JPH0822942B2 - ポリエステル組成物 - Google Patents

ポリエステル組成物

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JPH0822942B2 JP8896586A JP8896586A JPH0822942B2 JP H0822942 B2 JPH0822942 B2 JP H0822942B2 JP 8896586 A JP8896586 A JP 8896586A JP 8896586 A JP8896586 A JP 8896586A JP H0822942 B2 JPH0822942 B2 JP H0822942B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は改良されたポリエステル組成物に関し、詳し
くは特定のシリコーン化合物と有機滑剤を含有する透明
性、平坦性、および電気特性に優れたフィルムを作り得
るポリエステル組成物に関する。
[従来の技術] 近年ポリエチレンテレフタレートフィルムは、磁気テ
ープ用、写真用、コンデンサー用、包装用、マイクロフ
ィルム分野への進展が著しい。しかし、ポリエステルフ
ィルムの場合、表面が易滑性でないとフィルムとフィル
ムの密着現象が起り製膜あるいは後加工時に作業能率が
低下するばかりでなく、捲き姿を悪くするために製品価
値を低下させる等の問題を引き起すことになる。
一方、磁気テープ用途等の磁気記録媒体として使用す
る場合、最も重要な特性の一つとして表面凹凸の少な
い、いわゆる平坦性に優れ、且つ滑性に優れることが要
求される。
またプラスチックコンデンサー用途においては滑性の
向上および電気特性が重要である。
しかしながら、例えばポリエステルフィルムにした場
合、フィルムの表面が平坦なとき、あるいはフィルムの
透明性が優れたものはすべり性が悪く、逆に易活性に優
れたものは表面平坦性、透明性に劣る欠点があり、両特
性を満足するフィルム、すなわち表面平滑で、しかも易
滑、透明性に優れたポリエステルフィルムは存在しなか
った。
このため、ポリエステルにポリ有機シロキサンを特定
の方法で添加することにより、表面の易滑な、透明性に
優れたポリエステルフィルムが得られることは、例えば
特開昭50−139139号公報ですでに公知である。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、かかる従来技術によって得られたポリエステ
ルおよびこれを原料としたポリエステルフィルムならび
にポリエステル繊維は次のような欠点がある。
ポリ有機シロキサンはポリエステルに対する相溶性
が悪く、そのためにポリエステル中に分散させるために
は撹拌の強力化あるいは石鹸等の分散剤が必要であり、
設備費のアップ、操業性の悪さがある。
それにもかかわらず相溶性、ならびに分散性はまだ
十分に満足できるものが得られないばかりか、フィルム
にした場合においてはポリ有機シロキサンの添加量が増
加すると共に易滑性は向上するが、逆にフィルムの透明
性がわずかづつ低下して来る。
本発明の目的はこれら従来技術で達成し得なかった。
表面の平坦な、易滑透明性および電気特性を兼備したフ
ィルムを作り得るポリエステル組成物の提供にある。
[問題点を解決するための手段] 前記した本発明の目的は、官能基を有するシリコーン
化合物と、有機滑剤とを含有して成る、主たる繰り返し
単位がエチレンテレフタレートであるポリエステル組成
物。(但し、ここで有機滑剤とは脂肪族炭化水素、高級
脂肪酸、高級アルコール、脂肪族アミド、脂肪酸金属塩
および脂肪酸エステルから選ばれた化合物を指す。) 本発明になるポリエステル組成物の特徴は、官能基を
有するシリコーン化合物と、特定の有機滑剤を含有せし
めることによって、従来の方法では決して得られること
のなかったポリエステル成形品、特にポリエステルフィ
ルムの滑性、平坦性、透明性および二次加工性を改良し
たことにある。
次に本発明を詳細に説明するが、本発明におけるポリ
エステルとは、繊維、フィルム、その他の成形品に成形
し得るポリエチレンテレフタレートを主体とするもので
あって従来公知の様々の方法によって製造されるもので
ある。もちろんこれらのポリエステルは、ホモポリエス
テルであってもコポリエステルであってもよく、共重合
する成分としては、例えば、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリア
ルキレングリコール、p−キシリレングリコール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、5−ナトリウムスルホ
レゾルシン等のジオール成分、アジピン酸、セバシン
酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタリンジカル
ボン酸、5−ナトリウムイソフタル酸等のジカルボン酸
成分、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多官能ジカ
ルボン酸成分、p−オキシエトキシ安息香酸等のオキシ
カルボン酸成分等が挙げられる。
ジカルボン酸成分がジカルボン酸の場合は、グリコー
ルとのエステル化反応後、またジカルボン酸エステルの
場合は、グリコールとのエステル交換反応後、得られる
プレポリマを高温、減圧化にて重縮合せしめポリエステ
ルとする。またプレポリマ自身を出発物質として用い重
縮合させることもできる。
本発明のポリエステル組成物中に含まれる官能基を有
するシリコーン化合物とは、その分子中に少なくとも一
個の反応基を有する有機ケイ素化合物が挙げられ、反応
基としては、A.メトキシ基、エトキシ基、シラノール基
などや、B.ビニル基、エポキシ基、メタアクリル基、ア
ミノ基、メルカプト基などが挙げられ、2つ以上の反応
基を有する場合は、A、Bの両方から選ばれた反応基を
有することが好ましい。
これらシリコーン化合物の具体例としてはγ−(2−
アミノエチル)、アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリア
セトキシシラン、γ−クロロピルトリメトキシシラン、
ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられ
る。これらシリコーン化合物のうち、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシランが好ましく用いられる。シリ
コーン化合物の含有量はポリエステル100重量部に対
し、好ましくは0.001〜5重量部用いられるが、より好
ましくは0.001〜1.0重量部、さらに好ましくは0.005〜
0.5重量部用いられる。
有機滑剤とは脂肪族炭化水素、高級脂肪酸、高級アル
コール、脂肪族アミド、脂肪酸金属塩および脂肪酸エス
テルから選ばれた化合物である。この中で高級脂肪酸、
高級アルコールが好ましい。高級脂肪酸の具体例として
はカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン
酸、メリシン酸、セロプラスチン酸等が挙げられる。
また高級アルコールの具体例としてはペンタノール、
オクタノール、ドデカノール、ヘキサデカノール、ヘプ
タデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エ
イコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキ
サコサノール、ヘプタコサノール、オクタコサノール、
トリアコンタノール、オレイルアルコール、リノレイル
アルコール、リノレニルアルコール等が挙げられる。
有機滑剤の含有量はシリコーン化合物の含有量によっ
ても異なるが100重量部に対し、好ましくは0.001〜10重
量より好ましくは0.001〜2重量部、さらに好ましくは
0.005〜1.0重量部用いられる。
上記シリコーン化合物、有機滑剤は単独で添加しても
本発明の目的に対する効果は少なく、両者を併用するこ
とによって、はじめて本発明の目的を満足することがで
きる。これら化合物のポリエステルに対する添加時期は
ポリエステル重合反応前、重合反応中あるいは重合反応
終了後のいずれでもよく、また溶融押出成形する際添加
してもよい。
また本発明のポリエステル組成物中に不活性粒子が含
まれることが、易滑性を一層向上させる点で好ましく、
またこの時の不活性粒子の添加は予め、前記したシリコ
ーン化合物と有機滑剤で処理した上で行なうことが、よ
り好ましい。
すなわち、従来十分な滑性および平坦性を付与するた
めに不活性粒子を含有させることが知られていたが、こ
れまでの方法によれば多量に添加しなければ十分な効果
が得られず、このため透明性が損なわれたり、粒子の二
次凝集により粗大突起が発現したり、更には粒子の脱落
といった問題があった。
しかしながら本発明の如くシリコーン化合物及び有機
滑剤の存在するポリエステル中に更に不活性粒子を共存
させることにより、これらの従来の問題点を解決すると
ともに、易滑性の面で一層効果が顕著となる点で好まし
い。
本発明のポリエステル組成物中に含まれる不活性粒子
としては、合成または天然品として得られる炭酸カルシ
ウム、湿式酸化ケイ素、乾式酸化ケイ素、ケイ酸アルミ
ニウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、タルク、二
酸化チタン、酸化アルミニウム、テレフタル酸カルシウ
ム、ケイ酸カルシウムなどが挙げられる。
なお、これらの粒子は一種類でも構わないし、二種類
以上添加しても構わない。
これらの不活性粒子は粗大粒子の除去および粒度調整
を目的に通常用いられる種々の方法、例えば風ヒ分級、
エチレングリコールスラリーまたは水スラリーとして自
然沈降分離、遠心沈降分離、サンドミル粉砕などの粉砕
および/または分級処理を採用してもよい。
また不活性粒子の含有量は好ましくはポリエステル10
0重量部に対し0.001〜10重量部用いられるが、より好ま
しくは0.001〜1.0重量部、さらに好ましくは0.005〜0.5
重量部用いられる。
不活性粒子の粒子径は粗大粒子を含まず均一であるこ
とが好ましいが、フィルム表面の平坦性および透明性を
バラスさせるためには平均粒子径0.01〜3.0μが好まし
く、さらに好ましくは、0.01〜1.0μである。不活性粒
子の平均粒子径が0.01μ未満の場合、または含有量が0.
01重量部未満の場合は十分なフィルムの滑性が得られに
くくなる。
また平均粒子径が3.0μを越えたり、また含有量が1.0
重量部を越えたりするとフィルムの平坦性が低下する傾
向がある。なお、ここでいう平均粒子径とは、不活性粒
子の等価球換算値の体積分率50%の点の粒子直径をい
い、単一分散粒子の場合は一次径を、凝集粒子の場合は
二次径を意味する。平均粒子径の測定は、沈降法の粒
度分布測定機、レーザー回折法の粒度分布測定機およ
び電子顕微鏡写真の画像処理などによって行うことが
可能であり、スラリー中の平均粒子径はや、ポリマ
中やフィルム中の平均粒子径はを用いて求めることが
好ましい。
また本発明におけるポリエステル組成物は本発明の主
旨を逸脱しない範囲において、ポリエステル合成時に使
用する触媒、着色防止剤等の一部または全部を反応の過
程で析出せしめた微粒子、すなわち内部粒子などを併用
することができる。また、顔料、染料、帯電防止剤、耐
候剤等と併用することも適宜選択できる。
本発明における組成物は未延伸フィルム、一軸延伸フ
ィルム、二軸延伸フィルム、特に二軸延伸フィルムで顕
著な効果を発現する。なお、本発明の効果は、フィルム
の表面近くに本発明のポリエステル組成物が存在するこ
とにより発現するものであるため、フィルムの形態とし
ては、本発明のポリエステル組成物からなる単層フィル
ム以外にも本発明のポリエステル組成物が少なくとも片
面の表層に存在する2層以上の複合フィルムであっても
構わない。
二軸延伸フィルムの製造は、例えば該組成物を溶融押
出して得たシート状物を縦方向に70〜140℃の温度で2.4
〜5.5倍延伸した後、幅方向に3〜4.5倍延伸し、熱処理
工程を経て二軸延伸することによって得られる。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明を詳述する。
なお実施例中のポリエステルの各特性値の測定は次の
ような方法で行なった。
A.ポリマの極限粘度 O−クロロフェノールを溶媒とし、25℃にて測定し
た。
B.ポリマの相溶性 ASTM−D−1003−52により測定したヘイズの値で評価
し、相溶性の程度を次のように表示した。ヘイズの数値
は小さいほど相溶性、すなわち透明性が良好であること
を示す。
1級:ヘイズの値が0%以上2%未満 2級: 〃 2%〃 5% 〃 3級: 〃 5%〃 8% 〃 4級: 〃 8%以上 C.ポリマ中の粒子 ポリマ20mgを二枚のカバーグラス間にはさみ、280℃
で溶融プレス冷却後、顕微鏡観察し、1mm2に存在する3
μ以上の粗大粒子から次のような判定で表示した。
1級:3μを越える粗大粒子が5個/mm2未満存在する。
2級:3μを越える粗大粒子が5個〜20個/mm2存在する。
3級:3μを越える粗大粒子が20個/mm2を越えて存在す
る。
D.摩擦係数 スリップテスターを用いASTM−D−1894B法に従って
測定した。
E.フィルム表面粗さ フィルム表面を触針式粗さ計により観測し、平均粗さ
を求めた。
実施例1 テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコー
ル70重量部に酢酸カルシウム0.09重量部、三酸化アンチ
モン0.03重量部を添加し、常法によりエステル交換反応
を行ない得られた生成物にリン酸トリメチルエステル0.
04重量部γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
0.02重量、オレイルアルコール0.02重量部を添加した
後、徐々に昇温、減圧にし、最終的に1.0mmHg以下の減
圧下で重合を行なった。得られたポリマの極粘度0.608
であり、溶液ヘイズ1.0%で相溶性は良好であった。
該ポリマを溶融押出し、60℃の冷却ドラム上にキャス
トし、未延伸シートとした後、常法により長手方向3.3
倍、幅方向に3.5倍延伸した後215℃で熱処理し、厚さ20
μの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの静摩
擦係数0.95、フィルム表面の平均粗さ0.011μであり平
坦性、滑性ともに優れるものであった。
実施例2 テレフタル酸ジメチル100重量とエチレングリコール7
0重量部に酢酸マンガン0.035重量部、三酸化アンチモン
0.025重量部を添加し、常法によりエステル交換反応を
行なった。得られた生成物にリン酸トリメチル0.02重量
部と予め、平均粒子径0.8μの炭酸カルシウム100重量部
とγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン20重量
部とオレイルアルコール20重量部の割合で混合分散させ
たエチレングリコールのスラリーを、炭酸カルシウムで
0.1重量部になるように添加(γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン0.02重量部、オレイルアルコール
0.02重量部添加)した後、徐々に昇温、減圧にし、最終
的に290℃、1.0mmHg以下の減圧下で重合を行なった。得
られたポリマの極限粘度は0.611であり、ポリマ中の粒
子分散性は、3μを越える粗大粒子が2個/mm2で1級で
あり良好であった。
該ポリマを溶融押出し、60℃の冷却ドラム上にキャス
トし、未延伸シートとした後、常法により長手方向3.3
倍、幅方向に3.5倍延伸した後215℃で熱処理し、厚さ20
μの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの静摩
擦係数0.67、フィルム表面の平均粗さ0.014であり、平
坦性ともに優れるものであった。
比較実施例1 実施例1において、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、オレイルアルコールを添加しない以外
は、実施例1と同様にして、ポリマならびにフィルムを
得た。ポリマの極限粘度は0.621、溶液ヘイズ3.7%、フ
ィルムの静摩擦係数1.75、フィルム表面の平均粗さ0.01
5であり、滑性の面で劣るものであった。
比較実施例2 実施例1においてオレイルアルコールを添加しない以
外は実施例1と同様にして、ポリマならびにフィルムを
得た。ポリマの極限粘度は0.598、溶液ヘイズ1.5%、フ
ィルムの静摩擦係数1.36、フィルム表面の平均粗さ0.01
3であり、滑性の面で劣るものであった。
比較実施例3 実施1においてγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシランを添加しない以外は実施例1と同様にして、ポ
リマならびにフィルムを得た。ポリマの極限粘度は0.61
3、溶液ヘイズ2.8%、フィルムの静摩擦係数1.54、フィ
ルム表面の平均粗さ0.012μであり、滑性の面で劣るも
のであった。
比較実施例4 実施例2において、エステル交換反応終了後、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランおよびオレイル
アルコールを添加しないで同様に混合分散させたエチレ
ングリコールの炭酸カルシウムスラリーを添加する以外
は実施例1と同様にして、ポリエステルならびにフィル
ムを得た。得られたポリマの極限粘度は0.621、ポリマ
中の粒子分散性は、3μを越える粗大粒子が25個/mm2
3級であり好ましいものではなかった。また得られたフ
ィルムの静摩擦係数0.91、フィルム表面の平均粗さ0.02
1μであり、平坦性に劣るものであった。
実施例3 実施例1において有機滑剤の種類を変えて同様にポリ
エステルを得た。ポリマ特性を第1表に示す。
実施例4 実施例1においてγ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、オレイルアルコールの添加割合を変えて同
様にポリエステルを得た。ポリマ特性を第2表に示す。
実施例5 実施例1においてγ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランの代わりにメチルトリメトキシシラン0.02重
量部添加する以外は、実施例1と同様にしてポリマなら
びに二軸延伸フィルムを得た。ポリマの極限粘度0.62
4、溶液ヘイズ1.7%、得られたフィルムの静摩擦係数0.
91、フィルム表面の平均粗さ0.012μであり、相溶性、
平坦性、滑性ともに優れるものであった。
比較実施例5 実施例1においてγ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランの代わりにジメチルポリシロキサン0.02重量
部を用いる以外は同様にしてポリエステルを得た。ポリ
マの極限粘度0.612、溶液ヘイズ10.7%であり、相溶性
の面で好ましいものではなかった。
実施例6 実施例2において不活性粒子の種類を変える以外は実
施例2と同様にしてポリエステルを得た。得られたポリ
マ中の粒子分散性を第3表に示す。
実施例7 実施例2において炭酸カルシウム、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、オレイルアルコールの量
比関係を変えたエチレングリコールスラリーを添加する
以外は実施例2と同様にしてポリエステルを得た。得ら
れたポリマ中の粒子分散性を第4表に示す。
実施例8 実施例2においてエステル交換反応終了後、炭酸カル
シウムのみを同様に分散させたエチレングリコールのス
ラリーを炭酸カルシウムで0.1重量部と、これとは別に
調整した。γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンのエチレングリコールスラリーをγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシランで0.02重量部、およびオレイ
ルアルコール0.02重量部を添加する以外は実施例1と同
様にしてポリエステルならびにフィルムを得た。得られ
たポリマの極限粘度0.617、ポリマ中の粒子分散性は、
3μを越える粗大粒子が3個/mm2で1級であり良好であ
った。また得られたフィルムの静摩擦係数0.65、フィル
ム表面の平均粗さ0.015μであり良好であった。
実施例9 実施例1においてオレイルアルコールの代わりにパル
ミチン酸0.02重量部添加する以外は、実施例1と同様に
してポリマならびに二軸延伸フィルムを得た。ポリマの
極限粘度0.611、溶液ヘイズ2.1%であり、得られたフィ
ルムの静摩擦係数0.93、フィルム表面の平均粗さ0.011
μであり、相溶性、平坦性、滑性ともに優れるものであ
った。
実施例10 実施例6の実験No.12において、酸化アルミニウムで
0.5重量部になるように添加すること以外は実施例6と
全く同様にしてポリエチレンテレフタレート組成物
(I)を得た。得られたポリマの極限粘度は0.615であ
り、ポリマ中の粒子分散性は3μを越える粗大粒子が3
個/mm2で1級であり良好であった。
次に、実施例7の実験No.17のポリエステル組成物50
重量部と前記したポリエステル組成物(I)50重量部と
をブレンドし、実施例1と同様の方法を用いて二軸延伸
ポリエステルフィルムを得た。
得られたフィルムの静摩擦係数0.54、フィルム表面の
平均粗さ0.018であり、平坦性ともに優れるものであっ
た。
実施例11 実施例10で用いたポリエチレンテレフタレート組成物
(I)30重量部と実施例7の実験No.17のポリエステル
組成物70重量部とをブレンドした組成物をA層とし、官
能基を有するシリコーン化合物、有機滑剤、不活性粒子
などを含まないポリエチレンテレフタレートがB層とし
た場合に、フィルムの厚み方向にA/B/A(厚さ比1.5μ/1
2μ/1.5μ)となるように二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレート積層フィルムを得た。
得られたフィルムの静摩擦係数0.51、フィルム表面の
平均粗さ0.017であり、平坦性ともに優れるものであっ
た。
[発明の効果] 本発明になるポリエステル組成物の特徴はシリコーン
化合物と特定の有機滑剤を含有せしめることにより、次
のような優れた効果が発揮できる。
(1) フィルム表面の平坦性が優れているので、特に
磁器テープ用途では再生時のドロップアウト、音飛びな
どの欠点が少なく極めて有用であった。
(2) 電気特性が良好である。
(3) 良好な摩擦特性を有するため、工程通過性、取
扱い性に優れる。
(4) フィルムの溶融形成過程でフィルターの目詰り
が少なく、フィルムの膜破れが少ない。
(5) 不活性粒子を併用した場合、より易滑性の効果
が顕著となり、更にシリコーン化合物および有機滑剤で
予め処理して用いると、不活性粒子の表面がシリコーン
化合物および有機滑剤によって変成され、分散性が向上
するとともに、ポリマとの親和性が向上し、粒子の脱落
性が防止できるとともに、ボイドの生成が抑制され、こ
れによって一層耐磨耗性、電気特性が向上する。
以上のように本発明のポリエステル組成物は、繊維、
未延伸フィルム、延伸フィルムおよびプラスチック用と
して用いることができ、特に好ましくは二軸延伸フィル
ム用組成物として好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】官能基を有するシリコーン化合物と、有機
    滑剤とを含有して成る、主たる繰り返し単位がエチレン
    テレフタレートであるポリエステル組成物。 (但し、ここで有機滑剤とは脂肪族炭化水素、高級脂肪
    酸、高級アルコール、脂肪族アミド、脂肪酸金属塩およ
    び脂肪酸エステルから選ばれた化合物を指す。)
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