JPH06286097A - 化粧シート - Google Patents
化粧シートInfo
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- JPH06286097A JPH06286097A JP10187993A JP10187993A JPH06286097A JP H06286097 A JPH06286097 A JP H06286097A JP 10187993 A JP10187993 A JP 10187993A JP 10187993 A JP10187993 A JP 10187993A JP H06286097 A JPH06286097 A JP H06286097A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ポリ塩化ビニルシートからなる化粧シートにお
いて、着色ポリ塩化ビニルシートを使用しない構成とす
ることにより、着色ポリ塩化ビニルシートの色相のバラ
ツキに起因する色調のバラツキを無くして品質を安定さ
せると共に、種々の木目柄に対応した色相の異なる多種
類の着色ポリ塩化ビニルシートを在庫しておく必要をな
くし、基材への接着性、意匠性の優れた低価格の化粧シ
ートを提供することである。 【構成】透明ポリ塩化ビニルシートの一方の面に絵柄印
刷層、着色ベタ印刷層、透明樹脂層を順に設け、該透明
ポリ塩化ビニルシートの他方の面にエンボス凹部、ワイ
ピングインキ、艶調整層を順に設けた構成の化粧シート
である。
いて、着色ポリ塩化ビニルシートを使用しない構成とす
ることにより、着色ポリ塩化ビニルシートの色相のバラ
ツキに起因する色調のバラツキを無くして品質を安定さ
せると共に、種々の木目柄に対応した色相の異なる多種
類の着色ポリ塩化ビニルシートを在庫しておく必要をな
くし、基材への接着性、意匠性の優れた低価格の化粧シ
ートを提供することである。 【構成】透明ポリ塩化ビニルシートの一方の面に絵柄印
刷層、着色ベタ印刷層、透明樹脂層を順に設け、該透明
ポリ塩化ビニルシートの他方の面にエンボス凹部、ワイ
ピングインキ、艶調整層を順に設けた構成の化粧シート
である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は低価格で意匠効果の優れ
た木目模様を有する化粧シートに関する。
た木目模様を有する化粧シートに関する。
【０００２】
【従来の技術】建造物の内装、家具の仕上げその他の物
品の表面装飾に用いられる木目模様表面を有する化粧シ
ートとしては、従来から、着色ポリ塩化ビニルシートの
片面に木目絵柄印刷層を設けその面に透明ポリ塩化ビニ
ルシートを重ねて熱ラミネーシヨンと同時にエンボスを
行いそのエンボス凹部にワイピングにより着色インキを
充填した後、その表面に艶調整層を設けた化粧シートが
使用されている。
品の表面装飾に用いられる木目模様表面を有する化粧シ
ートとしては、従来から、着色ポリ塩化ビニルシートの
片面に木目絵柄印刷層を設けその面に透明ポリ塩化ビニ
ルシートを重ねて熱ラミネーシヨンと同時にエンボスを
行いそのエンボス凹部にワイピングにより着色インキを
充填した後、その表面に艶調整層を設けた化粧シートが
使用されている。
【０００３】上記のような従来の化粧シートでは着色ポ
リ塩化ビニルシートを使用してその表面に絵柄印刷層の
みを印刷し、着色ベタ印刷層は設けず、着色ポリ塩化ビ
ニルシートの色相を利用して意匠を再現していた。上記
構成の化粧シートの場合、特定の色相の着色ベタ印刷層
と同一色相のポリ塩化ビニルシートを使用することにな
るが、木目の種類によつてベタ色の色相を変える必要が
あり、色相の異なる多種類の着色ポリ塩化ビニルシート
を常時保管しておかなければならないし着色ポリ塩化ビ
ニルシートの色相が１つの製造ロツト内ないしは異なる
製造ロツト間でバラツキが出やすく、したがつて木目の
色調が安定しないという欠点がある。また、着色ポリ塩
化ビニルシートが透明ポリ塩化ビニルシートに較べてコ
スト高であり、着色ポリ塩化ビニルシートを使用した化
粧シートがコスト高になるという欠点があつた。
リ塩化ビニルシートを使用してその表面に絵柄印刷層の
みを印刷し、着色ベタ印刷層は設けず、着色ポリ塩化ビ
ニルシートの色相を利用して意匠を再現していた。上記
構成の化粧シートの場合、特定の色相の着色ベタ印刷層
と同一色相のポリ塩化ビニルシートを使用することにな
るが、木目の種類によつてベタ色の色相を変える必要が
あり、色相の異なる多種類の着色ポリ塩化ビニルシート
を常時保管しておかなければならないし着色ポリ塩化ビ
ニルシートの色相が１つの製造ロツト内ないしは異なる
製造ロツト間でバラツキが出やすく、したがつて木目の
色調が安定しないという欠点がある。また、着色ポリ塩
化ビニルシートが透明ポリ塩化ビニルシートに較べてコ
スト高であり、着色ポリ塩化ビニルシートを使用した化
粧シートがコスト高になるという欠点があつた。
【０００４】また、価格を安くするために、着色ポリ塩
化ビニルシートを使用せずに、透明ポリ塩化ビニルシー
ト１層構成として、その片面に絵柄印刷層、着色ベタ印
刷層を設け、他方の面にエンボス凹部、ワイピングイン
キ、その表面に艶調整層を設けた化粧シートでは、着色
ベタ印刷層面を合板等の基材に接着剤により積層した場
合、該着色ベタ印刷層が隠蔽性をもたせるために顔料の
含有率を上げていることもあり着色ベタ印刷層の層間で
剥離し易く、基材との接着強度が低下するという欠点が
あつた。
化ビニルシートを使用せずに、透明ポリ塩化ビニルシー
ト１層構成として、その片面に絵柄印刷層、着色ベタ印
刷層を設け、他方の面にエンボス凹部、ワイピングイン
キ、その表面に艶調整層を設けた化粧シートでは、着色
ベタ印刷層面を合板等の基材に接着剤により積層した場
合、該着色ベタ印刷層が隠蔽性をもたせるために顔料の
含有率を上げていることもあり着色ベタ印刷層の層間で
剥離し易く、基材との接着強度が低下するという欠点が
あつた。
【０００５】本発明の目的は、透明ポリ塩化ビニルシー
ト層の片面に絵柄印刷層、着色ベタ印刷層、透明樹脂層
を順に設けた、着色ポリ塩化ビニルシートを使用しない
構成とすることにより、着色ポリ塩化ビニルシートの色
相のバラツキに起因する木目色調のバラツキを無くして
品質を安定させると共に、種々の木目柄に対応した色相
の異なる多種類の着色ポリ塩化ビニルシートを在庫して
おく必要をなくし、基材への接着性、意匠性の優れた低
価格の化粧シートを提供することである。
ト層の片面に絵柄印刷層、着色ベタ印刷層、透明樹脂層
を順に設けた、着色ポリ塩化ビニルシートを使用しない
構成とすることにより、着色ポリ塩化ビニルシートの色
相のバラツキに起因する木目色調のバラツキを無くして
品質を安定させると共に、種々の木目柄に対応した色相
の異なる多種類の着色ポリ塩化ビニルシートを在庫して
おく必要をなくし、基材への接着性、意匠性の優れた低
価格の化粧シートを提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】透明ポリ塩化ビニルシー
トの一方の面に絵柄印刷層、着色ベタ印刷層、透明樹脂
層を順に設け、該透明ポリ塩化ビニルシートの他方の面
にエンボス凹部、ワイピングインキ、艶調整層を順に設
けた構成からなる化粧シートである。
トの一方の面に絵柄印刷層、着色ベタ印刷層、透明樹脂
層を順に設け、該透明ポリ塩化ビニルシートの他方の面
にエンボス凹部、ワイピングインキ、艶調整層を順に設
けた構成からなる化粧シートである。
【０００７】
【作用】本発明では、透明ポリ塩化ビニルシートの片面
に絵柄印刷層、着色ベタ印刷層を設け、その上に着色ポ
リ塩化ビニルシートに代えて、透明樹脂層を設けた構成
とすることにより、着色ポリ塩化ビニルシートに起因す
る色調のバラツキを無くして、より立体感のある意匠性
の優れた木目柄の再現を可能にすると共に、色相の異な
る多種類の着色ポリ塩化ビニルシートの在庫を不要にす
ることによるコストダウン、着色ポリ塩化ビニルシート
と透明ポリ塩化ビニルシートの価格差も含めて低価格の
化粧シートを提供し得る。
に絵柄印刷層、着色ベタ印刷層を設け、その上に着色ポ
リ塩化ビニルシートに代えて、透明樹脂層を設けた構成
とすることにより、着色ポリ塩化ビニルシートに起因す
る色調のバラツキを無くして、より立体感のある意匠性
の優れた木目柄の再現を可能にすると共に、色相の異な
る多種類の着色ポリ塩化ビニルシートの在庫を不要にす
ることによるコストダウン、着色ポリ塩化ビニルシート
と透明ポリ塩化ビニルシートの価格差も含めて低価格の
化粧シートを提供し得る。
【０００８】
【実施例】以下、図面を引用して本発明を説明する。図
１は本発明の化粧シートの積層構成を示す図、図２は第
１実施例における積層構成を示す図、図３は第２実施例
における積層構成を示す図、図４は第３実施例における
積層構成を示す図であつて、１は透明ポリ塩化ビニルシ
ート、２は透明樹脂層、2-1 は透明樹脂印刷層、2-2 は
透明ポリ塩化ビニルシート、３は絵柄印刷層、４は着色
ベタ印刷層、4-1 は低濃度着色ベタ印刷層、4-2 は低濃
度着色ベタ印刷層、５は透明インキ層、６はエンボス凹
部、７はワイピングインキ、８は艶調整層をそれぞれ表
す。
１は本発明の化粧シートの積層構成を示す図、図２は第
１実施例における積層構成を示す図、図３は第２実施例
における積層構成を示す図、図４は第３実施例における
積層構成を示す図であつて、１は透明ポリ塩化ビニルシ
ート、２は透明樹脂層、2-1 は透明樹脂印刷層、2-2 は
透明ポリ塩化ビニルシート、３は絵柄印刷層、４は着色
ベタ印刷層、4-1 は低濃度着色ベタ印刷層、4-2 は低濃
度着色ベタ印刷層、５は透明インキ層、６はエンボス凹
部、７はワイピングインキ、８は艶調整層をそれぞれ表
す。
【０００９】本発明の化粧シートの構成は図１に示すよ
うに、表面から順に艶調整層８、透明ポリ塩化ビニルシ
ート１、絵柄印刷層３、着色ベタ印刷層４、透明樹脂層
２が積層された構成であり、前記透明ポリ塩化ビニルシ
ート１の表面側にエンボス凹部６が設けられ、該エンボ
ス凹部６にワイピングインキ７が充填されている。透明
樹脂層２は透明樹脂印刷層2-1 乃至は透明ポリ塩化ビニ
ルシート2-2 で構成される。着色ベタ印刷層４は低濃度
着色ベタ印刷層4-1 及び低濃度着色ベタ印刷層4-2 の２
層構成としてもよい。
うに、表面から順に艶調整層８、透明ポリ塩化ビニルシ
ート１、絵柄印刷層３、着色ベタ印刷層４、透明樹脂層
２が積層された構成であり、前記透明ポリ塩化ビニルシ
ート１の表面側にエンボス凹部６が設けられ、該エンボ
ス凹部６にワイピングインキ７が充填されている。透明
樹脂層２は透明樹脂印刷層2-1 乃至は透明ポリ塩化ビニ
ルシート2-2 で構成される。着色ベタ印刷層４は低濃度
着色ベタ印刷層4-1 及び低濃度着色ベタ印刷層4-2 の２
層構成としてもよい。
【００１０】絵柄印刷層３及び着色ベタ印刷層４は、ポ
リ塩化ビニルに接着性のよい強度の優れた樹脂、即ち塩
化ビニル系の樹脂からなる通常の印刷インキを用いてグ
ラビア印刷方式にて設けられる。着色ベタ印刷層４は隠
蔽性が必要なため顔料分の多い高濃度のインキを使用す
るが、顔料分を多くするとインキ層の層間剥離が生じ易
く基材とのラミネーシヨン適性を損なうことがあるの
で、着色ベタ印刷層４面に透明樹脂層２を設ける構成に
している。
リ塩化ビニルに接着性のよい強度の優れた樹脂、即ち塩
化ビニル系の樹脂からなる通常の印刷インキを用いてグ
ラビア印刷方式にて設けられる。着色ベタ印刷層４は隠
蔽性が必要なため顔料分の多い高濃度のインキを使用す
るが、顔料分を多くするとインキ層の層間剥離が生じ易
く基材とのラミネーシヨン適性を損なうことがあるの
で、着色ベタ印刷層４面に透明樹脂層２を設ける構成に
している。
【００１１】図２に示すように、透明樹脂層２を透明樹
脂印刷層2-1 で構成する場合は、透明樹脂印刷層2-1 は
絵柄印刷層３を形成するのに使用する印刷インキと同種
の塩化ビニル系樹脂からなるメジウムを使用して印刷に
より設けられる。透明樹脂印刷層2-1 を形成するメジウ
ムは体質顔料等の添加剤を多く含まないものがよい。透
明樹脂印刷層2-1 の厚さはグラビア印刷のベタ版で印刷
可能な５〜２０ミクロンの範囲が適当である。着色ベタ
印刷層４にメジウムの印刷により透明樹脂印刷層2-1 を
設けることにより、着色ベタ印刷層４と透明樹脂印刷層
2-1 とは相溶性があるため完全に接着して一体化するの
で、着色ベタ印刷層４の層間剥離の発生がなくなり基材
への接着性がよくなる。
脂印刷層2-1 で構成する場合は、透明樹脂印刷層2-1 は
絵柄印刷層３を形成するのに使用する印刷インキと同種
の塩化ビニル系樹脂からなるメジウムを使用して印刷に
より設けられる。透明樹脂印刷層2-1 を形成するメジウ
ムは体質顔料等の添加剤を多く含まないものがよい。透
明樹脂印刷層2-1 の厚さはグラビア印刷のベタ版で印刷
可能な５〜２０ミクロンの範囲が適当である。着色ベタ
印刷層４にメジウムの印刷により透明樹脂印刷層2-1 を
設けることにより、着色ベタ印刷層４と透明樹脂印刷層
2-1 とは相溶性があるため完全に接着して一体化するの
で、着色ベタ印刷層４の層間剥離の発生がなくなり基材
への接着性がよくなる。
【００１２】図３に示すように、透明樹脂層２を透明ポ
リ塩化ビニルシート2-2 で構成する場合は、熱ラミネー
シヨンにより着色ベタ印刷層４面に積層される。透明ポ
リ塩化ビニルシート１に絵柄印刷層３と着色ベタ印刷層
４を設け、着色ベタ印刷層４面に透明ポリ塩化ビニルシ
ート2-2 を積層した構成の場合、基材に積層して化粧材
に仕上げた時に、着色ベタ印刷層４の層間剥離が生じ易
く基材とのラミネーシヨン強度が低下することがある。
その問題を解消するために、着色ベタ印刷層４を低濃度
着色ベタ印刷層4-1 と低濃度着色ベタ印刷層4-2 の２層
で構成する方法がとられる。
リ塩化ビニルシート2-2 で構成する場合は、熱ラミネー
シヨンにより着色ベタ印刷層４面に積層される。透明ポ
リ塩化ビニルシート１に絵柄印刷層３と着色ベタ印刷層
４を設け、着色ベタ印刷層４面に透明ポリ塩化ビニルシ
ート2-2 を積層した構成の場合、基材に積層して化粧材
に仕上げた時に、着色ベタ印刷層４の層間剥離が生じ易
く基材とのラミネーシヨン強度が低下することがある。
その問題を解消するために、着色ベタ印刷層４を低濃度
着色ベタ印刷層4-1 と低濃度着色ベタ印刷層4-2 の２層
で構成する方法がとられる。
【００１３】上記の問題を解決する別の方法として、図
４に示すように、透明ポリ塩化ビニルシート１に絵柄印
刷層３と着色ベタ印刷層４を設け、着色ベタ印刷層４の
上にさらに２〜３ミクロンの透明インキ層５を設けて、
透明インキ層５面に透明ポリ塩化ビニルシート2-2 を熱
ラミネーシヨンにより積層した構成とすることで、着色
ベタ印刷層４の層間剥離の発生を防止することができ
る。
４に示すように、透明ポリ塩化ビニルシート１に絵柄印
刷層３と着色ベタ印刷層４を設け、着色ベタ印刷層４の
上にさらに２〜３ミクロンの透明インキ層５を設けて、
透明インキ層５面に透明ポリ塩化ビニルシート2-2 を熱
ラミネーシヨンにより積層した構成とすることで、着色
ベタ印刷層４の層間剥離の発生を防止することができ
る。
【００１４】絵柄印刷層３及び着色ベタ印刷層４は、ポ
リ塩化ビニルに接着性のよい強度の優れた樹脂、即ち塩
化ビニル系の樹脂からなる通常の印刷インキを用いてグ
ラビア印刷方式にて設けられる。着色ベタ印刷層４は隠
蔽性が必要なため顔料分の多い高濃度のインキを使用す
る。
リ塩化ビニルに接着性のよい強度の優れた樹脂、即ち塩
化ビニル系の樹脂からなる通常の印刷インキを用いてグ
ラビア印刷方式にて設けられる。着色ベタ印刷層４は隠
蔽性が必要なため顔料分の多い高濃度のインキを使用す
る。
【００１５】本発明の化粧シートにおいては、上記いず
れの構成においても透明ポリ塩化ビニルシート１の片面
に絵柄印刷層３及び着色ベタ印刷層４を設けるので、そ
れらの印刷とインラインで透明ポリ塩化ビニルシート１
の反対面に、絵柄印刷層３に同調させて導管等の絵柄を
印刷することが可能であるので、透明ポリ塩化ビニルシ
ート１の同調した両面印刷により立体感のある意匠性に
優れた化粧シートの製造が可能である。
れの構成においても透明ポリ塩化ビニルシート１の片面
に絵柄印刷層３及び着色ベタ印刷層４を設けるので、そ
れらの印刷とインラインで透明ポリ塩化ビニルシート１
の反対面に、絵柄印刷層３に同調させて導管等の絵柄を
印刷することが可能であるので、透明ポリ塩化ビニルシ
ート１の同調した両面印刷により立体感のある意匠性に
優れた化粧シートの製造が可能である。
【００１６】透明ポリ塩化ビニルシート１の厚さは、低
価格に抑えるためにはできるだけ薄い方がよい。印刷、
エンボス、ワイピング等の加工時の作業性、及び基材に
積層した後のＶカツト加工等の適性、その他の作業性を
考慮すると、透明ポリ塩化ビニルシート１の厚さは、透
明樹脂層２が透明ベタ印刷層2-1 からなる場合には１４
０〜１７０ミクロンの厚さが必要であるが、透明樹脂層
２が透明ポリ塩化ビニルシート2-2 からなる場合は７０
〜１００ミクロンでよい。また、透明ポリ塩化ビニルシ
ート2-2 の厚さは５０〜８０ミクロンが適当である。
価格に抑えるためにはできるだけ薄い方がよい。印刷、
エンボス、ワイピング等の加工時の作業性、及び基材に
積層した後のＶカツト加工等の適性、その他の作業性を
考慮すると、透明ポリ塩化ビニルシート１の厚さは、透
明樹脂層２が透明ベタ印刷層2-1 からなる場合には１４
０〜１７０ミクロンの厚さが必要であるが、透明樹脂層
２が透明ポリ塩化ビニルシート2-2 からなる場合は７０
〜１００ミクロンでよい。また、透明ポリ塩化ビニルシ
ート2-2 の厚さは５０〜８０ミクロンが適当である。
【００１７】エンボス凹部６、ワイピングインキ７は従
来公知のエンボス法、ワイピング法にて設けられる。図
２に示すように、透明樹脂層２を透明樹脂印刷層2-1 で
形成する場合には、透明ポリ塩化ビニルシート１に絵柄
印刷層３と着色ベタ印刷層４と透明樹脂印刷層2-1 を印
刷した後に、非印刷面にエンボス凹部６、ワイピングイ
ンキ７、艶調整層８を設ける。透明樹脂層２として透明
ポリ塩化ビニルシート2-2 を使用する場合は、図３のよ
うに、透明ポリ塩化ビニルシート１に絵柄印刷層３と低
濃度着色ベタ印刷層4-1 と低濃度着色ベタ印刷層4-2 を
設けるか、または、図４のように、透明ポリ塩化ビニル
シート１に絵柄印刷層３と着色ベタ印刷層４と透明イン
キ層５を設けた後に、透明ポリ塩化ビニルシート１の印
刷面に、透明ポリ塩化ビニルシート2-2 を熱ラミネーシ
ヨンすると同時に、透明ポリ塩化ビニルシート１の非印
刷面にエンボス凹部６を設け、エンボス凹部６にワイピ
ングインキ７を充填し、艶調整層８を設ける。
来公知のエンボス法、ワイピング法にて設けられる。図
２に示すように、透明樹脂層２を透明樹脂印刷層2-1 で
形成する場合には、透明ポリ塩化ビニルシート１に絵柄
印刷層３と着色ベタ印刷層４と透明樹脂印刷層2-1 を印
刷した後に、非印刷面にエンボス凹部６、ワイピングイ
ンキ７、艶調整層８を設ける。透明樹脂層２として透明
ポリ塩化ビニルシート2-2 を使用する場合は、図３のよ
うに、透明ポリ塩化ビニルシート１に絵柄印刷層３と低
濃度着色ベタ印刷層4-1 と低濃度着色ベタ印刷層4-2 を
設けるか、または、図４のように、透明ポリ塩化ビニル
シート１に絵柄印刷層３と着色ベタ印刷層４と透明イン
キ層５を設けた後に、透明ポリ塩化ビニルシート１の印
刷面に、透明ポリ塩化ビニルシート2-2 を熱ラミネーシ
ヨンすると同時に、透明ポリ塩化ビニルシート１の非印
刷面にエンボス凹部６を設け、エンボス凹部６にワイピ
ングインキ７を充填し、艶調整層８を設ける。
【００１８】艶調整層４を構成する樹脂としては、紫外
線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等が使用可
能であるが、紫外線硬化性樹脂は高価であり、熱可塑性
樹脂は物性的に問題があるので、表面物性、価格を考慮
してウレタン系等の常温２液硬化性樹脂が適している。
艶調整層４の艶の調整は、ウレタン系等の常温２液硬化
性樹脂からなるインキに、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、タルク、硫酸バリウム、カオリン、シリカ、酸
化チタン等の無機質充填剤の適量添加して表面の艶の状
態を任意に調整することができる。
線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等が使用可
能であるが、紫外線硬化性樹脂は高価であり、熱可塑性
樹脂は物性的に問題があるので、表面物性、価格を考慮
してウレタン系等の常温２液硬化性樹脂が適している。
艶調整層４の艶の調整は、ウレタン系等の常温２液硬化
性樹脂からなるインキに、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、タルク、硫酸バリウム、カオリン、シリカ、酸
化チタン等の無機質充填剤の適量添加して表面の艶の状
態を任意に調整することができる。
【００１９】実施例１ 厚さ１４０ミクロンの透明ポリ塩化ビニルシート（理研
ビニル、ＢＫ−２３）の片面にポリ塩化ビニル系樹脂か
らなる通常インキ（昭和インク、化Ｘ）にて木目絵柄印
刷層、着色ベタ印刷層を、その上にポリ塩化ビニル系樹
脂からなるメジウム（昭和インク、化Ｘ）を用いて１０
ミクロンの厚さの透明樹脂層を、グラビア印刷方式にて
設け、他面には、従来公知の方法により、木目導管のエ
ンボス凹部を設け、ワイピングによりエンボス凹部に着
色インキを充填し、その上全面に艶調整層を５ミクロン
の厚さにグラビア印刷方式にて設け、マツト調の表面を
有する、低価格化粧シートを得た。この化粧シートを接
着剤にて合板に積層した結果、接着性は良好でつた。
ビニル、ＢＫ−２３）の片面にポリ塩化ビニル系樹脂か
らなる通常インキ（昭和インク、化Ｘ）にて木目絵柄印
刷層、着色ベタ印刷層を、その上にポリ塩化ビニル系樹
脂からなるメジウム（昭和インク、化Ｘ）を用いて１０
ミクロンの厚さの透明樹脂層を、グラビア印刷方式にて
設け、他面には、従来公知の方法により、木目導管のエ
ンボス凹部を設け、ワイピングによりエンボス凹部に着
色インキを充填し、その上全面に艶調整層を５ミクロン
の厚さにグラビア印刷方式にて設け、マツト調の表面を
有する、低価格化粧シートを得た。この化粧シートを接
着剤にて合板に積層した結果、接着性は良好でつた。
【００２０】実施例２ 厚さ８０ミクロンの透明ポリ塩化ビニルシート（理研ビ
ニル、ＢＫ−２３）の片面にポリ塩化ビニル系樹脂から
なる通常インキ（昭和インク、化Ｘ）にて木目絵柄印刷
層及び低濃度着色ベタ印刷層を２層設けた後、該低濃度
着色ベタ印刷層面に８０ミクロンの透明ポリ塩化ビニル
シート（理研ビニル、ＢＫ−２３）を重ねて熱ラミネー
シヨンと同時にエンボスを設け、ワイピングによりエン
ボス凹部に着色インキを充填し、その上全面に艶調整層
を５ミクロンの厚さに設けて、マツト調の表面を有し、
合板への接着性、Ｖカツト性の優れた低価格化粧シート
を得た。
ニル、ＢＫ−２３）の片面にポリ塩化ビニル系樹脂から
なる通常インキ（昭和インク、化Ｘ）にて木目絵柄印刷
層及び低濃度着色ベタ印刷層を２層設けた後、該低濃度
着色ベタ印刷層面に８０ミクロンの透明ポリ塩化ビニル
シート（理研ビニル、ＢＫ−２３）を重ねて熱ラミネー
シヨンと同時にエンボスを設け、ワイピングによりエン
ボス凹部に着色インキを充填し、その上全面に艶調整層
を５ミクロンの厚さに設けて、マツト調の表面を有し、
合板への接着性、Ｖカツト性の優れた低価格化粧シート
を得た。
【００２１】実施例３ 厚さ８０ミクロンの透明ポリ塩化ビニルシート（理研ビ
ニル、ＢＫ−２３）の片面にポリ塩化ビニル系樹脂から
なる通常インキ（昭和インク、化Ｘ）にて木目絵柄印刷
層、着色ベタ印刷層及び２ミクロン厚さの透明インキ層
を設けた後、該透明インキ層面に８０ミクロンの透明ポ
リ塩化ビニルシート（理研ビニル、ＢＫ−２３）を重ね
て、熱ラミネーシヨンと同時に透明ポリ塩化ビニルシー
トの非印刷面にエンボス凹部を設け、実施例２と同様に
ワイピングを行い艶調整層を設けて、合板への接着性、
Ｖカツト性の優れた低価格化粧シートを得た。
ニル、ＢＫ−２３）の片面にポリ塩化ビニル系樹脂から
なる通常インキ（昭和インク、化Ｘ）にて木目絵柄印刷
層、着色ベタ印刷層及び２ミクロン厚さの透明インキ層
を設けた後、該透明インキ層面に８０ミクロンの透明ポ
リ塩化ビニルシート（理研ビニル、ＢＫ−２３）を重ね
て、熱ラミネーシヨンと同時に透明ポリ塩化ビニルシー
トの非印刷面にエンボス凹部を設け、実施例２と同様に
ワイピングを行い艶調整層を設けて、合板への接着性、
Ｖカツト性の優れた低価格化粧シートを得た。
【００２２】
【発明の効果】透明ポリ塩化ビニルシートの片面にグラ
ビア印刷方式により木目絵柄印刷層、着色ベタ印刷層を
設け、その上に更に透明樹脂層を設ける一方、他方の面
に導管エンボス凹部、ワイピングインキ、艶調整層を設
けた構成からなる、着色ポリ塩化ビニルシートを使用し
ない構成とすることにより、着色ポリ塩化ビニルシート
の色相のバラツキに起因する木目色調のバラツキを無く
して品質を安定させると共に、種々の木目柄に対応した
色相の異なる多種類の着色ポリ塩化ビニルシートを在庫
しておく必要をなくし、基材への接着性、意匠性の優れ
た低価格の木目化粧シートを提供することである。
ビア印刷方式により木目絵柄印刷層、着色ベタ印刷層を
設け、その上に更に透明樹脂層を設ける一方、他方の面
に導管エンボス凹部、ワイピングインキ、艶調整層を設
けた構成からなる、着色ポリ塩化ビニルシートを使用し
ない構成とすることにより、着色ポリ塩化ビニルシート
の色相のバラツキに起因する木目色調のバラツキを無く
して品質を安定させると共に、種々の木目柄に対応した
色相の異なる多種類の着色ポリ塩化ビニルシートを在庫
しておく必要をなくし、基材への接着性、意匠性の優れ
た低価格の木目化粧シートを提供することである。
【図１】本発明の化粧シートの積層構成を示す図。
【図２】第１実施例における積層構成を示す図。
【図３】第２実施例における積層構成を示す図。
【図４】第３実施例における積層構成を示す図。
１ 透明ポリ塩化ビニルシート ２ 透明樹脂層 2-1 透明樹脂印刷層 2-2 透明ポリ塩化ビニルシート ３ 絵柄印刷層 ４ 着色ベタ印刷層 4-1 低濃度着色ベタ印刷層 4-2 低濃度着色ベタ印刷層 ５ 透明インキ層 ６ エンボス凹部 ７ ワイピングインキ ８ 艶調整層
Claims (1)
- 【請求項１】 透明ポリ塩化ビニルシートの一方の面に
絵柄印刷層、着色ベタ印刷層、透明樹脂層を順に設け、
該透明ポリ塩化ビニルシートの他方の面にエンボス凹
部、ワイピングインキ、艶調整層を順に設けたことを特
徴とする化粧シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10187993A JPH06286097A (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 化粧シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10187993A JPH06286097A (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 化粧シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06286097A true JPH06286097A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=14312238
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10187993A Withdrawn JPH06286097A (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 化粧シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06286097A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012161677A (ja) * | 2006-10-16 | 2012-08-30 | Procter & Gamble Co | 三次元印刷された物品 |
| JP2019171703A (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-10 | 大日本印刷株式会社 | 成形用化粧シートの製造方法、及び当該方法により製造される成形用化粧シート |
-
1993
- 1993-04-06 JP JP10187993A patent/JPH06286097A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012161677A (ja) * | 2006-10-16 | 2012-08-30 | Procter & Gamble Co | 三次元印刷された物品 |
| JP2019171703A (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-10 | 大日本印刷株式会社 | 成形用化粧シートの製造方法、及び当該方法により製造される成形用化粧シート |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000704 |