JPH062824B2 - ポリエステル添加用エチレングリコールスラリー - Google Patents
ポリエステル添加用エチレングリコールスラリーInfo
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Description
酸化アルミニウム粒子含有エチレングリコールスラリー
に関する。
ルフィルムは、物理的、化学的特性に優れ、磁気記録媒
体のベースフィルムやコンデンサー誘電体を始めとする
各種の用途に使用されている。特に、酸化アルミニウム
粒子を含有するフィルムは耐摩耗性が優れるため、その
適用範囲が拡大している。
ルミニウム粒子含有フィルムを安定して得ることは困難
であった。
酸化アルミニウムを含むスラリーを添加することにより
得られるが、スラリー中の粒子の分散性は必ずしも充分
ではなく、しばしば粗大な凝集粒子が生成する。かかる
問題点はスラリー中の粒子の粒径が小さくなるほど、ま
たその濃度が高くなるほど顕著となる。
果、ある特定の界面活性剤を特定量含有して成るスラリ
ーが極めて優れた分散性を有することを知見し、本発明
を完成するに至った。
〜40重量%含有するスラリーであって、該粒子に対し
0.0001〜0.05倍量(重量比)のカチオン系界面活性剤お
よび0.0001〜0.05倍量(重量比)のノニオン系界面活性
剤を含有して成るポリエステル添加用エチレングリコー
ルスラリーに存する。
−ナフタレンジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸
又はそのエステルと、エチレグリコールを主たる出発原
料として得られるポリエステルを指すが、他の第三成分
を含有していてもかまわない。この場合、ジカルボン酸
成分としては例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、
2.6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸及びセバ
シン酸等の一種以上を用いることができる。またグリコ
ール成分としては、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブタジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール及びネオペンチルグリコール等の一種以上を
用いることができる。
造単位の80%以上がエチレンテレフタレート単位又は
エチレン−2,6−ナフタレン単位を有するポリエステ
ルを指す。
利用されるが、その耐摩耗性を改良するために1次粒径
5〜40nmの酸化アルミニウム粒子を存在させてお
く。かかる微細な酸化アルミニウム粒子は、程度の差は
あるが、製造段階で凝集するため、必要に応じ乾式で解
砕、分級処理を施した後エチレングリコールスラリーと
して解砕、分級する。
動ロッドミル、振動ボールミル、パンミル、ローラーミ
ル、インパクトミル、撹拌摩砕ミル、流体エネルギーミ
ル等が用いられる。
面活性剤をスラリーに含有させることにより、湿式解砕
時及び解砕後のスラリー中の粒子の分散を著しく改良す
ることができる。
アミン塩、第四級アンモニウム塩、ポリオキシエチレン
アルキルアミン等を用いることができるが、これらに限
定されるものではない。
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルアリルエーテル等を用いるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
ニオン系界面活性剤ともに、スラリー中の酸化アルミニ
ウム粒子に対して0.0001〜0.05倍量(重量比)とする。
スラリー中に添加するカチオン系界面活性剤とノニオン
系界面活性剤との重量比は、通常、カチオン系/ノニオ
ン系=1/2〜2/1の範囲である。
合は、粒子の凝集を防ぐことができない。また、界面活
性剤のいずれかが0.05倍量(重量比)を超えた場合は、
過剰の界面活性剤が逆に凝集剤として作用するため好ま
しくない。
は、スラリー中での粒子の分散状態が改良されない。ま
た、カチオ系界面活性剤のみ添加すると、スラリー中で
の粒子の分散状態は改良されるが、カチオン系界面活性
剤の熱安定性が悪いため、ポリエステルに添加した際、
界面活性剤が熱分解し、分散改良効果が維持されない。
40重量%、好ましくは10〜30重量%含有するエチ
レングリコールスラリーとして分散、解砕、粉砕、分
級、濾過等の処理を施す。スラリー中の粒子濃度が5重
量%未満では、エチレングリコールの使用量が増し、エ
チレングリコールの原単位が大きくなり過ぎ好ましくな
い。また粒子濃度が40重量%を超えたスラリーの場合
には、スラリー中で凝集傾向が認められ、またポリマー
中における分散性も悪化してしまう。なお本発明でいう
エチレングリコールスラリー中には本発明の要旨を損な
わない範囲で、20重量%程度以下の水、メタノール、
ジエチレングリコール等、また少量のリン化合物やシリ
カ、カオリン、炭酸カルシウム等の微粒子を含んでいて
もよい。
が、特にエステル交換反応またはエステル化反応終了
後、重縮合反応開始前に添加するのが操作上および分散
性の点から好ましい。
お、実施例及び比較例中「部」とあるは、「重量部」を
示す。また、本発明で用いた測定法は次の通りである。
50%の点の粒径(直径)を一次粒径とした。
3)を用いて、ストートクスの抵抗則に基づく沈降法に
より粒子の体積粒度分布を求め、平均粒径を算出した。
て、下記に記す一定条件下でエチレングリコールスラリ
ーを吸引濾過し濾過速度あるいはフィルターの閉塞の程
度から濾過性を評価した。
pm、温度30℃の条件下、スラリーの粘度を測定し
た。
を添加して得られたポリエステルをフィルム化し、その
表面の最大高さおよび粗大突起数を測定した。
よって得られた断面曲線から、基準長さ(2.5mm)だけ抜
き取った部分(以下、抜き取り部分という)を平均線に
平行な2直線で挟み、この2直線の間隔を測定してその
値をマイクロメートル(μm)単位で表したものを抜き
取り部分の最大高さとした。突起の最大高さは、試料フ
ィルム表面から10本の断面曲線を求め、これらの断面
曲線から求めた抜き取り部分の最大高さの平均値で表し
た。なお、測定に使用した触針の半径は2.0μm、荷重
は30mg、カットオフ値は0.08mmとした。
鏡を用いて観察し、測定波長0.54μmでn次の干渉縞を
示す個数を測定した。測定フィルム面積は25cm2と
し、3次以上の突起数をH3、4次以上の突起数をH4
として示した。
ニウム粒子20部、カチオン系界面活性剤(ポリメタク
リル酸ジメチルアミノエチルのリン酸塩)0.1部および
ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル)0.1部をエチレングリコール79.8部に加
え、ホモミキサー(特殊機化工業(株)製T.K.ホモ
ミキサー)を用い、回転数10000rpm、撹拌時間
60分間として分散させた。分散後の酸化アルミニウム
粒子の見かけの平均粒径は0.90μmであった。
G−1/2G型)を用いて解砕処理を施した。解砕処理
条件は、以下の通りである。
た、スラリーの濾過性は良好であり、また、スラリー粘
性も十分に低く、ハンドリング性も良好であった。
た。すなわち、ジメチレンテレフタレート100部、エ
チレングリコール60部および酢酸マグネシウム四水塩
0.09部を加熱昇温するとともにメタノールを留去してエ
ステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して2
30℃まで昇温し、実質的にエステル交換反応を終了さ
せた。次いでエチルアシッドフォスフェート0.04部を添
加した後、上記スラリー1.5部を添加し(ポリエステル
に対する粒子量は0.3重量%である)、さらに三酸化ア
ンチモン0.04部を加えて4時間重縮合反応を行い、ポリ
エチレンテレフタレートを得た。
乾燥後、押出機により溶融押出し、回転冷却ドラム上で
冷却して厚さ220μmのシートとなし、次いで縦方向
に3.7倍、さらに横方向に3.6倍に延伸した後、220℃
で5秒間熱処理を行い、厚さ15μの二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを得た。
た。
ーの調製時に添加するカチオン系界面活性剤をステアリ
ルアミン塩酸塩とすること以外は、実施例1と同様にし
てスラリーを得、さらに該スラリーを添加したポリエチ
レンテレフタレートフィルムを得た。
もに良好であった。
実施例1と同様にしてスラリーを調製し、さらに該スラ
リーを添加したポリエチレンテレフタレートフィルムを
得た。
mと大きく、スラリー濾過性も不良であり、スラリー中
の粒子分散状態が不良となった。それに伴い、フィルム
中の粒子分散状態も不良となり、フィルムの特性は劣っ
たものであった。
ン系界面活性剤(ポリメタクリル酸ジメチルアミノエチ
レンのリン酸塩)単独で0.2部とすること以外は実施例
1と同様にしてスラリーを調製し、さらに該スラリーを
添加したポリエステルフィルムを得た。
リー中の粒子の分散状態は良好であった。しかしなが
ら、該スラリーを添加したポリエステル中の粒子分散状
態は不良で粗大突起数も多かった。これはカチオン系界
面活性剤が熱分解し、ポリエステル中での粒子の分散性
を維持できなかったためと考えられる。
系界面活性剤(ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル)単独で0.2部とすること以外は実施例1と同様に
してスラリーを調製し、さらに該スラリーを添加したポ
リエチレンテレフタレートフィルムを得た。
mとやや大きく、スラリー濾過性もやや不良であり、ス
ラリー中の粒子分散状態は十分でなかった。また、該ス
ラリーを添加したポリエステルフィルム中の粒子分散状
態も不良であった。
一次粒子の凝集体である酸化アルミニウム粒子の量を4
5部とすること以外は実施例1と同様にしてスラリーを
調製し、さらに該スラリーを添加したポリエチレンテレ
フタレートフィルムを得た。スラリー中の酸化アルミニ
ウム粒子の平均粒径0.10μmとやや大きく、スラリー濾
過性も不良であり、スラリー中の粒子分散状態は不良で
あった。該スラリーを添加したポリエステルフィルム中
の粒子分散状態も不良であった。
ステル添加用スラリーとして極めて有用であり、その工
業的価値は高い。
Claims (1)
- 【請求項1】酸化アルミニウム粒子を5〜40重量%含
有するスラリーであって、該粒子に対して0.0001〜0.05
倍量(重量比)のカチオン系界面活性剤および0.0001〜
0.05倍量(重量比)のノニオン系界面活性剤を含有して
成るポリエステル添加用エチレングリコールスラリー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2178088A JPH062824B2 (ja) | 1990-07-05 | 1990-07-05 | ポリエステル添加用エチレングリコールスラリー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2178088A JPH062824B2 (ja) | 1990-07-05 | 1990-07-05 | ポリエステル添加用エチレングリコールスラリー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0465435A JPH0465435A (ja) | 1992-03-02 |
JPH062824B2 true JPH062824B2 (ja) | 1994-01-12 |
Family
ID=16042424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2178088A Expired - Fee Related JPH062824B2 (ja) | 1990-07-05 | 1990-07-05 | ポリエステル添加用エチレングリコールスラリー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH062824B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6479226A (en) * | 1987-09-21 | 1989-03-24 | Teijin Ltd | Preparation of polyester |
-
1990
- 1990-07-05 JP JP2178088A patent/JPH062824B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0465435A (ja) | 1992-03-02 |
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