JPH0628606A - 精密洗浄装置 - Google Patents

精密洗浄装置

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JPH0628606A
JPH0628606A JP5245793A JP5245793A JPH0628606A JP H0628606 A JPH0628606 A JP H0628606A JP 5245793 A JP5245793 A JP 5245793A JP 5245793 A JP5245793 A JP 5245793A JP H0628606 A JPH0628606 A JP H0628606A
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cleaning
cleaned
processing jig
adhesive
tank
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JP5245793A
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Inventor
Tomoji Morita
知二 森田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッド製造工程における高精密高能率の
精密洗浄装置を提供することを目的としている。 【構成】 機械加工された被洗浄体が加工治具上にワッ
クス等で貼り付けられたままの状態で貼り付け面を下方
に向けて、下方より例えばブラシなどにより機械的に洗
浄し、その後ワックス等を溶解する有機溶剤中に浸漬さ
せ、ワックス等を溶解させて被洗浄体51を取り外し、
取り外された被洗浄体51を有機溶剤の超音波槽4に順
次浸漬させ超音波洗浄し、最終的に有機溶剤の蒸気中に
被洗浄体を置き被洗浄体を温めて有機溶媒蒸気槽5から
引き上げる過程で乾燥させるような構成にしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溝加工などの機械加工
の終了した磁気ヘッド用フェライトブロック、ヘッドチ
ップの高精密洗浄について、優れた性能を発揮しうる精
密洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スライス溝加工を含む機械加工を
終了した磁気ヘッド用フェライトブロックの精密洗浄と
しては、特開昭61−146378号公報あるいは製品
カタログ(例:ソニックフェロー製)に開示されている
ように、溶剤あるいは洗剤を用いた超音波洗浄を主体と
する洗浄、特開平1−287807号公報、特開平1−
287808号公報に開示されているようにブラシ洗浄
を主体とする洗浄とが知られている。従来の洗浄工程概
略図を図11に示す。
【0003】一般的に磁気ヘッド製造工程に適用される
機械的加工としては、磁気ヘッド固定枠等の加工、スラ
イス溝加工に用いる切削加工、ギャップ面・テープ接触
面の加工に用いる研削加工、フェライト材料の切断に用
いる切断研削、フェライト材料の成形加工に用いる成形
研削などが挙げられる。このような機械的加工を実施す
る際、フェライトブロックはワックス等を用いて加工治
具上に固定される。特開平1−29261号公報に開示
されているように(図11(a))、加工終了後、加工
治具上に貼り付けられた状態で機械ブラシ洗浄(ブラシ
+ジェット+スピン)し、加熱手段(ホットプレート等
上)でワックスを加熱、溶解し加工治具からフェライト
ブロックを取り外し、超音波洗浄を行う。この際、ワッ
クス等の有機質油分をトリクロロエタン等の疎水性溶剤
で洗浄し、次にフェライト粉等の粒子分を親水性溶剤で
洗浄する。続いてイソプロピルアルコール(IPAと略
記)等の溶媒を用いて水と置換させ、溶媒を蒸発させ乾
燥させるというものである。
【0004】あるいは、図11(b)に示したように、
加工終了後、加熱によりワックスを溶解させ被洗浄体を
取り外した後、超音波洗浄(13槽)する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、加
工治具上に貼り付けられた状態での洗浄と加工治具から
取り外した状態での洗浄に分けられており、その間には
ワックスなどの接着剤溶解という工程が必要である。ワ
ックス溶解は加工治具をワックスの軟化点以上に加熱す
る。この接着剤溶解工程において被洗浄体は必然的に乾
くことになり、細かい凹凸を形成した梨地状の被洗浄体
切削加工面の残留切削粉が被洗浄体表面に固着するなど
被洗浄体の清浄度が十分上がらないという課題があっ
た。このため、加工治具上に貼り付けられた被洗浄体を
ブラシ洗浄した後、加工治具ごとワックスを溶解する有
機溶剤等に浸漬させ、被洗浄体を加熱乾燥させることな
く取り外す方法が考えられる。しかし、この方法では洗
浄工程の途中(洗浄装置内)で治具を反転しなければな
らず、反転用の機構を備える必要がある。この反転機構
は機械的な機構であり機械的な機構が増えると故障しや
すくなり、さらに加工治具の保持が不適切になると加工
治具が落下するなどの課題があった。
【0006】また上記従来技術は、ワックス等の有機質
油分の除去にはトリクロロエタンの使用が前提となって
いるが、ワックス等の有機質油分を洗浄する1,1,1
−トリクロロエタンは、1990年オゾン層破壊物質と
して「改正モントリオール議定書」で製造・販売規制等
の対象となる規制物質として指定され、使用できなくな
るという課題があった。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたもので、超精密・高能率の精密洗浄装置を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る精密洗浄装置は、加工治具上に接着剤で接着された状
態で機械的加工が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄
装置において、前記被洗浄体を前記加工治具上に固定さ
れた状態で物理的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を
有機溶剤で溶解させて洗浄された前記被洗浄体を前記加
工治具から取り外す取り外し手段とを備えたものであ
る。
【0009】この発明の請求項2に係る精密洗浄装置
は、加工治具上に接着剤で接着された状態で機械的加工
が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置において、
前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された状態で物理
的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を有機溶剤で溶解
させて洗浄された前記被洗浄体を前記加工治具から取り
外す取り外し手段と、取り外した被洗浄体を有機溶剤中
で超音波洗浄する超音波洗浄手段とを備えたものであ
る。
【0010】この発明の請求項3に係る精密洗浄装置
は、加工治具上に接着剤で接着された状態で機械的加工
が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置において、
前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された状態で物理
的に洗浄する手段と、前記接着剤を有機溶剤で溶解させ
て洗浄された前記被洗浄体を前記加工治具から取り外す
取り外し手段と、取り外した被洗浄体を有機溶剤中で超
音波洗浄する超音波洗浄手段と、洗浄された前記被洗浄
体を有機溶剤の蒸気中に置き被洗浄体を蒸気洗浄し、乾
燥させる蒸気洗浄・乾燥手段とを備えたものである。
【0011】この発明の請求項4に係る精密洗浄装置
は、加工治具上に接着剤で接着された状態で機械的加工
が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置において、
前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された状態で物理
的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を水溶性洗剤で溶
解させて前記被洗浄体を前記加工治具から取り外す取り
外し手段とを備えたものである。
【0012】この発明の請求項5に係る精密洗浄装置
は、加工治具上に接着剤で接着された状態で機械的加工
が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置において、
前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された状態で物理
的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を水溶性洗剤で溶
解させて前記被洗浄体を前記加工治具上から取り外す取
り外し手段と、取り外した前記被洗浄体を水溶性洗剤中
で超音波洗浄する超音波洗浄手段とを備えたものであ
る。
【0013】この発明の請求項6に係る精密洗浄装置
は、加工治具上に接着剤で接着された状態で機械的加工
が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置において、
前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された状態で物理
的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を水溶性洗剤で溶
解させて前記被洗浄体を前記加工治具上から取り外す取
り外し手段と、取り外した前記被洗浄体を水溶性洗剤中
で超音波洗浄する超音波洗浄手段と、高温水中に前記被
洗浄体を浸漬させ、引き上げて乾燥させる乾燥手段とを
備えたものである。
【0014】
【作用】この発明の請求項1、請求項4に係る精密洗浄
装置によれば、被洗浄体は接着剤で加工治具上に固定さ
れた状態で洗浄手段により物理的に洗浄されるので、被
洗浄体が洗浄中に飛散して破損するようなことはなく、
また取り外し手段により接着剤を有機溶剤あるいは水溶
性洗剤で溶解させて洗浄された被洗浄体を加工治具上か
ら取り外すので、被洗浄体をホットプレート等により加
熱して加工治具から取り外すことがなくなり、汚れが被
洗浄体に固着するようなことはない。
【0015】この発明の請求項2、請求項5に係る精密
洗浄装置によれば、請求項1あるいは請求項4に加えて
超音波洗浄手段を備えたことにより、超音波洗浄手段を
用いて被洗浄体に付着している残留切削粉等を効率よく
除去することができる。
【0016】この発明の請求項3、請求項6に係る精密
洗浄装置によれば、請求項2あるいは請求項5に加えて
乾燥手段を備えたことにより、被洗浄体に付着している
残留切削粉等をさらに効率よく除去できる。また、請求
項6によれば水溶性洗剤を用いており、製造中に爆発あ
るいは燃焼するというおそれはない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。図1は請求項1ないし3に対応した精密洗浄装置の
各構成要素の配列概略構成図である。図において、1は
洗浄手段であるブラシ洗浄部、2はバスケット載置部、
3は取り外し手段である有機溶剤槽(ワックス・接着剤
溶解槽)、4は超音波洗浄手段である有機溶剤超音波槽
(被洗浄体超音波洗浄槽)、5は蒸気洗浄・乾燥手段で
ある有機溶剤蒸気槽、51は加工治具、52は加工治具
上にワックス等で貼り付けられた被洗浄体である。
【0018】基本的な動きについて説明する。加工治具
51上に貼付けられた被洗浄体52を機械加工終了後、
貼り付け面を下に向けた状態で搬送しながらブラシ洗
浄、スプレー洗浄する。この後、加工治具51をバスケ
ット載置部2に移し、ワックス等を溶解し外され落下す
る被洗浄体52を受けるバスケット上に載置させる。こ
のまま有機溶剤槽3中に浸漬させ、接着剤であるワック
スを溶解させる。この時、被洗浄体52は加工治具51
から外れバスケットに移る。バスケットに載った被洗浄
体52を有機溶剤超音波洗浄槽4を浸漬させ、超音波洗
浄する。さらに、有機溶剤蒸気槽5中に静置し被洗浄体
52を温めて、蒸気槽5から引き上げて乾燥させる。
【0019】また、本発明の請求項4ないし6による実
施例の基本的な動きについて説明する。なお、この実施
例の場合、3は水溶性洗剤槽、4は水溶性洗剤超音波
槽、5は高温超純水槽である。加工治具51上に貼付け
られた被洗浄体52を機械的加工終了後、貼り付け面を
下に向けた状態でブラシ洗浄、スプレー洗浄する。この
後、加工治具51をバスケット載置部2に移し、ワック
ス等を溶解し外され落下する被洗浄体52をバスケット
上に載置させる。このまま水溶性洗剤槽3中に浸漬さ
せ、接着剤であるワックスを溶解させる。この時、被洗
浄体52は加工治具51から外れバスケットに移る。バ
スケット上の加工治具51を取り外し、バスケットに載
った被洗浄体52を水溶性洗剤超音波洗浄槽4に浸漬さ
せ、超音波洗浄する。さらに、超純水でリンスした後、
高温超純水槽5中に静置し被洗浄体52を温めて、高温
超純水槽5から引き上げて乾燥させる。
【0020】また、これら装置による洗浄乾燥作業は次
のような順番に従って行われる。すなわち、 (1) 加工治具投入部 (2) スプレー洗浄部 (3) ブラシ表面洗浄部 (4) スプレー洗浄部 (5) ブラシ表面洗浄部 (6) スプレー洗浄部 (7) バスケット上への載置部 (8) 有機溶剤あるいは水溶性洗剤槽浸漬(ワックス・
接着剤溶解)部 (9) 有機溶解あるいは水溶性洗剤超音波洗浄部 (10) 有機溶剤蒸気槽内静置あるいは高温水槽浸漬・引
き上げ乾燥部 (11) 被洗浄体取り出し部である。
【0021】次に、上記各工程とその構成、動作につい
て具体的実施例に基づき説明する。
【0022】実施例1. (1) 加工治具投入部 ここでは被洗浄体としてフェライトブロック(3×3×
30)を、SUS304製の長方形状の加工治具51上
に並列に並べ、ワックスで固定したものを使用した。接
着剤としてワックスを使用した場合について説明する。
アルコールに可溶なワックス(製品名:アルコワックス
F(日化精工株式会社製))を使用して、被洗浄体52
を加工治具51上に貼り付けた。
【0023】図2(a)は加工治具51の搬送機構を示
す搬送用ベルトの駆動構成を示す構造斜視図である。機
械加工を終了した加工治具51を被洗浄体貼り付け面を
下方に向け搬送用ベルト6上に載せる。加工治具51の
載せ方には図2(b),(c)などの方法が考えられ
る。図2(a)に示すように、駆動用モータ7からの駆
動力がベルト8、駆動軸9、ベルト8を介して搬送用ベ
ルト6を回転させる。これにより駆動用モータ7は1個
で済み、すべての搬送用ベルト6の回転同期を取るのも
容易である。このようにして搬送用ベルト6上に水平に
載せられた加工治具51は、搬送用ベルト6の回転によ
って、次工程へ移送される。
【0024】(2) スプレー洗浄部 図3はスプレー洗浄部の構成を示す構成斜視図、図4は
図3のスプレー洗浄部の構成説明図である。加工治具5
1に付着している汚れを後工程のブラシ表面洗浄工程に
はいる前にできるだけ洗い流すことを目的として設けら
れているスプレーノズル10を備えている。なお、矢印
Pは加工治具51の搬送方向を示している。この場合、
スプレーされる水11は図示されていない給水源から給
水されて、加工治具の進行方向とは逆方向に噴出するよ
うに構成されている。
【0025】(3) ブラシ表面洗浄部 図5はロールブラシによる表面洗浄部の構成を示す構成
斜視図である。機械加工中の切削屑、研磨粉などの汚れ
を洗い流すことを目的とした円筒状のロールブラシを有
する洗浄部である。図5において、ロールブラシ12は
駆動用モータ(図示していない)から駆動軸13、ベル
ト14を通して駆動力がロールブラシ軸15に伝達さ
れ、ロールブラシ12が回転し、加工治具51上の被洗
浄体52が洗浄される。加工治具51は搬送されながら
ブラシ洗浄される。このため、同一のブラシで同一の場
所をこすることがなく、汚れの再付着のおそれが少な
い。またこの時、ロールブラシ12にはスプレーノズル
10より常に水が噴霧されている。この水の噴霧とロー
ルブラシ12の回転力による汚れの除去作用との相乗効
果によりブラシの汚れは効果的に除去される。
【0026】ロールブラシ12は汚れの種類、被洗浄体
52の加工形状等により、材質を変更することができ
る。例えば、ナイロン、ポリプロピレン、馬毛などの線
材、ポリビニルアルコール(PVAスポンジブラシ)や
ウレタンなどの発泡プラスチック材などが用いられる。
あるいはブラシ形状についても、円筒形状の端面を使用
するディスクブラシを使用することも可能である。
【0027】(4) スプレー洗浄部 上記スプレー洗浄部と同じ構成および作用を有する。
【0028】(5) ブラシ表面洗浄部 上記ブラシ表面洗浄部と同じ構成および作用を有する。
【0029】(6) スプレー洗浄部 前工程のブラシ表面洗浄部で汚れが最終的に除去された
後、図3と同様の構成のスプレーノズル10により加工
治具51表面に純水をスプレーし、加工治具51表面に
付着している前工程に使用された洗浄水との置換を図
り、加工治具51表面の清浄化を図る。
【0030】この時、センサと電磁弁を設置して加工治
具51が該当場所に到達したときにのみ水を噴出させる
機構や、給水源のバルブを開けると常にスプレーノズル
から水が噴出される機構などが選択できる。また、噴出
させるスプレーは、高圧ジェットスプレーや超音波スプ
レーなどが選択できる。
【0031】(7) バスケット上への載置部 図6は加工治具載置部の構成を示す概略構成図である。
搬送ベルト6により搬送されてきた加工治具51は、ガ
イドレール16に沿って加工治具51に貼り付けられた
被洗浄体52を受け取るバスケット17上に載置され
る。この状態で次の工程へ送られる。
【0032】この時のバスケット17は、加工治具51
から落下してきた被洗浄体52を受け取り、次の有機溶
剤超音波清浄を効率よく行えるように被洗浄体52を載
置できるような形状になっていればよく、その形態は加
工治具51に応じて変更すればよい。本実施例に応じた
バスケットの例を図7に示す。31は鋸状の耐熱性、耐
薬品性に優れた材質(例えばテフロンあるいはデルリン
など)で作成された、被洗浄体52(例えばフェライト
ブロック)を載せる台で、2〜4枚の組み合わせ(図7
の縦面に向かって垂直方向に並設されている)で加工治
具51から落下したフェライトブロック52を受け取
る。
【0033】 (8) 有機溶剤槽浸漬(ワックス・接着剤溶解)部 ここでは有機溶剤としてIPAを使用する。
【0034】図8に有機溶剤槽の構成図を示す。ステン
レス製の溶解槽18内にIPAが入れられており、この
槽18は槽壁の外側に設置してヒータ19により間接的
に加熱されている。この時のIPAの温度は、ワックス
の溶解を効率的に進める意味からワックスの軟化温度を
越えていることが望ましい。使用したアルコワックスF
の軟化点は53℃であることから、IPA温度は70℃
に設定した。IPAの沸点は83℃でありIPAが沸騰
することはないが、蒸発しやすいため隣の沸騰槽と兼用
で冷却管20を設けられている。この槽18内に前工程
において、上部に加工治具51を載置した状態のバスケ
ット17を浸漬させる。ワックスの溶解を効率的に行わ
せるため、超音波を発振させる。溶解槽18内に1〜5
分浸漬させると、被洗浄体52は加工治具51から外れ
バスケット17に落下する。溶解槽18から引き上げ、
アーム(図示していない)により上部の加工治具51を
バスケット17から除去する。
【0035】(9) 有機溶剤超音波洗浄部 図8に示した有機溶剤超音波槽21にバスケット17を
浸漬させる。ここで被洗浄体52表面に残存しているワ
ックスの溶解洗浄を行う。この槽21内にはIPAの発
熱を防ぐため、冷却管が設けられている(図示していな
い)。これは、洗浄が効率良く実施できるように被洗浄
体52を冷却する目的である。超音波洗浄時間は3分に
設定した。IPA内からバスケット17を引き上げ、次
の沸騰槽22に搬送する。
【0036】 (10) 有機溶剤蒸気槽静置・引き上げ乾燥部 図8に示した有機溶剤沸騰槽22上の蒸気層にバスケッ
ト17を静置させる。1分程度で被洗浄体52表面での
IPAの液化現象が認められなくなる。その後IPA蒸
気層を乱さない程度の速度でバスケット17を引き上げ
て、冷却管20のある高さの位置に1分程度保持し被洗
浄体52の冷却を行う。さらに引き上げて有機溶剤槽2
2からバスケット17を出し、次の被洗浄体取り出し部
へ搬送する。
【0037】この時IPAによる被洗浄体52表面の洗
浄が行われ、前工程で除去し切れなかったワックスもこ
こでほぼ完全に取りきることができる。
【0038】(11) 被洗浄体取り出し部 バスケット17に載せられた被洗浄体52を洗浄装置か
ら取り出す部分である。
【0039】上記実施例ではブラシ洗浄2回、スプレー
洗浄3回の例について説明したが、ブラシ洗浄の回数、
スプレー洗浄の回数の増減、またその配列の方法は任意
であり、例えば、ブラシ洗浄を連続して5回行い、その
前後のみにスプレー洗浄部を設けたり、あるいはブラシ
洗浄2回とスプレー洗浄1回を1組としてこれを3組設
けるなど、要は加工治具51の汚染度に応じた工程を組
み上げることが可能であり、その場合においても上記実
施例と同様の効果を奏する。
【0040】また、駆動伝達機構系について図に示した
が、他の機構系でも目的のブラシ、ベルト、ローラ等が
駆動できればよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0041】また、上記実施例においてワックス溶解有
機溶剤としてIPAの場合について説明したが、他のエ
タノール、メタノール、ブタノール、n−プロパノール
など室温において液体であるアルコール系有機溶剤であ
ってもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0042】さらに、ワックス溶解槽への浸漬時間を1
〜5分、超音波洗浄時間を3分、蒸気層への静置時間を
1分と設定したが、実施例1で使用した被洗浄体での目
安であり、使用したワックスの量、被洗浄体の大きさ、
加工治具の材質・大きさなどで変動し、この時間に限定
されるものではなく、上記記載時間より短時間であって
もあるいは長時間であってもよく上記実施例と同様の効
果を奏する。
【0043】上記実施例において加工治具の搬送にはベ
ルト搬送の例について説明したが、ローラ搬送や加工治
具の裏側からの真空吸着あるいは電磁石吸着による搬送
であってもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0044】実施例2.実施例1と同様の構成の装置
に、ブラシ洗浄部にストッパあるいはステージを設けて
あるいは搬送用ローラを停止させて、加工治具51がブ
ラシ洗浄時に動かないようにする。これにより被洗浄体
52へのブラシの接触時間を長くすることができ、短時
間でのブラシ洗浄効果を期待することができる。
【0045】実施例3.(1)〜(7)の工程は実施例1と同
様の構成である。
【0046】(8) アルカリ性洗剤槽浸漬部 ここではアルカリ性洗剤として、ランゲル(日化精工株
式会社製)を使用した場合について説明する。通常のワ
ックス(アルコワックスF(日化精工株式会社製))を
使用して、被洗浄体を加工治具上に貼り付ける。
【0047】図9にアルカリ性洗剤槽の構成図を示す。
ステンレス製の溶解槽23内にランゲルが入れられてお
り、この槽23は槽壁の外側に設置してヒータ19によ
り間接的に加熱されている。この時のアルカリ性洗剤液
の温度は、ワックスの溶解を効率的に進める意味からワ
ックスの軟化温度を越えていることが望ましい。使用し
たアルコワックスFの軟化点は53℃であることから、
アルカリ性洗剤の温度は70℃に設定した。液が沸騰す
ることはないが、蒸発するため隣の沸騰槽と兼用で冷却
管22が設けられている。この槽内に前工程において、
上部に加工治具51を載置した状態のバスケット17を
浸漬させる。ワックスの溶解を効率的に行わせるため、
超音波を発振させる。槽23内に1〜5分浸漬させる
と、被洗浄体52は加工治具51から外れバスケット1
7に落下する。槽23から引き上げ、アーム(図示して
いない)により上部の加工治具51をバスケット17か
ら除去する。
【0048】(9) アルカリ性洗剤超音波洗浄部 図9に示したアルカリ性洗剤超音波槽24にバスケット
17を浸漬させる。ここで被洗浄体52表面に残存して
いるワックスの溶解洗浄を行う。超音波洗浄時間は3分
に設定した。槽内からバスケット17を引き上げ、次の
超音波洗浄槽25に搬送する。
【0049】(10) アルカリ性洗剤超音波洗浄部 図9に示したアルカリ性洗剤超音波槽25にバスケット
17を浸漬させる。この工程は、上記(9)アルカリ性洗
剤超音波洗浄部と同じ構成および作用を有する。超音波
洗浄槽より引き上げ後、純水(超純水など)でリンス
し、洗剤分を除去する。
【0050】 (11) 高温水槽浸漬・引き上げ・温風吹き付け部 図9に示した高温水槽26中にバスケット17を1分間
浸漬させる。この時の水を温度は80℃に設定した。そ
の後水面を乱さない程度の速度でバスケット17を引き
上げる。引き上げた槽の上部で図示していないヒータと
ファンから80℃の温風を吹き付けて被洗浄体の乾燥を
完了し、被洗浄体取り出し部へ搬送する。
【0051】上記実施例では高温水の温度が80℃の例
について説明したが、50℃以下では被洗浄体が十分温
まらず乾燥に時間がかかり、95℃以上では水が沸騰し
液面が揺れて引き上げる際に被洗浄体の均一な乾燥が困
難になるため、50〜95℃の範囲内であれば他の温度
であってもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。5
0〜95同様の範囲内では、温度制御が容易で被洗浄体
の乾燥速度が速い80℃前後が適当である。
【0052】同様に、上記実施例では温風の温度が80
℃の例について説明したが、30℃以下では被洗浄体が
十分温まらず乾燥に時間がかかり、100℃以上では加
熱源、バスケット材質などに制限が出てくるため、30
〜100℃の範囲内であれば他の温度であってもよく、
上記実施例と同様の効果を奏する。30〜100℃の範
囲では、温度制御が容易で被洗浄体の乾燥速度が速い5
0〜90℃前後が適当である。
【0053】上記実施例ではブラシ洗浄2回、スプレー
洗浄3回の例について説明したが、ブラシ洗浄の回数、
スプレー洗浄の回数の増減、またその配列の方法は任意
であり、例えば、ブラシ洗浄を連続して5回行い、その
前後のみにスプレー洗浄部を設けたり、あるいはブラシ
洗浄2回とスプレー洗浄1回を1組としてこれを3組設
けるなど、要は加工治具51の汚染度に応じた工程を組
み上げることが可能であり、その場合においても上記実
施例と同様の効果を奏する。
【0054】また、上記実施例においてワックス溶解ア
ルカリ性洗剤としてランゲルの場合について説明した
が、例えばデベール(日化精工株式会社製)のようなワ
ックス洗浄用の他のアルカリ性洗剤であってもよく、上
記実施例と同様の効果を奏する。
【0055】さらに、ワックス溶解槽への浸漬時間を1
〜5分、超音波洗浄時間を3分、高温水槽への浸漬時間
を1分と設定したが、実施例1で使用した被洗浄体での
目安であり、使用したワックスの量、被洗浄体の大き
さ、加工治具の材質・大きさなどで変動し、この時間に
限定されるものでなく、上記記載時間より短時間であっ
てもあるいは長時間であってもよく上記実施例と同様の
効果を奏する。
【0056】また、乾燥後の被洗浄体をさらに紫外線/
オゾン洗浄することにより、被洗浄体表面に微少残存し
ている有機油分の除去を行い、被洗浄体表面の清浄度を
さらに高めることも選択可能である。
【0057】実施例4. (1) 加工治具投入部 ここでは被洗浄体としてフェライト磁気へっど(2×2
×1)を、SUS304製の加工治具上にワックスで固
定したものを使用した。加工治具51を被洗浄体貼り付
け面を下方へ向けてステージ上に載せる。ステージ上に
載せられた加工治具は搬送用アームにより次のステージ
に搬送される。
【0058】(2) スプレー清浄部 この実施例における洗浄装置の特徴は、実施例1とは異
なりブラシ洗浄、スプレー洗浄時には加工治具51はド
ーナッツ状のステージ27上に固定されていることであ
る。図10にスプレー洗浄部とブラシ洗浄部の概略構成
図を示す。同一ステージ27上で下方よりスプレー洗浄
とブラシ洗浄を行う。図10(a)にスプレー洗浄時を
示す。ここに搬送された加工治具51に付着している汚
れを後工程のブラシ表面洗浄工程にはいる前にできめだ
け洗い流すことを目的として設けられているスプレーノ
ズル10を備えている。このスプレー洗浄のとき、スプ
レーノズル10が移動し被洗浄体52にむらなくスプレ
ー水11が当たるようにする。移動方向としては、直線
状あるいは円弧状が選択できる。
【0059】また、スプレー噴射とともにステージ27
を回転させ加工治具を回転させる機構も備えることが選
択できる。
【0060】(3) ブラシ表面洗浄部 図10(b)にブラシ洗浄時を示す。図10(a)の状
態から図示していないブラシ収納部からブラシ12を出
す。機械加工中の切削屑、研磨粉などの汚れを洗い流す
ことを目的とした円弧状のロールブラシ12を有する洗
浄部である。この時、スプレーノズル10より常に水が
噴霧され、加工治具表面の汚れをブラシの除去作用との
相乗効果により効果的に除去できる。ブラシ洗浄時間は
30秒に設定した。洗浄後、ロールブラシ12は再び収
納部へ収納される。
【0061】このブラシ洗浄のとき、ブラシ回転ととも
にステージ27を回転させ加工治具を回転させる場合
や、ステージ27を回転させない場合などが選択でき
る。
【0062】(4) スプレー洗浄部上記(2)スプレー洗浄
部と同じ構成および作用を有する。スプレー洗浄後、加
工治具51は図示していない搬送用アームにより次のス
テージに搬送される。
【0063】(5) ブラシ表面洗浄部 上記(3)ブラシ表面洗浄部と同じ構成および作用を有す
る。同時にスプレー洗浄を行うことが選択できる。
【0064】(6) スプレー洗浄部 前工程のブラシ表面洗浄部で汚れが最終的に除去された
後、図10(a)と同様の構成のスプレーノズル10に
より加工治具51表面に純水をスプレーし、加工治具5
1表面に付着している前工程に使用された洗浄水との置
換を図り、加工治具51表面の清浄化を図る。また、噴
出させるスプレーは、高圧スプレーや超音波スプレーな
どが選択できる。
【0065】(7)〜(12)の工程は実施例1と同様の構成
である。
【0066】上記実施例ではスプレー洗浄、ブラシ洗浄
を2個のステージでそれぞれ行う例について説明した
が、被洗浄体52の汚染度に応じた工程をステージの数
で組み上げることが可能であり、その場合においても上
記実施例と同様の効果を奏する。また、洗浄時間につい
ても同様であり、被洗浄体の汚染度に応じた洗浄時間を
設定すればいい。
【0067】実施例5.(1)〜(7)の工程は実施例1と同
様の構成である。
【0068】(8) 中性洗剤槽浸漬部 ここでは接着剤として、ソルベントフリーワックスA
(商品名:株式会社リード製)を用い、被洗浄体を加工
治具上に貼り付けた。この場合、アルカリ性洗剤の代わ
りに中性洗剤を用いた。
【0069】次は、中性洗剤槽の構成図を図9(アルカ
リ性洗剤槽の構成図と兼用)に示す。ステンレス製の溶
解槽23内に1%濃度に希釈された中性洗剤(例えば商
標名ママレモン)が入れられており、この槽23は槽壁
の外側に設置してヒータ19により間接的に加熱されて
いる。この時の中性洗剤液の温度は、ワックスの溶解を
効率的に進める意味からワックスの軟化温度を越えてい
ることが望ましい。使用したソルベントフリーワックス
Aの軟化点は64℃であることから、中性洗剤の温度は
75℃に設定した。液が沸騰することはないが、蒸発す
るため隣の沸騰槽と兼用で冷却管20を設けられてい
る。この槽内に前工程において、上部に加工治具51を
載置した状態のバスケット17を浸漬させる。ワックス
の溶解を効率的に行わせるため、超音波を発振させる。
槽23内に1〜5分浸漬させると、被洗浄体52は加工
治具51から外れバスケット17に落下する。槽23か
ら引き上げ、アーム(図示していない)により上部の加
工治具51をバスケット17から除去する。
【0070】(9) 中性洗剤超音波洗浄部 図9に示した中性洗剤超音波槽24にバスケット17を
浸漬させる。ここで被洗浄体52表面に残存しているワ
ックスの溶解洗浄を行う。超音波洗浄時間は3分に設定
した。槽内からバスケット17を引き上げ、次の超音波
洗浄槽25に搬送する。
【0071】(10) 中性洗剤超音波洗浄部 図9に示した中性洗剤超音波槽25にバスケット17を
浸漬させる。この工程は、上記(9)中性洗剤超音波洗浄
部と同じ構成および作用を有する。超音波洗浄槽より引
き上げ後、純水(あるいは超純水)でリンスし、洗剤分
を除去する。
【0072】 (11) 高温水槽浸漬・引き上げ・温風吹き付け部 図9に示した高温水槽26中にバスケット17を1分間
浸漬させる。この時の水を温度は80℃に設定した。そ
の後、水面を乱さない程度の速度でバスケット17を引
き上げる。引き上げた槽の上部で図示していないヒータ
とファンから80℃の温風を吹き付けて被洗浄体の乾燥
を完了し、被洗浄体取り出し部へ搬送する。
【0073】上記実施例では高温水の温度が80℃の例
について説明したが、50℃以下では被洗浄体が十分温
まらず乾燥に時間がかかり、95℃以上では水が沸騰し
液面が揺れて引き上げる際に被洗浄体の均一な乾燥が困
難になるため、50〜95℃の範囲内であれば他の温度
であってもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。5
0〜95℃の範囲内では、温度制御が容易で被洗浄体の
乾燥速度が速い80℃前後が適当である。
【0074】同様に、上記実施例では温風の温度が80
℃の例について説明したが、30℃以下では被洗浄体が
十分温まらず乾燥に時間がかかり、100℃以上では加
熱源、バスケット材質などに制限が出てくるため、30
〜100℃の範囲内であれば他の温度であってもよく、
上記実施例と同様の効果を奏する。30〜100℃の範
囲では、温度制御が容易で被洗浄体の乾燥速度が速い5
0〜90℃前後が適当である。
【0075】上記実施例ではブラシ洗浄2回、スプレー
洗浄3回の例について説明したが、ブラシ洗浄の回数、
スプレー洗浄の回数の増減、またその配列の方法は任意
であり、例えば、ブラシ洗浄を連続して5回行い、その
前後のみにスプレー洗浄部を設けたり、あるいはブラシ
洗浄2回とスプレー洗浄1回を1組としてこれを3組設
けるなど、要は加工治具51の汚染度に応じた工程を組
み上げることが可能であり、その場合においても上記実
施例と同様の効果を奏する。
【0076】比較例 実施例1と同様に被洗浄体としてフェライトブロック
(3×3×30)を、SUS304製の長方形状の加工
治具上に並列に並べ、ワックスで固定したものを使用し
た。機械加工を終了した加工治具を被洗浄体ごとブラシ
洗浄し、ホットプレート上に置きワックスを溶解させ
た。ワックス溶解後、被洗浄体を加工治具から外し、バ
スケット上に並べてトリエタンによる超音波洗浄8槽を
実施した。最終的にトリエタンの蒸気乾燥を行なった。
【0077】以上説明した実施例と比較例のフェライト
被洗浄体の表面の清浄度を評価した。評価手段は接触角
の測定である。この接触角とは純水を被洗浄体表面に滴
下し、水滴と被洗浄体表面の成す角度との関係であり、
角度を真横から測定して評価するものである。この接触
角が小さいほど被洗浄体表面の清浄度が高いことを示し
ている。評価結果を表1にまとめた。
【0078】
【表1】
【0079】表1から明らかなように本発明の実施例に
基づいて洗浄された被洗浄体表面の接触角は十分に小さ
く、清浄度が高いことが分かる。一方、比較例の従来洗
浄方法では接触角が大きくなっており、超音波洗浄を何
回も実施しても十分な清浄度が得られていないことが分
かる。
【0080】なお、上記各実施例ともに、被洗浄体を加
工治具上に固定された状態で貼り付け面を下方に向けて
下方より洗浄するようになっているため、被洗浄体を加
工治具から落下させるために加工治具を洗浄装置内で逆
転させる機構が必要なく洗浄装置に複雑な反転機構を設
ける必要がなく、また機械的故障のおそれがなくなり、
かつ加工治具の落下などの事故がなくなり、さらに被洗
浄体から分離された汚染物が落下しやすい効果も期待で
きる。
【0081】また、上記実施例ではフェライトブロック
の場合について説明したが、他のセラミックス例えばA
23−TiC,CaTiO3,BaTiO3,MnO−
SiO2,MnO−NiO,SIALON(Si(6-z)
zz(8-z);0<Z≦4.2),Si34,AlN,
SiCなどの場合であってもよく、上記実施例と同様の
効果を奏する。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
1、請求項4に係る精密洗浄装置によれば、被洗浄体は
接着剤で加工治具上に固定された状態で洗浄手段により
物理的に洗浄されるので、被洗浄体が洗浄中に飛散して
破損するようなことはなく、また取り外し手段により接
着剤を有機溶剤あるいは水溶性洗剤で溶解させて洗浄さ
れた被洗浄体を加工治具上から取り外すので、被洗浄体
をホットプレート等により加熱して加工治具上から取り
外すことがなくなり、汚れが被洗浄体に固着するような
ことはないという効果がある。
【0083】この発明の請求項2、請求項5に係る精密
洗浄装置によれば、請求項1あるいは請求項4に加えて
超音波洗浄手段を備えたことにより、超音波洗浄手段を
用いて被洗浄体に付着している残留切削粉等を効率よく
除去することができるという効果がある。
【0084】この発明の請求項3、請求項6に係る精密
洗浄装置によれば、請求項2あるいは請求項5に加えて
乾燥手段を備えたことにより、被洗浄体に付着している
残留切削粉等をさらに効率よく除去できる。また、請求
項6によれば水溶性洗剤を用いており、製造中に爆発あ
るいは燃焼するというおそれはないという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による精密洗浄装置の各構成
要素の配列概略構成図である。
【図2】本発明の一実施例による搬送用ベルトの駆動構
成を示す構造斜視図および加工治具の搬送方法を示す構
成説明図である。
【図3】本発明の一実施例によるスプレー洗浄部の構成
を示す構成斜視図である。
【図4】本発明の一実施例によるスプレー洗浄部の構成
説明図である。
【図5】本発明の一実施例によるロールブラシによる表
面洗浄部の構成を示す構成斜視図である。
【図6】本発明の一実施例による加工治具載置部の構成
を示す概略構成図である。
【図7】本発明の一実施例による被洗浄体を受け取るバ
スケットの構成説明図である。
【図8】本発明の一実施例による有機溶剤槽の構成図で
ある。
【図9】本発明の一実施例による洗剤槽、高温水槽の構
成図である。
【図10】本発明の一実施例によるスプレー洗浄部とブ
ラシ洗浄部の概略構成図である。
【図11】従来の技術例を示す洗浄工程図である。
【符号の説明】
1 ブラシ洗浄部 2 バスケット載置部 3 有機溶剤槽(ワックス・接着剤溶解槽)あるいは水
溶性洗剤槽 4 有機溶剤超音波槽あるいは水溶性洗剤超音波槽 5 有機溶剤蒸気槽あるいは高温水槽 6 搬送用ベルト 7 駆動用モータ 8 オーリングあるいはベルト 9 駆動軸 10 スプレーノズル 11 スプレー水 12 ロールブラシ 13 駆動軸 14 ベルト 15 ロールブラシ軸 16 ガイドレール 17 バスケット 18 有機溶剤溶解槽 19 ヒータ 20 冷却管 21 有機溶剤超音波槽 22 有機溶剤沸騰槽 23 洗剤槽(ワックス溶解槽) 24 洗剤超音波洗浄槽 25 洗剤超音波洗浄槽 26 高温水槽 27 ステージ 31 被洗浄体載せ台 51 加工治具 52 被洗浄体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工治具上に接着剤で接着された状態で
    機械的加工が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置
    において、前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された
    状態で物理的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を有機
    溶剤で溶解させて洗浄させて前記被洗浄体を前記加工治
    具から取り外す取り外し手段とを備えたことを特徴とす
    る精密洗浄装置。
  2. 【請求項2】 加工治具上に接着剤で接着された状態で
    機械的加工が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置
    において、前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された
    状態で物理的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を有機
    溶剤で溶解させて洗浄された前記被洗浄体を前記加工治
    具から取り外す取り外し手段と、取り外した被洗浄体を
    有機溶剤中で超音波洗浄する超音波洗浄手段とを備えた
    ことを特徴とする精密洗浄装置。
  3. 【請求項3】 加工治具上に接着剤で接着された状態で
    機械的加工が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置
    において、前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された
    状態で物理的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を有機
    溶剤で溶解させて洗浄された前記被洗浄体を前記加工治
    具から取り外す取り外し手段と、取り外した被洗浄体を
    有機溶剤中で超音波洗浄する超音波洗浄手段と、洗浄さ
    れた前記被洗浄体を有機溶剤の蒸気中で蒸気洗浄し、乾
    燥させる蒸気洗浄・乾燥手段とを備えたことを特徴とす
    る精密洗浄装置。
  4. 【請求項4】 加工治具上に接着剤で接着された状態で
    機械的加工が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置
    において、前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された
    状態で物理的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を水溶
    性洗剤で溶解させて前記被洗浄体を前記加工治具から取
    り外す取り外し手段とを備えたことを特徴とする精密洗
    浄装置。
  5. 【請求項5】 加工治具上に接着剤で接着された状態で
    機械的加工が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置
    において、前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された
    状態で物理的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を水溶
    性洗剤で溶解させて前記被洗浄体を前記加工治具から取
    り外す取り外し手段と、取り外した前記被洗浄体を水溶
    性洗剤中で超音波洗浄する超音波洗浄手段とを備えたこ
    とを特徴とする精密洗浄装置。
  6. 【請求項6】 加工治具上に接着剤で接着された状態で
    機械的加工が施された被洗浄体を洗浄する精密洗浄装置
    において、前記被洗浄体を前記加工治具上に固定された
    状態で物理的に洗浄する洗浄手段と、前記接着剤を水溶
    性洗剤で溶解させて前記被洗浄体を前記加工治具から取
    り外す取り外し手段と、取り外した前記被洗浄体を水溶
    性洗剤中で超音波洗浄する超音波洗浄手段と、高温水中
    に前記被洗浄体を浸漬させ、引き上げて乾燥させる乾燥
    手段とを備えたことを特徴とする精密洗浄装置。
JP5245793A 1992-03-19 1993-03-12 精密洗浄装置 Pending JPH0628606A (ja)

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JP4-63429 1992-03-19
JP6342992 1992-03-19
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