施例では、ゲートラインGL
を、分断線cより内側の部分の線幅を局部的に狭くした
形状に形成して、この線幅を狭くした部分を全酸化部P
としているが、この全酸化部Pは、その部分の厚さを薄
くすることによって形成してもよい。
【0048】図7および図8は本発明の第2の実施例を
示しており、図7は1本のゲートラインの平面図、図8
は図7のVIII−VIII線に沿う拡大断面図である。
【0049】この実施例は、ゲートラインGLを、分断
線cより内側の部分の厚さを局部的に薄くした形状に形
成して、この薄厚部分を、その断面全域にわたって陽極
酸化した全酸化部Pとしたものであり、その他の構成は
上述した第1の実施例と同じである。
【0050】この実施例のTFTパネルも、そのゲート
ラインGLの両端側を、余白部1Bの分断箇所より内側
の部分においてその断面全域にわたり陽極酸化している
ため、余白部1Bの分断除去によりゲートラインGLの
金属部分が、ゲートラインGLの端面(分断線cに沿っ
て分断された端面)に剥き出しになっても、液晶表示素
子の使用中に、ゲートラインGLの金属部分がその剥き
出し端から電解腐食して行くのを抑制することができ
る。
【0051】また、この実施例においても、ゲートライ
ンGLを、分断線cより内側の部分の厚さを局部的に薄
くした形状に形成し、この薄厚部分を全酸化部Pとして
いるため、ゲートラインGLの表面を陽極酸化する際に
前記全酸化部Pをその断面全域にわたって陽極酸化させ
ることができるし、また、面倒な電圧制御を行なうこと
なく、ゲートラインGLの表面に所望の厚さの酸化膜a
を生成させることができる。
【0052】なお、上記第1および第2の実施例では、
ゲートラインGLの全酸化部Pを、分断線cより若干内
側の部分に形成しているが、この全酸化部Pは、分断線
cの内側から外側にわたる長さに形成してもよく、要
は、ゲートラインGLの端部が、少なくとも余白部1B
の分断箇所より内側の部分においてその断面全域にわた
り陽極酸化されていればよい。
【0053】また、上記第1および第2の実施例では、
ゲートラインGLの両端に全酸化部Pを設けているが、
ゲートラインGLの端子部GLaを形成している端部側
からの電解腐食は、[発明が解決しようとする課題]の
項でも説明したように、断面積が大きくなっている端子
部GLaに達したところでその進行を抑制されるから、
ゲートラインGLの端子部GLaを形成している端部側
には、上記全酸化部Pを形成しておかなくてもよい。
【0054】
【発明の効果】本発明のTFTパネルは、ゲートライン
の両端部のうち少なくとも端子部のない端部をその断面
全域にわたって陽極酸化したものであるから、ゲートラ
イン相互間に電位差が生じても、各ゲートラインの少な
くとも端子部のない側の端部間には、ほとんど漏れ電流
が流れないか、あるいは極く僅かな漏れ電流が流れるだ
けであり、したがって、ゲートラインの端子部のない端
部側からの金属部分の電解腐食を抑制して、液晶表示素
子の表示エリア内に染み模様状の異常表示が発生するの
を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるTFTパネルの平
面図。
【図2】図1のTFTパネルの1本のゲートラインの平
面図。
【図3】図2の III−III 線に沿う拡大断面図。
【図4】図2のIV−IV線に沿う拡大断面図。
【図5】図2の III−III 線に沿う余白部を分断除去し
た状態の拡大断面図。
【図6】図2のIV−IV線に沿う余白部を分断除去した状
態の拡大断面図。
【図7】本発明の第2の実施例を示すゲートラインの平
面図。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う拡大断面図。
【図9】従来のTFTパネルの平面図。
【図10】従来のTFTパネルの一部分の拡大平面図。
【図11】図10のXI−XI線に沿う拡大断面図。
【図12】図10の XII−XII 線に沿う拡大断面図。
【図13】従来のTFTパネルの1本のゲートラインの
平面図。
【図14】図13の XIV−XIV 線に沿う拡大断面図。
【図15】図13のXV−XV線に沿う拡大断面図。
【図16】図13の XIV−XIV 線に沿う余白部を分断除
去した状態の拡大断面図。
【図17】図13のXV−XV線に沿う余白部を分断除去し
た状態の拡大断面図。
【符号の説明】
1…基板 1A…素子領域 1B…余白部 c…分断線 2…画素電極 3…薄膜トランジスタ GL…ゲートライン GLa…端子部 a…酸化膜 P…全酸化部 DL…データライン 10…給電路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクティブマトリックス液晶表示素子に用
    いる薄膜トランジスタパネルであって、 透明基板の上に、複数の画素電極と、これら各画素電極
    にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタと、前記
    薄膜トランジスタにゲート信号を供給するゲートライン
    と、前記薄膜トランジスタにデータ信号を供給するデー
    タラインとを形成してなり、 前記薄膜トランジスタは、前記基板上に配線した前記ゲ
    ートラインに一体に形成されたゲート電極と、このゲー
    ト電極を覆うゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜の上に
    形成した半導体膜と、この半導体膜の上に形成したソー
    ス電極およびドレイン電極とで構成され、 前記ゲートラインおよび前記ゲート電極の表面が、前記
    ゲートラインの一端側に形成した端子部を除いて陽極酸
    化されているとともに、 前記ゲートラインの両端部のうち少なくとも前記端子部
    のない端部がその断面全域にわたり陽極酸化されている
    ことを特徴とする薄膜トランジスタパネル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100572549B1 (ko) * 1998-06-03 2006-04-24 가부시키가이샤 엔프라스 전극단자 및 이 전극단자의 접촉에 사용하는 누름수단 및 이들을 이용한 전기부품 검사용 소켓
KR100537876B1 (ko) * 1998-07-29 2006-05-22 삼성전자주식회사 액정 표시 장치용 패널
WO2011125803A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-13 株式会社神戸製鋼所 配線構造
JP2011221360A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Kobe Steel Ltd 配線構造

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