JPH0627778U - 記録媒体送出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 収容容量の増大と、封筒を使用したいとい
う、相い反する要求を満足する記録媒体送出装置を提供
する。 【構成】 積層された記録媒体を支持する支持体１と、
支持体１に支持された記録媒体の上面先端と当接して上
面から順次記録媒体を送出する送出ローラ３と、送出ロ
ーラ３と適宜記録媒体の先端を挟んで対向する収納自在
な嵩上げ部材４と、を備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カット紙や封筒などの記録媒体を記録装置などに送出する記録媒体 送出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

レーザビームプリンタ、ＬＥＤプリンタ、複写機、印刷機などの記録装置で、 カット紙や封筒などの記録媒体に、所望の画像を記録すべく斯る記録装置に記録 媒体を連続的に送出する装置として、図７に示すようなマルチシートフィーダと 称される装置が存在する。

【０００３】 同図において、１はＡ４、Ｂ５、レータ、リーガルなどの所定サイズにカット されたカット紙や封筒などの記録媒体を連続的に供給すべくそれらの積層体を先 端を下方にして傾斜した状態で支持する支持体、２はこの支持体の傾斜下端前方 に設けられたノックアッププレート、３はこのノックアッププレート２の間欠的 な押し上げ動作により円弧状の当接部３ａが当接する記録媒体を順次送出する送 出ローラである。

【０００４】 斯る構成からなる送出装置は、ノックアッププレート２が図中実線で示す非送 出位置で支持体１に記録媒体が支持された状態を初期状態とし、送出ローラ３の 回転に同期し、ノックアッププレート２が図中破線で示す送出位置に揺動し、記 録媒体の積層体の先端を押し上げ、そこに前記ローラ３の当接部３ａが回転して 斯る積層体の先端部と当接することにより、記録媒体をその上面から順次送出す る。

【０００５】 このような送出装置は、比較的簡単な構成で記録媒体を連続的に送出すること ができることから有用であるが、記録媒体の収容容量を増大させると、通常の単 用紙であるカット紙とは異なり基本的に表用紙、裏用紙の２枚のカット紙からな る封筒を送出するときに重送が発生する危惧を有している。斯る重送は、記録媒 体の収容容量を増大させるために、ノックアッププレート２の非送出位置と送出 ローラ３との対向間隔を増大させると、最大収容容量に記録媒体を収容している ときは問題ないものの、送出が進行し、残存容量が少なくなるにしたがって、ノ ックアッププレート２の送出位置に向かう揺動量が大きくなり、記録媒体先端の 曲率半径が徐々に小径となり急峻に湾曲するために発生する。従って、重送を阻 止するためには、記録媒体の収容容量を少なくすれば良い。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、記録媒体の収容容量を近年増大する傾向にあるために、単純に 小容量化で対処することができず、また封筒は記録媒体としてダイレクトメール の宛名書きが今後も増加傾向にあるために、使用不可とすることはできない。 本考案は、斯る収容容量の増大と、封筒を使用したいという、相い反する要求 を満足する記録媒体送出装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記目的を達成するために、積層された記録媒体を支持する支持体 と、該支持体に支持された記録媒体の上面先端と当接して上面から順次記録媒体 を送出する送出ローラと、該送出ローラと適宜記録媒体の先端を挟んで対向する 収納自在な嵩上げ部材と、を備えることを特徴とする。

【０００８】

【作用】

前述の如く送出ローラと適宜記録媒体の先端を挟んで対向する収納自在な嵩上 げ部材を設けることによって、嵩上げ部材が収納された状態で記録媒体の大容量 化に対応し、嵩上げ部材が送出ローラと記録媒体を挟んで対向する状態で重送の 原因となる急峻な湾曲の発生を抑制する。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案記録媒体送出装置を組み込んだ記録装置の一実施例としてのレー ザビームプリンタの断面図であって、１０は本考案に係る記録媒体送出装置で、 例えば秤量７５ｇのカット紙を１５０枚連続的に送出し得る収容容量を有する。 １１は感光体ドラム、１２はこの感光体ドラム１１の表面を一様に帯電せしめる ローラ帯電器、１３は帯電後の感光体表面を選択的にレーザビームで走査するレ ーザスキャニングユニット、１４はレーザ照射された感光体部位をトナーにより 現像する現像器、１５は現像されたトナー像を記録媒体送出装置１０から送出さ れてきた記録媒体に転写するローラ転写器、１６はトナー像を記録媒体に定着す る定着器で、発熱源を有するヒートローラ１６ａとプレシャローラ１６ｂとから なり、例えば前記ヒートローラ１６ａとしてBaTiO₃を主成分とする正温度特性（ ＰＴＣ）サーミスタから構成すると、係るヒートローラ１６ａ自体が所定の温度 になると抵抗値が急激に上昇し、その温度上昇を自己制御すると共に所定温度ま での昇温時間が短縮され、待ち時間の少ない、または待ち時間がないプリントが 得られるようになる。その場合、従来のように、常時予備加熱し、待機状態とし ておく必要もなくなり、プリント毎にメイン電源を遮断でき、省電力化が図れる 。

【００１０】 １７は定着された記録媒体が記録面を下面にして頁順に排紙すべくプリンタ本 体の上面に設られた排紙トレイ、１８はこの排紙トレイ１７の排紙方向先端に一 方向とその逆方向に記録媒体のサイズに対応して装着可能に設けられた記録媒体 の先端揃えで、先端揃え片として作用する起立片１８ａと、斯る起立片１８ａの 位置をサイズに対応してスライドさせる底片１８ｂとからなるＬ字状（逆Ｌ字状 ）を呈し、図１で実線で示すレターサイズ位置ＬＴ、そこから長尺方向にスライ ドさせたＡ４サイズ位置Ａ４、さらに長尺なリーガルサイズＬＧに対応すべく一 旦排紙トレイ１７から取り外し逆方向に装着し、起立片１８ａがプリンタ本体の 側面から突出する。このように先端揃え１８を長尺なリーガルサイズＬＧでは一 旦取り外し逆方向から装着する構成とすることにより、１部品で本体から先端が 突出するサイズの記録媒体の先端揃えも可能となる。

【００１１】 図２は図１のプリンタの上面図で、１９は排紙口を覆うプリンタ上面に設けら れた操作パネルである。 図３乃至図６は本考案の記録媒体送出装置を断面図、または斜視図である。こ れらの図において、従来装置を示した図７と異なるところは、本考案の目的であ るところの収容容量の増大と、封筒を使用したいという、相い反する要求を満足 すべく、支持体１に矢印Ａ方向とその反対のＢ方向に出没自在に設けられ、ノッ クアッププレート２と送出ローラ３との間に先端部４ａが侵入する嵩上げ部材４ を設けたところにあり、同一構成のものについては同符号を附し説明を割愛する 。

【００１２】 即ち、通常のカット紙の使用に代えて封筒を使用する際には、支持体１に収容 されていた嵩上げ部材４を、図３の状態から図４の状態に矢印Ａ方向にスライド させ、ノックアッププレート２と送出ローラ３との間にその先端部４ａを侵入さ せる。この状態で所定枚数の封筒を支持体１に載置し、斯る封筒を支持体１の図 ６中手前側基準端５に対して位置決めすべく幅規制板６を移動させ、所定位置へ のセットを完了する。

【００１３】 すると、封筒の送出側先端部は、ノックアッププレート２より上方に嵩上げさ れることとなり、その結果、ノックアッププレート２が図５のように送出ローラ ３に向かって揺動しても、図示していない封筒の急峻な湾曲を軽減する。従って 、斯る封筒を送出ローラ３の円弧状当接部３ａにより重送することなく１封筒づ つ連続的に送出される。

【００１４】 また重送の心配のないカット紙については、前記嵩上げ部材４を支持体１に収 納し大容量を確保し、図７の従来構造と同様に１枚毎に揺動するノックアッププ レート２が直接カット紙を送出ローラ３に向かって押し上げることにより、連続 的送出が行われる。 なお、前記支持体１はプリンタ本体の側面に揺動自在に設けられると共に、長 尺サイズの記録媒体に対する支持を可能ならしめるべく、前記支持体１にプリン タ本体の外装キャビネット７が矢印Ｃ、Ｄ方向に伸縮自在に設けられている。

【００１５】

【考案の効果】

本考案記録媒体送出装置は以上の説明から明らかな如く、、嵩上げ部材が収納 された状態で記録媒体の大容量化に対応し、嵩上げ部材が送出ローラと記録媒体 を挟んで対向する状態で重送の原因となる急峻な湾曲の発生を抑制するので、互 いに相い反する収容容量の増大と、封筒を使用したいという、要求を満足するこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案記録媒体送出装置を組み込んだ記録装置
の一実施例としてのレーザビームプリンタの断面図であ
る。

【図２】本考案記録媒体送出装置を組み込んだ記録装置
の一実施例としてのレーザビームプリンタの上面図であ
る。

【図３】本考案記録媒体送出装置の嵩上げ部材の先端部
をノックアッププレートと送出ローラとの間に侵入させ
る前の状態を示す断面図である。

【図４】本考案記録媒体送出装置の嵩上げ部材の先端部
をノックアッププレートと送出ローラとの間に侵入させ
た状態を示す断面図である。

【図５】本考案記録媒体送出装置の嵩上げ部材の先端部
をノックアッププレートと送出ローラとの間に侵入させ
ノックアッププレートを押し上げた状態を示す断面図で
ある。

【図６】本考案記録媒体送出装置の斜視図である。

【図７】従来の記録媒体送出装置の断面図である。

【符号の説明】

１：支持体 ２：ノックアッププレート ３：送出ローラ ３ａ：当接部 ４：嵩上げ部材 ４ａ：先端部 ７：外装キャビネット １０：記録媒体送出装置 １１：感光体ドラム １２：ローラ帯電器 １３：レーザスキャニングユニット １４：現像器 １５：ローラ転写器 １６：定着器 １７：排紙トレイ １８：先端揃え

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 積層された記録媒体を支持する支持体、
   該支持体に支持された記録媒体の上面先端と当接して上
   面から順次記録媒体を送出する送出ローラ、該送出ロー
   ラと適宜記録媒体の先端を挟んで対向する収納自在な嵩
   上げ部材、を備える記録媒体送出装置。