JPH06285599A - 連続鋳造用ノズル - Google Patents
連続鋳造用ノズルInfo
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- JPH06285599A JPH06285599A JP4244844A JP24484492A JPH06285599A JP H06285599 A JPH06285599 A JP H06285599A JP 4244844 A JP4244844 A JP 4244844A JP 24484492 A JP24484492 A JP 24484492A JP H06285599 A JPH06285599 A JP H06285599A
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- JP
- Japan
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- nozzle
- alumina
- continuous casting
- silica
- corrosion resistance
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- Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、SiO2−Al2O3−C系
材質から、耐スポール性をできる限り損なわず、シリカ
成分の排除を行った、実質上シリカを含まない耐火物を
少なくとも浸漬部及び本体部に配した連続鋳造用ノズル
を提供することにある。 【構成】 本発明に係る連続鋳造用ノズルは、連続鋳造
用ノズルにおいて、少なくとも浸漬部及び本体部が、炭
素原料及びアルミナを含有してなる耐火物からなること
を特徴とし、適宜SiCを配合することもできる。
材質から、耐スポール性をできる限り損なわず、シリカ
成分の排除を行った、実質上シリカを含まない耐火物を
少なくとも浸漬部及び本体部に配した連続鋳造用ノズル
を提供することにある。 【構成】 本発明に係る連続鋳造用ノズルは、連続鋳造
用ノズルにおいて、少なくとも浸漬部及び本体部が、炭
素原料及びアルミナを含有してなる耐火物からなること
を特徴とし、適宜SiCを配合することもできる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造用ノズルに関
する。
する。
【0002】
【従来の技術・課題】連続鋳造用耐火物は、取鍋とタン
ディッシュ、タンディッシュとモールドを連結し、溶鋼
の流量制御をつかさどるものであり、溶鋼流による熱
的、機械的衝撃や、物理的、化学的な侵食作用を受け
る。これらの耐火物には優れた熱衝撃抵抗性と機械的強
度、耐食性が要求される。
ディッシュ、タンディッシュとモールドを連結し、溶鋼
の流量制御をつかさどるものであり、溶鋼流による熱
的、機械的衝撃や、物理的、化学的な侵食作用を受け
る。これらの耐火物には優れた熱衝撃抵抗性と機械的強
度、耐食性が要求される。
【0003】このなかで、連続鋳造用ノズルは、溶鋼の
二次酸化や乱流、スラグの巻き込みを防止し、良好な鋼
品質を得るという重要な役割を担っている。連続鋳造用
ノズルは円筒形に類する形状のため耐スポール性を特に
重視し、SiO2−Al2O3−C系材質が多く使用され
ている。この材質は、耐食性に優れたアルミナに、熱伝
導率が高く、熱膨張率の小さいカーボンと熱膨張率の小
さいシリカとを組み合わせた高耐スポール性材質であ
る。
二次酸化や乱流、スラグの巻き込みを防止し、良好な鋼
品質を得るという重要な役割を担っている。連続鋳造用
ノズルは円筒形に類する形状のため耐スポール性を特に
重視し、SiO2−Al2O3−C系材質が多く使用され
ている。この材質は、耐食性に優れたアルミナに、熱伝
導率が高く、熱膨張率の小さいカーボンと熱膨張率の小
さいシリカとを組み合わせた高耐スポール性材質であ
る。
【0004】シリカは耐スポール性の上では有利な原料
であるが、他元素と低融点物質を作り易いこと、還元雰
囲気中では1400℃以上の高温で不安定なことから、
一般に耐食性の点では排除すべき原料である。従って、
シリカが連続鋳造用ノズルの耐火原料として使用される
限り、ノズルの寿命は頭打ちとなる。
であるが、他元素と低融点物質を作り易いこと、還元雰
囲気中では1400℃以上の高温で不安定なことから、
一般に耐食性の点では排除すべき原料である。従って、
シリカが連続鋳造用ノズルの耐火原料として使用される
限り、ノズルの寿命は頭打ちとなる。
【0005】その対策として、第一に、溶損の大きな箇
所に高耐食性のZrO2−C質材質等を配する方法が考
えられ、例えば実公昭55−32699号公報には、溶鋼の連
続鋳造用アルミナ−グラファイト質浸漬ノズルにおい
て、該浸漬ノズルがパウダーと接触して局部溶損を生じ
る個所あるいはその個所より以下の部分をジルコニア−
グラファイト質またはMgO・Al2O3系スピネル−グ
ラファイト質で構成させたことを特徴とする連続鋳造用
多層式浸漬ノズルが開示されている。しかし、ZrO2
−C質材質はAl2O3質材質と比べ相当に熱膨張が大き
いためノズル外層部にしか配材できないし、この場合に
も熱膨張差によって層間に亀裂が生じ易いという問題が
ある。
所に高耐食性のZrO2−C質材質等を配する方法が考
えられ、例えば実公昭55−32699号公報には、溶鋼の連
続鋳造用アルミナ−グラファイト質浸漬ノズルにおい
て、該浸漬ノズルがパウダーと接触して局部溶損を生じ
る個所あるいはその個所より以下の部分をジルコニア−
グラファイト質またはMgO・Al2O3系スピネル−グ
ラファイト質で構成させたことを特徴とする連続鋳造用
多層式浸漬ノズルが開示されている。しかし、ZrO2
−C質材質はAl2O3質材質と比べ相当に熱膨張が大き
いためノズル外層部にしか配材できないし、この場合に
も熱膨張差によって層間に亀裂が生じ易いという問題が
ある。
【0006】第二に、最も耐食性が求められる浸漬部の
SiO2配合量の低減が試みられ、例えば特公平1−407
90号公報には、アルミナ−黒鉛質溶鋼鋳造用ノズルにお
いて、本体にシリカを10〜35重量%含有し、溶鋼浸
漬部及び/またはノズル内周孔には、シリカを含有しな
いか、あるいはシリカを前記本体より少なく含有した溶
鋼鋳造用ノズルが開示されている。しかし、浸漬部の耐
食性が向上してくると、パウダーライン、スラグライン
の溶損により律速されていたノズルの寿命が、ノズル内
管の物理損耗により律速されるようになる。特公平1−
40790号公報の発明では、ノズル内管の物理損耗律速を
想定したものではなく、充分な補強とは言えない。ま
た、ZrO2−C質材質の場合と同様に、熱膨張率の高
い材質を内管側に配置する不安定な構造となる問題があ
る。
SiO2配合量の低減が試みられ、例えば特公平1−407
90号公報には、アルミナ−黒鉛質溶鋼鋳造用ノズルにお
いて、本体にシリカを10〜35重量%含有し、溶鋼浸
漬部及び/またはノズル内周孔には、シリカを含有しな
いか、あるいはシリカを前記本体より少なく含有した溶
鋼鋳造用ノズルが開示されている。しかし、浸漬部の耐
食性が向上してくると、パウダーライン、スラグライン
の溶損により律速されていたノズルの寿命が、ノズル内
管の物理損耗により律速されるようになる。特公平1−
40790号公報の発明では、ノズル内管の物理損耗律速を
想定したものではなく、充分な補強とは言えない。ま
た、ZrO2−C質材質の場合と同様に、熱膨張率の高
い材質を内管側に配置する不安定な構造となる問題があ
る。
【0007】低熱膨張のシリカは、耐スポール性の上で
は有利な原料である。しかし、スラグ中のMnやFeな
どの酸化物と低融点物質を生成し易い。還元雰囲気下で
は1400℃以上でSiO+Oガスとして飛散し、結果
として炭素原料の酸化、シリカ粒部分の空洞化を招く。
これはノズル材質の脆化の原因となり、耐食性の上で不
利である。また、微粒アルミナとムライトを生成し、過
焼結の一因ともなり、多量のアルミナ微粉を活用する場
合には注意を要する。ノズル材質の高耐食性化を達成す
るにはシリカ分の排除が必要である。
は有利な原料である。しかし、スラグ中のMnやFeな
どの酸化物と低融点物質を生成し易い。還元雰囲気下で
は1400℃以上でSiO+Oガスとして飛散し、結果
として炭素原料の酸化、シリカ粒部分の空洞化を招く。
これはノズル材質の脆化の原因となり、耐食性の上で不
利である。また、微粒アルミナとムライトを生成し、過
焼結の一因ともなり、多量のアルミナ微粉を活用する場
合には注意を要する。ノズル材質の高耐食性化を達成す
るにはシリカ分の排除が必要である。
【0008】従って、本発明の目的は、SiO2−Al2
O3−C系材質から、耐スポール性をできる限り損なわ
ず、シリカ成分の排除を行った、実質上シリカを含まな
い耐火物を少なくとも浸漬部及び本体部に配した連続鋳
造用ノズルを提供することにある。
O3−C系材質から、耐スポール性をできる限り損なわ
ず、シリカ成分の排除を行った、実質上シリカを含まな
い耐火物を少なくとも浸漬部及び本体部に配した連続鋳
造用ノズルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明に係る連続
鋳造用ノズルは、少なくとも浸漬部及び本体部が、炭素
原料及びアルミナを含有してなる耐火物からなることを
特徴とする。
鋳造用ノズルは、少なくとも浸漬部及び本体部が、炭素
原料及びアルミナを含有してなる耐火物からなることを
特徴とする。
【0010】更に、本発明に係る連続鋳造用ノズルは、
少なくとも浸漬部及び本体部が、炭素原料、アルミナ及
びSiCを含有してなる耐火物からなることを特徴とす
る。
少なくとも浸漬部及び本体部が、炭素原料、アルミナ及
びSiCを含有してなる耐火物からなることを特徴とす
る。
【0011】
【作用】従来の連続鋳造用ノズル材質のシリカ源として
は、配合材料として添加する溶融シリカの他に、各原料
の不純物に由来するシリカ分がある。本発明の連続鋳造
用ノズルの少なくとも浸漬部及び本体部に使用される耐
火物の主要な原料は、炭素原料及びアルミナまたは炭素
原料、アルミナ及びSiCである。
は、配合材料として添加する溶融シリカの他に、各原料
の不純物に由来するシリカ分がある。本発明の連続鋳造
用ノズルの少なくとも浸漬部及び本体部に使用される耐
火物の主要な原料は、炭素原料及びアルミナまたは炭素
原料、アルミナ及びSiCである。
【0012】アルミナは、電融アルミナ、焼結アルミ
ナ、仮焼アルミナのいずれもを使用することができ、通
常純度99重量%以上のものが使用される。主な不純物
は鉄分であり、シリカについての特別な注意は必要な
い。
ナ、仮焼アルミナのいずれもを使用することができ、通
常純度99重量%以上のものが使用される。主な不純物
は鉄分であり、シリカについての特別な注意は必要な
い。
【0013】炭素原料は、鱗状黒鉛等各種黒鉛原料及び
非晶質炭素原料等が活用できるが、純度と形状効果の上
から鱗状黒鉛が良い。炭素原料の主な不純成分には、S
iO2が含まれるので、純度は98重量%以上が好まし
い。
非晶質炭素原料等が活用できるが、純度と形状効果の上
から鱗状黒鉛が良い。炭素原料の主な不純成分には、S
iO2が含まれるので、純度は98重量%以上が好まし
い。
【0014】SiCを使用する場合、SiCが96重量
%以上の高純度品では、不純成分は鉄分やカーボンであ
るが、純度が落ちるに従い主な不純成分はシリカに変わ
ってくる。そのためSiCの純度は96重量%以上でな
ければならない。
%以上の高純度品では、不純成分は鉄分やカーボンであ
るが、純度が落ちるに従い主な不純成分はシリカに変わ
ってくる。そのためSiCの純度は96重量%以上でな
ければならない。
【0015】SiO2−Al2O3−C系材質から、耐ス
ポール性をできる限り損なわず、シリカ成分の排除を行
うには、シリカと炭素原料との置換が考えられるが、炭
素は鋼に溶脱し易く、耐食性の上で著しく不利となる。
本発明では、シリカの使用により得られる低熱膨張特性
を最小限の炭素原料の増加で補い、それによる耐食性の
低下をアルミナ微粒原料の増分により補充、更には上積
みするものである。
ポール性をできる限り損なわず、シリカ成分の排除を行
うには、シリカと炭素原料との置換が考えられるが、炭
素は鋼に溶脱し易く、耐食性の上で著しく不利となる。
本発明では、シリカの使用により得られる低熱膨張特性
を最小限の炭素原料の増加で補い、それによる耐食性の
低下をアルミナ微粒原料の増分により補充、更には上積
みするものである。
【0016】次に、本発明の連続鋳造用ノズルの少なく
とも浸漬部及び本体部に使用する耐火物の組成について
説明する。まず、アルミナは溶鋼に対する耐食性に優れ
ていることに特徴がある。本発明に使用する耐火物のア
ルミナの配合量は63〜78重量%の範囲内である。ア
ルミナの配合量が78重量%を超えると耐スポール性が
低下し、耐食性の向上も見られないために好ましくな
く、また、63重量%未満では、耐食性が不充分である
ために好ましくない。
とも浸漬部及び本体部に使用する耐火物の組成について
説明する。まず、アルミナは溶鋼に対する耐食性に優れ
ていることに特徴がある。本発明に使用する耐火物のア
ルミナの配合量は63〜78重量%の範囲内である。ア
ルミナの配合量が78重量%を超えると耐スポール性が
低下し、耐食性の向上も見られないために好ましくな
く、また、63重量%未満では、耐食性が不充分である
ために好ましくない。
【0017】アルミナは骨材と微粒を使用する。アルミ
ナ骨材は粒度0.5〜0.05mm程度のものであり、ア
ルミナ微粒は0.05mm未満のものである。アルミナ
骨材とアルミナ微粒の使用割合は重量比で3:1〜1:
3の範囲が好ましい。なお、アルミナ微粒は0.05m
m未満のものをさすが、このうちの半分以上がミクロン
オーダーであることが強固なマトリックスを形成する上
で好ましい。
ナ骨材は粒度0.5〜0.05mm程度のものであり、ア
ルミナ微粒は0.05mm未満のものである。アルミナ
骨材とアルミナ微粒の使用割合は重量比で3:1〜1:
3の範囲が好ましい。なお、アルミナ微粒は0.05m
m未満のものをさすが、このうちの半分以上がミクロン
オーダーであることが強固なマトリックスを形成する上
で好ましい。
【0018】炭素原料は、高熱伝導性と低膨張性による
耐スポール性の良さと、スラグに対する耐食性の良さを
特徴とする。炭素原料の配合量は、アルミナと同じ理由
から22〜37重量%の範囲である。
耐スポール性の良さと、スラグに対する耐食性の良さを
特徴とする。炭素原料の配合量は、アルミナと同じ理由
から22〜37重量%の範囲である。
【0019】本発明の連続鋳造用ノズルの少なくとも浸
漬部及び本体部に使用する耐火物は、アルミナと炭素原
料を必須とするが、15重量%以下のSiCをアルミナ
の代わりに使用することもできる。SiCは、炭素原料
の酸化防止材としての働きと、アルミナよりやや低い膨
張率による耐スポール性への寄与が期待できる。SiC
の置換量が15重量%を超えると耐食性が劣化するため
に好ましくない。
漬部及び本体部に使用する耐火物は、アルミナと炭素原
料を必須とするが、15重量%以下のSiCをアルミナ
の代わりに使用することもできる。SiCは、炭素原料
の酸化防止材としての働きと、アルミナよりやや低い膨
張率による耐スポール性への寄与が期待できる。SiC
の置換量が15重量%を超えると耐食性が劣化するため
に好ましくない。
【0020】また、本発明の効果を損なわない範囲で、
炭素原料の酸化防止効果のあるB4Cなどの硼化物、各
種金属粉などを添加することができる。
炭素原料の酸化防止効果のあるB4Cなどの硼化物、各
種金属粉などを添加することができる。
【0021】所定の配合物は混合後、バインダーと共に
混練、成形、非酸化雰囲気下800〜1400℃で2〜
5時間焼成することにより連続鋳造用ノズルとして製造
される。バインダーとしてはフェノール樹脂等の有機樹
脂やタール、ピッチを用いることができるが、成形性に
優れるフェノール樹脂が好ましい。成形は、材質の均一
性を得るために等圧プレスを使用することが望ましい。
混練、成形、非酸化雰囲気下800〜1400℃で2〜
5時間焼成することにより連続鋳造用ノズルとして製造
される。バインダーとしてはフェノール樹脂等の有機樹
脂やタール、ピッチを用いることができるが、成形性に
優れるフェノール樹脂が好ましい。成形は、材質の均一
性を得るために等圧プレスを使用することが望ましい。
【0022】ロングノズルを初めとする円筒状の連続鋳
造用ノズルは、嵌合部から浸漬部へ向かって、嵌合部、
首部、本体部、浸漬部の4つの箇所に分けて考えられ、
本発明の連続鋳造用ノズルにおいては上記配合を有する
耐火物を少なくとも浸漬部と本体部に配するものである
が、場合によってはそれぞれ異なった材質の耐火物を配
材することもできる。
造用ノズルは、嵌合部から浸漬部へ向かって、嵌合部、
首部、本体部、浸漬部の4つの箇所に分けて考えられ、
本発明の連続鋳造用ノズルにおいては上記配合を有する
耐火物を少なくとも浸漬部と本体部に配するものである
が、場合によってはそれぞれ異なった材質の耐火物を配
材することもできる。
【0023】
供試耐火物の調製 表1に示す配合割合にて配合物を調製し、所定の形状に
等圧プレスして成形後、非酸化雰囲気下で1000℃で
3時間焼成することにより供試試料を得た。供試試料の
耐スポール性を表す熱衝撃抵抗係数、侵食試験の結果を
表1に併記する。 なお、各試料は、耐スポール性がほ
ぼ同じになるように配合したが、カーボン量が少なくな
るほど耐スポール性を確保するのは困難であった。
等圧プレスして成形後、非酸化雰囲気下で1000℃で
3時間焼成することにより供試試料を得た。供試試料の
耐スポール性を表す熱衝撃抵抗係数、侵食試験の結果を
表1に併記する。 なお、各試料は、耐スポール性がほ
ぼ同じになるように配合したが、カーボン量が少なくな
るほど耐スポール性を確保するのは困難であった。
【0024】
【表1】
【0025】熱衝撃抵抗係数:曲げ強度は3点曲げ、弾
性率は音波法、熱膨張率は市販の熱膨張計により100
0℃の値を計測、次式により算出。 (曲げ強度)/[(弾性率)×(熱膨張率)] 耐食性(指数):試験片を内張りしたるつぼを高周波炉に
設置、SS41鋼を溶融し、1600℃で60分間保持
した後の溶損量を減少率で測定評価。数値の大きい方が
高耐食性。
性率は音波法、熱膨張率は市販の熱膨張計により100
0℃の値を計測、次式により算出。 (曲げ強度)/[(弾性率)×(熱膨張率)] 耐食性(指数):試験片を内張りしたるつぼを高周波炉に
設置、SS41鋼を溶融し、1600℃で60分間保持
した後の溶損量を減少率で測定評価。数値の大きい方が
高耐食性。
【0026】比較材2の鱗状黒鉛の配合量が20重量%
の供試試料では、耐スポール性が劣化し、耐食性も比較
材1の従来材質と大差なかった。これは、アルミナ微粒
による耐食性の補強が不充分であったためである。ま
た、比較材3の黒鉛含有量の多い供試試料では、かなり
の量のアルミナ微粒を添加したにも拘わらず耐食性は不
充分であった。比較材4はアルミナに代えてSiCを2
0重量%配合したものであるが、耐食性の低下が観察さ
れた。
の供試試料では、耐スポール性が劣化し、耐食性も比較
材1の従来材質と大差なかった。これは、アルミナ微粒
による耐食性の補強が不充分であったためである。ま
た、比較材3の黒鉛含有量の多い供試試料では、かなり
の量のアルミナ微粒を添加したにも拘わらず耐食性は不
充分であった。比較材4はアルミナに代えてSiCを2
0重量%配合したものであるが、耐食性の低下が観察さ
れた。
【0027】実施例 図1に本発明の連続鋳造用ノズルの実施態様を掲げる。
図1に示される5つの配材パターンに表1に示す配合を
有する供試試料を適用し、スラブ用連鋳機のロングノズ
ルとして実機試験を行った。ロングノズルは各5〜10
本準備し、極低炭及び低炭アルミキルド鋼の鋳造に供し
た。廃棄に至ったチャージ(1チャージの所要時間約4
0分)数の平均を採り評価した。
図1に示される5つの配材パターンに表1に示す配合を
有する供試試料を適用し、スラブ用連鋳機のロングノズ
ルとして実機試験を行った。ロングノズルは各5〜10
本準備し、極低炭及び低炭アルミキルド鋼の鋳造に供し
た。廃棄に至ったチャージ(1チャージの所要時間約4
0分)数の平均を採り評価した。
【0028】
【表2】
【0029】比較例1の廃却原因は浸漬部スラグライン
の溶損によるものであったが、それ以外の比較例2、実
施例1、実施例2、実施例3では、浸漬部スラグライン
の耐食性は非常に高く、いずれも廃却原因はノズル内部
の溶損によるものであった。
の溶損によるものであったが、それ以外の比較例2、実
施例1、実施例2、実施例3では、浸漬部スラグライン
の耐食性は非常に高く、いずれも廃却原因はノズル内部
の溶損によるものであった。
【0030】しかし、比較例2では、内部溶損が進行す
るに伴い、本体部と浸漬部の材質の境界部が耐食性の差
から局部溶損を引き起こし、実施例1と比べると寿命を
大きく短縮してしまった。
るに伴い、本体部と浸漬部の材質の境界部が耐食性の差
から局部溶損を引き起こし、実施例1と比べると寿命を
大きく短縮してしまった。
【0031】実施例2と実施例3とでは、耐用の差は見
られなかったが、特に内管溶損の著しい高Mn鋼やほう
ろう用鋼材等の鋳造時に本体部と首部の境界で局部溶損
が見られるときには、実施例3に示す配材バターンを用
いることが望ましい。
られなかったが、特に内管溶損の著しい高Mn鋼やほう
ろう用鋼材等の鋳造時に本体部と首部の境界で局部溶損
が見られるときには、実施例3に示す配材バターンを用
いることが望ましい。
【0032】実施例3に示す配材パターンは、熱応力や
溶鋼流による機械的応力が厳しいときにも、適用が有効
である。これら応力が集中し、使用上厳しいロングノズ
ル首部が、シリカによる材質脆化を免れ、充分なアルミ
ナ微粒の活用による必要強度が長く維持できるためであ
る。
溶鋼流による機械的応力が厳しいときにも、適用が有効
である。これら応力が集中し、使用上厳しいロングノズ
ル首部が、シリカによる材質脆化を免れ、充分なアルミ
ナ微粒の活用による必要強度が長く維持できるためであ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る連続鋳造用ノズルは、少な
くとも浸漬部と本体部に使用する耐火物をシリカ不在の
ものとしたことにより、連続鋳造用ノズルを高耐用化す
ることが可能となった。
くとも浸漬部と本体部に使用する耐火物をシリカ不在の
ものとしたことにより、連続鋳造用ノズルを高耐用化す
ることが可能となった。
【図1】実施例及び比較例の連続鋳造用ノズルの配材パ
ターンを示す図である。
ターンを示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 連続鋳造用ノズルにおいて、少なくとも
浸漬部及び本体部が、炭素原料及びアルミナを含有して
なる耐火物からなることを特徴とする連続鋳造用ノズ
ル。 - 【請求項2】 連続鋳造用ノズルにおいて、少なくとも
浸漬部及び本体部が、炭素原料、アルミナ及びSiCを
含有してなる耐火物からなることを特徴とする連続鋳造
用ノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4244844A JP2567553B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 連続鋳造用ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4244844A JP2567553B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 連続鋳造用ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06285599A true JPH06285599A (ja) | 1994-10-11 |
JP2567553B2 JP2567553B2 (ja) | 1996-12-25 |
Family
ID=17124818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4244844A Expired - Fee Related JP2567553B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 連続鋳造用ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2567553B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101527858B1 (ko) * | 2013-09-26 | 2015-06-10 | 주식회사 포스코 | 노즐 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5510341A (en) * | 1978-07-10 | 1980-01-24 | Hitachi Ltd | Rolling mill |
JPS59169968A (ja) * | 1983-03-12 | 1984-09-26 | 黒崎窯業株式会社 | 黒鉛含有耐火物 |
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Also Published As
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JP2567553B2 (ja) | 1996-12-25 |
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